JP3677955B2 - 回転速度制御装置およびこれを備えた機器 - Google Patents

回転速度制御装置およびこれを備えた機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘性流体を用いた回転速度制御装置およびこれを備えた機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
蓄積した機械エネルギを回転速度を制御しながら開放し、時計などとして使用する装置が幾つか提案されており、例えば特開昭59−135388号や特公平3−3752号にはゼンマイに蓄積された機械エネルギを輪列を用いて発電機に伝達し、この発電機によって機械エネルギから変換された電気エネルギーで水晶発振器及び電子回路を駆動し、電子回路で発電機の制動量を調整する事で、回転速度を制御する技術が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような回転速度制御装置を用いた機器は機械エネルギの蓄積装置、例えば手動または重錘を用いたエネルギ補給装置によってゼンマイへのエネルギ蓄積を行い、このゼンマイより供給されるエネルギにより発電機を駆動し発電を行い、水晶振動子や制御用ICを駆動する。制御用ICは水晶振動子の出力を基準信号として発電機の回転速度を制御する事で、回転速度を一定に保つ事ができる。
【0004】
この様な回転速度制御装置を使用する事で、1次電池や2次電池の不要な精度の高い時計等を得る事ができる。
【0005】
しかしながらこのような回転速度制御装置は、水晶振動子駆動ブロック、水晶振動子出力から基準信号を作成するブロック、発電機回転速度検出ブロック、基準信号と回転速度比較ブロック、発電機回転速度制御ブロックなどの多くのブロックを必要とする。また発電機回転速度制御ブロックの回路は発電機から発生する大きな電流を直接制御する必要があり、制御用のICは複雑で大規模となる。そのためこのような回転速度制御装置やこれを使用した機器は複雑であり、コストが高いと言う課題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するため本発明においては以下のような手段を用いる。
【0007】
本発明の回転速度制御装置は、機械エネルギを蓄えるゼンマイからなる駆動源と、前記駆動源によって駆動される電気粘性流体と、前記電気粘性流体の回転速度を調速するために必要な電気エネルギを発生させる電圧発生手段と、前記電気粘性流体に印加する電圧を調整する電圧調整手段とを有することを特徴とする。本発明によれば、ER流体に印加される電圧を、前記駆動源の発生トルクに応じて変化させる手段がゼンマイの両端の回転差を検出する事が可能となるため、力センサ等を用いることなく、簡単な回路構成で一定の回転速度制御を実現することができる。また、本発明によれば、簡易で低いコストの1次電池の不要な精度の高い回転速度制御装置を得る事ができる。
【0008】
また、本発明の回転速度制御装置は、前記電圧発生手段は前記駆動源によって駆動される交流前記輪列によって駆動される発電機であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の回転速度制御装置は、前記電気粘性流体に電圧を印加する電極が複数対である事を特徴とする。調速装置内のER流体に電界を印加する電極を、複数対積層した構成とする事で、低い電圧でER流体の粘性抵抗を有効に制御することができる。
【0017】
本発明の機器は、請求項1から4のいずれかに記載の回転速度制御装置を有する事を特徴とする。
【0018】
これらの手段により、本発明によって簡易で低いコストの1次電池の不要な精度の高い回転速度制御装置やこれを用いた機器を得る事ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明の実施例に係る回転速度制御装置を備えた時計装置の概要を示してある。本例の時計装置30は、格納したER流体4に電圧を印加可能なように電極5を形成した調速装置3と、着磁ロータ6、ステータ7、発電コイル8を備えた発電装置20と、着磁ロータ6が回転して得られた交流電流を整流する整流回路9と、整流された電流を蓄積する蓄電手段11と、蓄電手段11の電圧を調速装置3に調整して印加する電圧調整手段13と、駆動輪列2によって調速装置3、発電装置20と結合され、これらを駆動する機械エネルギーを供給するゼンマイ15を格納した香箱1と、このゼンマイ15の発生力に応じて電圧調整手段13を制御する制御手段40からなっている。