JP3680496B2 - 中とじミシン装置を具備した製本装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、糸を使用して印刷物の中とじを行う中とじミシン装置を具備した製本装置に関係している。
【0002】
【従来の技術】
従来の中とじミシン装置の中とじ用の針は、中とじされる印刷物の搬送経路に沿った所定の位置において上記印刷物の搬送方向に対して略直交する方向にのみ往復運動して上記印刷物に対し突入及び離脱される。
【0003】
従って、このような従来の中とじミシン装置では、従来の中とじミシン装置により中とじされる印刷物が中とじされている間に上記印刷物は、上記印刷物に対する中とじ用の針の1回の突入から離脱までの間は搬送が停止される。即ち、上記印刷物が中とじされている間に上記印刷物は間欠送りされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した如き従来の中とじミシン装置では、上記印刷物は間欠送りされなければならないので、単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数に限度があり、限界をこえると閉じ目の飛びや糸切れが生じていた。
【0005】
また近年では、PL法の下で印刷物の中とじに針金ではなく糸を使用する傾向が大きくなって来ており、従来の中とじミシン装置に比べて単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数を遥かに向上させることが望まれている。
【0006】
この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、従来の中とじミシン装置に比べて単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数を遥かに向上させることが出来る、中とじミシン装置を具備した製本装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置では:中とじ用の針が中とじされる印刷物の搬送方向に移動しながら上記印刷物に対して突入離脱される中とじミシン装置と;中とじミシン装置に中とじされる印刷物を供給する印刷物搬送装置を含む印刷物供給手段と;中とじミシン装置により中とじされた印刷物を中とじミシン装置から搬出する印刷物搬出手段と;印刷物から離脱された中とじ用の針を冷却する針冷却手段と;上記搬送方向において中とじ用の針よりも下流側で現在中とじされている印刷物の先端とこの印刷物の直前で中とじされた中とじ済みの印刷物の後端との間に延びる中とじ用糸を切断する糸切り手段と;上記搬送方向において糸切り手段よりも下流側で糸切り手段により切断された後に印刷物の先端から延びている中とじ用糸の延出部を上記下流側に向かせ延出させる中とじ用糸延出部方向付け手段と、を備えており、中とじミシン装置は、先に中とじが済んだ印刷物の後端と次に続いて中とじされている印刷物の前端との間に常に所定の隙間を生じさせているとともに、この隙間においても中とじ用の針に中とじの為の縫い目を作り続けさせ、糸切り手段は上記所定の隙間において中とじの為の空の縫い目を作っている中とじ用糸を切断する、ことを特徴としている。
【0009】
このように構成されたことを特徴とするこの発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置では、中とじミシン装置の中とじ用の針が中とじされる印刷物の搬送方向に移動しながら上記印刷物に対して突入離脱するので、中とじ用の針が上記印刷物に対し突入してから離脱するまでの間でも上記印刷物の搬送を停止させる必要がない。この為に、この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置において単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数は、前述した従来の中とじミシン装置を具備した製本装置に比べると、遥かに向上させることが出来る。
【0010】
なおここにおいては、中とじミシン装置の中とじ用の針の上記搬送方向における移動速度が、中とじミシン装置に対する印刷物供給手段の印刷物供給速度に対応していれば、中とじミシン装置が印刷物に対してより損傷が少なくより容易により速く確実に中とじを行うことが出来る。このことは、中とじミシン装置に対する印刷物供給手段の印刷物供給速度を中とじミシン装置の中とじ用の針の上記搬送方向における移動速度に対応させることによっても、同様に実行させることが出来る。
【0011】
上述した如く構成されたことを特徴とするこの発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置では、単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数が、前述した従来の中とじミシン装置を具備した製本装置に比べると、遥かに向上させることができることにより、中とじ用の針に発生する熱も前述した従来の場合に比べると遥かに高くなる。この結果、中とじ用の糸の材質や太さによっては、前述した従来の場合に比べると、中とじ用の糸に切断が生じやすくなる。
