JP3681800B2 - 自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置 - Google Patents

自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3681800B2
JP3681800B2 JP29003995A JP29003995A JP3681800B2 JP 3681800 B2 JP3681800 B2 JP 3681800B2 JP 29003995 A JP29003995 A JP 29003995A JP 29003995 A JP29003995 A JP 29003995A JP 3681800 B2 JP3681800 B2 JP 3681800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
drum
rope
attached
shaped groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29003995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09132387A (ja
Inventor
譲治 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP29003995A priority Critical patent/JP3681800B2/ja
Publication of JPH09132387A publication Critical patent/JPH09132387A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3681800B2 publication Critical patent/JP3681800B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pulleys (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば発電所や変電所におけるケーブル延線に用いられる自動引き込み装置付きウインチおよび自動引き込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発電所や変電所においては、ケーブルが多数配線されており、その配線長さは数千メートルにも及び、重量も非常に重い。そこで、通常はウインチを用いてケーブルを延線することになる。
【0003】
図9は従来のウインチを用いたケーブル延線作業を説明する図であり、図において1はウインチ、2はウインチ1のドラム、3はエンドレスに構成されたロープである。
まず、図示していないが、ケーブルの延線経路に所定間隔毎にキャタピラを対をなして配置し、さらに延線経路のうち屈曲部にもキャタピラを配置する。そして、ロープ3が対をなすキャタピラ間を通してケーブルの延線経路に配置される。この時、ウインチ1が延線終了位置に配置され、ケーブルが巻回されたケーブルドラムが延線開始位置に配置されている。
そして、延線開始位置において、ケーブルドラムに巻回されたケーブルの先端をロープ3に接続する。延線終了位置において、作業者がロープ3をドラム2に数回巻き付け、尻手部分rを引っ張って僅かな張力を与える。そこで、ウインチ1を駆動してドラム2を回転させる。ロープ3はドラム2上で強く巻き付き、大きな摩擦力を生じ、ドラム2と共に回転してケーブルを引っ張る。そして、ケーブルはケーブルドラムから送り出され、ロープ3と共に延線経路を移動する。ケーブルの先端がウインチ1側に至ると、ウインチ1の駆動を停止し、ケーブルとロープ3との接続を解除し、さらにケーブルの後端側を切断して、1本のケーブルの延線が終了する。
つぎに、延線開始位置において、ケーブルドラムに巻回されたケーブルの先端をロープ3に接続し、同様にして2本めのケーブルの延線作業を行う。
このように、上述の延線作業を繰り返し行い、多数本のケーブルが延線されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のケーブル延線作業は以上のようにウインチ1のドラム2にロープ3を数回巻き付け、該ロープ3にテンションをかけながらケーブルを延線しているので、ロープ3にテンションをかけるために1人の作業者が必要となるという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、簡易な構成で、ロープに無人でテンションをかけることができる自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、固定軸に回転自在に取り付けられてロープが巻き付けられるドラムと、このドラムを回転駆動する駆動部と、外周面に全周にわたってV字状溝が周方向に形成され、かつ、ドラムの一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、該V字状溝内にロープをくわえ込んでドラムと同期回転するディスクと、一端が固定軸の一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、他端がディスクを貫通して突出されたシャフトと、このシャフトの突出部に着脱可能に取り付けられた支えプレートと、爪部先端がV字状溝内に位置するように支えプレートに取り付けられて、V字状溝内にくわえ込まれたロープを剥ぎ出す爪と、ドラムとディスクとの連結部の外周外方に位置するように支えプレートに取り付けられてロープをドラム側からディスクのV字状溝側に案内するローラとを備えたものである。
