JP3679096B2 - コンバインの刈取部支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈取部スライド式の小型コンバインを構成するのに適する刈取部の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンバインにおいて、刈取部をその後端部にて上下回動自在に軸支し、刈取部を上下回動させるアクチュエーターである油圧等の昇降シリンダーを設けた刈取部昇降機構は公知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
小型コンバインにおいては、刈取部が全車幅にわたらず、車体の片側に配設されている関係から、刈取部を左右スライドするよう構成する場合があり、この場合、刈取部の左右スライドに伴って昇降シリンダーの連結部分のコジレが生じ、シリンダーの連結部分に対して刈取部の重量がかかるので、コジレによりシリンダーや、それを連結する部材が破損するおそれが高い。
本発明は、このような不具合を解消するものである。
また、支持リンクは1本で、他方は第一伝動軸により兼用して支持リンクを形成させることにより、支持リンクの本数を少なくすることが出来るのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の不具合を解消し、刈取部スライド型の小型コンバインにおける刈取部及び走行機体ともにコンパクト化を図って、刈取部支持構造を改良するものである。
走行機体に回動自在に横設支持された刈取入力軸ケース13に対して、刈刃や引起し装置等よりなる前処理装置を駆動する第二伝動軸35を内部に配置した第二伝動軸ケース19を、左右移動自在に連結支持してなるコンバインの刈取部支持構造において、前記刈取入力軸ケース13側と第二伝動軸ケース19側との間に、第一伝動軸33を介装し、同じく刈取入力軸ケース13と第二伝動軸ケース19の側との間に、左右に回動可能な支持リンク18を介装し、前記刈取入力軸ケース13と第二伝動軸ケース19との間において、第一伝動軸33が左側に、支持リンク18が右側に介装され、該左右に介装配置された第一伝動軸33と支持リンク18とにより平行リンクを形成し、前記第二伝動軸ケース19を左右移動自在に枢結したものである。
【0005】
以上の如く構成したので、刈取部のコンパクト化を図るために前処理装置の伝動系部材の前後傾斜角度を大きくして配設しても、小さいシリンダー駆動力で刈取部を上下回動でき、また、シリンダー連結部への刈取部の重量による負荷が低減されるので、刈取部をスライド式としても、シリンダーの耐久性が高まる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の解決すべき課題及び構成は以上の如くであり、次に添付の図面に示した本発明の実施例を説明する。
図1は刈取部スライド式コンバインの全体側面図、図2は同じく正面図、図3は本体シャーシ1前部における刈取部支持構造を示す側面図、図4は同じく平面図、図5は第一伝動軸ケース16の左右回動固定位置X・Yにおける昇降シリンダー5の態様を示す平面図、図6は刈取入力軸ケース13の正面断面図、図7は縦搬送装置28の平面図、図8は刈取部Aの前処理装置A’の伝動系を示す側面断面図、図9は同じく平面断面図、図10は前処理装置A’の左右スライドを示す平面図、図11は受継搬送装置の扱深さ調節機構の平面略図、図12は刈取部Aの前処理装置A’の受継搬送装置の左右スライドを示す平面略図である。
【0007】
本発明の刈取部スライド式コンバインの全体構成について、図1及び図2より説明する。
まず、クローラ走行装置上に支持された本体シャーシ1に支持されてなる走行機体より説明する。
左右クローラ4L・4Rを支承してなるクローラ走行装置上に板金よりなる本体シャーシ1を配設し、この本体シャーシ1上の前部右側にエンジンEを搭載し、更に本体シャーシ1の前方にミッションケースMを配設して、図4に示すように、ミッションケースMにクローラ走行装置の駆動輪3の車軸2L・2Rを懸架している。