【0012】
この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置のいずれにおいても、中とじ用の糸の切断を効果的に防止する為には、上記印刷物から離脱された中とじ用の針を冷却する針冷却手段を備えている。針冷却手段は、上記印刷物から離脱された中とじ用の針に流体を吹き付けることにより冷却するよう構成することが出来、上記流体は例えば常温または冷却された空気であることが出来る。
【0013】
前述した従来の中とじミシン装置を具備した製本装置において中とじミシン装置により現在中とじされている印刷物の先端とこの印刷物の直前で中とじされた中とじ済みの印刷物の後端との間に延びる中とじ用糸の切断は、上記中とじ済みの印刷物が印刷物搬出手段により中とじ用の針から比較的大きな力で急速に搬出される際に上記先端と上記後端との間に延びる中とじ用糸の部分に生じる引張力によって行われている。この為に前述した従来の場合には、単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数が増大するにつれて中とじ糸の切断がうまくいかなくなることがある。そしてこの結果として、中とじ糸に急激に負荷される比較的大きな力により、現在中とじが行われている印刷物やこの印刷物の直前で中とじされた中とじ済みの印刷物に皺や破損等が生じることがある。また、中とじ糸により相互に結合されている相互に隣接した複数の印刷物は、印刷物搬出手段の下流側に通常設置されているスタッカに紙詰まりを生じさせる。
【0014】
前述した従来の中とじミシン装置を具備した製本装置に比べて、単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数が遥かに多い、この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置においても、中とじミシン装置により現在中とじされている印刷物の先端とこの印刷物の直前で中とじされた中とじ済みの印刷物の後端との間に延びる中とじ用糸の切断が常に確実に行われるようにする為に、上記搬送方向において中とじ用の針よりも下流側で現在中とじされている印刷物の先端とこの印刷物の直前で中とじされた中とじ済みの印刷物の後端との間に延びる中とじ用糸を切断する為の糸切り手段が配置されている。
この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置においてはさらに、中とじミシン装置は、先に中とじが済んだ印刷物の後端と次に続いて中とじされている印刷物の前端との間に常に所定の隙間を生じさせているとともに、この隙間においても中とじ用の針に中とじの為の空の縫い目を作り続けさせ、糸切り手段は上記所定の隙間において中とじの為の空の縫い目を作っている中とじ用糸を切断する。このように所定の距離の隙間にも中とじ用の針に中とじの為の空の縫い目を作り続けさせることにより、先に中とじが済んだ印刷物の後端と次に続いて中とじされている印刷物の前端との間での後述する糸切り手段による中とじ用の糸の切断を容易にかつ確実に実行させることが出来る。
【0015】
さらに、この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置のいずれにおいても、切断された後に印刷物の先端から延びている中とじ用糸の延出部は、印刷物が中とじミシン装置から印刷物搬出手段により搬出される間に上記印刷物の内方に向かい、または外方において折れ曲がり易い。この結果として、印刷物搬出手段の下流側に通常設置されている断裁手段により上記印刷物が例えば背を除く3辺を断裁される時に、上記印刷物の内方に向かい、または外方において折れ曲がった中とじ用糸の延出部は断裁されはするが、上記印刷物内に残り上記印刷物の仕上がり品質を低下させてしまう。
【0016】
これを防止する為に、この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置のいずれにおいても、上記搬送方向において糸切り手段よりも下流側で糸切り手段により切断された後に印刷物の先端から延びている中とじ用糸の延出部を上記下流側に向かせ延出させる中とじ用糸延出部方向付け手段が配置されている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態の全体の構成を概略的に示す図であり、図2はこの発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態の要部を拡大して概略的に示す斜視図である。
【0018】
図1に示す如く、この発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態は、中とじミシン装置10と、中とじミシン装置10に中とじされる印刷物を供給する印刷物供給手段12と、中とじミシン装置10により中とじされた印刷物を中とじミシン装置10から搬出する印刷物搬出手段14と、を備えている。