【0007】
また、この発明の第2の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、上記第1の発明において、ディスクがドラムと一体成形されているものである。
【0008】
また、この発明の第3の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、上記第1の発明において、ドラムに取り付けられる内ディスクと、内ディスクに取り付けられる外ディスクとからディスクが構成されているものである。
【0009】
また、この発明の第4の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、上記第3の発明において、外ディスクが軸方向に摺動可能に、かつ、弾性部材により内ディスク側に付勢されて該内ディスクに取り付けられているものである。
【0010】
また、この発明の第5の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、上記第1乃至第4のいずれかの発明において、ディスクのV字状溝の内壁面に溝が放射状に形成されているものである。
【0011】
また、この発明の第6の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、上記第1の発明において、ロープが少なくともディスクの軸心を通る水平面の上半分の領域でV字状溝にくわえ込まれるようにローラおよび爪が配置されているものである。
【0012】
また、この発明の第7の発明に係る自動引き込み装置付ウインチは、上記第1の発明において、駆動部が、モータと、トルク伝達部を介して伝達されたモータの回転トルクを減速する減速機構部と、該減速機構部で減速された回転トルクをドラムに伝達するトルク伝達手段とを備え、トルク伝達部にスリップリングクラッチが装着されているものである。
【0013】
また、この発明の第8の発明に係る自動引き込み装置は、固定軸に回転自在に取り付けられたドラムにロープを巻き付けて、該ドラムを回転させて該ロープを引っ張るウインチに取り付けられる自動引き込み装置であって、外周面に全周にわたってV字状溝が周方向に形成され、かつ、ドラムの一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、該V字状溝内にロープをくわえ込んでドラムと同期回転するディスクと、一端が固定軸の一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、他端がディスクを貫通して突出されたシャフトと、このシャフトの突出部に着脱可能に取り付けられた支えプレートと、爪部先端がV字状溝内に位置するように支えプレートに取り付けられて、V字状溝内にくわえ込まれたロープを剥ぎ出す爪と、ドラムとディスクとの連結部の外周外方に位置するように支えプレートに取り付けられてロープをドラム側からディスクのV字状溝側に案内するローラとを備えたものである。
【0014】
また、この発明の第9の発明に係る自動引き込み装置は、上記第8の発明において、ドラムに取り付けられる内ディスクと、内ディスクに取り付けられる外ディスクとからディスクが構成されているものである。
【0015】
また、この発明の第10の発明に係る自動引き込み装置は、上記第9の発明において、外ディスクが軸方向に摺動可能に、かつ、弾性部材により内ディスク側に付勢されて該内ディスクに取り付けられているものである。
【0016】
また、この発明の第11の発明に係る自動引き込み装置は、上記第8乃至第10のいずれかの発明において、ディスクのV字状溝の内壁面に溝が放射状に形成されているものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチを示す一部破断平面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチを示す要部側面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチを示す組立分解斜視図であり、図において図9に示した従来のウインチと同一または相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図において、このウインチ50は、架台5から水平に突出した固定軸6に軸受7を介してドラム2が回転自在に取り付けられている。そして、このドラム2の一端側には自動引き込み装置60が取り付けられ、他端側にはスプロケット8が同軸的に一体に取り付けられている。モータ9はトルク伝達部10を介して減速機構部としてのギアボックス11に連結されている。このギアボックス11の出力軸11aはトルク伝達手段としてのチェーン12を介してスプロケット8に連結されている。そこで、モータ9の回転トルクはトルク伝達部10を介してギアボックス11に伝達される。そして、ギアボックス11で減速された後、出力軸11aからチェーン12を介してスプロケット8に伝達され、ドラム2が回転駆動される。
【0018】
