JP2004038576A - ユーザ管理システム、およびそのシステムを利用した乗車管理システム - Google Patents

ユーザ管理システム、およびそのシステムを利用した乗車管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザによる所定のサービスの利用を促進する。
【解決手段】配信装置600は、ユーザに対応付けられた複数の識別情報を保持し、その一部を選択して第1端末装置630a、第2端末装置630bおよび第3端末装置630cに配信する。それらの端末装置630a、630bおよび630cは、例えばユーザが所持する会員カードに記録されている識別情報を読み込み、読み込んだ識別情報が配信装置600から配信された識別情報に含まれているか否かを判定する。そして、含まれている場合に、当該ユーザ管理システム650はユーザにインセンティブを提供する。これにより、ユーザによる所定のサービスの利用を促進できる。
【選択図】    図19

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報管理技術に関する。この発明はとくに、ユーザにインセンティブを提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
取り扱う商品の種類や質で他業者との差別化が図りにくい現在、事業者は、他業者との差別化を顧客に対するサービスで見出そうとしている。顧客に対するサービスを充実するために、事業者はデータベースを利用して顧客情報を一元管理するようになった。これにより、事業者は顧客の住所や販売履歴などを管理でき、例えばダイレクトメール等の誘引活動に利用している。このような管理を行うために、ユーザごとに識別情報を割り当てる必要があり、その手段として識別情報を付した会員カードを配ることが一般に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
会員カードには、例えば割り引きや購買額に応じたポイント加算など様々な特典が付与されている。このような特典により、事業者は他業者との差別化を図り顧客の拡大と継続的な来店を狙っている。このような顧客管理は、例えばクレジットカード会社、百貨店、被服販売店、電器量販店、レンタルビデオ店などの広い業種で行われている。また、鉄道などの交通機関においても、識別情報の付されたパスを利用して乗車管理を行うものがある。これらのカードやパスを使う事業者に共通することは、固定客の確保であり、そのためにカードやパスに付加する新たな特典を開発する必要がある。
【0004】
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カードやパスの利用に伴い、利用者にインセンティブを与える技術を提供することにある。また、鉄道を移動手段としてホテルや美術館を利用する利用者、あるいは、ウェブ上のショッピングサイトを利用する利用者等に娯楽的要素を提供することにある。更には、利用者にとって利便性の高い乗車管理技術を提供することにある。更には、付加的なコストを必要とすることなしに、このようなシステムを構築する技術を提供することにある。更には、既存のインフラやサービスを現状のまま利用できるシステムを構築するための技術の提供にある。更には、パスの利用者数を増やすための技術を提供することにある。更には、地域経済の活性化を支援する技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は、ユーザに対して所定のサービスを提供するユーザ管理システムである。このシステムは、配信装置と端末装置とを含み、前記配信装置は、複数のユーザにそれぞれ対応付けられた識別情報を保持する第1格納部と、前記第1格納部から所定の手順を経てユーザの識別情報を選択する選択部と、選択した識別情報を、前記端末装置に送信する送信部とを有し、前記端末装置は、前記送信部から識別情報を受信する受信部と、受信した識別情報を格納する第2格納部と、前記サービスの提供を受けるためにユーザが現れた場所にて、そのユーザの識別情報を読み取る読取部と、前記読み取った識別情報が前記第2格納部に含まれているか否かを判定する照合部と、照合結果に基づいてユーザにインセンティブを提供する提供部とを有する。
【0006】
このシステムは、前記サービスの提供を受けるためにユーザが所定の媒体を提示したとき、この媒体に保持されているユーザの情報をそのユーザの識別情報として読み取り、前記サービスが提供される流れの中で前記インセンティブをユーザに提供する。この流れはユーザ自身が目的を持ち行動する中で自然とインセンティブが提供されるので、ユーザがインセンティブを得ることを特に意識する必要がない。また、既存のサービス、例えば交通機関における乗車管理システム、店舗で利用されているクレジットカード決済システムなどで使われているインフラストラクチャーを利用できるので、新たなコストの発生が少なく、普及が容易である。「媒体」は、例えば会員カードやパスなどである。「ユーザの情報」は、サービスの提供を受けるために必要な情報であり、そのサービスにおけるユーザの識別情報であるが、場合によっては氏名などであってよい。
【0007】
「インセンティブ」は、例えば、金銭、金銭的価値を有するポイント、プレゼントなど有体、無体を問わずユーザにメリットを与えるものである。「端末装置」は、当該システムを利用する事業者の店舗、駅構内の改札装置、あるいは有料の美術館や無料の施設などに設置されており、専用の端末でもよいし、レジスターにその機能が設けられていてもよい。「ユーザの識別情報」は、例えばカードやパスに記載または記録されており、ユーザはそれらのカードを所持する。そして、例えば、商品購入時に、ユーザがカードを提示し、端末装置がカードに記録された識別情報を読取る。その作業はユーザ自身が操作してもよいし、店舗店員を介して行われてもよい。
【0008】
「配信装置」は、ネットワーク上にひとつ設けられてもよいし、インセンティブを提供すべき識別情報の取り扱いに対応して複数設けられてもよい。複数の配信装置が設けられた場合、それらが識別情報を種類別に保持し、それぞれ識別情報の配信を行ってもよい。また、複数の配信装置が設けられ、かつそれらが同一の識別情報を保持する場合、それぞれ独立して識別情報の配信を行ってもよい。「第1格納部」は、例えば発行済みのカードやパスに付与した識別情報を全て保持する。「選択部」は、第1格納部から識別情報を選択するが、その選択方法はランダムに識別情報を選択してもよいし、ユーザの嗜好、購買履歴、乗車履歴などの個人情報に基づいて選択してもよい。また、端末装置ごとに配信する識別情報の数が予め設定されており、選択部は設定された数の識別情報を端末装置ごとに選択してもよい。さらに、選択部は所定のタイミングで選択処理を行ってもよい。例えば、そのタイミングは端末装置ごとに設定されていてもよく、毎日、毎週、毎月、所定期間毎、イベント開催日などの所定日に選択処理を行ってもよい。
【0009】
「送信部」は、選択部の選択した識別情報を所定のタイミングで所定の端末装置に送信する。例えばそのタイミングは、端末装置を設置する店舗の営業時間外など識別情報の切替で支障が生じないことが好ましい。
【0010】
「端末装置」は、例えば事業者の店舗に設置されたレジスターや来場者をチェックする入場装置、ネットワーク上で商品の販売などをするサーバである。
【0011】
「受信部」は、識別情報の送信元である配信装置を認証する機能を有し、認証後に識別情報を受信してもよい。これにより、不正な識別情報の受信を防止できる。「第2格納部」は、前記受信部が受信した複数の識別情報を保持する。送信部が所定のタイミングで受信する度に前回保持した識別情報は全て消去して入替える。「読取部」は、ユーザーのカードまたはパスに記録された識別情報を読み取る磁気リーダー、半導体メモリリーダーであってよい。「照合部」は、取得部が取得したユーザの識別情報が第2格納部に保持されているか否かを判定する。「提供部」は、照合結果を例えばモニタに表示、紙に印刷、音声などによりユーザに通知する。
【0012】
このシステムは、複数の端末装置を備え、前記選択部は、端末装置ごとに独立して前記第1格納部から識別情報を選択してもよい。「独立して」とは、端末装置ごとに新たに選択処理をすることをいい、例えば前回の選択結果を考慮せずに選択を行うことをいう。具体的には、選択部は、ある端末装置向けに選択した複数の識別情報を、他の端末装置に意図的に複製して配信するのではなく、端末装置ごとに毎回新たに選択処理を行う。
【0013】
本発明の別の態様は、識別情報の付されたパスを利用する乗車管理システムである。このシステムは、駅構内に設けられた複数の改札装置と、前記改札装置に、発行済みのパスに付した識別情報を配信する配信装置とを備え、前記配信装置は、発行済みのパスの識別情報を保持する第1格納部と、前記第1格納部から識別情報を選択する選択部と、選択した識別情報を、駅構内に設けられた複数の改札装置の少なくとも1台に送信する送信部とを有し、前記改札装置は、ネットワークを介して前記識別情報を受信する受信部と、受信した識別情報を格納する第2格納部と、駅構内への入場または退場のために、ユーザが提示したパスに付与された識別情報を読み取る読取部と、読み取った識別情報が前記第2格納部に保持されているか否かを判定する照合部と、照合結果に基づいて、そのパスを所有するユーザにインセンティブを提供する提供部とを有する。
【0014】
「選択部」は、ユーザの乗車履歴に基づいて、識別情報を選択してもよく、例えば所定の駅を多く利用しているユーザを優先的に選択してもよい。また、ユーザを所定の地域に誘導する目的で、その地域の店舗構成とユーザの嗜好が一致するユーザを優先的に選択してもよい。また、選択した識別情報に対応付けられたユーザに対して、その識別情報を保持する改札装置が設置された駅名もしくはヒントを通知する通知部を更に備えてもよい。「通知部」は、例えば移動体通信装置、電子メール、ホームページ、改札装置に設けられた表示部などを使ってユーザに通知してもよい。
【0015】
本発明の別の態様も、ユーザ管理システムである。このシステムは、配信装置とウェブコンテンツを提供する情報処理装置とを含み、前記配信装置は、複数のユーザにそれぞれ対応付けられた識別情報を保持する第1格納部と、前記第1格納部から所定の手順を経てユーザの識別情報を選択する選択部と、選択した識別情報を、前記情報処理装置に送信する送信部とを有し、前記情報処理装置は、前記送信部から識別情報を受信する受信部と、受信した識別情報を格納する第2格納部と、ユーザからの要求に基づいて、前記ウェブコンテンツをそのユーザの閲覧装置に出力するページ出力部と、前記ウェブコンテンツの出力を検出する検出部と、前記検出部がウェブコンテンツの出力を検出した場合に、そのウェブコンテンツを要求したユーザの識別情報を読み取る読取部と、前記読み取った識別情報が前記第2格納部に含まれているか否かを判定する照合部と、照合結果に基づいてユーザにインセンティブを提供する提供部とを有する。
【0016】
本発明の別の態様も、ユーザ管理システムである。このシステムは、ユーザに対応付けられた複数の第1識別情報を保持する第1格納部と、前記第1格納部から第1識別情報を選択する選択部と、選択した第1識別情報と、所定の場所に設置され、ユーザの第1識別情報を読み取る読取装置を特定する第2識別情報とを対応付けて保持する第2格納部と、ネットワークを介して、前記読取装置から第1識別情報と、第2識別情報とを取得する取得部と、取得した第1識別情報と第2識別情報との組み合わせが、前記第2格納部に保持されているか否かを判定する照合部と、照合結果に基づいてユーザにインセンティブを提供する提供部とを備える。これにより、第2格納部を読取装置ごとに設ける必要がない。
【0017】
なお、以上の構成要素を任意に組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、コンピュータプログラムの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】
<発券管理システム>
図1は、発券管理システム500の構成図である。本システム500は、利用者に利便性豊かな交通機関の乗降システムを提供するために購入条件と乗車区間外運賃の支払い形態が異なる第1パス42および第2パス44を発券する。
【0019】