従来、本体シャーシに搭載していたミッションケースを本体シャーシより前方に配設することにより、本体シャーシ1の前後長が短く、コンパクトな走行機体となっている。
そして、本体シャーシ1の上部において、走行方向の左側には選別部Dを、その上部には扱胴58及びフィードチェーン57等を具備する脱穀部Cを形成しており、右側には上方にグレンタンク60が配設されていて、選別部Dより揚穀コンベア59にて籾が収納され、その下方に籾袋の載置部が具備されており、載置した籾袋にグレンタンク60の籾を収納することができる。
【0008】
また、走行機体の前方には、走行方向右側に操作部Bが形成されており、この操作部Bにおいて、最前部には操向レバーや変速レバー等を突設する操作パネル61が配設されており、その後方に座席62が配設されている。
【0009】
そして、走行機体の左前方、即ち、操作部Bの左側には、刈取部Aが形成されている。本実施例は、二条刈り用であり、刈取部Aの最前部に、分草板23L・23M・23Rを前方に突設する左右一対の引起し装置24L・24Rを配設し、その下端部後方に刈刃25及びスターホイルである掻込搬送ホイル26L・26Rを配設して、前処理装置A’を形成しており、その後方に穂先搬送装置27及び縦搬送装置28を配設している。
穀稈は、引起し装置24にて引き起こされ、根元部が掻込搬送ホイル26にて刈取部A内に掻き込まれて刈刃25にて切断され、更に穂側が穂先搬送装置27にて、根側が縦搬送装置28にて保持されて、立姿勢から横姿勢に変更されながら脱穀部Cのフィードチェーン57へと搬送されるのである。
【0010】
刈取部Aの構成について、図6乃至図12より具体的に説明する。
刈取部Aの後部上方には、図6に図示する如き刈取入力軸30を軸支する刈取入力軸ケース13が左右に配設されており、刈取入力軸30の右端部は、刈取入力軸ケース13より突出していて、刈取入力プーリー12が付設されており、前記エンジンEの出力軸よりベルト伝動される。
そして、刈取入力軸30の途中よりベベルギア噛合してベベルギア軸32を前方に延設しており、ベベルギア軸32は、刈取入力軸ケース13の前方に、左右方向に回動自在に枢結延設したベベルギアギアケース15内に軸支されており、図8乃至図10の如く、ベベルギア軸32の前端よりベベルギア噛合して第一伝動軸33が前部下方に延設され、この第一伝動軸33を軸支する第一伝動軸ケース16の上端部が、ベベルギアケース15の前部下端に固着されている。
即ち、第一伝動軸ケース16は、ベベルギアケース15と一体に、刈取入力軸ケース13に対して左右方向に回動可能となっている。
【0011】
また、図8乃至図10の如く、刈取入力軸ケース13より固定板39が延出固設されており、これには、ピン孔39a・39bを穿設してある。一方、第一伝動軸ケース16には係止ピン40を抜き差し自在に具備するピン嵌挿部16bが固設されており、左右回動自在の第一伝動軸ケース16を、図10のように、係止ピン40をピン孔39aに嵌入してX位置に固定し、また、ピン孔39bに嵌入してY位置に固定できるようにしている。
【0012】
刈取部A中央付近の下方には、図8乃至図10の如く、左右方向に第二伝動軸35を軸支する第二伝動軸ケース19を配設しており、第一伝動軸33下端が第二伝動軸ケース19途中部に嵌入されて、スライド用ベベルギア34を介して、左右噛合角度を変更自在に第二伝動軸35にベベルギア噛合している。
また、第一伝動軸33は、第一伝動軸ケース16の先端に固設した、円弧状のツバ部17aを具備する先端ケース17内に軸支されていて、先端ケース17は第二伝動軸ケース19の嵌入部19a内に左右回動自在に嵌入されており、嵌入部19a外側に形成した円弧状面19bにツバ部17aを、第二伝動軸ケース19方向に摺動自在に接合している。