ここで、駆動部は、モータ9、トルク伝達部10、ギアボックス11、チェーン12およびスプロケット8から構成されている。また、自動引き込み装置60は、シャフト20、内ディスク21、外ディスク22、支えプレート23、スペーサ24、爪25、ローラ26、ピン27およびカムフロア28から構成されている。
シャフト20は円筒状をなし、その一端に円板状の取付板20aがその端面を軸心に対して直交するように溶接されており、さらに他端側の外周面に環状の溝20bが設けられている。そして、このシャフト20は、取付板20aに穿設された取付穴(図示せず)を介して固定軸6の先端面にボルト締めされて同軸的に取り付けられる。
【0019】
内ディスク21は、図4の(a)、(b)に示すように、中心を開口21aとする円板状をなし、その一側の端面の外周部がテーパ状に形成されている。このテーパ部21bには複数の溝21cが等角ピッチで放射状に形成されている。内ディスク21の外周部には4つの取付穴21dが等角ピッチで軸方向に穿設されている。また、内ディスク21の一側の端面には、凹部21eが環状に形成され、この凹部21eの底面にはネジ穴21fが形成されている。
一方、外ディスク22は、図5の(a)、(b)に示すように、中心を開口22aとする円板状をなし、その一側の端面の外周部がテーパ状に形成されている。このテーパ部22bには複数の溝22cが等角ピッチで放射状に形成されている。外ディスク22の一側の端面には、凹部21eの内径とほぼ等しい外形の凸部22dが環状に形成され、この凸部22dにはネジ穴21fと相対する位置に取付穴22eが形成されている。
そこで、内ディスク21は開口21a内にシャフト20を通してドラム2の端面に添わせ、取付穴21dに挿入したボルト(図示せず)をドラム2の端面に設けられたネジ穴2aに締着して同軸的に取り付けられる。ついで、外ディスク22は開口22a内にシャフト20を通して凸部22dを凹部21eに嵌入させ、さらに取付穴22eに挿入したボルト(図示せず)を内ディスク21に設けられたネジ穴21fに締着して同軸的に取り付けられる。この時、内ディスク21と外ディスク22とのテーパ部21b,22bが互いに相対してV字状溝を構成している。
【0020】
支えプレート23は一端側に開口23aが穿設され、端面から開口23aにネジ穴23bが形成されれている。さらに、他端側にネジ穴23cが形成されている。そして、この支えプレート23は、開口23a内にシャフト20を通しネジ穴23bに螺着されたボルト23dを締め付けてシャフト20に取り付けられる。この時、ボルト23dの先端はシャフト20の溝20b内に位置し、軸方向の位置決めがなされている。
爪25は一端側に爪部25aが形成され、他端側に取付穴25bおよびネジ穴25cが形成されている。そして、この爪25はドラム2側から取付穴25bに挿入したボルト(図示せず)を支えプレート23のネジ穴23cに締着して取り付けられる。この時、支えプレート23と爪25との間にはスペーサ24が介装されて、爪25を内ディスク21と外ディスク22とで形成されるV字状溝のほぼ中心位置に位置するようにしている。
この爪25のネジ穴25cにドラム2側からピン27が螺着され、該ピン27にはローラ26が回転可能に取り付けられている。さらに、爪25の支えプレート23側にはカムフロア28が取り付けられている。
【0021】
つぎに、このように構成された自動引き込み装置付きウインチを用いたケーブルの延線作業の特徴部分について説明する。
延線開始位置において、ケーブルドラムに巻回されたケーブルの先端をロープ3に接続する。また、延線終了位置において、ロープ3をドラム2に数回巻き付けた後、図2に示すように、ロープ3をローラ26にかけ、内ディスク21と外ディスク22とで形成されるV字状溝内に配置する。
そこで、モータ9を駆動する。モータ9の回転トルクはトルク伝達部10を介してギアボックス11に伝達される。そして、ギアボックス11で減速された後、出力軸11aからチェーン12を介してスプロケット8に伝達され、ドラム2が固定軸6廻りに回転される。同時に、内ディスク21と外ディスク22とが一体となって回転される。
この時、ロープ3は自重によりV字状溝内に食い込み、テーパ部21b,22bとの間で摩擦力が生じ、内外ディスク21,22の回転により走行される。そして、ドラム2に巻き付けられている部分のロープ3がローラ26を介して内外ディスク21,22側に引っ張られる。そこで、ロープ3はドラム2との間で生じている弛みが解消されてドラム2上で強く巻き付き、大きな摩擦力を生じる。その結果、ローラ3がドラム2と共に回転してケーブルを牽引する。
一方、V字状溝内に食い込んで内外ディスク21,22と共に回転走行するロープ3は爪25の爪部25aの位置まで回転すると、該爪部25aによりV字状溝から剥ぎ出される。
なお、他のケーブル延線作業は従来と同様ですので、ここではその説明を省略する。
【0022】
この実施の形態1によれば、自動引き込み装置60が、ドラム2の一端面に取り付けられる内ディスク21と、内ディスク22に取り付けられて内ディスク21と共同してV字状溝を構成する外ディスク22と、内外ディスク21,22を貫通してドラム2の固定軸6に取り付けられるシャフト20と、このシャフト20に取り付けられる支えプレート23と、この支えプレート23に取り付けられる爪25およびローラ26とから構成されているので、ドラム2および固定軸6の一端面に取付用のネジ穴加工をするだけで各種のウインチに取り付けることができ、汎用性に優れた簡素な構成の自動引き込み装置が得られる。
