JP3678111B2 - プロジェクタから射出される投射光の経路内に人が進入した場合の光束制御 - Google Patents

プロジェクタから射出される投射光の経路内に人が進入した場合の光束制御 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プロジェクタから射出される投射光の経路内に人が進入した場合の光量制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
プレゼンテーションに多く利用されているプロジェクタは、コンピュータ等の画像供給装置から供給された画像信号に応じて画像を表す光(投射光)を投射することにより、画像を表示する画像表示装置である。ユーザは、スクリーン上に投射された画像を指し示しながらプレゼンテーションを実行することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
スクリーンの前面に配置したプロジェクタからスクリーン上に画像を投射する場合(このような投射を「前面投射」と呼ぶ。)、プロジェクタとスクリーンとの間には、投射光の通過する空間が存在し、ユーザやその他の人は投射光の経路内に進入することができる。このとき、これらの人がプロジェクタの方に視線を移すと、その人の視界に投射光が直接入射することになる。例えば、プロジェクタが正常に起動しているかを確認するために、人が投射レンズを直接覗き見てしまう場合がある。このとき、人は、例えば、「まぶしい」というような、不快感を持つ場合がある。プロジェクタの投射光の設計光束は次第に増大する傾向にあり、これに応じてユーザがより不快感を持つ可能性が大きい。
【0004】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射するような場合に発生する不快感を抑制するために、投射光の射出光束を抑制する技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の装置は、与えられる画像信号に応じて変調された光を射出する電気光学装置と、前記画像信号を前記電気光学装置に供給する画像処理部と、前記電気光学装置から射出されて投射される投射光の射出光束を制御する光束制御装置とを有するプロジェクタであって、
前記光束制御装置は、
前記投射光の経路内に進入した人を検知する検知部と、
前記検知部によって前記人の進入が検知されたときに、前記投射光の射出光束を抑制する抑制制御部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本発明のプロジェクタによれば、人が投射光の経路内に進入して、投射光が人の視界に直接入射するような場合に、人の進入を検知して、投射光の射出光束を抑制することができる。これにより、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射した場合に発生する不快感を抑制することが可能となる。
【0007】
上記プロジェクタにおける光束制御装置の第1の態様として、前記検知部は、前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられ、前記投射光に応じた反射光を受光する受光部を有し、前記受光部で受光された反射光の反射輝度を反射輝度信号として出力する輝度検出部と、
前記投射光に相当する画像信号の輝度信号レベルに応じた基準輝度を求め、求められた基準輝度を基準輝度信号として出力する基準輝度レベル生成部と、
前記反射輝度信号と前記基準輝度信号とを比較する輝度比較部と、を備え、
前記抑制制御部は、前記輝度比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制することが好ましい。
【0008】
このようにすれば、光束制御装置の検知部および抑制制御部を容易に構成することができる。
【0009】
ここで、輝度検出部で検出される反射光の反射輝度は、投射光の射出光束変化に依存して変化するため、基準輝度レベル生成部から出力される基準輝度は、投射光の射出光束変化に応じて変化するほうが望ましい。上記構成の基準輝度レベル生成部は、投射光に相当する画像信号の輝度信号レベルに応じた基準輝度を求めているので、出力する基準輝度信号を投射光の射出光束変化に依存して変化させることができる。
【0010】
また、上記プロジェクタにおける光束制御装置の第2の態様として、前記画像処理部は、
所定の輝度信号レベルに対応する投射光を射出させるための基準画像信号を生成し、前記電気光学装置に供給する基準画像信号生成部を備え、
前記検知部は、
前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられ、前記投射光に応じた反射光を受光する受光部を有し、前記受光部で受光された反射光の反射輝度を反射輝度信号として出力する輝度検出部と、
前記基準画像信号に応じて前記所定の輝度信号レベルに対応する投射光が射出されたときに、前記輝度検出部から出力される反射輝度を基準輝度信号として記憶する基準輝度レベル生成部と、
前記反射輝度信号と前記基準輝度信号とを比較する輝度比較部と、を備え、
前記抑制制御部は、前記輝度比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制するようにしてもよい。
【0011】
このようにしても、第1の態様と同様に、検知部および抑制制御部を容易に構成することができる。なお、第2の態様における基準輝度レベル生成部は、第1の態様における基準輝度レベル生成部のように投射光の射出光束変化に依存して基準輝度信号を変化させる構成とは異なり、所定の輝度信号レベルに対応する所定の反射輝度信号を基準輝度信号とする構成としているが、第1の態様による場合と同様の作用・効果を有有することができる。
