JP3680584B2 - 導電性ボールの移載装置および移載方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板などのワークに導電性ボールを移載する導電性ボールの移載装置および移載方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板や電子部品などのワークに突出電極であるバンプを形成する方法として、導電性ボールを用いる方法が知られている。この方法はワークの電極上に半田ボールなどの導電性ボールを移載し、電極に接合することによりバンプを形成するものである。導電性ボールを移載する方法としては、吸着ヘッドにより導電性ボールを真空吸着してピックアップする方法が広く用いられている。この方法では、導電性ボールを貯溜する供給部に対して吸着ヘッドを下降させ、貯溜された導電性ボール層に吸着ヘッドの下面を沈み込ませて真空吸着が行われる。そして導電性ボールが消費されて導電性ボール層の上面が低下すると、供給部には新たな導電性ボールが補給される。この補給は、供給部の導電性ボール層の上方から導電性ボールを投入することにより行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、導電性ボールを長時間供給部内で貯溜状態に置くと、表面に導電性ボールの相互の摩擦により傷が発生し、黒色外観を呈するようになる。このような状態の導電性ボールは、ワークの電極上に移載された後の半田接合性が低下し、バンプ形成不良を発生し易い。このため、導電性ボールは所定時間内で消費されるよう、供給部内での滞留時間を管理することが望ましい。
【0004】
しかしながら従来の導電性ボールの移載装置においては、前述のように導電性ボールの補給は上方から供給部内に投入されることにより行われていたため、先に投入されて導電性ボール層の下層に位置している導電性ボールはピックアップされない場合が生じていた。そして順次その上に新たな導電性ボールが補給される結果、相当量の導電性ボールはピックアップされないまま長時間滞留することになっていた。このような導電性ボールは前述のように半田接合性が低下し使用不適として廃棄されるため、導電性ボールの歩留まりを低下させるという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、バンプ形成不良を防止し、導電性ボールの歩留りを向上させることができる導電性ボールの移載装置および移載方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の導電性ボールの移載装置は、下面に複数の吸着孔が設けられた吸着ヘッドにより導電性ボールの供給部から導電性ボールを真空吸着してピックアップしワークに移載する導電性ボールの移載装置であって、前記供給部に、導電性ボールを貯溜し前記吸着ヘッドが下降してこの貯溜された導電性ボールを真空吸着するボール吸着部と、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部とを設け、このボール補給部に補給された導電性ボールが前記ボール吸着部の下部を経由して上方に向かって移動するようにした。
【0007】
請求項2記載の導電性ボールの移載装置は、請求項1記載の導電性ボールの移載装置であって、前記ボール吸着部内の導電性ボールに対して下方から気体を吹込むブロー手段を備えた。
【0008】
請求項3記載の導電性ボールの移載装置は、請求項1記載の導電性ボールの移載装置であって、前記ボール供給部を揺動させる揺動手段を備えた。
【0009】
請求項4記載の導電性ボールの移載装置は、請求項1記載の導電性ボールの移載装置であって、前記ボール供給部を上下方向に振動させる振動手段を備えた。
【0010】
請求項5記載の導電性ボールの移載方法は、下面に複数の吸着孔が設けられた吸着ヘッドにより導電性ボールの供給部から導電性ボールを真空吸着してピックアップしワークに移載する導電性ボールの移載方法であって、前記供給部に設けられ導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して前記吸着ヘッドを下降させて貯溜された導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給することにより、補給された導電性ボールを前記ボール吸着部の下部を経由して上方に移動させ、補給の順序に従って導電性ボールをピックアップするようにした。
【0011】
各請求項記載の発明によれば、導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して吸着ヘッドを下降させて導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給することにより、導電性ボールがピックアップされないまま長時間滞留することがなく、補給の順序に従って導電性ボールをピックアップすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置の正面図、図2は同導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図、図3は同導電性ボールの移載装置のボール供給部の平面図、図4(a)、(b)、(c)は同導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図である。