なおER流体4は、液晶やイオン交換樹脂等を有機溶媒に分散させたものなど、印加する電界によりその流体の粘性抵抗が変化するものであればよい。制御手段40はゼンマイ15のたわみをその内端と外端の回転差で表せるように構成された制御輪列16と、この制御輪列16によって電圧調整手段13の可変抵抗器14の抵抗値を変化させる巻き上げ量指示針17からなっている。また本例では、時計装置を駆動するためのエネルギー源にゼンマイを用いているが、重り等を吊るし、その落下時のエネルギや、空気を容器に圧縮して注入し、それが吹き出す時のエネルギを用いるなど、輪列を駆動する機械エネルギーを供給できるものであればよい。また蓄電手段11にはコンデンサ12を用いているが、2次電池などの電力蓄積能力を備えたものであれば良い。さらに整流回路9は、本例のようにダイオード10を用いた半波整流に限定されず、全波整流回路であっても良く、インバータなどを用いた整流回路であってももちろん良い。
【0020】
図1では本例の時計装置を概念図を用いて示してあるが、駆動輪列2および調速装置3などは、整流回路9、蓄電手段11と平面的に重なる様に配置されており、装置全体の小型化が図られている。
【0021】
駆動輪列2には不図示の針が取り付けられており、これを用いて時刻を表示する事ができる。
【0022】
ここでER流体を用いた調速装置の原理について説明する。図1において香箱1のゼンマイ15に蓄積された機械エネルギは定常状態において、駆動輪列2や軸受け等の摩擦、調速装置3内のER流体4の粘性抵抗、発電機20の磁気損失と発電電力などに消費されているが、簡単のためゼンマイの発生トルクとER流体の粘性抵抗のみに着目し、説明を行う。
【0023】
図5に示すように、ゼンマイ15からの駆動トルクは短い時間の間では、直線61の様に回転速度に関係なくほぼ一定である。ER流体4に電圧を印加しない状態で回転速度を変化させると、調速装置3の負荷トルクは65の様に回転速度にほぼ比例する。これは流体が本来持っている粘性抵抗のためである。しかしながら、回転数に応じた電圧を印加すると、このトルクは曲線62または66の様になる。曲線の傾きは、回転速度に対する印加電圧の比例定数が大きいほど大きくなる。これは直線65に対し、ER流体4の印加電圧により粘性抵抗が変化する効果が上乗せされるためである。
【0024】
このような特性によって調速機3は、何らかの外乱によって回転速度が一時的に変化すると通常の粘性抵抗増加分の他に電圧変化分の効果が働き、すばやく安定点に復帰するため、電圧を印加しない場合よりも回転安定性が高い。
【0025】
また、一般に流体の粘性抵抗は図8の曲線90に示すように温度によって変化する。しかしながらER流体は上述した様な回転速度に対する電圧変化分の効果があるので、回転速度の温度による変動は通常の流体よりも小さくなる。さらに後述する様に、通常は回転速度に比例してER流体に印加する電圧を、温度変化分を補正した値にする事によって、より安定した回転速度制御を行う事ができる。
【0026】
ここまではゼンマイのトルクが一定である前提で述べた。しかしながら、ゼンマイトルクが変動しても、変動分をER流体に印加する電圧により補正することで回転速度を一定に保つことができる。図6の曲線67に示した様にゼンマイ15の発生トルクは、ゼンマイを巻上げ輪列を駆動し始めてからの経過時間に応じて、それがほどけるため徐々に低下する。すなわちゼンマイのトルクは図5における直線61から直線63に変化し、回転速度は64Aから64Bに低下する。この時、後述する様に電圧調整手段13により、ER流体4の回転速度とトルクの関係を66に補正する事で回転速度を一定に保ち続ける事ができる。なお、温度変化に対するER流体の粘性負荷トルクの変動や、ゼンマイ駆動トルクの変動による回転速度の変動が使用目的に対して問題にならない場合はこれらの補正を行う必要がない事はもちろんである。その場合もER流体の回転速度に対する負荷トルクの特性は図5の曲線62、66に示す様に、直線65に対しER流体4の印加電圧により粘性抵抗が変化する効果が上乗せされるため、前述したトルクの変動に対する回転速度の変動は回転速度に対応した電圧を印加しない場合よりも小さくなる。
【0027】
