JP3677795B2 - 中空マグネットロールの製造装置及びそれを用いた中空マグネットロールの製造方法 - Google Patents

中空マグネットロールの製造装置及びそれを用いた中空マグネットロールの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば複写機やファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の現像装置における現像ロールやクリーニングロール、搬送ロール等に用いられる中空マグネットロールの製造装置とそれを用いた製造方法に関し、更に詳しくはシャフトがなくても反りや径変動がなく、且つ磁力特性にも優れた中空マグネットロールが得られる製造装置とそれを用いた製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば複写機やファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の現像装置においては現像ロールやクリーニングロール、更には搬送ロール等のマグネットロールが用いられている。またこれら以外にもマグネットロールの利用対象は広がりつつある。
これら用途に使用されるマグネットロールとしては、焼結磁石が最も古典的なものとして知られているが、近年にいたって、成形容易性や形状任意性の観点から合成樹脂バインダーに磁性粉を配合した磁性粉配合樹脂を成形して作製したものが主流になりつつある。
磁性粉配合樹脂製のマグネットロールには図7に示すように、軟質PVCやゴム等の軟質合成樹脂をバインダーとする磁性粉配合樹脂の押出成形品である中空磁石体mに金属シャフトsを挿通して構成したシャフト挿通組立タイプと、図8に示すようにナイロン等の硬質合成樹脂をバインダーとする磁性粉配合樹脂によって両端軸部t,tを含む全体を射出成形したシャフトレス一体成形タイプとがある。
シャフト挿通組立タイプは押出成形を採用していることから生産性に優れるものの高価な金属シャフトを使用する点並びに組立コストが必要となることから製造コストが嵩む問題があり、他方、シャフトレス一体成形タイプは金属シャフトが不要であるものの射出成形であることから生産性が低いという欠点がある。また軸方向の磁力のばらつきが押出成形に比べて大きいという問題もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、シャフト挿通組立タイプもシャフトレス一体成形タイプも固有の問題を抱えている。本発明者は、このような従来のマグネットロールが内包する問題を解消でき、生産性に優れると同時に製造コストも低く抑えることができるマグネットロールの構成について鋭意検討したところ、次の着想を得た。即ち、硬質合成樹脂を用いた磁性粉配合樹脂の押出成形によって中空磁石体を作製することができれば、金属シャフトがなくても硬質合成樹脂自身の剛性によって直線性を維持できる中空磁石体が得られ、この中空磁石体の両端部を簡単な軸体で支持するようにすれば、生産性に優れ且つ低価格でもあるマグネットロールの提供が可能となる。
【0004】
しかしながら、この着想を実現するには乗り越えるべき多くの技術的課題があることもわかった。硬質合成樹脂をバインダーとした磁性粉配合樹脂を連続押出しして中空磁石体を作製する技術は、いまだ試みられたことはなく、実施に際しては、例えば、▲1▼反りやうねりを防止して直線性をいかにして実現するかという課題、▲2▼マグネットロールの真円度をいかにして高めるかという課題が浮上してくる。またこれら硬質合成樹脂をバインダーとして用いた中空磁石体作製時の固有の問題と関連して、マグネットロールにとっての普遍的課題である、▲3▼高磁力をいかにして実現するかという課題についても検討する必要がある。以下、これら課題について詳述する。
【0005】
▲1▼<直線性について>
一般的にマグネットロールにとって直線性は極めて重要である。マグネットロールに反りやうねりがあると、スリーブ外装タイプではこの外装スリーブと接触したり、スリーブ表面の表面磁束密度が軸方向において不均一となったりする問題があるし、またスリーブレスの場合にもマグネットロールと対接部材間の間隙が軸方向において不均一となったり、対接部材との接触箇所や非接触箇所が不均一に発生する問題がある。軟質合成樹脂を用いた中空磁石体の場合は中空磁石体の直線性は金属シャフトの挿入によって矯正されるため、中空磁石体それ自身に直線性が要求されることはなかったが、硬質合成樹脂を用いた中空磁石体では、シャフトレスとなすこと自体が目的であるから、それ自身の剛性によって反りやうねりのない直線性を実現する必要がある。
【0006】
▲2▼<真円度について>
