JP3682448B2 - 発券管理システムおよび管理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、交通機関における情報処理技術に関する。この発明はとくに、乗車券を発券するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
交通機関は、日々の生活を支えるインフラストラクチャーであり、多くの人が、通勤や通学で利用している。鉄道は代表的な交通機関であり、複数の会社が運営する路線網により人々の生活地域を結んでいる。こうした交通機関における技術進歩は著しく、最近のコンピュータ・ネットワーク技術の進歩に相伴って、自動券売機、自動改札装置等の乗車管理用のシステムには目を見張るものがある。
【0003】
乗車管理用のシステムとして、複数の鉄道会社の路線で使えるプリペイド式の乗車券を利用するものがある。その乗車券には予め所定の金額が電子マネーとしてストックされており、自動改札装置を通過する毎に、運賃がその電子マネーから差し引かれる。また、自動改札装置はネットワークを介してサーバに接続されており、利用者が乗車した区間の情報をそのサーバに送信する。サーバは、収集した乗車区間情報に基づいて、鉄道会社毎の売上を集計する。そして、この集計結果に基づいて、プリペイド式乗車券の売上を各会社に分配する。こうした仕組みにより、複数の会社で利用可能な乗車券を利用者に提供している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
自動券売機や自動改札装置等は、鉄道会社における作業効率の向上や経費節約等に重点を置かれて開発された技術であり、鉄道会社サイドにたった技術である。
【0005】
一般に人は、美術館、博物館、公園、ショッピングモール、会社、学校等の目的地に行くために交通機関を利用する。そして、その移動先で、主となる目的以外に食事や、お土産を購入するといった経済的活動を行なうことが予想できる。交通機関は、人々の生活を支える基盤技術なので、気軽に交通機関を利用できるように利便性を向上させれば、人の移動を促し、ひいては地域経済を活性化できる。
【0006】
本発明は、こうした発明者の発想を実現するためになされたものであり、その目的は、利用者にとって利便性の高い乗車管理技術を提供することにある。また、その乗車管理技術に利用する乗車券を発券する技術を提供することにある。更には、適切な運賃の設定を可能にする技術を提供することにある。更には、地域経済の活性化を支援する技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は発券管理システムである。このシステムは、交通機関における所定の乗車区間内の運賃は予め支払い、前記乗車区間以外の運賃はその都度支払うことで前記交通機関の利用を許可するための第1パスと、交通機関における所定の乗車区間内の運賃に加えて所定の追加料金を予め支払うことで、前記乗車区間以外の利用であっても、その都度運賃を支払うこと無しに前記交通機関の利用を許可するための第2パスとを発券する発券装置と、前記第1パスの前記交通機関における利用情報を管理する管理装置と、前記第1パスを所持する利用者に前記交通機関への入場を許可する入場側改札装置と、前記利用者の前記交通機関からの退場を許可し、その第1パスの利用情報を前記管理装置に出力する退場側改札装置とを備え、前記管理装置は、前記利用情報を蓄積する蓄積部と、蓄積した利用情報に基づいて、前記第2パスの販売対象者を選択する選択部とを有する。
【0008】
前記利用情報は、前記利用者を特定する情報と乗車区間外運賃とを含み、前記管理装置は、複数の利用者による乗車区間外運賃に基づいて、前記追加料金を算出する算出部を更に有してもよい。
【0009】
本発明の別の態様も発券管理システムであり、交通機関における所定の乗車区間内の運賃は予め支払い、前記乗車区間以外の運賃はその都度支払うことで前記交通機関の利用を許可するための第1パスと、交通機関における所定の乗車区間内の運賃に加えて所定の追加料金を予め支払うことで、前記乗車区間以外の利用であっても、その都度運賃を支払うこと無しに前記交通機関の利用を許可するための第2パスとを発券する発券装置と、前記第1パスの前記交通機関における利用情報を管理する管理装置と、前記第1パスを所持する利用者に前記交通機関への入場を許可する入場側改札装置と、前記利用者の前記交通機関からの退場を許可し、乗車区間外運賃を含むその第1パスの利用情報を前記管理装置に出力する退場側改札装置とを備え、前記管理装置は、前記利用情報を蓄積する蓄積部と、蓄積した乗車区間外運賃に基づいて、前記追加料金を算出する算出部とを有する。
【0010】
前記管理装置は、利用者毎の利用情報に基づいて、前記第2パスの販売対象者を選択する選択部を更に有してもよい。
【0011】
前記算出部は、前記第1パスを所持し、所定の基準を満たす利用者の平均乗車区間外運賃に基づいて前記追加料金を算出し、前記選択部は、全ての販売対象者の平均的な乗車区間外運賃が前記平均乗車区間外運賃にほぼ等しくなるよう前記販売対象者を選択してもよい。「所定の基準」は、例えば、第1パスの利用を開始してからの経過期間、性別、年齢、職業あるいは過去の販売実績などの任意の基準であってよい。
【0012】
前記選択部は、乗降地点が分散するように前記販売対象者を選択してもよい。前記選択部は、前記交通機関の利用時間帯が分散するように前記販売対象者を選択してもよい。これにより、交通機関の安全な運行ができ、交通網内の地域全体を経済的に活性化できる。
【0013】
本発明の別の態様も発券管理システムであり、所定の地域に存在する事業者に対する消費情報を管理する消費管理装置と、前記地域へ移動するための交通機関の運賃をその都度支払うこと無しに、その交通機関を利用可能とするパスを利用者に販売する発券装置と、前記利用者による消費情報を前記消費管理装置に送信する前記事業者の事業者端末と、前記利用者の前記交通機関への入場および退場を許可する改札装置とを備え、前記発券装置は、所定の販売条件に同意した前記利用者に前記パスを販売し、前記消費管理装置は、前記事業者端末から前記消費情報を収集し、前記消費情報をその消費を行った利用者を特定する情報に対応付けて蓄積する蓄積部と、利用者毎に、前記販売条件を満たす消費を行っているか否かを判定する判定部とを有する。「所定の販売条件」は、例えば、所定の期日までに所定の金額の消費を行うことである。これにより、利用者による消費が約束される。
【0014】
前記利用者の前記交通機関における入場地点情報および退場地点情報を含む利用情報を前記改札装置から収集する移動管理装置を更に備え、前記消費管理装置は、前記地域に対応付けて前記事業者の情報を保持する事業者情報格納部と、前記移動管理装置が収集した前記利用情報に基づいて、それぞれの利用者が多く利用する入場地点または退場地点の地域に存在する事業者を選択する選択部と、前記選択した事業者に関する情報を各利用者に通知する通知部とを更に有してもよい。前記通知部は、前記販売条件を満たしていない利用者に対して前記通知を行ってよい。
【0015】
なお、以上に記述した構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、コンピュータプログラムの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、発券管理システム500の構成図である。本システム500は、利用者に利便性豊かな交通機関の乗降システムを提供するために、購入条件と乗車区間外運賃の支払い形態が異なる第1パス42および第2パス44を発券する。
【0017】
第1パス42は、予め乗車区間が設定された定期券としての役割と、乗車区間外での利用に際してはその都度の支払い処理、例えばプリペイド式やクレジットカードを使った決済処理を行う電子マネーとしての役割を併せ持つ。これにより乗車区間外の乗降でも新たに切符を購入する必要がないので、利用者にとって利便性の高いものとなる。第1パス42を購入した利用者を第1利用者Aという。
【0018】
第2パス44は、乗車区間が同じ定期券の価格に所定の追加料金αを加えた価格で販売され、有効期間内において乗車距離や乗降回数に応じた運賃の支払いなく交通機関を乗降可能とするパスである。これにより、利用者は第2パス44の有効期間内であれば交通機関を利用する度に運賃を支払う必要がないので、色々な地域へ気軽に移動できる。第2パス44を購入した利用者を第2利用者Bという。本システム500は、主として第1パス42の利用情報を第1利用者Aごとに長期間に渡り蓄積し、その蓄積した情報に基づいて追加料金αを算出し、販売対象者を選択する構成と、第1利用者Aおよび第2利用者Bによる地域事業者に対する消費活動を集計する構成を有する。
【0019】
第1発券装置16は、例えば、駅構内等に設置され、第1パス42を不特定多数の購入希望者に発券する。その際、購入者の氏名や性別、年齢、住所等の個人情報を取得し、発券と同時に、その個人情報や定期券情報を第1管理装置100に送信する。第2発券装置18は、同じく駅構内に設置され、第2パス44を発券する。第2パス44の販売対象者は、第1パス42の利用実績等により第1管理装置100に選択された第1利用者Aである。販売に際して、例えば「所定の期間内に所定の金額を事業者に対して消費しなければならない」といった条件を設定すれば、経済活動を活性化する効果をもたらす。第2パス44を購入した第1利用者は購入日から第2利用者Bに登録されてもよいし、所定の日付から第2利用者Bに登録されてもよい。
【0020】
乗車管理システム30は、鉄道事業者毎に構築される乗車管理システム30a、別の鉄道事業者の乗車管理システム30bと、駅毎に設けられた駅管理システム32a、別の駅の駅管理システム32b、更に別の駅の駅管理システム32cと、第2統括装置40とを含む。駅管理システム32aは、入場側改札装置34、退場側改札装置36、および第1統括装置38を有する。入場側改札装置34は、第1パス42または第2パス44を所持した第1利用者Aならびに第2利用者Bの入場を許可する。退場側改札装置36は、乗車区間外運賃を含む利用情報を第1統括装置38に送信する。第1統括装置38は、駅構内に設けられた退場側改札装置36から収集した利用情報を第2統括装置40に送信する。第2統括装置40は鉄道事業者の路線上にある全ての駅から利用情報を収集する。第2統括装置40は、この利用情報を第1管理装置100に送信する。このような乗車管理システム30aは、相互乗り入れする路線毎に構築してもよい。