【0013】
更に、図8乃至図10に示すように、刈取入力軸ケース13より、支持リンク18が、第一伝動軸ケース16の右側にて第二伝動軸ケース19に枢結されており、第一伝動軸ケース16と平行リンクを形成している。
従って、第一伝動軸ケース16と支持リンク18の左右回動によって、第二伝動軸ケース19が刈取入力軸ケース13に対して平行に保持されたまま左右にスライドする。
なお、支持リンク18は、刈取部A後部に配設されているミッションケースMに干渉しないよう、図8に示すように、その一部が、側面視コの字状に前方に屈曲している。
【0014】
更に、図9のように、第二伝動軸35両端よりベベルギア噛合にて引起し駆動軸36L・36Rを伝動している。また、第二伝動軸35途中部よりベベルギア噛合にて刈刃駆動軸37を前方に延設しており、刈刃駆動軸37付設のウォームに掻込搬送ホイル26Rの駆動軸38付設のウォームホイルを噛合させている。
そして、各引起し駆動軸36L・36Rを軸支する引起し駆動軸ケース20L・20Rは、第二伝動軸ケース19の左右端より上方に固設され、また、刈刃駆動軸37及びスターホイル駆動軸38を軸支する駆動軸ケース21も第二伝動軸ケース19より前方に固設されている。
更に図12のように、刈刃25や掻込搬送ホイル26L・26R、及び引起し装置24L・24Rの下端部を支持する三本の分草杆22L・22M・22Rも第二伝動軸ケース19より前方に延出固設されている。
【0015】
引起し装置24・刈刃25・掻込搬送ホイル26等よりなる前処理装置A’は、第一伝動軸ケース16及び支持リンク18の左右回動に伴う第二伝動軸ケース19の左右スライドによって一体に左右スライドでき、更に、前記の係止ピン40による第一伝動軸ケース16のピン固定によって、X位置とY位置に選択固定できる。
正面視で引起し装置24L・24R及び各分草杆22L・22M・22R先端に固設された分草板23L・23M・23Rのスライド位置を見ると、図2のように第一伝動軸ケース16をX位置にした時が操作部B寄り、即ち右側(正面視では左側寄り)であり、Y位置の時が外側寄り、即ち左側(正面視では右側寄り)となっている(以後、第一伝動軸ケース16をX位置、Y位置にした時の前処理装置A’の位置もそれぞれX位置、Y位置と呼ぶ)。
まず、畦際等では、左側クローラ4Lの外端ぎりぎりまでで刈り取らなければならないため、左側クローラ4Lの外側端に引起し装置24L(分草板23L)の外端部が重なるX位置にして刈り取るが、それ以後は、左側クローラ4Lの泥寄せにて植立穀稈を倒伏させる事態を避けるため、引起し装置24L(分草板23L)を左側クローラ4Lよりも更に左側にスライドさせたY位置にして刈り取る。
【0016】
次に、刈取部Aの受継搬送装置である穂先搬送装置27及び縦搬送装置28の部材構成とその左右スライド構成について説明する。
図6の如く、刈取入力軸ケース13の左端部には、受継搬送装置を上下回動可能にするため、刈取入力軸ケース13まわりに回動可能に搬送駆動ケース14が枢結されていて、この中に軸支される搬送駆動軸31が刈取入力軸30よりベベルギア30a・31aを介して伝動される。
そして、搬送駆動ケース14の上下に搬送駆動軸31の上端部・下端部が突出されて、上端部は、穂先搬送装置27の駆動スプロケット27aに、下端部は、縦搬送装置28の駆動スプロケット28aに固設されていて、穂先搬送装置27及び縦搬送装置28の各搬送チェーン27b・28bを駆動する。
【0017】
穂先搬送装置27は、複数のタイン27cを具備する穂先搬送チェーン27bを駆動して穀稈の穂先部を保持して搬送し、縦搬送装置28は、縦搬送チェーン28bにて穀稈の根元部を保持し、穀稈の姿勢を立姿勢から横姿勢に変更しながら搬送して、脱穀部Cのフィードチェーン57に受け継ぐ。
また、図7に図示する縦搬送装置28の前部従動スプロケット28cは、両搬送装置27・28の左右回動に応じて、前処理装置A’に対する受継位置を前後変更できるように、前後摺動可能となっている。
