JP3677815B2 - 超音波装置 - Google Patents

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
超音波により、水中での物体等の計測を行う場合に使用する超音波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで水中あるいは生体中における超音波撮像の方式が提案されている。このような装置においては、受信信号の遅延と加算処理を行なう受信整相部の構成法が、装置全体の規模を決定する点で最も重要である。そこで本発明者らにより、遅延整相部に対する精度要求を緩和する周波数移動整相法が提案されている(日本音響学会誌、44巻、9号(1988)pp.646〜652)。また、受信整相部の構成法として、近年の集積回路技術の急速な発展により、量子化整相法が主要な技術となりつつある。この量子化整相法では、標本化回路の動作速度あるいは量子化精度が問題となる。この問題に関して、本発明者らは周波数移動オーバーサンプリング法を提案している(特願平4−252576号)。
【0003】
標本化回路の動作速度を緩和する方法として、補間による整相法が知られている。この技術は例えば、”Digital Interpolation Beamforming for Low−Pass and Bandpass Signals”、Proceedings of the IEEE、Vol.67、No.6、June(1979)に記載されている。
【0004】
補間による整相法では、受信信号を目的とする時間精度より粗い時間精度で標本化し、整相加算時に目的の時間精度での信号値を、標本化関数等の補間関数を用いて算出し加算する。この補間による整相法では、標本化周期を単位とする大きな時間遅延を、記憶回路やシフトレジスタを用いた回路構成で行ない、標本化周期以下の微小な遅延を、補間関数を用いて実現する。
【0005】
また、一般にベースバンド整相法と呼ばれる方式では、受信信号を直交する参照波で周波数移動し、低周波通過フィルタを経て直流成分を中心周波数とする単一の信号帯に変換してから遅延処理を行なう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、ベースバンドへの周波数移動処理(復調処理)と補間による整相加算を行なう構成を、同時に実現する場合には、位相回転あるいは周波数移動に多数の乗算器が必要となり、装置規模が大きくなる点に問題があった。即ち、周波数移動のためのミキサあるいは復調回路を受信信号の個々に設ける必要があった。また、周波数移動を行わずに補間による整相を行なった後に復調回路を後置すると、標本化関数等を用いる補間関数との畳み込み演算回路の出力は、搬送波を有するままの受信信号帯域を保存する必要から、周波数移動処理(復調処理)を高い周波数で行う必要があった。
【0007】
本発明の目的は、このような状況を鑑み、整相を行った後に復調回路を後置することなく、補間器を主体とする簡易な構成の整相方式を提供し、この整相方式に基づく、装置構成の大幅な簡易化を達成する超音波装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成は、各素子による受信信号を標本化する手段と、標本化された信号を標本化周期を単位に時間移動する手段と、同じ遅延時間の受信信号同士を加算する加算手段と、受信信号の搬送波周波数を有し、互いに位相が直交する一対の正弦波と、遅延精度の時間間隔で標本化された所定の区間長での複数の受信波形が加算された後の受信信号との畳み込みを行なう畳み込み手段の対と、それぞれの畳み込み手段の出力の二乗和の平方根を演算する手段を有し、上記の二乗和の平方根を整相出力として得て、高性能な指向性を有した超音波ビームを形成すること特徴がある。
【0009】
また、本発明の別の構成では、上記の加算後の受信信号と畳み込む波形を、上記の一対の正弦波のそれぞれに、任意の時間積分効果が得られる波形を共通に乗じること、畳み込み手段における畳み込みの時間間隔を標本化手段における標本化の時間間隔よりも短くすることに特徴がある。
【0010】
【作用】
上記整相法では、各素子による受信信号を標本化し、時間移動を行った後に同一時刻の信号毎に加算し最後に畳み込み処理を行なう。このような処理により、信号の正確な遅延処理が可能となる原理を以下に説明する。
【0011】
超音波の送受波器から中心周波数がωSなる信号を送信する。この送信信号による反射信号をa(t)とする。この信号を標本化した波形をs(t)、その標本化関数をW(t)とすると、畳み込みにより
