JP3680052B2 - エンジンのリコイルスタータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのリコイルスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンのリコイルスタータとして、特許文献1に記載されたものがある。これは次のように構成されている。
リコイルリールに、入力側一方向回転伝動手段・入力輪・動力蓄積用うず巻きばね・出力輪・出力側一方向回転伝動手段を順に介して、エンジンのクランク軸を連動連結する。
上記入力輪は、固定部に枢支されるとともに、逆回転防止手段によりその逆転が防止されるように構成する。
そして、このリコイルスタータには、上記出力輪の回転を阻止するロック機構と、動力蓄積用うず巻きばねの巻き取り回数を計測するばね巻き取り回数計測手段と、動力蓄積用うず巻きばねの巻き取り回数が目標巻き取り回数に達したときに、上記ロック機構を解除するロック解除手段とが設けられている。
【0003】
上記特許文献1の図3に示すように、この従来技術の出力側一方向回転伝動手段は遠心式クラッチ機構として構成されており、クランク軸の回転速度が所定回転速度以下のときまたは停止しているときには、同文献にいうラチェット爪25はばね27の付勢力により内方に付勢されて爪車26と係合しているが、クランク軸の回転速度が所定回転速度以上になったときには、上記ラチェット爪25は遠心力の作用で外方に開いて爪車26との係合を解除し、出力輪からクランク軸への動力伝達が遮断されるようになっている。
【0004】
このような遠心式クラッチ機構では、出力輪のロック解除前に上記ラチェット爪25と爪車26とが係合状態にある場合には、動力蓄積用うず巻きばねの巻き取り回数が目標巻き取り回数に達して出力輪のロックが解除され、動力蓄積用うず巻きばねの蓄力が解放されたときに、出力輪の回転がスムーズにクランク軸に伝達されるという利点がある。
【0005】
【特許文献1】
実公平7−17810号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、出力輪のロック解除前に上記ラチェット爪と爪車とが必ず係合している保証はない。両者が係合していない場合には、動力蓄積用うず巻きばねの蓄力解放により出力輪が急回転し、上記ラチェット爪と爪車との衝突によりそのいずれかまたは両方が破損する危険性がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決することを目的として、次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、リコイルリール(1)に始動ロープ(34)を巻回し、
このリコイルリール(1)に、入力側一方向回転伝動手段(2)・入力輪(3)・動力蓄積用弾性体(4)・出力輪(5)・出力側一方向回転伝動手段(6)を順に介して、エンジンの始動軸(7)を連動連結し、上記出力側一方向回転伝動手段(6)は、上記始動軸(7)側に設けられた係合部(16)と、上記出力輪(5)側に設けられた被係合部(17)とを備え、
上記入力輪(3)の逆転を防止する逆回転防止手段(8)と、
上記出力輪(5)の回転を阻止するロック機構(10)と、
上記動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数を計測する弾性体巻き取り回数計測手段(11)と、
上記動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達したときに上記ロック機構(10)を解除するロック解除手段(12)と、
を設けたエンジンのリコイルスタータにおいて、
上記弾性体巻き取り回数計測手段(11)を初期位置に戻す計測リセット手段(70)を設け、
この計測リセット手段(70)により弾性体巻き取り回数計測手段(11)が初期位置に戻されたときには、上記ロック機構(10)が解除されるように構成し、
前記始動ロープ(34)の引き操作に連動して上記弾性体巻き取り回数計測手段(11)が所定位置に達したときに、上記ロック機構(10)が作動して出力輪(5)がロックされるように構成した、ことを特徴とする。
【0008】
上記請求項1の発明では、弾性体巻き取り回数計測手段(11)を初期位置に戻す計測リセット手段(70)が設けられており、この計測リセット手段(70)により弾性体巻き取り回数計測手段(11)が初期位置に戻されたときには、上記ロック機構(10)が解除されるように構成されているため、弾性体巻き取り回数計測手段(11)がこの初期位置にある状態では、出力輪(5)の回転が許容された状態にある。この状態から、エンジンを始動させるべく始動ロープ(34)を引くと、この引き力は、リコイルリール(1)・入力側一方向回転伝動手段(2)・入力輪(3)・動力蓄積用弾性体(4)を介して出力輪(5)に伝達され、出力輪(5)を回転させるとともに、出力輪(5)側に設けられた被係合部(17)を回転させる。この結果、当初は係合部(16)と被係合部(17)とが係合していなかった場合でも、始動ロープ(34)を引くことで被係合部(17)を回転させて係合部(16)と係合させることが可能となる。そして、かかる始動ロープ(34)の引き操作に連動して弾性体巻き取り回数計測手段(11)が所定位置に達すると、ロック機構(10)が作動して出力輪(5)がロックされるため、その後は入力輪(3)が回転した分だけ上記動力蓄積用弾性体(4)が巻き取られることになる。
【0009】
このように、請求項1の発明では、出力輪(5)のロック解除以前に、始動ロープ(34)の引き操作により出力側一方向回転伝動手段(6)の係合部(16)と被係合部(17)とを係合させておけるので、動力蓄積用弾性体(4)の蓄力解放時の両者の衝突を避けることができ、破損等の事故や不快な騒音をなくすことができる。
【0010】
また、請求項1の発明では、上記計測リセット手段(70)により弾性体巻き取り回数計測手段(11)が初期位置に戻されるため、動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数のカウントをゼロから始めることができる。このため、目標巻き取り回数に相当する蓄力が動力蓄積用弾性体(4)に蓄えられることが保証される。すなわち、動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数は目標巻き取り回数に達しているにもかかわらず現実にはそれに相当する蓄力がなされていないといった事態を防止することができる。この結果、蓄力不足に起因するエンジンの始動の失敗を防止することができる。
【0011】
請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、前記計測リセット手段(70)は、リコイルリール(1)が始動ロープ(34)を巻き戻す巻き戻し回転に基づいて、前記弾性体巻き取り回数計測手段(11)を初期位置に戻すように構成する。