第1パス42は、予め乗車区間が設定された定期券としての役割と、乗車区間外での利用に際してはその都度の支払い処理、例えばプリペイド式やクレジットカードを使った決済処理を行う電子マネーとしての役割を併せ持つ。これにより乗車区間外の乗降でも新たに切符を購入する必要がないので、利用者にとって利便性の高いものとなる。第1パス42を購入した利用者を第1利用者Aという。
【0020】
第2パス44は、乗車区間が同じ定期券の価格に所定の追加料金αを加えた価格で販売され、有効期間内において乗車距離や乗降回数に応じた運賃の支払いなく交通機関を乗降可能とするパスである。これにより、利用者は第2パス44の有効期間内であれば交通機関を利用する度に運賃を支払う必要がないので、色々な地域へ気軽に移動できる。第2パス44を購入した利用者を第2利用者Bという。本システム500は、主として第1パス42の利用情報を第1利用者Aごとに長期間に渡り蓄積し、その蓄積した情報に基づいて追加料金αを算出し、販売対象者を選択する構成と、第1利用者Aおよび第2利用者Bによる地域事業者に対する消費活動を集計する構成を有する。
【0021】
第1発券装置16は、例えば、駅構内等に設置され、第1パス42を不特定多数の購入希望者に発券する。その際、購入者の氏名や性別、年齢、住所等の個人情報を取得し、発券と同時に、その個人情報や定期券情報を第1管理装置100に送信する。第2発券装置18は、同じく駅構内に設置され、第2パス44を発券する。第2パス44の販売対象者は、第1パス42の利用実績等により第1管理装置100に選択された第1利用者Aである。販売に際して、例えば「所定の期間内に所定の金額を事業者に対して消費しなければならない」といった条件を設定すれば、経済活動を活性化する効果をもたらす。第2パス44を購入した第1利用者は購入日から第2利用者Bに登録されてもよいし、所定の日付から第2利用者Bに登録されてもよい。
【0022】
乗車管理システム30は、鉄道事業者毎に構築される乗車システム30a、別の鉄道会社の乗車システム30bと、駅毎に設けられた駅管理システム32a、別の駅の駅管理システム32b、更に別の駅の駅管理システム32cと、第2統括装置40とを含む。駅管理システム32aは、入場側改札装置34、退場側改札装置36、および第1統括装置38を有する。入場側改札装置34は、第1パス42または第2パス44を所持した第1利用者Aならびに第2利用者Bの入場を許可する。退場側改札装置36は、乗車区間外運賃を含む利用情報を第1統括装置38に送信する。第1統括装置38は、駅構内に設けられた退場側改札装置36から収集した利用情報を第2統括装置40に送信する。第2統括装置40は鉄道会社の路線上にある全ての駅から利用情報を収集する。第2統括装置40は、この利用情報を第1管理装置100に送信する。このような乗車管理システム30aは、鉄道会社毎に構築される。
【0023】
第1管理装置100は、鉄道会社毎に構築された乗車管理システム30a、別の乗車管理システム30bから収集した利用情報に基づいて追加料金αを算出する。また、第1管理装置100は第2パス44の販売対象者を第1パス42の購入者の中から選択する。
【0024】
事業者端末14は、例えば、事業者の各店舗毎に設置され、第1パス42または第2パス44のデータを読み取り第2管理装置200に送信する。「事業者」は、商店、映画館、美術館などである。「消費情報」は、商店で購入した商品の代金や役務、あるいは美術館や博物館など有料施設の入場料などに係わる情報である。第2管理装置200は、事業者端末14からその消費情報を収集する。
【0025】
事業者は第1利用者Aおよび第2利用者Bの消費に対して割り引きを行う。第1利用者Aが行った消費に対しての割引金は、電子マネーとして第2管理装置200にストックされる。そして、ストックされた電子マネーは、例えば第1利用者Aが第2パス44を購入するときに限り利用可能としてもよいし、第2パス44パスの購入以外でも利用可能としてもよい。また、第2利用者Bは所定期間に所定金額を消費することが課せられているので、第2利用者Bの消費に対する割引率は特に所定期間の売り上げ総額に応じて逓増させることが可能である。事業者紹介装置12は、例えばウェブ・ページを使い、第1利用者Aまたは第2利用者Bの所持するPDA(Personal Digital Asistants)、携帯電話等の携帯情報端末に事業者店舗情報を提供し、事業者を紹介する。以上説明した図1の各装置や端末は有線や無線等を使って構築されたネットワーク10を介して相互に通信可能である。
【0026】
図2(a)は、第1パス42と第2パス44の概観とその構成図である。それぞれのパスの表面には印刷面424が設けられ、乗車区間、有効期間の末日、パス種類などが印刷されている。また、第1パス42および第2パス44は、データを格納する格納部420と、格納部420に対してデータの入出力を行う入出力部422とを有する。例えば、第1パス42および第2パス44はICカードであってよく、入出力部422は図1の入場側改札装置34、退場側改札装置36に対して無線によりデータをやり取りしてもよいし、その他方法を利用してもよい。
【0027】
図2(b)は、第1パス42の格納部420のデータ構造の一例を示す図である。パスID格納領域430は、当該パスを特定する識別情報(以下、これを「パスID」という)を保持する。パス種別格納領域432は、当該パスの種類、例えば、第1パスであることを指す情報を保持する。許諾情報格納領域434は、入場側改札装置34及び退場側改札装置36に対して、乗車区間外であっても入退場を許可することを指示する情報を保持する。精算種別格納領域436は、例えば、プリペイド決済、クレジットカード決済等の決済方法を指定する情報を保持する。精算用データ格納領域438は、精算に必要な情報、例えば、電子マネーの残高情報やクレジットカード番号等を保持する。
【0028】
有効期間格納領域440は、当該パスの有効期間を保持する。乗車区間格納領域422は、利用者により指定された乗車区間に関する情報を保持する。例えば、乗車区間に関する情報は、利用者が主に利用する乗車駅と下車駅、及びその経路を含む。入場駅情報格納領域444および入場日時格納領域446は、入場時に入場側改札装置34によって書き込まれ、入場駅情報格納領域444は入場駅を特定する情報を保持し、入場日時格納領域446は入場日時を保持する。
【0029】
図2(c)は、第2パス44の格納部420のデータ構造の一例を示す図である。第2パス44は、パスID格納領域430、パス種別格納領域432、許諾情報格納領域434、有効期間格納領域440、乗車区間格納領域442、入場駅情報格納領域444、入場日時格納領域446を有する。図2(b)で説明した符号と同一の符号を付した格納領域はそれぞれ同様のデータを保持する。
【0030】
図3は、図1の入場側改札装置34の内部構成図である。入場側改札装置34の各構成要素は、ハードウエアコンポーネントで言えば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた処理プログラム、ネットワーク接続用インターフェースなどを中心に実現されるが、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当事者には理解されるところである。これから説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0031】
取得部52は、読出部50を介して、第1パス42または第2パス44の格納部420から、入場を許可するか否かの判定に利用する情報、例えば有効期間、乗車区間、パス種類、許諾情報等を取得する。判定部54は、取得部が取得したデータに基づいて入場を許可するか否かを判定する。ドア機構56は、判定部54の指示に基づいてドアの開閉を行う。通知部66は、判定部54による判定結果を利用者に、例えば画像や音声を使って通知する。入場駅コード格納部64は、この入場側改札装置34が設置されている駅を特定する駅識別情報(以下、これを「駅ID」といい、入場駅の駅IDを「入場駅ID」という)を保持する。判定部54が入場を許可した場合に、書込部62は、その入場駅IDと入場日時を第1パス42または第2パス44に書き込む。
【0032】
図4は、入場側改札装置34における入場判定処理のフローチャートである。まず、取得部52は読出部50を介して、入場許可判定に利用するデータを第1パス42または第2パス44から取得する(S10)。次に判定部54は、パスが有効期間内であるか否かを判定する(S12)。パスが有効である場合(S12のY)、判定部54は、乗車区間内であるか否かを判定する(S14)。乗車区間内である場合(S14のY)、書込部62は、入場日時と入場駅IDをパスに書き込み(S16)、判定部54は、利用者の入場を許可する(S18)。
【0033】
S12に戻り、有効期間外の場合(S12のN)、通知部66はその旨を利用者に通知し(S24)、判定部54は利用者の入場を拒否する(S26)。S14に戻り、乗車区間外の場合(S14のN)、判定部54は、許諾情報の有無を判定する(S19)。許諾情報がある場合(S19のY)、判定部54は第1パス42か否かを判定する(S20)。そして、第1パス42の場合(S20のY)、乗車区間外運賃の精算が可能であるか否かを判定する(S22)。精算可能の場合(S22のY)、S16に進む。この判定は、例えば、精算に使う電子マネーの残額があるか否かの判定である。
【0034】
S19に戻り、許諾情報がない場合(S19のN)、通知部66は入場できないことを利用者に通知し(S24)、S26に進む。S20に戻り、第1パス42でない、すなわち第2パス44の場合(S20のN)、S16に進む。S22に戻り、精算不可能の場合(S22のN)、通知部66はその旨を通知し(S24)、S26に進む。
【0035】
図5は、図1の退場側改札装置36の内部構成図である。取得部72は、読出部70を介して、第1パス42または第2パス44から必要な情報、例えば、パスID、パス種別、許諾情報、精算種別、精算用データ、乗車区間、入場駅IDを取得する。判定部74は、それらの情報に基づいて退場の可否判定を行う。ドア機構76は、判定部74の指示に基づいてドアの開閉を行う。通知部90は、判定部74による判定結果を利用者に通知する。
【0036】
退場駅コード格納部84は、この退場側改札装置36が設置されている駅のID(以下、「退場駅ID」という)を保持する。算出部80は、退場駅IDおよび取得部72によって取得された乗車区間、入場駅IDに基づいて乗車区間外運賃を算出する。入場から退場までに複数の鉄道会社が関わる場合は乗車区間外運賃をそれぞれの鉄道会社別に算出する。精算部82は精算種別として指定されている精算手段を使って乗車区間外運賃の精算処理を行う。例えば、精算種別としてプリペイド決済が指定されている場合、第1パス42にストックされている電子マネーからその乗車区間外運賃を差し引く。送信部78は、パスIDと乗車区間外運賃とを対応付けて利用情報として第1管理装置100に送信する。消去部86は、第1パス42または第2パス44に保持されている入場駅IDおよび入場日時を消去する。
【0037】
図6は、退場側改札装置36における退場判定処理のフローチャートである。まず、取得部72は読出部70を介して第1パス42または第2パス44から、退場判定処理に必要な情報を取得する(S30)。次に、判定部74は、乗車区間外運賃が発生するか否かを判定する(S32)。区間外運賃が発生した場合(S32のY)、算出部80は、乗車区間外運賃を算出する(S34)。判定部74は、第1パス42か否かを判定する(S36)。第1パス42の場合(S36のY)、その区間外運賃の精算が可能か否かを判定する(S40)。
【0038】
精算が可能な場合(S40のY)、精算部82は精算処理を行う(S42)。そして、判定部74は利用者の退場を許可する(S44)。また、送信部78は、利用情報を第1管理装置100に送信する(S46)。S40で、精算が不可能な場合(S40のN)、通知部90はその旨を利用者に通知し(S48)、判定部74は、利用者の退場を拒否する(S50)。S32に戻り、乗車区間外運賃が発生しない場合(S32のN)、S44に進む。
【0039】
S36に戻り、第1パス42でない、すなわち第2パス44の場合(S36のN)、判定部74は、許諾情報の有無を判定する(S38)。許諾情報が有る場合(S38のY)、第2パス44なので退場を許可する(S44)。許諾情報がない場合(S38のN)、S48に進み、通知部90は、退場出来ないことを利用者に通知する。