【0021】
第1管理装置100は、鉄道事業者毎に構築された乗車管理システム30a、別の乗車管理システム30bなどから収集した利用情報に基づいて追加料金αを算出する。また、第1管理装置100は第2パス44の販売対象者を第1パス42の購入者の中から選択する。
【0022】
事業者端末14は、例えば、事業者の各店舗毎に設置され、第1パス42または第2パス44のデータを読み取り第2管理装置200に消費情報を送信する。「事業者」は、商店、映画館、美術館などである。「消費情報」は、商店で購入した商品や役務などサービスに対する代金、あるいは美術館や博物館など有料施設の入場料などに係わる情報である。第2管理装置200は、事業者端末14からその消費情報を収集する。
【0023】
事業者は第1利用者Aおよび第2利用者Bの消費に対して割り引きを行う。第1利用者Aが行った消費に対しての割引金は、電子マネーとして第2管理装置200にストックされる。そして、ストックされた電子マネーは、例えば第1利用者Aが第2パス44を購入するときに限り利用可能としてもよいし、第2パス44の購入以外でも利用可能としてもよい。また、第2利用者Bは所定期間に所定金額を消費することが課せられているので、第2利用者Bの消費に対する割引率は特に所定期間の売り上げ総額に応じて逓増させることが可能である。事業者紹介装置12は、例えばウェブ・ページを使い、第1利用者Aまたは第2利用者Bの所持するPDA(Personal Digital Asistants)、携帯電話等の携帯情報端末などに商品価格や店舗位置の情報を提供し、あるいは、所定金額を所定期間に消費出来なかった第2利用者Bに、鉄道を利用することなく消費可能なショッピング情報の提供で事業者を紹介する。以上説明した図1の各装置や端末は有線や無線等を使って構築されたネットワーク10を介すれば相互に通信可能である。
【0024】
図2(a)は、第1パス42と第2パス44の概観とその構成図である。それぞれのパスの表面には印刷面424が設けられ、乗車区間、有効期間の末日、パス種類などが印刷されている。また、第1パス42および第2パス44は、データを格納する格納部420と、格納部420に対してデータの入出力を行う入出力部422とを有する。例えば、第1パス42および第2パス44はICカードであってよく、入出力部422は図1の入場側改札装置34、退場側改札装置36に対して無線によりデータをやり取りしてもよいし、その他の方法を利用してもよい。また、それぞれのパスの裏面には利用上の注意事項等を記述する。
【0025】
図2(b)は、第1パス42の格納部420におけるデータ構造の一例を示す図である。パスID格納領域430は、当該パスを特定する識別情報(以下、これを「パスID」という)を保持する。パス種別格納領域432は、当該パスの種類、例えば、第1パスであることを指す情報を保持する。許諾情報格納領域434は、入場側改札装置34及び退場側改札装置36に対して、乗車区間外であっても入退場を許可することを指示する情報を保持する。精算種別格納領域436は、例えば、プリペイド決済、クレジットカード決済等の決済方法を指定する情報を保持する。精算用データ格納領域438は、精算に必要な情報、例えば、電子マネーの残高情報やクレジットカード番号等を保持する。
【0026】
有効期間格納領域440は、当該パスの有効期間を保持する。乗車区間格納領域422は、利用者により指定された乗車区間に関する情報を保持する。例えば、乗車区間に関する情報は、利用者が主に利用する乗車駅と下車駅、及びその経路を含む。入場駅情報格納領域444および入場日時格納領域446は、入場時に入場側改札装置34によって書き込まれ、入場駅情報格納領域444は入場駅を特定する情報を保持し、入場日時格納領域446は入場日時を保持する。
【0027】
図2(c)は、第2パス44の格納部420におけるデータ構造の一例を示す図である。第2パス44は、パスID格納領域430、パス種別格納領域432、許諾情報格納領域434、有効期間格納領域440、乗車区間格納領域442、入場駅情報格納領域444、入場日時格納領域446を有する。図2(b)で説明した符号と同一の符号を付した格納領域はそれぞれ同様のデータを保持する。
【0028】
図3は、図1の入場側改札装置34の内部構成図である。入場側改札装置34の各構成要素は、ハードウエアコンポーネントで言えば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた処理プログラム、ネットワーク接続用インターフェースなどを中心に実現されるが、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当事者には理解されるところである。これから説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0029】
取得部52は、読出部50を介して、第1パス42または第2パス44の格納部420から、入場を許可するか否かの判定に利用する情報、例えば有効期間、乗車区間、パス種類、許諾情報等を取得する。判定部54は、取得部が取得したデータに基づいて入場を許可するか否かを判定する。ドア機構56は、判定部54の指示に基づいてドアの開閉を行う。通知部66は、判定部54による判定結果を利用者に、例えば画像や音声を使って通知する。入場駅コード格納部64は、この入場側改札装置34が設置されている駅を特定する駅識別情報(以下、これを「駅ID」といい、入場駅の駅IDを「入場駅ID」という)を保持する。判定部54が入場を許可した場合に、書込部62は、その入場駅IDと入場日時を第1パス42または第2パス44に書き込む。
【0030】
図4は、入場側改札装置34における入場判定処理のフローチャートである。本フローチャートを図3を参照して説明する。まず、取得部52は読出部50を介して、入場許可判定に利用するデータを第1パス42または第2パス44から取得する(S10)。次に判定部54は、パスが有効期間内であるか否かを判定する(S12)。パスが有効である場合(S12のY)、判定部54は、乗車区間内であるか否かを判定する(S14)。乗車区間内である場合(S14のY)、書込部62は、入場日時と入場駅IDをパスに書き込み(S16)、判定部54は、利用者の入場を許可する(S18)。
【0031】
S12に戻り、有効期間外の場合(S12のN)、通知部66はその旨を利用者に通知し(S24)、判定部54は利用者の入場を拒否する(S26)。S14に戻り、乗車区間外の場合(S14のN)、判定部54は、許諾情報の有無を判定する(S19)。許諾情報がある場合(S19のY)、判定部54は第1パス42か否かを判定する(S20)。そして、第1パス42の場合(S20のY)、プリペイド決済は乗車区間外運賃の精算が可能であるか否かを判定する。クレジットカード決済は精算可能と判定する(S22)。精算が可能の場合(S22のY)、S16に進む。この判定は、例えば、精算に使う電子マネーの残額があるか否かの判定である。その判定基準は第1パス42で乗車可能な乗車区間外運賃の最高額を精算することが可能な額であってもよい。
【0032】
S19に戻り、許諾情報がない場合(S19のN)、通知部66は入場できないことを利用者に通知し(S24)、S26に進む。S20に戻り、第1パス42でない、すなわち第2パス44の場合(S20のN)、S16に進む。S22に戻り、精算不可能の場合(S22のN)、通知部66はその旨を通知し(S24)、S26に進む。
【0033】
図5は、図1の退場側改札装置36の内部構成図である。取得部72は、読出部70を介して、第1パス42または第2パス44から必要な情報、例えば、パスID、パス種別、許諾情報、精算種別、精算用データ、乗車区間、入場駅IDを取得する。判定部74は、それらの情報に基づいて退場の可否判定を行う。ドア機構76は、判定部74の指示に基づいてドアの開閉を行う。通知部90は、判定部74による判定結果を利用者に通知する。
【0034】
退場駅コード格納部84は、この退場側改札装置36が設置されている駅のID(以下、「退場駅ID」という)を保持する。算出部80は、退場駅IDおよび取得部72によって取得された乗車区間、入場駅IDに基づいて乗車区間外運賃を算出する。入場から退場までに複数の鉄道会社が関わる場合は乗車区間外運賃をそれぞれの鉄道会社別に算出する。精算部82は精算種別として指定されている精算手段を使って乗車区間外運賃の精算処理を行う。例えば、精算種別としてプリペイド決済が指定されている場合、第1パス42にストックされている電子マネーからその乗車区間外運賃を差し引く。送信部78は、パスIDと乗車区間外運賃とを対応付けて利用情報として第1管理装置100に送信する。消去部86は、第1パス42または第2パス44に保持されている入場駅IDおよび入場日時を消去する。
【0035】
図6は、退場側改札装置36における退場判定処理のフローチャートである。本フローチャートを図5を参照して説明する。まず、取得部72は読出部70を介して第1パス42または第2パス44から、退場判定処理に必要な情報を取得する(S30)。次に、判定部74は、乗車区間外運賃が発生するか否かを判定する(S32)。乗車区間外運賃が発生した場合(S32のY)、算出部80は、乗車区間外運賃を算出する(S34)。判定部74は、第1パス42か否かを判定する(S36)。第1パス42の場合(S36のY)、プリペイド決済またはクレジット決済により乗車区間外運賃の精算が可能か否かを判定する(S40)。
【0036】
精算が可能な場合(S40のY)、精算部82は精算処理を行う(S42)。そして、判定部74は利用者の退場を許可する(S44)。また、送信部78は、利用情報を第1管理装置100に送信する(S46)。S40で、精算が不可能な場合(S40のN)、通知部90はその旨を利用者に通知し(S48)、判定部74は、利用者の退場を拒否する(S50)。S32に戻り、乗車区間外運賃が発生しない場合(S32のN)、S44に進む。
