JP3681749B2 - 新規のセロビオース・オキシダーゼ,酵素剤及び紙パルプ処理方法 - Google Patents

新規のセロビオース・オキシダーゼ,酵素剤及び紙パルプ処理方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、新規のセロビオース・オキシダーゼ(cellobiose oxidase)、そのセロビオース・オキシダーゼを含んで成る酵素剤及びそのセロビオース・オキシダーゼを使用した紙パルプの漂白方法に関する。
発明の背景
製紙のための木チップの(Kraft pulpingとして知られた)化学パルプ化は、その木の中に存在するリグニンの90-98%を除去するための木チップのアルカリ・硫酸塩蒸煮(alkaline sulphate cooking)を含む。残った2-10%のリグニンは、パルプに暗褐色を付与し、これはUV光中又は酸化により暗色になる傾向をもつ。白色パルプを得るためには、それ故、パルプ中に存在するリグニンは、様々な漂白手順により除去されなければならない。そのほとんどは、塩素又は二酸化塩素、オゾン、酸素又は過酸化水素による処理を含む。
上記漂白工程において生成される化学物質の環境的な影響についての関心の増加のため、パルプの酵素処理が、その工程において必要な漂白化学物質の量を減少させながら、紙パルプからのリグニンの除去の視点をもって提案されてきた。例えば、"The third International Conference on Biotechnology in the Pulp and Paper industry", Stockholm, 16-19 June, 1986, pp. 67-69を参照のこと。
これまでに記載された紙パルプの酵素処理は、ほとんどが、酸性最適pHをもつヘミセルラーゼにより、例えば、"4th International Symposium of Wood and Pulping Chemistry", Paris, 22-30 April, 1987, Vol. 1, pp. 151-154を参照のこと、又はトリコデルマ(Trichoderma)からの菌調製物により、M.G. Paice and L. Jurasek, J. Wood Chem. Technol. 4, 1989, pp. 187-198;又はD.J. Senior et al., Biotechnol. Lett. 10, 1988, pp. 907-912を参照のこと、酸性pHにおいて、pH6未満の木パルプのpH調整を必要としながら、行われてきた。
キシラナーゼ組成物も、漂白パルプの輝度を強化し、漂白のために並びに再生紙の漂白において使用される化学物質の量を減少させるためのパルプ漂白工程において、パルプ及び製紙産業において使用されている。K.E.L. Eriksson, Wood Science and Technology 24, 1990, pp. 79-101, M.G. Paice et al.,Biotechnol. and Bioeng. 32, 1988, pp. 235-239, J.C. Pommier et al., Tappi Journal, 1989, pp. 187-191を参照のこと。パルプ処理のためのアルカリ性キシラナーゼの使用については、WO 91/02839中に記載されている。
木においては、リグニンはキシランに結合している。キシラナーゼは、リグニンの増加した放出が漂白の間に生じるようにキシランの加水分解を触媒することができる。他の酵素、セロビオース・オキシダーゼが、リグニン分解のために重要であることが発見された。ここで、それは、リグニンからの分解生成物に対するフェノール・オキシダーゼの作用により形成されたフィノキシ基及びキノンを減少させ、これによりセロビオース及び高級セロデキストリン(celllodextrins)をその対応のラクトンに酸化する。ファネロカエート・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)からのセロビオース・オキシダーゼは、A.R. Ayers et al., Eur. J. Biochem. 90, 1978, pp. 171-181中に記載されており、そしてさらに、F.F. Morpeth, Biochem. J. 228, 1985, pp. 557-564により特徴付けされている、このセロビオース・オキシダーゼは、pH5において最適pHをもつことが分かっている。また、セロビオース・オキシダーゼは、褐色かん菌コニオフォーラ・プテアナ(Coniophora puteana)(D.R. Schmidhalter and G, Canevascini, Appl. Microbiol. Biotechnol. 37, 1992, pp. 431-436)及び柔かん菌、例えば、モニリア(Monilia)種(R.F.H. Dekker, J. Gen. Microbiol. 120, 1980, pp. 309-316)、カエトミウム・セルロリティカム(Chaetomium cellulolyticum)(P. Faehnrich and K. Irrgang, Biotechnol. Lett. 4(12), 1982, pp. 775-780)、ミセリオフトーラ(スポロトリカム)サーモフィル(Myceliophthora (Sporotrichum)thermophile)(M.-R. Coudray et al., Biochem. J. 203, 1982, pp. 277-284)及びスクレロチウム・ロルフシ(Sclerotium rolfsii)(J. C. Sadana and R. V. Patil, J. Gen. Microbiol. 131, 1985, pp. 1917-1923)の中にも発見されている。これらのセロビオース・オキシダーゼがセルロース分解に関与すると信じられている。