【0012】
この請求項2の発明では、計測リセット手段(70)は、リコイルリール(1)が始動ロープ(34)を巻き戻す巻き戻し回転に基づいて、前記弾性体巻き取り回数計測手段(11)を初期位置に戻すように構成されているため、前回の始動操作後に始動ロープ(34)を巻き戻したときに、弾性体巻き取り回数計測手段(11)は初期位置に戻されている。しかも、弾性体巻き取り回数計測手段(11)が初期位置にあるときには、ロック機構(10)が解除され、出力輪(5)の回転が許容された状態にある。このため、エンジンを始動させるべく始動ロープ(34)を引くと、この引き力は、リコイルリール(1)・入力側一方向回転伝動手段(2)・入力輪(3)・動力蓄積用弾性体(4)を介して出力輪(5)に伝達され、出力輪(5)を回転させるとともに、出力輪(5)側に設けられた被係合部(17)を回転させる。この結果、当初は係合部(16)と被係合部(17)とが係合していなかった場合でも、始動ロープ(34)を引くことで被係合部(17)を回転させて係合部(16)と係合させることが可能となる。かかる始動ロープ(34)の引き操作に連動して弾性体巻き取り回数計測手段(11)が所定位置に達すると、ロック機構(10)が作動して出力輪(5)がロックされるため、その後は入力輪(3)が回転した分だけ上記動力蓄積用弾性体(4)が巻き取られることになる。
【0013】
また、請求項2の発明では、上記計測リセット手段(70)により、リコイルリール(1)が始動ロープ(34)を巻き戻す巻き戻し回転に基づいて上記弾性体巻き取り回数計測手段(11)が初期位置に戻されるため、前回の始動操作後に始動ロープ(34)を巻き戻したときに、弾性体巻き取り回数計測手段(11)は初期位置に戻されている。このため、動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数のカウントをゼロから始めることができ、目標巻き取り回数に相当する蓄力が動力蓄積用弾性体(4)に蓄えられることが保証される。言い換えれば、動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数は目標巻き取り回数に達しているにもかかわらず現実にはそれに相当する蓄力がなされていないといった事態を防止することができる。この結果、蓄力不足によるエンジンの始動の失敗を防止することができる。
【0014】
かかる請求項2の発明は、次のように構成することが好ましい。
すなわち、請求項3に記載するように、前記ロック機構(10)は、出力輪(5)に設けられた駆動停止部(20)と、この駆動停止部(20)に係脱自在な駆動停止操作手段(21)とを備え、この駆動停止操作手段(21)をロック位置とロック解除位置とに切換可能に構成して、上記駆動停止操作手段(21)がロック位置にあるときには駆動停止部(20)と係合して出力輪(5)の回転を阻止するのに対し、上記駆動停止操作手段(21)がロック解除位置にあるときには駆動停止部(20)を解放して出力輪(5)の回転を許容するように構成する。
前記弾性体巻き取り回数計測手段(11)は、入力輪(3)に設けた送り爪(14)と、この送り爪(14)によって刻み送りされる計測用爪車(15)と、この計測用爪車(15)を各計数位置に置き残すラチェット機構(49)とを備えるようにする。
前記計測リセット手段(70)は、リコイルリール(1)に設けられたリセット用主動部(72)と、上記ラチェット機構(49)に設けられたリセット用従動部(73)と、上記計測用爪車(15)を初期位置に付勢する初期位置付勢手段(71)とを備え、このリセット用主動部(72)は、リコイルリール(1)が始動ロープ(34)を巻き戻す巻き戻し回転時に上記リセット用従動部(73)を駆動することにより前記ラチェット機構(49)を解除するように構成し、上記初期位置付勢手段(71)は、上記ラチェット機構(49)が解除されたときに計測用爪車(15)を初期位置に復帰させるように構成する。
前記駆動停止操作手段(21)にロック位置付勢手段(48)を設けて、このロック位置付勢手段(48)により上記駆動停止操作手段(21)をロック位置に付勢するとともに、上記駆動停止操作手段(21)に第1の受動部(22)と第2の受動部(23)とを設ける。
前記ロック解除手段(12)を上記計測用爪車(15)と一体回転するように構成して、上記計測用爪車(15)が目標巻き取り回数相当位置に達したときには、上記ロック解除手段(12)が上記第1の受動部(22)を駆動して駆動停止操作手段(21)をロック位置からロック解除位置に切り換えるように構成し、上記計測用爪車(15)が初期位置に復帰したときには、上記ロック解除手段(12)が上記第2の受動部(23)を駆動して駆動停止操作手段(21)をロック位置からロック解除位置に切り換えるように構成する。
【0015】
請求項4の発明は、次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、前記ラチェット機構(49)は、第1のラチェット爪(51)と第2のラチェット爪(52)とを備え、
前記リセット用従動部(73)をこの第1のラチェット爪(51)に設けて、リコイルリール(1)の巻き戻し回転に基づいて上記第1のラチェット爪(51)の係止が解除されるように構成し、
上記第2のラチェット爪(52)は、前記動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達したときに、前記駆動停止操作手段(21)がロック位置からロック解除位置に切り換えられることに連動してその係止が解除されるように構成する。
【0016】
前記請求項3の発明では、始動ロープ(34)を短く引いては戻す操作を繰り返す場合には、始動ロープ(34)が巻き戻されるたびに弾性体巻き取り回数計測手段(11)の計数値がリセットされることになる。このため、始動ロープ(34)を一度に引き切ることで動力蓄積用弾性体(4)が目標巻き取り回数に達するように構成しておく等の必要がある。
かかる問題を上記請求項4の発明で解決した。すなわち、請求項4の発明では、計測用爪車(15)を各計数位置に置き残す第2のラチェット爪(52)が設けられているため、始動ロープ(34)の巻き戻しの際に第1のラチェット爪(51)の係止が解除されても、第2のラチェット爪(52)によって計測用爪車(15)は計数位置に置き残されるので、動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数の計数値は加算されていくことになる。したがって、エンジンの始動操作を複数回に分けて行えるので、多様な使用形態に対応できユーザーの利便性が向上する。
【0017】