また、この実施の形態1によれば、ドラム2の一端に自動引き込み装置60が取り付けられているので、作業者がケーブルの延線作業中ロープ3の尻手部分rを持ってロープ3にテンションをかけ続ける必要がなく、作業の省人化が図られる小型化の自動引き込み装置付きウインチが得られる。
【0023】
また、ロープ3をドラム2に巻き付け、そしてローラ26にかけ、そのロープ3の端部側を内外ディスク21,22のV字状溝内に置くだけで、ロープ3が自重でV字状溝に食い込み、内外ディスク21、22とともに回転してドラム2に巻き付けられているロープ3はドラム2との間で生じている弛みが解消されてドラム2上に強く巻き付く。そこで、ウインチ50および自動引き込み装置60にロープ3を簡易に装着できるとともに、常に張力を負荷させておくことができるので、ロープ3がドラム2の巻回部分の上に重なる巻き乱れやドラム2から外れる事故を未然に防止することができる。
また、ディスクが内外ディスク21,22に分割されているので、ディスクの製作が容易となり、その分コストを低減することができる。また、凸部22dの突出量の異なる外ディスク22を複数用意しておけば、外ディスク22を選択してロープ3の太さに合わせてV字状溝の大きさを調整することができる。
また、内外ディスク21,22のテーパ部21b,22bに溝21c,22cが放射状に複数形成されているので、ロープ3との間で摩擦力を増大でき、ロープ3のすべりを抑えて、ケーブルを確実に延線することができる。
【0024】
なお、上記実施の形態1では、ドラム2の他端側にスプロケット8を取り付け、出力軸11aとチェーン12を介して連結してトルクを伝達するものとしているが、トルク伝達手段はこれに限定されるものではなく、例えばドラム2の他端側にタイミングプーリを取り付け、出力軸11aとタイミングベルトを介して連結してトルクを伝達するようにしてもよい。
【0025】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、ディスクが内外ディスク21,22に分割されているものとしているが、この実施の形態2では、内外ディスク21,22を一体成形してディスクが一体物として構成されているものとする。
この場合、部品点数が削減でき、その分組立性を向上させることができる。
さらに、ディスクとドラム2とを一体成形してもよく、部品点数をさらに削減することができる。
【0026】
実施の形態3.
この実施の形態3では、上記実施の形態1によるウインチにおいて、トルク伝達部10にスリッピングクラッチとしての可変パウダクラッチを装着するものとしている。
この実施の形態3では、モータ9にかかる負荷は可変パウダクラッチの設定摩擦力(すべり荷重)により制限されている。そこで、モータ9を駆動してドラム2を回転させてロープ3を牽引している際に、例えばケーブルが引っ掛かったりしてドラム2の負荷が大きくなり可変パウダクラッチの設定摩擦力を越えると、モータ9は可変パウダクラッチの設定摩擦力で回転駆動し、ドラム2は所定の回転力が加わった状態で停止することになる。そして、ドラム2の負荷が軽減されて可変パウダクラッチの設定摩擦力となると、モータ9の回転トルクがトルク伝達部10、ギアボックス11およびスプロケット8を介してドラム2に伝達され、ドラム2はスムーズに回転し、ケーブルが牽引される。
【0027】
このように、この実施の形態3によれば、ドラム2に高負荷がかかっても可変パウダクラッチによりモータ9にかかる負荷を制限しているので、牽引物の切断事故や機器の損傷事故を防止することができる。
また、ドラム2が高負荷から低負荷になり回転し始める際に、起動トルクの変動が小さく、ドラム2がスムーズに回転し始め、牽引されるケーブルもスムーズに動き始め、作業安全性に優れている。
また、可変パウダクラッチをモータ9の回転トルクの伝達系の初段であるトルク伝達部10に装着している。そこで、可変パウダクラッチにかかる負荷はドラム2の負荷に対して減速比の逆数となり、ドラム2の最大負荷に対して可変パウダクラッチの摩擦力を小さくでき、小型で安価な可変パウダクラッチを用いることができる。したがって、装置の小型化、低価格化を達成することができる。
【0028】
なお、この実施の形態3では、スリッピングクラッチとして可変パウダクラッチを用いるものとしているが、スリッピングクラッチは可変パウダクラッチに限定されるものではなく、例えばパウダクラッチ、油圧クラッチでもよい。
【0029】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4に係る自動引き込み装置付ウインチのディスク周りを示す断面図、図7はこの発明の実施の形態4に係る自動引き込み装置付ウインチの動作を説明する断面図である。
この実施の形態4では、内ディスク21が取付穴21dに挿入したボルト30aをドラム2の端面に設けられたネジ穴2aに締着して同軸的に取り付けられ、外ディスク22が凸部22dを凹部21eに嵌入させ、さらに弾性部材であるコイルバネ31が装着されて取付穴22eに挿入したボルト30bを内ディスク21に設けられたネジ穴21fに締着して同軸的に取り付けられている。このコイルバネ31は縮設され、外ディスク22を内ディスク21側に付勢している。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0030】
つぎに、このように構成された自動引き込み装置付きウインチを用いたケーブルの延線作業の特徴部分について説明する。
