JP3676671B2 - 携帯電話システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通話料金の割引サービス等、種々のサービスをユーザに提供することが可能な携帯電話システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
各携帯電話事業者は、ユーザを獲得あるいは確保する為、種々のサービスを考案してユーザに提供している。特に、基本料金や通話料金の割引サービスは、契約期間の長さに応じた割引サービス、或いは、予め携帯電話事業者により提示された複数の料金システムの中からユーザが選択した料金システムに基づいた割引サービス等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の携帯電話の料金サービスにおいては、以下に示す問題点があった。従来の携帯電話の料金サービスに係る契約内容は、通話時間の多少に拘わらず、ユーザが携帯電話事業者と契約し続けるだけで、その契約期間の長さに応じた割引サービスが提供される、というものであったり、また、予め定められた複数の料金システムの中からユーザが所望する料金システムに基づいた割引サービスが提供される、というものであった。従って、このような契約内容によれば、利用頻度の多少に拘わらず同一の割引サービスが実施されるので、ユーザにとって不平等であると共に、携帯電話事業者にとっては不経済であった。
【0004】
本発明の課題は、利用頻度に応じた料金割引サービスの提供が行える携帯電話システムを実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために、次のような特徴を備えている。なお、次に示す手段の説明中、括弧書きにより実施の形態に対応する構成を一例として示す。符号等は、後述する図面参照符号等である。
【0006】
請求項1記載の発明は、通信網を構成する複数の無線基地局(例えば、図1に示す基地局A〜E)と、これら無線基地局を介して携帯電話間で行われる通信処理を管理する管理サーバ(例えば、図1に示す管理サーバ100)とを備えた携帯電話システム(例えば、図1に示す携帯電話システム10)において、前記管理サーバは、前記携帯電話が前記無線基地局を介して所定期間内に通信したことがあるか否かを示す通信履歴を、当該携帯電話毎に当該無線基地局別に記憶する通信履歴記憶手段(例えば、図3に示す記憶装置102)と、前記携帯電話間で前記無線基地局を介して通信が開始されると、この発信側携帯電話が当該無線基地局の通信エリア内で前記所定期間内に通信したことがあるか否かを、前記通信履歴記憶手段により記憶された通信履歴の内容を参照して判定する通信履歴判定手段(例えば、図3に示すCPU101)と、前記通信履歴判定手段により通信したことがないと判定された場合、前記発信側携帯電話が前記無線基地局を介して通信したことを前記通信履歴記憶手段に記憶させて前記通信履歴の内容を更新する通信履歴更新手段(例えば、図3に示すCPU101)と、前記通信履歴更新手段により更新された通信履歴に基づいて、前記所定期間内に前記発信側携帯電話からの通信を仲介した無線基地局の数を総計する無線基地局数総計手段(例えば、図3に示すCPU101)と、前記無線基地局数総計手段により総計された無線基地局総数を前記発信側携帯電話毎に記憶する無線基地局総数記憶手段(例えば、図3に示す記憶装置102)と、前記無線基地局総数記憶手段により記憶された前記発信側携帯電話に対する前記無線基地局総数を参照して、前記無線基地局総数に応じて当該発信側携帯電話を所有するユーザに提供する料金割引サービスの割引率を特定するサービス内容特定手段(例えば、図3に示す記憶装置102)と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の発明の携帯電話システム10によれば、通信網を構成する複数の無線基地局と、これら無線基地局を介して携帯電話間で行われる通信処理を管理する管理サーバとを備えた携帯電話システムにおいて、前記管理サーバの備える通信履歴記憶手段は、前記携帯電話が前記無線基地局を介して所定期間内に通信したことがあるか否かを示す通信履歴を、当該携帯電話毎に当該無線基地局別に記憶し、通信履歴判定手段は、前記携帯電話間で前記無線基地局を介して通信が開始されると、この発信側携帯電話が当該無線基地局の通信エリア内で前記所定期間内に通信したことがあるか否かを、前記通信履歴記憶手段により記憶された通信履歴の内容を参照して判定し、通信履歴更新手段は、前記通信履歴判定手段により通信したことがないと判定された場合、前記発信側携帯電話が前記無線基地局を介して通信したことを前記通信履歴記憶手段に記憶させて前記通信履歴の内容を更新し、無線基地局数総計手段は、前記通信履歴更新手段により更新された通信履歴に基づいて、前記所定期間内に前記発信側携帯電話からの通信を仲介した無線基地局の数を総計し、無線基地局総数記憶手段は、前記無線基地局数総計手段により総計された無線基地局総数を前記発信側携帯電話毎に記憶し、サービス内容特定手段は、前記無線基地局総数記憶手段により記憶された前記発信側携帯電話に対する前記無線基地局総数を参照して、前記無線基地局総数に応じて当該発信側携帯電話を所有するユーザに提供する料金割引サービスの割引率を特定する。
【0008】
従って、所定期間内にユーザが実際に利用した無線基地局総数に応じて、ユーザに提供する料金割引サービスの割引率を特定するので、ユーザが通話を行った範囲に応じて料金の割引サービスを設定することが可能となる。この料金割引サービスによれば、従来の契約期間に応じた料金割引サービスのようにユーザが実際に通話を行っていない場合にも料金割引サービスを提供するということがなく、ユーザが通話することによってのみ料金割引サービスを提供するので、通話による課金が確実に発生し、携帯電話事業者にとって大きな利益が期待できると共に、ユーザにとっても通話した分だけ料金が割引されるので経済的となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施の形態における携帯電話システム10について詳細に説明する。
【0016】
まず、図1、2を参照して、本発明の一実施の形態における携帯電話システム10の構成を説明する。
図1は、本実施の形態における、携帯電話システム10の概略構成図である。
【0017】