【0012】
さらに、上記プロジェクタにおける光束制御装置の第3の態様として、前記検知部は、
前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられた赤外線発光部および赤外線受光部を有し、前記赤外線発光部から射出された赤外線の反射光を前記赤外線受光部で受光し、受光された赤外線の反射輝度を反射輝度信号として出力する輝度検出部と、
前記反射輝度信号と所定の基準輝度信号とを比較する輝度比較部と、を備え、前記抑制制御部は、前記輝度比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制するようにしてもよい。
【0013】
また、上記プロジェクタにおける光束制御装置の第4の態様として、前記検知部は、
前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられた超音波発信部および超音波受信部を有し、前記超音波送信部から射出された超音波の反射波を受信し、受信された超音波受信強度を超音波受信信号として出力する超音波検出部と、
前記超音波受信強度と所定の基準超音波受信強度とを比較する超音波比較部と、を備え、
前記抑制制御部は、前記超音波比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制するようにしてもよい。
【0014】
あるいは、上記プロジェクタにおける光束制御装置の第5の態様として、前記検知部は、
前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられた超音波発信部と、
前記投射レンズの近傍に設けられ、前記超音発信部から射出された超音波の反射波を受信する超音波受信部と、
前記超音波発信部から出力された超音波が前記超音波受信部で受信されるまでの時間を測定する時間測定部と、
前記時間測定部で測定された時間と所定の基準時間とを比較する時間比較部と、を備え、
前記抑制制御部は、前記時間比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制するようにしてもよい。
【0015】
上記第3ないし5の態様のいずれのようにしてもよく、第1、第2の態様と同様に、検知部および抑制制御部を容易に構成することができる。
【0016】
なお、上記プロジェクタにおいて、
前記光束制御装置は、さらに、
前記抑制制御部が前記投射光の射出光束を抑制する場合に、前記投射光の射出光束が抑制されていることを前記人に通知するため通知部を備えることが好ましい。
【0017】
このようにすれば、投射光の経路内に進入して投射光の射出光束が抑制されていることを、人に容易に通知することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は、本発明のプロジェクタを用いた投射表示システムを示す説明図である。本発明のプロジェクタPJは、コンピュータPCから供給された画像を表す光(投射光)を投射レンズPLを介してスクリーンSC上の投射面DIに投射することにより、画像を表示する。
【0019】
A.第1実施例:
図2は、本発明の第1実施例としてのプロジェクタPJ1の外観を示す概略斜視図である。このプロジェクタPJ1の投射レンズPLの近傍には、投射レンズの射出面方向に向かってフォトダイオードPDが設けられ、プロジェクタPJ1の筐体上面には、発光ダイオードNLおよびリセットボタンRBが設けられている。
【0020】
図3は、プロジェクタPJ1の概略構成を示す説明図である。このプロジェクタPJ1は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色信号(以下、3つの色信号をまとめて「RGB信号」とも呼ぶ。)を処理する画像信号処理部100と、各色信号に対応する3つの液晶パネル110R、110G、110Bと、コントラスト制御回路120と、検知部130とを備えている。
【0021】
画像信号処理部100は、3つの増幅回路210R、210G、210Bと、画像処理回路220とを有している。3つの増幅回路210R、210G、210Bは、入力されるR、G、Bの各色信号をそれぞれ増幅する。3つの増幅回路210R,210G,210Bは可変利得増幅回路で構成され、後述するコントラスト制御回路120から供給される利得制御信号SGの信号レベルに応じてそれぞれの増幅率Kr、Kg、Kbが調整される。
【0022】
画像処理回路220は、各増幅回路210R、210G、210Bから出力される色信号に種々の画像処理、例えば、ガンマ補正や、拡大縮小処理等を行う。種々の画像処理が行われた各色信号は、それぞれに対応する液晶パネル110R、110G、110Bに供給される。
【0023】
ところで、プロジェクタPJ1は、図示しない、画像を投射するための光学系を備えている。この光学系としては、照明装置と、照明装置による照明光を、3つの液晶パネル110R、110G、110Bのそれぞれの色に対応する3色の光に分離する色光分離光学系と、3つの液晶パネル110R、110G、110Bから射出される3色の光を合成する合成光学系と、投射レンズPL(図2)とを有している。なお、このような光学系の構成については、例えば本出願人により開示された特開平10−171045号公報に詳述されているので、ここではその説明は省略する。
【0024】
各液晶パネル110R、110G、110Bは、供給された各色信号に応じて、上述した色光分離光学系から射出される色光をそれぞれ変調して、各色信号に対応する画像光を射出する。各色の画像光は、合成光学系で合成されて投射レンズPLを介してスクリーンSC(図1)上に投射される。