発明の説明
本発明の目的は、アルカリ性条件下でパルプ漂白工程において使用されることができるセロビオース・オキシダーゼを提供することである。
従って、本発明は、セロビオース・オキシダーゼ活性を示す酵素であって約9のpH及び約50℃の温度において少なくとも70%の比活性をもつものに関する。
本文脈中、用語”セロビオース・オキシダーゼ(cellobiose oxidase)”は、酵素、Fe(III)含有化合物、例えば、シアン化第二鉄、又は電子受容体としての様々な芳香族化合物を使用してセロビオース及びセロデキストリンをその対応ラクトンに酸化することができるヘモフラボプロテイン(hemoflavoprotein)酵素をさすことを意図される。用語”比活性(relative activity)"は、最大活性に対して上記電子受容体の存在中でセロビオースを酸化する能力において理解されることを意図される。
上記タイプのセロビオース・オキシダーゼは、フミコーラ(Humicola)の株から得られたセロビオース・オキシダーゼに対して生じた抗体と免疫学的応答性であるものである。用語”免疫学的応答性”は、フミコーラ(Humicola)の株から得られたセロビオース・オキシダーゼと共通な少なくとも1のエピトープをもつ酵素をもつことを示すと意図される。
本発明に係る好ましい酵素は、5-10のpHにおいて安定性であるものである。特に、この酵素は、電子受容体としてDCPIP又はベンゾキノンを使用して約5-9のpH、例えば、約pH7における、電子受容体としてチトクロームCを使用して約pH7-9における、そして電子受容体としてシアン化第二鉄を使用して約pH9における、最適pHをもつものである。比較により、先に記載されたM. thermophileからのセロビオース・オキシダーゼの最適pHは、電子受容体としてシアン化第二鉄を使用して3-4である。本発明の特に好ましい酵素は、pH9.5において55℃の最適温度をもつものである。
当業者に公知のやり方における標識タンパク質を使用したSDS-ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動(SDS-PAGE)及び等電点電気泳動を、それぞれ、分子量及び等電点(pI)を測定するために使用した。この方法においては、本発明のセロビオース・オキシダーゼの分子量は、約92kDであると測定された。この酵素のpIは約4-5であると測定された。
本発明の酵素は、例えば、フミコーラ(Humicola)の種、例えば、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、例えば、特許手続きの目的(ブダペスト条約)をもって微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の条項に従って1981年10月1日にDeutsche Sammmlung von Mikroorganismen, Mascheroder Weg 1B, D-3300 Braunscheig, FRGに寄託されたDSM 1800株から精製されることができる。
他のセロビオース・オキシダーゼであってアルカリ性条件下で活性であるものは、スポロルミエラ(Sporormiella)の株、例えば、スポロルミエラ・インターメディア(Sporormiella intermedia)、例えば、特許手続きの目的(ブダペスト条約)をもって微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の条項に従って1993年7月1日にCentraalbureau voor Schimmmelcultures, P.O. Box 273, 3740 AG Baarn, NLに寄託されたCBS 369.93株から得られることができる。
しかしながら、本発明に係るセロビオース・オキシダーゼの工業的生産のためには、所望の酵素活性の過剰生産を確保することに関連した発酵の調節又は微生物の突然変異を含む組換えDNA技術又は他の技術を使用することが好ましい。このような方法及び技術は、本分野において公知であり、そして当業者により容易に行われることができる。
従って、セロビオース・オキシダーゼは、そのセロビオース・オキシダーゼ又はそのための前駆体をエンコードするDNA配列、並びにそのセロビオース・オキシダーゼ又はそのための前駆体をエンコードするDNA配列の発現を許容する機構をエンコードするDNA配列を担持する組換えDNAベクターにより形質転換された宿主細胞を、培養中、そのセロビオース・オキシダーゼ又はそのための前駆体の発現を許容する条件下で培養し、そしてその培養物からセロビオース・オキシダーゼを回収することを含んで成る方法により、生産可能であるものであることができる。
