JP3678296B2 - テレビレンズ用接続ケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はテレビレンズ用接続ケーブルに係り、特に、スタジオ用又はフィールド用のテレビレンズの制御信号の伝達に使用され、不要輻射ノイズの放射及び混入を低減化する手段が設けられているテレビレンズ用接続ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にスタジオ内のテレビ撮影や屋外のスポーツ中継等においては、EFPレンズと呼ばれるテレビレンズが広く用いられている。この種のテレビレンズは、金属製の鏡胴にフォーカスレンズ群及びズームレンズが収納され、該鏡胴の周囲に前記レンズ群等を電気的に駆動する駆動手段、及びその他各種の検出系を含む制御回路基板が取り付けられてレンズ本体が構成されている。そして、通常このレンズ本体は、金属製のカバーで包囲されている。
【0003】
また、テレビレンズの底面又は側面には一般に、外部からの信号を伝えるケーブルが着脱自在に接続されるコネクタ受け配設されており、該コネクタ受けにフォーカスデマンドやコントロールボックスからの制御信号を伝えるケーブルのコネクタを接続して、テレビレンズのフォーカス、ズーム、アイリス、エクステンダー等の各種動作を操作できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のテレビレンズでは外部からの信号を伝える接続ケーブルのコネクタでは、図14に示すように、シールド線182の終端部182Aは縒ってまとめられ、金属筒186の外周面の一か所(P)に半田付けされているため、リード線の終端部188はシールド被覆されず、不要輻射ノイズが混入する可能性があるという欠点があった。不要輻射ノイズがテレビレンズ内に侵入すると、レンズ駆動手段等の各種制御信号にノイズが混入して誤動作を起こす可能性があるという問題がある。特に、高いレンズ位置精度が要求されるテレビレンズでは、ピント調整されたフォーカスレンズが数μm誤動作するとピンボケになるという不具合があった。
【0005】
また、最近は一般の電気機器装置に対してEMC(電磁妨害を与える問題(EMI)と電磁妨害を受ける問題(EMS)との総称)対策が十分に施されていることが望まれる情況にあり、テレビレンズにおいても電磁妨害対策が必要となってきている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、不要輻射ノイズの混入を低減でき、耐ノイズ性に優れたテレビレンズ用接続ケーブルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、テレビレンズの本体と接続可能なコネクタ、又は該テレビレンズのフォーカスレンズ群、ズームレンズ群、アイリス、エクステンダーのうちの少なくとも一つを制御する制御装置と接続可能なコネクタを有し、前記テレビレンズのフォーカスレンズ群、ズームレンズ群、アイリス、エクステンダーのうちの少なくとも一つの動作を制御する電気信号を伝達するテレビレンズ用接続ケーブルにおいて、前記電気信号を導く信号ケーブルを包囲するシールド線の末端を前記コネクタのシールド線接続部と複数点で接触させて接続し、不要輻射ノイズに対するシールドを強化したことを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、信号ケーブルを包囲するシールド線の末端をコネクタのシールド線接続部と複数点で接触させているので、該コネクターのシールド線接続部の接触面積が大きくなっている。これにより、シールド線とコネクタのシールド線接続部との電気的な接触が強化され、シールド線からのノイズ成分を確実に逃がすことができる。
【0008】
また、前記コネクタのシールド線接続部を前記信号ケーブルが挿通可能な円筒形に形成し、該シールド線接続部の外周面と前記シールド線の末端の内周面とを面接触させて接続し、前記シールド線が前記信号ケーブルの周囲を切れ目無く包囲することにより、信号ケーブルを完全にシールドすることができ、外部からの不要輻射ノイズの混入を防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るテレビレンズ用接続ケーブルの好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係るテレビレンズ用接続ケーブルが適用されるEFPレンズのレンズ本体の構成を示す斜視図であり、図2は、そのレンズ本体を覆うカバーの斜視図である。図1に示すようにレンズ本体10は、主としてレンズ12が収納されている鏡胴14、ボディー底板16、及びマウントフレーム18から成り、前記鏡胴14の下面にボディー底板16が組付けられ、前記鏡胴14の後端にマウントフレーム18が組付けられて構成される。
【0010】
前記鏡胴14は金属材料(例えば、マグネシウム)で製作されており、該鏡胴14内には、図示しないフォーカスレンズ群及びズームレンズが光軸に沿って移動可能に収納されている。
前記フォーカスレンズ群及びズームレンズは、それぞれ鏡胴14の下部に組付けられるサーボモジュール(不図示)によって電気的に駆動されるようになっている。また、前記鏡胴14内には、図示しないアイリスが配設されており、該アイリスも鏡胴14の外周面に取り付けられたモータ20によって電気的に駆動され絞り値を変更できるようになっている。
【0011】
更に、前記鏡胴14には、図示しないエクステンダーレンズが回動自在に組付けられている。該エクステンダーは、鏡胴の外周面に取り付けられたモータ22によって回動駆動され、光軸内に進入又は光軸から退避されるようになっている。このエクステンダーの駆動機構は、マウントフレーム18に設けられたエクステンダー切替ツマミ26と連動しており、該エクステンダー切替ツマミ26を回すことによって前記エクステンダーレンズの進退をマニュアル操作で切替ることも可能である。
【0012】
前記鏡胴14の側面には、前述したフォーカスレンズ、アイリス、エクステンダー等の各種駆動を制御する制御回路を含んだ電子回路基板28が取り付けられている。この回路基板28上には、外部から入力する各種操作信号をレンズ制御信号に変換する回路や、カメラからの電源及び信号等をレンズ側に伝えるその他制御回路が含まれており、図には示されていないが適当な配線を介して種々の信号が加えられるとともに、該回路基板28から前記モータ20、22等の駆動を制御する電気信号が出力されるようになっている。
【0013】
また、該回路基板28の左隅部には、タリーランプ電球30が固着されている。通常、タリーランプはテレビレンズの左右に一対設けられるものであり、図には示されていないが鏡胴14の反対側の側面にも同様にタリーランプ電球が設けられている。尚、タリーランプ電球30は前記回路基板28上に固着する場合に限らず、適当な取り付け部材を配置して固着するようにしてもよい。
【0014】
前記鏡胴14の前側は円筒状に形成されており、該円筒部14Aの終端縁は外周面に沿って段差32が設けられている。この周面段差32に後述するカバーの縁が接触することになる(図2参照)。前記周面段差32、即ちカバーの縁と接触する部分には、周面全周にメッシュの導電性弾性部材34が粘着されており、カバー装着時に電磁的にシールドされるようになっている。尚、この段差32を含む円筒部14Aに塗装を施す場合には、塗料によって導通が遮られることを考慮して、前記導電性弾性部材34に銅泊テープを貼り付け、この銅泊テープを前記段差部に形成した雌ねじ部(タップ)に螺子止め固定することにより導通をとるようにする。又は、導電性弾性部材34の粘着領域について塗料が付着しないようにマスクしたり、或いは、導電性塗装を施すなどして導通をとってもよい。
【0015】
前記鏡胴14の下側には、ボディー底板取付け用のプレート36と、これに直交するアングル部材38が設けられている。前記プレート36及びアングル部材38は金属材料で製作されており、前記アングル部材38の前面部にはチューブ状の導電性ゴム40が固着されている。尚、前記アングル部材38に塗装を施す場合には、導電性ゴム40の粘着領域について塗料が付着しないようにマスクしたり、或いは、導電性塗装を施すなどして導通をとるようにする。このアングル部材38と前記プレート36とにボディー底板16が螺子固定されることになる。
【0016】
図1の下方に示したボディー底板16は、左右の側面42、43が下側に折り曲げ形成されており、この側面42、43の外側には前記アングル部材38と同様にチューブ状の導電性ゴム46、46が固着されている。また、該ボディー底板16の上面47には、3つの貫通コンデンサー48、49、50が取り付けられており、これら貫通コンデンサー48、49、50の裏面には、図示しないバッテリーケーブルのコネクタ受けが設けられている。このコネクタ受けにバッテリーケーブルのコネクタが着脱自在に接続され、バッテリーからDC12Vの電源が導かれるようになっている。前記貫通コンデンサーの役割については後述する。
【0017】
ボディー底板16は、前記3つの貫通コンデンサーの後方に段差状の平坦部52、52が形成されており、該平坦部52、52の裏面に図示しない多ピンのコネクタ受けが設けられている。そして、このコネクタ受けに外部からの信号を伝えるケーブルのコネクタが着脱自在に接続されるようになっている(図11、図12参照)。
【0018】
前記コネクタ受けのピンにはそれぞれ各種信号線54が接続されており、これらの信号線は図に示すように束ねられて着脱式のフェライトコア56、56に通されている。前記フェライトコア56、56は中空略円筒状に形成され、軸に沿って2分割されている。2分割された各片は、それぞれプラスチックケースに収納され、ヒンジで連結されている。このフェライトコア56、56を開いて前記束ねた信号線の束(信号線束)57、58を挟みこむことによって、フェライトコア56、56が信号線束57、58に固着される。このような2分割式のフェライトコア56は、配線済のケーブルやコネクタに接続されたケーブルにも容易に固着できるばかりでなく、同一ラインに直流大電流が流れているような場合における直流でのコアの磁気飽和が非分割のものに比べて起きにくいという長所がある。
【0019】
前記フェライトコア56、56を通された各信号線は、それぞれ鏡胴14に組付けられた回路基板28等に導かれている。例えば、左側の信号線束57にはズーム、フォーカスの制御信号線が含まれ、右側の信号線束58にはアイリス、エクステンダーの制御信号線が含まれている。このように外部から入力されるコネクタの入り口近傍で信号線を束ねてフェライトコア56、56を通すことで不要輻射ノイズの発生及び混入を防止している。
【0020】
この場合、不要輻射のノイズを低減させる手段としては、前記フェライトコア56に限らず、これと同様の機能を有するノイズ阻止手段(EMI除去手段)を用いてもよい。
ところで、ボディー底板16を前記鏡胴14に組付けるには、ボディー底板16の上面47を前記鏡胴14下部に固着したプレート36に接面させるとともに、ボディー底板16の前側端面を前記鏡胴下部に固着したアングル部材38に合致させて、螺子固定して組付ける。こうして、鏡胴14の下部にアングル部材38及びボディー底板16で囲まれる凹部が形成される。この凹部を画成する3つの側面(38、42、43)には、導電性ゴム40、46、46が設けられていることになる。尚、この凹部には、直方形状のサーボモジュール(不図示)が組み込まれる。
【0021】
サーボモジュールは、フォーカス駆動用のものとズームレンズ駆動用のものの2組が組付けられ、各サーボモジュールは、コネクタを介してレンズ本体10と電気的に接続されるとともに、駆動力を伝える回転軸がカップリングを介してレンズ本体10と機械的に連結されるようになっている。
次に、マウントフレーム18について説明する。
【0022】
マウントフレーム18は、前記鏡胴14の後端に組付けられるブロックである。マウントフレーム18の後壁には鏡胴14内を通過した撮影光が導かれる開口18Aが形成されており、このマウントフレーム18の後壁の後ろに図示しないカメラが取り付けられるようになっている。
マウントフレーム18の側部には、上からインジケータ60、エクステンダー切替ツマミ26、トラッキング調整ツマミ62が設けられている。インジケータ60は、ズーム、アイリス等テレビレンズの状態をLED点灯で表示するものであり、この表示に用いられるLEDは電気ケーブル64を介して、前記鏡胴14に取り付けられた回路基板28に接続され、レンズの状態に応じて特定のLEDが点灯するようになっている。このインジケータ表示部については後述する。
【0023】
エクステンダー切替ツマミ26は、マウントフレーム側面に形成された凹部の前壁に組付けられており、該エクステンダー切替ツマミ26の回転力は図示しないギヤ等の動力伝達機構を介して前述したエクステンダーの駆動機構(モータ22)に伝達されるようになっている。
トラッキング調整ツマミ62は、レンズの結像位置を調整できるように設けられているもので、図示しないマスターレンズの駆動機構に連結されている。該トラッキング調整ツマミ62の回転力は、図示しないギヤ等の動力伝達機構を介して鏡胴内のマスターレンズ駆動機構に伝達され、マニュアル操作によってレンズ結像位置の微調整ができるようになっている。このエクステンダー切替ツマミ26及びトラッキング調整ツマミ62の構成については後述する。
【0024】
マウントフレーム18の下部はコ文字状の切欠部65が形成されており、該切欠部65に前記ボディー底板16の後方に形成された角筒状の凸部66が面接触して組付けられる。
また、マウントフレーム18の上面及び左右両側面の先端部は、外周に沿って段差68が形成されており、該段差68に途切れなく導電性ゴム69が埋め込まれている。この段差部の導電性ゴム69に後述するレンズカバー70の端面が接触し、カバー装着時には電磁的にシールドされるようになっている。
【0025】
図2は、図1に示したレンズ本体10を包囲するレンズカバー70の斜視図である。同図に示すレンズカバー70は、前記鏡胴14の円筒部14Aを覆うフロントカバー72と前記レンズ本体の円筒部14Aよりも後方、即ち、回路基板28やモータ20等が組付けられている部分を包囲する本体カバー74の2ピースから成る。フロントカバー72は略四角筒状に形成され、該フロントカバー72の後壁面76には、前記鏡胴の円筒部14Aが挿通される円状の開口76Aが形成されている。
【0026】
前記本体カバー74も略四角筒状に形成され、該本体カバー74の前壁面78には前記鏡胴の円筒部14Aが挿通される円状の開口78Aが形成されている。この本体カバーの前壁面78と前記フロントカバー後壁面76とを、両者の開口を合致させて4本の螺子79で連結させて一体化できるようになっている。
本体カバー74の左右の両側面上部には、前から順に、タリーランプ窓80、持ち運び用の把手となる凹部81が形成され、把手の後方にはカバーと本体を連結する固定ネジ82が設けられている。タリーランプ窓80は、前述した鏡胴14に固着したタリーランプ電球30の光を外部から見えるようにした部分であり、本体カバー74の該当箇所に開口部が形成され、該開口部にメッシュ状に編まれた金属網(不図示)を取り付けた後、その上から該開口部を赤色透明の樹脂部材で密閉して構成されている。このように金属網を設けたことで、ランプの光は通過させることができると同時に、不要な輻射ノイズの進入を防ぐことができる。また、金属網を取り付ける代わりに前記樹脂部材の裏面に導電性処理を施すことによっても、不要輻射ノイズの進入を防止することができる。尚、導電性処理は前記樹脂部材の裏面に限らず、表面又は表裏全面でもよい。
【0027】
本体カバー74の下面は、後方が空いたコ文字状に切り欠かれており、カバー装着状態において前述した鏡胴14の下部に形成されたサーボモジュールを組み込む為の凹部を閉ざさないようになっている。
図2に示したフロントカバー72と本体カバー74とを連結して成るレンズカバー70の後方から図1に示したレンズ本体10が挿入され、両者が組付けられることにより、レンズ本体10がレンズカバー70で包囲される。即ち、レンズ本体10の前側は、円筒部14Aの段差32が本体カバーの前壁面78裏側の円周縁に接触し、レンズ本体10の下側は、サーボモージュールを組み込む凹部を画成する3つの側壁、即ち、アングル部材38と、ボディー底板の左右の側面42、43とが、本体カバー74の下面に形成されたコ字状の切欠部74Aの3つの辺部とそれぞれ接触する。また、本体カバー74の後端面は、レンズ本体10のマウントフレーム18に形成された段差68に接触され、その状態でレンズカバー70とレンズ本体10が固定ネジ82、82によって連結される。
【0028】
このとき、レンズ本体10とレンズカバー70との接触部には、図1に示したように導電性弾性部材34、及び導電性ゴム40、46、69が設けられているので、カバー装着時に該導電性弾性部材34、及び導電性ゴム40、46、69が変形して両者は密着される。前記レンズカバー70についても、前記レンズ本体10との各接触部は、接触領域について塗料が付着しないようにマスクして塗装したり、或いは、該接触領域に導電性塗装を施すなど、導通可能な処理が施されており、レンズ本体10とレンズカバー70の密着により電磁的なシールドが強化される。
【0029】
このように、レンズカバー70とレンズ本体10の接触部に導電性弾性部材34及び導電性ゴム40、46、69を設け、レンズカバー70側にはその接触部に導通可能な処理を施したことにより、レンズ本体、特に電気系を含む部分のシールド性を高めることができ、不要輻射ノイズの混入を低減することができる。
次に、貫通コンデンサーの役割について説明する。
【0030】
貫通コンデンサーは、棒状の中心電極と円筒状の外部電極との間に誘電体を充填してコンデンサー構成するものであり、一般に配線が機器のケーシング又はシールド壁を貫通する部分などで、高周波短絡を行えばよいところに挿入される。図3には、図1に示した貫通コンデンサー近傍の拡大図が示されている。同図に示された貫通コンデンサー48、49、50は、円筒状の外部電極48A、49A、50Aの周囲に螺子ヤマが形成されており、ボディー底板16に形成されたタップに直接螺合され固定されている。
【0031】
図4は、貫通コンデンサーが適用されている部分を示すブロック図である。テレビレンズ100とカメラ102とが組付けられると、両者は図示しないインターフェイスを介して電気的に接続され、カメラ側の電源103(DC12V)はレンズ側に供給されるようになる。一方、レンズ側には、別体のバッテリー104をコネクタを介して着脱自在に接続が可能で、テレビレンズ100は該バッテリー104からも電力の供給を受けることができるようになっている。前記貫通コンデンサー48、49、50は、このバッテリー104からの電源供給線のコネクタ受けの直後に設けられているものである。
【0032】
図5は、バッテリーのコネクター及びコネクタ受けの構造を示す拡大図であり、同図はバッテリーコネクタ110がコネクタ受けに接続されていない状態を示すものである。バッテリーコネクタ110は、先端が中空円筒形状に形成されており、中心部がマイナス極に相当し、円筒の外周面がプラス極となっている。尚、前記マイナス極と前記プラス極の間は絶縁材で満たされている。一方、コネクタ受け側は、図の左から順にマイナス電源端子121、カメラ側からのプラス電源(+VA)に接続されている端子122、及びレンズ側へ供給されるプラス電源端子123の3本の端子で構成され、各端子にはそれぞれ図3に示した貫通コンデンサー48、49、50が接続されている。
【0033】
前記マイナス電源端子121の先端は、前記バッテリーコネクタ110のマイナス極に嵌入可能なピン形状に形成されている。このマイナス電源端子121は、貫通コンデンサー48を介して、カメラ側電源のマイナス電極に短絡されているとともに、レンズ側のマイナス電極に短絡されている。このように、マイナス極はカメラ側電源とバッテリー電源とで共用されている。
【0034】
図上中央に示された前記端子122には接点部材122Aが接続されており、該端子122は貫通コンデンサー49を介してカメラ側電源の(+VA)に接続されている。
図上右端に示された前記端子123には、接片123Aが弾性的に支持されており、バッテリーコネクタ110が接続されていない状態(ノーマル状態)では該接片123Aは前記接点部材122Aと接触している。そして、バッテリーコネクタ110がコネクタ受けに接続されると、その接点が離れるようになっている。また、該端子123は、貫通コンデンサー50を介してレンズ側のプラス電源に接続されている。従って、バッテリーコネクタ110が接続されていない状態では、カメラ側のプラス電源+VA及びマイナス電源(−)とがレンズ側の電源入力に接続され、カメラ側の電源からレンズ側に電力が供給されるようになっている。
【0035】
図6は、バッテリーコネクタが接続された状態を示すものである。バッテリーコネクタ110がコネクタ受けに接続されると、コネクタ受けのピン121がバッテリーコネクタ110のマイナス極に嵌入するとともに、コネクタ110の外周部(プラス極)が接片123Aを押し広げ、接点部材122Aとの接触が離れる。これにより、レンズ側にはバッテリー104からの電源(+VB)が供給されるようになる。
【0036】
このように、レンズ側に入力する電源供給線のコネクタ受けの直後に貫通コンデンサーを設けたので、不要な輻射ノイズの混入が防止されている。
次に、インジケータ表示部について説明する。
図7は、マウントフレーム18の側面に設けられたインジケータ表示部の構成を示す拡大図である。図7に示すようにマウントフレーム18の側面には、長方形状の開口部130が形成されており、該開口部130の内側に、図示しない複数のLEDが配列して設けられている。そして、この開口部130を、メッシュ状に編まれた金属網132、金属プレート134及びプラスチック製のインジケータ板136の順に重ねて閉塞させている。前記金属プレート134にはLED光を透過させるための孔134A…が打ち抜き形成されている。
【0037】
図8は、インジケータ板136の一例を示す図である。インジケータ板136の表面にはズーム(焦点距離)、アイリス(IRIS)の絞り値、及びエクステンダーの倍率等を示す数字や文字と、これらに対応するLEDの発光窓136A…が形成されており、該当するLEDが点灯してテレビレンズの状態を表示するようになっている。
【0038】
このように、図7に示した開口部130のシールド性を高めたことにより、該開口部130から不要輻射ノイズが進入するのを防止することができる。また、前記メッシュ状の金属網132、又は金属プレート134のうち少なくとも一方を用いるようにしても相応の効果が認められる。その他、プラスチック製のインジケータ板136の裏面に導電性処理(例えば、導電性薄膜の蒸着処理)を施すことによっても、不要輻射ノイズの侵入を防止することができる。尚、導電性処理はインジケータ板136の裏面に限らず、表面又は表裏全面でもよい。
【0039】
尚、金属プレート134自体をプラスチク製のインジケータ板136の代用としないのは、LEDの表示を見えるようにする必要があることから、金属プレート134にLED光の透過孔を打ち抜き形成すると、該孔から内部にホコリ等が混入する恐れがあるという問題が生じるからである。