【0025】
検知部130は、輝度検出部310と、輝度比較部320と、基準輝度レベル生成部330と、通知部340とを有している。輝度検出部310は、フォトダイオードPD(図2)を利用した受光部312と、受光部312から出力される信号を増幅する増幅回路314とを有している。輝度検出部310は、スクリーンSC(図1)や投射光の経路内に進入した人の体で反射した投射光(反射光)を受光し、受光した反射光の輝度(反射輝度)を反射輝度信号Spdとして出力する。なお、増幅回路314は増幅回路210R、210G、210Bと同様に、可変利得増幅回路が用いられ、増幅率Kyは図示しない制御信号によって調整可能である。
【0026】
基準輝度レベル生成部330は、Y変換回路332とローパスフィルタ(LPF)334とを有している。Y変換回路332は、RGB信号を輝度信号(Y信号)SYに変換する。LPF334は、輝度信号SYを平滑化することにより、基準輝度信号Sryとして出力する。
【0027】
輝度比較部320は、コンパレータ322により構成されている。反射輝度信号Spdは、抵抗328を介してコンパレータ322の正入力端子I+に入力され、基準輝度信号Sryは、抵抗366を介して負入力端子I−に入力される。コンパレータ322は、出力端子COと正入力端子I+とがスイッチ324とダイオード326とを介して接続されており、これにより正帰還回路が構成されている。従って、コンパレータ322の出力端子COは、正入力端子I+の信号レベルが負入力端子I−の信号レベルよりも小さい場合には、出力端子COの信号レベルはロウレベルとなり、正入力端子I+の信号レベルが負入力端子I−の信号レベルよりも大きい場合には、出力端子COの信号レベルはハイレベルとなる。出力端子COの信号レベルが一旦ハイレベルとなると、正帰還の効果により、ハイレベルが維持される。従って、輝度検出部310から出力される反射輝度信号Spdの信号レベルが、負入力端子I−の信号レベルより小さくなっても、正入力端子I+がハイレベルに維持され、コンパレータ322による比較動作は実行されない。リセットボタンRB(図1)を押すと、リセット制御回路350からリセット信号Srstとして1ショットパルス信号が出力され、スイッチ324が一旦オフされて正帰還が解除される。これにより、コンパレータ322の比較動作が再開される。
【0028】
以上の構成により輝度比較部320は、輝度検出部310から出力される反射輝度信号Spdの表す反射輝度と、基準輝度生成部330から出力される基準輝度信号Sryの表す基準輝度とを比較し、その比較結果を検知信号Scoとして出力する。
【0029】
なお、コンパレータ322の負入力端子I−にはリミッタ回路360が設けられている。リミッタ回路360は、負入力端子I−に入力される信号レベルがあまり低くなって、周囲の照明光などによって誤動作しないように制限する。図3には、制限レベルVry(l)と負入力端子I−との間を抵抗364とダイオード362を介して接続する構成の例が示されている。なお、抵抗364は、抵抗366に比べて十分小さな値に設定されていることが好ましい。このとき、基準輝度生成部330から出力される基準輝度信号Sryが制限レベルVry(l)以下になっても、入力端子I−の信号レベルはほぼ制限レベルVry(l)に固定される。なお、リミッタ回路360の構成は本実施例の構成に限られず、種々のリミッタ回路により構成することができる。
【0030】
コントラスト制御回路120は、検知部130から出力される検知信号Scoに応じて、第1の信号レベルNYGと第2の信号レベルLYGのいずれか一方を利得制御信号SGとして選択する。検知信号Scoを出力するコンパレータ322の出力端子COがロウレベルの場合には、第1の信号レベルNYGが利得制御信号SGとして選択され、ハイレベルの場合には第2のレベル信号LYGが選択される。第1の信号レベルNYGは、通常画像を投射している場合における各増幅回路210R、210G、210Bの増幅率Kr(n)、Kg(n)、Kb(n)を決定する。第2の信号レベルLYGは、投射光の射出光束を抑制する場合における各増幅回路210R、210G、210Bの増幅率Kr(l)、Kg(l)、Kb(l)を決定する。なお、第1の信号レベルNYGおよび第2の信号レベルLYGは、可変利得増幅回路の種類に応じて、一般的な電圧源回路や電流源回路を用いることにより容易に生成することができる。また、一般的な可変電圧源回路や可変電流源回路を用いることにより容易に信号レベルの調整を行うようにすることもできる。
【0031】
通知部340は、コンパレータ322の出力端子COと電源(グランド)との間に直列に接続された抵抗342と発光ダイオードNLとを有している。コンパレータ322の出力端子COから出力される検知信号Scoのレベルがハイレベルに変化すると、発光ダイオードNLが発光する。なお、通知部としては、音声通知部や画像通知部等の種々の構成とすることもできる。
【0032】
図4は、第1実施例のプロジェクタPJ1を用いて画像を投射している場合において、投射光の経路内への人の進入に応じて投射光の射出光束が抑制されることを示す説明図である。輝度検出部310の受光部312で受光される反射光は、投射光の一部であるので、投射光の射出光束変化に応じて変化する。従って、図4(b)に示すように、輝度検出部310から出力される反射輝度信号Spdは、図4(a)に示す輝度信号SYに応じて変化する。人が投射光の経路内に進入すると、投射光の一部は、人の体で反射される。輝度検出部310で検出される反射輝度は、投射レンズPLからフォトダイオードPDまでの経路の長さに依存するため、反射光の経路の長さが大きいほど反射輝度は小さくなる。従って、人が投射光の経路内に進入すると、図4(b)に示すように、反射輝度信号Spdの信号レベルが、非進入時に比べて大きくなる。また、信号レベルの大きさは、人の進入位置がプロジェクタPJ1に近いほど大きくなる。そこで、基準輝度信号Sryの信号レベルが、非進入時における反射輝度信号Spdのレベルよりも大きく、投射レンズPLから所定の距離に人が進入した場合(進入時)における反射輝度信号Spdのレベルよりも小さくなるように、あらかじめ増幅回路314の増幅率Kyを調整しておく。