【0040】
図7は、図1の第1管理装置100の内部構成図と、図1の第2管理装置200に設けられている事業者情報データベース206を示す図である。第1発券処理部130は、第1パス42の発券にともない、図1の第1発券装置16が第1パス42を発券する際に取得した氏名等の個人情報を受信して個人情報データベース128に格納し、第1パス42の乗車区間等のパスに係る情報をパス管理データベース114に格納する。
【0041】
図8は、個人情報データベース128のデータ構造の一例である。利用者ID欄350は、利用者を特定する利用者識別情報(以下、「利用者ID」という)を保持する。この利用者IDは、例えば、第1発券処理130が個人情報を個人情報データベース128に格納するときに、第1発券処理部130により自動的に生成される。氏名欄352は、利用者の氏名を保持する。生年月日欄354は、利用者の生年月日を保持する。性別欄356は、利用者の性別を保持する。休日欄358は、利用者の休日を保持する。パス種別欄360は、利用者のパスの種別を保持する。更新資格フラグ欄361は、第2パス44の更新ができるか否かを示す情報を保持する。例えば、第2パス44の購入条件である所定期間に所定金額を消費した場合に、更新できることを示す情報が書き込まれ、「1」は更新可能、「0」は更新不可能を意味する。具体的な例では、所定金額の80%以上を消費した場合に更新可能とする。個人情報データベース128は、これらの情報以外に、利用者の住所や連絡先あるいは趣味など個人の情報を保持する。本図では、利用者ID「3625435」の利用者の氏名は、「JJKK」、生年月日は「1972年02月06日」、性別は「男性」、休日は「土、日曜日」、パス種別は「第1パス」であることがわかる。
【0042】
図9は、パス管理データベース114のデータ構造の一例である。パスID欄362は、第1パス42または第2パス44のパスIDを保持する。このパスIDは、例えば、図1の第1発券装置16または第2発券装置18により自動的に生成されてもよいし、第1発券処理部130または後述する第2発券処理部132により生成されてもよい。利用者ID欄364は、前記個人情報データベース128に登録した利用者IDと同じものを保持する。これにより、パス管理データベース114と個人情報データベース128とが連携する。
【0043】
使用開始日欄366は、第1パス42または第2パス44の使用開始年月日を保持する。使用開始年月日は、購入日でもよいし、それぞれのパスが有効になる年月日でもよい。追加料金欄367は、追加料金を保持する。入場駅欄368は、乗車区間における一方の駅、例えば自宅側で入場する駅の駅IDを保持する。退場駅欄370は、乗車区間における他方の駅、例えば目的地側で退場する駅の駅IDを保持する。合計定期代金欄372は、鉄道会社毎の定期券代金の合計金額を保持する。定期券情報欄374は、乗車区間等に関する定期券情報を保持し、ある鉄道会社における定期券情報を保持する第1鉄道会社欄378aと、他の鉄道会社における定期券情報を保持する第2鉄道会社欄378bと、更に別の鉄道会社における定期券情報を保持する第3鉄道会社欄378cを有する。これらの鉄道会社欄378は、乗車区間が複数の鉄道会社の路線にまたがる場合に会社毎に設けられる。
【0044】
第1鉄道会社欄378aは、鉄道会社名を保持する社名欄376a、乗車区間における自宅側の駅IDを保持する会社別入場駅欄376b、乗車区間における目的地側の駅IDを保持する会社別退場駅欄376c、会社別の乗車区間における定期券代金を保持する定期券代金欄376d、および有効期間欄376eを有する。同様のデータが第2鉄道会社欄378bおよび第3鉄道会社欄378cにも設けられる。本図において、利用者IDが「3625435」の利用者は、パスIDが「NWP−100052A」のパスを保持し、乗車区間はA駅からK駅であり、合計定期券額は「56000円」であり、定期券の有効期間はX社の路線は「2002/12/5」でありZ社の路線も「2002/12/5」であることがわかる。
【0045】
図7の第1発券処理部130は、第1利用者Aが乗車区間を変更した場合に利用者IDを新しく生成してもよいし、利用者IDは変えずに使用開始年月日を乗車区間を変更した日付に変えてもよい。各路線における定期券の有効期間はそれぞれ異なってもよいが、更新時のトラブルを少なくするために有効期間を統一することが好ましい。パス管理データベース114がこのようなデータ構造を有するので、利用者がパスを紛失した場合に、再びパスを発券できる。
【0046】
図7に戻り、認証部106は、パスが利用可能であるか否かを判断する。例えば、認証部106は、乗車管理システム30からパスIDを受信し、そのパスIDとパス管理データベース114に保持されているデータに基づいて、そのパスが利用可能であるか否かを判定し、その結果を乗車管理システム30に通知する。保守部116は、利用者がパスを紛失した場合に、パス管理データベース114におけるパスIDと利用者IDの対応関係を取り消す。これにより、パスを紛失した場合に本システムの管理者に届ける事で、第三者に勝手に利用されることを防止できる。
【0047】
第1利用情報収集部102は、乗車管理システム30から第1利用者Aの利用情報を収集して第1利用情報データベース110に格納する。本実施の形態では、第1利用情報収集部102は、利用情報に含まれるパスIDに対応付けられた利用者IDをパス管理データベース114から取得し、乗車区間外運賃などに対応付けて第1利用情報データベース110に格納する。
【0048】
図10は、第1利用情報データベース110のデータ構造の一例である。利用者ID欄300は利用者IDを保持する。区間外運賃欄302は、乗車区間外運賃を保持する。入場駅欄304は、入場駅IDを保持する。入場日時欄306は、入場日時を保持する。退場駅欄308は、退場駅IDを保持する。退場日時欄310は、退場日時を保持する。決済種別欄312は、乗車区間外運賃の決済方法、例えばクレジットカード決済、プリペイド決済等を指定する情報を保持する。決済フラグ欄314は、決済処理が完了しているか否かを示す情報を保持する。本実施の形態では、「0」は決済が完了していない状態を示し、「1」は決済が完了している状態を示す。図7の決済部108は、この決済フラグに基づいて、未決済状態の乗車区間外運賃の決済を、銀行やクレジットカード会社に対して行う。
【0049】
鉄道会社内訳欄316は、鉄道会社毎の乗車区間外運賃を保持する。X社欄318aはX鉄道会社の、Y社欄318bはY鉄道会社の、Z社欄318cはZ鉄道会社の乗車区間外運賃をそれぞれ保持する。このような利用情報を長期に渡り蓄積することで、特定の利用者、性別、年齢、入場駅、退場駅、それらの組み合わせなどの様々な条件で利用情報を集計、分析が可能である。
【0050】
図7に戻り、調査部124は第1管理装置100の中心的役割を果たすために各種情報の収集、分析を行い、第2パス44の発券枚数γや追加料金αの適正価格、および第2パス44の販売対象者の利用者IDを確定し、それぞれ発券枚数設定部126、価格算出部122、候補者抽出部120に送信する。また、発券履歴保存部134は、第2パス44の発券履歴を保持し、例えば利用者IDに対応付けて、発券年月日、発券駅、発券時間などの、調査部124が利用者ID別に第1パス42の所持年数、第2パス44の購入回数、期限切れから再購入までの期間などを分析するための情報を保持する。
【0051】
調査部124は、例えば、「パス管理データベース114に保持されている第1パス42の使用開始年月日から1年6ヶ月以上経過している利用者」や、「発券履歴保存部134の発券記録から前回購入から3年6ヶ月以上経過している利用者」や、「個人情報データベース128に保持されている生年月日が60才以上の利用者」など所定の選択基準を設けて利用者を選抜し、候補者抽出部120に送信する。以下、調査部124が選抜した利用者を「選抜利用者」という。
【0052】
候補者抽出部120は、選抜利用者毎に第1利用情報データベース110に保持されている利用情報を集計する。例えば、第2パス44の発券開始日が2004年04月01の場合、候補者抽出部120は、直前の一年間である「2003年04月01日から2004年03月31日」における年間乗車区間外運賃を選抜利用者別に抽出する。
【0053】
図11は、候補者抽出部120における抽出処理結果の一例を概念的に示す。利用者ID欄410は、選抜利用者の利用者IDを保持する。最下段の総数欄414は、選抜利用者として選抜された利用者の総数gを保持する。区間外運賃集計欄412は、利用者ID毎に、年間乗車区間外運賃を昇順でソートして保持する。最下段にある区間外運賃総計欄416は、年間乗車区間外運賃の総額fを保持する。平均区間外運賃欄418は、年間の平均乗車区間外運賃A12を保持する。
【0054】
この平均乗車区間外運賃A12は、
年間平均乗車区間外運賃A12=区間外運賃総額f/総数g
で算出される。図7の候補者抽出部120は、こうして算出した「年間平均乗車区間外運賃A12」を価格算出部122に送信する。また、候補者抽出部120は、利用者ID欄410、および区間外運賃集計欄412に保持されているデータを選択処理部138に送信する。
【0055】
価格算出部122は、追加料金αを「追加料金α=固定額β+増収額θ」になるように算出する。固定額βは、第1利用情報データベース110に保持されている利用情報に基づいて算出される。増収額θは、鉄道会社の増収成分と、追加料金αが常に同額になるように金額の調整を行う調整成分を有する額である。固定額βは、利用情報に基づいて算出するので、算出の時期、利用者数などの条件により変動する。そこで、この変動を抑え、追加料金αが一定金額になるように増収額θを設定する。これにより購入者に公平感を与えることが可能となる。
【0056】
固定額βは、所定の基準を満たす第1利用者Aによる平均的な乗車区間外運賃であり、第2パス44の有効期間に応じて異なる。例えば、第2パス44の有効期間が6ヶ月の場合、
【0057】
固定額β=年間平均乗車区間外運賃/2
とする。年間平均乗車区間外運賃は、各年毎に算出しそれを更に平均化してもよいし、第2パス44を発券する前年の平均であってもよい。
【0058】
追加料金αを長期間にわたって同一額にする公平性を提供する一方、候補者抽出部120が抽出した利用者IDによっては、
(1)のケース 固定額β>「年間の平均乗車区間外運賃(A12)/2」
(2)のケース 固定額β<「年間の平均乗車区間外運賃(A12)/2」
となる場合もある。(1)のケースは、鉄道事業者の収益が増大し、(2)のケースは鉄道事業者の収益が減少することから、
【0059】
(3)のケース 固定額β≒「年間の平均乗車区間外運賃(A12)/2」となるように、調査部124は選抜利用者を候補者抽出部120に送信することが望ましい。仮に、第2パス44の発券回数に画一的な平等性を求める余り、特に(2)のケースが生じる場合は、発券間隔の見直し、例えば利用者ひとりにつき10年間の発券回数が2回の場合、2年目と9年目や、5年目と7年目に購入機会を提供するなどして、(3)のケースになるように調整し鉄道事業者側への収益を優先させてもよい。
【0060】
増収額θは、交通機関が第2パス44を一枚発券する毎に対前年度比で売上げを向上させために固定額β、すなわち6ヶ月間の平均乗車区間外運賃Aに上積みする額である。交通機関事業者は、契約率を向上するために、初期段階では増収額θを最低価格に設定し、第2パス44を発券後に、図7の第2利用情報データベース112に蓄積される利用情報を分析することにより、後から増収額θを設定し直してもよい。
【0061】
図7の駅情報データベース118は、路線上の各駅の改札数やプラットホームの広さ等で決まる許容人数、駅を日常的に利用する第1利用者A、第2利用者B、その他一般利用者の乗降状況、駅を非日常的に利用する第1利用者A、第2利用者Bの乗下車数を調査した実績数などの情報を保持する。事業者情報データベース206は、事業者の業種等と最寄り駅の情報とを対応付けて保持する。
【0062】