【0019】
印刷物搬出手段14は、中とじミシン装置10から搬出した印刷物を表紙供給及びホットメルト手段16,背固め手段18,突き上げ手段20,そして断裁手段22を介してスタッカ24まで搬送する。
【0020】
この実施の形態において印刷物供給手段12はいわゆる丁合い装置及び印刷物搬送装置を含んでおり、この印刷物搬送装置は丁合い装置で丁合いされた印刷物を中とじの為に中とじミシン装置10まで搬送する。中とじミシン装置10は、印刷物供給手段12から供給された印刷物を中とじ針を使用して中とじ糸により中とじする。表紙供給及びホットメルト手段16は、印刷物搬出手段14により中とじミシン装置10から搬出された中とじ済みの印刷物に表紙を供給しホットメルトにより中とじ済みの印刷物に表紙を接着する。背固め手段18は、印刷物搬出手段14により表紙供給及びホットメルト手段16から搬出された表紙付き中とじ済みの印刷物の背を背固めする。突き上げ手段20は、印刷物搬出手段14により背固め手段18から搬出された背固め済み表紙付き中とじ済みの印刷物を中とじされている所定の中心線に沿い突き上げて横に寝かせる。断裁手段22は、印刷物搬出手段14により突き上げ手段20から搬出された後の横に寝かされた背固め済み表紙付き中とじ済みの印刷物を、通常は背を除く3辺を所定の寸法形状に断裁する。そして最後に印刷物搬出手段14は、断裁手段22から搬出された印刷物をスタッカ24に貯蔵する。
【0021】
ここにおいて、中とじミシン装置10以外の印刷物供給手段12,印刷物搬出手段14,表紙供給及びホットメルト手段16,背固め手段18,突き上げ手段20,断裁手段22そしてスタッカ24の夫々の構成は公知である。
【0022】
次には、図2を参照しながら、図1を参照しながら説明されたこの発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態の要部、即ち中とじミシン装置10とそれに隣接した印刷物供給手段12及び印刷物搬出手段14の端部、を詳細に説明する。
【0023】
中とじミシン装置10は、中とじ用の針10aを中とじされる印刷物の搬送方向Aに移動しながら上記印刷物に対して突入離脱させるよう構成されていて、この際の中とじ用の針10aの移動軌跡は、図2に示す如く、略扇形状となる。図2に示された中とじ用の針10aの略扇形状の移動軌跡の輪郭線に沿った矢印は対応する輪郭線に沿った中とじ用の針10aの移動方向を示している。
【0024】
中とじ用の針10aの先端部には図示しない中とじ用の糸が挿通される糸通し孔が形成されていて、中とじされる印刷物の搬送方向Aに移動中の中とじ用の針10aの先端部の近傍には、中とじ用の針10aの糸通し孔に挿通された図示しない中とじ用の糸と協働して環状の縫い目を発生させる公知のルーパ10bが配置されている。
【0025】
印刷物供給手段12(図1参照)は、上述した如く丁合い装置により丁合いされた印刷物を印刷物搬送装置により中とじミシン装置10に中とじの為に供給するが、印刷物を供給する速度は任意の値に調整可能である。印刷物供給手段12(図1参照)の印刷物搬送装置において中とじミシン装置10に隣接した端部は、3角形状の横断面を有した印刷物摺動案内部材12aにより構成されている。印刷物摺動案内部材12aの上面には、印刷物供給手段12(図1参照)の丁合い装置において丁合いされた印刷物が背面を上方に向けた状態で中心線を印刷物摺動案内部材12aの稜線に合致されて載置され、中とじミシン装置10に向かい摺動される。
【0026】
印刷物摺動案内部材12aの上面には、その上で中とじミシン装置10に向かう印刷物の摺動が滑らかに行われないことにより上記印刷物に含まれる複数の枚葉が摺動方向において相互のずれを生じることを防止する為に、摩擦抵抗減少手段が設置されている。摩擦抵抗減少手段は例えば上記上面に固定されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製摩擦低減材料部材であることが出来るし、上記上面から例えば空気の如き気体を噴出させることにより構成することが出来る。
【0027】
なお印刷物摺動案内部材12aの上面の横断面の角度αは任意に設定することが出来、印刷物摺動案内部材12aの上面上で印刷物を印刷物の背面の中心線が中とじミシン装置10の中とじ用の針10aの上記搬送方向Aにおける移動方向に確実に沿うよう移動させることが出来れば良い。
【0028】
また、印刷物摺動案内部材12aの上面上を中とじミシン装置10に向かい摺動する印刷物が上記上面から比較的大きく浮上し上記印刷物に含まれる複数の枚葉に摺動方向において相互のずれが生じることを防止する為に、印刷物摺動案内部材12aの上面の少なくとも稜線に接触する浮き上がり防止部材を設置することも出来る。このような浮き上がり防止部材は周面に環状に延出した凹所を有しているローラであることが出来る。
【0029】