成形ダイに着磁装置を組み込み、溶融状態の磁性粉配合樹脂に磁界を作用させて磁性粉の磁化容易軸の向きを揃えたうえ着磁しつつ成形を行う、いわゆる磁場配向成形法が従来より行われているが、この成形法では成形ダイから外部空間に押し出された直後の半硬化状態の中空磁石体がその磁化状態に対応して各部が相互に反発したり引き合う結果、本来真円であるべき断面形状が変形する問題がある。シャフト挿通組立タイプでは金属シャフトの挿通によって中空磁石体の歪みをある程度矯正することが可能であるがシャフトレスが目的である硬質合成樹脂製のマグネットロールでは、成形段階で真円度を高めておく必要がある。
【0007】
このように硬質合成樹脂製中空マグネットロールにおいては成形物の直線性と真円度が重要であり、このため本発明者は押出成形物の寸法調整手段としてサイジング装置の利用を検討した。サイジング装置は押出し成形直後の樹脂成形物を最終寸法に付形する装置としては周知であるが、マグネットロールの付形手段として通常は使用されない。かって軟質合成樹脂製のマグネットロールの製造工程において一部適用が試みられたことはあるものの、サイジング装置を通過させると磁気特性が著しく低下する弊害が生じることが確認されて以来、マグネットロールの製造工程にサイジング装置を使用することは不適切であるとの認識が研究者の間で定着している。
【0008】
本発明はかかる現況に鑑みてなされたものであり、従来よりマグネットロールの製造工程への適用が困難であると認識されていたサイジング装置について再検討することにより、中空マグネットロール作製に適するサイジング装置を見出し、更にこのサイジング装置と周囲装置との関係を規定することにより、直線性や真円度に優れるとともに磁気特性にも優れ、加えて製造コストの低廉化もはかれる中空マグネットロールの製造装置とそれを用いた製造方法を提案せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
先ず本発明者は従来周知のパイプ成形に常用される装置群を中空マグネットロールの製造装置として利用した場合の問題点について検討した。
磁性粉を含まない樹脂原料を素材とする通常のパイプ成形システムは図9に示される。このシステムは押出機a、成形ダイb、サイジングダイcを装着したサイジング装置d及び引取装置eを連設して構成される。サイジング装置dとしては図10に示すようにサイジングダイcの外側に冷却水gを循環させる冷却室hとサイジングダイc内を減圧する真空吸引手段iを備え、且つサイジングダイcの後方に冷却水槽jを備えた構成であって、冷却水gによりサイジングダイcを冷やしながらサイジングダイ内を真空吸引して付形する乾式真空サイジング装置が一般的に用いられている。尚、図中矢印は冷却水(W)の循環方向とエアー(V)の吸引方向を示す。
【0010】
ところがこのシステムを中空マグネットロールの製造装置としてそのまま応用すると、磁気特性の低いマグネットロールしか得られず、またその原因がサイジング装置にあることも前述したとおりである。本発明者は、鋭意研究の結果、磁場配向成形によって成形ダイ内で整列状態となっていた磁性粉が、サイジング装置を通過した後では乱れた状態となっていることを見出した。
例えば、代表的な磁性粉fであるフェライト粉末は図11に示すように六方晶形の結晶構造に起因した六角板形状であり、結晶面に対して垂直な方向に磁化容易軸(C軸)を有している。磁石の表面磁力を高めるためにはこの磁化容易軸を磁化方向に揃えれば良い。中空マグネットロールでは図12で示す軸方向断面模式図のように磁性粉fの平坦面がマグネットロールの軸方向に沿うことにより磁化容易軸がマグネットロールの軸方向と直交していることが理想的であり、成形ダイ内で磁場配向成形された直後のマグネットロールの磁性粉の配向状態は、多少の乱れはあるもののほぼこの状態に合致していると判断できる。しかしながら、本発明者が調べたところによると、サイジング装置通過後のマグネットロールでは、磁性粉の配向状態は大きく乱れており、特に表面付近での乱れが特に著しいことが観測された。この磁性粉配向の乱れが表面磁力の低下につながっていることは明らかである。本発明者はこの磁性粉配向の乱れの原因には、次のような各要素が影響していると推論した。
【0011】
先ず、マグネットロール表面部分における配向乱れの最大原因は、サイジングダイ内面と半硬化成形物との接触抵抗によるものと推測される。特にサイジングダイc内面に接触する半硬化成形物の表面部は急冷されることから高粘度であって、その接触抵抗はかなり大きく、この結果、図13に示すようにマグネットロールの表面付近では磁性粉fの配向が大きく乱れることとなる。マグネットロールの表面付近の磁性粉fの配向乱れが表面磁束密度に与える影響はマグネットロールの径方向深部の磁性粉fの配向乱れが表面磁束密度に与える影響に比べて格段に大きいことを考えれば、表面付近における磁性粉fの配向度は極めて重要である。