【0013】
まず図1を参照して導電性ボールの移載装置の構造を説明する。図1において、基台1上には位置決めテーブル2が設けられている。位置決めテーブル2はYテーブル3、Xテーブル4から構成される。Xテーブル4上にはホルダ5が設けられており、ホルダ5はワーク6を保持する。位置決めテーブル2を駆動することにより、ワーク6は所定位置に位置決めされる。
【0014】
基台1上の位置決めテーブル2の側方には、導電性ボールの供給部10が配設されている。供給部10は箱部材11を支持部15(後述)によって支持して構成されており、箱部材11の上部には導電性ボール7を貯溜するボール槽12が設けられている。ボール槽12の構造については後述する。ボール槽12の下方には2層のメッシュプレート13が水平方向に展張されている。メッシュプレート13は導電性ボール7が通過できない大きさの開孔を無数に設けたものである。箱部材11の底部にはブロー手段であるノズル14が配設されており、ノズル14に図外のガス供給源からガスを供給することにより、ノズル14から上方に吹き出されたガスはメッシュプレート13の開孔を通過してボール槽12の内部に下方から吹き込まれる。
【0015】
次に導電性ボール7を移載する吸着ヘッド31について説明する。図1において、吸着ヘッド31の下面には複数の吸着孔31aが設けられており、図外の吸引手段により吸着ヘッド31の内部を真空吸引することにより、吸着孔31aに導電性ボール7を真空吸着する。吸着ヘッド31はブロック30に保持されており、ブロック30はブラケット24の前面に設けられた垂直なガイドレール25に上下動自在に装着されている。ブロック30にはナット28が1体的に設けられており、ナット28は垂直の送りねじ26が螺合している。したがってZ軸モータ27が正逆駆動することにより、吸着ヘッド31はガイドレール25にガイドされて上下動する。Z軸モータ27、送りねじ26は吸着ヘッド31を上下動させる上下動手段となっている。
【0016】
移動テーブル20の保持部材21には送りねじ22が水平方向に配設されており、送りねじ22は、ブラケット24の背面に設けられたナット(図外)に螺合している。X軸モータ23によって送りねじ22を回転駆動することにより、ブラケット24に保持された吸着ヘッド31は供給部10と位置決めテーブル2の間を移動する。
【0017】
次に図2、図3を参照してボール供給部10について説明する。図2、図3において、ボール槽12は箱状の容器であり、内部には矩形の枠部材12aが設けられており、ボール槽12の内部は枠部材12aによって枠部材12aの内部Aと枠部材12a外周部Bとに区分されている。枠部材12aの下端部とボール槽12の底面は隙間cによって隔てられ、上述の空間Aと空間Bは隙間cによって連通している。また、ボール槽12の底面の空間Aに相当する範囲は開口部となっており、メッシュプレート12cが展張されている。
【0018】
空間Bの上面には、プレート12bが設けられており、プレートbには複数の開口部12dが設けられている。開口部12dは空間B内に導電性ボール7を投入するためのものであり、空間B内に導電性ボール7が連続的に投入されることにより、空間B内の導電性ボールは順次隙間cを介して空間A内に移動し、メッシュプレート12c上に貯溜される。この空間A内の導電性ボール7の層に対して吸着ヘッド31を下降させ吸着孔31aから真空吸引することにより、吸着ヘッド31は導電性ボール7を真空吸着する。すなわち空間Aはボール吸着部となっている。また空間Bは、ボール吸着部Aの下部と連通して導電性ボール7を補給するボール補給部Bとなっている。
【0019】
次に箱部材11を支持する支持部15について説明する。図2において、箱部材11の底面にはXY水平揺動機構16が配設されている。XY水平揺動機構16の下面には振動子17が装着されており、XY水平揺動機構16は複数の板ばね18によって支持されている。XY水平揺動機構16を駆動することにより、箱部材11全体が水平面内で円運動などの揺動動作を行う。したがって、XY水平揺動機構16は揺動手段となっている。また、振動子17を駆動することにより上下方向の振動が発生し、この振動と板ばね18との組合せにより箱部材11全体が上下振動する。したがって、振動子17および板ばね18は振動手段となっている。この水平揺動および上下振動の作用効果については後述する。
【0020】
この導電性ボールの移載装置は上記のように構成されており、以下動作について説明する。まず、図4(a)に示すように、ボール槽12のボール補給部Bの開口部12dから導電性ボール7を投入する。これにより、導電性ボール7は隙間cよりボール吸着部Aに移動する。このとき振動子17を駆動してボール槽12に上下振動を与えることにより、ボール補給部Bに投入された導電性ボール7の上面は均され、部分的な偏りなくボール吸着部Aに移動して貯溜される。そしてボール吸着部Aの導電性ボール層の上面が所定高さになった後に導電性ボール移載作業が開始される。