【0012】
【数1】
a(t)=∫s(t−ε)W(ε)dε=s(t)*W(t) …(数1)
となる。ここで、*は畳み込み演算を示し、積分∫は−∞から+∞まで行なう。波形a(t)をτだけ遅延した信号a(t−τi)は
【0013】
【数2】
Figure 0003677815
となる。ここで、(数1)と同様に*は畳み込み演算を示し、積分は−∞から+∞まで行なう。この関係は、標本化した波形を希望する時間τiだけ時間移動した波形を作り、これを標本化関数と畳み込むことにより、正しく遅延処理された信号が形成されることを示している。ここで、畳み込みは線形の演算であるため、全ての信号を加算した後にこの演算を行なうことが可能となる。
【0014】
i=1〜Nの信号を遅延加算した結果をa(t−τ)とすると、
【0015】
【数3】
Figure 0003677815
ここで、*は畳み込み演算を示し、和Σは、i=1からi=Nの範囲で行なう。
【0016】
一方、a(t)、a(t−τ)は、包絡線形状をf(t)、初期位相をδ、虚数単位をjとして、以下のように表せる。
【0017】
【数4】
Figure 0003677815
【0018】
【数5】
Figure 0003677815
最終的な整相加算出力として、a(t)を整相出力として得るのではなく、包絡線f(t)の整相出力を得ることを考える。受信信号帯域幅の通過域を有する低域通過フィルタのインパルス応答v(t)と、角周波数ωs、初期位相φの互いに位相が直交する正弦波の対との積V(t)(数6)は、角周波数ωsを中心としたバンドパスフィルタを形成する。
【0019】
【数6】
V(t)=v(t)exp{−j(ωst+φ)} …(数6)
V(t)とa(t−τ)との畳み込みb(t−τ)を計算する、
【0020】
【数7】
Figure 0003677815
この時、V(t)との畳み込みが、第2項の
f(t−τ)exp{j(ωst−ωsτ+δ)}
を抑圧する周波数特性を有するため、(数7)は、
【0021】
【数8】
b(t−τ)≒〈f(t−τ)exp{−j(ωst−ωsτ+δ)}〉*V(t) …(数8)
と近似できる。さらに、(数8)の変形を行なうと、
【0022】
【数9】
Figure 0003677815
が得られる。この(数9)の複素信号の絶対値をとると位相項が脱落し、包絡線ev(t−τ)が
【0023】
【数10】
ev(t−τ)=f(t−τ)*v(t) …(数10)
として得られる。
【0024】
【実施例】
以下、本方式の動作を図面により詳細に説明する。図1に本発明による超音波装置の基本構成を示す。超音波の受波器Q1…Qn…QN(以下ではQn(n=1…N)と記載する)により受信信号a1(t)…an(t)…aN(t)(以下ではan(t)(n=1…N)と記載する)を得る。この信号an(t)を、アナログ−ディジタル変換器を含んで構成される標本化回路SPL(制御信号C1により制御される)により、時間間隔T0にて標本化してsn(t)を得る。この標本化された信号sn(t)を図2に示す。
【0025】
信号sn(t)(n=1…N)は反射体の存在する方向に対応した相互の時間遅れを有し、受信波面の入射方向に対応する一点鎖線P0により示した各時刻から、一斉に出現する(なお、図2では、以下で説明する図4と同様に、n=1…Nは、n=…−2、−1、0、+1、+2、…の形式で表現されている)。
【0026】
この信号sn(t)の時間軸tを、図1に示す時間軸補正部TC(制御信号C2により制御される)により移動する。時間軸補正部TCの具体的構成を図3に示す。信号sn(t)に対して、時間間隔T0を単位とする遅延を記憶部D0にて行ない信号dn(t)(n=1…N)を得て、信号dn(t)に対して、時間間隔T0より短い時間間隔T1(T0=uT1)を単位とする遅延を記憶部D1にて行なうことにより、sn(t)をpT0+qT1(0≦q<u−1)だけ遅延させ、目的とする波面の入射時刻P0が全ての信号sn(t)について、T1の精度で一致するように時間軸tの移動を行なう。この制御全体を制御信号C2により行なう。ここでp、q、uはいずれも整数であり、標本化における時間間隔T0より大幅に高い時間精度T1にて時間調整を行なう。
【0027】