調査部124は、発券枚数設定部126に指定する発券枚数γを確定する。その方法として、例えば調査部124は、調査時から所定期間中に有効期間が満了する第2パス44を引き続き発券可能な枚数とし、その枚数と、駅情報データベース118および事業者情報データベース206を適宜利用して、駅の混雑状況、事業者毎の売上額、第2利用者Bの動向等を考慮して第2パス44の発券枚数γを指定する。また、調査部124は年代別や性別や路線別に発券枚数γを指定してもよい。調査部124は、発券枚数γを発券枚数設定部126に供給する。発券枚数設定部126は、調査部124から発券枚数γを受け付けて、分散的に第2パス44を配布する際の配布形態を選択処理部138に指示する。
【0063】
図12は発券枚数設定部126が作成した第2パス44の配布表を示す。例えば、乗車区間外の利用が少ない第1利用者A、または乗車区間外の利用が多い第1利用者Aのいずれか一方に第2パス44を販売するなどの偏りが生じる可能性がある。そこで、乗車区間外の利用状況を明確にし、偏りのない配布を行うために選択処理部138は、この配布表に基づいて選択処理を行う。区間外運賃範囲欄452は、乗車区間外運賃の範囲(以下、「運賃範囲」という)を保持する。本図では、運賃範囲を500円ごとに設定する。グループ欄450は、運賃範囲毎のグループ名称を保持する。本図ではグループ名として「G01」から「GN」が設定されている。利用者ID数欄454は、乗車区間外運賃が運賃範囲に属する第1利用者Aの数を保持する。割当枚数欄456は、運賃範囲毎に割り当てられた第2パス44の発券枚数を保持する。
【0064】
図7の発券枚数設定部126は、合計値が発券枚数γになるように、それぞれの運賃範囲に割当枚数を設定する。発券枚数設定部126は、候補者抽出部120が抽出した第1利用者Aの総数に対する発券枚数γの割合が、運賃範囲毎の利用者数に対する割当枚数の割合に等しくなるように割当枚数を設定してもよいし、鉄道事業者が任意に設定できてもよい、更に利用者の性別や年齢を考慮して割当枚数を設定してもよい。要は、候補者抽出部120が抽出した全ての第1利用者Aからランダムに第2パス44の販売対象者を選択することで平均乗車区間外運賃に偏りが生じないように、発券枚数設定部126は運賃範囲に相当する利用者数毎に第2パス44の割当枚数を設定すればよい。
【0065】
本図は、第1利用者Aの総数が250万人、発券枚数γが50万枚とする配布表である。グループ「G01」は、運賃範囲が「0から500円未満」に設定され、その運賃範囲に該当する利用者数は「10万人」であり、割当枚数は「2万人」である。割当枚数は、運賃範囲に該当する利用者数との比率が、第1利用者Aの総数と発券枚数γの比率「5:1」と等しくなるように設定される。発券枚数設定部126は、図12の配布表を選択処理部138に送信する。
【0066】
図7に戻り、選択処理部138は、配布表に基づいて第2パス44の販売対象者を選択する。例えば、図12のグループ「G36」では、運賃範囲が「17500〜18000未満」の利用者ID数「90000人」から割当枚数に相当する「18000人」分の販売対象者を選択する。選択処理部138は、乗車区間外運賃が運賃範囲に該当する第1利用者Aの中からランダムに18000人を販売対象者として選択してもよいし、運賃範囲内で乗車区間外運賃の多い順に18000人を選択してもよい。選択処理部138は、それぞれのグループについて同様の選択処理を行い、販売対象者の利用者IDを候補者データベース140に格納する。
【0067】
図13は、候補者データベース140のデータ構造の一例を示す図である。利用者ID欄320は、選択処理部138によって選択された第2パス44の販売対象者の利用者IDを保持している。パスID欄323は、パスIDを保持する。グループ欄321は、利用者が属する前述したグループ、例えば「G01」から「GN」を保持する。通知タイミング欄322は、通知を行なう順番を指定する情報を保持する。例えば、「1」〜「183」を保持する。この183は第2パス44の有効期間6ヶ月間の日数に相当する。これにより、段階的な発券処理が可能になる。販売期限欄324は、第2パス44の販売期限を保持する。契約フラグ欄326は、第2パス44を購入したか否かを示す情報を保持する。本図では、「1」は購入済みを意味し、「0」は販売通知を行なったが未契約状態を意味する。再選択フラグ欄328は、購入しなかった利用者IDに替わって他の人を選択することを指定する情報を保持する。本図では、「1」は再選択の必要有を意味し、「0」は再選択不要を意味する。
【0068】
図7に戻り、通知部142は、利用者IDの氏名と住所を個人情報データベース128で検索して販売対象者である第1利用者Aに通知する。通知情報には、第2パス44の販売期限を含める。この通知方法は、例えば、ダイレクトメール等の紙媒体により行われてもよいし、電子メールや電話を使って行われてもよい。通知部142は、通知を行うとともに、図13の候補者データベース140の販売期限欄324に、販売期限の年月日を書き込み、更に、契約フラグ欄には通知済み、すなわち販売開始を意味する「0」を書き込む。
【0069】
販売状況監視部136は、候補者データベース140を常に監視しており、通知タイミング欄322に保持されている値に基づいて、関係する利用者宛てに通知を行うことを通知部142に指示する。また、販売状況監視部136は、図13の販売期限欄324に保持した年月日の翌日以降に契約フラグ欄326に「0」が保持されている場合に、再選択フラグ欄328に、第2パス44の購入を放棄したものと判定して「1」を格納する。図13では、利用者ID「6543210」がそれに相当する。
【0070】
販売状況監視部136は、候補者データベース140の再選択フラグ欄328に「1」が保持されている利用者IDを選択処理部138に送信する。例えば、図13の再選択フラグ欄328に「1」が保持されている利用者ID「6543210」に関するデータを送信すると同時に候補者データベース140から削除する。選択処理部138は、利用者ID「6543210」の利用者とグループが同じで、乗車区間外運賃の金額がほぼ等しい別の利用者を選択し、その利用者のIDを候補者データベース140に新たに格納する。
【0071】
販売状況監視部136が、候補者データベース140を常時監視することで、再選択と再通知を繰り返し、図12で割り当てた各グループの割当枚数を完売できる。その結果、第2パス44を購入した第1利用者Aの平均乗車区間外運賃と、選抜利用者に基づき候補者抽出部120が抽出した全ての第1利用者Aの平均乗車区間外運賃はほぼ同額になり、全ての第1利用者Aに第2パス44を販売しなくても交通事業者に一定の収益増をもたらすことができる。
【0072】
例えば、第1利用者Aの総数が250万人で第2パス44の発券枚数γが100万枚、50万枚、30万枚、10万枚の場合、発券枚数設定部126は、250対100、250対50、250対30、250対10の比率でグループ毎の割当枚数を算出する。そして、選択処理部138は、グループ毎に利用者を選択する。これにより、それぞれの発券枚数γの平均乗車区間外運賃を100A、50A、30A、10Aとした場合、選択処理部138は、「250A≒100A≒50A≒30A≒10A」を満たすように販売対象者を選択することが可能となる。つまり、選択処理部138は、販売対象者の平均乗車区間外運賃が、全ての第1利用者Aの平均乗車区間外運賃とほぼ等しくなるように選択する。ここで、調査部124は、第2パス44の発券枚数γを闇雲に増大させるのではなく、混雑率と安全輸送に悪影響を来さない上限を発券枚数γに設定することが好ましい。
【0073】
第2パス44の販売枚数を効率よく拡大するためには、第2利用者Bが地域的、時間的に分散するように販売対象者を選択することが好ましい。例えば「地域的に分散」するとは特定の地域や駅あるいは路線に第2利用者Bの住所、職場等が集中しない事を意味する。このために選択処理部138は、パス管理データベース114と第1利用情報データベース110とに基づいて、利用者の入場駅や退場駅も考慮にいれて販売対象者を選択する。「時間的に分散」とは、第2利用者Bの出退勤時刻や出勤日が異なり同じ電車に集中しない事を意味している。このために選択処理部138は、パス管理データベース114と第1利用情報データベース110とに基づいて、利用者の休日や出退勤時刻も考慮にいれて販売対象者を選択する。
【0074】
第1管理装置100が有するデータベースは、それぞれユーザIDまたはパスIDにより連携されたリレーショナル・データベースであることが好ましい。選択処理部138は、それぞれのデータベースに保持されているデータを必要に応じてSQL(Structured Query Language)などのデータベース処理言語を利用して検索できるので、販売対象者を様々な条件で選択することができる。選択処理部138は、例えば、前述のグループ毎に地域的、時間的な分散を考慮して販売対象者を選択してもよい。
【0075】
次に、第2パス44の発券と第2利用者Bの登録について説明する。通知部142から通知を受けた第1利用者Aは第2パス44を所定期日までに購入する権利を得る。その通知を受けた利用者は、駅に設置されている図1の第2発券装置18に第1パス42を提示する。第2発券装置18は、第1パス42に格納されているパスIDを第2発券処理部132に出力する。第2発券処理部132は、第2パス44の発券が可能か否かをそのパスIDと候補者データベース140に保持されているデータとに基づいて判定し、その判定結果を第2発券装置18に送信する。第2パス44を発券した後、第2発券装置18は、生成した第2パス44のパスIDを第2発券処理部132に送信する。
【0076】
第2発券処理部132は、既に個人情報データベース128に登録されているパス種別欄360の「第1パス」を「第2パス」に書き替え、パス管理データベース114の使用開始欄366を発券時点の年月日に書き替え、パスID欄362の第1パス42のパスIDを新たに生成された第2パス44のパスIDに書き換える。また、第2発券処理部132は、発券履歴保存部134に第2パス44のパスIDと利用者IDと発券年月日を送信する。
【0077】
図9において、第2パス44である「NWP−200033B」の鉄道会社毎の定期券の有効期間であるY1やY2が異なる場合は統一する方が好ましい。尚、図13の候補者データベース140の通知タイミング欄322には、第1パス42に格納された定期券の有効期間に関係無く通知順位を保持するので、第2パス発券装置18は中途解約でない精算処理で有効期間を統合できることが好ましい。また、追加料金αは、パス毎に一律でなく異なってもよい。
【0078】
図7に戻り、第2利用情報収集部104は、乗車管理システム30から第2利用者Bの利用情報を収集して、第2利用情報データベース112に格納する。本実施の形態では、第2利用情報収集部104は、利用情報に含まれるパスIDに対応付けられている利用者IDを、パス管理データベース114から取得し、乗車区間内運賃や乗車区間外運賃などに対応付けて第2利用情報データベース112に格納する。
【0079】
図14は、第2利用情報データベース112のデータ構造の一例である。利用者ID欄330は、利用者IDを保持する。区間内運賃欄332は、乗車区間内の運賃を乗車の都度に支払う普通運賃で算出し保持する。区間外運賃欄334は、乗車区間外運賃を保持する。入場駅欄336は入場駅IDを保持する。入場日時欄338は入場日時を保持する。退場駅欄340は退場駅IDを保持する。退場日時欄342は退場日時を保持する。鉄道会社内訳欄344は、鉄道会社毎の乗車区間外運賃を保持する。X社欄346aはX鉄道会社の、Y社欄346bはY鉄道会社の乗車区間外運賃をそれぞれ保持する。このような利用情報を長期に渡り蓄積することで、特定の利用者、性別、年齢、入場駅、退場駅、それらの組み合わせなどの様々な条件で利用情報を集計、分析が可能である。
【0080】
図7に戻り、分配部148は、図14の鉄道会社内訳欄344に保持されているデータを各鉄道会社別に集計し、第2パス44の販売価格である追加料金αと、後述する第2利用者Bが事業者に対して消費を行うことで変動する割引率により生じる金額の一部をそれぞれに比率配分する。調査部124は、前述の処理の他に、事業者の割引により生じる金額のうち鉄道会社毎に配分する額を決める。
【0081】