【0037】
S36に戻り、第1パス42でない、すなわち第2パス44の場合(S36のN)、判定部74は、許諾情報の有無を判定する(S38)。許諾情報が有る場合(S38のY)、第2パス44なので退場を許可する(S44)。許諾情報がない場合(S38のN)、S48に進み、通知部90は、退場出来ないことを利用者に通知する。第2パス44の場合、精算処理する必要を要しないので図示していないが、乗車区間内運賃および乗車区間外運賃を普通運賃で計算する装置を設け、送信部78は、第2パス44の利用情報として第1管理装置100に送信する(S46)。
【0038】
図7は、図1の第1管理装置100の内部構成図と、図1の第2管理装置200に設けられている事業者情報データベース206を示す図である。第1発券処理部130は、第1パス42の発券にともない、図1の第1発券装置16が第1パス42を発券する際に取得した氏名等の個人情報を受信して個人情報データベース128に格納し、第1パス42の乗車区間等のパスに係る情報をパス管理データベース114に格納する。
【0039】
図8は、個人情報データベース128のデータ構造の一例である。利用者ID欄350は、利用者を特定する利用者識別情報(以下、「利用者ID」という)を保持する。この利用者IDは、例えば、第1発券処理130が個人情報を個人情報データベース128に格納するときに、第1発券処理部130により自動的に生成される。氏名欄352は、利用者の氏名を保持する。生年月日欄354は、利用者の生年月日を保持する。性別欄356は、利用者の性別を保持する。休日欄358は、利用者の休日を保持する。パス種別欄360は、利用者のパスの種別を保持する。更新資格フラグ欄361は、第2パス44の更新ができるか否かを示す情報を保持する。例えば、第2パス44の購入条件である所定期間に所定金額を消費した場合に、更新できることを示す情報が書き込まれ、「1」は更新可能、「0」は更新不可能を意味する。具体的な例では、所定金額の80%以上を消費した場合に更新可能とする。個人情報データベース128は、これらの情報以外に、利用者の住所や連絡先あるいは趣味など個人の情報を保持する。本図では、利用者ID「3625435」の利用者の氏名は、「JJKK」、生年月日は「1972年02月06日」、性別は「男性」、休日は「土、日曜日」、パス種別は「第1パス」であることがわかる。
【0040】
図9は、パス管理データベース114のデータ構造の一例である。パスID欄362は、第1パス42または第2パス44のパスIDを保持する。このパスIDは、例えば、図1の第1発券装置16または第2発券装置18により自動的に生成されてもよいし、第1発券処理部130または後述する第2発券処理部132により生成されてもよい。利用者ID欄364は、前記個人情報データベース128に登録した利用者IDと同じものを保持する。これにより、パス管理データベース114と個人情報データベース128とが連携する。
【0041】
使用開始日欄366は、第1パス42または第2パス44の使用開始年月日を保持する。使用開始年月日は、購入日でもよいし、それぞれのパスが有効になる年月日でもよい。追加料金欄367は、追加料金αの価格を保持する。この追加料金αは発券時期その他条件により同一価格で無い場合も有り得る。入場駅欄368は、定期券に登録された乗車区間における一方の駅の駅IDを保持する。退場駅欄370は、前記定期券に登録された乗車区間における他方の駅の駅IDを保持する。入場駅欄368および退場駅欄370に保持されてたデータに基づいて、例えば利用者の通勤経路を分析し、出勤時や退勤時の混雑の予測ができるよう、乗車区間の方向性に基づいて入場駅IDおよび退場駅IDがそれぞれ保持される。例えば入場駅欄368には、往路時に利用する入場駅である自宅側の駅IDを保持させ、退場駅欄370には、目的地である会社側の駅IDを保持させる。
【0042】
合計定期代金欄372は、鉄道会社毎の定期券代金の合計金額を保持する。定期券情報欄374は、乗車区間等に関する定期券情報を保持し、ある鉄道会社における定期券情報を保持する第1鉄道会社欄378aと、他の鉄道会社における定期券情報を保持する第2鉄道会社欄378bと、更に別の鉄道会社における定期券情報を保持する第3鉄道会社欄378cを有する。これらの鉄道会社欄378は、定期券に登録された乗車区間が複数の鉄道会社の路線にまたがる場合に鉄道会社毎に設けられる。
【0043】
第1鉄道会社欄378aは、鉄道会社名を保持する社名欄376a、乗車区間における自宅側の駅IDを保持する会社別入場駅欄376b、乗車区間における目的地側の駅IDを保持する会社別退場駅欄376c、会社別の乗車区間における定期券代金を保持する定期券代金欄376d、および有効期間欄376eを有する。同様のデータが第2鉄道会社欄378bおよび第3鉄道会社欄378cにも設けられる。本図において、利用者IDが「3625435」の利用者は、パスIDが「NWP−100052A」のパスを保持し、乗車区間はA駅からK駅であり、合計定期券額は「56000円」であり、定期券の有効期間はX社の路線は「2002/12/5」でありZ社の路線も「2002/12/5」であることがわかる。
【0044】
図7の第1発券処理部130は、第1利用者Aが定期券に登録された乗車区間を変更した場合に利用者IDを新しく生成するのが基本であるが、乗車区間の変更が金額的に小幅な場合は利用実績年数を確保させるために変更することなくそのまま継続して使用することが可能とする。その場合、定期券に登録された乗車区間の変更にともなう書き換えで、使用開始日欄366を継続して使用してもよい。各路線における定期券の有効期間はそれぞれ異なってもよいが、同一のパスに格納する関係上利用時のトラブルを少なくするために有効期間を統一することが好ましい。パス管理データベース114がこのようなデータ構造を有するので、利用者がパスを紛失した場合に、再びパスを発券できる。
【0045】
図7に戻り、認証部106は、パスが利用可能であるか否かを判断する。例えば、認証部106は、乗車管理システム30からパスIDを受信し、そのパスIDとパス管理データベース114に保持されているデータに基づいて、そのパスが利用可能であるか否かを判定し、その結果を乗車管理システム30に通知する。保守部116は、利用者がパスを紛失した場合に、パス管理データベース114におけるパスIDと利用者IDの対応関係を取り消す。これにより、パスを紛失した場合に本システムの管理者に届ける事で、第三者に勝手に利用されることを防止できる。
【0046】
第1利用情報収集部102は、乗車管理システム30から第1利用者Aの利用情報を収集して第1利用情報データベース110に格納する。本実施の形態では、第1利用情報収集部102は、利用情報に含まれるパスIDに対応付けられた利用者IDをパス管理データベース114から取得し、乗車区間外運賃などに対応付けて第1利用情報データベース110に格納する。
【0047】
図10は、第1利用情報データベース110のデータ構造の一例である。利用者ID欄300は利用者IDを保持する。区間外運賃欄302は、乗車区間外運賃を保持する。入場駅欄304は、入場駅IDを保持する。入場日時欄306は、入場日時を保持する。退場駅欄308は、退場駅IDを保持する。退場日時欄310は、退場日時を保持する。決済種別欄312は、乗車区間外運賃の決済方法、例えばクレジットカード決済、プリペイド決済等を指定する情報を保持する。決済フラグ欄314は、決済処理が完了しているか否かを示す情報を保持する。本実施の形態では、「0」は決済が完了していない状態を示し、「1」は決済が完了している状態を示す。図7の決済部108は、この決済フラグに基づいて、未決済状態の乗車区間外運賃の決済を、銀行やクレジットカード会社に対して行う。
【0048】
鉄道会社内訳欄316は、鉄道会社毎の乗車区間外運賃を保持する。X社欄318aはX鉄道会社の、Y社欄318bはY鉄道会社の、Z社欄318cはZ鉄道会社の乗車区間外運賃をそれぞれ保持する。このような利用情報を長期に渡り蓄積することで、特定の利用者、性別、年齢、入場駅、退場駅、それらの組み合わせなどの様々な条件で利用情報を集計、分析が可能である。
【0049】
図7に戻り、調査部124は第1管理装置100の中心的役割を果たすために各種情報の収集、分析を行い、第2パス44の発券枚数γや追加料金αの適正価格、および第2パス44の販売対象者の利用者IDを確定し、それぞれ発券枚数設定部126、価格算出部122、候補者抽出部120に送信する。また、発券履歴保存部134は、第2パス44の発券履歴を保持する。例えば、利用者IDに対応付けて抽出した、年齢、性別、定期券の路線名と第2パス44の発券年月日など、調査部124が利用者ID別に第1パス42の所持年数、第2パス44の購入回数、第2パス44の期限切れから再購入までの期間などを分析するための情報を保持する。
【0050】
調査部124は、例えば、「パス管理データベース114に保持されている第1パス42の使用開始年月日から1年6ヶ月以上経過している利用者」や、「発券履歴保存部134の発券記録から前回購入から3年6ヶ月以上経過している利用者」や、「個人情報データベース128に保持されている生年月日から60才以上の利用者」など所定の選択基準を設けて利用者IDを選抜し、候補者抽出部120に送信する。以下、調査部124が選抜した利用者IDで特定される利用者を「選抜利用者」という。
【0051】
候補者抽出部120は、調査部124から受信した選抜利用者の利用者IDに基づいて、第1利用情報データベース110に保持されている利用情報を所定の条件で集計する。例えば、第2パス44の発券開始日が2004年04月01の場合、候補者抽出部120は、直前の一年間である「2003年04月01日から2004年03月31日」における年間乗車区間外運賃を全ての選抜利用者分を利用者ID別に抽出する。
【0052】
図11は、候補者抽出部120における抽出処理結果の一例を概念的に示す。利用者ID欄410は、選抜利用者の利用者IDを保持する。最下段の総数欄414は、選抜利用者として選抜された利用者IDの総数gを保持する。区間外運賃集計欄412は、利用者ID毎に歴上の12ヶ月間で集計した年間乗車区間外運賃を昇順でソートして保持する。最下段にある区間外運賃総計欄416は、区間外運賃集計欄412の年間乗車区間外運賃額を集計したの総額fを保持する。平均区間外運賃欄418は、年間平均乗車区間外運賃A12を区間外運賃総額f/総数gで算出して保持する。