【0018】
そして、図6及び図7のように、搬送駆動軸31上端は穂先搬送装置27の下部を被覆するカバー27dに回転自在に嵌入されており、また、搬送駆動ケース14に回動自在に外嵌された回動連結板29の上端部及び下端部がそれぞれ穂先搬送装置27と縦搬送装置28に固定されていて、両搬送装置27・28が一体に搬送駆動ケース14まわりに回動自在となっていて、これにより両搬送装置27・28の左右回動が可能となっている。
【0019】
また、搬送駆動ケース14より、41a・41bの2個のピン孔を有する固定板41が突設されていて、両搬送装置27・28と一体状の回動連結板29に対して係止ピン42にて固定可能とすることで、両搬送装置27・28を、その左右回動操作により、X’位置とY’位置の2か所に選択固定できるようにしている。
各固定位置X’・Y’は、それぞれ前処理装置A’の固定位置X・Yに対応しており、受継搬送装置が、その位置に固定した前処理装置A’より穀稈を円滑に受け継ぐことができる位置である。
即ち、図12に示すように、前処理装置の左右掻込搬送ホイル26L・26Rの噛合部分の終端位置に縦搬送装置28の前端部が、その直後に穂先搬送装置27の前端部が位置するように固定位置X’・Y’を設定しているのである。
【0020】
また、図8のように、穂先搬送装置27の右側にU字杆43下端部を固設し、このU字杆43を穂先搬送装置27の上方に跨設し、更にU字杆43左端より連結板44を介して、縦搬送装置28左側の穀稈搬送路に当たる縦搬送チェーン28bに挟扼ガイド45を臨ませている。
穀稈は、この搬送経路にて縦搬送チェーン28bと挟扼ガイド45とに挟扼されながら後方に搬送されるのであり、金属材にて構成されるU字杆43や連結板44の弾性によって、挟扼ガイド45が、縦搬送チェーン28bを押圧する付勢力を持つ板バネの機能を有し、穀稈搬送量が多ければ外側に押し広げられ、少なければ内側に戻り、穀稈の挟扼圧力をその搬送量に対応させる。
【0021】
次に、以上のように左右回動可能に構成された穂先搬送装置27と縦搬送装置28における扱深さ調節機構について説明する。
これは、フィードチェーン57に適当な状態で穀稈を送り込むよう、刈取入力軸ケース13まわりに搬送駆動ケース14を上下回動させて、穂先搬送装置27及び縦搬送装置28を上下に回動調節し、穀稈の長さに対応して縦搬送装置28の搬送チェーン28bが穀稈の根元部を把持する位置を調節するものである。
まず、扱深さ検出センサーとして、図7のように、縦搬送装置28の搬送経路にLセンサー54が突設されており、U字杆43の穂先搬送装置27上方位置には、図1及び図2に示すように、穀稈の穂先側が当接するようMセンサー55とHセンサー56が垂設されている。
【0022】
穂先搬送装置27及び縦搬送装置28の上下回動は、図8及び図11に示す如く、垂直状に配設された駆動ネジ軸49に螺装された扱深さ調節部材48よりリンク47がU字杆43に連結されており、扱深さ調節部材48が駆動ネジ軸49上を上下摺動するのに追従してU字杆43が上下し、U字杆43は穂先搬送装置27に固設されているので、U字杆43とともに穂先搬送装置27及び縦搬送装置28が一体に回動する構成となっている。
駆動ネジ軸49は右側引起し駆動軸ケース20Rより突設される支持部材50に回転可能に軸支されており、前記扱深さセンサー54・55・56のON・OFFにより駆動制御される電動モーター51のモーター軸51aより連設されている。駆動ネジ軸49に螺装環設された扱深さ調節部材48は、駆動ネジ軸49の回転によって駆動ネジ軸49の軸方向(垂直上下方向)に摺動する。
【0023】
また、その摺動姿勢が一定に保持されるように、扱深さ調節部材48よりガイドピン48aを突設し、一方、ガイド板52が右側引起し駆動軸ケース20Rに支持されて、駆動ネジ軸49に平行に配設されており、駆動ネジ軸49に垂直方向に形成されたガイド溝52aに回転自在のローラーを環設したガイドピン48aが摺動自在に嵌入している。
