JP3682496B2 - 通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無条件転送モ−ドの設定を確実に伝達すると共に、無条件転送モ−ドが設定されている場合の執務環境を快適にした通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置においては、コピ−機能を併せ持つ複合機として構成されるものが知られている。このような複合機は、一般にオ−トドキュメントフィ−ダ(ADF)や、フラットベッドスキャナ(FBS)として機能するフラットベッド型の読み取り用原稿載置台が備え付けられている。
【0003】
複合機で原稿をコピ−する際には、コピ−部数や原稿の種類(通常の文字や図形のイメ−ジ情報か写真か)に応じた読み取りモ−ド(解像度)を指定してから、スタ−トボタンを押して原稿の読み取りを開始し、指定した部数の記録紙にコピ−プリントしている。
【0004】
前記複合機等の通信端末装置においては、通話機能を有するものや、発信元から送信される画像を受信して、受信した画像を予め設定されている転送先に転送する機能を有するものが知られている。画像を転送する場合には、発信元から送信された画像を交換機を通して通信端末装置が受信して画像メモリに記憶する。通信端末装置は転送元となって、受信した画像を必要に応じて交換機を通して転送先に転送する。
【0005】
また、通話機能を有する通信端末装置においては、回線業者がサ−ビスする転送機能を用いて、通信端末装置で着信した発信元からの通話を転送先に転送する構成とすることができる。通信端末装置は、異なる時間に着信した通話をそれぞれ指定された転送先に順次転送する。
【0006】
通話転送の方式として、無条件転送モ−ドを利用することができる。無条件転送モ−ドは、発信元からの通話があるときに、転送元の電話を呼び出さずに交換機が直接に転送先にこの通話を転送するものである。
【0007】
このように、無条件転送モ−ドが設定されていると発信元からの通話は自動的に転送先に転送されるが、無条件転送モ−ドを設定した場合には、転送元は発信元とは通話ができない。このため、転送元に対して着信転送警告信号(TIR)を送出して、無条件転送モ−ドが設定されていることを報知している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、交換機に無条件転送モ−ドを設定したにも拘らず、利用者が無条件転送モ−ドの設定を失念していることがある。このような場合に、利用者が出先部門に赴いていたり、外出した際には、通信端末装置にTIR信号が送出されてもこれを確認することはできない。したがって、意図しない通話転送が行われていることに気が付かないという問題があった。
【0009】
また、無条件転送モ−ドが設定されていると、前記のように2〜3秒間TIR信号のベルが鳴動する。このため、利用者が無条件転送モ−ドの設定を知悉している場合には、TIR信号のベル音は無用のものであり、執務環境上の問題があった。更に、このTIR信号のベル音が通常の電話のベル音と誤認されるという問題があった。
【0010】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、無条件転送モ−ドの設定を確実に伝達すると共に、無条件転送モ−ドが設定されている場合の執務環境を快適にした通信端末装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に係る発明において、通信端末装置を、発信元および転送先と交換機を介して接続される通信端末装置であって、発信元からの通話を自動的に転送先に転送する無条件転送モードが設定されているときに、交換機から送出される着信転送警告信号(TIR)を検出する手段と、前記TIR信号が検出されると、発信元および転送先以外の予め登録されている転送報知先に発呼する手段とを設けた構成とすることによって達成することができる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の通信端末装置において、前記転送報知先に発呼してから、前記通信端末装置に無条件転送モードが設定されていることを当該転送報知先に報知することを特徴としている。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の通信端末装置において、前記TIR信号が検出されるとベル音を鳴動させないことを特徴としている。
【0014】