セロビオース・オキシダーゼ又はそのための前駆体をエンコードするDNA断片は、例えば、セロビオース・オキシダーゼ産生微生物、例えば、フミコーラ・インソレンス、DSM 1800のcDNA又はゲノム・ライブラリーを樹立し、そして慣用の手順により、例えば、そのセロビオース・オキシダーゼの全体的又は部分的アミノ酸配列に基づいて合成されたオリゴヌクレオチド・プローブへのハイブリダイゼーションにより陽性クローンをスクリーニングすることにより、又は適当な酵素活性を発現するクローンについて選択することにより、又は生来のセロビオース・オキシダーゼ成分に対する抗体と応答性であるタンパク質を生産するクローンについて選択することにより、単離されることができる。
一旦選択されると、DNA配列は、セロビオース・オキシダーゼが特定の宿主生物内で発現されることを許容する適当なプロモーター、オペレーター及びターミネーター、並びにそのベクターが問題の宿主生物内で複製されることを可能する複製起点を含んで成る好適な複製可能な発現ベクター内に挿入されることができる。
次に、得られた発現ベクターは、好適な宿主細胞、例えば、菌細胞、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)の種、最も好ましくはアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)又はアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の中に形質転換されることができる。菌細胞は、それ自体公知のやり方で、プロトプラスト形成及びプロトプラストの形質転換その後の細胞壁の再生を含む方法により、形質転換されることができる。宿主微生物としてのアスペルギルスの使用は、(Novo Industri A/Sの)EP 238,023号中に記載されており、この内容を、引用により本明細書中に取り込む。また、宿主細胞は、酵母細胞、例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の株であることができる。
あるいは、宿主生物は、バクテリア、特にストレプトミセス(Streptomyces)及びバチルス(Bacillus)の株、又は大腸菌(E.coli)であることができる。バクテリア細胞の形質転換は、常法により、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, 1989中に記載されたように、行われることができる。
適当なDNA配列のスクリーニング及びベクターの構築は、標準的な手順により行われることもできる。Sambrook et al.,引用書中、を参照のこと。
形質転換された宿主細胞を培養するために使用される培地は、問題の宿主細胞を培養するのに好適ないずれかの慣用培地であることができる。発現されたセロビオース・オキシダーゼは、便利にはその培養基中に分泌され、そして遠心分離又は濾過によりその培地から細胞を分離し、塩、例えば、硫酸アンモニウムによりその培地のタンパク質成分を沈降させ、その後クロマトグラフィー手順、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティー・クロマトグラフィー等を含むよく知られた手順により、それから回収されることができる。
先に示したような組換えDNA技術、タンパク質精製の技術、発酵の技術又は本分野においてよく知られた他の技術を使用することにより、高純度のセロビオース・オキシダーゼを提供することができる。
他の態様においては、本発明は、非発塵粒状物(non-dusting granulates)、安定性液体又は保護された酵素の形態において本発明のセロビオース・オキシダーゼを含んで成る酵素剤に関する。非発塵粒状物は、例えば、US 4,106,991号及び4,661,452号(両者Novo Industri A/Sへのもの)に従って製造されることができ、そして場合により、本分野において公知の方法によりコートされることができる。液体酵素調製物は、例えば、確立された方法に従ってポリオール、例えば、プロピレン・グリコール、糖又は糖アルコール、乳酸又は硼酸を添加することにより安定化されることができる。他の酵素安定剤も、本分野においてよく知られている。保護された酵素は、EP 238,216号中に開示された方法に従って製造されることができる。
パルプ漂白工程における使用のために、セロビオース・オキシダーゼと他の酵素であってそのセロビオース・オキシダーゼの活性を補う活性をもつ酵素、例えば、エンドグリカナーゼ(endoglycanase)及び/又は(セロビオース・オキシダーゼ以外の)オキシドレダクターゼ(oxidoreductase)とを組み合わせることが特に有利である。エンドグリカナーゼは、例えば、ヘミセルラーゼ、例えば、キシラナーゼ、マンナーゼ又はアラビナーゼ、又はセルラーゼ、例えば、エンドグルカナーゼ、特にキシラナーゼであってリグニン分解についてその重要性が既に確立されているもの、であることができる。このキシラナーゼは、好ましくは、フミコーラ・インソレンス、フミコーラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)、マルブランケア・シナモネア(Malbranchea cinnamonea)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、サーモノスポラ・フスカ(Thermonospora fusca)、ストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプトミセス・オリボクロモゲン(Streptomyces olivochromogenes)から得られたものである。セルロース又は他の多糖類基質の分解工程においては、エンドグルカナーゼがオリゴ糖類、例えば、セロビオース及びセロデキストリンを作り出し、これをセロビオース・オキシダーゼが基質として使用することができる。