【0012】
次に原因として考えられるのは、成形ダイ吐出口の口径とサイジングダイ口径との口径比並びに成形ダイからの吐出速度と引き取り速度との速度比である。
磁性粉を含まない樹脂原料を素材とする通常のパイプ成形システムでは、引取装置eによる引き取り速度V2と成形ダイbから押し出される半硬化成形物の吐出速度V1との比である引き落とし比(V2/V1)は1.3〜1.5程度に調整され、また図14に示すようにサイジングダイcの口径R2の成形ダイbの口径R1に対する比である口径比(R2/R1)は0.5程度に調整されている。これは加熱された成形ダイbと冷却されたサイジングダイcとの間に存在する20mm〜30mm程度のエアーギャップLにおいて半硬化成形物が自重により垂れることを防止し、且つ成形ダイから出た直後の成形物の膨出変形を補正するためである。
このように磁性粉を含まない低粘度な樹脂材料では口径比(R2/R1)は0.5程度に、また引き落とし比(V2/V1)は1.3〜1.5程度に調整され、ダイ間の移行部分としてのエアーギャップLにおいて半硬化成形物の外形は大きく変形させられている。ところがダイ間移行部分での半硬化成形物の形状変化が大きいと、半硬化成形物全体の移行に伴う各部の同速移動とは別に半硬化成形物内部で径方向並びに軸方向に向かう樹脂の流動現象、即ち相対流動が発生する。
樹脂の流動現象は成形対象が例えば単なるパイプのようにその素材中に磁性粉を含まない場合は何ら問題とはならないが、成形対象がマグネットロールのように磁性粉を含むものである場合、樹脂の流動は磁性粉の流動につながり、この磁性粉の流動が磁場配向成形直後の磁性粉の整列状態を乱す原因となり、表面磁力の低下につながる。
【0013】
また、ダイ間移行部分における樹脂の流動現象は完成した中空マグネットロール内部に偏った内部応力を残留させることにもなり、真円度の低下や反りの原因ともなる。
【0014】
このような考察を踏まえて、本発明者は上記課題を解決しうる手段について鋭意検討したところ、サイジング装置を用いつつも磁力低下の最大原因である半硬化成形物とサイジングダイ内面との接触抵抗を低減できる方法が見出せれば、真円度に優れ、反りや径変動がなく直線性にも優れ、加えて磁気特性にも優れた中空マグネットロールを得ることができるとの確信を抱くにいたった。
そして、ダイ間移行部分における磁性粉配合樹脂の流動も抑制できれば更に高磁気特性を有する中空マグネットロールが得られることも確信した。
【0015】
このような着想に基づき完成された本発明にかかる中空マグネットロールの製造装置は、
混練した磁性粉配合樹脂を押し出す押出機と、
前記押出機の押出口に取り付けられた成形ダイであって、その構成が同心上に配置された外径ダイと内径ダイとからなり、外径ダイと内径ダイとの間に成形空間が形成された成形ダイと、
前記外径ダイの外側に配置され、成形空間内に磁場を形成する着磁装置と、
前記成形ダイに隣接配置されたサイジング装置であって、得ようとする中空マグネットロールの外径寸法にほぼ合致した内径を有するサイジングダイを有するとともにサイジングダイを取付けた冷却槽内を減圧する真空吸引手段を備え、且つサイジングダイ内を通過する半硬化樹脂成形物とサイジングダイ内面間に冷媒を通液させる冷媒通液手段をサイジングダイ入口部に備えた湿式真空サイジング装置と、
前記湿式真空サイジング装置を挟んで前記成形ダイの反対側に設置され、成形ダイから連続押出しされる成形物を定速で引き取る引取装置と、
を備えたことを特徴としている。
【0016】
成形ダイ吐出口の口径R1とサイジングダイ口径R2との口径比R2/R1は0.7〜1.1の範囲であることが好ましい。
【0017】
また、押出機が成形ダイを通じて押し出す成形物の吐出速度V1と引取装置が成形物を引き取る引き取り速度V2との比である引き落し比V2/V1は1.00〜1.15の範囲であることが好ましい。
【0018】
更に、成形ダイとサイジングダイ間のエアーギャップは1mm〜20mmの範囲であることが望まれる。より好ましくは1〜8mmの範囲に設定したほうが表面磁束密度の高いマグネットロールが得られる。
【0019】
このような製造装置を用いて作製される中空マグネットロールの材料となる磁性粉配合樹脂のバインダーとしてはポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレンのうちから選択される硬質合成樹脂が採用でき、磁性粉の配合比率は55体積%(85重量%)〜70体積%(92重量%)の範囲に設定することが望まれる。尚、重量%で表記した磁性粉配合比率は樹脂及び磁性粉の比重の違いにより体積%で表現した内容と多少ずれる場合がある。この場合は体積%で表現された配合比を優先するものとする。