中とじミシン装置10は、印刷物摺動案内部材12aと中とじ用の針10aの移動軌跡との間に、印刷物摺動案内部材12aから中とじ用の針10aへと中とじされる印刷物を確実に所定のタイミングで送り込む為の印刷物供給タイミング調整手段10cを含んでいる。ここで所定のタイミングとは、中とじ用の針10aにより中とじされている印刷物の後端が印刷物供給タイミング調整手段10cの前端から所定距離離間していることを確認してから印刷物供給タイミング調整手段10cが次に中とじされる印刷物を中とじ用の針10aの上記搬送方向Aにおける移動速度と同じ速度で供給を開始させることである。この所定のタイミングは、中とじ用の針10aにより中とじされている印刷物の後端を検出する例えば光センサにより印刷物供給タイミング調整手段10cの駆動源の動作を制御することにより可能である。
【0030】
そして、このようなタイミングのお陰で、先に中とじが済んだ印刷物の後端と次に続いて中とじされている印刷物の前端との間に常に所定の距離の隙間が生じ、この隙間においても中とじ用の針10aは中とじの為の縫い目を作り続ける。このように所定の距離の隙間にも中とじ用の針10aに中とじの為の縫い目を作り続けさせることにより、先に中とじが済んだ印刷物の後端と次に続いて中とじされている印刷物の前端との間での後述する糸切り手段による中とじ用の糸の切断を容易にかつ確実に実行させることが出来る。
【0031】
この実施の形態において印刷物供給タイミング調整手段10cは上下2組の第1の挟持ローラ対を含んでいる。下方の第1の挟持ローラ対は印刷物摺動案内部材12aの稜線から中とじ用の針10aの移動軌跡に向かう印刷物の背面の中心線の移動軌跡(図2に2点鎖線で示されている)の下側で上記移動軌跡に沿い直列に配置された1対の下方ローラ30a,30bを有している。1対の下方ローラ30a,30bの外周面には滑り止めの為のゴム製のベルト30cが巻き掛けられている。なおベルト30cは印刷物の表面に対して滑りを生じることなく接触することが出来るのであればゴム以外の他の材料により形成することが出来、この実施の形態ではベルト30cの外周面にはベルト30cの長手方向に沿い環状に延出した突起が形成されている。そしてこの突起の先端の横断面における角度は、印刷物摺動案内部材12aの上面の横断面の角度αに略一致していることが好ましい。
【0032】
上方の第1の挟持ローラ対は印刷物の背面の中心線の上記移動軌跡(図2に2点鎖線で示されている)の上側で上記移動軌跡に沿い直列に配置された1対の上方ローラ32a,32bを有している。1対の上方ローラ32a,32bの外周面にも滑り止めの為のゴム製のベルト32cが巻き掛けられている。なおこのベルト32cもまた印刷物の表面に対して滑りを生じることなく接触することが出来るのであればゴム以外の他の材料により形成することが出来、この実施の形態ではベルト32cの外周面にはベルト32cの長手方向に沿い環状に延出した凹所が形成されている。そしてこの凹所の底端の横断面における角度は、印刷物摺動案内部材12aの上面の横断面の角度αよりも僅かに大きなことが好ましい。
【0033】
1対の上方ローラ32a,32bは両方向矢印Bで示す如く上下方向の位置を調整可能であり、これにより1対の上方ローラ32a,32bの下端と1対の下方ローラ30a,30bの上端との間の距離を印刷物摺動案内部材12aから供給されくる印刷物の厚さに対応して変化させることが出来る。
【0034】
1対の上方ローラ32a,32bと1対の下方ローラ30a,30bとは相互に独立した2つの駆動源32d,30dにより同時に同じ速度で正反対の方向に回転駆動されるが、同時に同じ速度で正反対の方向に回転駆動させることが出来る動力伝達機構を介するのであれば共通の駆動源により回転駆動することも出来る。
【0035】
この実施の形態では、印刷物供給タイミング調整手段10cは、1対の上方ローラ32a,32bと1対の下方ローラ30a,30bとにより印刷物の背の中心線に沿い上記背を上下から挟持するので、これから中とじされる印刷物中の複数の枚葉の相互間で中心線に沿った領域から空気が確実に抜かれる。この結果として、この直後に行われる印刷物の背の中心線に対する中とじ用の針10aの突入と離脱とが容易となり、そして中とじ用の針10aが貫通されて印刷物の背の中心線に沿い形成される針貫通孔の外観が良好となり、ひいては印刷物の背の中心線に沿い形成される縫い目の外観が綺麗になる。
【0036】
なお印刷物供給タイミング調整手段10cの上述した上下2組の第1の挟持ローラ対の夫々の組みが有する上方ローラまたは下方ローラの数は必要に応じて、1個または上述した1対(即ち2個)以上とすることが出来る。
【0037】
この実施の形態においては、中とじミシン装置10のルーパ10bの下方において印刷物摺動案内部材12aの稜線から中とじ用の針10aの移動軌跡に向かう印刷物の背面の中心線の移動軌跡(図2に2点鎖線で示されている)の上側に沿い印刷物押さえ板34が配置されている。印刷物押さえ板34には中とじ用の針10aの扇形状の移動軌跡の上端部が挿入通過されるスリットが形成されている。印刷物押さえ板34は、中とじ用の針10aが印刷物の背に突入される時に印刷物の背が上方に逃げることを防止し、上記突入が容易に確実に行われるようにしている。