図1において、携帯電話システム10は、複数のローカルエリアLAa〜LAeと、ローカルエリアLAd内に代表して示す複数の基地局A〜E及び、当該エリア内でユーザが携帯するMS(Mobile Station;モバイルステーション)と、各ローカルエリアLAa〜LAe内の通信処理を集中管理する管理サーバ100と、により構成される。
【0018】
なお、図1に示すローカルエリア数や基地局数は、特に限定するものではない。また、図1では、ローカルエリアLAd内にのみ基地局とMSが存在することを示しているが、他のローカルエリアLAa〜LAc、LAeにも基地局とMSが存在し、説明を簡略化する為に、その図示を省略している。
【0019】
各ローカルエリアLAa〜LAeは、それぞれ異なるLAC(Local Area Code;ローカルエリアコード)が割り当てられており、上記管理サーバ100は、このLACにより各ローカルエリアLAa〜LAeを識別する。例えば、図1に示すように、ローカルエリアLAa〜LAeに割り当てられたLACは、それぞれ“0×0001”〜“0×0005”である。また、MSは、USER ID(Identity)が割り当てられており、管理サーバ100は、このUSER IDにより各MSを識別する。
【0020】
また、ローカルエリアLAdと同様に、他の各ローカルエリアLAa〜LAc、LAeにも複数の基地局が配設されており、各基地局がカバーする通信領域をセル(CELL)と呼ぶ。各セルには、異なるCELL IDが割り当てられており、上記管理サーバ100は、このCELL IDにより各ローカルエリアLAa〜LAe内に形成されたセルを識別する。
【0021】
図2は、図1に示すローカルエリアLAd内の概略構成図である。
図2は、ローカルエリアLAdに配設された基地局A〜E、及び各基地局A〜Eがカバーするセルを示す。これらの基地局A〜Eがカバーする各セルに割り当てられたCELL IDは、それぞれ、“0×0001”〜“0×0005”である。
【0022】
管理サーバ100は、各ローカルエリアLAa〜LAeに割り当てられたLACと、各基地局がカバーするセルに割り当てられたCELL IDとの組み合わせにより、各ローカルエリアLAa〜LAeの基地局を一意に決定することが可能となる。
【0023】
ここで、上記LAC、及びCELL IDは、3GPP(Third Generation Partnership Project)と称される無線伝送方式の次世代国際共同規格に基づくパラメータである。この3GPPプロジェクトは、ネットワーク技術として、発展型GSM(Global System for Mobile communication)MAPを前提に、また、無線伝送方式として、W―CDMAに基づいたFDD(Frequency Division Duplex;周波数分割双方向伝送)およびTDD(Time Division Duplex;時分割双方向伝送)を含むと共に、それら2つの伝送方式の運用を可能とするUTRA(Universal Terrestrial Radio Access)を前提としている。
【0024】
また、ユーザが携帯するMSは、図中符号Aに示す経路に沿ってローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)内の各セルを移動するものとする。
【0025】
ユーザが携帯するMSが、ローカルエリアLAd内を移動しながら上記各基地局A〜Eと通信を行った際、各基地局A〜Eは、その通信状況を示すコマンドやデータを管理サーバ100に送信し、管理サーバ100は、その受信データに応じてその記憶装置内に格納される「基地局管理表」データ、及び「発信済み基地局数」データを、後述する所定の手続きに基づいて更新する(図9〜図13参照)。上記「基地局管理表」データは、MSに割り当てられたUSER ID毎に設けられるものであり、上記「発信済み基地局数」データと共に管理サーバ100によって一括管理される。
【0026】
ここで、管理サーバ100の内部構成を説明する。図3は、管理サーバ100の内部構成を示す概略ブロック図である。
【0027】
図3に示すように、管理サーバ100は、CPU101、記憶装置102、RAM103、通信制御装置104、入力装置105、及び、表示装置106から概略構成されており、各部はバス107により接続される。
【0028】
CPU101は、各MSの現在位置を示す位置情報を検出し、その検出したMSの位置情報を、記憶装置102内に形成されたロケーションレジスタ(図示略)に格納する。
【0029】
CPU(Central Processing Unit)101は、CMサービス要求信号(図5、及び図7参照)を受信すると、そのCMサービス要求信号を送信したMSのUSER IDと、この信号を仲介して管理サーバ100に送信した仲介基地局のカバーするセルのCELL ID、及び、そのセルの配設されたローカルエリアのLACを検出し、その検出したUSER ID、CELL ID、及びLACを後述するRAM103内に形成される所定ワークエリア(図示略)内に一時的に記憶する。
【0030】
CPU101は、発呼元MSが送信したCMサービス要求信号を受信すると、そのMSとの間で一連の通話シーケンス処理(図5参照)を実行し、当該発呼元MSと発呼先MSとの間の通話チャネルを設定する。
【0031】
CPU101は、上記一連の通話シーケンス処理において、ローカルエリアLAa〜LAe等の中から発呼先MSの存在するローカルエリアを上記位置情報に基づいて特定し、その特定したローカルエリア内に配設された全ての基地局(或いは、その一部)に対し、通話シーケンスを実行する為、各種制御信号や発/着呼信号を制御する。
【0032】
CPU101は、発呼元MSから切断要求信号を受信すると、そのMSとの間で一連の通信終了シーケンス処理(図6(a)参照)を実行し、当該MSとの間の通話チャネルを開放すると共に、通信切断信号を発呼先MSに送信し、その発呼先MSに対して一連の通信終了シーケンス処理(図6(b)参照)を実行し、当該MSに対する通信処理を終了する。
【0033】
CPU101は、発呼元MSと発呼先MSとの間の通話チャネルを設定すると、記憶装置102内に格納された「基地局管理表」データ(図9参照)、及び「発信済み基地局数」データ(図9参照)等を、後述する所定の更新方法に従って随時更新する。
【0034】
CPU101は、発呼元MSと発呼先MSとの間の通話チャネルを設定すると、予め定められた所定の通話時間計測方法に従ってその通話時間を随時計測し、その計測した通話時間データをRAM103内に形成された所定ワークエリア内に記憶する。ここで、上記通話時間計測方法は、例えば、発呼元MSと発呼先MSとの間の通話が開始された時点で通話時間の計測を開始し、その通話が終了した時点で通話時間の計測を終了する計測方法等がある。なお、図3に示す管理サーバ100内に、通話時間を計測する為のカウント手段を設けても良いことは言うまでもない。