請求項1に係る発明によれば、無条件転送モードが設定されているときに、交換機から送出される着信転送警告信号(TIR)が検出されたことを、発信元および転送先以外の予め登録されている転送報知先に発呼する手段を設けている。このため、利用者が出先部門に赴いていたり外出中であっても、通信端末装置が無条件転送モードの設定になっていることを確実に伝達することができる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、転送報知先に発呼してから、前記通信端末装置に無条件転送モードが設定されていることを当該転送報知先に報知している。このため、利用者が通信端末装置の近傍に不在の場合でも、通信端末装置に無条件転送モードが設定されていることを明確に認識することができる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、TIR信号を検出したときにはベルを鳴動させないように構成している。このため、執務環境を良好に保つことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、通話機能を有する通信端末装置を配置した例を示すブロック図である。図1において、1、1aは発信元、2は交換機、3は転送元の通信端末装置、3aは出先部門や外出先の電話機、4、5は転送先である。発信元1または1aから送信された通話を交換機2を通して通信端末装置3で着信して転送先4、5に転送する。
【0018】
このような通信端末装置3において、回線業者がサ−ビスする転送方式の中で無条件転送モ−ドが設定されると、発信元1、1aからの通話があるときに、転送元である通信端末装置3の電話を呼び出さずに交換機2が直接に転送先4、5にこの通話を転送する。無条件転送モ−ドが設定されると、前記のように交換機2からTIR信号が通信端末装置3に送出される。
【0019】
本発明においては、通信端末装置3にTIR信号の検出手段を設け、TIR信号が検出されると、予め登録されている宛先3a(転送報知先)に発呼し、無条件転送モ−ドが設定されていることを伝達するものである。また、TIR信号を検出したときには通信端末装置3のベルを鳴動しないように構成している。
【0020】
図2は本発明の通信端末装置の制御装置を示す概略のブロック図である。次にこのブロック図について説明する。図2において、通信端末装置の制御装置11は、各種信号やデ−タを処理するための制御部12を有している。この制御部12は、例えばCPU(中央処理装置)により構成されている。
【0021】
制御部12には、回線制御部(NCU)14、モデム15、画像メモリ16、RAM17、ROM18、表示部19、操作部20、読取部21、記録部22、音声圧縮メモリ23、音声コ−デック26、フックスイッチ27、画像コ−デック28、ブザ−29が接続されている。
【0022】
回線制御部14は、図示を省略している交換機を介して外部回線13と接続され、相手先のダイヤル番号に対応したダイヤルパルスの送出、及び着信を検出する。VFモデム15は、ITU(国際通信連合)のT.svf(音声ファクシミリ同時通信端末)勧告に基づいて構成されており、画像と音声の通信を可能としている。なお、SVFモデム15に代えて音声機能付のモデムを使用することもできる。
【0023】
画像メモリ16は、前記回線制御部14とSVFモデム15からなる通信部により送受信される画像を格納する。RAM17は予約送信またはメモリ受信における管理デ−タが格納される。また、転送先の電話番号を予め設定しておく転送テ−ブルや、無条件転送モ−ド設定時にTIR信号を検出したときに発呼する宛先が格納される。ROM18には通信端末装置の各種動作に必要なデ−タやプログラムが格納される。
【0024】
陰極線管(CRT)や液晶表示器(LCD)を用いた表示部19には、通信端末装置の動作に必要な各種メッセ−ジが表示される。キ−ボ−ドやマウス等からなる操作部20は通信端末装置の各種動作、停止を指示する。また、原稿の画像の拡大倍率を設定する。
【0025】
読取部21は、送信側から送信されてきた原稿の画像を読み取る。両面原稿を読み取る場合は、表面の画像の読み取りと、裏面の画像の読み取りを行なう。記録部22は送信側から送信されてきた画像を記録紙に記録する。画像の記録は、記録紙の両面に行なう場合と記録紙の片面に行なう場合がある。
【0026】
前記記録部22には電子写真方式のプリンタを設け、受信画像や光学読取系で読み取られた画像を、図示しない給紙カセットから供給される定形サイズの記録紙上にコピ−する。なお、プリンタでは各種デ−タを記録紙に記録することができる。音声圧縮メモリ23には、録音した通話の内容が記憶される。
【0027】
また、操作部20には各種キ−が設けられている。例えば、コピ−・ファクシミリ複合機をコピ−モ−ドとファクシミリ通信モ−ドとのいずれの機能を選択するかのコピ−/通信キ−、原稿が文字等のイメ−ジ情報か写真情報かに応じてコピ−の読み取りモ−ド(解像度)を設定する読み取りモ−ドキ−、自動縮小、自動記録紙選択モ−ドを設定するキ−等の各種動作モ−ドを設定するキ−が設けられている。