【0033】
増幅率Kyの設定は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、全白の画像表示を行い、人の進入を検知したい位置(プロジェクタPJ1の投射レンズPLからの所定の距離)の近傍位置に、顔の反射率に相当する反射板を置く。そして、増幅回路314の増幅率Kyを徐々に大きくして検知信号Scoの信号レベルがロウレベルVLからハイレベルVHに変化する増幅率Kyを求める。以上のようにして、増幅率Kyの設定を行うことができる。
【0034】
人が所定の距離よりも近くに進入した場合には、輝度比較部320の出力である検知信号Scoの信号レベルが、図4(c)に示すように、ロウレベルVLからハイレベルVHに変化して、ハイレベルVHに固定される。そして、利得制御信号SGの信号レベルを第1の信号レベルNYGから第2の信号レベルLYGに変化させることにより、増幅回路210R、210G、210B(図3)の増幅率Kr、Kg、Kbを小さくすることができる。これにより、液晶パネル110R、110G、110Bに供給される色信号の信号レベルを小さくすることができるので、液晶パネル110R、110G、110Bから射出される各色の光量を抑制することができる。この結果、人の進入が検知される場合に、投射光の射出光束を抑制することができる。
【0035】
また、検知信号ScoがハイレベルVHに固定されると、通知部340の発光ダイオードNLに電流が流れて発光するので、人は、投射光の経路内に進入したために、投射光の射出光束が抑制されていることを確認することができる。これにより、人が投射光の経路外へ移動するように促すことができる。
【0036】
一旦実行された光量の抑制を解除するには、人が投射光の経路外に移動後(非進入状態)、リセットボタンRB(図1)を押せばよい。このとき、リセット制御回路350はリセット信号Srstとして図4(d)に示すようなロウレベルVLから一旦ハイレベルVHに変化する1ショットパルス信号を出力する。これにより、ハイレベルVHに固定されていた検知信号Scoの信号レベルがロウレベルVLに戻されて、コントラスト制御回路120は利得制御信号SGの信号レベルとして第1の信号レベルNYGを選択する。この結果、増幅回路210R、210G、210Bの増幅率が通常の増幅率Kr(n)、Kg(n)、Kb(n)に設定されて、投射光の射出光束の抑制が解除される。
【0037】
本実施例では、基準輝度信号Sryを、輝度信号SYyを平滑化することにより生成している。これは、次のような理由による。普通に投射している場合の投射光の射出光束が全体的に少ない場合と多い場合とでは、人の体による反射輝度が変化し、反射輝度信号Spdのレベルが変化してしまう。そこで、投射光の射出光束の全体的な変化に応じて、基準輝度信号Sryとしての信号レベルVryを輝度信号SYの変化に応じて変化させることにより、投射光の射出光束の変化に依存して反射輝度の検出マージンが変化することを抑制するためである。
【0038】
以上説明したように本実施例のプロジェクタPJ1では、投射光の経路内で投射レンズPLから所定の距離以内の位置に人が進入した場合に、投射光の射出光束を抑制させることができるので、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射するような場合に発生する不快感を抑制することができる。
【0039】
なお、以上説明からわかるように、検知部130とコントラスト制御回路120とが本発明の光束制御装置に相当する。
【0040】
B.第2実施例:
図5は、第2実施例としてのプロジェクタPJ2の概略構成を示す説明図である。なお、このプロジェクタPJ2は、第1実施例のプロジェクタPJ1と同様の外観を有しているので図示を省略する。このプロジェクタPJ2の第1実施例におけるプロジェクタPJ1との主な相違点は、検知部130(図3)の輝度検出部310と輝度比較部320と基準輝度レベル生成部330とを、輝度検出部310Aと輝度比較部320Aと基準輝度レベル生成部330Aとに置き換えて、検出部130を検知部130Aに置き換えるとともに、画像信号処理部100(図3)の3つの増幅回路210,R210G,210Bの出力と画像処理回路220の入力との間に新たに基準輝度信号生成部140を設けた点である。
【0041】
輝度比較部320Aは、輝度比較部320(図3)のアナログのコンパレータ322をデジタルコンパレータ322Aに置き換えた構成を示している。デジタルコンパレータ322Aは、デジタルの反射輝度信号Spdと基準輝度信号Sryとを比較してその比較結果を比較信号Scmpとして出力する。比較信号Scmpは、反射輝度信号Spdが基準輝度信号Sryよりも小さい場合にはロウレベルであり、反射輝度信号Spdが基準輝度信号Sryよりも大きい場合にはハイレベルとなる。比較信号Scmpは、1ショットパルス回路323に入力される。1ショットパルス回路323は、比較信号Scmpの信号レベルがロウレベルからハイレベルに変化したときに1ショットパルスを出力する。1ショットパルス回路323からの出力信号は、フリップフロップ(FF)回路325のセット入力(S)に入力される。FF回路325の出力(Q)のレベルは、1ショットパルス回路323から出力されるパルス信号の立ち上がりエッジタイミングでロウレベルからハイレベルに変化し、ハイレベルに固定される。これにより、投射光の経路内に人が進入することにより反射輝度信号Spdが基準輝度信号Sryよりも大きくなったことを検出して、FF回路325の出力(Q)から検知信号Scoがコントラスト制御回路120に出力される。リセット制御回路350からFF回路325のリセット入力(R)にリセット信号Srstが入力されると、FF回路325の出力(Q)はロウレベルに変化し、ハイレベル固定の状態が解除される。これにより、人の進入の検知を再び開始することができる。