【0020】
【作用】
このような構成の製造装置を用いて中空マグネットロールを作製するには、次のようにする。
先ず、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン等の耐熱性を有し、且つ磁性粉の高充填が可能な硬質合成樹脂に磁性粉を配合した磁性粉配合樹脂を混練したうえ成形ダイの成形空間を通じて円筒状に押し出し、この押し出した半硬化成形物を湿式真空サイジング装置の反対側に設置された引取装置によって引き取りながら湿式真空サイジング装置に侵入させる。湿式真空サイジング装置に侵入した中空の半硬化成形物はサイジングダイ内面に真空吸引されながら冷却付形されるが、このときサイジングダイ内面と半硬化成形物との間には水等の潤滑性を有する冷媒が存在しているので、半硬化成形物表面とサイジングダイとの接触抵抗は極めて小さく、半硬化成形物の表面付近の磁性粉は、磁場配向成形されたときの配向状態を乱されることはない。しかも冷媒は半硬化成形物に直接接触して半硬化成形物を急冷するので、半硬化成形物は早期に完全硬化し、磁場配向成形直後の配向状態を維持した中空マグネットロールが得られる。
【0021】
また、成形ダイとサイジングダイの口径比R2/R1を0.7〜1.1の範囲に設定したり、あるいは押出機の吐出速度V1と引取装置の引き取り速度V2との比である引き落し比V2/V1を1.00〜1.15の範囲に設定したときには、ダイ間移行部分における半硬化成形物内部の樹脂の相対流動が抑制され、半硬化成形物を構成する各部をほぼ同速度で移行させることができるため、径方向断面全体にわたって磁場配向成形直後の配向状態を維持できる。
【0022】
更に、成形ダイとサイジングダイ間のエアーギャップを1mm〜20mmの範囲となせば、成形ダイの加熱作用とサイジング装置における冷却作用との相互干渉を抑制しながら、ダイ間移行部分での半硬化成形物の垂れや磁力に基づく変形も許容範囲内に抑制できる。
【0023】
また、磁性粉配合樹脂のバインダーとしてポリアミド樹脂を用い、磁性粉の配合比率を55体積%(85重量%)〜70体積%(92重量%)の範囲に設定することによって、優れた耐熱性を有し、成形性にも問題がなく、且つ高磁気特性も発揮できる中空マグネットロールが得られる。
【0024】
【実施例】
次に本発明の詳細を図示した実施例に基づき説明する。図1は本発明の中空マグネットロールの製造装置の全体システムの概略説明図である。本システムは押出機1、着磁装置2を備えた成形ダイ3、湿式真空サイジング装置4及び引取装置5とから主として構成される。尚、図示しないが引取装置5の後方に、引取装置5によって連続的に引き取られた樹脂成形物を所定寸法に切断する切断装置を配置してもよい。
【0025】
図2は成形ダイ3から湿式真空サイジング装置4にいたる部分を示す断面説明図である。成形ダイ3は外径ダイ3aと内径ダイ3bとからなり、外径ダイ3aと内径ダイ3bとの間には磁性粉配合樹脂を円筒状に押し出すための成形空間が形成されており、また外径ダイ3aの外側には、樹脂磁石への着磁パターンに対応して着磁装置2が配置されている。着磁装置2は電磁石や永久磁石が選択される。
【0026】
湿式真空サイジング装置4は冷却水が満たされた冷却水槽6内の始端側(図中右側)に筒状のサイジングダイ7を配置した構成である。本実施例では冷媒として水を用いているが、水以外の冷媒を用いることもできる。また、筒状のサイジングダイの代わりに所望の形状の孔が開設されたサイジングプレートを1枚若しくは複数枚並べたサイジングダイを用いてもよい。
冷却水槽6には複数の給水口6a、6a、……と排水口6b、6b、……が設けられるとともに冷却水槽6内を真空吸引する吸引口6c、6cが設けられ、冷却水槽6内の冷却水の温度上昇を防止して冷却効果を維持し、且つサイジングダイ7内を減圧しうるように構成されている。尚、図2のように冷却水を貯水する代わりにシャワーにより冷却する方式も採用できる。
【0027】
サイジングダイ7は図3及び図4の要部拡大説明図に示す如く、真空吸引用の孔部7a、7a、……を多設した筒状金属管であり、その内径は得ようとする中空マグネットロールの外径寸法にほぼ一致させている。本実施例では、サイジングダイ7の入口のノズル7b(図中右端)から冷却水を導入するとともにこの導入した冷却水をサイジングダイ7内面における全長にわたって供給し、前記孔部7a、7a、……を通じてサイジングダイ外部に排水するようにしている。また過剰の冷却水はサイジングダイ7の始端7c(図中右側)から排出される。
このようにサイジングダイ7と半硬化成形物Mとの間に冷却水を介在させたことにより、半硬化成形物Mのサイジングダイ7内面に対する接触抵抗は著しく小さくなり、半硬化成形物Mの表面付近における磁性粉の配向乱れはなくなる。また冷却水が半硬化成形物に直接接触するため冷却効果が高く、半硬化成形物は配向乱れのない磁性粉の整列状態のまま早期に完全硬化する。