本発明の酵素剤に添加されるオキシドレダクターゼは、好ましくは、ペルオキシダーゼ、例えば、コプリヌス(Coprinus)の株、例えば、コプリヌス・シネレウス(Coprinus cinereus)又はコプロヌス・マクロリザス(Coprinus macrorhizus)により生産可能なペルオキシダーゼ、又はマンガン・ペルオキシダーゼ(manganese peroxidase)、ラッカーゼ(laccase)(フェノールオキシダーゼ(phenoloxidase)、例えば、ポリポロス・ペンシタス(Polyporos pensitus)により生産可能なもの、又はリグニナーゼ(ligninase)、例えば、ファネロカエート(Phanerochaete)の株、例えば、ファネロカエート・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、又はトラメテス(Trametes)により生産可能なものである。セロビオース・オキシダーゼは、オキシドレダクターゼのための基質として働く基質、例えば、過酸化水素を生成することができる。
本発明に係る酵素剤は、さらに、漂白加速剤、例えば、金属イオン、例えば、フェリシアン化カリウム、ハライド・イオン又は有機化合物、例えば、フェノール化合物、例えば、7-ヒドロキシクマリン、バニリン、p-ヒドロキシ桂皮酸、2,4-ジクロロフェノール、ジクロロフェノール-インドフェノール、3,5-tert-.ブチル-1,2-ベンゾキノン、p-クマリン酸、アントラキノン又はp-ヒドロキシベンゼン・スルホネートを含んで成ることができる。これらの化合物は、酸化過程のための電子受容体として働く。
さらなる態様においては、本発明は、1以上の酵素的脱リグニン化段階を含んで成る紙パルプの漂白方法であってパルプをセロビオース・オキシダーゼにより処理することを含んで成る方法に関する。この酵素的処理は、典型的には、パルプの塩素漂白の前に起こるであろう、そしてさらに少量の塩素が、酵素の使用に関係しない慣用の方法において要求されるよりもそのパルプの満足できる輝度を得るために、必要とされる。
セロビオース・オキシダーゼは、好ましくは、本発明に係るものである。なぜなら、このセロビオース・オキシダーゼは、アルカリ性pH値において活性であるからである。この場合においては、酵素の添加前に紙パルプを酸性にすることが必要とされないであろう。
本発明の方法においては、セロビオース・オキシダーゼは、好ましくは、エンドグリカナーゼ、例えば、先に示唆したエンドグリカナーゼの中の1つ、及び/又はオキシドレダクターゼ、例えば、先に示したオキシドレダクターゼの中の1つとの組み合わせにおいて使用される。このような組み合わせは、改良されたリグニン分解をもたらすことが予想される、なぜなら、先に示したように、エンドグリカナーゼがセロビオース・オキシダーゼのための基質を提供することができ、そしてそれらが、今度は、オキシドレダクターゼのための基質を提供し、そして結果として改良された漂白効果をもたらすからである。
従って、本発明に係る方法の好ましい態様においては、酵素的処理は、約7を超えるpHにおいて行われる。
さらに好ましくは、酵素処理は、40〜100℃の間の、好ましくは40〜80℃の間の、より好ましくは50〜70の間の温度において行われる。
酵素処理は、典型的には、15分間〜24時間、好ましくは30分間〜5時間の間の、より好ましくは30分間〜3時間の間の時間にわたり行われる。
本発明に係る方法においては、パルプのコンシステンシーは、典型的には、5-35%、好ましくは8-25%、より好ましくは8-15%である。
本法は、さらに、それぞれの脱リグニン化段階において酵素処理後のアルカリによるリグノセルロース(lignocellulosic)材料の抽出を含んで成ることができる。抽出後、このリグノセルロース材料は、水でよく洗浄される。少なくとも1の慣用の漂白段階が酵素的脱リグニン化に加えて含まれることもできる。
本発明を、さらに以下の実施例において説明するが、これは請求されるものとして本発明の範囲がいずれの方法によっても限定されることを意図されない。
実施例
実施例1
21.4gのタンパク質を含むcelluzymeTM(Novo Nordisk A/S)(TMは商標)の溶液を。50mM Tris-HClバッファー,pH7.0により平衡とした300mlアルギニンSepharoseカラム上に適用し、そしてTris-HCl, pH7.0-9.0と0-0.2M NaClの同時グラジエントにより溶出した。セロビオース酸化活性を含む溶出液をHClによりpH5.0に調整し、そして20mMクエン酸Na pH5中、S-Sepharoseカラム上に適用した。このカラムは、セルラーゼのほとんどを結合し、一方、セロビオース・オキシダーゼは、溶出液により溶出された。溶出液のpHを7.0に調整し、そして溶出物を前もって50mM Tris-HCl pH7.0により平衡とされたアニオン交換カラム(HPQ-Sepharose)上に適用した。このカラムを0-1M NaClグラジエントにより溶出した。これは大量のもの(92kDa及び4.0のpI)から少量のセロビオース・デヒドロゲナーゼ(94kDa及び4.4のpI)を分離ひた。Superdex 200 Hiloadカラム上のゲル濾過を92kDaの見かけの分子量をもつセロビオース・デヒドロゲナーゼを溶出させ、このように、低分子量の汚染セルラーゼからそれを分離した。