【0042】
輝度検出部310Aは、輝度比較部320Aのデジタルコンパレータ322Aへの入力がデジタルであるのに対応させるため、輝度検出部310(図3)の受光部312および増幅回路314に加えて、増幅回路314から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換回路316を備えている。従って、輝度検出部310Aから出力される反射輝度信号Spdはデジタル信号である。
【0043】
基準輝度レベル生成部330Aは、レジスタ336と調整制御回路338とを有している。レジスタ336は、調整制御回路338からのストローブ信号発生時における反射輝度信号Spdの信号レベルを基準輝度信号Sryの信号レベルとして記憶する。
【0044】
基準輝度信号生成部140は、全白信号発生回路142とセレクタ144とを有している。全白信号発生回路142は全白信号に相当する基準画像信号を出力する。セレクタ144は、基準輝度レベル生成部330Aの調整制御回路338から出力されるセレクト信号SELに応じて各増幅回路210R、210G、210Bから出力される色信号と基準輝度信号のどちらか一方を選択する。
【0045】
基準輝度信号Sryとしての基準信号レベルをレジスタ336に記憶する場合には、以下のようにして行われる。まず、調整制御回路338からのセレクト信号SELによって全白信号発生回路142から出力される基準輝度信号が各色信号として選択される。選択された基準輝度信号は、画像処理回路220を経て各色の液晶パネル110R、110G、110Bに供給される。これにより全白の画像が投射される。このとき、輝度検出部310Aから出力される反射輝度信号Spdの信号レベルが、調整制御回路338から出力されるストローブ信号に同期してレジスタ336に記憶される。なお、輝度検出部310Aの増幅回路314は、増幅率Kyが特定の値、例えば、中間値に設定される。以上のようにしてレジスタ336に基準輝度信号Sryとしての基準信号レベルが記憶される。
【0046】
以上説明したように、本実施例は全白画像を投射した場合に検出される反射輝度を基準輝度として設定する場合を示している。第1実施例とは異なり基準輝度を投射光の射出光束変化に応じて変化させることなく一定の値としているが、本実施例においても第1実施例と同様に、投射レンズPLから所定の距離以内の投射光の経路内に人が進入した場合に、投射光の射出光束を抑制させることができるので、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射するような場合に発生する不快感を抑制することができる。
【0047】
なお、本実施例では輝度比較部320Aのコンパレータとしてデジタルコンパレータ322Aを用いた場合を例に説明しているが第1実施例と同様にアナログコンパレータ322を用いるようにしてもよい。この場合、基準輝度生成部としては電圧源を利用すればよい。
【0048】
以上説明からわかるように、検知部130Aとコントラスト制御回路120とが本発明の光束制御装置に相当する。
【0049】
C.第3実施例:
図6は、第3実施例としてのプロジェクタPJ3の外観を示す概略斜視図である。このプロジェクタPJ3の投射レンズPLの近傍には、投射レンズPLの射出面方向に向かって赤外線発光ダイオードIRDおよび赤外線フォトダイオードIRPDが設けられている。また、プロジェクタPJ3の筐体上面には、発光ダイオードNLが設けられている。
【0050】
図7は、プロジェクタPJ3の概略構成を示す説明図である。このプロジェクタPJ3の第1実施例におけるプロジェクタPJ1との相違点は、検知部130を検知部130Bに置き換えた点である。
【0051】
検知部130Bは、赤外線発光部410と赤外線検出部420と、赤外線基準輝度レベル生成部430と、コンパレータ322と、通知部340とを有している。
【0052】
赤外線発光部410は、赤外線発光ダイオードIRDによって赤外線を発光する。赤外線検出部420は、赤外線フォトダイオードIRPDを利用した赤外線受光部422と、赤外線受光部422から出力される信号を増幅する増幅回路424とを有している。赤外線検出部420は、赤外線発光部410から射出された赤外線がスクリーンSC(図1)や投射光の経路内に進入した人の体で反射した赤外線(赤外線反射光)を受光し、受光した赤外線反射光の輝度(赤外線反射輝度)を反射輝度信号Spdとして出力する。なお、増幅回路424は、増幅回路314(図3)と同様に構成できる。
【0053】
基準輝度レベル生成部430は基準レベルVrを発生する電圧源により構成され、発生した基準レベルVrを基準輝度信号Sryとして出力する。
【0054】
コンパレータ322は、反射輝度信号Spdの表す赤外線反射輝度と基準輝度信号Sryの表す赤外線基準輝度とを比較してその比較結果を検知信号Scoとして出力する。
【0055】