【0028】
図5は、成形ダイ3からサイジングダイ7への移行部を示す要部拡大説明図である。成形ダイ3の吐出口の口径R1とサイジングダイ7の口径R2との口径比R2/R1は0.7〜1.1の範囲に設定されており、成形ダイ3からサイジングダイ7へのダイ間移行部分における半硬化成形物Mの外径変化を極力少なくして、ダイ間移行部分における半硬化成形物M内部での樹脂の相対流動を抑制している。R2/R1が0.7未満であったり1.1を超えると、半硬化成形物内部での樹脂流動が著しくなり、磁場配向成形によって整列された磁性粉の配向乱れが顕著になることが本発明者の実験によって確認されている。
【0029】
また、成形ダイ3とサイジングダイ7間に形成されるエアーギャップLは1mm〜20mmの範囲に設定されている。1mm未満であると断熱効果に乏しく、サイジングダイ7の冷却作用が成形ダイ3にも及んで成形ダイ3の温度が下がるうえに、サイジングダイ7始端から排出されている冷却水の飛沫が成形ダイ3にかかるおそれもあって好ましくない。他方20mmを超えると、引き取り速度をよほど速くしないとダイ間移行部分において半硬化成形物Mが自重により垂れたり磁力に基づいて変形する現象が生じる。磁性粉配合樹脂は樹脂単独時に比較して延性に劣るため引き取り速度の高速化には限度があり、これらを考慮するとエアーギャップLは20mm以下に設定する必要がある。より好ましいエアーギャップLは2mm〜10mmの範囲である。
【0030】
また、図6に示すように押出機による成形物の吐出速度V1と引取装置5による成形物の引き取り速度V2との比である引き落し比V2/V1は1.00〜1.15の範囲に設定し、押出機から押し出された成形物をほぼ同速度を維持しながら引き取ることにより、半硬化成形物M内における樹脂の流動を抑え、磁場配向成形直後の磁性粉の整列状態をより完全に維持しながら冷却硬化させている。尚、前述したように口径比R2/R1が0.7〜1.1の範囲であれば引き落し比V2/V1が1.00〜1.15の範囲外であっても、磁性粉の配向乱れは使用上許容できる範囲に収めることはできるが、より高磁力を得る観点からは口径比は上記範囲であることが好ましい。半硬化成形物はサイジングダイ7によって外径規制されているため引き落し比V2/V1の変化は、得られる中空マグネットロールの肉厚変化として反映される。
【0031】
このような全体装置を用いて、中空マグネットロールを作製する具体的手順は次のとおりである。
先ず、耐熱性を有し、且つ磁性粉の高充填が可能な硬質合成樹脂に磁性粉を充填した磁性粉配合樹脂を混練したうえ成形ダイの成形空間を通じて円筒状に押し出す。硬質合成樹脂としてはポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン等が使用可能であり、ポリアミドとしては6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン、11ナイロン、非晶質ナイロン、共重合ナイロンやこれら各樹脂と他の樹脂とのアロイが使用できるが、6ナイロンが磁性粉の高充填が可能なこと、成形性が良好なこと、比較的安価であることから最も好ましい。磁性粉としてはストロンチウムフェライトやバリウムフェライトの他、希土類系磁性粉も利用可能である。ポリアミド樹脂(6ナイロン)への磁性粉の配合比率は55体積%(85重量%)未満であるとマグネットロールとしての要求される磁気特性を得られず、また70体積%(92重量%)を越えると成形が困難となることから、55体積%(85重量%)〜70体積%(92重量%)に設定することが好ましい。尚、磁性粉に対する硬質合成樹脂の濡れを良くし、磁性粉の高充填を可能とするために、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等の表面処理剤を使用することが好ましい。その添加量は磁性粉100重量部に対して0.2〜2重量部程度が適している。
【0032】
成形ダイ3から押し出された半硬化成形物は引取装置5によって引き取られながら湿式真空サイジング装置4に侵入する。湿式真空サイジング装置4に侵入した半硬化成形物はサイジングダイ内面に真空吸引されながら冷却付形されるが、サイジングダイ内面と半硬化成形物との間には冷却水が存在しているので、半硬化成形物表面とサイジングダイとの接触抵抗は極めて少なく、表面磁束密度に最大の影響を及ぼす半硬化成形物の表面付近の磁性粉の配向乱れを防ぎ、磁場配向成形直後の磁性粉の配向状態がほぼ維持される。しかも半硬化成形物は冷却水に直接接触していることから半硬化成形物は表面から急冷され、磁場配向成形によって整列された磁性粉の配向状態がほぼ維持されたまま完全硬化する。