この時間軸補正部TCの出力、fn(t)(n=…−2、−1、0、+1、+2、…)を、図4(a)に示す。ここで、受信信号の存在しない時刻の値は0としてある。また、ここでは、u=4(T0=4T1)として図示してある。この信号fn(t)を、各時刻ごとに、図1に示す加算器SUM(制御信号C3により制御される)により加算し、図4(b)に示す信号g(t)を得る。図3に加算器SUMの構成を時間補正部TCと同時に示すが、Aはリップルキャリーによる並列加算器であり、二つの入力値の和出力を第三の加算器の入力端子に出力する。また、Rはレジスターであり、時間間隔T1なるクロックである制御信号C3により制御され対応する時刻の値を保持する。
【0028】
加算器SUMの出力であるこの加算された信号g(t)と、図5(a)に示す波形Vr(t)(数11)と図5(b)示す波形Vi(t)(数12)の組、あるいは図5(c)に示す波形Vr’(t)(数13)と図5(d)に示す波形Vi’(t)(数14)の組で示されるような波形のそれぞれと畳み込み積分処理と、畳み込み積分処理結果の二乗和の平方根を求める演算による複素出力の絶対値の演算を、図1に示す畳み込み回路CNVにより行ない、図4(c)に示されるような整相出力h(t)を得る。なお、本実施例では、二乗和の平方根を求める演算手段をも含めて畳み込み回路CNVと呼称するものとする。
【0029】
【数11】
r(t)={sin(πt/Tw)/(πt/Tw)}cos(ωct)…(数11)
【0030】
【数12】
i(t)={sin(πt/Tw)/(πt/Tw)}sin(ωct)…(数12)
【0031】
【数13】
r’(t)=cos(ωct) …(数13)
【0032】
【数14】
i’(t)=sin(ωct) …(数14)
波形Vr'(t)とVi'(t)は、互いに位相が直交する正弦波を特定の時間区間で取り出したもので、周期は受信信号の搬送波周期と一致させる。また、波形Vr(t)とVi(t)は、波形Vr'(t)とVi'(t)のそれぞれに、周波数スペクトル上で受信信号の帯域幅と同程度の矩形の通過域を有する低域通過フィルタのインパルス応答波形を乗じたものであり、加算信号g(t)との畳み込みにより、複素周波数スペクトル上の片側の信号帯のみを残して濾波する効果がある。
【0033】
図4(c)に示す例では、目的方向からの受信信号であるため、加算した波形は同相となっており、畳み込み回路CNVの出力h(t)は、h0(t)と大きな値として得られる。
【0034】
図5(a)から図5(d)に示した波形((数11)から(数14))以外にも、標本化による不要信号成分を抑圧する波形であり、畳み込みの結果、互いに直交する成分を出力する波形であれば任意の波形が使用可能である。
【0035】
図6に畳み込み回路CNVの構成例を示す。シフトレジスタSHR(転送クロックC4aにより制御される)により、順次転送される波形g(t)と、波形記憶部MR1に記憶したVr(t)(またはVr'(t))、及びMR2に記憶したVi(t)(またはVi'(t))との乗算を各々行ない、乗算結果を加算器SS(加算クロックC4bにより制御される)により、それぞれの波形(図4(a)のfn(t))について全て加算することにより、信号h1(t)、h2(t)を同時に得る。二乗和平方根演算器ABSにより、加算器SSの出力を二乗和をとった後、平方根の演算を行ない、信号の位相項が取り除かれた包絡線出力h(t)が得られる。即ち、
【0036】
【数15】
h(t)=√〈{h1(t)}2+{h2(t)}2〉 …(数15)
を得る。(数15)において、√〈 〉は〈 〉内の平方根をとることを示す。
【0037】
ここでクロックC4aとクロックC4bとを一致させ時間間隔T1とすると、T1毎にh(t)が計算される。この時間間隔T1は、受信信号s(t)に関するナイキスト間隔以内であれば基本的には充分であることから、クロックC4bをクロックC4aよりも遅い構成とすることが可能であり、クロックC4bを時間間隔T0とする構成が特に有利である。
【0038】
以上は、目的方向からの信号についての本発明の超音波装置の動作説明であるが、目的方向以外からの信号の場合には、図4(a)の場合と異なり、時間軸補正部TCによる時間軸補正後において、波面の入射時刻P0が同時刻とならないため、各信号fn(t)(n=…−2、−1、0、+1、+2、…)に位相差が存在するため、加算器SUMの出力である加算信号g(t)は、打ち消され不規則な小さい信号となる。この結果、畳み込み回路CNVの出力h(t)も、小さな出力となる。これが、実質的に目的方向からの信号のみを選択して抽出することを可能としている動作原理である。また、図1において、制御信号C1、C2、C3、C4は、制御部CNTにより制御されている。