赤外線発光部410から射出された赤外線のうち、いずれかの反射面で反射されて赤外線受光部422で受光される赤外線反射光も、第1実施例の輝度検出部310(図3)において検出される投射光の反射光の光量と同様に、赤外線発光ダイオードIRDから赤外線フォトダイオードIRPDまでの経路の長さに依存し、経路の長さが大きいほど反射輝度は小さくなる。人が投射光の経路内に進入すると、赤外線の一部は、人の体で反射される。人の体で反射する赤外線反射光の経路の長さは、スクリーンSCで反射する赤外線反射光のそれに比べて小さくなる。従って、人が投射光の経路内中に進入すると、赤外線検出部420で検出される赤外線反射輝度を表す反射輝度信号Spdの信号レベルが、非進入時に比べて大きくなる。また、反射輝度の大きさは、人の進入位置がプロジェクタPJ3に近いほど大きい。
【0056】
そこで、基準輝度信号Sryの信号レベルVrが、非進入時における反射輝度のレベルよりも大きく、投射レンズPLから所定の距離に人が進入した進入時における反射光のレベルよりも小さくなるように、あらかじめ基準信号Sryの信号レベルVrおよび増幅回路314の増幅率Kiを調整しておく。
【0057】
増幅率Kiの設定は、例えば、以下のようにして行うことができる。検知したい位置(所定の距離)の近傍位置に顔の反射率に相当する反射板を置く。そして、基準レベルVrを適当な値に設定し、増幅回路424の増幅率Kiを徐々に大きくして検知信号Scoの信号レベルがロウレベルVLからハイレベルVHに変化する増幅率Kiを求める。以上のようにして、増幅率Kiの設定を行うことができる。
【0058】
人が所定の距離よりも近くに進入した場合には、コンパレータ322の出力である検知信号Scoの信号レベルが、ロウレベルからハイレベルに変化し、人が投射光の経路内の所定の距離よりも近くに進入し続けている間は、反射輝度信号Spdが基準信号Sryよりも大きくなり、検知信号Scoの信号レベルがハイレベルに維持される。これにより人の進入を検知することができる。そして、コントラスト制御回路120により増幅回路210R、210G、210B(図3)の増幅率Kr、Kg、Kbが制御されて、液晶パネル110R、110G、110Bから射出される各色の光量を抑制することができる。この結果、投射光の射出光束を抑制することができる。
【0059】
以上説明したように本実施例のプロジェクタPJ3も、投射レンズPLから所定の距離以内の投射光の経路内に人が進入した場合に、投射光の射出光束を抑制させることができるので、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射するような場合に発生する不快感を抑制することができる。また、本実施例では、第1、第2実施例のプロジェクタPJ1、PJ2とは異なり、投射光の反射を利用するのではなく、人の進入を検知するために専用の赤外線を利用した実施例を示しており、人の進入の検知が投射光の射出光束変化に依存するようなことがない。このため、本実施例のプロジェクタPJ3には、図3および図5に示すようなリセット制御回路350がなくてもよい。
【0060】
なお、以上の説明からわかるように赤外線発光部410および赤外線検出部420が本発明の輝度検出部に相当し、コンパレータ322が輝度比較部に相当する。また、検知部130Bとコントラスト制御回路120とが本発明の光束制御装置に相当する。
【0061】
D.第4実施例:
図8は、第4実施例としてのプロジェクタPJ4の外観を示す概略斜視図である。このプロジェクタPJ4の投射レンズPLの近傍には、投射レンズPLの射出面方向に向かって超音波送信素子SWTおよび超音波受信素子SWRが設けられている。また、プロジェクタPJ3の筐体上面には、発光ダイオードNLが設けられている。
【0062】
図9は、プロジェクタPJ4の概略構成を示す説明図である。このプロジェクタPJ4の第3実施例におけるプロジェクタPJ3との相違点は、検知部130Bの赤外線発光部410および赤外線検出部420を超音波発信部510および超音波受信部520に置き換えた点である。
【0063】
検知部130Cの超音波発信部510は、超音波発振回路512で発生した超音波信号を増幅回路514で増幅し、超音波送信素子SWTを介して発信する。超音波受信部520は、超音波発信部510から発信された超音波がスクリーンSCや投射光の経路内に進入した人の体で反射した超音波(反射超音波)を受信し、受信した反射超音波の受信強度(超音波受信強度)を超音波受信信号Sswとして出力する。
【0064】
超音波基準レベル生成部530は基準レベルVrを発生する電圧源により構成され、発生した基準レベルVr(基準超音波受信強度)を基準超音波受信信号Ssrとして出力する。
【0065】
コンパレータ322は、超音波受信信号Sswの表す超音波受信強度と基準超音波受信信号Ssrの表す基準超音波受信強度とを比較してその比較結果を検知信号Scoとして出力する。
【0066】
本実施例は、第3実施例のプロジェクタPJ3の赤外線発光部410および赤外線検出部420を超音波発信部510および超音波受信部520に置き換えて、投射光の経路内への人の進入を赤外線反射光の輝度変化ではなく超音波の受信強度変化を利用して検知する構成を示している。本実施例のプロジェクタPJ4も、投射レンズPLから所定の距離以内の投射光の経路内に人が進入した場合に、投射光の射出光束を抑制させることができるので、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射するような場合に発生する不快感を抑制することができる。
【0067】
なお、以上の説明からわかるように超音波発信部510および超音波受信部520が本発明の超音波検出部に相当し、コンパレータ322が本発明の超音波比較部に相当する。また、検知部130Cとコントラスト制御回路120とが本発明の光束制御装置に相当する。