また成形ダイ吐出口の口径R1とサイジングダイ口径R2との口径差が小さく設定され、且つ引取装置5による引き取り速度V2は成形ダイ3からの吐出速度V1にほぼ合致するように制御されているので、ダイ間移行部分及びサイジングダイ内を通過する半硬化成形物内部での径方向及び軸方向における樹脂の相対流動は抑制され、磁場配向成形直後の磁性粉の配向状態が維持される。
【0033】
次に、本発明の効果を確かめるために行った実施例及び比較例について述べる。
ポリアミド樹脂(6ナイロン)9.5重量%、シランカップリング剤0.5重量%、平均粒子径約1μmのストロンチウムフェライト90重量%(65体積%)をヘンシェルミキサーでブレンドして作製した磁性粉配合樹脂を二軸押出機で混練しペレットを得た。これを単軸押出機(φ65mm)を使用して着磁装置を備えた成形ダイ(4極であって、各極の極間角度は90°配置)を通じて押出すとともに、口径φ13.7mmのサイジングダイを介して引取装置によって引き取り、外径φ13.6mm、内径φ6mm、長さ300mmの磁場配向押出成形品を得た。成形ダイの温度は250℃とし、湿式真空サイジング装置の真空度は−300mmHgとした。
上記条件を基本として、他の条件を変化させて<試験1>〜<試験5>を実施し、得られた磁場配向押出成形品の表面磁束密度の測定、直線性の評価、真円度の評価を行った。
表面磁束密度は、マグネットロール表面から1.2mmの地点で測定し、その値をガウス(G)表記した。
また直線性はマグネットロールの両端をチャックし、マグネットロールを回転させながらマグネットロールの両端と中央部の変位の差をレーザー変位計で測定して反り量を算出した。そして最大反り0.15mm以下のものを良品(○)と評価し、0.15mmを超えるものを不良品(×)と評価した。
更に真円度はマグネットロールの中央部の外径をレーザー寸法測定器で測定し、最大外径と最小外径の差を真円度とした。そして0.3mm以下のものを良品(○)と評価し、0.3mmを超えるものを不良品(×)と評価した。以下、各試験とその結果について述べる。
【0034】
<試験1>
湿式真空サイジング装置を用いた場合と乾式真空サイジング装置を用いた場合を比較した。湿式真空サイジング装置としては図2で示した構造のものを用い、乾式真空サイジング装置としては図10で示した構造のものを用いた。結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003677795
表1より明らかなように、湿式真空サイジング装置を用いた場合と乾式真空サイジング装置を用いた場合とでは、直線性や真円度に関しては大差はないものの、表面磁束密度において顕著な差が出ることが確認された。
【0036】
<試験2>
湿式真空サイジング装置を用いた製造方法において口径比R2/R1の変化が磁場配向押出成形品に与える影響を測定した。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
Figure 0003677795
試験の結果、口径比R2/R1を0.7〜1.1の範囲に設定した実施例では、この範囲を超えた比較例に比べて表面磁束密度が高く、且つ直線性及び真円度も優れた中空マグネットロールが得られることがわかった。
【0038】
<試験3>
湿式真空サイジング装置を用いた製造方法において引き落し比V2/V1の変化が磁場配向押出成形品に与える影響を測定した。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
Figure 0003677795
試験の結果、引き落し比V2/V1を1.00〜1.15の範囲に設定した実施例では、この範囲を超えた比較例に比べて表面磁束密度が高く、且つ直線性及び真円度も優れた中空マグネットロールが得られることが確認された。
【0040】
<試験4>
湿式真空サイジング装置を用いた製造方法においてエアーギャップLの変化が磁場配向押出成形品に与える影響を測定した。結果を表4に示す。
【0041】
【表4】
Figure 0003677795
試験の結果、エアーギャップLが1mm〜20mmの範囲に設定した実施例では、直線性及び真円度に優れた中空マグネットロールが得られることが確認された。また1mm未満に設定した比較例では湿式真空サイジング装置の冷却作用が成形ダイにも及び、成形ダイの温度が低下して成形に支障がでることが確認された。
【0042】
<試験5>
最後に、磁性粉であるストロンチウムフェライトのポリアミド樹脂(6ナイロン)への充填量を変化させて、この変化が表面磁束密度及び成形性に与える影響について測定した。結果を表5に示す。
【0043】
【表5】
Figure 0003677795