【0053】
図7の候補者抽出部120は、図11で算出した「年間平均乗車区間外運賃A12」を価格算出部122に送信する。また、候補者抽出部120は、図11の利用者ID欄410、および区間外運賃集計欄412に保持されているデータを選択処理部138に送信する。
【0054】
価格算出部122は、追加料金αを算出する。例えば、第2パス44の有効期間が6ヶ月で一度だけ継続して購入することが可能な場合、「追加料金α=年間平均乗車区間外運賃A12/2+増収額θ」の計算式で算出する。「年間平均乗車区間外運賃A12/2」は6ヶ月間の平均乗車区間外運賃を現しており、この価格を追加料金αとして同一の利用者に、年間2回発行すれば鉄道事業者の売り上げ額は対前年度比で同額となる。そこで、式のように鉄道事業者側に対し一定の「増収額θ」を上乗せして追加料金αとすることで鉄道事業者は前年度に比べて収益額θの2倍の売り上げ増となる。しかし、この式では年間平均乗車区間外運賃A12が集計年度毎に異なることから追加料金αに違いが生じることになる。
【0055】
そこで、「追加料金α=年間平均乗車区間外運賃A12/2+調整額β+増収額θ」の計算式で算出する。「調整額β」には、第2パス44の発券年度毎に追加料金αに違いが生じないように、一定の価格に調整する意味があり、今後予想される、年間平均乗車区間外運賃A12/2の変動を見越して設定される。これにより、追加料金が同一額になることで購入者に公平感を与えることが可能になる。
【0056】
例えば、
(1)のケースとして、追加料金αを算出した当初の年間平均乗車区間外運賃A12より、他年度の年間平均乗車区間外運賃A12が減少した場合、「追加料金α=年間平均乗車区間外運賃A12/2+増収額θ」によれば、鉄道事業者の収益は増収額θよりも増加する。
(2)のケースとして、追加料金αを算出した当初の年間平均乗車区間外運賃A12より、他年度の年間平均乗車区間外運賃A12が増加した場合、「追加料金α=年間平均乗車区間外運賃A12/2+増収額θ」によれば、鉄道事業者の収益は増収額θよりも減少する。
【0057】
増収額θは、少なくとも鉄道事業者が得るべき収益であり、その収益が確保できるように、かつ追加料金αの変動が生じないように、「追加料金α=年間平均乗車区間外運賃A12/2+調整額β+増収額θ」により追加料金αを算出する。この式の「調整額β」が出来る限り小さな金額になることが好ましく、そのために、図7の第1利用情報データベース110に長期間に渡り蓄積された膨大な課数の利用情報に基づいて、あらゆるケースのおける年間の乗車区間外運賃を集計し、最も平均的な乗車区間外運賃A12/2を追加料金αの算出式に設定すれば、「調整額β」を小さな金額に設定できる。
【0058】
このように追加料金αを算出したとしても、調査部が、長期にわたり選抜利用者を抽出する際に、第2パス44を購入する機会を画一的に平等にすることに拘ると、例えば、鉄道事業者の収益減という(2)のケースが生じる可能性がある。その場合、発券回数と間隔を見直すことで解決する。例えば、5年に一回の購入機会がある場合は10年に2回あるいは、15年に3回発行すると置き換え、後は柔軟に2年目と9年目、あるいは、5年目と7年目と14年目に購入する機会を提供することで、鉄道事業者の増収額θを安定させることができる。
【0059】
いずれにしても、第1パス42による乗車区間外運賃の集計実績がないことから、初期段階においては増収額θをできるだけ抑えて設定し、契約率を向上させることが好ましい。その後、後段で説明するように、第2パス44の利用実績を集計する第7図の第2利用情報データベース112に蓄積される利用情報を分析することにより、増収額θの設定額を変更しても構わないが、その場合、少なくとも希望者全員が同一価格の追加料金αで購入する機会を得た後に修正することが好ましい。
【0060】
以上は、6ヶ月間有効な第2パス44を継続して購入すれば最大1年間所持出来るというケースで説明したが、設備の輸送能力によっては、6ヶ月間有効な第2パス44を一度だけしか提供出来ない場合もある。その場合、対前年度比での増収を確実に達成するために、例えば、6ヶ月間有効な第2パス44を2005年7月から発券する場合は、季節の関係上、直前の6ヶ月間よりも、一年前の2004年7月から2004年12月までの6ヶ月間の乗車区間外運賃、すなわち第2パス44の販売予定時期と同時期における過去の利用情報に基づいて平均乗車区間外運賃Aを算出してもよい。また、3ヶ月間あるいは1ヶ月間有効な2パス44を発券してもよい。これにより、より多くの利用者に複数回発券することを模索してもよい。このことから平均乗車区間外運賃は、時時の利用情報を分析して算出すればよい。
【0061】
図7の駅情報データベース118は、路線上の各駅毎の利用者を、第1利用者A、第2利用者B、切符を購入する一般利用者、通常の定期券利用者、プリペイドカード利用者などに分類し、曜日別、時刻別の入場人員、退場人員などの情報を保持する。また、事業者情報データベース206は、事業者の業種と最寄り駅の情報と入場したりショッピングした利用者IDを保持する。
【0062】
調査部124は、発券枚数設定部126に指定する発券枚数γを確定する。その方法として、例えば、調査部124は、駅情報データベース118および事業者情報データベース206を適宜利用して、駅の混雑状況、事業者毎の売上額、第2利用者Bの動向等を考慮して第2パス44の発券枚数γを予測する。また、調査部124は年代別や性別や路線別など個別に発券枚数γを指定してもよい。発券枚数設定部126は、調査部124から受け付けた発券枚数γ分の利用者IDを選択するよう、選択処理部138に指示する。その際、任意に利用者IDを選択しても、鉄道事業者の収益が低下しないような選択基準を図12の配布表を参照して説明する。
【0063】
図12は発券枚数設定部126が作成する第2パス44の配布の一例を示す配布表である。区間外運賃範囲欄452は、乗車区間外運賃の範囲(以下、「運賃範囲」という)を任意の範囲で保持する。本図では、運賃範囲を500円ごとに設定してある。グループ欄450は、運賃範囲毎のグループ名称を保持する。本図ではグループ名として「G01」から「GN」が設定されている。利用者ID数欄454は、乗車区間外運賃が運賃範囲に属する第1利用者Aの数を保持する。割当枚数欄456は、運賃範囲毎に割り当てられた第2パス44の発券枚数を保持する。
【0064】
図12の各欄は、本来、候補者抽出部120が選抜利用者の利用者ID別に乗車区間外運賃を抽出した図11を活用して保持するところであるが、データ構造を説明するための部分的なデータしか無いのでここでは活用しない。図7の発券枚数設定部126は、図12の割当枚数欄456の合計値が図7の調査部124から指示された発券枚数γになるように、それぞれの運賃範囲毎に適宜、割当枚数を設定する。発券枚数設定部126は、候補者抽出部120が抽出した第1利用者Aの総数に対する発券枚数γの割合が、運賃範囲毎の利用者数に対する割当枚数の割合に等しくなるように割当枚数を設定する。これにより、候補者抽出部120が抽出した利用者IDと乗車区間外運賃を気にすることなく、第2パス44の販売対象者をランダムに選択すれば、平均乗車区間外運賃に偏りが生じないように、発券枚数設定部126は運賃範囲に相当する利用者数毎に第2パス44の割当枚数を設定すればよい。また、利用者IDの性別や年齢を考慮して割当枚数を設定してもよい。
【0065】
図12は、第1パス42が250万人に対し第2パス44の発券枚数γを50万枚として作成した配布表である。グループ「G01」は、運賃範囲が「0から500円未満」に設定され、その運賃範囲に該当する利用者数は「10万人」であり、割当枚数は「2万人」である。割当枚数は、運賃範囲に該当する利用者ID数との比率が、利用者IDの総数250万人と発券枚数γの総数50万枚である比率「5:1」と等しくなるように設定される。発券枚数設定部126は、本配布表を選択処理部138に送信する。
【0066】
図7に戻り、選択処理部138は、配布表に基づいて第2パス44の販売対象者を選択する。例えば、図12のグループ「G36」では、運賃範囲が「17500〜18000未満」の利用者ID数「90000人」から割当枚数に相当する「18000人」分の販売対象者を選択する。選択処理部138は、乗車区間外運賃が運賃範囲に該当する90000の利用者IDからランダムに18000の利用者IDを選択する。選択処理部138は、それぞれのグループについて同様の選択処理を行い、選択した利用者IDを第2パス44の販売対象者として、図7の候補者データベース140に格納する。
【0067】
図13は、候補者データベース140のデータ構造の一例を示す図である。利用者ID欄320は、選択処理部138によって選択された第2パス44の販売対象者の利用者IDを保持している。パスID欄323は、パスIDを保持する。グループ欄321は、利用者が属する前述したグループ、例えば「G01」から「GN」を保持する。通知タイミング欄322は、通知を行なう順番を指定する情報を保持する。例えば、「1」〜「183」を保持する。この183は第2パス44の有効期間6ヶ月間の日数に相当する。これにより、段階的な発券処理が可能になる。販売期限欄324は、第2パス44の販売期限を保持する。契約フラグ欄326は、第2パス44を購入したか否かを示す情報を保持する。本図では、「1」は購入済みを意味し、「0」は販売通知を行なったが未契約状態を意味する。再選択フラグ欄328は、購入しなかった利用者IDに替わって他の人を選択することを指定する情報を保持する。本図では、「1」は再選択の必要有を意味し、「0」は再選択不要を意味する。
【0068】
図7に戻り、通知部142は、利用者IDの氏名と住所を個人情報データベース128で検索して販売対象者である第1利用者Aに通知する。通知情報には、第2パス44の販売期限を含める。この通知方法は、例えば、ダイレクトメール等の紙媒体により行われてもよいし、電子メールや電話を使って行われてもよい。通知部142は、通知を行うとともに、図13の候補者データベース140の販売期限欄324に、販売期限の年月日を書き込み、更に、契約フラグ欄には通知済み、すなわち販売開始を意味する「0」を書き込む。