これらの補正を実現するために、図1に示す様に、ER流体4を格納しER流体4に電圧を印加可能なように電極5を形成した調速装置3と、発電装置20と、発電装置20が発電した交流電流を整流する整流回路9と、整流された電流を蓄積する蓄電手段11と、蓄電手段11の電圧を調速装置3に調整して印加する電圧調整手段13と、駆動輪列2によって調速装置3、発電装置20と結合され、これらを駆動する機械エネルギーを供給するゼンマイ15を格納した香箱1と、このゼンマイ15の発生力に応じて電圧調整手段13を制御する制御手段40が必要となる。
【0028】
以下調速装置3と電圧調整手段13、制御手段40の構成について詳細に説明する。
【0029】
本例の調速装置3は図2に示したように、ER流体4を格納し不図示の駆動輪列2とかみあう駆動用歯車52と共に回転する外円筒51と、外円筒51を支える軸受け56a、56bと、地板54に固定され回転しない内円筒53からなっている。また内円筒53は地板から絶縁板55によって絶縁されており、電圧調整手段13の出力電圧が印加される様な構成となっている。回転する外円筒51は駆動輪列2と常に噛み合っているため、駆動輪列2もしくは香箱1を地板54に電気的に接続する事により、外円筒51もブラシ等を介さずに地板54に接続することができる。またA−A’における調速装置3の断面図を図3に示す。外円筒51と内円筒53の間には円板状の電極57、58が、互いに接触しないように構成されている。外円筒51が回転すると外円筒51に形成されている電極58も回転し、回転しない内円筒53に形成されている電極57との間に満たされているER流体4によって、粘性抵抗が働く。なお501は外円筒51と共に回転し、ER流体4が外部に流出しないように封止している絶縁体のパッキンである。
【0030】
この粘性抵抗は電極57、58間の電圧により変化するが、図4の曲線60に示すように直線ではない。印加電界Eに対する粘性抵抗の変化の大きい領域602が、領域601、603よりも望ましい。図3に示すように、電極57、58を円板状とし外円筒51と内円筒53に互い違いに取り付ける電極を積層した構成とする事により電極間の距離を自在に設定することが可能となるので時計内で実現可能な低い電圧でも、電界EをER流体の粘性抵抗を有効に制御することができる領域602に設定することが可能となる。
【0031】
次に図7を参照して本例の電圧調整手段13と制御手段40について説明する。制御手段40は、ゼンマイ15の内端に直結された内端車70、内端車70と巻き上げ量指示車75を結合する輪列71、73からなる内端伝達系80と、ゼンマイ15の外端に直結された外端車72と、外端車72と巻き上げ量指示車75を結合する輪列74の外端伝達系81をからなる。2つの伝達系はゼンマイ15からの減速比が同じで巻き上げ指示車75を逆方向に駆動するように設定されている。このため巻き上げ量指示針17は一定範囲よりも外に移動することはなく、ゼンマイの巻き上げ量、すなわちゼンマイの発生トルクに対応した位置を示すようになる。
【0032】
さらに可変抵抗機14の両端には発電装置20の出力を整流し、蓄電しているコンデンサ12が接続されている。このため回転速度に比例した電圧が検出素子等の手段を設けることなく可変抵抗機14の両端に印加されることとなる。
【0033】
今、ゼンマイ15の外端車72を不図示のリュウズ等で巻き上げる場合を考える。この時外端伝達系81は矢印83の方向に回転し、巻き上げ指示車75を時計回りに回転させる。この時、巻き上げ量指示車75に直結し、先端に可変抵抗器14から電圧を取り出すための電極78を持つ巻き上げ量指示針17も左側に移動し、電極78に出力される電圧は高くなる。この結果調速装置3に印加される電圧も高くなる。この時図5において巻上げ後の高いゼンマイトルク61に対するER流体4の粘性抵抗によるトルクは曲線62となり、回転速度は64Aとなる。
【0034】
一方、ゼンマイ15は発電機を駆動しながら徐々にほどけて行く。この時内端伝達系80は矢印82の方向に回転し、巻き上げ指示車75を反時計回りに回転させる。この時、巻き上げ量指示針17は右側に移動し、電極78には徐々に低い電圧が印加されてゆく事となる。この結果、調速装置3にも徐々に低い電圧が印加される。ゼンマイがほどけて、トルクが図5の直線63まで下がった時、ER流体4への印加電圧も下がっているので、粘性抵抗によるトルクは曲線66となり、回転速度は、やはり64Aに保たれる。このようにして力センサ等を用いることなく、簡単な回路構成で一定の回転速度制御を実現することができる。
【0035】
さらに、この巻き上げ指示針を文字側から見る事ができるようにする事により、この時計があとどの程度持続するかを知る事ができユーザーの利便性も向上する。