【0038】
印刷物押さえ板34の下面には、印刷物の背面の中心線の移動軌跡(図2に2点鎖線で示されている)に沿い延出しているとともに凹んだ横断面を有した印刷物押さえ溝34aが形成されていて、この印刷物押さえ溝34aの上端、即ち低端に上記スリットが形成されている。印刷物押さえ板34の下面の印刷物押さえ溝34aには、中とじ用の針10aが印刷物の背に突入された時に中とじ用の針10aにより上方に押圧された印刷物の背が入り込み印刷物の背の中心線が中とじ用の針10aの扇形状の移動軌跡の上端部から上記中心線を横切る方向にずれることを確実に防止している。即ち、印刷物押さえ板34の下面の印刷物押さえ溝34aは、中とじ用の針10aにより印刷物の背に形成される中とじ糸の縫い目が印刷物の背の中心線から上記中心線を横切る方向にずれることを確実に防止している。
【0039】
この実施の形態において、中とじミシン装置10は下端位置(即ち、引っ込み位置)の中とじ用の針10aの先端部を冷却する為の針冷却手段10dを備えている。針冷却手段10dは印刷物から下方に離脱された中とじ用の針10aの先端部に流体を吹き付けることにより冷却するよう構成することが出来、上記流体は例えば常温または冷却された空気であることが出来る。
【0040】
この実施の形態において、中とじミシン装置10は中とじ用の針10aを中とじされる印刷物の搬送方向に移動しながら上記印刷物に対して突入離脱させるので、中とじ用の針10aにより印刷物が中とじされている間に上記印刷物は前述した従来の中とじミシン装置とは異なり間欠送りされずに上記搬送方向における中とじ用の針10aの移動とともに連続して搬送される。この為に、この実施の形態の中とじミシン装置10は、単位時間当たりに中とじすることが出来る印刷物の数が、前述した従来の中とじミシン装置に比べると、遥かに向上されており、この結果として中とじ用の針10aに発生する熱も前述した従来の場合に比べると遥かに高くなっている。この結果、中とじ用の糸の材質や太さによっては、前述した従来の場合に比べると、中とじ用の糸に切断が生じやすくなる。
【0041】
上述した針冷却手段10dは中とじ用の針10aに発生する熱を効果的に除去し、中とじ用の針10aに発生する熱を原因とした中とじ用の糸の切断を効果的に防止する。
【0042】
この実施の形態において、中とじミシン装置10はさらに、印刷物の移動方向Aにおいて中とじ用の針10aよりも下流側に印刷物引き出し手段10eを備えている。印刷物引き出し手段10eは、印刷物摺動案内部材12aの稜線から中とじ用の針10aの移動軌跡に向かう印刷物の背面の中心線の移動軌跡(図2に2点鎖線で示されている)の延長線に沿い所定距離離間した2つの位置で上下に配置された第2の挟持ローラ対36及び第3の挟持ローラ対38を含んでいる。
【0043】
第2の挟持ローラ対36は1対の上方及び下方ローラ36a及び36bを有しており、上方ローラ36aは両方向矢印Cで示す如く上下方向の位置を調整可能である。これにより1対の上方及び下方ローラ36a及び36bの相互間の距離を中とじ用の針10aから送り出されて来る印刷物の厚さに対応して変化させることが出来る。
【0044】
第2の挟持ローラ対36の1対の上方及び下方ローラ36a及び36bの夫々は相互に独立した2つの駆動源36c,36dにより同時に同じ速度で正反対の方向に回転駆動されるが、同時に同じ速度で正反対の方向に回転駆動させることが出来る動力伝達機構を介するのであれば共通の駆動源により回転駆動することも出来る。また、1つの駆動源のみを使用して1対の上方及び下方ローラ36a及び36bのいずれか一方にみが回転駆動されるだけでも良い。
【0045】
図2に示されているこの実施の形態では第2の挟持ローラ対36の1対の上方及び下方ローラ36a及び36bの夫々は2つの駆動源36c,36dにより、印刷物の移動方向Aにおける中とじ用の針10aの移動速度と同じ周速度を有するよう正反対の方向に回転駆動される。
【0046】
なお印刷物の上記移動方向Aにおける中とじ用の針10aから第2の挟持ローラ対36までの距離は、上記移動方向Aにおける中とじされる印刷物の背の長さよりも遥かに小さく設定されていて、このことにより第2の挟持ローラ対36の1対の上方及び下方ローラ36a及び36bは、中とじ用の針10aから送り出されてきた中とじ中の印刷物の背を背の中心線に沿い挟持し、中とじ用の針10aと協働して中とじ中の印刷物を上記移動方向Aに送り出すことにより、中とじ中の印刷物の移動の為に中とじ用の針10aに負荷される力を軽減し、中とじ用の針10aの寿命を延ばす。
【0047】
第2の挟持ローラ対36の1対の上方及び下方ローラ36a及び36bは、中とじ用の針10aから送り出されてきた中とじ中の印刷物の背を背の中心線に沿い挟持することにより、図示しない中とじ用の糸による縫い目を均し、縫い目の強度と外観とを向上させる。
【0048】