【0021】
まず図1において吸着ヘッド31をボール供給部10の上方に移動させる。そこでZ軸モータ27を駆動して吸着ヘッド31を下降させ、図4(b)に示すように吸着ヘッド31の下面をボール槽12のボール吸着部A内の導電性ボール7の層に幾分沈み込ませる。このとき、ノズル14より気体が上方に向って吹き出されており(図1参照)、ボール吸着部A内の導電性ボール7は下方から吹き込まれる気体により流動化している。
【0022】
このため導電性ボール7は上方に吹き上げられ、吸着ヘッド31の下面に突き当り、吸着孔31aの真空吸引力に捕捉されて真空吸着される。このとき、XY水平揺動機構16が駆動され、ボール吸着部A内の導電性ボール7は水平方向に揺動している。これにより1つの吸着孔31aに複数の導電性ボール7が吸着されたまま吸着ヘッド31の下面に付着した状態で上昇する吸着ミスを減少させることができる。
【0023】
このようにして導電性ボール7を真空吸着によってピックアップした吸着ヘッド31は位置決めテーブル2まで移動し、ここで吸着ヘッド31をワーク6上に下降させ、真空吸着を解除することにより、導電性ボール7はワーク6に移載される。このようにして導電性ボール7の移載作業を繰り返すことにより、ボール吸着部A内の導電性ボール7は消費されて貯溜量が減少する。そしてボール上面の高さが所定高さ以下になったならば、図4(c)に示すようにボール補給作業が行われる。
【0024】
ボール補給部Bに上方の開口部12dから投入された導電性ボール7は、ボール補給部B内での上方から下方に移動し、隙間cを経由して移動しボール吸着部Aに貯溜される。すなわち、導電性ボール7の移動経路は、図4(c)に示すようにボール群(イ)がボール群(ロ)の位置まで下降し、その後横方向に移動した後にボール吸着部A内の上面のボール群(ハ)の位置に到る。したがって、ボール槽12に補給された導電性ボール7は補給の順序に従ってピックアップされて消費され、導電性ボール7が所定時間以上ボール槽12内に滞留することがない。このため、導電性ボール7同士が長時間擦り合わされることによる表面の傷が発生せず、これらの傷に起因する接合不良を防止することができるとともに、従来やむを得ず廃棄処理されていた傷付の導電性ボール7を減少させ、歩留まりを向上させることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して吸着ヘッドを下降させて導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給するようにしたので、導電性ボールが長時間ピックアップされずに滞留することがなく、補給の順序に従って導電性ボールを真空吸着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置の正面図
【図2】本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
【図3】本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の平面図
【図4】(a)本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
(b)本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
(c)本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
【符号の説明】
2 位置決めテーブル
6 ワーク
10 供給部
12 ボール槽
12a 仕切枠
14 ノズル
16 XY水平揺動機構
17 振動子
18 板ばね
31 吸着ヘッド
A ボール吸着部
B ボール補給部
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板などのワークに導電性ボールを移載する導電性ボールの移載装置および移載方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板や電子部品などのワークに突出電極であるバンプを形成する方法として、導電性ボールを用いる方法が知られている。この方法はワークの電極上に半田ボールなどの導電性ボールを移載し、電極に接合することによりバンプを形成するものである。導電性ボールを移載する方法としては、吸着ヘッドにより導電性ボールを真空吸着してピックアップする方法が広く用いられている。この方法では、導電性ボールを貯溜する供給部に対して吸着ヘッドを下降させ、貯溜された導電性ボール層に吸着ヘッドの下面を沈み込ませて真空吸着が行われる。そして導電性ボールが消費されて導電性ボール層の上面が低下すると、供給部には新たな導電性ボールが補給される。この補給は、供給部の導電性ボール層の上方から導電性ボールを投入することにより行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、導電性ボールを長時間供給部内で貯溜状態に置くと、表面に導電性ボールの相互の摩擦により傷が発生し、黒色外観を呈するようになる。このような状態の導電性ボールは、ワークの電極上に移載された後の半田接合性が低下し、バンプ形成不良を発生し易い。このため、導電性ボールは所定時間内で消費されるよう、供給部内での滞留時間を管理することが望ましい。