SDS-PAGE及び等電点電気泳動
異なる画分の分析用ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動をTris-グルシン・バッファー系により製造者により推奨された手順に従ってBio-Rad装置上の10%ゲル・スラブ上で行った。等電点電気泳動をLKBマルチフォア(mutiphore)装置及びアンフォリン・プレキャスト・ゲル(ampholine precast gels)(LKB)を使用して行った。等電点電気泳動後のセロビオース・オキシダーゼ活性をセロビオース及びDCPIPを含む1%アガロース重層を使用して測定した。このCBOsがはっきりとした明るい領域として現れた。
生化学的特徴付け
アミノ酸組成をApplied Biosystemsのアミノ酸装置を使用して測定した。アミノ酸組成を表1中に示す。値は、加水分解の24時間後に測定したアミノ酸組成から計算された。トリプトファンは、H. Edelhoch. Biochemistry 6, 1967, pp. 1948-1954の方法に従って測定した。
サンプル(250pmol)を1M HClにより100℃において4時間加水分解した。酸を真空蒸発により除去し、そして存在する糖の同定をPAD検出器(Dionex Corp.. Sunnyvale, USA)及びCarbopak PAIマイクロカラムを備えたHPLCにより確立した。
タンパク質は、2%(W/W)の全糖含量をもつ糖タンパク質である。以下の糖が検出された:酵素1mol当たり、4molのグルコサミン、4molのマンノース及び3molのガラクトース。
Figure 0003681749
補欠分子団の同定
全吸収スペクトル及び速度測定を1cmの光路をもつ0.75mlの黒色キュベット内でHewlet-Packard 8452A Diode Array Spectrophotometer上で記録した。蛍光スペクトルをPERKIN ELMER LS 50上で記録した。
500μl 4.8μMセロビオース・オキシダーゼのスペクトルを記録し、そして10μlの5mmMセロビオース又は数粒のナトリウム・ジチオニット(Merck)を添加し、還元CBOを得た。そのフラビン基の検出のために、1.7μMセロビオース・オキシダーゼの蛍光スペクトルを記録した。397及び443nmにおける励起のための発光スペクトル及び480における発光のための励起スペクトルを記録した。
消光係数
CBOε280=330,000M-1・cm-1、消光係数は、そのアミノ酸組成及び85kDaの分子量を使用して推定した。
2つの消光係数をDCPIPについて測定した:pH2〜5.5のレンジにおいて、ε530=7,500M-1・cm-1及びpH5.5から10まで、ε600=14,000M-1・cm-1。フェリシアン化カリウム(Merck):ε420=970M-1・cm-1、3,5-ジ-tert-ブチル-1,2-ベンゾキノン(Merck):ε410=1,400M-1・cm-1、メチレン・ブルー(Merck):ε610=42,000M-1・cm-1、チトクロームC (Sigma,ウマ心臓由来):ε550=8,000M-1・cm-1
セロビオース・オキシダーゼの可視スペクトルは、ヘモプロテインの特徴をもつ。酸化状態は420nmにおいて最大吸収をもち(γバンド203,000M-1・cm-1)、一方、還元状態のスペクトルは、564nm(αバンド61,000M-1・cm-1)、534nm(βバンド46,000M-1・cm-1)及び432nm(γバンド287,000M-1・cm-1)において吸収ピークを示し、これはチトクロームb に典型的なものである(G. Canevascini et al., Eur. J. Biochem. 198, 1991, p. 43)。フラビン基は弱く蛍光性であり、480nmにおける最大発光及び397及び443nmにおける最大励起をもっていた。
活性の測定
測定を0.1M燐酸ナトリウムバッファー中、pH7.5 40℃において行った。450μlの、100μMの2,6-ジクロロフェノール-インドフェノール(DCPIP, Merck)、250μMのセロビオース(Sig,a)の混合物を、50μlの酵素と混合した。活性のユニットは、1分間当たりに酸化されたセロビオース(還元されたDCPIP)のμmolに等しい。
触媒特性
酸化生成物の同定
40mgのセロビオースを10mlの水中で30mgのDCPIPと混合し、そして100μlの1.6μMセロビオース・オキシダーゼを添加した。この混合物を室温において一夜攪拌した。この混合物を水により希釈し、そして酢酸エチルにより数回抽出し、還元及び非還元DCPIPを除去した。D2O中のセロビオース及びその酸化生成物の1H NMR及び13C NMRスペクトルを次にBruker ACP 300スペクトロメーター上で採取した。セロビオース:1H NMR(D2O):δ(ppm) 4.65(β, H-1, J1,2=8.0Hz), 5.21(α, H-1, J1,2=3.7Hz)(Claeyssens et al., 1990);13C NMR(D2O):δ(ppm) 92.9(α, C-1), 96.8(β, C-1)(Dorman and Roberts, 1971)。セロビノラクトン:1H NMR(D2O):4.28ppm〜4.75ppm間にピークなし(H-1', J1',2'=8.0Hz);13C NMR(D2O):δ(ppm) 84.2ppm(C-4)〜105.5ppm(C-1')間にピークなし。