外ディスク22はボルト30bに案内されて軸方向に移動可能に内ディスク21に取り付けられている。そして、コイルバネ31の付勢力により内ディスク21側に付勢され、凸部22dの先端面が凹部21eの底面に当接している。
そこで、ロープ3はテーパ部21b,22bで構成されるV字状溝に食い込み、V字状溝との間で生じる摩擦力によりディスクとともに回転走行される。そして、ドラム2上でロープ3を強固に巻き付けるためのテンションをロープ3に十分にかけることができる。
ここで、ケーブルの牽引力に応じてロープ3の太さを変える場合がある。そして、太いロープ3を用いた場合には、ロープ3が外ディスク22を外方に押圧しつつV字状溝に食い込む。この時、外ディスク22はコイルバネ31の付勢力に抗してボルト30bに案内されて軸方向外方に移動し、図7に示すように、V字状溝の隙間が大きくなり、ドラム2上でロープ3を強固に巻き付けるためのテンションをロープ3に十分にかけることができる。
【0031】
このように、この実施の形態4によれば、ドラム2上でロープ3を強固に巻き付けるためのテンションをロープ3に十分にかけることができるようにロープ3の太さに応じてV字状溝の隙間が自動的に調節されるので、汎用性に優れた自動引き込み装置および自動引き込み装置付ウインチが得られる。
【0032】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5に係る自動引き込み装置付ウインチを示す要部側面図である。
この実施の形態5では、ドラム2から下方に引き出されたロープ3がローラ26にかけられ、ローラ26から上方に引き出されてV字状溝に周方向に載せられた時に、ロープ3がディスクの軸心Oを通る水平面の上半分の領域でV字状溝に接するように、ローラ26および爪25が配設されている。
すなわち、ローラ26はロープ3がローラ26から鉛直上方に引き出される位置に配置されている。一方、爪25は爪部25aの先端がディスクの軸心Oを通る水平面の下方に位置するように配置されている。
【0033】
この実施の形態5では、ロープ3は、ドラム2に巻き付けられ、ドラム2の下方から引き出され、ローラ26にかけられてV字状溝に周方向に載せられた時に、V字状溝に軸心Oを通る水平面の上半分の領域、すなわち180°の領域にわたって載せられている。そこで、ロープ3はその自重によりV字状溝内に効率よく食い込むことができ、ディスクとともに回転してドラム2に巻き付けられているロープ3はドラム2との間で生じている弛みが解消されてドラム2上に強く巻き付く。そして、V字状溝に食い込んでディスクとともに回転するロープ3は180°回転した後、爪部25aによりV字状溝から剥ぎ取られる。
このように、この実施の形態5によれば、ウインチ50および自動引き込み装置60へのロープ3の装着が簡易となるという効果が得られる。
【0034】
なお、上記実施の形態5では、ローラ26はロープ3がローラ26から鉛直上方に引き出される位置に配置されているものとしているが、ローラ26はローラ26から上方に引き出されたロープ3が軸心Oを通る水平面の下方の領域でV字状溝にかけ始められる位置に配置されていればよい。この場合、ロープ3は少なくとも軸心Oを通る水平面の上半分の領域でV字状溝にくわえ込まれるので、同様の効果が得られる。
【0035】
なお、上記各実施の形態において、ロープ3はマニラロープのような合成天然繊維製およびワイヤロープのような金属製の双方を含むものとする。
また、上記各実施の形態では、ケーブルの延線作業に適用するものとして説明しているが、本願発明はこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチを示す一部破断平面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチを示す要部側面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチを示す組立分解斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチにおける内ディスクを示す図であり、図4の(a)はその正面図、図4の(b)はその断面図を示している。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る自動引き込み装置付ウインチにおける外ディスクを示す図であり、図5の(a)はその正面図、図5の(b)はその断面図を示している。
【図6】 この発明の実施の形態4に係る自動引き込み装置付ウインチのディスク周りを示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に係る自動引き込み装置付ウインチの動作を説明する断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5に係る自動引き込み装置付ウインチを示す要部側面図である。
【図9】 従来のウインチを用いたケーブル延線作業を説明する斜視図である。
【符号の説明】
2 ドラム、3 ロープ、6 固定軸、8 スプロケット(駆動部)、9 モータ(駆動部)、10 トルク伝達部(駆動部)、11 ギアボックス(減速機構部、駆動部)、12 チェーン(トルク伝達手段、駆動部)、20 シャフト、21 内ディスク(ディスク)、21a テーパ部(V字状溝)、21c 溝、22 外ディスク(ディスク)、22a テーパ部(V字状溝)、22c 溝、23 支えプレート、25 爪、26 ローラ、31 コイルバネ(弾性部材)、50 ウインチ、60 自動引き込み装置。