この実施の形態において、中とじミシン装置10の印刷物引き出し手段10eの第3の挟持ローラ対38は、上述した第2の挟持ローラ対36と同様に、1対の上方及び下方ローラ38a及び38bを有しており、上方ローラ38aは両方向矢印Dで示す如く上下方向の位置を調整可能である。これにより1対の上方及び下方ローラ38a及び38bの相互間の距離を中とじ用の針10aから送り出されて来る印刷物の厚さに対応して変化させることが出来る。
【0049】
第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bの夫々も相互に独立した2つの駆動源38c,38dにより同時に同じ速度で正反対の方向に回転駆動されるが、同時に同じ速度で正反対の方向に回転駆動させることが出来る動力伝達機構を介するのであれば共通の駆動源により回転駆動することも出来る。また、1つの駆動源のみを使用して1対の上方及び下方ローラ38a及び38bのいずれか一方にみが回転駆動されるだけでも良い。
【0050】
図2に示されているこの実施の形態では第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bの夫々は2つの駆動源38c,38dにより、印刷物の移動方向Aにおける中とじ用の針10aの移動速度よりも僅かに大きな周速度を有するよう正反対の方向に回転駆動される。
【0051】
なお印刷物の上記移動方向Aにおける中とじ用の針10aから第3の挟持ローラ対38までの距離は、上記移動方向Aにおける中とじされる印刷物の背の長さよりも僅かに大きく設定されていて、このことにより第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bは、第2の挟持ローラ対36から送り出されてきた中とじ済みの印刷物の背を背の中心線に沿い挟持し、中とじ用の針10aとは無関係に中とじ済みの印刷物を上記移動方向Aに送り出す。
【0052】
上述した如く第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bの夫々は移動方向Aにおける中とじ用の針10aの移動速度よりも僅かに大きな周速度を有するよう正反対の方向に回転駆動されているので、第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bにより背を挟持された中とじ済みの印刷物はそれに続き中とじ用の針10aで中とじ中の印刷物よりも僅かに大きな移動速度で上記移動方向Aに移動される。
【0053】
この結果として、第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bにより背を挟持された中とじ済みの印刷物の後端とそれに続き中とじ用の針10aで現在中とじ中の印刷物の先端との間には、これら後端と先端とを連結していて空の縫い目を形成している中とじ用の糸を緊張させた状態で所定の隙間が設定される。上記所定の隙間において空の縫い目を形成している中とじ用の糸が緊張されていることにより、第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bにより背を挟持された中とじ済みの印刷物の背を中とじしている中とじ用の糸の縫い目が引き締まり、この縫い目の強度と外観の美しさとが増大される。
【0054】
そしてここにおいては、印刷物の移動方向Aにおける中とじ用の針10aの移動速度、即ち第2の挟持ローラ対36の1対の上方及び下方ローラ36a及び36bの周速度、に対する第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bの周速度の差を調整することにより、上記所定の隙間の距離や上記所定の隙間において空の縫い目を形成している中とじ用の糸に負荷される引っ張り力を調整することが出来る。
【0055】
この実施の形態において中とじミシン装置10は、上記移動方向Aにおいて中とじ用の針10aよりも下流側で第2の挟持ローラ対36と第3の挟持ローラ対38との間に糸切り手段40をさらに含んでいる。糸切り手段40は通常は第2の挟持ローラ対36と第3の挟持ローラ対38との間で印刷物の背の中心線の移動軌跡(図2において2点鎖線で示されている)から離脱しているが、第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bにより背を挟持された中とじ済みの印刷物の後端と第2の挟持ローラ対36の1対の上方及び下方ローラ36a及び36bにより背を挟持された現在中とじ中の印刷物の先端との間の上述した所定の隙間が第2の挟持ローラ対36と第3の挟持ローラ対38との間に位置した時に第2の挟持ローラ対36と第3の挟持ローラ対38との間で印刷物の背の中心線の移動軌跡(図2において2点鎖線で示されている)内に突出する。この結果、上述した所定の隙間において空の縫い目を形成していて緊張されている中とじ用の糸は、糸切り手段40により極めて容易に確実に切断される。しかも、糸切り手段40の摩耗も少なくなる。
【0056】