ガイド溝52aの上下端部にはリミットスイッチ53・53が配設されていて、ガイドピン48aがスイッチに当接すると電動モーター51の駆動が停止する。
【0024】
リンク47は、図11の如く、前記の両搬送装置27・28の左右スライドに対応できるように平面視「く」の字に屈曲自在に構成されている。リンク47の連結構成は、扱深さ調節部材48より突設されるリンク取付板材48bよりリンク部材47a・47bを水平回動自在に枢結し、リンク部材47bの後端部には回動吸収部材46の板状部46aを枢支し、U字杆43より突設された取付部43aの枢支ピン43bを、回動吸収部材46の筒状部46b内に回動自在に嵌入している。
扱深さ調節の際、両搬送装置27・28は、刈取入力軸ケース13を支点に上下回動するので、扱深さ調節部材48及びリンク47に対する上下角度が変化する。
回動吸収部材46は、筒状部46b内のU字杆43固設の枢支ピン43bを回動自在にすることにより、両搬送装置27・28及びU字杆43の上下回動を吸収して、リンク47及び扱深さ調節部材48を水平に保持できる。
【0025】
そして、両搬送装置27・28の左右スライドに対しては、リンク47が左右方向に屈伸して対応する。両搬送装置27・28がX’位置にある時、リンク47はリンク部材47a・47bが直線状となり(この時のリンク位置もX’位置と呼ぶ)、両搬送装置27・28がY’位置にある時は、リンク部材47a・47bが屈曲した形状となる(この時のリンク位置もY’位置と呼ぶ)。
畦際以外の刈取に対応して前処理装置A’がY位置にある時に、両搬送装置27・28はY’位置にあり、この状態の方が、畦際の刈取に対応して前処理装置A’がX位置に、両搬送装置27・28がX’位置にある状態よりも頻度が高いので、Y’位置の時にリンク47を強度の高い屈曲状態に設定している。
【0026】
以上のように、刈取部Aは、前処理装置と受継搬送装置を左右スライド可能に構成している。
次に、刈取部A全体の支持構造について、図3及び図4より説明する。
刈取部A全体は、本体シャーシ1より前方に突設する左支持部材7及び右支持部材8上14、刈取部Aの上下回動支点軸たる刈取入力軸ケース13が支持されることによって支持されている。左支持部材7は、本体シャーシ1より垂直状に立設されて、上部が前方に水平状に屈曲延出している。
右支持部材8は、本体シャーシ1より前方傾斜状に立設される傾斜部材8bと、水平状に本体シャーシ1の上方より延設されている水平部材8cを固定してなるもので、両支持部材7・8は、強度向上のため、連結横軸9にて一体に連結されている。
そして、各上端部には、スベリ軸受け7a・8aが構成されていて、刈取入力軸ケース13が、回動自在に左右方向に軸受けされている。また、刈取入力軸ケース13右側の入力プーリー12には、エンジンEからの伝動用プーリー10よりベルト巻回されていて、テンションプーリー11が右支持部材8に枢支されている。
【0027】
このように、本体シャーシ1より立設された支持部材7・8において、その上端のスベリ軸受7a・8aは、各支持部材7・8の基端部よりも前方に延設されており、本体シャーシ1前端よりも前方に配置されていて、更に、本体シャーシ1直前に配設されたミッションケースMの上方に配置されている。従来本体シャーシ1に搭載されていたミッションケースMは、前記の如く、走行機体の小型化を図って本体シャーシ1を短くするため、本体シャーシ1よりも前方に配設されている。
そして、刈取入力軸ケース13がこのミッションケースMよりも後方に支持されていれば、刈取入力軸ケース13より前方に延設する第一伝動軸ケース16を、ミッションケースMとの干渉を避けるために前後傾斜角度を小さくしなければならず、これにより、刈取部Aの前処理装置を前方に寄せなければならず、刈取部Aの前後長が長くなってしまう。