本実施の形態では、第1利用者Aが所定の地域に存在する事業者から商品や役務を購入する際に割引を受けることができる。販売額算出部146は、その割引金額を図1の第2管理装置200から収集して、電子マネーとして利用者毎にストックする。そして、第2パス44を購入する際に販売価格に充当する。第2発券処理部132は、充当後の価格を利用者に提示する。また、第2利用者Bの場合は所定期間に所定金額を消費することを契約条件に第2パス44を発券する。その場合、事業者から消費する所定金額の一部を前納することも有り得る。
【0082】
図15は、図1の第2管理装置200の内部構成図である。図1の各事業者に設置している事業者端末14は、第1パス42および第2パス44のパスIDを図7の認証部106に送信しパスが利用可能であるか否かを確認する。消費情報収集部202は、パスの認証を終えた事業者端末14から受け付けた第1利用者Aまたは第2利用者Bの消費情報に利用者IDを対応付けて、消費情報データベース210に格納する。
【0083】
図16は、消費情報データベース210のデータ構造の一例を示す。利用者ID欄392は、利用者IDを保持する。パス種別欄394は、パス種別を保持する。事業者ID欄396は、利用者が商品や役務を購入した事業者を特定する識別情報(以下、「事業者ID」という)を保持する。消費日時欄398は、利用者が消費を行った日時を保持する。金額欄400は、消費金額を保持する。品目欄402は、品目を保持する。例えば、このデータ構造から、利用者IDが「3625435」の利用者は、第1パス44の所有者であり、事業者「S01254」で、2002年1月15日に食事のために5200円の消費を行ったことがわかる。
【0084】
図15に戻り、前納金額情報データベース204は、第2パス44の購入にともなって、第2利用者Bが前納金として予め納めた金額の一部を電子マネーとして保持する。前納金分配処理部208は、第2利用者Bが消費を行うたびに、その電子マネーから消費した金額の一部を差し引き、事業者に配分する。例えば、前納金額情報データベース204には、第2パス44の購入条件とした所定の消費金額の半分が電子マネーとして予め保持されており、第2利用者Bが消費を行った場合、第2利用者Bはその場で消費金額の半分を支払い、前納金分配処理部208が、事業者端末14からの消費情報に基づいて前納金額情報データベース204から残額を差し引いてよい。前納金分配処理部208は、電子マネーを事業者毎に蓄積し所定の期日毎に決済するが、その際、事業者毎に取り決めた所定の金額を差し引いて配分してもよい。
【0085】
条件格納部218は、第2利用者Bに対する第2パス44の利用条件を保持する。例えば、その利用条件は、所定の期間に消費すべき金額である。判定部216は、それぞれの第2利用者Bに対してその利用条件を満たしているか否かを判定する。通知部214は、条件を満たしていない第2利用者Bに対してその旨を通知する。
【0086】
図17は、事業者情報データベース206のデータ構造の一例を示す。事業者ID欄380は、事業者IDを保持する。最寄駅欄382は、その事業者店舗の最寄駅の駅IDを保持する。業種欄384は、事業者の業種を保持する。第1割引率欄386は、第1利用者Aに対する割引率や第2利用者Bに課せられた所定の消費金額とは関係しない消費に対する割引率を保持する。例えば、図15に戻って、消費額提供部222は、第1利用者Aおよび第2利用者Bが第1割引率で消費した場合に、割引きした金額を図7の販売額算出部146に送信する。販売額算出部146は、利用者ID別にストック金額を保持し、第1利用者Aあるいは第2利用者Bが第2パス44を新規にあるいは継続して購入する場合に使用してもよい。第2割引率欄387は、第2利用者Bに課せられた所定の消費金額に関係する消費に対する割引率を保持する。総売上欄388は、第2利用者Bが第2割引率で消費した総売上を保持する。例えば、事業者はこの総売上に応じて第2割引率を変動させてもよいし、自動的に第2割引率を変動させる変動部(図示しない)を更に設けてもよい。住所欄390は、事業者の住所を保持する。図示しないが第1利用者Aならびに第2利用者Bが第1割引率で消費した総売上を保持するフィールドを設けてもよいし、その他事業者に関する情報を保持してもよい。
【0087】
図15に戻り、事業者選択部212は、例えば、図7の第2利用情報データベース112から第2利用者Bが頻繁に利用している駅を抽出し、その駅周辺に存在する事業者の情報を事業者情報データベース206から取得する。そして、事業者選択部212は、その事業者の情報を通知部214に出力する。通知部214は、前述した消費条件を満たしていない第2利用者Bへの通知にその事業者を加えてもよい。これにより、第2利用者Bの消費を促すことができる。また、事業者選択部212は、消費情報データベース210からその利用者の嗜好を推定し、その嗜好にマッチした事業者を事業者情報データベース206から選択し、その情報を前述した通知に付加してもよい。
【0088】
更新対象者選択部220は、例えば6ヶ月間有効な第2パス44を一度だけ継続して所持することが可能な場合、一定の条件を満たした第2利用者Bを更新対象者として第1管理装置100に通知する。仮に、所定金額を消費する所定期間を「第2パス44の有効期間+2ヶ月間」と設定した場合は第2パス44の有効期間が切れる2週間前に消費金額の80%を消費している利用者IDを更新対象者として図7の通知部142に提供する。そして通知部142は、図8に示す個人情報データベース128の更新資格フラグ361を「1」に書き換える。消費金額の80%を達成しないで第2パス44の有効期間を過ぎた第2利用者Bは自動的に第1利用者Aに移行する。その場合、交通機関ではなくインターネット・ショッピングなどで残額を消費できる環境を提供してもよい。しかし、最終期日までに当初の消費金額に達しなかった場合は、契約違反として前納金額情報データベース204の残金を使い必要な金額を精算する。例えば、この精算処理は前納金分配処理部208が行い、第2パス44の有効期間中に使用した乗車区間外運賃が追加料金αを越えている場合は残額から補填し、乗車区間外運賃が追加料金α以下の場合は前納金額情報データベース204の残額を返還する処理を行ってもよい。
【0089】
以上、識別情報を付したパスを利用した乗車管理システムを説明した。このシステム形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なことは当事者に理解されるところである。こうした変形例としては以下のものがある。
【0090】
第1の変形例は、本システムを利用する交通機関に関する。実施の形態では、交通機関として鉄道を例に説明したが、交通機関は鉄道に限らず、バス、飛行機、船、レンタカー、レンタサイクル、タクシー、高速道路であってもよい。
【0091】
第2の変形例は、図7の調査部124に関する。追加料金αの算出方法を前述したが、算出した追加料金αの妥当性を判断することが経営上必要になる。追加料金αの妥当性を単に、「追加料金α」と「乗車区間外運賃」とを比較して判断するのでは、第2パス44には乗車区間が限定されていない点で正確さを欠く。そこで、調査部124は、第2利用情報データベース112が保持する乗車区間内運賃と乗車区間外運賃とに基づいて追加料金αの妥当性を判断する。第2パス44による割引率Xは、「乗車区間内運賃N」、「乗車区間外運賃T」、「定期券代金V」、「追加料金α」から
【0092】
割引率X={100−(V+α)/(N+T)×100}
の計算式で求められる。例えば、割引率Xが通常の定期券の割引率より少し高め程度なら追加料金αは妥当であると判断できる。このとき、割引率を利用者IDごとに算出するのではなく、全ての第2利用者Bを対象に数年分の割引率の平均値を割引率としてもよい。そして、割引率が高すぎる場合は、追加料金αのひとつの成分である増収額θに一定額を上乗せし、妥当な追加料金αとしてもよい。
【0093】
第3の変形例も図7の調査部124に関する。調査部124は、追加料金αを「世代別」に減額してもよい。調査部124は、割引率Xを世代別に算出し、仮に20代の割引率を20X、60代の割引率を60Xとしたとき、「20X>30X>40X>50X>60X」のように、年齢が高くなるにつれて割引率が低くなる、すなわち乗車区間外の利用が少なくなるといった顕著な相関関係が有る場合は、年代別に追加料金αを減額してもよい。例えば上記の相関関係の場合は、減額値を20代=0円、30代=300円、40代=600円、50代=800円、60代=1000円などとして減額してもよい。これにより、第2パス44の利用状況にあった価格を設定することができ、ひいては契約率を高めることができる。
【0094】
第4の変形例も図7の調査部124に関する。調査部124は、追加料金αを「定期券代金別」に減額してもよい。調査部124は、割引率Xを定期券代金別に算出し、定期券代金が3万円未満の割引率を3X、定期券代金が20万円未満の割引率を20Xとしたとき、「3X>5X>8X>12X>16X>20X」のように、定期券代金が高くなるにつれて割引率が低くなる、すなわち乗車区間外の利用が少なくなるといった顕著な相関関係が有る場合は、乗車区間内が長くなるほど、すなわち定期券代金が高いほど追加料金から減額してもよい。
【0095】
第5の変形例も図7の調査部124に関する。調査部124は、追加料金αを第3の変形例と第4の変形例で説明した減額方法を組み合わせて追加料金αを算出してもよい。
【0096】
第6の変形例は、図1の入場側改札装置34に関する。図18は、他の形態における入場側改札装置34の内部構成図である。この入場側改札装置34は、図3で説明した入場側改札装置34の構成に加えて、認証部58とセンサ部60とを更に含む。認証部58は、センサ部60から指紋や掌形、虹彩などの生体情報を取得し、その生態情報に基づいて認証を行う。これにより、認証部58は、第1パス42または第2パス44が本人以外の第三者に使われているか否かを判定可能である。またこの場合、認証に必要な本人のデータを、第1パス42や第2パス44の格納部や個人情報データベース128に予め格納しておく。
【0097】
この認証作業は、例えば、入場時に毎回行われてもよいし、一日に一度だけ行ってもよい。また、所定の確率に基づいて抜き打ちで認証を行ってもよい。この場合、他の入場側改札装置34では認証処理を行わない可能性があるので、認証に失敗した時点で、そのパスを利用した入場を全て拒否することが好ましい。また、そのパスに対しては毎回認証処理を行ってもよい。更に認証を確率に基づいて行えば、認証は不定期になるので、一種のゲーム性を持たせてもよい。例えば、認証を受けたときにポイントを加算したり、景品をプレゼントしたりしてもよい。このような機能を退場側改札装置36に設け、退場時に認証を行ってもよい。また、認証を行う確率を任意に設定できることが好ましく、例えば時間帯やイベント開催時などで変える。これにより、ラッシュ時には認証を行う確率を低くし、ラッシュ時間外では確率を高くすることができる。
【0098】
第7の変形例も、第6の変形例と同様に認証に関する。パスに所有者の顔写真を印刷しておき、認証は有人改札で行うようにしてもよい。これを実現するために、入場側改札装置34は、例えばランダムに入場を拒否し、有人改札での認証を促す。このとき、入場側改札装置34はパスに入場拒否フラグを書き込む。そして、有人改札で駅員がパスに印刷した顔写真を参照して認証を行う。有人改札には、入場拒否フラグをパスから消去するための装置が設けられており、パスの利用者が本人である場合に、駅員はそのパスから入場拒否フラグを削除する。このときにも、ポイントの加算などユーザにインセンティブを提供してよい。
【0099】
第8の変形例は、図7の調査部124と候補者抽出部120と選択処理部138に関する。調査部124は、第1利用情報データベース110に保持されているデータに基づいて、利用者の自宅側駅における主要な入退場時刻を推定し、利用者IDと入場あるいは退場時刻とを対応付けて候補者抽出部120に送信し、選択処理部138は出勤時刻ならびに退勤時間が重ならないように、第2パス44の販売対象者を選択してもよい。
【0100】
第9の変形例は、第2パス44の販売条件に関する。本システムは、第2パス44により、利用者が交通機関を利用して自由に移動する手段を提供するとともに、その移動先となる地域経済を活性化することを一つの目的とする。地域経済の活性化を図るために、「所定期間に所定の金額を消費する」という条件を設定して第2パス44を販売することとしたが、このような条件を設けなくてもよい。
【0101】