【0035】
CPU101は、入力装置105からの制御信号に応じて、記憶装置102内に格納された「基地局管理表」データ等の各種表示情報を表示装置106の表示画面上に表示させる。
【0036】
記憶装置102は、携帯電話システム10を管理する為の主管理プログラムや、そのプログラムに付随する各種アプリケーションプログラム等を記憶すると共に、携帯電話システム10を構成する各ローカルエリアLAa〜LAeに割り当てられたLAC、これら各ローカルエリアLAa〜LAe内に複数配設された基地局のカバーする各セルに割り当てられたCELL ID、及び、携帯電話システム10を利用可能な各ユーザの携帯するMSに割り当てられたUSER ID等の各種データを記憶する。
【0037】
また、記憶装置102は、CPU101により検出された各MSの現在位置を示す位置情報を記憶する為のロケーションレジスタ(図示略)を備える。
【0038】
更に、記憶装置102は、「基地局管理表」データ、及び「発信済み基地局数」データ等、携帯電話システム10に対するユーザの利用状況を示す各種データを記憶する。
【0039】
RAM103(Random Access Momory)は、CPU101により、記憶装置102から読み出された上記各種プログラムを展開する為のプログラム格納エリア(図示略)、及びそれらプログラムの実行において生じる各種データ(入力指示データ、入力データ、及び処理結果)等を一時的に記憶する為のワークエリア(図示略)等を形成する。
【0040】
通信制御装置104は、各MSとの間の通話シーケンス処理(図5参照)や、通信終了シーケンス処理(図6(a)、及び(b)参照)において、各基地局、発呼元、及び発呼先MSとの間で各種通信情報(コマンド信号等)を送受信する。
【0041】
表示装置106は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示画面を備え、各基地局の通信状況、或いは、記憶装置102に格納された「基地局管理表」データ等、携帯電話システム10に対するユーザの利用状況を示す各種データ等を表示する。
【0042】
入力装置105は、キーボードや、マウス等を具備し、キーボードで押下されたキーの押下信号、及びマウスによる操作信号等をCPU101に出力する。
【0043】
次いで、図4〜図9を参照して、本発明の一実施の形態における携帯電話システム10の動作を説明する。
【0044】
図4は、ユーザに対する割引サービスを実施する為の「基地局管理表」データ(図9(a)参照)、及び「発信済み基地局数」データ(図9(b)参照)の更新処理を説明するフローチャートであり、図5は、発呼元MSから網への発信時に行われる通話シーケンス処理を示すラダー図である。
【0045】
CPU101は、発呼元MSが各基地局A〜Eの何れかにCMサービス要求信号を発信すると、そのMSのUSER ID、受信した基地局が配設されたローカルエリアのLAC、及びその基地局のカバーするセルのCELL IDを検出し、その検出したUSER ID、LAC、及びCELL IDをRAM103内に記憶する。次いでCPU101は、その記憶したUSER ID、LAC、及びCELL IDに対し、料金の割引サービスを実施する為の「基地局管理表」データ、及び「発信済み基地局数」データを更新する。
【0046】
以下、詳細に説明する。まず、ユーザは、自身が携帯するMSに対して発信要求操作を行い、図5に示す一連の通話シーケンス処理を開始する。次いで、図5における図中符号Bに示すように、その発信要求操作に応じてMSが発信したCMサービス要求信号(図7参照)を網が受信すると(図4のステップS41)、CPU101は、そのMSのUSER ID、受信した基地局が配設されたローカルエリアのLAC、及びその基地局がカバーするセルのCELL IDを検出し、その検出したUSER ID、LAC、及びCELL IDに基づいて、当該MSが当該基地局に対して所定期間内にCMサービス要求信号を発信したことがあるか否かを判定する(ステップS42)。
【0047】
ここで、上記CMサービス要求信号の詳細な内容を図7に示す。図7(a)は、MSが網に送信するCMサービス要求信号の内容を説明する図であり、図7(b)は、CMサービス要求信号のデータフォーマットを示す図である。
【0048】
図7(a)に示すように、CMサービス要求信号は、8つの要素、すなわち“Protocol Discriminator”、“Skip Indicator”、“CM service request message type”、“CM service type”、“Ciphering key sequence number”、“Mobile station classmark(classmark2)”、“Mobile identity”、及び“priority”から構成される。
【0049】
例えば、上記8つの要素のうち、“Protocol Discriminator”について説明する。この要素は、図7(a)の“存在”の項目に“必須”と記録されていることから、CMサービス要求信号に必ず含まれる要素であり、また“フォーマット”の項目に“V”と記録されていることから、その要素は値だけによって構成されるものであり、更に“長さ”の項目に“1/2”と記録されていることから、この要素は1/2バイト(4ビット)のデータ長を有することがわかる。実際、図7(b)に示すフォーマットによれば、“PD(Protocol Discriminator)”と記録された要素は4ビット分のデータ長を有していることがわかる。従って、前述したステップS42において、CPU101は、CMサービス要求信号を発信したか否かを判定することにより、そのMSが網に対して発信したか否かを判定することが可能となる。
【0050】
また、図7(a)の“説明”の項目に示すように、この“Protocol Discriminator”は、メッセージの送受信を行うタスク識別子である。
【0051】
なお、図7(a)の“フォーマット”の項目に“V”と記録されていれば、そのデータは値のみにより構成され、“LV”と記録されていれば、そのデータは値と共にデータ長を含み、また、“TV”と記録されていれば、そのデータは値と共にそのデータの種類を識別する情報を含む。
【0052】