請求項5の発明は、次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、請求項3または4の発明において、前記駆動停止部(20)を出力輪(5)の周方向に所定間隔をあけて複数個設けるとともに、各駆動停止部(20)を凹部として構成し、この凹部に取り付け/取り外し自在な閉塞部材(26)を設ける。
【0018】
前記請求項3または4の発明では、出力側一方向回転伝動手段(6)の係合部(16)と被係合部(17)とを係合させるべく始動ロープ(34)を引いたとしても、十分に出力輪(5)が回転しないうちに駆動停止操作手段(21)と駆動停止部(20)とが係合して(すなわち、係合部(16)と被係合部(17)が係合する前に駆動停止操作手段(21)と駆動停止部(20)とが係合して)出力輪(5)がロックされてしまう事態が起こり得る。
しかし、請求項5の発明のように構成すれば、複数個ある上記凹部のうちのいくつかを適宜閉塞部材(26)で塞ぐことにより、出力側一方向回転伝動手段(6)の係合部(16)と被係合部(17)とが係合する前に駆動停止操作手段(21)が駆動停止部(20)に係合しないようにしておくことができ、駆動停止操作手段(21)が駆動停止部(20)に係合するまでに十分な出力輪(5)の回転を確保することができる。このため、出力側一方向回転伝動手段(6)の係合部(16)と被係合部(17)とを確実に係合させることができる。また、閉塞部材(26)の取り付けまたは取り外しという簡単な作業で上記目的を達成できるので、かかる調整をリコイルスタータの組立後に行うことができ、生産効率の向上に寄与する。
【0019】
前記出力側一方向回転伝動手段(6)は、例えば請求項6に記載したように、遠心式クラッチ機構として構成することができる。この遠心式クラッチ機構は、前記始動軸(7)側に設けられた遠心爪(44)と、前記出力輪(5)側に設けられた爪受部(45)とを備え、上記遠心爪(44)は、始動軸(7)の回転が所定回転速度以上になったときに遠心力により揺動して上記爪受部(45)との係合を解除するように構成する。
【0020】
また、出力側一方向回転伝動手段(6)は、請求項7に記載したように、前記出力輪(5)側に設けられたドッグ爪(82)と、このドッグ爪(82)を出力輪(5)の回転時に起立させるドッグ爪起立具(83)と、前記始動軸(7)側に設けられかつ上記ドッグ爪(82)が起立したときにドッグ爪(82)と係合する爪受部(84)とを備えたものとして構成することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るリコイルスタータの縦断正面図、図2(A)は図1のII−II線矢視断面図、図2(B)は図2(A)におけるB−B線矢視断面図、図3は図1のIII−III線矢視断面図であり、ばね巻き取り回数計測手段が初期位置にある状態を示す。図4は図3から駆動停止操作手段21を取り除いた図、図5は図4から第2のラチェット爪52を取り除いた図、図6は図3の状態から始動ロープ34を引いて計測用爪車15を爪一つ分刻み送りした状態を示す図、図7は図3におけるVII−VII線矢視断面図、図8(A)は入力輪3の正面図、図8(B)は図8(A)におけるB−B線矢視断面図、図9(A)は、ばね巻き取り回数計測手段11をエンジン側から見た図(但し、駆動停止操作手段21と第1のラチェット爪51は省略してある)、図9(B)は図9(A)の要部を示し、送り爪14の動きを示す図である。なお、本明細書では、図1の紙面に向かって右方を前方、左方を後方と定める。
【0022】
図1において、符号7は強制空冷式4サイクルガソリンエンジンのクランク軸、符号31はフライホイルファンである。このクランク軸7の一端にスタータプーリ32が設けられる。このスタータプーリ32はクランク軸7に固定され、クランク軸7と一体に回転する。
【0023】
本発明の第1実施形態たるリコイルスタータは、上記クランク軸7の一端側に設けられるスタータケース33を有する。このスタータケース33は、その内部に、上記クランク軸7と同軸上に配置される固定部9を有する。
【0024】
この固定部9に、前方から順に、リコイルリール1と入力輪3と出力輪5とがそれぞれ回転自在に外嵌される。このうち、リコイルリール1には始動ロープ34が巻回される。そして、リコイルリール1とスタータケース33との間にはリール巻き戻し用うず巻きばね35が設けられ、始動ロープ34を引っ張ったときに、このリール巻き戻し用うず巻きばね35の復元力により始動ロープ34がリコイルリール1に巻き戻されるように構成されている。なお、本明細書では、図2に示すように、始動ロープ34の引き操作によりリコイルリール1が回転する方向Xをリコイルリール1の正転方向とし、このリコイルリール1の正転が伝達されて入力輪3さらには出力輪5が回転する方向X(図3参照)をそれぞれ入力輪3または出力輪5の正転方向とする。
【0025】
リコイルリール1と入力輪3との間には、図2に示すように、入力側一方向回転伝動手段2が介装されている。この入力側一方向回転伝動手段2は、リコイルリール1の後端面(入力輪3側の端面)に設けられた爪38と、入力輪3の前端面(リコイルリール1側の端面)の周縁に設けられた突合縁39とを備える。この爪38は図示しないばねにより外方に向けて付勢され、始動ロープ34の引き操作時には、この爪38と突合縁39とが突合してリコイルリール1の回転は入力輪3に伝達されるが、始動ロープ34の巻き戻し作動時には、上記の爪38と突合縁39との突合が解け、リコイルリール1の回転が入力輪3に伝達されないようになっている。
【0026】
上記入力輪3は、また、図2に示すように、間欠係合式の逆回転防止手段8により逆転が防止されるようになっている。この間欠係合式逆回転防止手段8は、固定部9側に設けられた逆止用爪車24と、入力輪3側に設けられた逆止用爪25とを備える。上記逆止用爪車24は、固定部9に回転不能に外嵌されるとともに、その中心部から外方に向けて4つの逆止用係合部41を延出している。各逆止用係合部41は略90度の間隔を置いて十字状に配設されている。各逆止用係合部41は、図2(B)に示すように、略三角形断面を有し、入力輪3が正転するときに(すなわちX方向回転時に)逆止用爪25を逃すための傾斜をつけた逃し面41aと、入力輪3が逆転するときに(すなわちY方向回転時に)逆止用爪25と係合する係合面41bとを備える。逆止用爪車24は、リコイルリール1の後端面と入力輪3の前端面との間の空間に収容される。一方、逆止用爪25は、入力輪3の前端面から出没自在に構成され、入力輪3とともに回転するようになっている。本実施形態では、逆止用爪25は2つ設けられている。各逆止用爪25は、入力輪3の回転中心を間に挟んで略点対称な位置に配置されている。
【0027】