【0004】
しかしながら従来の導電性ボールの移載装置においては、前述のように導電性ボールの補給は上方から供給部内に投入されることにより行われていたため、先に投入されて導電性ボール層の下層に位置している導電性ボールはピックアップされない場合が生じていた。そして順次その上に新たな導電性ボールが補給される結果、相当量の導電性ボールはピックアップされないまま長時間滞留することになっていた。このような導電性ボールは前述のように半田接合性が低下し使用不適として廃棄されるため、導電性ボールの歩留まりを低下させるという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、バンプ形成不良を防止し、導電性ボールの歩留りを向上させることができる導電性ボールの移載装置および移載方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の導電性ボールの移載装置は、下面に複数の吸着孔が設けられた吸着ヘッドにより導電性ボールの供給部から導電性ボールを真空吸着してピックアップしワークに移載する導電性ボールの移載装置であって、前記供給部に、導電性ボールを貯溜し前記吸着ヘッドが下降してこの貯溜された導電性ボールを真空吸着するボール吸着部と、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部とを設け、このボール補給部に補給された導電性ボールが前記ボール吸着部の下部を経由して上方に向かって移動するようにした。
【0007】
請求項2記載の導電性ボールの移載装置は、請求項1記載の導電性ボールの移載装置であって、前記ボール吸着部内の導電性ボールに対して下方から気体を吹込むブロー手段を備えた。
【0008】
請求項3記載の導電性ボールの移載装置は、請求項1記載の導電性ボールの移載装置であって、前記ボール供給部を揺動させる揺動手段を備えた。
【0009】
請求項4記載の導電性ボールの移載装置は、請求項1記載の導電性ボールの移載装置であって、前記ボール供給部を上下方向に振動させる振動手段を備えた。
【0010】
請求項5記載の導電性ボールの移載方法は、下面に複数の吸着孔が設けられた吸着ヘッドにより導電性ボールの供給部から導電性ボールを真空吸着してピックアップしワークに移載する導電性ボールの移載方法であって、前記供給部に設けられ導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して前記吸着ヘッドを下降させて貯溜された導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給することにより、補給された導電性ボールを前記ボール吸着部の下部を経由して上方に移動させ、補給の順序に従って導電性ボールをピックアップするようにした。
【0011】
各請求項記載の発明によれば、導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して吸着ヘッドを下降させて導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給することにより、導電性ボールがピックアップされないまま長時間滞留することがなく、補給の順序に従って導電性ボールをピックアップすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置の正面図、図2は同導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図、図3は同導電性ボールの移載装置のボール供給部の平面図、図4(a)、(b)、(c)は同導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図である。
【0013】
まず図1を参照して導電性ボールの移載装置の構造を説明する。図1において、基台1上には位置決めテーブル2が設けられている。位置決めテーブル2はYテーブル3、Xテーブル4から構成される。Xテーブル4上にはホルダ5が設けられており、ホルダ5はワーク6を保持する。位置決めテーブル2を駆動することにより、ワーク6は所定位置に位置決めされる。
【0014】