【0068】
E.第5実施例:
図10は、第5実施例としてのプロジェクタPJ5の概略構成を示す説明図である。なお、このプロジェクタPJ5は、第4実施例のプロジェクタPJ4と同様の外観を有しているので図示を省略する。このプロジェクタPJ5の第4実施例におけるプロジェクタPJ4との相違点は、検知部130Cを検知部130Dに置き換えた点である。
【0069】
検知部130Dは、超音波発信部510と、超音波受信部520と、コンパレータ322と、超音波基準レベル生成部530と、時間測定部540と、レジスタ550と、デジタルコンパレータ560と、通知部340とを有している。超音波発信部510は、時間測定部540の時間測定制御回路542から出力されるスタート信号STに同期して、超音波発振回路512において超音波信号を発生する。発生した超音波信号は増幅回路514で増幅され、超音波送信素子SWTを介して発信される。超音波受信部520は、超音波発信部510から発信された超音波がスクリーンSCや投射光の経路内に進入した人の体の一部で反射された超音波(反射超音波)を受信し、受信した反射超音波の受信強度(超音波受信強度)を超音波受信信号Sswとして出力する。
【0070】
超音波基準レベル生成部530は基準レベルVrを発生する電圧源により構成され、発生した基準レベルVr(基準超音波受信強度)を基準超音波受信信号Ssrとして出力する。
【0071】
コンパレータ322は、超音波受信信号Sswの表す超音波受信強度と基準超音波受信信号Ssrの表す基準超音波受信強度とを比較してその比較結果を超音波検出信号SP(Ssp)として出力する。
【0072】
時間測定部540のカウンタ544は、スタート信号STが入力されて超音波検出信号SPが入力されるまでの間、クロック信号CKのクロック数を内部でカウントし、超音波検出信号SPが入力される前にフルカウントになれば、その状態のまま停止するように構成されている。また、カウンタ544の出力は、図示しないレジスタにより、超音波検出信号SPが入力されるかフルカウントになると、その時点でのカウント値を出力し、更新されるまで保持している。カウンタ544から出力される信号は受信時間信号Tswとしてデジタルコンパレータ560に入力される。レジスタ550にはあらかじめ時間測定制御回路542から基準のカウント値が記憶され、基準時間信号Trとしてデジタルコンパレータ560に入力される。デジタルコンパレータ560の出力は、受信時間信号Tswと基準時間信号Trとを比較して、受信時間信号Tswのほうが小さい場合にロウレベルからハイレベルに変化する。
【0073】
超音波発信部510で発信されてから超音波受信部520で受信されるまでの時間(受信時間)は、受信される超音波信号の伝送路の長さに依存して変化する。伝送路の長さが長いほど時間は長くなる。人が投射光の経路内に進入した場合に、人の体で反射した超音波の受信時間は、スクリーンSCで反射した場合の受信時間に比べて短くなる。検知したい位置(投射レンズPLから所定の距離だけ離れた位置)で超音波が反射された場合の受信時間をレジスタ550に設定しておけば、時間測定部540で測定される受信時間が小さい場合に、デジタルコンパレータ560の出力である検知信号Scoの信号レベルがロウレベルからハイレベルに変化して、人が投射光の経路内で投射レンズPLから所定の距離だけ離れた位置以内に進入していることを検知することができる。
【0074】
以上説明したように、本実施例は、超音波が発信されて受信されるまでの時間(受信時間)の変化を利用して、投射光の経路内への人の進入を検知する実施例を示している。本実施例においても他の実施例と同様に、投射レンズPLから所定の距離以内の投射光の経路内に人が進入した場合に、投射光の射出光束を抑制させることができるので、プロジェクタから射出される投射光が人の視界に直接入射するような場合に発生する不快感を抑制することができる。
【0075】
なお、デジタルコンパレータ560が本発明の時間比較部に相当する。また、検知部130Dとコントラスト制御回路120とが本発明の光束制御装置に相当する。
【0076】
なお、本発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロジェクタの使用例を示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施例としてのプロジェクタPJ1の外観を示す概略斜視図である。
【図3】プロジェクタPJ1の概略構成を示す説明図である。
【図4】第1実施例のプロジェクタPJ1を用いて画像を投射している場合において、投射光の経路内への人の進入に応じて投射光の射出光束が抑制されることを示す説明図である。
【図5】第2実施例としてのプロジェクタPJ2の概略構成を示す説明図である。
【図6】第3実施例としてのプロジェクタPJ3の外観を示す概略斜視図である。
【図7】プロジェクタPJ3の概略構成を示す説明図である。
【図8】第4実施例としてのプロジェクタPJ4の外観を示す概略斜視図である。
【図9】プロジェクタPJ4の概略構成を示す説明図である。
【図10】第5実施例としてのプロジェクタPJ5の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
100…画像信号処理部
110R,110G,110B…液晶パネル
120…コントラスト制御回路
130…検知部
130A…検知部
130B…検知部
130C…検知部
130D…検知部
140…基準輝度信号生成部
142…全白信号発生回路
144…セレクタ
210R,210G,210B…増幅回路