第3の挟持ローラ対38の1対の上方及び下方ローラ38a及び38bは、中とじ用の針10a及び第2の挟持ローラ対36から送り出されてきた中とじ済みの印刷物の背を背の中心線に沿い挟持することにより、図示しない中とじ用の糸による縫い目を均し、縫い目の強度と外観とを向上させる。
【0057】
この実施の形態において中とじミシン装置10はさらに、上記移動方向Aにおいて第3の挟持ローラ対38よりも下流側、即ち糸切り手段40よりも下流側、に、糸切り手段40により切断された後に第3の挟持ローラ対38から搬出されてくる中とじ済みの印刷物の背の先端から上記下流側に延びている中とじ用糸の延出部を上記下流側に向かせ延出させる中とじ用糸延出部方向付け手段42を含んでいる。
【0058】
中とじ用糸延出部方向付け手段42は、第3の挟持ローラ対38から搬出されてくる中とじ済みの印刷物の背の中心線の移動軌跡(図2において2点鎖線で示されている)に向かうとともに上記移動方向Aにおいて下流側にも向けられた例えば気体噴出手段によって容易に構成することが出来る。
【0059】
このような中とじ用糸延出部方向付け手段42は、糸切り手段40により切断された後に第3の挟持ローラ対38から搬出されてくる中とじ済みの印刷物の背の先端から上記下流側に延びている中とじ用糸の延出部が、印刷物が搬送される間に上記印刷物の内方に向かい、または外方において折れ曲がることを効果的に防止する。この結果として、図1に示す如く、中とじミシン装置10の下流側に設置されている断裁手段22により上記印刷物が背を除く例えば3辺を断裁される時に、内方に向かい、または外方において折れ曲がった中とじ用糸の延出部が断裁後に上記印刷物に付着して残り上記印刷物の仕上がり品質を低下させてしまうことが防止出来る。
【0060】
図1に示す如くこの実施の形態において中とじミシン装置10の下流側に位置する印刷物搬出手段14は、中とじミシン装置10の上流側に位置する印刷物供給手段12(図1参照)において中とじミシン装置10に隣接した端部と同様に、図2に示す如く3角形状の横断面を有し中とじミシン装置10の第3の挟持ローラ対38に隣接した位置から上記移動方向Aにおいて下流側に向かい延出した印刷物摺動案内部材14aを備えている。印刷物摺動案内部材14aの上面には、第3の挟持ローラ対38から送り出されて来た中とじ済みの印刷物が背を上方に向けた状態で中心線を印刷物摺動案内部材14aの稜線に合致されて載置され、表紙供給及びホットメルト手段16に向かい摺動される。
【0061】
印刷物摺動案内部材14aの上面にも、その上での印刷物の摺動が滑らかに行われるよう摩擦抵抗減少手段を設置することが好ましい。摩擦抵抗減少手段は例えば上記上面に固定されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製摩擦低減材料部材であることが出来るし、上記上面から例えば空気の如き気体を噴出させることにより構成することが出来る。
【0062】
ここにおいても印刷物摺動案内部材14aの上面の横断面の角度βは任意に設定することが出来、印刷物摺動案内部材14aの上面上で印刷物を印刷物の背の中心線が中とじミシン装置10の中とじ用の針10aの上記搬送方向Aにおける移動方向に確実に沿うよう移動させることが出来れば良い。
【0063】
また、印刷物摺動案内部材14aの上面上を摺動する印刷物が上記上面から比較的大きく浮上し上記印刷物に含まれる複数の枚葉にまくれが生じたり上記摺動が滑らかでなくなることを防止する為に、図2に示す如く印刷物摺動案内部材14aの上面の少なくとも稜線に接触する浮き上がり防止手段44を設置することが出来る。このような浮き上がり防止手段44は周面に環状に延出した凹所を有している上方ローラ44aであることが出来、さらに上方ローラ44aと組み合わされる周面に環状に延出した突起を有している下方ローラ44bを含んでいることが出来る。
【0064】
この実施の形態において浮き上がり防止部材44の上方ローラ44aは自由に回転自在であり、また印刷物摺動案内部材14aの上面上を摺動する印刷物の背の厚さに対応する出来るよう上下方向に移動自在に支持されており、さらに付勢手段46により印刷物摺動案内部材14aの上面の少なくとも稜線に向かい付勢されている。従って浮き上がり防止部材44の上方ローラ44aもまた、第3の挟持ローラ対38から送り出されて来た中とじ済みの印刷物の背を背の中心線に沿い印刷物摺動案内部材14aの上面の少なくとも稜線に向かい下方ローラ44bに対して押圧することにより、図示しない中とじ用の糸による縫い目を均し、縫い目の強度と外観とを向上させる。
【0065】
この実施の形態では印刷物摺動案内部材14aの上面上における中とじ済みの印刷物の摺動は、浮き上がり防止部材44の下方ローラ44bを回転駆動することによっても実行出来るし、別の図示しない回転駆動ローラ対により印刷物摺動案内部材14aの上面上の中とじ済みの印刷物の背を中心線に沿い挟持し回転駆動することによっても実行出来るし、印刷物摺動案内部材14aの上面に沿い移動するよう構成された移動爪によっても実行することが出来る。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述した如く、この発明に従った中とじミシン装置を具備した製本装置によれば、従来の中とじミシン装置に比べて単位時間当たりに確実に中とじすることが出来る印刷物の数を遥かに向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態の全体の構成を概略的に示す図である。