しかし、本実施例のコンバインにおいては、左右支持部材の軸受部7a・8aの配設位置を前記の如くして、刈取入力軸ケース13の支持位置を、ミッションケースMの上方にて前方に寄せているので、第一伝動軸ケース16がミッションケースMの前方にて前後傾斜を急にして配設できる。これにより、刈取部Aの前処理装置部分を後方に寄せることができ、刈取部Aのコンパクト化を実現できるのである。
【0028】
次に、刈取部Aの昇降構造について説明する。
図3乃至図5の如く、本体シャーシ1の前部にシリンダー連結部1aを固設し、一方、刈取部Aの第一伝動軸ケース16にシリンダー連結部16aを固設する。シリンダー連結部1a・16aには、各々球面継手6・6が軸支されている。球面継手6は、枢支軸6a上に球状部材6bを外嵌して構成しており、一方、各シリンダー連結部1a・16aには、スラスト軸受を左右に配設して、左右スラスト軸受に枢支軸6aの左右端を軸支させている。
そして、各シリンダー連結部1a・16aに枢支された球面継手6・6に、それぞれ、油圧等の昇降シリンダー5のシリンダーロッド5aの前端に固設された前端摺動リング5bとシリンダー基端部に固設された後端摺動リング5cを摺動可能に外嵌して、両シリンダー連結部1a・16a間に、左右回動自在に昇降シリンダー5を連結している。
【0029】
このように連結することによって、刈取部Aの左右スライドに伴う第一伝動軸ケース16の左右回動の際には、前後端の摺動リング5b・5cが球面継手6・6上を自由に摺動することにより、昇降シリンダー5がねじれることがなく、また、第一伝動軸ケース16の左右回動を自由にしている。
また、左右スライドに伴い、各シリンダー連結部1a・16aの軸受には、球面継手6の枢支軸6aの軸方向以外の方向にも負荷がかかるので、コジレ力が生じるが、スラスト軸受によって、コジレを吸収している。
【0030】
以上のように連結した昇降シリンダー5のシリンダーロッド5aを伸縮駆動すると、回転自在の刈取入力軸ケース13を回動支点軸として、第一伝動軸ケース16が上下回動されて、刈取部A全体が昇降される。
【0031】
そして、本実施例においては、本体シャーシ1のシリンダー連結部1a位置を後方寄りにして、第一伝動軸ケース16との間に連結する昇降シリンダー5を側面視略水平状にしている。
従来、昇降シリンダーは、本体シャーシより前方から第一伝動軸ケース16に立上げ状に連結していたが、この場合、シリンダーに刈取部の全重量がかかるので、非常に強いシリンダー駆動力を要する。
更に、刈取部を左右スライド構成とすれば、前記の如く、球面継手に摺動リングを摺動自在に外嵌して連結する構成としても、シリンダーが立上げ状となっているので、摺動リングと球面継手表面との接合部に刈取部の重量がかかって、摺動リングが自由に球面継手上を摺動せず、この結果、連結部分が拗れて、シリンダー破損のおそれが非常に高くなる。
そこで、図3のように、略水平状に昇降シリンダー5を連結すれば、昇降シリンダー5に刈取部の重量がかからず、シリンダー駆動力も少なくて済み(但し、ストローク量は多くなる)、球面継手6に外嵌した摺動リング5b・5cにも刈取部の重量がかからないので、自由に球面継手6上を摺動でき、コジレが生じず、昇降シリンダー5の破損も発生しない。
【0032】
更に、第一伝動軸ケース16のX位置からY位置までの左右回動域において、昇降シリンダー5は、その左右回動域の中心で図5のように前後直線状になるように設定して、X位置とY位置での左右傾斜角度を略均等にしている。
左右回動には、第一伝動軸ケース16と昇降シリンダー5の上下方向の回動も伴うが、このように構成することによって、この上下回動量を最小限にして、刈取部の左右スライド操作荷重を低減できる。よって、手動でも容易に刈取部の左右スライド操作ができるのである。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