Claims (11)

  1. 固定軸に回転自在に取り付けられてロープが巻き付けられるドラムと、このドラムを回転駆動する駆動部と、外周面に全周にわたってV字状溝が周方向に形成され、かつ、前記ドラムの一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、該V字状溝内に前記ロープをくわえ込んで前記ドラムと同期回転するディスクと、一端が前記固定軸の一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、他端が前記ディスクを貫通して突出されたシャフトと、このシャフトの突出部に着脱可能に取り付けられた支えプレートと、爪部先端が前記V字状溝内に位置するように前記支えプレートに取り付けられて、前記V字状溝内にくわえ込まれた前記ロープを剥ぎ出す爪と、前記ドラムと前記ディスクとの連結部の外周外方に位置するように前記支えプレートに取り付けられて前記ロープを前記ドラム側から前記ディスクの前記V字状溝側に案内するローラとを備えたことを特徴とする自動引き込み装置付ウインチ。
  2. ディスクがドラムと一体成形されていることを特徴とする請求項1記載の自動引き込み装置付ウインチ。
  3. ドラムに取り付けられる内ディスクと、前記内ディスクに取り付けられる外ディスクとからディスクが構成されていることを特徴とする請求項1記載の自動引き込み装置付ウインチ。
  4. 外ディスクが軸方向に摺動可能に、かつ、弾性部材により内ディスク側に付勢されて該内ディスクに取り付けられていることを特徴とする請求項3記載の自動引き込み装置付ウインチ。
  5. ディスクのV字状溝の内壁面に溝が放射状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動引き込み装置付ウインチ。
  6. ロープが少なくともディスクの軸心を通る水平面の上半分の領域でV字状溝にくわえ込まれるようにローラおよび爪が配置されていることを特徴とする請求項1記載の自動引き込み装置付ウインチ。
  7. 駆動部が、モータと、トルク伝達部を介して伝達された前記モータの回転トルクを減速する減速機構部と、該減速機構部で減速された回転トルクをドラムに伝達するトルク伝達手段とを備え、前記トルク伝達部にスリッピングクラッチが装着されていることを特徴とする請求項1記載の自動引き込み装置付ウインチ。
  8. 固定軸に回転自在に取り付けられたドラムにロープを巻き付けて、該ドラムを回転させて該ロープを引っ張るウインチに取り付けられる自動引き込み装置であって、外周面に全周にわたってV字状溝が周方向に形成され、かつ、前記ドラムの一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、該V字状溝内に前記ロープをくわえ込んで前記ドラムと同期回転するディスクと、一端が前記固定軸の一端に同軸的に着脱可能に取り付けられ、他端が前記ディスクを貫通して突出されたシャフトと、このシャフトの突出部に着脱可能に取り付けられた支えプレートと、爪部先端が前記V字状溝内に位置するように前記支えプレートに取り付けられて、前記V字状溝内にくわえ込まれた前記ロープを剥ぎ出す爪と、前記ドラムと前記ディスクとの連結部の外周外方に位置するように前記支えプレートに取り付けられて前記ロープを前記ドラム側から前記ディスクの前記V字状溝側に案内するローラとを備えたことを特徴とする自動引き込み装置。
  9. ドラムに取り付けられる内ディスクと、前記内ディスクに取り付けられる外ディスクとからディスクが構成されていることを特徴とする請求項8記載の自動引き込み装置。
  10. 外ディスクが軸方向に摺動可能に、かつ、弾性部材により内ディスク側に付勢されて該内ディスクに取り付けられていることを特徴とする請求項9記載の自動引き込み装置。
  11. ディスクのV字状溝の内壁面に溝が放射状に形成されていることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の自動引き込み装置。
JP29003995A 1995-11-08 1995-11-08 自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置 Expired - Fee Related JP3681800B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29003995A JP3681800B2 (ja) 1995-11-08 1995-11-08 自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29003995A JP3681800B2 (ja) 1995-11-08 1995-11-08 自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09132387A JPH09132387A (ja) 1997-05-20
JP3681800B2 true JP3681800B2 (ja) 2005-08-10