基台1上の位置決めテーブル2の側方には、導電性ボールの供給部10が配設されている。供給部10は箱部材11を支持部15(後述)によって支持して構成されており、箱部材11の上部には導電性ボール7を貯溜するボール槽12が設けられている。ボール槽12の構造については後述する。ボール槽12の下方には2層のメッシュプレート13が水平方向に展張されている。メッシュプレート13は導電性ボール7が通過できない大きさの開孔を無数に設けたものである。箱部材11の底部にはブロー手段であるノズル14が配設されており、ノズル14に図外のガス供給源からガスを供給することにより、ノズル14から上方に吹き出されたガスはメッシュプレート13の開孔を通過してボール槽12の内部に下方から吹き込まれる。
【0015】
次に導電性ボール7を移載する吸着ヘッド31について説明する。図1において、吸着ヘッド31の下面には複数の吸着孔31aが設けられており、図外の吸引手段により吸着ヘッド31の内部を真空吸引することにより、吸着孔31aに導電性ボール7を真空吸着する。吸着ヘッド31はブロック30に保持されており、ブロック30はブラケット24の前面に設けられた垂直なガイドレール25に上下動自在に装着されている。ブロック30にはナット28が1体的に設けられており、ナット28は垂直の送りねじ26が螺合している。したがってZ軸モータ27が正逆駆動することにより、吸着ヘッド31はガイドレール25にガイドされて上下動する。Z軸モータ27、送りねじ26は吸着ヘッド31を上下動させる上下動手段となっている。
【0016】
移動テーブル20の保持部材21には送りねじ22が水平方向に配設されており、送りねじ22は、ブラケット24の背面に設けられたナット(図外)に螺合している。X軸モータ23によって送りねじ22を回転駆動することにより、ブラケット24に保持された吸着ヘッド31は供給部10と位置決めテーブル2の間を移動する。
【0017】
次に図2、図3を参照してボール供給部10について説明する。図2、図3において、ボール槽12は箱状の容器であり、内部には矩形の枠部材12aが設けられており、ボール槽12の内部は枠部材12aによって枠部材12aの内部Aと枠部材12a外周部Bとに区分されている。枠部材12aの下端部とボール槽12の底面は隙間cによって隔てられ、上述の空間Aと空間Bは隙間cによって連通している。また、ボール槽12の底面の空間Aに相当する範囲は開口部となっており、メッシュプレート12cが展張されている。
【0018】
空間Bの上面には、プレート12bが設けられており、プレートbには複数の開口部12dが設けられている。開口部12dは空間B内に導電性ボール7を投入するためのものであり、空間B内に導電性ボール7が連続的に投入されることにより、空間B内の導電性ボールは順次隙間cを介して空間A内に移動し、メッシュプレート12c上に貯溜される。この空間A内の導電性ボール7の層に対して吸着ヘッド31を下降させ吸着孔31aから真空吸引することにより、吸着ヘッド31は導電性ボール7を真空吸着する。すなわち空間Aはボール吸着部となっている。また空間Bは、ボール吸着部Aの下部と連通して導電性ボール7を補給するボール補給部Bとなっている。
【0019】
次に箱部材11を支持する支持部15について説明する。図2において、箱部材11の底面にはXY水平揺動機構16が配設されている。XY水平揺動機構16の下面には振動子17が装着されており、XY水平揺動機構16は複数の板ばね18によって支持されている。XY水平揺動機構16を駆動することにより、箱部材11全体が水平面内で円運動などの揺動動作を行う。したがって、XY水平揺動機構16は揺動手段となっている。また、振動子17を駆動することにより上下方向の振動が発生し、この振動と板ばね18との組合せにより箱部材11全体が上下振動する。したがって、振動子17および板ばね18は振動手段となっている。この水平揺動および上下振動の作用効果については後述する。
【0020】
この導電性ボールの移載装置は上記のように構成されており、以下動作について説明する。まず、図4(a)に示すように、ボール槽12のボール補給部Bの開口部12dから導電性ボール7を投入する。これにより、導電性ボール7は隙間cよりボール吸着部Aに移動する。このとき振動子17を駆動してボール槽12に上下振動を与えることにより、ボール補給部Bに投入された導電性ボール7の上面は均され、部分的な偏りなくボール吸着部Aに移動して貯溜される。そしてボール吸着部Aの導電性ボール層の上面が所定高さになった後に導電性ボール移載作業が開始される。
【0021】
まず図1において吸着ヘッド31をボール供給部10の上方に移動させる。そこでZ軸モータ27を駆動して吸着ヘッド31を下降させ、図4(b)に示すように吸着ヘッド31の下面をボール槽12のボール吸着部A内の導電性ボール7の層に幾分沈み込ませる。このとき、ノズル14より気体が上方に向って吹き出されており(図1参照)、ボール吸着部A内の導電性ボール7は下方から吹き込まれる気体により流動化している。
【0022】
このため導電性ボール7は上方に吹き上げられ、吸着ヘッド31の下面に突き当り、吸着孔31aの真空吸引力に捕捉されて真空吸着される。このとき、XY水平揺動機構16が駆動され、ボール吸着部A内の導電性ボール7は水平方向に揺動している。これにより1つの吸着孔31aに複数の導電性ボール7が吸着されたまま吸着ヘッド31の下面に付着した状態で上昇する吸着ミスを減少させることができる。