220…画像処理回路
310…輝度検出部
310A…輝度検出部
312…受光部
314…増幅回路
320…輝度比較部
320A…輝度比較部
322A…デジタルコンパレータ
322…コンパレータ(アナログコンパレータ)
324…スイッチ
326…ダイオード
330…基準輝度レベル生成部
330A…基準輝度レベル生成部
336…レジスタ
338…調整制御回路
340…通知部
342…抵抗
350…リセット制御回路
360…リミッタ回路
362…ダイオード
364…抵抗
366…抵抗
410…赤外線発光部
420…赤外線検出部
422…赤外線受光部
424…増幅回路
430…赤外線基準輝度レベル生成部
510…超音波発信部
512…超音波発振回路
514…増幅回路
520…超音波受信部
530…超音波基準レベル生成部
540…時間測定部
542…時間測定制御回路
544…カウンタ
550…レジスタ
560…デジタルコンパレータ
PJ…プロジェクタ
PJ1…プロジェクタ
PJ2…プロジェクタ
PJ3…プロジェクタ
PJ4…プロジェクタ
PJ5…プロジェクタ
PC…コンピュータ
PL…投射レンズ
SC…スクリーン
DI…投射面
PD…フォトダイオード
NL…発光ダイオード
RB…リセットボタン
IRD…赤外線発光ダイオード
IRPD…赤外線フォトダイオード
SWT…超音波送信素子
SWR…超音波受信素子

Claims (4)

  1. 与えられる画像信号に応じて変調された光を射出する電気光学装置と、前記画像信号を前記電気光学装置に供給する画像処理部と、前記電気光学装置から射出されて投射される投射光の射出光束を制御する光束制御装置とを有するプロジェクタであって、
    前記光束制御装置は、
    前記投射光の経路内に進入した人を検知する検知部と、
    前記検知部によって前記人の進入が検知されたときに、前記投射光の射出光束を抑制する抑制制御部と、を備え、
    前記検知部は、
    前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられ、前記投射光に応じた反射光を受光する受光部を有し、前記受光部で受光された反射光の反射輝度を反射輝度信号として出力する輝度検出部と、
    前記投射光に相当する画像信号の輝度信号レベルに応じた基準輝度を求め、求められた基準輝度を基準輝度信号として出力する基準輝度レベル生成部と、
    前記反射輝度信号と前記基準輝度信号とを比較する輝度比較部と、を備え、
    前記抑制制御部は、前記輝度比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制する、
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 与えられる画像信号に応じて変調された光を射出する電気光学装置と、前記画像信号を前記電気光学装置に供給する画像処理部と、前記電気光学装置から射出されて投射される投射光の射出光束を制御する光束制御装置とを有するプロジェクタであって、
    前記光束制御装置は、
    前記投射光の経路内に進入した人を検知する検知部と、
    前記検知部によって前記人の進入が検知されたときに、前記投射光の射出光束を抑制する抑制制御部と、を備え、
    前記画像処理部は、
    所定の輝度信号レベルに対応する投射光を射出させるための基準画像信号を生成し、前記電気光学装置に供給する基準画像信号生成部を備え、
    前記検知部は、
    前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられ、前記投射光に応じた反射光を受光する受光部を有し、前記受光部で受光された反射光の反射輝度を反射輝度信号として出力する輝度検出部と、
    前記基準画像信号に応じて前記所定の輝度信号レベルに対応する投射光が射出されたときに、前記輝度検出部から出力される反射輝度を基準輝度信号として記憶する基準輝度レベル生成部と、
    前記反射輝度信号と前記基準輝度信号とを比較する輝度比較部と、を備え、
    前記抑制制御部は、前記輝度比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制する、
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  3. 与えられる画像信号に応じて変調された光を射出する電気光学装置と、前記画像信号を前記電気光学装置に供給する画像処理部と、前記電気光学装置から射出されて投射される投射光の射出光束を制御する光束制御装置とを有するプロジェクタであって、
    前記検知部は、
    前記投射光を射出する投射レンズの近傍に設けられた超音波発信部と、
    前記投射レンズの近傍に設けられ、前記超音波発信部から射出された超音波の反射波を受信する超音波受信部と、
    前記超音波発信部から出力された超音波が前記超音波受信部で受信されるまでの時間を測定する時間測定部と、
    前記時間測定部で測定された時間と所定の基準時間とを比較する時間比較部と、を備え、
    前記抑制制御部は、前記時間比較部の出力に応じて前記投射光の射出光束を抑制する、
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のプロジェクタであって、
    前記光束制御装置は、さらに、
    前記抑制制御部が前記投射光の射出光束を抑制する場合に、前記投射光の射出光束が抑制されていることを前記人に通知するための通知部を備える、
    プロジェクタ。
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