【0028】
制御部12は画像メモリ16に格納されている画像を読み出し、当該画像を所定の転送先に転送する。また、録音された通話の内容を音声圧縮メモリから23から読み出して所定の転送先に転送したり、録音されたメッセ−ジを音声圧縮メモリから23から読み出して発信元に送信することができる。なお、時計部を設けてで現在時刻をカウントし、その出力を用いて受信した原稿にその時点の時刻を印字することも可能である。
【0029】
ハンドセット24は、通信端末装置の通話用補助電話器を構成し、A/D、D/A変換部25を介して、デジタル音声信号を符号化・復合化処理する音声コ−デック26に接続される。フックスイッチ27は、ハンドセット24のオンフック、オフフックを検出する。
【0030】
なお、図2の例では、フックスイッチ27を外部回線13に接続して、外部回線13の電圧を用いてハンドセット24のオンフック、オフフックを検出しているが、ハンドセット24自体を検出する機械式スイッチによってもハンドセット24のオンフック、オフフックを検出することができる。
【0031】
また、図2の例では、ハンドセット24をA/D、D/A変換部25を介して、音声コ−デック26に接続しているが、NCU14から通常の信号線でハンドセット24を接続して、音声信号を外部回線13に送出する構成としてもよい。
【0032】
画像コ−デック28は、読み取り画像を送信相手先装置の復号能力に合わせて符号化(エンコ−ド)する。また、受信画像を復合化(デコ−ド)し、最も圧縮率の高いMMR方式またはJBIG方式で再符号化して画像メモリに格納する。ブザ−29は、呼び出しアラ−ムを鳴動する。なお、TIR信号を検出したときにはブザ−29は動作しない。
【0033】
通信端末装置からは、通話時に「後程おかけなおし下さい」等の音声ガイダンスを外部回線13に送出する。このような音声ガイダンスは、製造時に予めROM18に格納しておくことができる。また、ユ−ザがハンドセット24からメッセ−ジを吹き込み、音声圧縮メモリ23に登録しても良い。
【0034】
図3は、制御装置11の別の構成を部分的に示すブロック図である。図3の例では、回線制御部14の具体的構成が示されている。図3において、回線制御部14は、第1のスイッチSaと第2のスイッチSbが設けられている。また、着信検出部14a、直流電圧およびベル信号発生部14b、オフフック検出部14cが設けられている。
【0035】
図3において、前記オフフック検出部14cはハンドセット24に流れる電流を検出している。スイッチSbがa接点側に投入されているときには、回線13からの電流を検出する。また、スイッチSbがa接点側に投入されているときには、直流電圧およびベル信号発生部14bからの電流を検出する。前記オフフック検出部14cはハンドセット24自体を検出する機械式スイッチを用いても良い。また、回線制御部14から通常の信号線でハンドセット24を接続して、音声信号を外部回線13に送出する構成としている。
【0036】
図3の状態で、発信元の発呼信号の着信を着信検出部14aで検出すると、スイッチSaが閉結され、また、直流電圧およびベル信号発生部14bのベルが鳴動する。着信の報知を図2のブザ−29が鳴動する構成としても良い。なお、TIR信号を検出したときには、ベルやブザ−を鳴動しないようにしている。
【0037】
利用者がハンドセット24を持ち上げるとスイッチSbは接点a側に切り替わり、ハンドセット24は外部回線13と接続されて通話可能となる。この際にオフフック検出部14cは、ハンドセット24のオフフックを検出する。また、スイッチSaが閉結されると画像と音声がSVFモデム15を通して送受信が可能となる。
【0038】
図4は、本発明の処理手順を示すフロ−チャ−トである。次に、このフロ−チャ−トについて説明する。
【0039】
(1)ステップS1で処理プログラムを開始し、ステップS2の処理で回線と電話機とを切り離す。次にステップS3の処理で着信信号CIを検出したかどうかを判定する。この判定結果がNO(以下、Nと略記する)であれば、ステップS3の処理の待機状態となる。
【0040】
(2)ステップS3の判定結果がYES(以下、Yと略記する)であれば、ステップS4の処理に移行して着信転送警告信号(TIR)が検出されたかどうかを判定する。この判定結果がNであれば、次にステップS5の処理で回線を電話機に接続する。この際にベルが鳴動する。次にステップS6の処理でオフフックか、すなわち、ハンドセットを持ち上げたかどうかを判定する。この判定結果がNであればステップS6の処理の待機状態となる。
【0041】