このような構成の結果、逆止用爪25は、入力輪3がX方向へ正転しようとするときには、上記の逃し面41aによって入力輪3内に退入するため、入力輪3の正転を可能にするが、入力輪3がY方向へ逆転しようとするときには、突出状態を保ったまま逆止用係合部41の係合面41bと係合して入力輪3の逆転を阻止する。但し、各逆止用係合部41が90度の間隔を置いて配置されているためと、逆止用爪25が入力輪3の回転中心に対して略点対称な位置に配置されているために、逆止用爪25が係合面41bと係合するまでには、入力輪3は最大で約90度逆転し得る。
【0028】
この第1実施形態の動力蓄積用弾性体4はうず巻きばねとして構成される。この動力蓄積用うず巻きばね4は、入力輪3と出力輪5の間の空間に収容され、その外端部は入力輪3に固定され、その内端部は出力輪5に固定される。
【0029】
出力輪5とクランク軸7との間には、出力側一方向回転伝動手段6が介装されている。この出力側一方向回転伝動手段6は、出力輪5の回転をクランク軸7に伝達するもので、図1と図3とに示すように、遠心式クラッチ機構として構成されている。すなわち、前記クランク軸7と一体回転するスタータプーリ32に、ばね43で内方に付勢された遠心爪44が枢支され、一方、出力輪5の後端面に、この遠心爪44と係合可能な爪受部45が設けられる。そして、クランク軸7の回転速度が所定速度に達するまでは、遠心爪44と爪受部45とは係合状態にあるが、クランク軸7の回転が所定速度以上になったときには、遠心爪44はクランク軸7の回転による遠心力で外方に揺動し、遠心爪44と爪受部45との係合は解除されるようになっている。なお、この第1実施形態では、上記遠心爪44が係合部16として機能し、上記爪受部45が被係合部17として機能する。
【0030】
本実施形態に係るリコイルスタータには、出力輪5の回転を阻止するロック機構10が設けられている。このロック機構10は、出力輪5に設けられた駆動停止部20と、この駆動停止部20に係脱自在な駆動停止操作手段21とを備える。上記駆動停止部20は、出力輪5の後端面に設けられた凹部として構成される。この凹部は、出力輪5の後端面の周縁に等間隔で設けられる。図3から5に示すように、本実施形態では、かかる凹部が4つ設けられており、このうち、出力輪5の回転中心を挟んで点対称の位置にある2つの凹部には、取り付け/取り外し自在な閉塞部材26がネジ止めされて上記凹部を塞いでいる。このため、駆動停止部20として機能するのは、この閉塞部材26によって塞がれていない2箇所である。この駆動停止部20として機能する凹部も出力輪5の回転中心を挟んで点対称の位置にあり、したがって、駆動停止操作手段21が駆動停止部20に係合するためには、出力輪5が最大で約180度(約半回転)回転しなければならないようになっている。
【0031】
一方、駆動停止操作手段21は、スタータケース33に固定された第1の枢支軸47に揺動自在に枢支される。駆動停止操作手段21は、ロック位置とロック解除位置とに切換可能に構成され、上記駆動停止操作手段21がロック位置にあるときには駆動停止部20と係合して出力輪5の回転を阻止するのに対し、上記駆動停止操作手段21がロック解除位置にあるときには駆動停止部20を解放して出力輪5の回転を自由にするように構成される。第1の枢支軸47はスタータケース33内でその前後方向に架設されている。
【0032】
上記駆動停止操作手段21は、ロック位置付勢手段48によってロック位置方向に付勢されている。本実施形態におけるロック位置付勢手段48は引っ張りばねによって構成され、この引っ張りばね48は、その一端がスタータケース33側に係止され、その他端が駆動停止操作手段21に係止される。
【0033】
この駆動停止操作手段21は、腕部21aを備える。この腕部21aは、後述の第2の枢支軸57に向けて延出され、駆動停止操作手段21がロック位置に切り換えられたときに、第2の枢支軸57に懸架するようになっている。この腕部21aは、第2の枢支軸57に懸架することにより駆動停止操作手段21のロック位置方向への一定以上の揺動を規制する。
【0034】
この駆動停止操作手段21には第1の受動部22と第2の受動部23と設けられている。このうち、第1の受動部22は駆動停止操作手段21の腕部21aの途中部から下方に向けて垂設されている。一方、第2の受動部23は、駆動停止操作手段21の先端部に設けられている。駆動停止操作手段21は、この第1の受動部22または第2の受動部23において後述のロック解除手段12と当接し、その駆動を受けるようになっている。
【0035】
このリコイルスタータは、動力蓄積用うず巻きばね4の巻き取り回数を計測するばね巻き取り回数計測手段11を備える。このばね巻き取り回数計測手段11は、入力輪3に設けた送り爪14と、この送り爪14によって刻み送りされる計測用爪車15と、この計測用爪車15を各計数位置に置き残すラチェット機構49とを備える。さらに、このラチェット機構49は、上記計測用爪車15と一体回転する残置用爪車50と、この残置用爪車50に係止する第1のラチェット爪51および第2のラチェット爪52を備える。
【0036】
このうち、入力輪3に設けられる送り爪14は次のように構成される。すなわち、図8と図9とに示すように、この送り爪14は、入力輪3の外周面に設けられた凹部に収容され、起伏自在に枢支されるとともに、ねじりばね55によって入力輪3の半径方向外方に向けて付勢される。そして、入力輪3が動力蓄積用うず巻きばね4を蓄力する方向Xに回転するとき(すなわち、入力輪3の正転時)には、この送り爪14は起立して後述の計測用爪車15を刻み送りするのに対し、入力輪3がその逆方向Yに回転するときには、この送り爪14は計測用爪車15との当接により倒伏するように構成される。
【0037】
上記計測用爪車15と残置用爪車50は、スタータケース33に固定された第2の枢支軸57に回転自在に枢支され、一体に回転するように構成される。この第2の枢支軸57は、スタータケース33内でその前後方向に架設され、前記第1の枢支軸47と略平行になるようにしてある。
【0038】
本実施形態では、図2に示すように、2つの送り爪14が入力輪3の外周面に設けられているため、入力輪3の1回転により計測用爪車15は爪2つ分刻み送りされる。
【0039】
上記残置用爪車50には、ロック解除手段12が設けられている。このロック解除手段12は、動力蓄積用うず巻きばね4の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達したときに前記ロック機構10を解除し、また、弾性体巻き取り回数計測手段11が初期位置にあるときにロック機構10を解除するようになっている。
【0040】