すべての測定を、0.1M燐酸ナトリウム・バッファー,pH7.5中、40℃において行った。450μlの、15μM〜5mM(Kmに依存する)の電子供与対する及び受容体並びに50μgの、kcatに依存して70nM〜200nMの酵素を混合し、500μlの全容量にした。反応を適当な波長(上記参照)における吸収の変化として400秒間モニターした。ベンゾキノンを10mMの濃度までエタノール中に溶解し、そして適当な濃度まで燐酸バッファー中で希釈した。触媒定数(kcat)は酸化セロビオース1mol/秒/酵素1molとして表された。DCPIP、メチレン・ブルー又はベンゾキノンの1当量はセロビオースの1当量を酸化し、一方、チトクロームC 又はフェリシアニドの2当量はセロビオースの1当量を酸化する。速度定数はLineweaver-Burkeプロットを使用して決定され、そして2回の測定の結果であった。
酵素は、表2中に列記したように、様々な2糖類及びセロデキストリンを酸化するとができることが分かった。それはグルコースを酸化することができなかった。セロビオースの酸化の生成物をD2O中の1H及び13C NMRを使用して同定した。両スペクトルにおいて、その還元末端のα-及びβ-アノマーに対応するピークが消失し、セロビン酸をもたらすC-1における酸化を含意した。
セロビオース及びセロデキストリンは、表2中に見られるように、重合の程度と独立して殆ど同じkcat及びkmをもつセロビオース・オキシダーゼにより容易に酸化される。ラクトースは、セロデエキストリンの速度に匹敵する速度において酸化される。マルトース及びキシロビオース(xylobiose)も基質である。しかしながら、これらの基質は、セロデキストリンの結合よりもかなり弱い結合を示す。グルコース、N,N-ジアセチルチトビオース及びN-アセチルラクトサミンは酸化されない。
Figure 0003681749
Figure 0003681749
アルカリ性pHにおける温度活性の測定
温度活性のために、測定を、0.1Mグリシン・バッファー中、pH9.5において、様々な温度において、500μlの全容量中で混合された550μMチトクロームC(Sigma ウマ心臓由来)、225μMセロビオース(Sigma)及び酵素を使用して、行った。活性を8,000M-1・cm-1のモル消光係数を使用してチトクロームCの還元として測定した。最適活性は、5分間のインキュベーションの間55℃において見つかった。結果を図1に示す。
pH活性プロフィールをpH3.5から6.5まで酢酸ナトリウム・バッファーを、pH6.5から8.5まで燐酸ナトリウムを、そしてpH9から10までグリシン・バッファーを使用して40℃活性において測定した。すべてのバッファーは、0.1M濃度、上記のような酵素及びセロビオース及びチトクロームCの濃度であった。最適活性をpH7.5において得て、そして75%の残活性をpH9.5において得た。定常状態の速度は、10分間続いた。結果を図2に示す。
セルラーゼについての結合検定
電子受容体によりセロデキストリンを酸化するセロビオース・オキシダーゼの能力を、セルラーゼのための検定において利用した。還元末端をもたない基質、例えば、還元セロデキストリンを使用することにより、セルラーゼによる加水分解により形成された還元末端がCBOにより酸化されるであろう。同時に、着色電子受容体、ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)がセロビオース・オキシダーゼにより無色の化合物に還元され、600nmにおいて分光光度的な反応が継続することを可能にする。その高い消光係数のために、DCPIPが電子受容体として選ばれた。
この検定により、5つの異なるセルラーゼの還元セロデキストリンのための速度定数を測定した(表2)。結果は、この結合系の利用性を示している。この酵素は、非常に異なる基質特異性を示し、その幾つかは非常に長い基質を必要とし、定常状態の速度のために利用されることができるウンベリフェリル・セロビオシド及びラクトシド(umbelliferyl cellobiosides and lactosides)を使用を不可能にする。結論として、広いレンジのセルラーゼについて定常状態速度を測定することが本検定により可能となり、これは、セルラーゼの機構のさらなる理解における良好な道具である。
阻害剤、メチル4-チオセロトリオシド、メチル4-チオセロテトラオシド及びメチル4-チオセロペンタオシドを、、Grenoble5にある実験室で合成した。阻害定数を2つのセルラーゼについて開発した検定を使用して測定した。結果を表3中に表す。
Figure 0003681749
Figure 0003681749
実施例2
リグニン分解
オキシドレダクターゼの作用により形成されたキノンの還元によるリグニン分解をペルオキシダーゼとの組み合わされたセロビオース・オキシダーゼを使用して調査した。最初に、リグニンのモデル化合物、クロロゲン酸(chlorogenic acid)を適用した。
反応混合物は2mlの0.1M燐酸塩バッファー,pH7中、
1μモルのクロロゲン酸
1ユニットのコプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)ペルオキシダーゼ(1 PODU)