Family

ID=17750996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29003995A Expired - Fee Related JP3681800B2 (ja) 1995-11-08 1995-11-08 自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3681800B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103569889B (zh) * 2013-11-04 2015-08-26 浙江大学 汽车起重机的便拆卸双挡板液压卷筒及其使用方法
CN109162019A (zh) * 2018-09-17 2019-01-08 长兴鸿运织造有限公司 一种编织机翻转机构
CN115258884B (zh) * 2022-07-04 2024-04-16 江苏省方正电梯有限公司 一种无机房电梯系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09132387A (ja) 1997-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4552340A (en) Portable winch
US3934395A (en) Cable stranding apparatus
JPH033445B2 (ja)
JP3681800B2 (ja) 自動引き込み装置付ウインチおよび自動引き込み装置
JPH0349880B2 (ja)
WO1998005582A1 (en) Cable hoist controller
RU2033961C1 (ru) Канатная тяговая машина
CN211664483U (zh) 一种自动牵引收放装置
KR200205440Y1 (ko) 케이블 드럼
JPH06127892A (ja) ロープのプレテンション装置
KR200295822Y1 (ko) 릴 와인더 부착형 자주식 엔진풀라의 와이어 로프 견인롤러
GB1379683A (en) Winch
JP4031202B2 (ja) ドラム用動力伝達・軸受け装置
JP2561224Y2 (ja) ワイヤーロープのプリテンション装置
KR20140006403U (ko) 래칫 기어가 구비된 캡스턴 윈치 시스템
SU1514243A3 (ru) Лебедка
CN211554404U (zh) 便携式扎纱装置
JPH06135639A (ja) 線条体の巻取又は繰出装置
JPH02138099A (ja) ホイスト装置
KR200397114Y1 (ko) 선박 케이블 포설용 윈치
JPH0455031Y2 (ja)
JP2575293Y2 (ja) 電線一括巻取装置
JPS6310078B2 (ja)
RU2022911C1 (ru) Лебедка
JPH0687596A (ja) ダブルシーブドラムの巻取装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050519

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080527

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090527

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100527

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100527

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110527

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110527

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120527

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees