JP3678231B2 - 無杼織機及びこの無杼織機における緯糸把持方法 - Google Patents

無杼織機及びこの無杼織機における緯糸把持方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緯糸を掛止して往復駆動するレピアを有するレピア織機等の無杼織機及びこの無杼織機における緯糸把持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
緯糸を掛止して往復駆動するレピアを有するレピア織機等の無杼織機においては、給糸側と反給糸側の一対のレピア(レピアヘッドとも呼ばれる)が往復動作する。反給糸側のレピアによる緯糸掛止は、その先端側で掛止するグリッパ(フックとも呼ばれる)と連動するグリップレバーを押圧して解除する構造のものが多いが、反給糸側のレピアにより緯糸が反給糸側の所定位置に到達して、レピアにより緯糸を掛止しながら筬打ちする場合に筬打ち完了までグリッパで掛止したままであると、緯糸に過大な張力を与えることとなり、織布の地合いが悪くなり、ときに緯糸切れの原因となる。他方、緯糸を筬打ち前にその掛止を解除すると、緯糸の緊張状態が開放され、緯糸は無緊張状態になるので、このまま筬打ちされると、緯糸に緩みが発生し、織布の端部の仕上がりが綺麗にならず、織布の品質は低下する。例えば、伸縮性のある糸や強撚糸を製織する場合、レピアの緯糸掛止を解除すると、その瞬間に緯糸が縮み織布の左右で張力差が生じて品質が低下する。
【0003】
このため、反給糸側の織り布の端部近傍に緯糸を把持する緯糸把持装置を配置させて、緯糸の端部を把持させるものが開発され、カム機構を用いて緯糸端の上面に押圧部材を押接して緯糸を把持するもの(特開昭53−126351号公報参照)、ローラやベルトなどにより把持するものや(実公平7−011191号公報参照)、経糸とほぼ平行に配された線状の弾性体により挟み付けて把持するもの(2000−027051号公報参照)、緯糸端部を圧縮空気で吸引かつグリップして張力を保つもの(特開平4−300345号公報参照)等種々のものが開発されている。しかし、一般的には、圧縮空気ではその消費によるランニングコストが大きく、又、把持装置をカム機構で駆動させたり、ローラやベルトで駆動させると、耐久性、確実性、高速性に劣る問題や、別の駆動手段を必要とするので、緯糸を把持するタイミングをとることが難しいことや、コスト高になる問題が指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給糸側と反給糸側のレピアは、その先端に緯糸を掛止するグリッパを有すると共に、その長手方向の片側にグリッパの掛止を解除するグリップレバーが設けられている。図23に示すように、各レピアRはレピアバンドRBの先端に各々止着されており、レピアバンドは互いに逆方向に往復回動する一対の歯付ホイールに巻き掛けられている。無杼織機の左右に一対配される歯付ホイールは、駆動手段(駆動モータ)により駆動されるが、その回転駆動を歯付ホイールの往復動作に変換させて駆動される。従来一般の駆動系には、いわゆる三次元クランク機構、カム機構付きのギヤ機構と、スクリュウ機構があるが、いずれもこれらの機構により無杼織機の駆動手段の回転駆動(力)を歯付ホイールに伝達させる。上記三次元クランク機構等の駆動伝達機構では、駆動手段の回転駆動を歯付ホイールの所定範囲の往復動作(往復運動、揺動回転とも呼ばれる)に変換される(特開昭56−26037号公報、実開昭60−105680号公報参照)。この往復動作は、グラフ化すると、S字曲線により表されるが(図17の符号Sb参照)、給糸側と反給糸側のレピアは、各歯付ホイールの往動作(揺動回転の一方向の回転)によって経糸の開口内に挿入され、各歯付ホイールの復動作(揺動回転の他方向の回転)によって経糸の開口内から退避する。
【0005】
しかしながら、各レピアRは高速に往復動作するために、緯糸を上記従来のいずれの把持方法でも把持することは容易なことではない。また、上述した緯糸を把持する緯糸把持装置を無杼織機の駆動系と別部材により別の駆動力から得るようにすることは、無杼織機の構造を複雑にするばかりか、高速になればなる程、往復駆動するレピアの緯糸を把持するタイミングがとれなくなる。すなわち、レピアRが従来の緯糸把持装置の位置、つまり織り布の端部近傍位置を通過し、緯糸把持装置が緯糸を把持するまでの間、緯糸Xの先端はレピアRにより掛止されなければならず、レピアの緯糸掛止を解除するグリップレバーR3も、高速下で確実な押圧動作を行わせる必要がある。これらの位置関係を考慮するとき、理想的には、高速動作するレピアRが従来の把持装置の位置を通過する直後の瞬間のタイミングで緊張状態を維持させたまま緯糸掛止を解除する必要がある(図23)。
【0006】
しかし、上記従来の緯糸を圧縮空気で吸引するタイプでは、緯糸Xの把持が不確実で、緯糸ロスが大きい。また、カム機構やローラ等で緯糸Xを把持するタイプでは、把持のタイミングが早いと、レピアが緯糸を掛止したまま引っ張るために、把持装置とレピアの間で緯糸が切断する問題を有し、他方、緯糸の把持のタイミングが遅いと、緯糸Xが緩んでしまい把持ミスが生じる。
【0007】
さらに、従来の無杼織機においては、反給糸側のみで緯糸把持装置により緯糸を把持しようとしている。しかしながら、緊張状態を維持させながら上記タイミングにより把持装置により把持させるためには、給糸側の緯糸が貯留される緯糸貯留装置との間でもタイミングをとって張力付与を行えば、さらに綺麗な仕上がりの織布を得ることができる。
【0008】
そこで本発明の目的は、織布の端部を通過する直後の瞬間のタイミングで緯糸を確実に把持して、緯糸の緩みによる欠点を防ぎ、最小限の緯糸ロスに抑えるとともに、給糸側の緯糸が貯留される緯糸貯留装置との間でもタイミングをとって張力付与を行うことにより綺麗な仕上がりの織布を得ることができる無杼織機及びこの無杼織機における緯糸把持方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載の無杼織機は、緯糸を掛止して往復駆動するレピアにより緯入れされる緯糸を、揺動する筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機において、筬打ち部材に一体的に取り付けられ緯糸を把持する把持部材と、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、反給糸側の筬打ち部材に一体的に取り付けられる把持部材により緯糸が把持されて、緯糸が緊張状態のまま筬打ち部材による筬打ち動作によって筬打ち動作終了前の織り口の織布側位置でキャッチング部材にキャッチングされる。すなわち、筬打ち動作終了まで把持部材が緯糸を把持すると、筬打ち部材は下方を支点とし回転(揺動)するので筬打ち部材の上方は織り口の織布側の下方側に回転(揺動)する。そのためその高さ位置が織り口の織布側よりも下方になるが、その前に緯糸はキャッチング部材によりキャッチングされて、織り口の織布側に送られるので、緯糸の緩みや撓みや吊り、緯糸と経糸の強いこすれを生じさせることなく、織り口の織布側に打ち込まれる。
【0011】
本発明の請求項2記載の無杼織機は、前記把持部材は、緯糸を挟持する一対の把持板と、一対の把持板のうちの少なくとも一方をスプリングの付勢力により付勢する構造とされていることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、一対の把持板の板厚を選択することで、緯糸の種類や緯糸の径の大きさに合わせて緯糸を弾力性をもって把持することとなる。また、スプリングにより付勢する構造により、上記一対の把持板のみでは対応しきれない緯糸の種類や緯糸の径の大小等に対応して緯糸を弾性力を持って把持することとなる。
【0013】
本発明の請求項3記載の無杼織機における緯糸把持方法は、給糸側と反給糸側とで緯糸を掛止して往復駆動する一対のレピアと、反給糸側のレピアと連結されるレピアバンドと、レピアバンドが巻き付けられる歯付ホイールと、無杼織機の駆動手段の回転駆動を往復運動に変換させ歯付ホイールに伝達させる駆動伝達機構とを備え、反給糸側のレピアにより緯入れされる緯糸を筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機を使用して、この無杼織機の筬打ち部材の反給糸側に緯糸を把持する把持部材が一体的に取り付けられ、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とが備えられるとともに、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるカム機構が上記駆動伝達機構に設けられ、反給糸側のレピアを停止させた状態で把持部材により緯糸を把持させ、上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチング部材がキャッチングすることを特徴とする。ここで、無杼織機の駆動手段の回転駆動(力)を歯付ホイールに伝達させる駆動伝達機構としては、三次元クランク機構やスクリュウ機構等の従来の駆動伝達機構にカム機構を付けて(カム機構付きの駆動伝達機構)、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるものが含まれる。また、従来のカム機構付きのギヤ機構では、そのカム形状を変更して、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるものが含まれる。また、本発明の請求項4記載の無杼織機における緯糸把持方法は、給糸側と反給糸側とで緯糸を掛止して往復駆動する一対のレピアと、反給糸側のレピアと連結されるレピアバンドと、レピアバンドが巻き付けられる歯付ホイールと、無杼織機の駆動手段の回転駆動を往復運動に変換させ歯付ホイールに伝達させるカム機構付きのギヤ機構とを備え、反給糸側のレピアにより緯入れされる緯糸を筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機を使用して、この無杼織機の筬打ち部材の反給糸側に緯糸を把持する把持部材が一体的に取り付けられ、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とが備えられるとともに、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるカム形状にしたカム板を有する上記カム機構が上記ギヤ機構に設けられ、反給糸側のレピアを停止させた状態で把持部材により緯糸を把持させ、上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチング部材がキャッチングすることを特徴とする。また、本発明の請求項5記載の無杼織機における緯糸把持方法は、給糸側と反給糸側とで緯糸を掛止して往復駆動する一対のレピアと、反給糸側のレピアと連結されるレピアバンドと、レピアバンドが巻き付けられる歯付ホイールと、無杼織機の駆動手段の回転駆動を往復運動に変換させ歯付ホイールに伝達させる三次元クランク機構とを備え、反給糸側のレピアにより緯入れされる緯糸を筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機を使用して、この無杼織機の筬打ち部材の反給糸側に緯糸を把持する把持部材が一体的に取り付けられ、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とが備えられるとともに、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるカム機構が上記三次元クランク機構に設けられ、反給糸側のレピアを停止させた状態で把持部材により緯糸を把持させ、上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチング部材がキャッチングすることを特徴とする。
【0014】
この請求項3ないし請求項5記載の発明によれば、上記駆動伝達機構や上記三次元クランク機構では、上記カム機構を各々設けることにより、又、上記カム機構付きのギヤ機構では、上記カム形状にしたカム板にすることにより、筬打ち部材に一体的に取り付けられた把持部材が把持する位置で反給糸側レピアを停止させた状態で緯糸を把持するために、反給糸側の織布の端部の位置において把持部材は確実に緯糸を把持することとなる。そして、本発明によれば、反給糸側の筬打ち部材に一体的に取り付けられる把持部材により緯糸が把持されて、緯糸が緊張状態のまま筬打ち部材による筬打ち動作によって筬打ち動作終了前の織り口の織布側位置でキャッチング部材にキャッチングされる。すなわち、筬打ち動作終了まで把持部材が緯糸を把持すると、筬打ち部材は下方を支点とし回転(揺動)するので筬打ち部材の上方は織り口の織布側の下方側に回転(揺動)する。そのためその高さ位置が織り口の織布側よりも下方になるが、その前に緯糸はキャッチング部材によりキャッチングされて、織り口の織布側に送られるので、緯糸の緩みや撓みや吊り、緯糸と経糸の強いこすれを生じさせることなく、織り口の織布側に打ち込まれる。
【0015】
本発明の請求項6記載の無杼織機は、前記反給糸側のレピアに緯糸を解除するグリップレバーが設けられるとともに、グリップレバーを押圧して緯糸の掛止を解除する押圧解除部材が前記把持部材に近接して配置され、この押圧解除部材は、前記把持部材が筬打ち動作をしながら緯糸を把持した直後にレピアを停止させたままの状態でグリップレバーを押圧解除し、その後上記緯糸を把持した把持部材を取り付けた筬打ち部材がさらに揺動して筬打ち動作をさせることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、反給糸側レピアを停止させた状態において緯糸を把持する把持部材に近接して緯糸を解除するグリップレバーの押圧解除部材を把持部材に近接して配置させることで、把持部材による緯糸の把持の直後の瞬間のタイミングでレピア(レピアのグリッパ)の緯糸の掛止を確実に解除することとなり、緯糸ロスを最小限にすることができる。また、押圧解除部材はレピアを停止させたままの状態でグリップレバーを押圧解除し、その後上記緯糸を把持した把持部材を取り付ける筬打ち部材が筬打ち動作を続ける通常の揺動動作により、緯糸は把持部材により把持されて織り口の織布側に打ち込まれる。
【0017】
本発明の請求項7記載の無杼織機における緯糸把持方法は、前記押圧解除部材は、無杼織機の駆動手段と同期させてグリップレバーを押圧解除することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、押圧解除部材によるグリップレバーの押圧解除を無杼織機の駆動手段と同期させているので、上記反給糸側レピアを停止させた状態において、把持部材による緯糸の把持の直後の瞬間のタイミングで緯糸の掛止を確実に解除することとなる。
【0019】
本発明の請求項8記載の無杼織機における緯糸把持方法は、前記無杼織機の給糸側に緯糸に張力を付与する張力付与手段が設けられ、この張力付与手段により反給糸側のレピアが停止する前に緯糸に張力を付与することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、張力付与手段により緯糸に張力を付与しながら把持部材による把持することにより、緯糸緩みのない高品質な織物が得られることとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面にもとづいて説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
本実施の形態の無杼織機Mは、図1ないし図4に示すように、緯糸を掛止して往復駆動するレピア(レピアヘッドとも呼ばれる)Rと、レピアRと連結されるレピアバンドRBと、レピアバンドRBが巻き付けられる歯付ホイール(スプロケットホイール、レピアホイールとも呼ばれる)RSと、無杼織機Mの駆動手段と、レピアRの掛止を解除する押圧解除部材T1と、筬打ちする筬打ち部材10,10b等を駆動する駆動系が構成されるとともに、筬打ち部材10に取り付けられ緯糸Xを把持する把持部材1,11と、把持部材1,11が把持した緯糸をキャッチングするキャッチング部材21と、レピアRの緯糸を押圧して解除する押圧解除部材T1とを主な緯糸Xの把持とその掛止解除の機構として配設されている。把持部材1,11とキャッチング部材21と押圧解除部材T1とは、反給糸側の織布Sの端部Saから、キャッチング部材21、把持部材1,11、押圧解除部材T1の順に互いに近接して配置されている(図1)。また、給糸側には、図8に示すように、給糸側のレピアの上記駆動系の他に、緯糸XのボビンB1と、緯糸Xが貯留される緯糸貯留装置B2と、緯糸Xに張力を付与する張力付与手段B3が配設されている。
【0023】
レピアRは、緯糸Xを掛止するグリッパR1と、その長手方向の片側にグリッパR1の掛止を解除するグリップレバーR3が設けられている。グリッパR1の開口部に緯糸Xを先端で止める棒状部材R4が長手方向に設けられるとともに、棒状部材R4に取り付けられるスプリングR5に抗してグリップレバーR3が支点を中心に移動動作させることでグリッパR1から緯糸Xを解除する。給糸側と反給糸側に一対配される各レピアRは、各々往復動作して無杼織機Mの中央で緯糸Xの受け渡しを行うもので、各歯付ホイールRSの往動回動によって経糸の開口内に挿入され、各歯付ホイールRSの復動回動によって経糸の開口内から退避する(図1)。
【0024】
経糸の開口内を通り、経糸の開口内から退避したレピアRは、上記駆動系が内蔵されるボックスBの上方の反給糸側テープガイド6上に移行して反給糸側に到達する。すなわち、反給糸側の織布Sの端部Saから反給糸側テープガイド6上に移行するが、その間に、上記キャッチング部材21と把持部材1,11が配置されている(図1)。
【0025】
まず、把持部材1は、緯糸Xを把持するもので、筬打ち部材10に取り付けられている(図2、図3)。把持部材1は、図5に示すように、コ字状の開口部1aを有する固定部材4と、一対の把持用板1A,1Bとを備え、固定部材4の開口部1aに一対の挟持用板1A,1Bを重ね合わせてネジNによりネジ止めされ、緯糸Xの種類や径の太さに応じて板厚を変更することで、弾性力を調整した把持が可能になっている。一対の把持用板1A,1Bは、緯糸Xの種類や径の太さに応じて板厚を変更でき、一対の把持用板1A,1Bの先端側は、互いに上下に拡開して緯糸Xを把持し易く構成されている。
【0026】
把持部材1は、揺動動作する筬打ち部材10の反給糸側の端部に取り付けられているが、具体的には、次のように取り付けられている。筬打ち部材10は、全体形状が長方形状を呈し、織布Sの幅に応じた長さのものが交換されて使用されるが、下方の連結部16と一体的に取り付けられているレイ(スレイとも呼ばれる)15の長手方向に沿って形成される溝15dに下方側が嵌合されており、支点10aを中心として織り口の織布S側に回転(揺動)する。このため、レイ15の長手方向の溝(筬打ち部材10の下方側が嵌合される溝)15dの端部に筬打ち部材10に沿うように上記溝15dに筬打ち部材10と共に把持部材1が突き立てた状態でクランプ15cによって楔(くさび)効果により取り付けられている。すなわち、把持部材1は、筬打ち部材10の反給糸側に、筬打ち部材10に沿うように近接して突き立てられている。このため、把持部材1も支点10aを支点として揺動動作するが、把持部材1が取り付けられる位置は、常に織布Sの反給糸側端部Saの位置になる。そして、把持部材1は、筬打ち部材10と共に無杼織機Mの駆動手段(駆動モータ)と連動して同期をとって揺動動作する。このように把持部材1は、筬打ち部材10と一体的に取り付けられている。したがって、把持部材1は、筬打ち部材10の揺動動作に合わせてレピアRが掛止する緯糸Xを把持して、筬打ち部材10の揺動動作の筬打ち終了直前にキャッチング部材21へ緯糸Xを受け渡す。なお、本明細書中における「把持部材(1,11)が筬打ち部材(10)に一体的に取り付けられ」との記載は、筬打ち部材10に把持部材1,11が取り付けられている場合と、上記のように、筬打ち部材10の無杼織機における取り付け構造と同じように一体的に取り付けられている場合の両者を含むものとする。
【0027】
把持部材11としては、図6(a)(b)に示すように、緯糸Xを挟持する一対の把持用板11A,11Bと、一対の把持用板11A,11Bの一方をスプリング(圧縮コイルばね)の付勢力により付勢する構造とする弾性把持が可能である。すなわち、この把持用板11A,11Bは、ほぼS字状の上に開口部11aを有し下に開口部11bを有する固定部材14と、このS字状の中央を貫通する中央軸11jと、中央軸11jに巻き回されたスプリング(圧縮コイルばね)11sと、スプリング11sの付勢力を調整する調整台座12とから構成されている。一対の把持用板11A,11Bの一方11Aは、ほぼS字状の上方先端側がそのままとなって構成され、他方11Bは、固定部材14の上方の開口部11aにおいて、上記中央軸11jに固定されている。固定部材14の下方の開口部11bには、スプリング11sが巻き付けられ、その端部側に調整台座12が連結されている。調整台座12は、中央軸11jにネジ13により圧接固定されて中央軸11jと一体となって摺動するとともに、ネジ13により中央軸11jに対する位置を調整可能にされ、他方の把持用板11Bの上方への付勢を調整できるようになっている。このようにスプリング11sによる付勢を得る構造により、把持部材1の一対の把持用板1A,1Bのみでは対応しきれない緯糸Xの種類やその径の大きさのものを弾性力を持って把持する。特に径が大きな場合にも調整台座12により調整することで十分な把持力が得られる。なお、上記把持部材11は、一対の把持用板11A,11Bの一方11Bを調整するものであるが、他方11Aを調整する構造にすることは実施に応じて可能である。このような構成の把持部材1と11は、レピアRが掛止する緯糸Xを境にしてキャッチング部材21と向き合うように配設され、把持部材1,11が筬打ち部材10の揺動動作すると、キャッチング部材21と交叉する。交叉する位置関係は、キャッチング部材21が織布Sの端部Sa側であり、把持部材1,11が反給糸側テープガイド6の端部6a側であるが、互いに極めて近接した状態で交叉する。
【0028】
また、把持部材11としては、図7に示すように、緯糸Xを挟持する方向に対して直角方向に断面V形の凸部17を形成して、一対の把持用板11A,11Bによる確実な把持を可能にしても良い。図7の例では、一方の把持用板11Aに断面V形の凸部17が複数本設けられているが、他方の把持用板11Bにも設けられていても良い。
【0029】
キャッチング部材21は、上記把持部材1,11が把持した緯糸Xをキャッチングするもので、上方挟持部材21Aと下方挟持部材21Bとからなり、互いの部材21A,21Bの先端部が上下に拡開する開口29が形成され、緯糸Xを織り口の織布S側へと案内する構造になっている(図2、図3)。キャッチング部材21の上方挟持部材21Aは、織布Sを押さえる織布押さえ装置22を取り付けている筐体Kに、織布Sの幅方向に移動可能に取り付けられる連結部材24とアーム7を介して取り付けられている。そして、上方挟持部材21Aは、アーム7に対して上下調整可能にボルトにより取り付けられている。下方挟持部材21Bは、織り口の織布S側を支持する高さ調節部材25に布サポート26を介して織布Sの幅方向に移動可能にネジ止めされている。キャッチング部材21の下方挟持部材21Bは、図11に示すように、上方挟持部材21Aを位置決めする位置決め溝27が形成され、把持部材1,11からキャッチングされた緯糸Xを引っ掛ける係止溝28が形成されている。この係止溝28は、緯糸Xが織り口の織布S側へ送り込まれ筬打ち部材10が元の位置に戻る時一時的に係止溝28で引っ掛けられ把持部材1、11から緯糸Xを離脱させるために引っ掛ける溝である。位置決め溝27は、緯糸Xが緯糸Xの方向に移動しにくくする働きも有する。上方挟持部材21Aは、金属製の線材を折り曲げ加工されており、アーム7に対して上下調整し、線材の付勢力を調整する。
【0030】
次に、レピアRは、レピアバンドRBの先端に止着されており、レピアバンドRBは互いに逆方向に往復回動する歯付ホイールRSに巻き掛けられている(図1,図4)。歯付ホイールRSは、駆動手段(駆動モータ)により回転駆動されるが、駆動手段からの回転駆動は、いわゆる三次元クランク機構(駆動伝達機構)SKと、三次元クランク機構SKの中に組み込まれるカム構造DK1と揺動距離調整機構DK2等により、歯付ホイールを所定範囲で回転駆動(揺動回転)に変換させて伝達させる構成となっている(図12)。
【0031】
三次元クランク機構SKは、図12乃至図15に示すように、無杼織機Mの駆動原(駆動モータ)により回転するインプットシャフトS1と、インプットシャフトS1にクランクS3を介して連結されるスイングアームS4と、スイングアームS4が取り付けられる十字状の二軸部材5と、二枚一組で構成されるリンクS6と、扇状のギヤS7とから構成されている。この構成は、従来の三次元クランク機構と同じ構成である。インプットシャフトS1は、図示しない駆動モータから駆動力を得て回転する。スイングアームS4と十字状の二軸部材5は、十字状の二軸部材5の一方の軸5Bの上下で回転可能に連結されている。十字状の二軸部材5の他方の軸5Cは、ボックスBに回転自在に連結されている。扇状のギヤS7は、その軸S7bを中心に揺動回転するが、ギヤS7の外周歯車S7aは、歯付ホイールRSの軸1Rと一体の歯車1Raに噛合している。リンクシャフトS8は、従来構成では十字状の二軸部材5の軸5Cに連結されるが、本実施の形態では、シャフトレバーK3の嵌合穴K3aに嵌合されている。なお、シャフトレバーK3の軸K3dがカムレバー(当接部材)K2の軸K2dと連結され、他方の軸K2cがボックスBに回転自在に連結されている。そして本実施の形態では、上記三次元クランク機構SKにカム機構DK1と揺動距離調整機構DK2が付加されている。
【0032】
カム機構DK1は、上記三次元クランク機構SKの十字状の二軸部材5の一方の軸5Aに取り付けられている。カム機構DK1は、カム板(板カム)K1とカムレバーK2とシャフトレバーK3から構成されている。カム板K1は、外周が二段となるダブルカムK1a,K1bが止着されるとともに、ほぼ中央に二軸部材5の一方の軸5Aと連結されるカム軸Kjを有し、もう一方の軸KiはボックスBに回転自在に設けられている。カムレバーK2には、上記ダブルカムK1a,K1bに当接する左右のカムローラK2a,K2bが回転可能に設けられるとともに、左右のカムローラK2a,K2bの中央に固定用の軸K2c、K2dが設けられている。カムレバーK2の他方の軸K2dは、シャフトレバーK3の一方の軸K3dと連結され、もう一方の軸K2cはボックスBに回転自在に設けられている。カム板K1は、特殊な曲線Scと停留部Sdとからなる輪郭を形成し、その輪郭曲線にカムローラK2a,K2bが当接してカムレバーK2が従動するため、インプットシャフトS1の回転は、三次元クランク機構SKとカム機構DK1を介して歯付ホイールRSの往復回動に変換され、図13乃至図15に示すように、歯付ホイールRSは停止部を含んだ揺動回転動作をする。
【0033】
具体的には、無杼織機Mの駆動源(駆動モータ)によりインプットシャフトS1が回転すると、図13に示すように、スイングアームS4を介して十字状の二軸部材5の一方の軸5Aも回転して、カム板K1を回転させる(図13、図14中の矢印方向)。この回転により、特殊な輪郭のカム板K1のカムK1a,K1bの中心軸Ki、KjからカムローラK2a、K2bの距離が変動する符号Sc(外周曲線)の範囲ではこのカム板K1に当接するカムレバーK2が回転して、カムレバーK2の軸K2cを介してシャフトレバーK3を駆動させると、リンクS6、扇状のギヤS7を介して歯付ホイールRSの軸1Rを回転させる(図14、図15)。そして、反給糸側の反転位置まで往動作させると、今度は、図15から図13に示すように復動作する。このような往復運動(揺動運動)により、図13から図15中のカムK1aの外周曲線Scの範囲では、歯付ホイールRSが回転するが停留部Sdでは歯付ホイールRSは、カムK1a、K1bの中心軸Ki、KjからカムローラK2a、K2bの距離が一定の範囲であり、停止状態におかれる。インプットシャフトS1が回転し続けると、反給糸側レピアRは符号Sd(停留部)の範囲で停止し、符号Sc(外周曲線)の範囲で運動するので、図示すると図17のように表される。反給糸側のレピアRは、S字曲線を描くように同期駆動するが、従来のS字曲線Sbとは異なり、反給糸側テープガイド6上の織布S側に停止し(図17中の「停止位置」)、把持部材1,11による緯糸Xの把持が確実になる。なお、給糸側のレピアRは、従来のS字曲線Sbと同じようにS字曲線を描くように同期駆動する(図17の給糸側参照)。
【0034】
次に、リンクS6の扇状のギヤS7に対する連結状態を調整する揺動距離調整機構DK2が設けられている。すなわち、上記ギヤS7の扇状を呈する左右の一辺側には円弧状の長孔S7cが形成される一方、二枚リンクS6のギヤS7側の軸S9には、長孔S7cに対する所定位置でその軸をネジ部材Nを介して固定する孔Naとネジ孔Nbが対応するように設けられている。ネジ部材Nの孔Naとネジ孔Nbは、長孔S7cに対して二箇所で固定され、円弧状の長孔S7cに対してリンクS6の一方側S9の位置を調整可能になっている。したがって、上記揺動距離調整機構DK2により、反給糸側レピアRの「停止位置」(図17)を織布Sの幅により調整可能になっている。
【0035】
次に、押圧解除部材T1は、反給糸側テープガイド6の織布Sの側に押圧動作可能に取り付けられている(図1、図16、図18)。押圧解除部材T1は、反給糸側のレピアRのグリップレバーR3を押圧してグリッパR1の緯糸Xの掛止を解除するもので、図18示すように、反給糸側テープガイド6上に移行したレピアRに向かって往復動作する構造になっている(図16の矢印方向)。押圧解除部材T1は、これを上方からネジ留めにより固定される固定板T2と、これを駆動するカムTCと揺動リンクTRと連結部材T3を備える(図16)。カムTCは、インプットシャフトS1と連動し、カムTCにより揺動リンクTRの揺動範囲が制御されて、連結部材T3を動作させて、押圧解除部材T1を往復動作させる構造になっている。このため、レピアRのグリップレバーR3が上記無杼織機Mの駆動手段と連動する押圧解除部材T1により押圧されて、緯糸Xの掛止を解除する。本実施の形態での解除のタイミングは、把持部材1,11による緯糸Xの把持の直後の瞬間のタイミングである。
【0036】
また、給糸側には、緯糸XのボビンB1と、緯糸Xが貯留される緯糸貯留装置B2と、緯糸Xに張力を付与する張力付与手段B3が配設されている(図8、図9)。張力付与手段B3は、保持スタッド30により保持される板バネ31と、固定部材35に取り付けられているロータリーソレノイド32により回転動作する円柱状の回転スタッド33とを備えている。回転スタッド33は、緯糸Xを板バネ31に対して押圧する当接部33aと、緯糸Xを板バネ31に対して押圧を解除する解除溝33bとを、その外周に交互に2箇所ずつ有している。したがって、回転スタッド33がロータリーソレノイド32により回転されると、緯糸貯留装置B2から引き出された緯糸Xに張力を間欠的に付与する。すなわち、給糸側のレピアは、無杼織機Mの中央で反給糸側のレピアRに受け渡されるが(図8)、この受け渡された緯糸Xは、上記張力付与手段B3の当接部33aとの間で張力が付与されるようになっている。なお、ロータリーソレノイド32に代えて、無杼織機Mの駆動源(駆動モータ)の軸や上記インプットシャフトS1の動作と同期させるようにしても良い。
【0037】
(緯糸把持の動作と緯糸把持方法)
次に、本実施の形態の無杼織機Mによる製織動作について説明する。緯糸Xは、ボビンB1から引き出され緯糸貯留装置B2に貯留されているが、給糸側のレピアRがその駆動系により無杼織機Mの中央に送り出され、反給糸側のレピアRに受け渡される。ここで、本実施の形態では、張力付与手段B3は、無杼織機Mの駆動軸と連結されたエンコーダからの信号により動作して、ロータリーソレノイド32を回転させることで動作する。ロータリーソレノイド32が回転すると、回転スタッド33は板バネ31と当接するように回転する。
【0038】
反給糸側のレピアRは、緯糸XをグリッパR1で掛止され、上記張力付与手段B3により張力が付与された状態で、反給糸側に到達すると、反給糸側の織り端Sa近傍に配置された把持部材1,11の手前を通過した直後に停止する(図18(a)(b))。すなわち、レピアRのグリッパR1は、反給糸側テープガイド6の織布S側の端部6aで停止する(図17中の「停止位置」)。したがって、レピアRがさらに緯入れ方向で織布Sの端部Saから緯入れ末端側に進行することはない。なお、揺動距離調整部材DK2の調整により、反給糸側テープガイド6の織布S側の端部6aの位置での停止やその前後での停止位置の調整が織布Sの幅により可能である。また、上記張力付与手段B3のロータリーソレノイド32の回転により、回転スタッド33の当接部33aと板バネ31との間で、緯糸Xに張力が付与される構造であるが、そのタイミングは次の筬打ち部材10による筬打ちの前において、反給糸側のレピアRが停止する前に、張力付与手段B3の回転スタッド33が回転して当接部33aと板バネ31により緯糸Xに張力が付与され、把持部材1,11で把持される。
【0039】
反給糸側レピアRが停止するために、緯入れされた緯糸Xは、把持部材1,11の把持用板1A,1B(又は把持用板11A,11B)により確実に把持され、張力が付与されたまま、筬打ち部材10の筬打ちと同時にキャッチング部材21に向かって揺動動作する。筬打ち部材10を単に揺動させると、その高さ位置が織り口の織布S側よりも下方になるが、その前にキャッチング部材21によりキャッチングされる。キャッチングに際して、緯糸Xは、キャッチング部材21の位置決め溝27と上方挟持部材21Aとで挟持されながら織り口の織布S側へと進み、次に、反対の復動作するときに、緯糸Xを係止溝28に係止させて把持部材1,11から緯糸Xを離脱させる(図2、図3)。
【0040】
また、把持部材1,11が緯糸Xを把持すると、その直後に押圧解除部材T1がレピアRのグリップレバーR3を押圧して、グリッパR1の緯糸Xを解除する(図18(c))。レピアRが停止する位置は、反給糸側テープガイド6の織布S側の端部6aであるために、緯糸ロスは最小限になる。この場合、レピアRが緯糸把持部材1,11を通過し、反給糸側テープガイド6の織布S側の端部6aで停止し、上記把持部材1,11が緯糸Xを把持した直後のタイミングで緯糸Xの先端をレピアRのグリッパR1から開放可能であり、レピアRの余分な走行を少なくし、糸ロスを最小限にする。
【0041】
ところで、従来の無杼織機は、給糸側と反給糸側のレピアRが互いにS字曲線を描くように往復動作させるもので(図17の符号Sb参照)、移動しながら従来の把持装置により把持しなけばならなかった。また、従来の押圧解除部材T1は、反給糸側テープガイド6の上に固定板TZ1を介してネジ止め固定されていた(図23)。
【0042】
これに対して、本実施の形態の反給糸側の駆動系は、上記カム機構DK1を付加させる構造により、反給糸側テープガイド6の織布S側の端部6aの位置でレピアRを停止させることができ、反給糸側の織布Sの端部Saの位置において把持部材1,11は確実に緯糸Xを把持することとなる。また、押圧解除部材T1はレピアRを停止させた状態でグリップレバーR3を押圧解除し、その後筬打ち部材10がそのまま揺動する。したがって、筬打ち部材10の通常の揺動動作による筬打ちにより、緯糸Xを把持した把持部材1,11が織り口の織布S側に打ち込まれる。筬打ち部材10に把持部材1,11を取り付けることは、簡単な構造で、高速性や耐久性に優れ、しかも、本実施の形態の緯糸把持方法によれば、精度の高い確実な緯糸把持が可能になる。また、レピアRの停止状態でグリップレバーR3を押圧解除部材T1が押圧するために、両者が磨耗により故障したりすることもない。また、押圧解除部材T1によるグリップレバーR3の押圧解除を無杼織機Mの駆動手段と同期させているので、把持部材1,11による緯糸Xの把持の直後の瞬間のタイミングで緯糸Xの掛止を確実に解除することができる。また、筬打ち部材10の揺動動作は無杼織機Mの駆動手段と同期されているので、押圧解除部材T1によるグリップレバーR3の押圧解除後も、筬打ち部材10は通常の揺動動作により筬打ちされ、緯糸Xは筬打ち動作と共にキャッチング部材21によりキャッチングされる。さらに、本実施の形態による張力付与手段B3により緯糸に張力を付与しながら把持部材1,11による把持することにより、緯糸Xが織り口の織布S側に打ち込まれると、緯糸緩みのない高品質な織物が得られる。
【0043】
(第2の実施の形態)
本実施の形態の無杼織機Mは、図19ないし図20に示すように、把持部材1を筬打ち部材10の上方から吊り下げるように取り付けられたものである。把持部材1は、第1の実施の形態と同様、コ字状の開口部1aを有する固定部材4と、一対の把持用板1A,1Bとを備え、固定部材4に一対の挟持用板1A,1Bを重ね合わせてネジNによりネジ止めされている構成であるが、筬打ち部材10の上方部材10fを嵌合する嵌合部材10eが設けられ、上記固定部材4を上にし、一対の把持用板1A,1Bを下にして吊り下げられている。したがって、第1の実施の形態のように、把持部材1が突き立てた状態でクランプ15cによって楔(くさび)効果により取り付けられているものと異なり、上方側から容易に取り付けることができる。このように取り付けると、ネジNの位置も上向きになるため、上方からネジNの調整が可能になる。なお、第1の実施の形態では、ネジNの位置が下向きで、調整し難い。
【0044】
また、図20に示すように、上記固定部材4には、長穴1gが形成され、上記嵌合部材10eに形成される穴10gとの間でボルト止めされているので、ボルトBを上記長穴1gに対して移動させることで、把持部材1の一対の挟持用板1A,1Bの上下方向(緯糸Xを把持する位置)の調整(高さ調整)も可能になっている。
【0045】
(第3の実施の形態)
本実施の形態の無杼織機Mは、図21及び図22に示すように、駆動系がいわゆるギヤ機構(駆動伝達機構)で構成されるもので、第1の実施の形態の揺動距離調整機構DK2等をそのまま備えるとともに、カム機構GDK1が設けられている。ギヤ機構G1,G2は、二軸間に回転運動を伝達する歯車(二軸が交わる歯車)、つまり、かさ歯車(ギヤ機構)により構成され、二軸G1,G2の一方G1は、インプットシャフトS1と連結され、他方G2は、軸G3を介してカム板GK1を有するカム機構GDK1と連結されている。カム機構GDK1は、カム板(板カム)GK1とカムレバーK2とシャフトレバーK3から構成されている。ここで、カムレバーK2とシャフトレバーK3等は上記第1の実施の形態と同様であるから説明を省略する。カム板GK1は、外周が二段となるダブルカムGK1a,GK1bが止着されるとともに、ほぼ中央に軸G3と連結されるカム軸GKjを有している。カム板GK1は、外周が楕円形状を呈して、その全体の輪郭を使用し、その輪郭曲線にカムローラK2a,K2bが当接してカムレバーK2が従動する。この点、カム板K1の輪郭の一部しか使用しない第1の実施の形態と異なり、従来の駆動伝達機構のカム機構付きのギヤ機構に、上記輪郭のカム板GK1とカムレバーK2を設けたカム機構GDK1にしたものである。インプットシャフトS1が回転すると、ギヤG1,G2が回転しカム板GK1も回転する。カム板GK1の輪郭曲線(外周形状)にカムローラK2a,K2bが当接しているため、カムレバーK2が揺動し、歯付ホイールRSの往復回動に変換され、図23に示すように、歯付ホイールRSは停止部Sd(全体の輪郭曲線の一部Sd)を含んだ往復動作(揺動回転動作)をする。すなわち、一対のレピアRの特殊な軌道を含んだ往復動作は図17(速度制御パターンの図)と同様の動作となり、反給糸側のレピアRは、S字曲線を描くように同期駆動するが、従来のS字曲線Sbとは異なり、反給糸側テープガイド6上の織布S側に停止し(図17中の「停止位置」)、把持部材1,11による緯糸Xの把持が確実になる。
【0046】
なお、本実施の形態では、駆動系としていわゆる三次元クランク機構とカム及びギヤ機構で説明したが、本発明の無杼織機における緯糸把持方法は、従来の駆動伝達機構にカムを付けて、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるものであればすべて含まれる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の無杼織機によれば、筬打ち部材による筬打ち動作と同期してキャッチング部材にキャッチングされるので、簡単な構造で確実に把持された緯糸を織り口の織布側に送ることが可能になる。
【0048】
本発明の請求項3ないし請求項5記載の無杼織機における緯糸把持方法によれば、レピアを停止させた状態で、筬打ち部材に一体的に取り付けられた把持部材により緯糸を把持するために、反給糸側の織布の端部の位置において確実に緯糸を把持することが可能になる。また、張力付与手段によって緯糸に張力を付与しながら把持部材により把持することにより、緯糸緩みのない高品質な製織が可能になる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の無杼織機の反給糸側を示す平面図である。
【図2】上記無杼織機の断面図である。
【図3】上記無杼織機の把持部材とキャッチング部材を示す断面図である。
【図4】上記無杼織機の反給糸側を一部切り欠いて示す平面図である。
【図5】上記無杼織機の把持部材を示す側面図である。
【図6】上記把持部材の他の例を示す側面図である。
【図7】上記把持部材の他の例を示す図である。
【図8】上記無杼織機の張力付与手段とボビンと緯糸貯留装置を説明する図である。
【図9】上記無杼織機の張力付与手段を示す斜視図である。
【図10】上記張力付与手段の動作を説明する図である。
【図11】上記無杼織機のキャッチング部材を示す斜視図である。
【図12】上記無杼織機の三次元クランク機構とカム機構と揺動距離調整機構を示す斜視図である。
【図13】上記三次元クランク機構とカム機構と揺動距離調整機構の動作を説明する断面図である。
【図14】上記三次元クランク機構とカム機構と揺動距離調整機構の動作を説明する断面図である。
【図15】上記三次元クランク機構とカム機構と揺動距離調整機構の動作を説明する断面図である。
【図16】上記無杼織機の押圧解除部材の取り付け状態を示す断面図である。
【図17】上記無杼織機のレピアの往復動作をグラフ化した図である。
【図18】上記無杼織機のレピアと押圧解除部材の動作を説明する平面図である。
【図19】上記無杼織機の把持部材とキャッチング部材を示す断面図である。