【0069】
販売状況監視部136は、候補者データベース140を常に監視しており、通知タイミング欄322に保持されている値に基づいて、関係する利用者宛てに通知を行うことを通知部142に指示する。また、販売状況監視部136は、図13の販売期限欄324に保持した年月日の翌日以降に契約フラグ欄326に「0」が保持されている場合に、再選択フラグ欄328に、第2パス44の購入を放棄したものと判定して「1」を格納する。図13では、利用者ID「6543210」がそれに相当する。
【0070】
販売状況監視部136は、候補者データベース140の再選択フラグ欄328に「1」が保持されている利用者IDを選択処理部138に送信する。例えば、図13の再選択フラグ欄328に「1」が保持されている利用者ID「6543210」に関するデータを送信すると同時に候補者データベース140から削除する。選択処理部138は、利用者ID「6543210」の利用者とグループが同じで、乗車区間外運賃の金額がほぼ等しい別の利用者を選択し、その利用者のIDを候補者データベース140に新たに格納する。
【0071】
販売状況監視部136が、候補者データベース140を常時監視することで、再選択と再通知を繰り返し、図12で割り当てた各グループの割当枚数を完売できる。その結果、第2パス44を購入した第1利用者Aの平均乗車区間外運賃と、選抜利用者に基づき候補者抽出部120が抽出した全ての第1利用者Aの平均乗車区間外運賃はほぼ同額になり、全ての第1利用者Aに第2パス44を販売しなくても交通事業者に一定の収益増をもたらすことができる。
【0072】
図12で第2パス44の購入対象者として登録された選抜利用者すなわち第1利用者Aと実際に発券可能な第2パス44の発券枚数γとの関係性について説明する。例えば、第1利用者Aの総数が250万人で第2パス44の発券枚数γが仮に100万枚、50万枚、30万枚、10万枚と確定した場合、発券枚数設定部126は、250対100、250対50、250対30、250対10の比率でグループ毎の割当枚数を算出する。そして、選択処理部138は、グループ毎に利用者IDを選択する。これにより、それぞれの発券枚数γの平均乗車区間外運賃を100A、50A、30A、10Aとした場合、選択処理部138は、「250A≒100A≒50A≒30A≒10A」を満たすように販売対象者を選択することが可能となる。つまり、選択処理部138は、図12を使用して、販売対象者を選択し、図13の候補者データベース140に格納し、各グループの割当枚数を販売すれば、割当通りに購入した利用者全員の平均乗車区間外運賃と図11に保持された全ての利用者の平均乗車区間外運賃は同額となる。
【0073】
第2パス44の発券枚数γは鉄道事業者収益と比例関係であるが、輸送能力や混雑率や安全輸送に悪影響を来さない上限を発券枚数γに設定することが好ましい。また、別の方法で第2パス44の発券枚数γを拡大するためには、先週、今週、来週のように期間ごとに徐々に第2パス44の販売を拡大する中で、第2利用者Bが地域的、時間的に分散するように販売対象者を選択することが好ましい。例えば「地域的に分散」するとは特定の地域や駅あるいは路線に第2利用者Bの住所、職場等が集中しない事を意味する。このために選択処理部138は、パス管理データベース114と第1利用情報データベース110とに基づいて、利用者の入場駅や退場駅も考慮にいれて販売対象者を選択する。「時間的に分散」とは、第2利用者Bの出退勤時刻や出勤日が異なり同じ電車に集中しない事を意味している。このために選択処理部138は、パス管理データベース114と第1利用情報データベース110とに基づいて、利用者の休日や出退勤時刻も考慮にいれて販売対象者を選択する。
【0074】
第1管理装置100が有するデータベースは、それぞれユーザIDまたはパスIDにより連携されたリレーショナル・データベースであることが好ましい。選択処理部138は、それぞれのデータベースに保持されているデータを必要に応じてSQL(Structured Query Language)などのデータベース処理言語を利用して検索できるので、販売対象者を様々な条件で選択することができる。選択処理部138は、例えば、前述のグループ毎に地域的、時間的な分散を考慮して販売対象者を選択してもよい。
【0075】
次に、第2パス44の発券と第2利用者Bの登録について説明する。通知部142から通知を受けた第1利用者Aは第2パス44を所定期日までに購入する権利を得る。その通知を受けた利用者は、駅に設置されている図1の第2発券装置18に第1パス42を提示する。第2発券装置18は、第1パス42に格納されているパスIDを第2発券処理部132に出力する。第2発券処理部132は、第2パス44の発券が可能か否かをそのパスIDと候補者データベース140に保持されているデータとに基づいて判定し、その判定結果を第2発券装置18に送信する。第2パス44を発券した後、第2発券装置18は、生成した第2パス44のパスIDを第2発券処理部132に送信する。
【0076】
第2発券処理部132は、既に個人情報データベース128に登録されているパス種別欄360の「第1パス」を「第2パス」に書き替え、パス管理データベース114の使用開始欄366を発券時点の年月日に書き替え、パスID欄362の第1パス42のパスIDを新たに生成された第2パス44のパスIDに書き換える。また、第2発券処理部132は、発券履歴保存部134に第2パス44のパスIDと利用者IDと発券年月日を送信する。
【0077】
図9において、第2パス44である「NWP-200033B」の鉄道会社毎の定期券の有効期間であるY1やY2が異なる場合は統一する方が好ましい。尚、図13の候補者データベース140の通知タイミング欄322には、第1パス42に格納された定期券の有効期間に関係無く通知順位を保持するので、第2パス発券装置18は中途解約でない精算処理で有効期間を統合できることが好ましい。また、追加料金αは、常に一律価格でなく、販売方法や利便性の向上により異なってもよい。
【0078】
図7に戻り、第2利用情報収集部104は、乗車管理システム30から第2利用者Bの利用情報を収集して、第2利用情報データベース112に格納する。本実施の形態では、第2利用情報収集部104は、利用情報に含まれるパスIDに対応付けられている利用者IDを、パス管理データベース114から取得し、乗車区間内運賃や乗車区間外運賃などに対応付けて第2利用情報データベース112に格納する。
【0079】
図14は、第2利用情報データベース112のデータ構造の一例である。利用者ID欄330は、利用者IDを保持する。区間内運賃欄332は、乗車区間内の運賃を乗車の都度に支払う普通運賃で算出し保持する。区間外運賃欄334は、乗車区間外運賃を保持する。入場駅欄336は入場駅IDを保持する。入場日時欄338は入場日時を保持する。退場駅欄340は退場駅IDを保持する。退場日時欄342は退場日時を保持する。鉄道会社内訳欄344は、鉄道会社毎の乗車区間外運賃を保持する。X社欄346aはX鉄道会社の、Y社欄346bはY鉄道会社の乗車区間外運賃をそれぞれ保持する。このような利用情報を長期に渡り蓄積することで、特定の利用者、性別、年齢、入場駅、退場駅、それらの組み合わせなどの様々な条件で利用情報を集計、分析が可能である。
【0080】
図7に戻り、分配部148は、図14の鉄道会社内訳欄344に保持されているデータを各鉄道会社別に集計し、第2パス44の販売価格である追加料金αと、後述する第2利用者Bが事業者に対して消費を行うことで変動する割引率により生じる金額の一部をそれぞれに比率配分する。調査部124は、前記処理にともない、事業者の割引により生じる金額のうち鉄道会社毎に配分する額を決める。
【0081】
本実施の形態では、第1利用者Aが所定の地域に存在する事業者から商品や役務を購入する際に割引を受けることができる。販売額算出部146は、その割引金額を図1の第2管理装置200から収集して、電子マネーとして利用者毎にストックする。そして、第2パス44を購入する際に販売価格に充当する。第2発券処理部132は、充当後の価格を利用者に提示する。また、第2利用者Bの場合は所定期間に所定金額を消費することを契約条件に第2パス44を発券する。その場合、事業者から消費する所定金額の一部を前納することも有り得る。
【0082】
図15は、図1の第2管理装置200の内部構成図である。図1の各事業者に設置している事業者端末14は、第1パス42および第2パス44のパスIDを図7の認証部106に送信しパスが利用可能であるか否かを確認する。消費情報収集部202は、パスの認証を終えた事業者端末14から受け付けた第1利用者Aまたは第2利用者Bの消費情報に利用者IDを対応付けて、消費情報データベース210に格納する。
【0083】
図16は、消費情報データベース210のデータ構造の一例を示す。利用者ID欄392は、利用者IDを保持する。パス種別欄394は、パス種別を保持する。事業者ID欄396は、利用者が商品や役務を購入した事業者を特定する識別情報(以下、「事業者ID」という)を保持する。消費日時欄398は、利用者が消費を行った日時を保持する。金額欄400は、消費金額を保持する。品目欄402は、品目を保持する。例えば、このデータ構造から、利用者IDが「3625435」の利用者は、第1パス44の所有者であり、事業者「S01254」で、2002年1月15日に食事のために5200円の消費を行ったことがわかる。
【0084】
図15に戻り、前納金額情報データベース204は、第2パス44の購入にともなって、第2利用者Bが前納金として予め納めた金額の一部を電子マネーとして保持する。前納金分配処理部208は、第2利用者Bが消費を行うたびに、その電子マネーから消費した金額の一部を差し引き、事業者に配分する。例えば、前納金額情報データベース204には、第2パス44の購入条件とした所定の消費金額の半分が電子マネーとして予め保持されており、第2利用者Bが消費を行った場合、第2利用者Bはその場で消費金額の半分を支払い、前納金分配処理部208が、事業者端末14からの消費情報に基づいて前納金額情報データベース204から残額を差し引いてよい。前納金分配処理部208は、電子マネーを事業者毎に蓄積し所定の期日毎に決済するが、その際、事業者毎に取り決めた所定の金額を差し引いて配分してもよい。