再び、図4の説明に戻る。ステップS42において、上記MSは、所定期間内に当該基地局に対しCMサービス要求信号を発信したことがない場合(ステップS42;No)、CPU101は、このMSのUSER IDに対する「基地局管理表」データを記憶装置102からロードし、該当するローカルエリアコード(LAC)に付随するCELL IDの項目に“発信済み”であることを示すフラグデータ(図示略)をセットし(ステップS43)、この「基地局管理表」データを記憶装置102内に再び格納する。
【0053】
次いで、CPU101は、「発信済み基地局数」データを記憶装置102からロードし、上記MSのUSER IDの所定欄に記録されたデータに1を加えて発信済み基地局数の数を更新した後(ステップS44)、この更新した「発信済み基地局数」データを記憶装置102に再び格納して後述するステップS45に移行する。
【0054】
次いで、図9(a)及び(b)を参照して、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信したことがあるか否かを記録した上記「基地局管理表」データ、及び「基地局管理表」データから算出された上記「発信済み基地局数」データの内容を図9に例示する。
【0055】
図9(a)に示す複数の「基地局管理表」データは、USER IDが“00779495”のMSに対するデータであり、ローカルエリアLAa(そのLACは“0×0001”)およびローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)における「基地局管理表」データの内容を示す。
【0056】
図9(a)に示すように、ローカルエリアLAa(そのLACは“0×0001”)における「基地局管理表」データには、CELL IDが“0×0003”、“0×0004”、及び“0×0005”の各基地局(セル)の“チェック”の項目に“発信済”であることを示すフラグデータが記録されている。すなわち、USER IDが“00779495”のMSは、所定期間内にローカルエリアLAa内で上記3つのセル(CELL IDは“0×0003”、“0×0004”、及び“0×0005”)をカバーする各基地局に対してCMサービス要求信号を発信したことがわかる。
【0057】
また、ローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)における「基地局管理表」データには、CELL IDが“0×0001”〜“0×0005”の各基地局(セル)の“チェック”の項目に、“発信済”であることを示すフラグデータが記録されている。すなわち、USER IDが“00779495”のMSは、所定期間内にローカルエリアLAd内で上記5つのセル(CELLIDは“0×0001”〜“0×0005”)をカバーする各基地局に対してCMサービス要求信号を発信したことがわかる。
【0058】
図9(b)に示す「発信済み基地局数」データは、4つのUSER ID、すなわち、“00779495”〜“00779498”のUSER IDに対する各種データから構成される。例えば、USER IDが“00779495”のデータは、“TOTAL COUNT”の項目に“30”と記録されており、“SERVICE LEVEL”の項目に“B”と記録されている。従って、このUSER IDのMSは、発信済み基地局数の総計が30であり通話料金が10%オフとなることがわかる。
【0059】
ここで、図9(b)に示す“SERVICE LEVEL”の設定内容について説明する。“TOTAL COUNT”が10〜29のユーザ(MS)は“Cレベル(5%オフ)”であり、30〜49のユーザ(MS)は“Bレベル(10%オフ)”であり、また、50以上のユーザ(MS)が“Aレベル(20%オフ)”である。
【0060】
なお、“SERVICE LEVEL”の設定内容は上記したものに限らず、どのように設定するかは携帯電話事業者により自由である。例えば、この設定内容をサービス対象者によって異なるものとしても良く、サービス対象者が個人の場合と企業の場合とで異なるサービス内容を設定するようにしても良い。
【0061】
また、ステップS42において、所定期間内に、あるローカルエリア内の当該基地局に対してCMサービス要求信号を発信したことがある場合(ステップS42;Yes)、CPU101は、ステップS45に移行し、上記発呼元MSとの間で図5に示す一連の通話シーケンス処理を継続する(ステップS45)。この際、CPU101は、このMSと発呼先MSとの間で通話チャネルを設定し、図中符号Cに示すように接続通知(図8参照)を網に送信して、発呼先MSとの間の通話を開始すると共に、通話が開始された時点でMSに対する課金を発生させる。
【0062】
更に、上述した例では、MSからのCMサービス要求信号を網側が受信した時をトリガとして管理サーバ100内の履歴や回数が更新されるが、前記課金の発生するMSからの「接続通知」を網側が受信した時をトリガとして本発明の「基地局管理表」が更新される構成にすれば、事業者側にとって更に合理的な割引サービスが提供できる。
【0063】
ここで、発呼元MSから網に発信された上記接続通知の詳細な内容を図8に示す。図8(a)は、図5に示す通話シーケンス処理において、発呼元MSが網へ発信する接続通知の内容を示す図であり、図8(b)は、接続通知のデータフォーマットを示す図である。
【0064】
図8(a)に示すように、接続通知は、3つの要素、すなわち、“Protocol Discriminator(PD)”、“Transaction Identity(TI)”、及び“Connect acknowledge
message type”から構成される。
【0065】
例えば、上記3つの要素のうち、“Protocol Discriminator(PD)”について説明する。この要素は、図8(a)の“存在”の項目に“必須”と記録されていることから、接続通知には必ず含まれる要素であり、また“フォーマット”の項目に“V”と記録されていることから、この要素は値だけから構成されるものであり、更に“長さ”の項目に“1/2”と記録されていることから、この要素は1/2バイト(4ビット)のデータ長を有することがわかる。実際、図8(b)に示すフォーマットによれば、“PD(Protocol Discriminator)”と記録されたデータは4ビット分のデータ長を有していることがわかる。
【0066】