【0039】
このようにして合成された超音波ビームの指向性の性能は、受波信号の時間合わせの精度により決定されるが(日本音響学会誌、44巻、9号、pp.653〜657)、標本化回路の高速化は困難である。しかし、ここに述べた本実施例の構成によると、受波信号の標本化間隔は時間間隔T0のままで、標本化された信号sn(t)(n=1…N)相互の時間合わせ精度のみをT1に向上することが可能であり、高性能な指向性を有する超音波ビームが形成できる。
【0040】
また、標本化周期T0は、受信信号の包絡線の周波数帯域幅で決まり、周波数帯域の上限周波数のナイキスト間隔よりも長い周期とすることが可能である。標本化周波数F0=1/T0を、信号帯域幅Bの2倍以上の周波数とし、かつそのF/2の整数倍が、標本化前の信号帯域内に存在しないように選択する。即ち、信号帯の中心周波数をFcとして、2B≦F0であり、mを全ての自然数として
【0041】
【数16】
mF0/2<Fc−B/2 かつ (m+1)F0/2>Fc+B/2 …(数16)
を満たすF0を選択する。このような標本化周波数F0の選定により、標本化の著しい低速化が可能である。
【0042】
以上述べた本発明の超音波装置の各種の変形構成も可能である。その第一の変形構成を図7に示す。図7に示すように、加算器(A0、A1、…、Aq、…、Au-1)を各受波信号に対して並列に配置した並列加算構成からなり、短い時間間隔T1を単位とする遅延を行なう記憶部D1を有しない構成である。
【0043】
この構成においては信号dn(t)を、切り換え器MPXにより、qの値に対応する加算器Aqのみに印加する。このような構成により、それぞれのqに対応する時刻の加算信号gq(t)が対応する加算器の出力として得られる。このような構成によると、一回の加算に許容される時間がT0となり、加算器(A0、A1、…、Aq、…、Au-1)の動作速度を低下させることが可能となる。信号gq(t)(q=0、1、…q…u−1)は、畳み込み回路CNVにおいて畳み込み演算される。
【0044】
第二の変形構成を図8に示す。図8に示すように、受波信号dn(t)を、nについて複数の群に分割し、複数の加算器SUMBのそれぞれを各群に対して並列に配置した並列加算構成からなる。図8では、受波信号dn(t)が、(1〜n+1)と、(n+2〜N)の2群に分割されいる。ここでは2群に分割しているがさらに分割数を増やしてもよい。図8の構成も、短い時間間隔T1を単位とする遅延を行なう記憶部D1を保有しない構成である。
【0045】
この構成はさらに切り換え器SELnにより、加算器Anをqの値に対応する信号線上に接続する。図8でに示した例では、加算器A1はq=3に対応する信号線上に接続し、加算器Anはq=2に対応する信号線上に接続している。図7において、信号dn(t)はqに対応する信号線gq上においてのみ加算されるが、図8に示すように使用する加算器の個数を減少した簡易な構成により、それぞれのqに対応する時刻の加算信号gq(t)が対応する加算器の出力として得られる。このような構成によれば、加算器の動作速度を低下させることが可能であり、さらに必要とする加算器の個数が減少する。この図8に示す構成例では、上記の各群に対して配置された加算器における遅延を補償するために、パイプライン処理を可能とする構成とし、上記の各群の間において、適当な加算段数ごとにレジスターRを配置している。
【0046】
即ち、加算手段において部分的に加算された信号を保持するレジスターRを有し、部分的に加算された信号の複数個をパイプライン処理により加算する。通常の構成では、図8に示すd1〜dnは共通の波面P0に対応する標本化信号であるが、このパイプライン処理の場合には、信号d1〜dnは信号dn+1〜dNよりもT0だけ遅れた時刻の標本化信号とする。このようにすることにより、下段の加算器SUMBにおける加算処理による遅れ時間が補償可能となる。信号gq(t)(q=0、1、…q…u−1)は、畳み込み回路CNVにおいて畳み込み演算される。 第三の変形構成を図9に示す。図9に示すように、時間変換部と加算器からなる単位構成を、従属的に接続する従属接続構成とすることにより、長時間記憶部D0の記憶容量を減少する。この図9の構成では、受波信号sn(t)が、n=1〜kと、n=k+1〜Nの2群に分割され、複数の上記の単位構成のそれぞれが各群に対して接続される。各群において、時間間隔T0を単位時間とする遅延を記憶部D0にて行ない、それぞれ、d1〜dk、dk+1〜dNを得て、d1〜dk、dk+1〜dNが各群の加算器SUMに入力され、それぞれの加算器SUMにおいて、信号dn(t)が複数の群に分割され、これらそれぞれの群について、加算信号ggq(t)(qは、複数の群に分割された信号dn(t)の各群を識別するための引数を示す)が求められ、続いて、2群の各群におけるggq(t)は、標本化時間間隔T0を単位とする2次遅延回路DD0により再度遅延を受ける。2次遅延回路DD0により再度遅延を受けた2群からの信号は、2次加算器SSUMにより再度加算され最終的に、加算信号gq(t)が得られる。