具体的には、上記ロック解除手段12は残置用爪車50(および計測用爪車15)と一体に回動し、計測用爪車15が送り爪14によって刻み送りされて目標巻き取り回数に達したときに、前記駆動停止操作手段21に設けられた第1の受動部22に当接してこれを駆動し、駆動停止操作手段21をロック位置からロック解除位置に切り換えるようになっている。また、後述する計測リセット手段70により計測用爪車15が初期位置に復帰したときには、上記ロック解除手段12が上記第2の受動部23を駆動して駆動停止操作手段21をロック位置からロック解除位置に切り換えるようになっている。そして、本実施形態では、始動ロープ34の引き操作により入力輪3が回転し、計測用爪車15が初期位置から爪一つ分刻み送りされたときに、駆動停止操作手段21が駆動停止部20に係合し得るようになっている(図6参照)。
【0041】
なお、本実施形態では、このロック解除手段12を残置用爪車50と一体に構成したが、別体として構成してもよい。また、計測用爪車15にロック解除手段12を設けてもよい。
【0042】
第1のラチェット爪51と第2のラチェット爪52は、前記第1の枢支軸47に枢支され、リコイルスタータの前方から第1のラチェット爪51・第2のラチェット爪52・駆動停止操作手段21の順に並設されている。このうち、第1のラチェット爪51は、引っ張りばね61によって前記残置用爪車50に係止する方向に付勢されている。この引っ張りばね61は、一端が第1のラチェット爪51に係止され、他端がスタータケース33側に係止されている。
【0043】
一方、第2のラチェット爪52は、引っ張りばね62によって残置用爪車50に係止する方向に付勢されている。この引っ張りばね62は、一端が第2のラチェット爪52に係止され、他端が前記駆動停止操作手段21に係止されている(図3・図4参照)。この第2のラチェット爪52には、また、入力部52aが設けられ、この入力部52aは、駆動停止操作手段21に設けられた切り欠き部21cとの係合により駆動停止操作手段21の揺動を第2のラチェット爪52に伝達するようになっている。すなわち、前記ロック解除手段12が駆動停止操作手段21の第1の受動部22または第2の受動部23に当接しこれを押動することにより駆動停止操作手段21をロック位置からロック解除位置に切り換えたときに、この駆動停止操作手段21の揺動は上記切り欠き部21cと入力部52aとの係合を介して第2のラチェット爪52に伝達され、第2のラチェット爪52を揺動起立させることにより第2のラチェット爪52と残置用爪車50との係止を解除する。また、駆動停止操作手段21がロック解除位置にある場合には、第2のラチェット爪52も入力部52aと切り欠き部21cとの係合を介して残置用爪車50との係止を解除する係止解除姿勢を維持する。他方、駆動停止操作手段21がロック解除位置からロック位置に切り換えられたときには、第2のラチェット爪52も入力部52aを介してこれに連動し残置用爪車50に係止するようになっている。
【0044】
本実施形態のリコイルスタータには、リコイルリール1が始動ロープ34を巻き戻す方向に回転することに基づいて、弾性体巻き取り回数計測手段11が計測した動力蓄積用弾性体4の巻き取り回数の計数値をリセットする計測リセット手段70が設けられている。この計測リセット手段70は、前記計測用爪車15を初期位置に付勢する初期位置付勢手段71と、リコイルリール1に設けられたリセット用主動部72と、前記第1のラチェット爪51に設けられたリセット用従動部73と、を備える。
【0045】
このうち、初期位置付勢手段71は、図1と図7とに示すように、第2の枢支軸57に巻回された第1のねじりばねとして構成され、この第1のねじりばねの一端はスタータケース33側に固定され、その他端は計測用爪車15に固定される。この初期位置付勢手段71は、前記第1のラチェット爪51と第2のラチェット爪52の両方が残置用爪車50との係止を解除されたときに、計測用爪車15を初期位置に回動復帰させる。なお、図3から5に示すように、スタータケース33に設けられたブラケット76によって、上記初期位置付勢手段71による計測用爪車15の一定以上の回動復帰は規制されており、このブラケット76と計測用爪車15とが当接する位置を計測用爪車15の初期位置と定める(図3から図5参照)。
【0046】
上記リセット用主動部72は、リコイルリール1の後端面の周縁に等間隔に突設された凸部として構成される。一方、リセット用従動部73は、一端が第1のラチェット爪51に係止された第2のねじりばね78の他端部として構成され、この他端部は解放端となっている。この第2のねじりばね78は、前記第1の枢支軸47に巻回されたうえ、リセット用従動部73として機能するその解放端を下方に延出して、リコイルリール1の回転時にリセット用主動部72と当接してその駆動を受けるようになっている。これにより、リコイルリール1の回転がリセット用主動部72とリセット用従動部73との当接を通じて第1のラチェット爪51に伝達される。但し、リコイルリール1の正転時Xには、リセット用主動部72がリセット用従動部73と当接してこれを駆動しても、この駆動力は第2のねじりばね78を介して第1のラチェット爪51を残置用爪車50に係止させる方向に作用するため、第1のラチェット爪51と残置用爪車50との係止は維持されるが、リコイルリール1の逆転時Y(リコイルリール1が始動ロープ34を巻き戻す巻き戻し回転時)には、リセット用主動部72がリセット用従動部73を駆動することにより第1のラチェット爪51を揺動起立させ、第1のラチェット爪51と残置用爪車50との係止が解除されるようになっている。
【0047】
本発明の第1実施形態に係るリコイルスタータは次のように作動する。
いま、エンジンは停止しており、これからエンジンを始動させる場合を想定する(図3から図5参照)。始動ロープ34はリコイルリール1に巻き取られており、また、計測用爪車15は初期位置にあるものとする。第1のラチェット爪51は、引っ張りばね61の付勢力によって残置用爪車50に係止している。
【0048】
このとき、駆動停止操作手段21は、図3に示すように、ロック解除手段12によって第2の受動部23を押動されてロック解除位置に保持されている。したがって、出力輪5のロックは解除された状態にあり、動力蓄積用うず巻きばね4には何ら蓄力がなされていない。また、第2のラチェット爪52は、切り欠き部21cと入力部52aとの係合を介して残置用爪車50との係止を解除する姿勢にある。
【0049】
ここで、出力側一方向回転伝動手段6の遠心爪44が爪受部45に係合していなかったものとする。この場合において、始動ロープ34を引っ張ると、リコイルリール1が正転方向Xへ回転し、このリコイルリール1の回転が入力側一方向回転伝動手段2・入力輪3・動力蓄積用うず巻きばね4を介して出力輪5に伝達され、出力輪5を回転させる。この結果、出力輪5に設けられた爪受部45も回転し、遠心爪44と爪受部45との係合が可能となる。
【0050】