【0085】
条件格納部218は、第2利用者Bに対する第2パス44の利用条件を保持する。例えば、その利用条件は、所定の期間に消費すべき金額である。判定部216は、それぞれの第2利用者Bに対してその利用条件を満たしているか否かを判定する。通知部214は、条件を満たしていない第2利用者Bに対してその旨を通知する。
【0086】
図17は、事業者情報データベース206のデータ構造の一例を示す。事業者ID欄380は、事業者IDを保持する。最寄駅欄382は、その事業者店舗の最寄駅の駅IDを保持する。業種欄384は、事業者の業種を保持する。第1割引率欄386は、第1利用者Aに対する割引率や第2利用者Bに課せられた所定の消費金額とは関係しない消費に対する割引率を保持する。例えば、図15に戻って、消費額提供部222は、第1利用者Aおよび第2利用者Bが第1割引率で消費した場合に、割引きした金額を図7の販売額算出部146に送信する。販売額算出部146は、利用者ID別にストック金額を保持し、第1利用者Aあるいは第2利用者Bが第2パス44を新規にあるいは継続して購入する場合に使用してもよい。第2割引率欄387は、第2利用者Bに課せられた所定の消費金額に関係する消費に対する割引率を保持する。総売上欄388は、第2利用者Bが第2割引率で消費した総売上を保持する。例えば、事業者はこの総売上に応じて第2割引率を変動させてもよいし、自動的に第2割引率を変動させる変動部(図示しない)を更に設けてもよい。住所欄390は、事業者の住所を保持する。図示しないが第1利用者Aならびに第2利用者Bが第1割引率で消費した総売上を保持するフィールドを設けてもよいし、その他事業者に関する情報を保持してもよい。
【0087】
図15に戻り、事業者選択部212は、例えば、図7の第2利用情報データベース112から第2利用者Bが頻繁に利用している駅を抽出し、その駅周辺に存在する事業者の情報を事業者情報データベース206から取得する。そして、事業者選択部212は、その事業者の情報を通知部214に出力する。通知部214は、前述した消費条件を満たしていない第2利用者Bへの通知にその事業者を加えてもよい。これにより、第2利用者Bの消費を促すことができる。また、事業者選択部212は、消費情報データベース210からその利用者の嗜好を推定し、その嗜好にマッチした事業者を事業者情報データベース206から選択し、その情報を前述した通知に付加してもよい。
【0088】
更新対象者選択部220は、例えば6ヶ月間有効な第2パス44を一度だけ継続して所持することが可能な場合、一定の条件を満たした第2利用者Bを更新対象者として第1管理装置100に通知する。仮に、所定金額を消費する所定期間を「第2パス44の有効期間+2ヶ月間」と設定した場合は第2パス44の有効期間が切れる2週間前に消費金額の80%を消費している利用者IDを更新対象者として図7の通知部142に提供する。そして通知部142は、図8に示す個人情報データベース128の更新資格フラグ361を「1」に書き換える。消費金額の80%を達成しないで第2パス44の有効期間を過ぎた第2利用者Bは自動的に第1利用者Aに移行する。その場合、交通機関ではなくインターネット・ショッピングなどで残額を消費できる環境を提供してもよい。しかし、最終期日までに当初の消費金額に達しなかった場合は、契約違反として前納金額情報データベース204の残金を使い必要な金額を精算する。例えば、この精算処理は前納金分配処理部208が行い、第2パス44の有効期間中に使用した乗車区間外運賃が追加料金αを越えている場合は残額から補填し、乗車区間外運賃が追加料金α以下の場合は前納金額情報データベース204の残額を返還する処理を行ってもよい。
【0089】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当事者に理解されるところである。こうした変形例としては以下のものがある。
【0090】
第1の変形例は、本システムを利用する交通機関に関する。実施の形態では、交通機関として鉄道を例に説明したが、交通機関は鉄道に限らず、バス、飛行機、船、レンタカー、レンタサイクル、タクシー、高速道路であってもよい。
【0091】
第2の変形例は、図7の調査部124に関する。追加料金αの算出方法を前述したが、算出した追加料金αの妥当性を判断することが経営上必要になる。追加料金αの妥当性を単に、「追加料金α」と「乗車区間外運賃」とを比較して判断するのでは、第2パス44には乗車区間が限定されていない点で正確さを欠く。そこで、調査部124は、第2利用情報データベース112が保持する乗車区間内運賃と乗車区間外運賃とに基づいて追加料金αの妥当性を判断する。第2パス44による割引率は、「乗車区間内運賃N」、「乗車区間外運賃T」、「定期券代金V」、「追加料金α」から
【0092】
割引率X={100−(V+α)/(N+T)×100}
の計算式で求められる。例えば、割引率Xが通常の定期券の割引率より少し高め程度なら追加料金αは妥当であると判断できる。このとき、割引率を利用者IDごとに算出するのではなく、全ての第2利用者Bを対象に数年分の割引率の平均値を割引率としてもよい。そして、割引率が高すぎる場合は、追加料金αのひとつの成分である増収額θに一定額を上乗せし、妥当な追加料金αとしてもよい。
【0093】
第3の変形例も図7の調査部124に関する。調査部124は、追加料金αを「世代別」に減額してもよい。調査部124は、割引率Xを世代別に算出し、仮に20代の割引率を20X、60代の割引率を60Xとしたとき、「20X>30X>40X>50X>60X」のように、年齢が高くなるにつれて割引率が低くなる、すなわち乗車区間外の利用が少なくなるといった顕著な相関関係が有る場合は、年代別に追加料金αを減額してもよい。例えば上記の相関関係の場合は、減額値を20代=0円、30代=300円、40代=600円、50代=800円、60代=1000円などとして減額してもよい。これにより、第2パス44の利用状況にあった価格を設定することができ、ひいては契約率を高めることができる。
【0094】
第4の変形例も図7の調査部124に関する。調査部124は、追加料金αを「定期券代金別」に減額してもよい。調査部124は、割引率Xを定期券代金別に算出し、定期券代金が3万円未満の割引率を3X、定期券代金が20万円未満の割引率を20Xとしたとき、「3X>5X>8X>12X>16X>20X」のように、定期券代金が高くなるにつれて割引率が低くなる、すなわち乗車区間外の利用が少なくなるといった顕著な相関関係が有る場合は、乗車区間内が長くなるほど、すなわち定期券代金が高いほど追加料金から減額してもよい。
【0095】
第5の変形例も図7の調査部124に関する。調査部124は、追加料金αを第3の変形例と第4の変形例で説明した減額方法を組み合わせて追加料金αを算出してもよい。
【0096】
第6の変形例は、図1の入場側改札装置34に関する。図18は、他の形態における入場側改札装置34の内部構成図である。この入場側改札装置34は、図3で説明した入場側改札装置34の構成に加えて、認証部58とセンサ部60とを更に含む。認証部58は、センサ部60から指紋や掌形、虹彩などの生体情報を取得し、その生態情報に基づいて認証を行う。これにより、認証部58は、第1パス42または第2パス44が本人以外の第三者に使われているか否かを判定可能である。またこの場合、認証に必要な本人のデータを、第1パス42や第2パス44の格納部や個人情報データベース128に予め格納しておく。
【0097】
この認証作業は、例えば、入場時に毎回行われてもよいし、一日に一度だけ行ってもよい。また、所定の確率に基づいて抜き打ちで認証を行ってもよい。この場合、他の入場側改札装置34では認証処理を行わない可能性があるので、認証に失敗した時点で、そのパスを利用した入場を全て拒否することが好ましい。また、そのパスに対しては毎回認証処理を行ってもよい。更に認証を確率に基づいて行えば、認証は不定期になるので、一種のゲーム性を持たせてもよい。例えば、認証を受けたときにポイントを加算したり、景品をプレゼントしたりしてもよい。このような機能を退場側改札装置36に設け、退場時に認証を行ってもよい。また、認証を行う確率を任意に設定できることが好ましく、例えば時間帯やイベント開催時などで変える。これにより、ラッシュ時には認証を行う確率を低くし、ラッシュ時間外では確率を高くすることができる。
【0098】
第7の変形例も、第6の変形例と同様に認証に関する。パスに所有者の顔写真を印刷しておき、認証は有人改札で行うようにしてもよい。これを実現するために、入場側改札装置34は、例えばランダムに入場を拒否し、有人改札での認証を促す。このとき、入場側改札装置34はパスに入場拒否フラグを書き込む。そして、有人改札で駅員がパスに印刷した顔写真を参照して認証を行う。有人改札には、入場拒否フラグをパスから消去するための装置が設けられており、パスの利用者が本人である場合に、駅員はそのパスから入場拒否フラグを削除する。このときにも、ポイントの加算などユーザにインセンティブを提供してよい。
【0099】
第8の変形例は、図7の調査部124と候補者抽出部120と選択処理部138に関する。調査部124は、第1利用情報データベース110に保持されているデータに基づいて、利用者の自宅側駅における主要な入退場時刻を推定し、利用者IDと入場あるいは退場時刻とを対応付けて候補者抽出部120に送信し、選択処理部138は出勤時刻ならびに退勤時間が重ならないように、第2パス44の販売対象者を選択してもよい。
【0100】
第9の変形例は、第2パス44の販売条件に関する。本システムは、第2パス44により、利用者が交通機関を利用して自由に移動する手段を提供するとともに、その移動先となる地域経済を活性化することを一つの目的とする。地域経済の活性化を図るために、「所定期間に所定の金額を消費する」という条件を設定して第2パス44を販売することとしたが、このような条件を設けなくてもよい。
【0101】