0.4μモル過酸化水素
150ユニットのセロビオース・オキシダーゼ
から成った。
*PODUはNovo Nordisk A/S, Novo Allee, 2880 Bagsvaerd, Demarkから要求により入手可能な、Novo Nordisk analytical method AF 310/1中に記載されている。
温度は室温であった。
反応を、その波長においてキノンの形成が検出されることができる440nmにおけるUV-吸収により行った。ペルオキシダーゼの作用により、吸収がキノンの形成に対応して増加した。80秒後、15μモルのセロビオースを添加した。吸収は、セロビオース・オキシダーゼにより触媒されたキノンの還元の結果として、直ちに減少しはじめた。
類似の実験において、クロロゲン酸をリグノスルホネート(4mg)により置き換えた。結果は同じであった:最初にA440がキノンの形成のために増加したが、セロビオースが添加されるとすぐに、吸収が減少した。
両ケースにおいて、吸収は、4分後に、開始レベルと同様のレベルに落ちついた。すなわち、キノンの定量的還元が得られた。
実施例3
パルプの脱リグニン化
パルプの脱リグニン化を、Scandinavian pine Kraftパルプを使用して検査した。以下のサンプルを調製した:
a) 2-5乾燥パルプ
10ユニット
15μモルの過酸化水素
150μモルのセロビオース
6000ユニットのセロビオース・オキシダーゼ
70ml 0.1M燐酸塩バッファー,pH8
b) a)と同じ、但し、セロビオース・オキシダーゼを添加せず。
上記サンプルを40℃において24時間振とう水浴内でインキュベートした、濾過後、パルプ・サンプルを水により洗浄し、そして乾燥させた。脱リグニン化の程度の指標として、カッパ数を、TAPPI標準に従って測定した:
Figure 0003681749
このように、有意な脱リグニン化がセロビオース・オキシダーゼ及びペルオキシダーゼによるパルプの処理の間に得られることができた。
実施例4
スポロルミエラ・インターメディア(Sporormiella intermedia)セロビオース・オキシダーゼの生産
2つのバッフルを備えた500mlのErlenmeyer振とうフラスコ内の100mlの2倍濃縮YM培地(1%グルコース、0.5%ペプトン、0.3%麦芽エキス及び0.3%酵母エキス,pH6.5を含む)に、PDA寒天中のスポロルミエラ・インターメディア(Sporormiella intermedia)、株CBS 369.93のカルチャーを接種した。培養上澄のアリコット(25μl)を間隔をあけて採り、そして50μlの250mM燐酸カリウム・バッファー,pH6.5、50μlの100mMセロビオース、及び25μlの0.4mM 2,6-ジクロロフェノールインドフェノールを含むマイクロタイター・プレート内でセロビオース・オキシダーゼ活性について検定した。セロビオース活性を2,6-ジクロロフェノールインドフェノールの脱色として測定した。

Claims (36)

  1. 下記の性質:
    (1)SDS-PAGEにより測定した分子量:約92kD;
    (2)pH安定性:pH5〜10において安定である;
    (3)最適pH:pH5〜9において最適である;そして
    (4)活性温度:pH9.5で測定した場合、少なくとも40℃と70℃との間で活性である;
    を有する、フミコーラ(Humicola)属微生物から得られうるセロビオース・オキシダーゼ酵素。
  2. 下記の性質:
    (5)最適温度:pH9.5で測定した場合、55℃において最適である;及び
    (6)基質特異性:セロビオース、セロトリオース、セロテトラオース、セルペンタオース及びラクトースを酸化するが、N,N−ジアセチルチトビオース、N−アセチルラクトサミン及びグルコースを酸化しない;
    を更に有する、請求項1に記載のセロビオース・オキシダーゼ酵素。
  3. フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)種に属する微生物から得られうる、請求項1又は2に記載のセロビオース・オキシダーゼ酵素。
  4. フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)DSM 1800株から得られうる、請求項3に記載のセロビオース・オキシダーゼ酵素。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のセロビオース・オキシダーゼ酵素の製造方法において、フミコーラ(Humicola)属に属し、当該酵素を生産することが出来る微生物を培養することを含んで成る方法。
  6. 前記微生物が、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)種に属する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記微生物が、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)DSM 1800株である、請求項6に記載の方法。
  8. 非発塵粒状物、安定化された液体、又は保護された酵素の形態における、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセロビオース・オキシダーゼ酵素を含んで成る酵素剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の酵素、並びにエンドグリカナーゼ及び/又はオキシドレダクターゼを含んで成る酵素組成物。