本実施形態では、前述のように、駆動停止操作手段21が駆動停止部20と係合するためには計測用爪車15が爪一つ分刻み送りされなければならないため、駆動停止操作手段21が駆動停止部20に係合するまでには入力輪3の半回転に相当する出力輪5の回転を確保することができる。これにより、遠心爪44と爪受部45とが係合する前に駆動停止操作手段21と駆動停止部20とが係合して出力輪5がロックされてしまうことを防止でき、遠心爪44と爪受部45とをあらかじめ係合させておくことが可能となる。
【0051】
このようにして遠心爪44と爪受部45とを係合させると、一方で、計測用爪車15が爪一つ分刻み送りされて駆動停止操作手段21がロック位置に切り換えられる(図6参照)。これにより、動力蓄積用うず巻きばね4は蓄力可能な状態になり、その後の始動ロープ34の引き操作により入力輪3が回転した分だけ上記動力蓄積用うず巻きばね4は巻き取られることになる。
なお、計測用爪車15が爪一つ分刻み送りされて駆動停止操作手段21がロック位置に切り換えられると、これに連動して第2のラチェット爪52も残置用爪車50に係止する(図6参照)。
【0052】
このような入力輪3の回転は、送り爪14によって計測用爪車15に伝達され、さらに計測用爪車15を刻み送りする。そして、動力蓄積用うず巻きばね4の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達すると、ロック解除手段12が駆動停止操作手段21の第1の受動部22を押動し、駆動停止操作手段21をロック位置からロック解除位置に切り換える。これにより出力輪5のロックは解除され、動力蓄積用うず巻きばね4に蓄えられた蓄力が解放されて出力輪5が回転する。
【0053】
この出力輪5の回転は、出力側一方向回転伝動手段6によってクランク軸7に伝達される。前述のように、すでに遠心爪44と爪受部45とは係合状態にあるため、動力蓄積用うず巻きばね4の蓄力解放により両者が衝突したり、あるいは不快な騒音を発したりすることはない。このようにして、出力輪5の回転は爪受部45と遠心爪44とを介してスムーズにスタータプーリ32に伝達されてクランク軸7を回転させ、エンジンを始動させることになる。
【0054】
このように、本実施形態では、始動ロープ34の引き操作に連動して上記弾性体巻き取り回数計測手段11が所定位置に達したときに(爪一つ分送られたときに)、上記ロック機構10が作動して出力輪5がロックされるようになっている。このため、動力蓄積用弾性体4の目標巻き取り回数到達時における出力輪5のロック解除だけでなくロック投入も自動的に行われユーザーの利便性が向上する。
【0055】
エンジンが始動してクランク軸7の回転速度が所定速度以上になると、クランク軸7と一体回転するスタータプーリ32に設けられた遠心爪44が遠心力により外方に揺動し、爪受部45との係合が解除される。これによりクランク軸7と出力輪5との連繋は断たれる。
【0056】
一方、動力蓄積用うず巻きばね4の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達して駆動停止操作手段21がロック位置からロック解除位置へと切り換えられたときには、これに連動して第2のラチェット爪52が揺動起立し、第2のラチェット爪52と残置用爪車50との係止が解除される。
【0057】
なお、リコイルリール1による始動ロープ34の巻き戻しが開始していない状態では、ロック解除手段12が第1の受動部22を介して駆動停止操作手段21を押し上げている状態にあるため、駆動停止操作手段21はロック解除位置に保持され、また、第2のラチェット爪52は残置用爪車50との係止を解除された係止解除姿勢をとり続けることになる。
【0058】
この状態から、次に、始動ロープ34の巻き戻し作動が開始される。すなわち、リコイルリール1はリール巻き戻し用うず巻きばね35により始動ロープ34を巻き戻す方向Yに回転し始める。このリコイルリール1の逆転により、リセット用主動部72がリセット用従動部73を駆動し、この駆動力が第2のねじりばね78を介して第1のラチェット爪51に伝達され、これを揺動起立させて、第1のラチェット爪51と残置用爪車50との係止が解除される。
【0059】
この結果、計測用爪車15は、初期位置付勢手段71の付勢力により初期位置に回動復帰する。これに連動して、ロック解除手段12も回動して駆動停止操作手段21の第1の受動部22から離れる。この結果、下からの支持を失った駆動停止操作手段21は、ロック位置付勢手段たる引っ張りばね48のばね力(および自重)により一旦はロック位置に切り換えられるが、計測用爪車15が初期位置に戻ると、ロック解除手段12が第2の受動部23を押動して駆動停止操作手段21は再びロック解除位置に切り換えられることになる。
【0060】
なお、図3・図4・図7に示すように、第2の枢支軸57には第3のねじりばね80が巻回されている。この第3のねじりばね80の一端は残置用爪車50に係止され、その他端は解放端になっており、この解放端部は、計測用爪車15が入力輪3の正転に従動して刻み送りされてゆく度に上昇して、駆動停止操作手段21に下から当接する。そして、計測用爪車15が目標巻き取り回数相当位置にあるときには、駆動停止操作手段21を下から支持するようになっている。
【0061】
この第3のねじりばね80は、計測用爪車15の初期位置への復帰に連動して駆動停止操作手段21がロック解除位置からロック位置へと切り換えられるときに、この切換動作に動作遅れを持たせるためのものである。すなわち、リコイルリール1の巻き戻し作動により第1のラチェット爪51が揺動起立し、これにより計測用爪車15は初期位置に回動復帰するが、この回動に連動して直ちに駆動停止操作手段21がロック位置に切り換えられるとすると、出力輪5の回転が十分に停止していない状態で駆動停止操作手段21がロック位置に切り換えられることも起こり得る。この結果、駆動停止操作手段21と駆動停止部20とが衝突して、騒音や破損の原因となる。そこで、この第3のねじりばね80を設けることにより駆動停止操作手段21のロック解除位置からロック位置への切り換えにタイムラグを持たせて、出力輪5の回転中に駆動停止操作手段21がロック位置に切り換えられないようにしたものである。なお、図6では、図面が過度に複雑になるのを避けるために、第3のねじりばね80は省略されている。
【0062】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図10は本発明の第2実施形態の図3に相当する図、図11は第2実施形態の出力側一方向回転伝動手段をエンジン側から見た図、図12は第2実施形態の出力側一方向回転伝動手段の正面視断面図である。なお、第1実施形態と同一の部材・要素には同一の符合が付してある。また、第2実施形態の説明中、特に言及のない部分については第1実施形態と同様に構成されている。
【0063】
この第2実施形態に係るリコイルスタータは、図10ないし図12に示すように、出力側一方向回転伝動手段6の構成において第1実施形態と相違する。