第10の変形例は、第2パス44の販売に関する。「所定の期間に所定の消費を行う」という販売条件を設定したが、その消費額は一定にするのではなく利用者毎に消費額を自由に設定してもよい。これにより、世代や性別その他それぞれの利用者のニーズにあった販売が可能になる。例えば、追加料金α=0円にまで減額してもよい。
【0102】
第11の変形例は、図7の通知部142に関する。第1利用者Aに第2パス44の購入対象者となったことを、電子メールや電話を使用するほかに、入場側改札装置34の通知部66あるいは退場側改札装置36の通知部90を活用して図7の通知部142の情報を通知してもよい。
【0103】
第12の変形例は、第1パス42および第2パス44に関する。第1パス42および第2パス44は、予め乗車区間が設定され定期券としての役わりを有することとしたが、定期券のような乗車区間が設定されていなくてもよい。この場合、第1管理装置100は、利用毎の運賃を蓄積し、その運賃に基づいて第2パス44の価格を算出する。要は、第1パス42を利用して、利用者の乗車傾向を分析し、それに基づいて第2パス44の価格、販売方法を決定すれば、利便性の高い乗車券を提供できる。
【0104】
第13の変形例は、図12の各グループ毎の割当枚数に関する。同一の利用者が使用する乗車区間外運賃は各日、各週、各月、各年でばらつきが生じるのは当然のことであり、必然的に集計時期により属するグループが異なる。このことから、各グループの割当枚数に固執すれば長期的には公平な発券枚数を提供できなくなることが考えられる。図12は所定の平均乗車区間外運賃を求めるための目安であるので、必要に応じて比率配分で確定した割当枚数または発券枚数γを増減させてもよい。要は、実際に第2パス44を購入した利用者の平均乗車区間外運賃と候補者抽出部120で抽出した全ての第1利用者Aの平均乗車区間外運賃がほぼ同額になればよい。
【0105】
第14の変形例は、第2パス44の契約率向上に関する。一般に乗車区間外運賃実績が高額の利用者の契約率は高く、低額の利用者の契約率は低いことが想定できるが、第13の変形例に記述したケースや利用者の個人的事情により一様ではない。そこで、個人情報データベース128に希望フラグ欄を設け、例えば「1」は購入する意思を示し、「0」は購入する権利を留保する意思を示すなど、利用者が自由にフラグを書き換え可能としてもよい。そして、調査部124は、この情報を選抜利用者を確定する際の選択基準に加えてもよい。これにより、購入希望者を選択できるので契約率を向上できる。
【0106】
第15の変形例は、第2パス44に関する。通常、ひとり一人が乗車券を所持し改札装置を通過するが、第2パス44を所持していれば、所持者とともに複数人が連続して改札装置を通過できるようにしてもよい(以下、この利用方法を「グループパス機能」という)。これにより、第2パス44の所持者が家族や気の合う同行者とペアで気軽に利用することも可能となる。この場合、第2パス44は、同時に利用できる人数(以下「同時利用者数」という)を保持する領域を利用者数格納領域として更に有する。入場側改札装置34は、例えば、所定期間内、あるいは別のパス所持者が入場側改札装置を通過するまでの期間に改札を通過した人数をカウントし、カウント値を第2パス44に格納する。そして退場側改札装置36は、第2パス44に保持されている入場人数と退場人数とを比較し、同数であることを確認し、かつその人数が同時利用者数以下であることを確認する。
【0107】
図3の入場側改札装置34および図5の退場側改札装置36は、利用者数格納領域から同時利用者数を読み取るユニットと、通過した人数をカウントするカウント部と、カウントした人数が同時利用者数以下で、かつ入退場時の人数が等しいか否かを判定するユニットとを備える。例えば、図3の取得部52および図5の取得部72が、第2パス44から同時利用者数を読み取り、判定部54および判定部74がその判定を行ってもよい。また、入場側改札装置34に乗車人員を申告する押しボタンを設け、利用者が入場時に操作することで意思の疎通を図ってもよい。グループパスの価格は第1パス42の利用実績から確定できないが、基本的に第2パス44の所持者と同行し乗車することが原則なので、第2パス44の購入者の家族数などの申告により発行するなど所定の基準を設けることで新規の顧客を確保することが可能である。したがって、認証作業は第7の変形例で説明した認証を行うことが好ましい。そして、その認証の確率を高く設定し、認証回数に応じてポイントなどのインセンティブを提供するようにしてもよい。
【0108】
また、このグループパス機能を、予め設定した期間内であれば一日乗車券として利用可能な回数(以下「利用可能回数」という)を設定して使用できるようにしてもよい。この場合、第2パス44は、グループパス機能を利用できる利用可能回数を保持する領域を利用回数格納領域として更に有する。そして、図3の入場側改札装置34、または図5の退場側改札装置36の少なくとも一方は、グループパス機能の利用可能回数をデクリメントするユニットを更に有する。いずれにしても、第2パス44の利用者が単独で改札装置を通過する際は利用可能回数がデクリメントされることはなく、例えば、休日や夏休みなどに修学児童の体験学習として活用する機会を提供できる。このような目的でグループパス機能を提供する場合は、第1パス42にも適用することが好ましいが、その場合、同時利用者数と利用可能回数に対してのみ同一価格とし、第1パス42の所持者の乗車区間外運賃は常に実費で集計する。更に、第1パス42および第2パス44とは無関係に利用可能回数のみを有するグループパス機能(以下「観光パス」という)として、例えば、短期間滞在する外国人観光客に発行してもよい。これにより、乗車履歴を分析すれば、外国人観光者の人気スポットや目的地に達するまでの行動ルートから、より分かり易い観光案内書などを充実させることにも活用できるし、適正価格で利便性の高い観光パスを提供できる。
【0109】
第16の変形例は、第1パス42または第2パス44の定期券部分に関する。一般に定期券は乗車区間内であれば乗降り自由であるが、予め決めた駅(以下、「指定駅」という)でのみ乗降りができる定期券(以下、「駅間限定定期券」という)を発行してもよい。これをゾーン制や区間制運賃などに適用させて、第1パス42とする場合、指定駅以外の利用は乗車区間外運賃として収集する。また、駅間限定定期券に所定の金額を加えることで、通常の対キロ制における定期券として利用する場合でも、指定駅以外の利用を乗車区間外運賃として収集し、第2パス44の追加料金の算出に利用してもよい。
【0110】
これを実現するために、第1パス42または第2パス44は、指定駅の駅IDを保持する領域を指定駅ID格納領域として更に有する。そして、入場側改札装置34および退場側改札装置36は、その領域に保持されている駅でのみ乗降りを許可してもよい。このパスを、例えば事業者である企業と個人の要望で実現する通勤、通学専用の定期とし、通常の定期券より安い価格で提供してもよい。
【0111】
第17の変形例は、第2パス44に関する。第2パス44の価格を、定期券の継続購入の他に「追加料金=平均的乗車区間外運賃+事業者収益」を先払いすることで、乗車区間外運賃がかからず、乗り放題になるとしたが、「追加料金=平均的乗車区間外運賃」だけに設定し、ユーザの乗車区間外運賃が、追加料金である平均的乗車区間外運賃より高くなった以降の乗車区間外運賃に対して所定の割り引き運賃を、その度に支払うようにしてもよい。この処理は、退場側改札装置36が行う。例えば、第2パス44を所定の金額で販売し、ユーザが先払いした平均的乗車区間外運賃より高くなるまで乗車し、それ以上の乗車区間外における利用に際して50%割引きした金額をユーザが支払うようにしてもよい。また、「追加料金」で乗り放題とせずに、乗車区間外運賃に上限を例えば30万円に設定し、その上限以上の利用に際しては、その度に乗車区間外運賃をユーザが支払うようにしてもよい。
【0112】
第18の変形例は、タクシーの利用に関する。タクシーの初乗り料金を定期券部分と見なし、加算料金を乗車区間外運賃と見なして、第1パス42を発行し、それに基づいて、第2パス44を発行してもよい。この場合は、第1パス42および第2パス44を利用可能なゾーンが鉄道路線でタクシーに乗り降りする場所が駅に相当する。これら、鉄道、バス、タクシーなど交通機関の種類や特徴に応じて、適切な支払い形態があるので、その事業者が支払形態を任意に設定できることが好ましい。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、乗車区間外であっても、その都度運賃を支払うことなく交通機関を利用できる利便性の高い乗車管理技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る、発券管理システムの構成図である。
【図2】 図2(a)は、図1の第1パスおよび第2パスを説明するための図である。図2(b)は、図1の第1パスが保持するデータ構造の一例である。図2(c)は、図1の第2パスが保持するデータ構造の一例である。
【図3】 図1の入場側改札装置の内部構成図である。
【図4】 図3の入場側改札装置における入場処理のフローチャートである。
【図5】 図1の退場側改札装置の内部構成図である。
【図6】 図5の退場側改札装置における退場処理のフローチャートである。
【図7】 図1の第1管理装置の内部構成図である。
【図8】 図7の個人情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図9】 図7のパス管理データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図10】 図7の第1利用情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図11】 図7の候補者抽出部における処理を説明するための図である。
【図12】 図7の発券枚数設定部により作成される第2パスの配布表の一例を示す図である。
【図13】 図7の候補者データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図14】 図7の第2利用情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図15】 図1の第2管理装置の内部構成図である。