また、通話終了時、図6(a)、および(b)に示す一連の通信終了シーケンスに従って、網と発呼元MS、および発呼先MSとの間の通信が開放される。図6(a)は、発呼元MSの通話切断による通信終了シーケンスを示すラダー図であり、図6(b)は、発呼元MSからの通話切断要求に応じた網の通話切断による通信終了シーケンスを示すラダー図である。
【0067】
図6(a)に示すように、CPU101は、ユーザにより入力された切断要求信号を発呼元MSが当該基地局に発信すると、そのMSとの間で一連の通信終了シーケンス処理を実行し、この発呼元MSとの間の通話チャネルを開放して通信処理を終了すると共に、図6(b)に示すように、発呼元MSから発信された切断要求信号を受信すると、その通信切断信号を発呼先MSに送信し、その発呼先MSとの間で一連の通信終了シーケンス処理を実行し、この発呼先MSとの間の通話チャネルを開放して通信処理を終了する。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態における携帯電話システム10によれば、CPU101は、各MSにそれぞれ割り当てられた「基地局管理表」データ、及び「発信済み基地局数」データを管理し、MSがあるローカルエリア内の所定の基地局にCMサービス要求信号を発信した際、所定期間内にその基地局に発信したことがない場合、「基地局管理表」データにおけるそのローカルエリア内の当該基地局のCELL IDの項目に発信があったことを記録し、上記MSのUSER IDに対する「発信済み基地局数」データに1を加える。
【0069】
従って、管理サーバ100が管理する「基地局管理表」データ、及び「発信済み基地局数」データにより、所定期間内に各ローカルエリアにおいてユーザが通話に利用した基地局(セル)の総数が算出され、その算出された基地局の総数により、ユーザが通話を行った領域の広さや通話接続回数、通話時間等を評価することが可能となる。
【0070】
その為、上記通話に利用した基地局の総数、すなわち、ユーザが通話を行った範囲に応じて料金の割引サービスを設定することが可能となる。この料金割引サービスによれば、従来の契約期間に応じた料金割引サービスのようにユーザが実際に通話を行っていないにも拘わらずサービスを提供しなければならないということがなく、ユーザが通話することによってのみ割引サービスが提供されるので、通話による課金が確実に発生し、携帯電話事業者にとって大きな利益が期待できると共に、ユーザにとっても通話した分だけ料金が割引されるので経済的となる。
【0071】
また、各ローカルエリアLAa〜LAeをそれぞれ識別するLAC、及び各セルをそれぞれ識別するCELL IDは、何れも3GPPのパラメータとして定義されているので、このような識別子を改めて設定する等の大きな仕様変更を行う必要なく、上述した料金割引サービスを実施することが可能となる。
【0072】
なお、本発明は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態において、「基地局管理表」データに記憶される内容は、ユーザ(MS)が、所定期間内に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信したことがあるか否かを識別する為のビットデータであったが、所定期間中に各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を「基地局管理表」データに記憶するようにしても良い。この際、CPU101は、得られた「基地局管理表」データに基づいて各USER IDそれぞれに対して「発信回数」データを更新し、その「発信回数」データに基づいて料金割引サービスをユーザに提供する。
【0073】
更に、「基地局管理表」データに記憶する内容を、上記所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数とするのではなく、所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局を介して通話した通話時間を評価し、その評価データを「基地局管理表」データに記憶するようにしても良い。その際、CPU101は、得られた「基地局管理表」データに基づいて「通話時間」データを更新し、その「通話時間」データに基づいて料金割引サービスをユーザに提供する。
【0074】
まず、図10、図11を参照して、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を「基地局管理表」データに記録する場合について説明する。
【0075】
図10は、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を「基地局管理表」データに記録する記録処理を説明するフローチャートであり、図11(a)は、ユーザが所定期間中にローカルエリアLAa、LAd内における各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を記録した「基地局管理表」データの内容を例示する図であり、図11(b)は、図11(a)に示す「基地局管理表」データから算出された「発信回数」データの内容を例示する図である。
【0076】
図10に示すフローチャートにおいて、CPU101は、発呼元MSが発信したCMサービス要求信号を受信すると、そのMSのUSER ID、受信した基地局が配設されたローカルエリアのLAC、及びその基地局がカバーするセルのCELL IDを検出し、その検出したUSER ID、LAC、及びCELL IDをRAM103内に記憶する。次いでCPU101は、その記憶したUSER ID、LAC、及びCELL IDに対し、料金の割引サービスを実施する為の「基地局管理表」データ、及び「発信回数」データを更新する。
【0077】
以下、詳細に説明する。まず、ユーザは、自身が携帯するMSに対して発信要求操作を行い、図5に示す一連の通話シーケンス処理を開始する。次いで、図5における図中符号Bに示すように、その発信要求操作に応じてMSが発信したCMサービス要求信号(図7参照)を網が受信すると(図10のステップS11)、CPU101は、そのMSのUSER ID、受信した基地局が配設されたローカルエリアのLAC、及びその基地局がカバーするセル(基地局)のCELLIDとを検出し、その検出したUSER ID、LAC、及びCELL IDを記憶装置102内に記憶すると共に、このUSER IDのカウンタ値クリア期限が経過したか否かを判定する(ステップS12)。
【0078】
すなわち、各USER IDに対するカウンタ値には、上記カウンタ値クリア期限という有効期限が設けられており、管理サーバ100は、その有効期限内に更新されたカウンタ値に基づいた料金割引サービスをユーザに提供する。