次に、マウントフレームの側部に設けられているトラッキング調整ツマミ及び、エクステンダー切替ツマミの構成について説明する。
【0040】
図9は、図1に示したエクステンダー切替ツマミ26の分解斜視図である。同図に示すようにエクステンダー切替ツマミ26は、中心軸140がプラスチック材料(例えば、デルリン等のポリアセタール樹脂)で製作されており、該中心軸140の先端にギヤ142が固着され、軸の後端にリング144を介してローレットリング146が固着されて構成される。従来、この種のツマミの中心軸は金属材料で製作されていたため、該金属軸が不要電磁波を受信するアンテナの役割を果たし、該金属軸を伝って不要輻射ノイズがレンズ本体に混入するという問題があった。
【0041】
そこで、図9に示すようにエクステンダー切替ツマミ26の中心軸140を非導電材料で形成することによって、不要輻射ノイズの混入を防止している。
図10は、マウントフレームの側部に設けられているトラッキング調整ツマミ62の分解斜視図である。同図に示すトラッキング調整ツマミ62も、前述したエクステンダー切替ツマミ26と同様、中心軸148がプラスチック材料で製作されている。この中心軸148は円筒部材150に挿通され、該円筒部材150の先端部には外周に螺子が形成された雄ねじ部材151が固着される。前記円筒部材150の後端部には螺子部150Aの形成されており、該螺子部150Aにローレットリング152が螺合され中心軸148の後端に組付けられる。このように、トラッキング調整ツマミ62の中心軸148を非導電材料で形成することによって、該中心軸148は不要電磁波を受信するアンテナとして作用することがなく、不要輻射ノイズの混入を防止することができる。
【0042】
図11は、エクステンダー切替コントローラ(ERS)160とアイリスコントローラ(EIC)162とがテレビレンズ100に直列に接続されている様子を示すブロック図である。
即ち、エクステンダー切替コントローラ160は、多芯ケーブル164を介してテレビレンズ100と接続され、アイリスコントローラ162は、ケーブル166を介して前記エクステンダー切替コントローラ160と接続されている。尚、それぞれ前記多芯ケーブル164及びケーブル166の接続部には、着脱の容易性を考慮してコネクタ164A、164B、166A、166Bが用いられている。
【0043】
前記エクステンダー切替コントローラ160には、撮影倍率を1倍(1×)、2倍(2×)に切り替えるスイッチ(不図示)が設けられており、該エクステンダー切替コントローラ160は、前記スイッチの操作に応じた電圧信号(エクステンダー切替信号)を出力するようになっている。他方、アイリスコントローラ162には、テレビレンズ100のアイリスの絞り値を連続的に変更操作し得るボリュームツマミ(不図示)が設けられており、該アイリスコントローラ162は前記ボリュームツマミの操作に応じた電圧信号(アイリスコントロール信号)を出力するようになっている。
【0044】
前記アイリスコントローラ162から出力されたアイリスコントロール信号は、一旦、エクステンダー切替コントローラ160に導かれ、前記エクステンダー切替コントローラ160の基板160Aを経由して、エクステンダー切替信号とともにエクステンダー切替コントローラ160から出力され前記テレビレンズ100に導かれる。尚、アイリスコントロール信号は、前記基板160Aで中継される際に特別な変形を受けず、そのまま出力されるようになっている。
【0045】
前記アイリスコントローラ162から出力されたアイリスコントロール信号をエクステンダー切替コントローラ160に導く前記信号線166(アイリスコントロール信号線)と、エクステンダー切替コントローラ160から出力されテレビレンズ100に入力されるエクステンダー切替信号及びアイリスコントロール信号が導かれる信号線ケーブル(多芯ケーブル)164とを、エクステンダー切替コントローラ160のケーシング内で一緒にまとめて一つのフェライトコア168を通すようにしている。尚、前記信号線ケーブル164は、エクステンダー切替信号を導く信号線とアイリスコントロール信号を導く信号線とが2本一緒に束ねられて構成されている。
【0046】
同図に示すようなフェライトコアの挿入方法は、コモンモードチョークと称し、信号電流が作る磁界は行きと帰りで互いに打ち消し合い信号に対しては挿入損失を与えない。一方、ノイズ電流は一方向の磁界を生じ挿入損失を生じる。即ち、ノイズに対してのみ損失を与えることになる。