  10. 前記エンドグリカナーゼがヘミセルラーゼ又はセルラーゼである、請求項9に記載の酵素組成物。
  11. 前記ヘミセルラーゼがキシラナーゼ、マンナーゼ又はアラビナーゼである、請求項10に記載の酵素組成物。
  12. 前記セルラーゼがエンドグルカナーゼである、請求項10に記載の酵素組成物。
  13. 前記キシラナーゼが、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、フミコーラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)、マルブランケア・シナモネア(Malbranchea cinnamonea)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、サーモノスポラ・フスカ(Thermonospora fusca)、ストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプトミセス・オリボクロモゲン(Streptomyces olivochromogenes)から得られたものである、請求項11に記載の酵素組成物。
  14. 前記オキシドレダクターゼが、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ又はリグニナーゼである、請求項9に記載の酵素組成物。
  15. 前記ペルオキシダーゼが、コプリヌス(Coprinus)の微生物により生産されうる、請求項14に記載の酵素組成物。
  16. 前記微生物が、コプリヌス・シネレウス(Coprinus cinereus)又はコプリヌス・マクロリザス(Coprinus macrorhizus)により生産されうるものである、請求項15に記載の酵素組成物。
  17. 前記リグニナーゼが、ファネロカエート(Phanerochaete)又はトラメテス(Trametes)の株により生産されうるものである、請求項14に記載の酵素組成物。
  18. 非発塵粒状物、安定化された液体、又は保護された酵素の形態にある、請求項9〜17のいずれかに記載の酵素組成物。
  19. 漂白加速剤を更に含んで成る、請求項9〜18のいずれか1項に記載の酵素組成物。
  20. 前記漂白加速剤が、金属イオン、ハライド・イオン又は有機化合物である、請求項19に記載の酵素組成物。
  21. 前記有機化合物がフェノール化合物である、請求項20に記載の酵素組成物。
  22. 前記フェノール化合物が、7-ヒドロキシクマリン、バニリン、p-ヒドロキシ桂皮酸、2,4-ジクロロフェノール、p-クマリン酸、アントラキノン又はp-ヒドロキシベンゼン・スルホネートをさらに含んで成る、請求項21に記載の酵素組成物。
  23. 1以上の酵素的脱リグニン化段階を含んで成る紙パルプの漂白方法であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセロビオース・オキシダーゼ酵素によるパルプの処理を含んで成る方法。
  24. パルプを、請求項9〜22のいずれか1項に記載の酵素組成物により処理する、請求項23に記載の方法。
  25. 酵素処理が約7を超えるpHにおいて行われる、請求項23又は24に記載の方法。
  26. 前記酵素処理が40〜100℃の間の温度において行なわれる、請求項23〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記温度が40〜80℃の間である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記温度が50〜70℃の間である、請求項26又は27に記載の方法。
  29. 前記酵素処理が15分間〜24時間にわたり行なわれる、請求項23〜28に記載の方法。
  30. 前記酵素処理が30分間〜5時間にわたり行なわれる、請求項29に記載の方法。
  31. 前記酵素処理が30分間〜3時間にわたり行われる、請求項29又は30に記載の方法。
  32. 前記パルプのコンシステンシーが5〜35%である、請求項23〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記パルプのコンシステンシーが5〜25%である、請求項23〜32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 前記パルプのコンシステンシーが8〜15%である、請求項23〜33のいずれか1項に記載の方法。
  35. それぞれの酵素的脱リグニン化段階が、セロビオース・オキシダーゼによる処理後に、アルカリによるリグノセルロース材料のさらなる抽出段階を含み、その後の水によるそのリグノセルロース材料の十分に洗浄を含んで成る、請求項23〜34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記酵素的脱リグニン化段階(1又は複数)に加えて、少なくとも1の慣用の漂白段階を含んで成る、請求項23〜35のいずれか1項に記載の方法。
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