【0079】
ステップS12において、カウンタ値クリア期限が経過した場合(ステップS12;Yes)、CPU101は、このMSのUSER IDに対する「基地局管理表」データを記憶装置102からロードして、該当するローカルエリアコード(LAC)に付随するCELL IDに対する“COUNT”の項目に記録されたデータを“1”にセットした後(ステップS15)、この「基地局管理表」データを記憶装置102内に再び格納し、ステップS14に移行する。
【0080】
また、ステップS12において、カウンタ値クリア期限が経過してない場合(ステップS12;No)、CPU101は、このMSのUSER IDに対する「基地局管理表」データを記憶装置102からロードして、該当するローカルエリアコード(LAC)に付随するCELL IDに対する“COUNT”の項目に記録されたデータに“1”を加えた後(ステップS13)、ステップS14に移行して、図5に示す一連の通話シーケンス処理を継続する(ステップS14)。CPU101は、この一連の通話シーケンス処理において、このMSと発呼先MSとの間の通話チャネルを設定し、このMSに対する通話を開始する。
【0081】
次いで、CPU101は、上記「基地局管理表」データに基づいて、「発信回数」データを更新する。すなわち、この「基地局管理表」データに記憶された全ての発信回数を総計し、その総計した値を「発信回数」データに記憶する。
【0082】
次いで、図11(a)及び(b)を参照して、所定期間中にMSが、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を記録した上記「基地局管理表」データ、及び、この「基地局管理表」データから算出された上記「発信回数」データの内容を図11に例示する。
【0083】
図11(a)に示す複数の「基地局管理表」データは、USER IDが“00779495”のMSに対するデータであり、ローカルエリアLAa(そのLACは“0×0001”)およびローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)における「基地局管理表」データの内容を示す。
【0084】
図11(a)に示すように、ローカルエリアLAa(そのLACは“0×0001”)における「基地局管理表」データは、CELL IDが“0×0003”、“0×0004”、及び“0×0005”の各基地局(セル)の“COUNT”の項目に“2”、“1”、及び“1”がそれぞれ記録されている。すなわち、USER IDが“00779495”のMSが、ローカルエリアLAa内の上記3つのセル(CELL IDは“0×0003”、“0×0004”、及び“0×0005”)に対しCMサービス要求信号を発信した発信回数は、所定期間内にそれぞれ2回、1回、及び1回であることがわかる。
【0085】
また、ローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)における「基地局管理表」データには、CELL IDが“0×0001”〜“0×0005”の基地局(セル)の“COUNT”の項目に、それぞれ“1”、“2”、“1”、“1”、及び“3”が記録されている。すなわち、USER IDが“00779495”のMSが、所定期間内にローカルエリアLAd内の上記5つのセル(CELL IDは“0×0001”〜“0×0005”)に対しCMサービス要求信号を発信した発信回数は、それぞれ1回、2回、1回、1回、及び、3回であることがわかる。
【0086】
図11(b)に示す「発信回数」データは、4つのUSER ID、すなわち、“00779495”〜“00779498”のUSER IDに対する各種データから構成される。例えば、USER IDが“00779495”のデータは、“TOTAL COUNT”の項目に“300”と記録されていることから、発信回数の総計が300であり、“SERVICE LEVEL”の項目に“B”と記録されていることから、通話料金が10%オフとなることがわかる。
【0087】
ここで、図11(b)に示す“SERVICE LEVEL”の設定内容について説明する。“TOTAL COUNT”が200〜399のユーザ(MS)は“Cレベル(5%オフ)”であり、400〜699のユーザ(MS)は“Bレベル(10%オフ)”であり、また、700以上のユーザ(MS)が“Aレベル(20%オフ)”である。
【0088】
なお、“SERVICE LEVEL”の設定内容は上記したものに限らず、どのように設定するかは携帯電話事業者により自由である。例えば、この設定内容をサービス対象者によって異なるものとしても良く、サービス対象者が個人の場合と企業の場合とで異なるサービス内容を設定するようにしても良い。
【0089】
従って、所定期間内においてユーザ(MS)が各ローカルエリア内の各基地局に発信した発信回数が「基地局管理表」データに記憶され、その「基地局管理表」データから全ての基地局に発信した発信回数の合計が算出されるので、実際にユーザが網を利用した回数に基づいたサービスが提供され、ユーザの利用頻度が十分反映された割引サービスの提供が可能となる。
【0090】
次いで、図12、図13を参照して、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局を介して通話した通話時間の評価データを「基地局管理表」データに記録する場合について説明する。
【0091】
図12は、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局を介して通話した通話時間の評価データを「基地局管理表」データに記憶する記憶処理を説明するフローチャートであり、図13(a)は、ユーザが所定期間中にローカルエリアLAa、LAd内の各基地局を介して通話した通話時間の評価データを記憶した「基地局管理表」データの内容を例示する図であり、図13(b)は、図13(a)に示す「基地局管理表」データから算出された「通話時間」データの内容を例示する図である。
【0092】
図12に示すフローチャートにおいて、CPU101は、発呼元MSが発信したCMサービス要求信号を受信すると、そのMSのUSER ID、受信した基地局が配設されたローカルエリアのLAC、及びその基地局がカバーするセルのCELL IDを検出し、その検出したUSER ID、LAC、及びCELL IDをRAM103内に記憶する。次いでCPU101は、その記憶したUSER ID、LAC、及びCELL IDに対し、料金の割引サービスを実施する為の「基地局管理表」データ、及び「通話時間」データを更新する。