すなわち、この第2実施形態の出力側一方向回転伝動手段6は、出力輪5側に設けられたドッグ爪82と、このドッグ爪82を出力輪5の回転時に起立させるドッグ爪起立具83と、クランク軸7側に設けられかつ上記ドッグ爪82が起立したときにドッグ爪82と係合する爪受部84とを備えている。
【0064】
上記ドッグ爪82は、出力輪5の後端面において揺動可能に枢支される。この出力輪5の後端面にはまたドッグ爪保持部85が突設され、このドッグ爪保持部85によって上記ドッグ爪82の揺動が一定範囲に規制されるとともに、出力輪5からクランク軸7への回転伝達の際にドッグ爪82にかかる荷重が受け止められるようになっている。
【0065】
前記ドッグ爪起立具83は、前記固定部9の後端部に螺着されたボルト86に遊嵌されるとともに、ばね87によってボルト86の頭部に摩擦当接されている。このドッグ爪起立具83には起立案内部83aが設けられ、出力輪5が回転したときに、前記ドッグ爪82がこの起立案内部83aによって押し上げられ起立するようになっている。
【0066】
前記爪受部84は、スタータプーリ32の内周面を切り起こして形成され、上記ドッグ爪82がドッグ爪起立具83によって起立させられたときにドッグ爪82と係合して、出力輪5の回転をクランク軸7に伝達するようになっている。なお、この第2実施形態では、上記ドッグ爪82が被係合部17として機能し、上記爪受部84が係合部16として機能する。
【0067】
このように構成された出力側一方向回転伝動手段6においても、出力輪5が回転し始めるまではドッグ爪82は倒伏しているので、この出力側一方向回転伝動手段6を従来のリコイルスタータに用いた場合には、動力蓄積用うず巻きばね4の蓄力解放により出力輪5が急回転し、ドッグ爪82と爪受部84との衝突が起こり得る。
【0068】
しかし、次に述べるように、第2実施形態のように構成した場合には、かかる問題を解消することができる。
いま、エンジンを始動させるべく始動ロープ34を引いたとする。始動ロープ34の引き操作によりリコイルリール1が回転し、このリコイルリール1の回転が入力側一方向回転伝動手段2・入力輪3・動力蓄積用うず巻きばね4を介して出力輪5に伝達され、出力輪5を回転させる。このようにして出力輪5が回転すると、ドッグ爪82がドッグ爪起立具83によって起立させられ、出力輪5とともに回転する。これにより、出力輪5のロック解除前に予めドッグ爪82をクランク軸7側の爪受部84と係合させておくことができ、動力蓄積用うず巻きばね4の蓄力解放によるドッグ爪82と爪受部84との衝突をなくすことが可能となる。
【0069】
なお、エンジンが始動してクランク軸7の回転速度が上昇すると、ドッグ爪82の背面に爪受部84が当接し、これによりドッグ爪82は倒伏させられ、出力輪5とクランク軸7との連繋が断たれることになる。
【0070】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、入力輪3の逆回転防止手段8は上記のものに限られるものではなく、他の構成のラチェット機構やワンウェイクラッチ等を用いて構成してもよい。上記の各実施形態では、動力蓄積用弾性体4がうず巻きばねの場合について説明したが、蓄力可能な弾性体であればよく、例えば、ねじりばねであってもよい。上記の各実施形態では、送り爪14を起伏自在に構成したが、可動部材としてではなく入力輪3に固定されていてもよい。上記各実施形態における計測リセット手段70は、リコイルリール1が始動ロープ34を巻き戻す巻き戻し回転に基づいて、前記弾性体巻き取り回数計測手段11を初期位置に戻すように構成されていたが、かかる構成に限定されるものではない。上記各実施形態では、出力輪5に4つの凹部が設けられていたが、4つに限られるものではなく、また、閉塞部材26で塞ぐ個所やその個数も実施例のものに限定されるわけではない。上記各実施形態では、計測用爪車15が初期位置から爪一つ分刻み送りされたときに出力輪5がロックされるように構成したが、これに限定されるものではない。上記各実施形態では、単一のロック解除手段12によって、第1の受動部22または第2の受動部23が駆動されて駆動停止操作手段21をロック位置からロック解除位置に切り換えるように構成されていたが、第1の受動部22と第2の受動部23とがそれぞれ別の部材によって駆動されるように構成してもよい。上記各実施形態のラチェット機構49は第1のラチェット爪51と第2のラチェット爪52を備えていたが、第1のラチェット爪51のみを備えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の縦断正面図である。
【図2】図2(A)は図1のII−II線矢視断面図、図2(B)は図2(A)におけるB−B線矢視断面図である。
【図3】図1のIII−III線矢視断面図であり、ばね巻き取り回数計測手段が初期位置にある状態を示す。
【図4】図3から駆動停止操作手段21を取り除いた図である。
【図5】図4から第2のラチェット爪52を取り除いた図である。
【図6】図3の状態から始動ロープ34を引いて計測用爪車15を爪一つ分刻み送りした状態を示す図である。
【図7】図3または図10におけるVII−VII線矢視断面図である。
【図8】図8(A)は入力輪3の正面図、図8(B)は図8(A)におけるB−B線矢視断面図である。
【図9】図9(A)は、ばね巻き取り回数計測手段11をエンジン側から見た図である(但し、駆動停止操作手段21と第1のラチェット爪51は省略してある)。図9(B)は図9(A)の要部を示し、送り爪14の動きを示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態の図3に相当する図である。
【図11】第2実施形態の出力側一方向回転伝動手段をエンジン側から見た図である。
【図12】第2実施形態の出力側一方向回転伝動手段の正面視断面図である。
【符号の説明】
1…リコイルリール、2…入力側一方向回転伝動手段、3…入力輪、4…動力蓄積用弾性体(うず巻きばね)、5…出力輪、6…出力側一方向回転伝動手段、7…始動軸(クランク軸)、8…逆回転防止手段、10…ロック機構、11…弾性体巻き取り回数計測手段(ばね巻き取り回数計測手段)、12…ロック解除手段、14…送り爪、15…計測用爪車、16…係合部、17…被係合部、20…駆動停止部、21…駆動停止操作手段、22…第1の受動部、23…第2の受動部、26…閉塞部材、34…始動ロープ、44…遠心爪、45…爪受部、48…ロック位置付勢手段(引っ張りばね)、49…ラチェット機構、51…第1のラチェット爪、52…第2のラチェット爪、70…計測リセット手段、71…初期位置付勢手段(第1のねじりばね)、72…リセット用主動部、73…リセット用従動部、82…ドッグ爪、83…ドッグ爪起立具、84…爪受部。

Claims (7)

  1. リコイルリール(1)に始動ロープ(34)を巻回し、