(3)ハンドセットを持ち上げたことによりステップS6の判定結果がYになると、次にステップS7の処理で通話を行い、続いてステップS8の処理でオフフックかどうか、すなわち、通話中かどうかを判定する。この判定結果がYであれば、ステップS8の処理を続行し、通話終了でステップS8の判定結果がNになるとステップS14の処理でプログラムを終了する。
【0042】
(4)前記ステップS4の処理において、TIR信号を検出してこの判定結果がYになると、ステップS9の処理に移行して、TIR信号が終了したかどうかを判定する。ステップS9の判定結果がNであればTIR信号が終了するまでステップS9の処理を続行する。
【0043】
このように、本発明においては、ステップS4の判定結果がNのとき、すなわち、TIR信号を検出しないときには、ステップS5の処理でベルを鳴動させる。しかしながら、ステップS4の判定結果がYのとき、すなわち、TIR信号を検出したときには、ベルを鳴動させずにステップS9の処理に移行している。このため、執務環境を良好に保つことができる。
【0044】
(5)TIR信号が終了するとステップS9の判定結果がYとなり、続いてステップS10の処理に移行して、通信端末装置の記憶部に登録された転送報知番号にダイヤルする。次にステップS11の処理で、相手先(図1の宛先3a)からの応答が有るかどうかを判定する。この判定結果がNであれば、ステップS11のル−プ処理を繰り返す。したがって、利用者が出先部門に赴いていたり外出している場合でも、通信端末装置は現在無条件転送モ−ドが設定されており、発信元からの通話を転送先に転送中であることを伝達することができる。
【0045】
(6)ステップS11の判定結果がYになると、次にステップS12の処理で、”無条件転送がありました”のメッセ−ジを音声で通知する。続いてステップS13の処理で回線を断として、ステップS14で処理プログラムを終了する。このように、通信端末装置3に無条件転送モ−ドが設定されていることを音声のメッセ−ジで利用者に報知しているので、明確に認識することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1に係る発明によれば、無条件転送モードが設定されているときに、交換機から送出される着信転送警告信号(TIR)が検出されたことを、発信元および転送先以外の予め登録されている転送報知先に発呼する手段を設けている。このため、利用者が出先部門に赴いていたり外出中であっても、通信端末装置が無条件転送モードの設定になっていることを確実に伝達することができる。
【0047】
請求項2に係る発明によれば、転送報知先に発呼してから、前記通信端末装置に無条件転送モードが設定されていることを当該転送報知先に報知している。このため、利用者が通信端末装置の近傍に不在の場合でも、通信端末装置に無条件転送モードが設定されていることを明確に認識することができる。
【0048】
請求項3に係る発明によれば、TIR信号を検出したときにはベルを鳴動させないように構成している。このため、執務環境を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る通信端末装置を用いた通話転送の構成例を示すブロック図である。
【図2】通信端末装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】通信端末装置において制御装置の別の構成を部分的に示すブロック図である。
【図4】本発明の処理手順を示すフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
1、1a 発信元
2 交換機
3 通信端末装置
3a 宛先(出先部門や外出先の電話機)
4、5 転送先
11 制御装置
12 中央演算制御部(CPU)
13 外部回線
14 回線制御部(NCU)
15 SVFモデム
16 画像メモリ
19 表示部
20 操作部
21 読取部
22 記録部
Claims (3)
- 発信元および転送先と交換機を介して接続される通信端末装置であって、発信元からの通話を自動的に転送先に転送する無条件転送モードが設定されているときに、交換機から送出される着信転送警告信号(TIR)を検出する手段と、前記TIR信号が検出されると、発信元および転送先以外の予め登録されている転送報知先に発呼する手段とを設けたことを特徴とする通信端末装置。
- 前記転送報知先に発呼してから、前記通信端末装置に無条件転送モードが設定されていることを当該転送報知先に報知することを特徴とする、請求項1に記載の通信端末装置。
- 前記TIR信号が検出されるとベル音を鳴動させないことを特徴とする、請求項1に記載の通信端末装置。
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