【図20】上記把持部材の取り付け状態を示す図である。
【図21】上記無杼織機のギヤ機構とカム機構と揺動距離調整機構を示す斜視図である。
【図22】上記ギヤ機構とカム機構と揺動距離調整機構の動作を説明する断面図である。
【図23】従来の無杼織機のレピアと押圧解除部材を示す平面図である。
【符号の説明】
1,11 把持部材、6 反給糸側テープガイド、6a 端部、10 筬打ち部材、21 キャッチング部材、21A 上方挟持部材、21B 下方挟持部材、B2 緯糸貯留装置、B3 張力付与手段、R レピア、R1 グリッパ、R3 グリップレバー、RB レピアバンド、RS 歯付ホイール、SK 三次元クランク機構(駆動伝達機構)、G1,G2 ギヤ機構(駆動伝達機構)、DK1,GDK1 カム機構、DK2 揺動距離調整機構、K1,GK1 カム板、K2 カムレバー、K3 シャフトレバー、M 無杼織機、S 織布、Sa 端部、Sc カム板の(外周)曲線、Sd カム板の停留部

Claims (8)

  1. 緯糸を掛止して往復駆動するレピアにより緯入れされる緯糸を、揺動する筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機において、筬打ち部材に一体的に取り付けられ緯糸を把持する把持部材と、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とを備えることを特徴とする無杼織機。
  2. 前記把持部材は、緯糸を挟持する一対の把持板と、一対の把持板のうちの少なくとも一方をばねの付勢力により付勢する構造とされていることを特徴とする請求項1記載の無杼織機。
  3. 給糸側と反給糸側とで緯糸を掛止して往復駆動する一対のレピアと、反給糸側のレピアと連結されるレピアバンドと、レピアバンドが巻き付けられる歯付ホイールと、無杼織機の駆動手段の回転駆動を往復運動に変換させ歯付ホイールに伝達させる駆動伝達機構とを備え、反給糸側のレピアにより緯入れされる緯糸を筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機を使用して、この無杼織機の筬打ち部材の反給糸側に緯糸を把持する把持部材が一体的に取り付けられ、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とが備えられるとともに、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるカム機構が上記駆動伝達機構に設けられ、反給糸側のレピアを停止させた状態で把持部材により緯糸を把持させ、上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチング部材がキャッチングすることを特徴とする無杼織機における緯糸把持方法。
  4. 給糸側と反給糸側とで緯糸を掛止して往復駆動する一対のレピアと、反給糸側のレピアと連結されるレピアバンドと、レピアバンドが巻き付けられる歯付ホイールと、無杼織機の駆動手段の回転駆動を往復運動に変換させ歯付ホイールに伝達させるカム機構付きのギヤ機構とを備え、反給糸側のレピアにより緯入れされる緯糸を筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機を使用して、この無杼織機の筬打ち部材の反給糸側に緯糸を把持する把持部材が一体的に取り付けられ、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とが備えられるとともに、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるカム形状にしたカム板を有する上記カム機構が上記ギヤ機構に設けられ、反給糸側のレピアを停止させた状態で把持部材により緯糸を把持させ、上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチング部材がキャッチングすることを特徴とする無杼織機における緯糸把持方法。
  5. 給糸側と反給糸側とで緯糸を掛止して往復駆動する一対のレピアと、反給糸側のレピアと連結されるレピアバンドと、レピアバンドが巻き付けられる歯付ホイールと、無杼織機の駆動手段の回転駆動を往復運動に変換させ歯付ホイールに伝達させる三次元クランク機構とを備え、反給糸側のレピアにより緯入れされる緯糸を筬打ち部材により筬打ちして織り口の織布側に打ち込む無杼織機を使用して、この無杼織機の筬打ち部材の反給糸側に緯糸を把持する把持部材が一体的に取り付けられ、織り口の織布側において上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチングするキャッチング部材とが備えられるとともに、把持部材が緯糸を把持する位置において反給糸側のレピアを停止させるカム機構が上記三次元クランク機構に設けられ、反給糸側のレピアを停止させた状態で把持部材により緯糸を把持させ、上記揺動する把持部材が把持した緯糸を所定高さ位置でキャッチング部材がキャッチングすることを特徴とする無杼織機における緯糸把持方法。
  6. 前記反給糸側のレピアに緯糸を解除するグリップレバーが設けられるとともに、グリップレバーを押圧して緯糸の掛止を解除する押圧解除部材が前記把持部材に近接して配置され、この押圧解除部材は、前記把持部材が筬打ち動作をしながら緯糸を把持した直後にレピアを停止させたままの状態でグリップレバーを押圧解除し、その後上記緯糸を把持した把持部材を取り付けた筬打ち部材がさらに揺動して筬打ち動作をさせることを特徴とする請求項3ないし請求項5記載の無杼織機における緯糸把持方法。
  7. 前記押圧解除部材は、無杼織機の駆動手段と同期させてグリップレバーを押圧解除することを特徴とする請求項6記載の無杼織機における緯糸把持方法。
  8. 前記無杼織機の給糸側に、緯糸に張力を付与する張力付与手段が設けられ、この張力付与手段により反給糸側のレピアが停止する前に緯糸に張力を付与することを特徴とする請求項3ないし請求項5記載の無杼織機における緯糸把持方法。
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