【図16】 図15の消費情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図17】 図15の事業者情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図18】 図1の入場側改札装置の別の内部構成図である。
【符号の説明】
12 事業者紹介装置、14 事業者端末、16 第1発券装置、18 第2発券装置、34 入場側改札装置、36 退場側改札装置、42 第1パス、44 第2パス、100 第1管理装置、102 第1利用情報収集部、104 第2利用情報収集部、110 第1利用情報データベース、112 第2利用情報データベース、120 候補者抽出部、122 価格算出部、126 発券枚数設定部、130 第1発券処理部、132 第2発券処理部、134 確定部、136 販売状況監視部、142 通知部、146 販売額算出部、200 第2管理装置、202 消費情報収集部、204 前納金額情報データベース、206 事業者情報データベース、208 前納金分配処理部、210 消費情報データベース、212 事業者選択部、214 通知部、216 判定部、218 条件格納部、500 発券管理システム。

Claims (17)

  1. 交通機関における所定の乗車区間の運賃は予め支払い、前記乗車区間以外の運賃はその都度支払うことで前記交通機関の利用を許可するための第1パスと、
    交通機関における所定の乗車区間の運賃に加えて所定の追加料金を予め支払うことで、前記乗車区間以外の利用であっても、その都度の支払い無しに前記交通機関の利用を許可するための第2パスとを発券する発券装置と、
    前記第1パスの前記交通機関における利用情報を管理する管理装置と、
    前記第1パスを所持する利用者に前記交通機関への入場を許可する入場側改札装置と、
    前記利用者の前記交通機関からの退場を許可し、前記第1パスの利用情報を前記管理装置に出力する退場側改札装置と、
    を備え、
    前記管理装置は、
    前記利用情報を蓄積する蓄積部と、
    蓄積した利用情報に基づいて、前記第2パスの販売対象者を選択する選択部と、
    を有することを特徴とする発券管理システム。
  2. 前記利用情報は、前記利用者を特定する情報と乗車区間外運賃とを含み、
    前記管理装置は、
    複数の利用者の乗車区間外運賃に基づいて、前記追加料金を算出する算出部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の発券管理システム。
  3. 交通機関における所定の乗車区間の運賃は予め支払い、前記乗車区間以外の運賃はその都度支払うことで前記交通機関の利用を許可するための第1パスと、
    交通機関における所定の乗車区間の運賃に加えて所定の追加料金を予め支払うことで、前記乗車区間以外の利用であっても、その都度の支払い無しに前記交通機関の利用を許可するための第2パスとを発券する発券装置と、
    前記第1パスの前記交通機関における利用情報を管理する管理装置と、
    前記第1パスを所持する利用者に前記交通機関への入場を許可する入場側改札装置と、
    前記利用者の前記交通機関からの退場を許可し、乗車区間外運賃を含む前記第1パスの利用情報を前記管理装置に出力する退場側改札装置と、
    を備え、
    前記管理装置は、
    前記利用情報を蓄積する蓄積部と、
    蓄積した乗車区間外運賃に基づいて、前記追加料金を算出する算出部と、
    を有することを特徴とする発券管理システム。
  4. 前記管理装置は、
    利用者毎の利用情報に基づいて、前記第2パスの販売対象者を選択する選択部を更に有することを特徴とする請求項3に記載の発券管理システム。
  5. 前記算出部は、前記第1パスを所持し、所定の基準を満たす利用者の平均乗車区間外運賃に基づいて前記追加料金を算出し、
    前記選択部は、全ての販売対象者の平均的な乗車区間外運賃が前記平均乗車区間外運賃にほぼ等しくなるよう前記販売対象者を選択することを特徴とする請求項2または4に記載の発券管理システム。
  6. 前記選択部は、乗降地点が分散するように前記販売対象者を選択することを特徴とする請求項5に記載の発券管理システム。
  7. 前記選択部は、前記交通機関の利用時間帯が分散するように前記販売対象者を選択することを特徴とする請求項5または6に記載の発券管理システム。
  8. 所定の地域に存在する事業者に対する消費情報を管理する消費管理装置と、
    交通機関における所定の乗車区間の運賃に加えて所定の追加料金を予め支払うことで、前記乗車区間以外の利用であっても、その都度の支払い無しに前記交通機関の利用を許可するためのパスを利用者に販売する発券装置と、
    前記利用者による消費情報を前記消費管理装置に送信する事業者端末と、
    前記利用者の前記交通機関への入場および退場を許可する改札装置と、
    を備え、
    前記発券装置は、所定の販売条件に同意した前記利用者に前記パスを販売し、
    前記消費管理装置は、
    前記事業者端末から前記消費情報を収集し、前記消費情報をその消費を行った利用者を特定する情報に対応付けて蓄積する蓄積部と、
    利用者毎に、前記販売条件を満たす消費を行っているか否かを判定する判定部と、
    を有することを特徴とする発券管理システム。
  9. 前記利用者の前記交通機関における入場地点情報および退場地点情報を含む利用情報を前記改札装置から収集する移動管理装置を更に備え、
    前記消費管理装置は、
    前記地域に対応付けて前記事業者の情報を保持する事業者情報格納部と、
    前記移動管理装置が収集した前記利用情報に基づいて、それぞれの利用者が多く利用する入場地点または退場地点の地域に存在する事業者を選択する選択部と、
    前記選択した事業者に関する情報を各利用者に通知する通知部と、
    を更に有することを特徴とする請求項8に記載の発券管理システム。
  10. 前記通知部は、前記販売条件を満たしていない利用者に対して前記通知を行うことを特徴とする請求項9に記載の発券管理システム。
  11. 交通機関における所定の乗車区間の運賃は予め支払い、前記乗車区間以外の運賃はその都度支払うことで前記交通機関の利用を許可するための第1パスと、
    交通機関における所定の乗車区間の運賃に加えて所定の追加料金を予め支払うことで、前記乗車区間以外の利用であっても、その都度の支払い無しに前記交通機関の利用を許可するための第2パスとに関する情報を登録する発券処理部と、
    前記第1パスの前記交通機関における利用情報を収集する利用情報収集部と、
    前記利用情報を蓄積する蓄積部と、
    蓄積した利用情報に含まれる乗車区間外運賃に基づいて算出した利用者の平均乗車区間外運賃に基づいて前記追加料金を算出する算出部と、
    前記第2パスの販売対象者全ての平均的な乗車区間外運賃が、前記平均乗車区間外運賃にほぼ等しくなるように前記販売対象者を選択する選択部と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
  12. 前記選択部が選択した販売対象者に第2パスの購入を促す通知を行う通知部を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の管理装置。
  13. 前記第2パスの販売状況を監視して、前記第2パスの販売数が、前記選択部に選択された販売対象者の数に到達するように、前記通知部に通知の指示を行う販売状況監視部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の管理装置。
  14. 交通機関を利用するための第1パスの利用情報を管理する管理装置と、
    前記第1パスを所持する利用者に前記交通機関への入場を許可する入場側改札装置と、
    前記利用者の前記交通機関からの退場を許可し、前記第1パスの利用情報を前記管理装置に出力する退場側改札装置と、
    を備え、
    前記管理装置は、
    前記利用情報を蓄積する蓄積部と、
    蓄積した利用情報に基づいて、料金を先払いすることで交通機関を乗り放題とする第2パスの販売対象者を選択する選択部と、
    を有することを特徴とする発券管理システム。
  15. 所定の地域に存在する事業者に対する消費情報を管理する消費管理装置と、
    料金を先払いすることで交通機関を乗り放題とするパスを利用者に販売する発券装置と、
    前記利用者による消費情報を前記消費管理装置に送信する事業者端末と、
    前記利用者の前記交通機関への入場および退場を許可する改札装置と、
    を備え、
    前記発券装置は、所定の販売条件に同意した前記利用者に前記パスを販売し、
    前記消費管理装置は、
    前記事業者端末から前記消費情報を収集し、前記消費情報をその消費を行った利用者を特定する情報に対応付けて蓄積する蓄積部と、
    利用者毎に、前記販売条件を満たす消費を行っているか否かを判定する判定部と、
    を有することを特徴とする発券管理システム。
  16. 前記利用者の前記交通機関における入場地点情報および退場地点情報を含む利用情報を前記改札装置から収集する移動管理装置を更に備え、
    前記消費管理装置は、
    前記地域に対応付けて前記事業者の情報を保持する事業者情報格納部と、
    前記移動管理装置が収集した前記利用情報に基づいて、それぞれの利用者が多く利用する入場地点または退場地点の地域に存在する事業者を選択する選択部と、
    前記選択した事業者に関する情報を各利用者に通知する通知部と、
    を更に有することを特徴とする請求項15に記載の発券管理システム。
  17. 前記通知部は、前記販売条件を満たしていない利用者に対して前記通知を行うことを特徴とする請求項16に記載の発券管理システム。
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