このように、アイリスコントローラ162とエクステンダー切替コントローラ160をテレビレンズ100に対して直列に接続し、アイリスコントロール信号線ケーブル166とエクステンダー切替コントローラ160から出力される前記多芯ケーブル164の双方のケーブルを一つのフェライトコア168でまとめるようにしたので、信号線に重畳するノイズを効果的に除去できるとともに、それぞれのケーブルに個別にフェライトコアを固着する場合に比べて、省スペース化及び低コスト化を図ることができる。
【0047】
この場合、信号線に重畳するノイズを低減させる手段としては、前記フェライトコア168に限らず、これと同様の機能を有するノイズ阻止手段(EMI除去手段)を用いてもよい。
また、図11では、エクステンダー切替コントローラとアイリスコントローラとの2つのコントローラの組み合わせについて説明したが、この組み合わせに限らず、フォーカスコントローラ、ズームコントローラ等テレビレンズの各種制御に関する他のコントローラの任意の複数の組み合わせにも適用することができる。
【0048】
図12は、テレビレンズ100と、フォーカスデマンド170及びズームレイトデマンドユニット172の接続関係を示す斜視図である。
この種のテレビカメラ100のフォーカス操作は、図示しない雲台のパン・チルト棒や、カメラに固定されたL字アングル部材等にフォーカス操作部(フォーカスデマンド)170を外付けし、このフォーカスデマンド170をカメラマンが操作することにより行われる。該フォーカスデマンド170は、テレビレンズ100にケーブル174を介して接続されており、フォーカスデマンド170から出力される操作信号は、図1に示した回路基板28を経由してレンズ本体10下部の凹部に組付けられたフォーカスレンズ駆動用のサーボモジュール(不図示)に加えられる。
【0049】
サーボモジュールは、入力する制御信号に基づいて内蔵サーボモータを駆動し、その駆動力をカップリングを介して連結されたレンズ本体側へと伝達する。レンズ本体に伝達された駆動力は、レンズ本体に設けられた図示しない動力伝達機構によってフォーカスレンズ群に伝達され、該フォーカスレンズ群を駆動するようになっている。こうして、フォーカス調整が行われる。
【0050】
他方、ズーム操作は、パン・チルト棒のグリップに取り付けられたズームレイトデマンドユニット172のサムリング176をカメラマンが回動操作することにより行われる。
該ズームレイトデマンドユニット172は、テレビレンズ100にケーブル174を介して接続されており、サムリング176の回動方向及び角度に応じたズーム方向及びズーム速度の駆動信号をレンズ側に出力している。この駆動信号は、図1に示した回路基板28を経由してレンズ本体10下部の凹部に組付けられたズームレンズ駆動用のサーボモジュール(不図示)に加えられる。前記フォーカスレンズ駆動用のサーボモジュールと同様に、ズームレンズ駆動用のサーボモジュールも、入力する制御信号に基づいて内蔵サーボモータを駆動し、その駆動力をカップリングを介して連結されたレンズ本体側へと伝達する。レンズ本体10に伝達された駆動力は、レンズ本体10に設けられた図示しない動力伝達機構によってズームレンズに伝達され、該ズームレンズ群を駆動するようになっている。こうして、ズーム調整が行われる。
【0051】
図13は、図12に示したテレビレンズ100とフォーカスデマンド170及びズームレイトデマンドユニット172を接続する接続ケーブル174のコネクタ部180の内部構造を示す部分断面図である。
接続ケーブル174内において、ズーム駆動信号又はフォーカス駆動信号を伝えるリード線束は金属網状のシールド線(網線)182で被覆されている。各リード線はコネクタの金属筒184内を通され、それぞれ定められたコネクタのピンに接続されている。前記シールド線182は、該シールド線の末端の内周面を前記金属筒(シールド線接続部)184の外周面に面接触され、その全周を半田付けされて接続されている。これにより、前記リード線の周囲は、前記金属筒184及びシールド線182によって切れ目無く包囲されるとともに、シールド線182と金属筒184の電気的な接触が大きくなり、シールドが強化される。前記金属筒184及びシールド線182の周囲は樹脂等の絶縁材185で固定されている。
【0052】
従来のコネクタは、図14に示すように、シールド線182の終端部182Aは縒ってまとめられ、金属筒186の外周面の一か所(P)に半田付けされているため、リード線の終端部188はシールド被覆されず、不要輻射ノイズが混入する可能性があるという欠点があった。