第10の変形例は、第2パス44の販売に関する。「所定の期間に所定の消費を行う」という販売条件を設定したが、その消費額は一定にするのではなく利用者毎に消費額を自由に設定してもよい。これにより、世代や性別その他それぞれの利用者のニーズにあった販売が可能になる。例えば、追加料金α=0円にまで減額してもよい。
【0102】
第11の変形例は、図7の通知部142に関する。第1利用者Aに第2パス44の購入対象者となったことを、電子メールや電話を使用するほかに、入場側改札装置34の通知部66あるいは退場側改札装置36の通知部90を活用して図7の通知部142の情報を通知してもよい。
【0103】
第12の変形例は、第1パス42および第2パス44に関する。第1パス42および第2パス44は、予め乗車区間が設定され定期券としての役わりを有することとしたが、定期券のような乗車区間が設定されていなくてもよい。この場合、第1管理装置100は、利用毎の運賃を蓄積し、その運賃に基づいて第2パス44の価格を算出する。要は、第1パス42を利用して、利用者の乗車傾向を分析し、それに基づいて第2パス44の価格、販売方法を決定すれば、利便性の高い乗車券を提供できる。
【0104】
第13の変形例は、図12の各グループ毎の割当枚数に関する。同一の利用者が使用する乗車区間外運賃は各日、各週、各月、各年でばらつきが生じるのは当然のことであり、必然的に集計時期により属するグループが異なる。このことから、各グループの割当枚数に固執すれば長期的には公平な発券枚数を提供できなくなることが考えられる。図12は所定の平均乗車区間外運賃を求めるための目安であるので、必要に応じて比率配分で確定した割当枚数または発券枚数γを増減させてもよい。要は、実際に第2パス44を購入した利用者の平均乗車区間外運賃と候補者抽出部120で抽出した全ての第1利用者Aの平均乗車区間外運賃がほぼ同額になればよい。
【0105】
第14の変形例は、第2パス44の契約率向上に関する。一般に乗車区間外運賃実績が高額の利用者の契約率や高く、低額の利用者の契約率は低いことが想定できるが、第13の変形例に記述したケースや利用者の個人的事情により一様ではない。そこで、個人情報データベース128に希望フラグ欄を設け、例えば「1」は購入する意思を示し、「0」は購入する権利を留保する意思を示すなど、利用者が自由にフラグを書き換え可能としてもよい。そして、調査部124は、この情報を選抜利用者を確定する際の選択基準に加えてもよい。これにより、購入希望者を選択できるので契約率を向上できる。
【0106】
第15の変形例は、第2パス44に関する。通常、ひとり一人が乗車券を所持し改札装置を通過するが、第2パス44を所持していれば、所持者とともに複数人が連続して改札装置を通過できるようにしてもよい(以下、この利用方法を「グループパス機能」という)。これにより、第2パス44の所持者が家族や気の合う同行者とペアで気軽に利用することも可能となる。この場合、第2パス44は、同時に利用できる人数(以下「同時利用者数」という)を保持する領域を利用者数格納領域として更に有する。入場側改札装置34は、例えば、所定期間内、あるいは別のパス所持者が入場側改札装置を通過するまでの期間に改札を通過した人数をカウントし、カウント値を第2パス44に格納する。そして退場側改札装置36は、第2パス44に保持されている入場人数と退場人数とを比較し、同数であることを確認し、かつその人数が同時利用者数以下であることを確認する。
【0107】
図3の入場側改札装置34および図5の退場側改札装置36は、利用者数格納領域から同時利用者数を読み取るユニットと、通過した人数をカウントするカウント部と、カウントした人数が同時利用者数以下で、かつ入退場時の人数が等しいか否かを判定するユニットとを備える。例えば、図3の取得部52および図5の取得部72が、第2パス44から同時利用者数を読み取り、判定部54および判定部74がその判定を行ってもよい。また、入場側改札装置34に乗車人員を申告する押しボタンを設け、利用者が入場時に操作することで意思の疎通を図ってもよい。グループパスの価格は第1パス42の利用実績から確定できないが、基本的に第2パス44の所持者と同行し乗車することが原則なので、第2パス44の購入者の家族数などの申告により発行するなど所定の基準を設けることで新規の顧客を確保することが可能である。したがって、認証作業は第7の変形例で説明した認証を行うことが好ましい。そして、その認証の確率を高く設定し、認証回数に応じてポイントなどのインセンティブを提供するようにしてもよい。
【0108】
また、このグループパス機能を、予め設定した期間内であれば一日乗車券として利用可能な回数(以下「利用可能回数」という)を設定して使用できるようにしてもよい。この場合、第2パス44は、グループパス機能を利用できる利用可能回数を保持する領域を利用回数格納領域として更に有する。そして、図3の入場側改札装置34、または図5の退場側改札装置36の少なくとも一方は、グループパス機能の利用可能回数をデクリメントするユニットを更に有する。いずれにしても、第2パス44の利用者が単独で改札装置を通過する際は利用可能回数がデクリメントされることはなく、例えば、休日や夏休みなどに修学児童の体験学習として活用する機会を提供できる。このような目的でグループパス機能を提供する場合は、第1パス42にも適用することが好ましいが、その場合、同時利用者数と利用可能回数に対してのみ同一価格とし、第1パス42の所持者の乗車区間外運賃は常に実費で集計する。更に、第1パス42および第2パス44とは無関係に利用可能回数のみを有するグループパス機能(以下「観光パス」という)として、例えば、短期間滞在する外国人観光客に発行してもよい。これにより、乗車履歴を分析すれば、外国人観光者の人気スポットや目的地に達するまでの行動ルートから、より分かり易い観光案内書などを充実させることにも活用できるし、適正価格で利便性の高い観光パスを提供できる。
【0109】
第16の変形例は、第1パス42または第2パス44の定期券部分に関する。一般に定期券は乗車区間内であれば乗降り自由であるが、予め決めた駅(以下、「指定駅」という)でのみ乗降りができる定期券(以下、「駅間限定定期券」という)を発行してもよい。これを第1パス42とする場合、指定駅以外の利用は乗車区間外運賃として収集する。また、駅間限定定期券に一定金額を加えて通常の定期券として利用する場合でも、指定駅以外の利用を乗車区間外運賃として収集し、第2パス44の追加料金の算出に利用してもよい。
【0110】
これを実現するために、第1パス42または第2パス44は、指定駅の駅IDを保持する領域を指定駅ID格納領域として更に有する。そして、入場側改札装置34および退場側改札装置36は、その領域に保持されている駅でのみ乗降りを許可してもよい。このパスを、例えば事業者である企業と個人の要望で実現する通勤、通学専用の定期とし、通常の定期券より安い価格で提供してもよい。
【0111】
第17の変形例は、第2パス44に関する。第2パス44の価格を「定期券の継続購入」と「追加料金=平均的乗車区間外運賃+事業者収益」を先払いすることで、乗車区間外運賃がかからず、乗り放題になるとしたが、「追加料金=平均的乗車区間外運賃」に設定して、ユーザの乗車区間外運賃が、追加料金である平均的乗車区間外運賃より高くなった以降の乗車区間外運賃に対して所定の割り引き運賃を、その度に支払うようにしてもよい。この処理は、退場側改札装置36が行う。例えば、第2パス44を所定の金額で販売し、ユーザが先払いした平均的乗車区間外運賃より高くなるまで乗車し、それ以上の乗車区間外における利用に際して50%割引きした金額をユーザが支払うようにしてもよい。また、「追加料金」で乗り放題とせずに、乗車区間外運賃に上限を例えば30万円に設定し、その上限以上の利用に際しては、その度に乗車区間外運賃をユーザが支払うようにしてもよい。鉄道、バス、タクシーなど交通機関の種類や特徴に応じて、適切な支払い形態があるので、その事業者が支払形態を任意に設定できることが好ましい。
【0112】
<ユーザ管理システム>
上述した発券管理システム500は、利用者の利便性を向上することのみならず、地域経済の活性化を支援できる。このシステムでは、識別情報の付されたパスを利用するが、そのパスを利用するごとにポイントの加算、プレゼントの抽選など、利用者にインセンティブと娯楽を提供することで利用者の拡大と、鉄道の利用を促すことができる。
【0113】
図19は、こうした識別情報を利用したユーザ管理システムにおいてユーザにインセンティブを提供するユーザ管理システム650の構成図である。配信装置600は、インセンティブを提供すべきユーザの識別情報(以下、「ユーザID」という)を、ネットワーク651を介して、複数の端末装置である第1端末装置630a、第2端末装置630b、および第3端末装置630cに配信する。第1端末装置630aは、配信装置600からユーザIDを受信して保持する。そして、第1端末装置630aを利用する利用者のユーザIDを取得して、インセンティブを提供すべきか否かを判定する。第1端末装置630aは、例えば事業者の店舗に設置され、利用者の来店時に判定を行い、該当者にプレゼントを贈るなどのインセンティブを提供する。第2端末装置630bおよび第3端末装置630cはそれぞれ同一の構成および機能を有し、それぞれ独立して機能する。配信装置600は、それぞれの端末装置に独立してインセンティブを提供すべきユーザIDを送信するので、利用者は第1端末装置630aでプレゼントを獲得できなくても、第3端末装置630cでは獲得できることもありうる。このシステムにより、ユーザが店舗に立ち寄ることで娯楽的要素を提供できる。
【0114】
図20は、図19の配信装置600の内部構成図である。サーバ側識別情報データベース602は、すべてのユーザIDを保持する第1格納部である。図21にサーバ側データベース602のデータ構造の一例を示す。ユーザID欄602aは、所定の事業者の会員カードに付与されたユーザIDを保持する。属性欄602bは、ユーザの属性である氏名、年齢、性別、住所、趣味等を保持する。例えば、この属性に基づいて、端末装置が設置されている店舗の顧客層に相応する利用者を選択することができる。他の例では、ユーザ属性は設けられていなくてもよい。図20に戻り、配信先データベース608は、ユーザIDを送信する配信先を保持するデータベースである。
【0115】
図22は、配信先データベース608のデータ構造の一例を示す。端末ID欄608aは、サーバ側識別情報データベース602から選択したユーザIDの配信先となる端末装置の識別情報(以下「端末ID」という)を保持する。配信数欄608bは、選択するユーザIDの数を保持する。配信タイミング欄608cは、ユーザIDを配信する日時や期間など時間的タイミングを保持する。
【0116】
図20に戻り、指示部606は、配信先データベース608に保持されているデータに基づいて、選択部604に所定のユーザID数を選択することを指示すると同時に、送信部610に、そのユーザIDの配信先となる端末IDを指示する。選択部604は、指示部606の指示に基づいて選択処理を開始する。そして、送信部610は、指示部606に指示された配信先である端末IDに、選択部604が選択したユーザIDを送信する。
【0117】
ここで、ユーザにインセンティブを提供する本ユーザ管理システムにおいては、複数の端末装置である第1端末装置630a、第2端末装置630b、第3端末装置630cにユーザIDを配信した結果、A氏のユーザIDとB氏のユーザIDとが、ほぼ同数配信されるという平等性を確保することが好ましい。また、第1端末装置630aにはA氏のユーザIDが複数含まれるが、B氏のユーザIDは含まれないといった差別化を達成する配信結果が得られることが好ましい。したがって、必然的にサーバ側識別情報データベース602に保持しているユーザID総数TUと、配信先データベース608の配信数欄608bに保持する配信数Hは、常に「TU>H」の関係になる。しかし、配信数欄608bの配信数を合計した総計配信数THとの関係を「TU対TH」として比較すると「1対数百〜数千」になる程度に、端末装置の設置数と配信するユーザIDが増大することが予測される。
【0118】