【0036】
また、図7に示したように巻き上げ量指示針17と電極78はバイメタル77で結合されている。前述したように、一般に流体の粘性抵抗は図8の曲線90に示すように温度変化によって変化する。しかしながら温度変化によってバイメタル77が変形すると、それに伴い電極78の位置が変化するため、ER流体に印加される電圧が温度に応じて補正され、ゼンマイのトルク変動に対する時と同様に回転速度を適正に保つことができる。
【0037】
なお、前述したように電圧調整手段13、制御手段40、バイメタル77は、温度変化に対するER流体の粘性負荷トルクの変動や、ゼンマイ駆動トルクの変動による回転速度の変動が使用目的に対して問題にならない場合は省略する事ができる。
【0038】
この様に、図1に示した本例の回転速度制御装置を備えた時計装置30は調速装置3にER流体4を用い、このER流体4に印加する電圧に、駆動輪列2で調速装置3と機械エネルギーの供給源であるゼンマイ15と結合された発電装置20で発電された電力を、ゼンマイ15のトルクに応じて補正した電圧で印加する事により、複雑な電子回路によることのない、低コストで精度の高い回転速度制御を行う事ができる。また図3に示す様に、調速装置3においてER流体4に電圧を印加する電極57、58を円板状とし外円筒51と内円筒53に互い違いに取り付ける構成とする事により、低い電圧においてもER流体4の粘性抵抗トルクの変化を大きくする事が可能となり、時計内で実現可能な低い電圧でER流体4を直接制御することができる。さらに巻き上げ量指示針17と電極78をバイメタル77で結合する事により、ER流体4の温度変化に対する粘性抵抗変化を補正する事ができ、より高精度の回転速度制御が可能となる。
【0039】
上記実施例では、ER流体4を格納する調速装置3に円筒形の容器を使用し、内円筒53を固定して外円筒51を回転させたが、外円筒51を固定し内円筒53を回転させてもよい事はもちろんである。
【0040】
さらに調速装置3の形状も円筒のみでなく図9に示したような円板状の調速装置100で、地板54に固定された下円板101と、下円板101に取り付けられた同心円状の電極103と、駆動輪列2によって駆動される上円板102と、上円板102に取り付けられ、電極103に接触しないよう電極103の中間のピッチで構成された電極104を持ち、これらの間にER流体4を格納した構成でもよい。
【0041】
なお502、503はER流体4が外部に流出しないように封止している絶縁体のパッキンである。また円筒状の調速装置3と同様に調速装置内のER流体に電界を印加する電極を積層した構成とする事で、電圧調整手段13からの低い電圧でER流体の粘性抵抗を有効に制御することができる。この様な調速装置100は前述した円筒状の調速装置3に対し、調速装置の薄型化に有利である。
【0042】
前記実施例では回転速度を一定に保つ制御の実現方法を述べたが、ER流体に印加する電圧を制御することにより、任意の回転数を実現することができる。図10にこのような回転速度制御装置を用いた警告装置を示す。
【0043】
本例の警告装置120は、ER流体4を格納した調速装置3と、着磁ロータ126、ステータ127、発電コイル128を備えた発電装置140と、着磁ロータ126が回転して得られた電力によって発光する発光素子129と、輪列122によって発電装置140や、発光素子129の光を反射する反射板131と結合され、これらを駆動する機械エネルギーを供給するゼンマイ135を格納した香箱121からなっている。また本例では、時計装置を駆動するためのエネルギー源にゼンマイを用いているが、重り等を吊るし、その落下時のエネルギや、空気を容器に圧縮して注入し、それが吹き出す時のエネルギを用いるなど、輪列を駆動する機械エネルギーを供給できるものであればよい。
【0044】
このように構成された警告装置120は周囲が明るい昼間は、太陽電池130の発生電圧がER流体4に印加されるため粘性抵抗が大きく回転しないが、夜間、太陽電池130の発生電圧が低下するとER流体の粘性抵抗が小さくなり、回転を開始する。この時発電装置140も回転するため、この発生電力によって発光素子129が点灯する。さらに輪列122の回転によって反射板131も駆動されるため、光が反射・明滅し警告装置として機能する。
【0045】