【0093】
以下、詳細に説明する。まず、ユーザは、自身が携帯するMSに対して発信要求操作を行い、図5に示す一連の通話シーケンス処理を開始する。次いで、図5における図中符号Bに示すように、その発信要求操作に応じてMSが発信したCMサービス要求信号(図7参照)を網が受信すると(図12のステップS121)、CPU101は、そのMSのUSER IDと、受信した基地局が配設されたローカルエリアのLAC、及びその基地局のカバーするセル(基地局)のCELL IDとを検出し、その検出したUSER ID、LAC,及びCELL IDを記憶装置102内に記憶すると共に、このUSER IDのカウンタ値クリア期限が経過したか否かを判定する(ステップS122)。
【0094】
すなわち、各USER IDに対するカウンタ値にはカウンタ値クリア期限という有効期限が設けられており、管理サーバ100は、その有効期限内に更新されたカウンタ値に基づいた料金割引サービスをユーザに提供する。
【0095】
ステップS122において、カウンタ値クリア期限が経過した場合(ステップS122;Yes)、CPU101は、このMSのUSER IDに対する「基地局管理表」データを記憶装置102からロードして、該当するあるローカルエリア内のCELL IDに対する“COUNT”の項目に記録されたデータを“0”にセットした後(ステップS129)、この「基地局管理表」データを記憶装置102内に再び格納し、ステップS123に移行する。
【0096】
また、ステップS122において、カウンタ値クリア期限が経過してない場合(ステップS122;No)、CPU101は、ステップS123に移行して、図5に示す一連の通話シーケンス処理を継続してMSとの通話を開始する。
【0097】
次いで、CPU101は、通話時間のカウントを開始し(ステップS124)、通話時間が10分経過したか否かを判定する(ステップS125)。ステップS125において、通話時間が10分経過した場合(ステップS125;Yes)、上記「基地局管理表」データのあるローカルエリア内の当該CELL IDに対する“COUNT”の項目に記録されたデータに対して“1”を加えた後(ステップS126)、通話が終了したか否かを判定する(ステップS127)。
【0098】
すなわち、CPU101は、通話時間が10分経過する毎に上記“COUNT”の項目に記録されたデータを1ずつ加算するものであり、CPU101は、この“COUNT”の項目に記録されたデータによって通話時間を評価する。
【0099】
なお、CPU101が通話時間を評価する際、10分経過したか否かによりカウント値を更新していたが、10分に限らず、5分あるいは15分等、設定は自由である。
【0100】
ステップS125において、通話時間が未だ10分を経過していない場合(ステップS125;No)、CPU101は、通話が終了したか否かを判定し(ステップS130)、通話が終了した場合(ステップS130;Yes)、ステップS128に移行して、図6(a)及び(b)に示す通信終了シーケンスに基づいて通話処理を終了する(ステップS128)。また、通話がまだ終了していない場合(ステップS130;No)、CPU101は、ステップS125に移行して、10分経過したか否かの監視を続ける。
【0101】
ステップS127においてCPU101は、通話がまだ終了していない場合(ステップS127;No)、ステップS124に移行し、また、通話が終了した場合(ステップS127;Yes)、ステップS128に移行して通話処理を終了する。
【0102】
次いで、CPU101は、上記「基地局管理表」データに基づいて、「通話時間」データを更新する。すなわち、この「基地局管理表」データに記録された通話時間の評価データを総計し、その総計した値を「通話時間」データに記録して、「通話時間」データを更新する。
【0103】
ここで、図13(a)及び(b)を参照して、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局を介して通話した通話時間の評価データを記憶した上記「基地局管理表」データの内容、及び、この「基地局管理表」データから算出された上記「通話時間」データの内容を例示する。なお、通話時間の単位は、「時」、「分」、「秒」の何れであっても良いことは言うまでもない。
【0104】
図13(a)に示す複数の「基地局管理表」データは、USER IDが“00779495”のMSに対するデータであり、ローカルエリアLAa(そのLACは“0×0001”)およびローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)における「基地局管理表」データの内容を示す。
【0105】
図13(a)に示すように、ローカルエリアLAa(そのLACは“0×0001”)における「基地局管理表」データは、CELL IDが“0×0002”、及び“0×0003”の基地局(セル)の“COUNT”の項目に、“25”、及び“40”がそれぞれ記録されている。すなわち、USER IDが“00779495”のMSは、ローカルエリアLAa内において上記2つのセル(CELL IDは“0×0002”、及び“0×0003”)に対する通話時間の評価データがそれぞれ25、及び40であることがわかる。
【0106】
また、ローカルエリアLAd(そのLACは“0×0004”)における「基地局管理表」データには、CELL IDが“0×0001”〜“0×0005”の基地局(セル)の“COUNT”の項目に、それぞれ“80”、“50”、“4”、“35”、及び“10”が記録されている。すなわち、USER IDが“00779495”のMSは、ローカルエリアLAdにおいて上記5つのセル(CELL IDは“0×0001”〜“0×0005”)に対する通話時間の評価データがそれぞれ80、50、4、35、及び、10である。
【0107】
図13(b)に示す「通話時間」データは、4つのUSER ID、すなわち、“00779495”〜“00779498”のUSER IDに対する各種データから構成される。例えば、USER IDが“00779495”のデータは、“TOTAL COUNT”の項目に“500”と記録されていることから、通話時間の評価データが500であり、“SERVICE LEVEL”の項目に“B”と記録されていることから、通話料金が10%オフとなっていることがわかる。
【0108】