【0023】
このようにして導電性ボール7を真空吸着によってピックアップした吸着ヘッド31は位置決めテーブル2まで移動し、ここで吸着ヘッド31をワーク6上に下降させ、真空吸着を解除することにより、導電性ボール7はワーク6に移載される。このようにして導電性ボール7の移載作業を繰り返すことにより、ボール吸着部A内の導電性ボール7は消費されて貯溜量が減少する。そしてボール上面の高さが所定高さ以下になったならば、図4(c)に示すようにボール補給作業が行われる。
【0024】
ボール補給部Bに上方の開口部12dから投入された導電性ボール7は、ボール補給部B内での上方から下方に移動し、隙間cを経由して移動しボール吸着部Aに貯溜される。すなわち、導電性ボール7の移動経路は、図4(c)に示すようにボール群(イ)がボール群(ロ)の位置まで下降し、その後横方向に移動した後にボール吸着部A内の上面のボール群(ハ)の位置に到る。したがって、ボール槽12に補給された導電性ボール7は補給の順序に従ってピックアップされて消費され、導電性ボール7が所定時間以上ボール槽12内に滞留することがない。このため、導電性ボール7同士が長時間擦り合わされることによる表面の傷が発生せず、これらの傷に起因する接合不良を防止することができるとともに、従来やむを得ず廃棄処理されていた傷付の導電性ボール7を減少させ、歩留まりを向上させることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して吸着ヘッドを下降させて導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給するようにしたので、導電性ボールが長時間ピックアップされずに滞留することがなく、補給の順序に従って導電性ボールを真空吸着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置の正面図
【図2】本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
【図3】本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の平面図
【図4】(a)本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
(b)本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
(c)本発明の一実施の形態の導電性ボールの移載装置のボール供給部の部分断面図
【符号の説明】
2 位置決めテーブル
6 ワーク
10 供給部
12 ボール槽
12a 仕切枠
14 ノズル
16 XY水平揺動機構
17 振動子
18 板ばね
31 吸着ヘッド
A ボール吸着部
B ボール補給部
Claims (5)
- 下面に複数の吸着孔が設けられた吸着ヘッドにより導電性ボールの供給部から導電性ボールを真空吸着してピックアップしワークに移載する導電性ボールの移載装置であって、前記供給部に、導電性ボールを貯溜し前記吸着ヘッドが下降してこの貯溜された導電性ボールを真空吸着するボール吸着部と、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部とを設け、このボール補給部に補給された導電性ボールが前記ボール吸着部の下部を経由して上方に向かって移動することを特徴とする導電性ボールの移載装置。
- 前記ボール吸着部内の導電性ボールに対して下方から気体を吹込むブロー手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の導電性ボールの移載装置。
- 前記ボール供給部を揺動させる揺動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の導電性ボールの移載装置。
- 前記ボール供給部を上下方向に振動させる振動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の導電性ボールの移載装置。
- 下面に複数の吸着孔が設けられた吸着ヘッドにより導電性ボールの供給部から導電性ボールを真空吸着してピックアップしワークに移載する導電性ボールの移載方法であって、前記供給部に設けられ導電性ボールを貯溜するボール吸着部に対して前記吸着ヘッドを下降させて貯溜された導電性ボールを真空吸着し、このボール吸着部の下部と連通したボール補給部に導電性ボールを補給することにより、補給された導電性ボールを前記ボール吸着部の下部を経由して上方に移動させ、補給の順序に従って導電性ボールをピックアップすることを特徴とする導電性ボールの移載方法。
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JP28623998A JP3680584B2 (ja) | 1998-10-08 | 1998-10-08 | 導電性ボールの移載装置および移載方法 |
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