【0047】
この信号gq(t)は、畳み込み回路CNVにおいて畳み込み演算される。このような構成によると時間間隔T0を単位時間とする遅延を行なう記憶部D0の記憶容量を減少することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の超音波装置は、各素子による受信信号を微小遅延時間毎に別々に加算し、最後に畳み込み処理を行なう新しい整相方式に基づくものであり、必要とする乗算器の数が減少し、装置構成の大幅な簡易化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波装置の基本構成を示すブロック図。
【図2】受信信号と入射波面の関係、標本化された信号sn(t)を説明する図。
【図3】時間補正部と加算器の詳細な構成を説明する図。
【図4】目的方向からの信号における、(a)時間軸補正部の出力波形、(b)加算器の出力波形、(c)畳み込み回路の出力波形を、それぞれ示する図。
【図5】畳み込み波形例(a)〜(d)を示す図。
【図6】畳み込み回路の構成例を示すブロック図。
【図7】本発明による超音波装置の基本構成の第1の変形構成を示すブロック図。
【図8】本発明による超音波装置の基本構成の第2の変形構成を示すブロック図。
【図9】本発明による超音波装置の基本構成の第3の変形構成を示すブロック図。
【符号の説明】
n…超音波受波器、SPL…標本化回路、TC…時間補正部、SUM…加算器、CNV…畳み込み回路、CNT…制御部、ABS:二乗和平方根演算器、SHR…シフトレジスタ、MR1、MR2…波形記憶部、SS…加算器、A0、A1、…、Aq、…、Au-1…加算器、D1…記憶部、SUMB…加算器、SELn…切り換え器、R…レジスター、D0…記憶部、DD0…2次遅延回路、SSUM…2次加算器。

Claims (8)

  1. 複数の受信素子を有し超音波信号を受信する超音波装置において、受信信号を標本化する標本化手段と、標本化されたそれぞれの信号を異なる遅延時間関係に変換する時間変換手段と、時間変換されたそれぞれの信号の同一時同士の値を加算する加算手段と、該加算手段による加算結果と二つの異なる畳み込みにより互いに直交する成分を出力せしめる参照信号との畳み込み処理をそれぞれ行なう畳み込み手段、該畳み込み手段で得た二つの畳み込み処理結果の二乗和の平方根を求める手段を有することを特徴とする超音波装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記加算手段において同一時刻の判定を、前記標本化手段における標本化時間間隔以内の特定の時間間隔以内とすることを特徴とする超音波装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、前記加算手段は、並列に接続された並列加算器により構成されることを特徴とする超音波装置。
  4. 請求項3に記載の装置において、前記加算手段は切り換え器を含み、該切り換え器により、前記並列加算器を対応する時刻の信号について動作させることを特徴とする超音波装置。
  5. 請求項1に記載の装置において、前記加算手段において部分的に加算された信号を保持する手段を有し、前記部分的に加算された信号の複数個をパイプライン処理により加算することを特徴とする超音波装置。
  6. 請求項1に記載の装置において、前記時間変換手段および前記加算手段を単位構成として、複数の該単位構成を従属的に接続したことを特徴とする超音波装置。
  7. 請求項1に記載の装置において、前記畳み込み手段における畳み込みの時間間隔を前記標本化手段のおける標本化時間よりも短かくすることを特徴とする超音波装置。
  8. 請求項1に記載の装置において、前記の二つの異なる参照信号が、互いに位相が直交する一対の正弦波であることを特徴とする超音波装置。
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