ここで、図13(b)に示す“SERVICE LEVEL”の設定内容について説明する。“TOTAL COUNT”が200〜399のユーザ(MS)は“Cレベル(5%オフ)”であり、400〜799のユーザ(MS)は“Bレベル(10%オフ)”であり、また、800以上のユーザ(MS)が“Aレベル(20%オフ)”である。
【0109】
なお、“SERVICE LEVEL”の設定内容は上記したものに限らず、どのように設定するかは携帯電話事業者により自由である。例えば、この設定内容をサービス対象者によって異なるものとしても良く、サービス対象者が個人の場合と企業の場合とで異なるサービス内容を設定するようにしても良い。
【0110】
従って、ユーザ(MS)が、所定期間内において各ローカルエリア内の所定基地局を介して通話した時間の評価データが「基地局管理表」データに記録され、その「基地局管理表」データから総通話時間が評価されるので、ユーザが実際に網を利用した利用時間に基づいたサービスの提供がなされ、ユーザの利用頻度がより正確に反映された料金割引サービスの提供が可能となる。
【0111】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、所定期間内にユーザが実際に利用した無線基地局総数に応じて、ユーザに提供する料金割引サービスの割引率を特定するので、ユーザが通話を行った範囲に応じて料金の割引サービスを設定することが可能となる。この料金割引サービスによれば、従来の契約期間に応じた料金割引サービスのようにユーザが実際に通話を行っていない場合にも料金割引サービスを提供するということがなく、ユーザが通話することによってのみ料金割引サービスを提供するので、通話による課金が確実に発生し、携帯電話事業者にとって大きな利益が期待できると共に、ユーザにとっても通話した分だけ料金が割引されるので経済的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における、携帯電話システム10の概略構成図である。
【図2】図1に示すローカルエリアLAdの概略構成図である。
【図3】図1に示す管理サーバ100の内部構造を示す概略ブロック図である。
【図4】図9(a)に示す「基地局管理表」データ、及び、図9(b)に示す「発信済み基地局数」データの更新処理を説明するフローチャートである。
【図5】本実施の形態における携帯電話システム10において、発呼元MSから網への発信時に行われる通話シーケンス処理を示すラダー図である。
【図6】(a)は、本実施の形態における携帯電話システム10において、発呼元MSの通話切断による通信終了シーケンスを示すラダー図であり、(b)は、発呼元MSからの通話切断要求に応じた網の通話切断による通信終了シーケンスを示すラダー図である。
【図7】(a)は、図5に示す通話シーケンス処理において、MSが網に送信するCMサービス要求信号の内容を示す図であり、(b)は、CMサービス要求信号のデータフォーマットを示す図である。
【図8】(a)は、図5に示す通話シーケンス処理において、発呼元MSが網へ発信する接続通知の内容を示す図であり、(b)は、接続通知のデータフォーマットを示す図である。
【図9】(a)は、ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信したことがあるか否かを記録した「基地局管理表」データの内容を例示する図であり、(b)は、図9(a)に示す「基地局管理表」データから算出された「発信済み基地局数」データの内容を例示する図である。
【図10】ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を「基地局管理表」データに記録する記録処理を説明するフローチャートである。
【図11】(a)は、ユーザが所定期間中に、ローカルエリアLAa、LAd内の各基地局にCMサービス要求信号を発信した発信回数を記録した「基地局管理表」データの内容を例示する図であり、(b)は、図11(a)に示す「基地局管理表」データから算出された「発信回数」データの内容を例示する図である。
【図12】ユーザが所定期間中に、あるローカルエリア内の各基地局を介して通話した通話時間の評価データを「基地局管理表」データに記憶する記憶処理を説明するフローチャートである。
【図13】(a)は、ユーザが所定期間中に、ローカルエリアLAa、LAd内の各基地局を介して通話した通話時間の評価データを記憶した「基地局管理表」データの内容を例示する図であり、(b)は、図13(a)に示す「基地局管理表」データから算出された「通話時間」データの内容を例示する図である。
【符号の説明】
10 携帯電話システム
100 管理サーバ
101 CPU
102 記憶装置
103 RAM
104 通信制御装置
105 入力装置
106 表示装置
107 バス
Claims (1)
- 通信網を構成する複数の無線基地局と、これら無線基地局を介して携帯電話間で行われる通信処理を管理する管理サーバとを備えた携帯電話システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記携帯電話が前記無線基地局を介して所定期間内に通信したことがあるか否かを示す通信履歴を、当該携帯電話毎に当該無線基地局別に記憶する通信履歴記憶手段と、
前記携帯電話間で前記無線基地局を介して通信が開始されると、この発信側携帯電話が当該無線基地局の通信エリア内で前記所定期間内に通信したことがあるか否かを、前記通信履歴記憶手段により記憶された通信履歴の内容を参照して判定する通信履歴判定手段と、
前記通信履歴判定手段により通信したことがないと判定された場合、前記発信側携帯電話が前記無線基地局を介して通信したことを前記通信履歴記憶手段に記憶させて前記通信履歴の内容を更新する通信履歴更新手段と、
前記通信履歴更新手段により更新された通信履歴に基づいて、前記所定期間内に前記発信側携帯電話からの通信を仲介した無線基地局の数を総計する無線基地局数総計手段と、
前記無線基地局数総計手段により総計された無線基地局総数を前記発信側携帯電話毎に記憶する無線基地局総数記憶手段と、
前記無線基地局総数記憶手段により記憶された前記発信側携帯電話に対する前記無線基地局総数を参照して、前記無線基地局総数に応じて当該発信側携帯電話を所有するユーザに提供する料金割引サービスの割引率を特定するサービス内容特定手段と、
を備えたことを特徴とする携帯電話システム。
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