    このリコイルリール(1)に、入力側一方向回転伝動手段(2)・入力輪(3)・動力蓄積用弾性体(4)・出力輪(5)・出力側一方向回転伝動手段(6)を順に介して、エンジンの始動軸(7)を連動連結し、上記出力側一方向回転伝動手段(6)は、上記始動軸(7)側に設けられた係合部(16)と、上記出力輪(5)側に設けられた被係合部(17)とを備え、
    上記入力輪(3)の逆転を防止する逆回転防止手段(8)と、
    上記出力輪(5)の回転を阻止するロック機構(10)と、
    上記動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数を計測する弾性体巻き取り回数計測手段(11)と、
    上記動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達したときに上記ロック機構(10)を解除するロック解除手段(12)と、
    を設けたエンジンのリコイルスタータにおいて、
    上記弾性体巻き取り回数計測手段(11)を初期位置に戻す計測リセット手段(70)を設け、
    この計測リセット手段(70)により弾性体巻き取り回数計測手段(11)が初期位置に戻されたときには、上記ロック機構(10)が解除されるように構成し、
    前記始動ロープ(34)の引き操作に連動して上記弾性体巻き取り回数計測手段(11)が所定位置に達したときに、上記ロック機構(10)が作動して出力輪(5)がロックされるように構成した、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
  2. 請求項1に記載のエンジンのリコイルスタータにおいて、
    前記計測リセット手段(70)は、リコイルリール(1)が始動ロープ(34)を巻き戻す巻き戻し回転に基づいて、前記弾性体巻き取り回数計測手段(11)を初期位置に戻すように構成した、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
  3. 請求項2に記載のエンジンのリコイルスタータにおいて、
    前記ロック機構(10)は、出力輪(5)に設けられた駆動停止部(20)と、この駆動停止部(20)に係脱自在な駆動停止操作手段(21)とを備え、この駆動停止操作手段(21)をロック位置とロック解除位置とに切換可能に構成して、上記駆動停止操作手段(21)がロック位置にあるときには駆動停止部(20)と係合して出力輪(5)の回転を阻止するのに対し、上記駆動停止操作手段(21)がロック解除位置にあるときには駆動停止部(20)を解放して出力輪(5)の回転を許容するように構成し、
    前記弾性体巻き取り回数計測手段(11)は、入力輪(3)に設けた送り爪(14)と、この送り爪(14)によって刻み送りされる計測用爪車(15)と、この計測用爪車(15)を各計数位置に置き残すラチェット機構(49)とを備え、
    前記計測リセット手段(70)は、リコイルリール(1)に設けられたリセット用主動部(72)と、上記ラチェット機構(49)に設けられたリセット用従動部(73)と、上記計測用爪車(15)を初期位置に付勢する初期位置付勢手段(71)とを備え、このリセット用主動部(72)は、リコイルリール(1)が始動ロープ(34)を巻き戻す巻き戻し回転時に上記リセット用従動部(73)を駆動することにより前記ラチェット機構(49)を解除するように構成し、上記初期位置付勢手段(71)は、上記ラチェット機構(49)が解除されたときに計測用爪車(15)を初期位置に復帰させるように構成し、
    前記駆動停止操作手段(21)にロック位置付勢手段(48)を設けて、このロック位置付勢手段(48)により上記駆動停止操作手段(21)をロック位置に付勢するとともに、上記駆動停止操作手段(21)に第1の受動部(22)と第2の受動部(23)とを設け、
    前記ロック解除手段(12)を上記計測用爪車(15)と一体回転するように構成して、上記計測用爪車(15)が目標巻き取り回数相当位置に達したときには、上記ロック解除手段(12)が上記第1の受動部(22)を駆動して駆動停止操作手段(21)をロック位置からロック解除位置に切り換えるように構成し、上記計測用爪車(15)が初期位置に復帰したときには、上記ロック解除手段(12)が上記第2の受動部(23)を駆動して駆動停止操作手段(21)をロック位置からロック解除位置に切り換えるように構成した、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
  4. 請求項3に記載のエンジンのリコイルスタータにおいて、
    前記ラチェット機構(49)は、第1のラチェット爪(51)と第2のラチェット爪(52)とを備え、
    前記リセット用従動部(73)をこの第1のラチェット爪(51)に設けて、リコイルリール(1)の巻き戻し回転に基づいて上記第1のラチェット爪(51)の係止が解除されるように構成し、
    上記第2のラチェット爪(52)は、前記動力蓄積用弾性体(4)の巻き取り回数が目標巻き取り回数に達したときに、前記駆動停止操作手段(21)がロック位置からロック解除位置に切り換えられることに連動してその係止が解除されるように構成した、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
  5. 請求項3または4に記載のエンジンのリコイルスタータにおいて、
    前記駆動停止部(20)を出力輪(5)の周方向に所定間隔をあけて複数個設けるとともに、各駆動停止部(20)を凹部として構成し、この凹部に取り付け/取り外し自在な閉塞部材(26)を設けた、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のエンジンのリコイルスタータにおいて、
    前記出力側一方向回転伝動手段(6)を遠心式クラッチ機構として構成し、この遠心式クラッチ機構は、前記始動軸(7)側に設けられた遠心爪(44)と、前記出力輪(5)側に設けられた爪受部(45)とを備え、上記遠心爪(44)は、始動軸(7)の回転が所定回転速度以上になったときに遠心力により揺動して上記爪受部(45)との係合を解除するように構成した、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載のエンジンのリコイルスタータにおいて、
    前記出力側一方向回転伝動手段(6)は、前記出力輪(5)側に設けられたドッグ爪(82)と、このドッグ爪(82)を出力輪(5)の回転時に起立させるドッグ爪起立具(83)と、前記始動軸(7)側に設けられかつ上記ドッグ爪(82)が起立したときにドッグ爪(82)と係合する爪受部(84)とを備えた、
    ことを特徴とするエンジンのリコイルスタータ。
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