試験の結果、ポリアミド樹脂(6ナイロン)には70体積%(92重量%)のストロンチウムフェライトが充填できることが確認された。この範囲を超えると成形が困難となり、他方、55体積%(85重量%)より少ないと表面磁束密度が著しく低下し、マグネットロールとしての使用には適さないことも確認された。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、成形ダイの後段に湿式真空サイジング装置を配置し、成形ダイから押し出された半硬化成形物を湿式真空サイジング装置によって付形するとともに冷却することにした。そして、湿式真空サイジング装置を通過する半硬化成形物とサイジングダイ内面との間に介在する冷媒によって半硬化成形物のサイジングダイに対する接触摩擦を軽減することによって、前段の磁場配向成形工程によって整列させられた半硬化成形物の表面付近における磁性粉の配向状態を乱すことなくサイジングダイ内を通過させることを可能にするとともに、半硬化成形物に直接接触する冷媒によって半硬化成形物を急冷することにより、半硬化成形物内部の磁性粉の配向状態を早期に固定することを可能にした。この結果、反りや径変動がなく、直線性と真円度に優れ、しかも高磁力を有する硬質合成樹脂製の中空マグネットロールを得ることが可能となり、シャフトレスタイプの安価な中空マグネットロールの提供が可能となった。
【0045】
また、成形ダイとサイジングダイとの口径比R2/R1を0.7〜1.1の範囲に設定したり、あるいは押出機による吐出速度V1と引取装置による引き取り速度V2との比である引き落し比V2/V1を1.00〜1.15の範囲に設定したときには、成形ダイとサイジングダイとのダイ間移行部分において半硬化成形物全体の移動とは別に発生する半硬化成形物内部での径方向及び軸方向に向かう樹脂の相対流動が抑制されるので、磁場配向成形直後の磁性粉の配向状態がより維持されやすくなり、より高磁力を得やすくなる。また半硬化成形物内部に残留する応力も少なくできるので直線性や真円度も一層向上する。
【0046】
成形ダイとサイジングダイ間に形成されるエアーギャップを1mm〜20mmの範囲となせば、成形ダイの加熱作用とサイジング装置における冷却作用との相互干渉が抑制されつつ、しかも成形ダイとサイジングダイとの間における半硬化成形物の垂れや磁力による変形も許容範囲内に抑制される。
【0047】
また、磁性粉配合樹脂のバインダーとしてポリアミド樹脂を用い、磁性粉の配合比率を55体積%(85重量%)〜70体積%(92重量%)の範囲に設定することによって、優れた耐熱性を有し、成形性にも問題がなく、且つ高磁気特性も発揮できる中空マグネットロールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造装置の全体構成を示す概略説明図
【図2】 本発明の製造装置に用いる湿式真空サイジング装置の一例を示す断面説明図
【図3】 同湿式真空サイジング装置に組み込まれるサイジングダイ周辺の構造を示す軸方向断面説明図
【図4】 同サイジングダイ周辺の構造を示す径方向断面説明図
【図5】 本発明における成形ダイとサイジングダイとの口径比についての断面説明図
【図6】 本発明における引き落し比の説明図
【図7】 シャフト挿通組立タイプのマグネットロールの断面説明図
【図8】 シャフトレス一体成形タイプのマグネットロールの断面説明図
【図9】 従来のパイプ成形に用いられている製造装置の全体構成を示す概略説明図
【図10】 従来のパイプ成形に用いられている製造装置において使用されている乾式真空サイジング装置の概要を示す断面説明図
【図11】 磁性粉の結晶構造と磁化容易軸を示す説明図
【図12】 磁場配向成形直後の磁性粉配向状態を模式的に示した断面説明図
【図13】 乾式真空サイジング装置においてサイジングダイ内を通過する半硬化成形物の表面付近の磁性粉配向が乱れる様子を示した断面説明図
【図14】 乾式真空サイジング装置のサイジングダイと成形ダイとの口径比についての断面説明図
【符号の説明】
1 押出機 2 着磁装置
3 成形ダイ 3a 外径ダイ
3b 内径ダイ
4 湿式真空サイジング装置 5 引取装置
6 冷却水槽 6a 給水口
6b 排水口 6c 吸引口
7 サイジングダイ 7a 孔部
7b ノズル 7c 始端
M 半硬化成形物
m 中空磁石体 s シャフト
t 軸部 f 磁性粉
a 押出機 b 成形ダイ
c サイジングダイ d サイジング装置
e 引取装置 g 冷却水
h 冷却室 i 真空吸引手段

Claims (7)

  1. 混練した磁性粉配合樹脂を押し出す押出機と、
    前記押出機の押出口に取り付けられた成形ダイであって、その構成が同心上に配置された外径ダイと内径ダイとからなり、外径ダイと内径ダイとの間に成形空間が形成された成形ダイと、