指示部606は、例えば、配信先データベース608の、配信数欄608bに保持されている数のユーザIDの配信を、例えば上位の端末装置から順次処理する。次に、指示部606は、選択すべきユーザIDの数を選択部604に指示する。選択部604は、サーバ側識別情報データベース602に保持されているユーザIDを上位から順に、指示部606に指示された数だけ選択する。選択部604は、前記選択したユーザIDの次から引き続き下位方向に選択し、下位まで達した後は引き続き上位に戻る繰り返しを連続する。これにより、複数の端末装置には膨大な数のユーザIDが配信されるが、例えばA氏のユーザID数やB氏のユーザID数は、ほぼ同数配信されることになる。
【0119】
しかし、指示部606が、配信先データベース608の、配信数欄608bに保持されているユーザIDの配信数を一度に全部選択することを選択部604に指示すると、ひとつの端末装置にひとつのユーザIDしか含まれない可能性がある。したがって、指示部606は、一度に選択するユーザID数を、例えば、配信数欄608bに保持されている配信数から十分の一を選択するように、選択部604に指示すれば、可能性としては同一の端末装置にA氏のユーザIDが最大10個含まれる可能性がでてくる。いずれにしても、A氏のユーザIDが一つの端末装置に集中することと、より多くの端末装置に分散することはその達成度において対立する概念であるが両方を達成することが可能となる。
【0120】
更に、図22の配信タイミング欄608cには毎日配信するユーザIDを更新して配信する場合がある。したがって、常に、同じパターンで配信することになり、例えば、図21を用いて説明したサーバ側識別情報データベース602の、ユーザID欄602aに保持しているD氏とE氏のユーザIDの配列が連続している場合、D氏とE氏のユーザIDはいつも同一の端末装置に含まれる可能性が高くなる。したがって、このような配信を防ぐために、指示部606が選択部604と送信部610に指示する前に、サーバ側識別情報データベース602、並びに、配信先データベース608のデータの並びを入れ替えることにより、毎回、別のパターンで配信することが可能となる。
【0121】
前記方法により、図22の配信数欄608bの配信数の並びも変わるが、指示部606は、配信数を端末装置ごとにカウントし、カウントした合計が配信数欄608bに到達した場合には配信作業を停止するか、一時的に、配信先データベース608から削除するので、端末装置ごとに指定された数のユーザIDを配信できる。また、配信先データベース608の配信タイミング欄608cの配信日や配信時刻が区々の場合、指示部606は配信日を優先して選択部604に指示し、選択部604からユーザIDを受け付けた送信部610はユーザIDを配信時刻まで保持し、送信時刻に送信先となる端末装置に配信してもよい。これにより、例えば端末装置を管理する事業者の営業時間外に配信するという対応が可能となる。
【0122】
図23は、図19の第1端末装置630aの内部構成図である。受信部632は、配信装置600から複数のユーザIDを受信して、クライアント側識別情報データベース634に格納する。図24は、クライアント側識別情報データベース634のデータ構造の一例を示す。ユーザID欄634aは、受信部632が受信した複数のユーザIDを保持している。保持数欄634bは、同じく受信部632が受信したユーザIDのうち同一のユーザIDを合計して保持している。図23に戻り、このクライアント側識別情報データベース634は、配信装置600から所定のタイミングで受信する受信部632からのユーザIDを格納する前に、既に保持しているユーザIDを消去、あるいは、更新して新規に格納する。また、図示しないが、別の態様として、例えば、クライアント側識別情報データベース634−1とクライアント側識別情報データベース634−2のように複数の格納部を並列にセットし、瞬間的にそれらを切り替えることで、24時間切れ間無く営業する事業者に対しても対応できる。また、受信部632は、ユーザIDを受信する前に配信装置600の認証を行い、不正なユーザIDをクライアント側識別情報データベース634に格納することを防止してもよい。
【0123】
読取部638は、例えばカードリーダーであって、ユーザが保持する会員カードなどからユーザIDを読み込み、照合部636に出力する。照合部636は、読取部638が読み込んだユーザIDがクライアント側識別情報データベース634に格納されているか否かを判定する。格納されているユーザIDと読取部638が読み取ったユーザIDが一致した場合を、以下「当選」と表現する。提供部640は、その判定結果、すなわち、当選か否かをユーザに通知する。このように、当選と判定した場合、照合部636はユーザIDと、クライアント側識別情報データベース634の保持数欄634bが保持しているID数とを提供部640に供給する。例えば、ユーザが第1端末装置630aを設置する事業者の店舗で商品を購入した時点で、照合部636が、照合を行い、その結果を提供部640に出力する。照合結果が当選の場合、提供部640は、購入金額並びに保持しているID数に応じて、事業者店舗が独自にインセンティブを提供してもよい。その場合、提供部640が当選したことをユーザに通知し、店員がプレゼントなどを直接手渡してもよい。いずれにしても、インセンティブとしては、ポイント、プレゼント、金銭など有体、無体を問わず事業者が任意に決められることが好ましい。
【0124】
本システムは複数の事業者が提携することで、ユーザにインセンティブを効果的に提供することをひとつの目的としていることから、更に、ユーザにインセンティブを提供する別の態様についても説明する。ユーザがあるホテルで宿泊をし、例えば、精算時にユーザが所持する所定のカードを、第1端末装置630aに挿入すると、図23の読取部638がユーザIDを読み取り、照合部636に出力する。照合部636が受信したユーザIDが、クライアント側識別情報データベース634に保持されているか否かを照合し、保持している場合は当選とし、一致するユーザID数を含めて提供部640に送信する。その際、提供部640は、ユーザが宿泊したホテルの支払い金額と保持するID数に応じて提供するポイント数を確定してもよい。しかし、ユーザへのインセンティブをその場で提供するのではなく、ユーザが獲得したポイントを蓄積するために、提供部640は、引き続き、配信装置600にデータを送信する。
【0125】
図20に戻り、引き続きユーザに提供するインセンティブについて説明する。管理部616は、第1端末装置630aから送信されるデータを受領する。データは、例えば、ユーザIDと端末IDとポイント数があればよく、そのデータを、ポイント蓄積部614に供給する。また、管理部616は、ポイント蓄積部614に保持されている例えば、第1端末装置630aや第2端末装置630bなどが提供したポイント数を課金部612に供給する。さらに、管理部616は、ユーザID別に獲得ポイント数を管理し、課金部612が事業者から徴収した金額から、ユーザ個々にインセンティブとして提供する金額を計算し、ユーザの指定する銀行に振り込む。
【0126】
前記したように、管理部616に課せられた種々の目的を達成するために、例えば、管理部616が、第1端末装置630aから受け付けるデータは、ポイントを獲得したユーザのユーザIDと獲得ポイント数、並びにそのポイントを提供した端末IDとポイント数である。図25は、ポイント蓄積部614のデータ構造を示す一例である。ユーザID欄614aは、ユーザIDを保持する。獲得ポイント数欄614bは、ユーザIDに対応付けて獲得したポイント数をその都度に加算して保持する。また、端末ID欄614cは、第1端末装置630aや第2端末情報630bなどに対応付けられた端末IDである。提供ポイント数欄614dは、端末IDがインセンティブとしてユーザに提供したポイント数をその都度に加算して保持する。このように、インセンティブとして、金銭的価値を有するポイントを獲得するユーザIDとポイントを提供する端末IDとをその都度に対応付けて保持するので、獲得ポイント総数欄614eの獲得ポイント総数と提供ポイント総数欄614f欄の提供ポイント総数は等しくなる。
【0127】
管理部616は、所定のタイミング、例えば、3ヶ月毎に第1端末装置630aなどが提供したポイント数を、課金部612に送信する。課金部612は、第1端末装置630aや第1端末装置630bなどを管理する事業者毎に課金額を請求する。また、管理部616は、別の請求、例えば、配信先データベース608に保持しているデータから第1端末装置630aなどを管理する事業者にユーザIDの配信数と配信日数で計算した金額を課金部612に請求させてもよい。いずれにせよ課金方法はビジネスの形態により任意に設定できることが好ましい。
【0128】
管理部616は、ユーザにインセンティブを提供するために、1ポイントあたりの価格PMを、課金部612が事業者から集めた金額の合計MSと、図25の獲得ポイント総数欄614eに保持されている全ユーザIDが獲得したポイント総数TPとから、PM=MS/TP(円/ポイント)として求めてもよい。こうして算出した1ポイントあたりの価格PMと、同じくユーザID欄614aに対応付けて、獲得ポイント数欄614bに保持されているユーザの獲得ポイントUPから、
【0129】
「インセンティブ(円)=UP(ポイント)×PM(円/ポイント)」として算出してもよい。
【0130】
図20に戻り、通知部618は、ユーザに対して、地域別、あるいは、複数のホテルなど競い合う事業者の端末装置に配信したユーザID数を、例えば携帯情報端末や電子メールなどを使って通知してもよい。これにより、ユーザが行きたい場所とインセンティブの基礎となるポイント獲得の可能性の両方を目安に行動する利用者を誘導することに活用できる。
【0131】
これらの装置を備えるユーザ管理システム650により、ユーザにインセンティブを提供できる。図19のユーザ管理システム650では、配信装置600は単体であるが、複数設けられていてもよい。例えば、ユーザIDの種類ごとに配信装置600を設け、第1端末装置630aや第2端末装置630bに種類の異なるユーザIDを配信してもよい。また別の態様としては、例えば、第1端末装置630aを、更に配信装置600に置き換えて配信する方法である。これは、本来、一つの端末装置に商店街の小さな店舗が配信先データベース608で契約するID数は少なく顧客誘導の効果が薄い場合に活用する。例えば、○○商店街が共同して顧客を誘導する戦略に活用できる。その他、デパートやショッピングモールや遊園地やテーマパークあるいは臨時的に一定期間主催されるお祭りやイベント会場などに配信装置600を設置することで狭いエリア内でも確実に全利用者のユーザIDが配信されていることをアピールし顧客誘導することが可能となる。
【0132】
<発券管理システム>
図26は、図19のユーザ管理システム650を組み込んだ発券管理システム500の構成図である。本図で、図1と同一の符号を付した構成は、図1で説明した同一の符号の構成と機能、および内部構成がほぼ同じである。異なる機能や構成について説明する。本図で、図19の第1端末装置630aに該当するのが、入場側改札装置34、退場側改札装置36、および事業者端末14である。配信装置600は、乗車管理システム30および事業者端末14に、第1パス42ならびに第2パス44の識別情報(以下、「パスID」という)を配信する。事業者端末14は、図23を用いて説明した第1端末装置630aと同一の構成を有する。
【0133】
乗車管理システム30aは、鉄道会社の路線上の全駅を管理する管理システムである第2統括装置40を有する。この第2統括装置40の内部に、配信装置600から最初に配信される複数のパスIDを受信して保持する第2分配部652を有する。駅管理システム30aは、複数の入場側改札装置34および退場側改札装置36を管理する管理システムである第1統括装置38を有する。この第1統括装置38の内部に、第2分配部652から配信される複数のパスIDを受信して保持する第1分配部654を有する。第1分配部654は、保持する複数のパスIDを入場側改札装置34および退場側改札装置36に順次に配分する。
【0134】
図27は、入場側改札装置34の内部構成図である。本図で、図3と同一の符号を付した構成は、図3で説明した同一の符号の構成と機能がほぼ同じである。異なる機能を有する構成について説明する。受信部656は、配信装置600から配信されたパスIDを、第1統括装置38を介して受信する。パスIDデータベース658は、受信したパスIDを保持する。判定部54は、取得部52が読出部50を介して取得した第1パス42または第2パス44のパスIDを照合部660に出力する。照合部660は、判定部54から供給されたパスIDがパスIDデータベース658に保持されているか否かを判定する。そして、含まれている場合を「当選」として、通知部66はその旨をユーザに通知するとともに、提供部662は配信装置600に提供するポイント数を送信する。図示しないが、退場側改札装置36が図27の入場側改札装置34と同様の構成を有してもよい。