小型コンバインにおいては、刈取部が全車幅にわたらず、車体の片側に配設されている関係から、刈取部を左右スライドするよう構成する場合があり、この場合、刈取部の左右スライドに伴って昇降シリンダーの連結部分のコジレが生じ、シリンダーの連結部分に対して刈取部の重量がかかるので、コジレによりシリンダーや、それを連結する部材が破損するおそれが高い。
本発明は、走行機体に回動自在に横設支持された刈取入力軸ケース13に対して、刈刃や引起し装置等よりなる前処理装置を駆動する第二伝動軸35を内部に配置した第二伝動軸ケース19を、左右移動自在に連結支持してなるコンバインの刈取部支持構造において、前記刈取入力軸ケース13側と第二伝動軸ケース19側との間に、第一伝動軸33を介装し、同じく刈取入力軸ケース13と第二伝動軸ケース19の側との間に、左右に回動可能な支持リンク18を介装したので、上記不具合を解消することが出来たものである。
また、前記刈取入力軸ケース13と第二伝動軸ケース19との間において、第一伝動軸33が左側に、支持リンク18が右側に介装され、該左右に介装配置された第一伝動軸33と支持リンク18とにより、前記第二伝動軸ケース19を左右移動自在に枢結したので、刈取部の左右スライドに伴って昇降シリンダーの連結部分のコジレが生じることが無くなったのである。
また、シリンダーの連結部分に対して刈取部の重量がかかるので、前記コジレによりシリンダーや、それを連結する部材が破損するおそれがあったが、この可能性が低くなったのである。
また、支持リンクは1本で、他方は第一伝動軸により兼用して支持リンクを形成させることにより、支持リンクの本数を少なくすることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 刈取部スライド式コンバインの全体側面図である。
【図2】 同じく正面図である。
【図3】 本体シャーシ1前部における刈取部支持構造を示す側面図である。
【図4】 同じく平面図である。
【図5】 第一伝動軸ケース16の左右回動固定位置X・Yにおける昇降シリンダー5の態様を示す平面図である。
【図6】 刈取入力軸ケース13の正面断面図である。
【図7】 縦搬送装置28の平面図である。
【図8】 刈取部Aの前処理装置A’の伝動系を示す側面断面図である。
【図9】 同じく平面断面図である。
【図10】 前処理装置A’の左右スライドを示す平面図である。
【図11】 受継搬送装置の扱深さ調節機構の平面略図である。
【図12】 刈取部Aの前処理装置A’の受継搬送装置の左右スライドを示す平面略図である。
【符号の説明】
A 刈取部
M ミッションケース
1 本体シャーシ
1a シリンダー連結部
5 昇降シリンダー
5a シリンダーロッド
5b 前部摺動リング
5b 後部摺動リング
6 球面継手
6a 枢支軸
6b 球状部材
7 左支持部材
7a スベリ軸受
8 右支持部材
8a スベリ軸受
13 刈取入力軸ケース
16 第一伝動軸ケース
16a シリンダー連結部
Claims (1)
- 走行機体に回動自在に横設支持された刈取入力軸ケース13に対して、刈刃や引起し装置等よりなる前処理装置を駆動する第二伝動軸35を内部に配置した第二伝動軸ケース19を、左右移動自在に連結支持してなるコンバインの刈取部支持構造において、
前記刈取入力軸ケース13側と第二伝動軸ケース19側との間に、第一伝動軸33を介装し、
同じく刈取入力軸ケース13と第二伝動軸ケース19の側との間に、左右に回動可能な支持リンク18を介装し、
前記刈取入力軸ケース13と第二伝動軸ケース19との間において、第一伝動軸33が左側に、支持リンク18が右側に介装され、
該左右に介装配置された第一伝動軸33と支持リンク18とにより平行リンクを形成し、前記第二伝動軸ケース19を左右移動自在に枢結したことを特徴とするコンバインの刈取部支持構造。
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