    前記外径ダイの外側に配置され、成形空間内に磁場を形成する着磁装置と、
    前記成形ダイに隣接配置されたサイジング装置であって、得ようとする中空マグネットロールの外径寸法にほぼ合致した内径を有するサイジングダイを有するとともにサイジングダイを取付けた冷却槽内を減圧する真空吸引手段を備え、且つサイジングダイ内を通過する半硬化樹脂成形物とサイジングダイ内面間に冷媒を通液させる冷媒通液手段をサイジングダイ入口部に備えた湿式真空サイジング装置と、
    前記湿式真空サイジング装置を挟んで前記成形ダイの反対側に設置され、成形ダイから連続押出しされる成形物を定速で引き取る引取装置とを備え、
    成形ダイ吐出口の口径R1とサイジングダイ口径R2との口径比R2/R1が0.7〜1.1の範囲であることを特徴とする中空マグネットロールの製造装置。
  2. 混練した磁性粉配合樹脂を押し出す押出機と、
    前記押出機の押出口に取り付けられた成形ダイであって、その構成が同心上に配置された外径ダイと内径ダイとからなり、外径ダイと内径ダイとの間に成形空間が形成された成形ダイと、
    前記外径ダイの外側に配置され、成形空間内に磁場を形成する着磁装置と、
    前記成形ダイに隣接配置されたサイジング装置であって、得ようとする中空マグネットロールの外径寸法にほぼ合致した内径を有するサイジングダイを有するとともにサイジングダイを取付けた冷却槽内を減圧する真空吸引手段を備え、且つサイジングダイ内を通過する半硬化樹脂成形物とサイジングダイ内面間に冷媒を通液させる冷媒通液手段をサイジングダイ入口部に備えた湿式真空サイジング装置と、
    前記湿式真空サイジング装置を挟んで前記成形ダイの反対側に設置され、成形ダイから連続押出しされる成形物を定速で引き取る引取装置とを備え、
    押出機が成形ダイを通じて押し出す成形物の吐出速度V1と引取装置が成形物を引き取る引き取り速度V2との比である引き落し比V2/V1が1.00〜1.15の範囲であることを特徴とする中空マグネットロールの製造装置。
  3. 混練した磁性粉配合樹脂を押し出す押出機と、
    前記押出機の押出口に取り付けられた成形ダイであって、その構成が同心上に配置された外径ダイと内径ダイとからなり、外径ダイと内径ダイとの間に成形空間が形成された成形ダイと、
    前記外径ダイの外側に配置され、成形空間内に磁場を形成する着磁装置と、
    前記成形ダイに隣接配置されたサイジング装置であって、得ようとする中空マグネットロールの外径寸法にほぼ合致した内径を有するサイジングダイを有するとともにサイジングダイを取付けた冷却槽内を減圧する真空吸引手段を備え、且つサイジングダイ内を通過する半硬化樹脂成形物とサイジングダイ内面間に冷媒を通液させる冷媒通液手段をサイジングダイ入口部に備えた湿式真空サイジング装置と、
    前記湿式真空サイジング装置を挟んで前記成形ダイの反対側に設置され、成形ダイから連続押出しされる成形物を定速で引き取る引取装置とを備え、
    成形ダイとサイジングダイ間に形成されるエアーギャップが1mm〜20mmの範囲であることを特徴とする中空マグネットロールの製造装置。
  4. 押出機が成形ダイを通じて押し出す成形物の吐出速度V1と引取装置が成形物を引き取る引き取り速度V2との比である引き落し比V2/V1が1.00〜1.15の範囲である請求項1記載の中空マグネットロールの製造装置。
  5. 成形ダイとサイジングダイ間に形成されるエアーギャップが1mm〜20mmの範囲である請求項1、2又は4記載の中空マグネットロールの製造装置
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の製造装置を用いた中空マグネットロールの製造方法であって、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレンのうちから選択される硬質合成樹脂に磁性粉を充填した磁性粉配合樹脂を、成形ダイの成形空間を通じて円筒状に押し出し、この押し出された半硬化成形物を湿式真空サイジング装置のサイジングダイを経由させて引取装置によって引き取るとともに、湿式真空サイジング装置内では、半硬化成形物とサイジングダイ内面との間に介在する冷媒の潤滑性により半硬化成形物表面とサイジングダイとの接触抵抗を軽減させながら、半硬化成形物の冷却硬化と付形を行うことを特徴とする中空マグネットロールの製造方法。
  7. 磁性粉配合樹脂のバインダーとしてポリアミド樹脂を用い、磁性粉の配合比率を55体積%〜70体積%とした請求項6記載の中空マグネットロールの製造方法。
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