【0135】
他の例では、図26の第1分配部654が改札装置に分配するときに、コピーして配分することで、配分前のパスIDを複数保持する格納部を有する。そして、図27の照合部660は、受信したパスIDがパスIDデータベース658に保持されていない場合に、第1分配部654の格納部に保持されているパスIDに基づいて照合処理を行ってもよい。これにより、通過する改札装置で当選しなくても、駅全体に配信されているパスIDでは当選する確率を高くすることでインセンティブを提供する機会を増やすことが可能となる。このとき、照合に利用した上位格納部を入場側改札装置34のパスIDデータベース658とし、下位格納部を第1分配部654として、上位か下位のいずれで当選したかにより、また、当選したパスIDの数により、ユーザが獲得できるポイント数を変えてもよい。これら、ユーザが獲得したポイント数を提供部662から配信装置600に送信し、所定期間に獲得したポイント数に応じてインセンティブを提供してもよい。
【0136】
このように図1の発券管理システム500に、ユーザ管理システム650を組み込むことで第1パス42および第2パス44が鉄道利用を拡大することが期待できる。また、パスIDの配信数を様々な駅の入場側改札装置34または退場側改札装置36で増減して配信することで、ユーザを所定の地域に誘導できる。
【0137】
<ウェブサイトでの利用>
ネットワーク上には、例えば商品の販売をするショッピングサイト、アンケートやクイズを提供するサイト、ニュースを提供するサイト、検索サイトなど、ユーザに所定のサービスを提供するウェブサイトが無数に存在し、ユーザを自らのウェブサイトに誘導することが事業者の課題になっている。図19を用いて説明したユーザ管理システム650を導入することにより、ユーザをウェブサイトに誘導できる。
【0138】
図28は、図19のユーザ管理システム650に設けられた端末装置としての情報処理装置670の構成図である。本図において、図23を用いて説明した構成と、同一の符号を付した構成は機能が同じである。機能が異なる構成について以下に説明する。ウェブページ格納部676は、ユーザに提供する例えばショッピング、ニュースなどのウェブページを格納する。ページ出力部674は、ユーザの指示に基づいてウェブページ格納部676からウェブページを読み出し、ユーザ端末に送信する。また、ページ出力部674は、送信したウェブページを特定する情報、ユーザ端末を特定する情報(以下、「装置ID」という)などを検出部672に出力する。「装置ID」は、例えば、IPアドレス、ユーザが情報処理装置670に最初にアクセスしたときに個別に生成した特定情報などであってよい。例えば「個別に生成した特定情報」は、装置IDとしてクッキーなどを利用してユーザ端末に格納され、ウェブページを要求する毎にページ出力部674に読み取られる。
【0139】
検出部672は、個々のユーザのアクセス状況を装置IDに基づいて検出し、所定の状態になった場合に読取部638にユーザIDを取得することを指示する。検出部672は、ユーザがページのリンクを所定の回数辿った場合やユーザが所定のページに到達した場合に、例えば、一定量の広告を閲覧したと判断して、ユーザIDの取得と指示してもよい。ショッピングサイトにおいては、ユーザが商品の購入をした場合に取得を指示してもよい。
【0140】
読取部638は、検出部672から指示があった場合にユーザIDを要求する。この要求は、例えばユーザ端末にユーザIDの入力を要求する画面を表示させることで行ってよい。照合部636は、そのユーザIDに基づいて照合処理を行う。これにより、ウェブサイトにおいても、ユーザにインセンティブを提供できる。
【0141】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザインセンティブを提供し、利便性、娯楽性の高いユーザ管理技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発券管理システムの構成図である。
【図2】図2(a)は、図1の第1パスおよび第2パスを説明するための図である。図2(b)は、図1の第1パスが保持するデータ構造の一例である。図2(c)は、図1の第2パスが保持するデータ構造の一例である。
【図3】図1の入場側改札装置の内部構成図である。
【図4】図3の入場側改札装置における入場処理のフローチャートである。
【図5】図1の退場側改札装置の内部構成図である。
【図6】図5の退場側改札装置における退場処理のフローチャートである。
【図7】図1の第1管理装置の内部構成図である。
【図8】図7の個人情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図9】図7のパス管理データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図10】図7の第1利用情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図11】図7の候補者抽出部における処理を説明するための図である。
【図12】図7の発券枚数設定部により作成される第2パスの配布表の一例を示す図である。
【図13】図7の候補者データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図14】図7の第2利用情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図15】図1の第2管理装置の内部構成図である。
【図16】図15の消費情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図17】図15の事業者情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図18】図1の入場側改札装置の別の内部構成図である。
【図19】実施の形態に係る、ユーザ管理システムの構成図である。
【図20】図19の配信装置の内部構成図である。
【図21】図20のサーバ側識別情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図22】図20の配信先データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図23】図19の第1端末装置の内部構成図である。
【図24】図23のクライアント側識別情報データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図25】図20のポイント蓄積部のデータ構造の一例を示す図である。
【図26】配信装置を有する発券管理システムの構成図である。
【図27】図26の入場側改札装置の内部構成図である。
【図28】図19のユーザ管理システムに設けられる情報処理装置の内部構成図である。
【符号の説明】
12 事業者紹介装置、14 事業者端末、16 第1発券装置、18 第2発券装置、34 入場側改札装置、36 退場側改札装置、42 第1パス、44 第2パス、100 第1管理装置、102 第1利用情報収集部、104 第2利用情報収集部、110 第1利用情報データベース、112 第2利用情報データベース、120 候補者抽出部、122 価格算出部、126 発券枚数設定部、130 第1発券処理部、132 第2発券処理部、134 確定部、136 販売状況監視部、142 通知部、146 販売額算出部、200 第2管理装置、202 消費情報収集部、204 前納金額情報データベース、206 事業者情報データベース、208 前納金分配処理部、210 消費情報データベース、212 事業者選択部、214 通知部、216 判定部、218 条件格納部、500 発券管理システム、600 配信装置、602 サーバ側識別情報データベース、604 選択部、606 指示部、608 配信先データベース、634 クライアント側識別情報データベース、636 照合部、640 提供部、650 ユーザ管理システム、670 情報処理装置、672 検出部。

Claims (5)

  1. ユーザに対して所定のサービスを提供するユーザ管理システムであって、
    当該システムは、配信装置と端末装置とを含み、
    前記配信装置は、
    複数のユーザにそれぞれ対応付けられた識別情報を保持する第1格納部と、
    前記第1格納部から所定の手順を経てユーザの識別情報を選択する選択部と、
    選択した識別情報を、前記端末装置に送信する送信部と、
    を有し、
    前記端末装置は、
    前記送信部から識別情報を受信する受信部と、
    受信した識別情報を格納する第2格納部と、
    前記サービスの提供を受けるためにユーザが現れた場所にて、そのユーザの識別情報を読み取る読取部と、
    前記読み取った識別情報が前記第2格納部に含まれているか否かを判定する照合部と、
    照合結果に基づいてユーザにインセンティブを提供する提供部と、
    を有することを特徴とするユーザ管理システム。
  2. 前記サービスの提供を受けるためにユーザが所定の媒体を提示したとき、この媒体に保持されているユーザの情報をそのユーザの識別情報として読取り、前記サービスが提供される流れの中で前記インセンティブが提供されることを特徴とする請求項1に記載のユーザ管理システム。
  3. 当該システムは複数の端末装置を備え、前記選択部は、端末装置ごとに独立して前記第1格納部から識別情報を選択することを特徴とする請求項1または2に記載のユーザ管理システム。
  4. 識別情報の付されたパスを利用する乗車管理システムにおいて、
    駅構内に設けられた複数の改札装置と、
    前記改札装置に、発行済みのパスに付した識別情報を配信する配信装置と、
    を備え、
    前記配信装置は、
    発行済みのパスの識別情報を保持する第1格納部と、
    前記第1格納部から識別情報を選択する選択部と、
    選択した識別情報を、駅構内に設けられた複数の改札装置の少なくとも1台に送信する送信部と、
    を有し、
    前記改札装置は、
    ネットワークを介して前記識別情報を受信する受信部と、
    受信した識別情報を格納する第2格納部と、
    駅構内への入場または退場のために、ユーザが提示したパスに付与された識別情報を読み取る読取部と、
    前記読み取った識別情報が前記第2格納部に保持されているか否かを判定する照合部と、
    照合結果に基づいて、そのパスを所有するユーザにインセンティブを提供する提供部と、
    を有することを特徴とする乗車管理システム。
  5. ユーザに対して所定のサービスを提供するユーザ管理システムであって、
    当該システムは、配信装置とウェブコンテンツを提供する情報処理装置とを含み、
    前記配信装置は、
    複数のユーザにそれぞれ対応付けられた識別情報を保持する第1格納部と、
    前記第1格納部から所定の手順を経てユーザの識別情報を選択する選択部と、
    選択した識別情報を、前記情報処理装置に送信する送信部と、
    を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記送信部から識別情報を受信する受信部と、
    受信した識別情報を格納する第2格納部と、
    ユーザからの要求に基づいて、前記ウェブコンテンツをそのユーザの閲覧装置に送信するページ出力部と、
    前記ウェブコンテンツの送信を検出する検出部と、
    前記検出部がウェブコンテンツの送信を検出した場合に、そのウェブコンテンツを要求したユーザの識別情報を読み取る読取部と、
    前記読み取った識別情報が前記第2格納部に含まれているか否かを判定する照合部と、
    照合結果に基づいてユーザにインセンティブを提供する提供部と、
    を有することを特徴とするユーザ管理システム。
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