この様に、本例の回転速度制御装置を備えた警告装置120は調速装置3にER流体4を用い、このER流体4に印加する電圧に、太陽電池130の発生電圧を用い、駆動輪列122により調速装置3と機械エネルギーの供給源であるゼンマイ135と結合された発電装置140で発電された電力を、発光素子129の発光に用いる事で電源の必要がなく、夜間に自動点滅する警告装置を得る事ができる。またこの警告装置は太陽電池の電力を蓄積し夜間発光するものの様に、2次電源が必要ではないため、2次電源の劣化による故障もなく、半永久的に使用が可能である。
【0046】
また、本発明は上記の実施例で説明した時計装置・警告装置に限定するものではない。回転速度の制御が必要なタイマー、温度・湿度等の記録計、太陽・星の追尾装置、レコードプレーヤー、オルゴール、ゼンマイ駆動の模型・人形などの遊具等にも適用が可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ER流体に印加される電圧を、前記駆動源の発生トルクに応じて変化させる手段がゼンマイの両端の回転差を検出する事が可能となるため、力センサ等を用いることなく、簡単な回路構成で一定の回転速度制御を実現することができる。また、本発明によれば、簡易で低いコストの1次電池の不要な精度の高い回転速度制御装置を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る回転速度制御装置を備えた時計装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示す回転速度制御装置の構成を示す図である。
【図3】図2に示す回転速度制御装置の構成を拡大して示す断面図である。
【図4】ER流体の印加電界に対する粘性抵抗の変化を表す図である。
【図5】図1に示す回転速度制御装置の回転速度制御原理を、ゼンマイの発生トルクとER流体の粘性抵抗によるトルクの関係から表した図である。
【図6】図1に示すゼンマイの、経過時間によるトルク変化を示す図である。
【図7】図1に示す電圧調整手段を制御する制御手段の構成を示す図である。
【図8】流体の温度に対する粘性抵抗の変化を表す図である。
【図9】回転速度制御装置の他の構成を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る回転速度制御装置を備えた警告装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・香箱
2・・駆動用輪列
3・・調速装置
4・・ER流体
5・・電極
6・・着磁ロータ
7・・ステータ
8・・発電コイル
9・・整流回路
10・・ダイオード
11・・蓄電手段
12・・コンデンサ
13・・電圧調整手段
14・・可変抵抗器
15・・ゼンマイ
16・・制御輪列
17・・巻き上げ量指示針
18・・時刻指示針
20・・発電装置
30・・時計装置
40・・制御手段
51・・外円筒
52・・駆動用歯車
53・・内円筒
54・・地板
56・・軸受け
57、58・・電極
60・・ER流体の粘性抵抗と印加電界の関係
61、63・・ゼンマイ発生トルクと回転速度の関係
62、65、66・・ER流体の粘性抵抗トルクと回転速度の関係
67・・ゼンマイ発生トルクと経過時間の関係
70・・内端車
72・・外端車
76・・巻き上げ量指示針
77・・バイメタル
78・・電極
100・・円板状の調速装置
120・・ER流体を用いた警告装置

Claims (5)

  1. 機械エネルギを蓄えるゼンマイからなる駆動源と、
    前記駆動源によって駆動される電気粘性流体と、
    前記電気粘性流体の回転速度を調速するために必要な電気エネルギを発生させる電圧発生手段と、
    前記電気粘性流体に印加する電圧を調整する電圧調整手段とを有することを特徴とする回転速度制御装置。
  2. 請求項1において、前記電圧発生手段は前記駆動源によって駆動される交流発電機であることを特徴とする回転速度制御装置。
  3. 請求項1または2のいずれかにおいて、前記電気粘性流体に印加される電圧を、前記駆動源の発生トルクに応じて変化させる手段を持つことを特徴とする回転速度制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記電気粘性流体に電圧を印加する電極が複数対であることを特徴とする回転速度制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の回転速度制御装置を有することを特徴とする機器。
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