【図2】 この発明の中とじミシン装置を具備した製本装置の1つの実施の形態の要部を拡大して概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
10 中とじミシン装置
10a 中とじ用の針
10d 針冷却手段
10c 印刷物引き出し手段
12 印刷物供給手段
12a 印刷物摺動案内部材
14 印刷物搬出手段
36 第2の挟持ローラ対
38 第3の挟持ローラ対
40 糸切り手段
42 中とじ用糸延出部方向付け手段
Claims (3)
- 中とじ用の針が中とじされる印刷物の搬送方向に移動しながら上記印刷物に対して突入離脱される中とじミシン装置と;
中とじミシン装置に中とじされる印刷物を供給する印刷物搬送装置を含む印刷物供給手段と;
中とじミシン装置により中とじされた印刷物を中とじミシン装置から搬出する印刷物搬出手段と;
印刷物から離脱された中とじ用の針を冷却する針冷却手段と;
上記搬送方向において中とじ用の針よりも下流側で現在中とじされている印刷物の先端とこの印刷物の直前で中とじされた中とじ済みの印刷物の後端との間に延びる中とじ用糸を切断する糸切り手段と;
上記搬送方向において糸切り手段よりも下流側で糸切り手段により切断された後に印刷物の先端から延びている中とじ用糸の延出部を上記下流側に向かせ延出させる中とじ用糸延出部方向付け手段と、
を備えており、
中とじミシン装置は、先に中とじが済んだ印刷物の後端と次に続いて中とじされている印刷物の前端との間に常に所定の隙間を生じさせているとともに、この隙間においても中とじ用の針に中とじの為の縫い目を作り続けさせ、
糸切り手段は上記所定の隙間において中とじの為の空の縫い目を作っている中とじ用糸を切断する、
ことを特徴とする、中とじミシン装置を具備した製本装置。 - 印刷物供給手段の印刷物搬送装置において中とじミシン装置に隣接した端部は3角形状の横断面を有した印刷物摺動案内部材により構成され、
印刷物摺動案内部材の上面には、中とじミシン装置に中とじされる印刷物が背面を上方に向けた状態で中心線を印刷物摺動案内部材の稜線に合致されて載置されて中とじミシン装置に向かい摺動され、
中とじミシン装置はさらに、印刷物の移動方向において中とじ用の針よりも下流側に印刷物引き出し手段を備えており、
印刷物引き出し手段は、印刷物摺動案内部材の稜線から中とじ用の針の移動軌跡に向かう印刷物の背面の中心線の移動軌跡の延長線に沿い所定の距離離間した 2 つの位置で上下に配置された挟持ローラ対を含んでおり、
上記移動方向における中とじ用の針から中とじ用の針に近い方の挟持ローラ対までの距離は、上記移動方向における中とじされる印刷物の背の長さよりも小さく設定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の、中とじミシン装置を具備した製本装置。 - 印刷物摺動案内部材の上面には、その上で中とじミシン装置に向かう印刷物の摺動が滑らかに行われないことにより印刷物に含まれる複数の枚葉が摺動方向において相互のずれを生じることを防止する摩擦抵抗現象手段が設置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の、中とじミシン装置を具備した製本装置。
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JP16429797A JP3680496B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 中とじミシン装置を具備した製本装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP16429797A JP3680496B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 中とじミシン装置を具備した製本装置 |
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JPH1111039A JPH1111039A (ja) | 1999-01-19 |
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- 1997-06-20 JP JP16429797A patent/JP3680496B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1111039A (ja) | 1999-01-19 |
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