これに対して、本実施の形態では、図13に示したようにシールド線182の末端を金属筒184の外周面の全周にわたって半田付けすることで、ケーブルのシールド強化が図られている。なお、シールド線182は、金属筒184の外周面の全周に途切れなく半田付けするのが最も効果的であるが、外周面に沿って数カ所の半田付けをする場合でも、その半田付け位置の疎密に応じて、相応の効果は認められる。また、シールド線182と金属筒184との接合は半田付けに限定されるものではなく、不要輻射ノイズの低減を図るためにはシールド線182と金属筒184との接触表面積をなるべく大きく(望ましくは全周接触)しつつ、両者を接合すればよい。
【0053】
図13に示した構造の接続ケーブルは、テレビレンズ100とフォーカスデマンド170及びズームレイトデマンドユニット172との接続以外にも、テレビレンズ100とエクステンダー切替コントローラ160又はアイリスコントローラ162の接続や、エクステンダー切替コントローラ160とアイリスコントローラ162間の接続など、テレビレンズ本体とこれらを制御する各制御装置間を接続する場合に利用することにより、テレビレンズへの不要輻射ノイズの混入を防止することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るテレビレンズ用接続ケーブルによれば、信号ケーブルを包囲するシールド線の末端をコネクタのシールド線接続部と複数点で接触させたので、シールド線とコネクタのシールド線接続部との電気的な接触が強化され、外部からの不要輻射ノイズをシールド線及びコネクタのシールド線接続部を介して確実に逃がすことができる。
【0055】
また、コネクタのシールド線接続部の外周面と前記シールド線の末端の内周面とを面接触させて接続し、前記シールド線が前記信号ケーブルの周囲を切れ目無く包囲したことにより、信号ケーブルを完全にシールドすることができ、外部からの不要輻射ノイズの混入を防止できる。
このようにシールド強化された本発明に係るテレビレンズ用接続ケーブルを利用すれば、不要輻射ノイズがテレビレンズ内に導かれることはなく、レンズ駆動手段等の各種制御系が誤動作するという不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るテレビレンズ用接続ケーブルが適用されるEFPレンズのレンズ本体の構成を示す斜視図
【図2】図2は、レンズ本体を覆うカバーの斜視図
【図3】図3は、貫通コンデンサー近傍の拡大図
【図4】図4は、貫通コンデンサーが適用されている部分を示すブロック図
【図5】図5は、バッテリーのコネクタ及びコネクタ受けの構造を示す説明図
【図6】図6は、図5に示したコネクタ受けにバッテリーコネクタが接続された状態を示す図
【図7】図7は、マウントフレームの側面に設けられたインジケータ表示部の構成を示す拡大図
【図8】図8は、インジケータ板の一例を示す図
【図9】図9は、図1に示したエクステンダー切替ツマミの分解斜視図
【図10】図10は、マウントフレームの側部に設けられているエクステンダー切替ツマミの分解斜視図
【図11】図11は、エクステンダー切替コントローラ内のフェライトの配置関係を示す説明図
【図12】図12は、テレビレンズと、フォーカスデマンド及びズームレイトデマンドの接続関係を示す斜視図
【図13】図13は、本発明に係るテレビレンズ用接続ケーブルの内部構造を示す部分断面図
【図14】図14は、従来のテレビレンズ用接続ケーブルの内部構造を示す部分断面図
【符号の説明】
10…レンズ本体
14…鏡胴
100…テレビレンズ
170…フォーカスデマンド
172…ズームレイトデマンドユニット
174…接続ケーブル
180…コネクタ部
182…シールド線
184…金属筒(シールド線接続部)
Claims (2)
- テレビレンズの本体と接続可能なコネクタ、又は該テレビレンズのフォーカスレンズ群、ズームレンズ群、アイリス、エクステンダーのうちの少なくとも一つを制御する制御装置と接続可能なコネクタを有し、前記テレビレンズのフォーカスレンズ群、ズームレンズ群、アイリス、エクステンダーのうちの少なくとも一つの動作を制御する電気信号を伝達するテレビレンズ用接続ケーブルにおいて、
前記電気信号を導く信号ケーブルを包囲するシールド線の末端を前記コネクタのシールド線接続部と複数点で接触させて接続し、不要輻射ノイズに対するシールドを強化したことを特徴とするテレビレンズ用接続ケーブル。 - 前記信号ケーブルと前記コネクタとの接続部分において、前記シールド線が前記信号ケーブルの周囲を切れ目無く包囲するように、前記コネクタのシールド線接続部は前記信号ケーブルが挿通可能な円筒形に形成され、該シールド線接続部の外周面と前記シールド線の末端の内周面とを面接触させて接続したことを特徴とする請求項1記載のテレビレンズ用接続ケーブル。
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