JP3674582B2 - 液晶表示装置および電子機器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置および電子機器に関し、特に反射モードのみならず、透過モード時にも十分に明るい表示が可能な優れた視認性を有する半透過反射型の液晶表示装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
反射型の液晶表示装置は、バックライト等の光源を持たないために消費電力が小さく、従来から種々の携帯電子機器などに多用されている。ところが、反射型の液晶表示装置は、自然光や照明光などの外光を利用して表示を行うため、暗い場所では表示を視認するのが難しいという問題があった。そこで、明るい場所では通常の反射型液晶表示装置と同様に外光を利用し、暗い場所ではバックライト等の内部の光源により表示を視認可能にした液晶表示装置が提案されている。つまり、この液晶表示装置は、反射型と透過型を兼ね備えた表示方式を採用しており、周囲の明るさに応じて反射モードまたは透過モードのいずれかの表示方式に切り替えることにより、消費電力を低減しつつ周囲が暗い場合でも明瞭な表示を行うことができるものである。以下、本明細書では、この種の液晶表示装置のことを「半透過反射型液晶表示装置」という。
【0003】
また近年、携帯型電子機器やOA機器などの発展に伴って、液晶表示のカラー化が要求されるようになっている。そして、上述の半透過反射型液晶表示装置の分野においても、カラー化が要求される場合が多くなっている。この要求を満足する半透過反射型カラー液晶表示装置として、上基板、下基板のいずれかにカラーフィルターを備えたものが提案されている。この種の半透過反射型カラー液晶表示装置の場合、反射モードにおいては上基板側から入射した外光は、カラーフィルターを透過した後、反射層で反射され、再度カラーフィルターを透過するようになっている。一方、透過モードにおいては、バックライト等の照明手段により下基板側から入射した照明光がカラーフィルターを透過するようになっている。通常の構成では、反射モードでも透過モードでも同一のカラーフィルターを用いて表示が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような半透過反射型カラー液晶表示装置においては、上述したように、反射モード時には2回、透過モード時には1回、入射光がカラーフィルターを透過することにより、カラー表示が得られるようになっている。このため、例えばカラーフィルターを2回透過する反射モード時の色を重視して淡い色のカラーフィルターを備えた場合には、カラーフィルターを1回しか透過しない透過モード時に発色の良い表示を得ることは困難である。しかしながら、この問題を解決すべく、カラーフィルターを1回透過する透過モード時の色を重視して濃い色のカラーフィルターを備えた場合には、カラーフィルターを2回透過する反射モードの表示が暗くなるため、充分な視認性が得られなくなってしまう。このように、従来の半透過反射型カラー液晶表示装置では、反射モード時にも透過モード時にも同様に発色が良く、視認性の高い表示を得ることは困難であった。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、半透過反射型カラー液晶表示装置において、反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性の高い表示が得られる液晶表示装置を提供することを目的とする。また、本発明は、優れた視認性を有する上記液晶表示装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の液晶表示装置は、互いに対向配置された第1基板と第2基板からなる一対の基板と、該一対の基板間に挟持された液晶層と、前記第2基板の内面に設けられ、前記第1基板側からの入射光を反射する反射膜と、前記反射膜よりも上側に設けられ、表示領域を構成する各ドットに対応して異なる色の複数の色素層が配列されたカラーフィルターと、前記第2基板の外面側に設けられた照明手段とを有し、各ドット毎に前記反射膜が存在する反射領域と前記反射膜が存在しない透過領域とにより表示を行う半透過反射型の液晶表示装置であって、前記カラーフィルターの色素層が、前記各ドット内における前記反射領域および前記透過領域と平面的に重なる領域に設けられ、前記反射膜が、一方向に配列された複数のドットからなるドット行毎もしくはドット列毎にこれら複数のドットの配列方向に延在するようにストライプ状に形成されるとともに、各ドット毎に前記反射膜の拡幅部が設けられ、前記各ドット内の前記反射膜の拡幅部と平面的に重なる領域の少なくとも一部に、前記カラーフィルターの色素層が存在しない非着色領域が設けられたことを特徴とする。
【0007】
本発明者らは、1つの画素を構成する異なる色に対応する各ドット内に反射膜が存在する領域(以下、反射領域という)と反射膜が存在しない領域(以下、透過領域という)とを設けるとともに、反射領域内にカラーフィルターの色素層が存在しない領域(以下、非着色領域という)を設けた構成の液晶表示装置を既に提案している。
【0008】
この構成においては、反射モード時に上基板側から入射する光の一部は非着色領域を透過することになり、反射モード時にカラーフィルターを2回透過することによって得られる光は、非着色領域を透過する着色されない光と色素層が存在する領域(以下、着色領域という)を透過する着色された光とが重畳されたものとなる。一方、透過モード時に照明手段から出射されて透過領域を透過する光は全て着色領域を透過することになり、透過モード時にカラーフィルターを1回透過することによって得られる光は全て着色された光となる。このようにして、反射モード時にカラーフィルターを2回透過して得られる光と、透過モード時にカラーフィルターを1回透過して得られる光との色の濃淡差を小さくすることができるので、カラーフィルターの色素層を最適化することで反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性の高い表示を得ることができる。
【0009】
本発明の液晶表示装置は、基本的な構成は上記のものと同様である。すなわち、各ドット内に反射領域と透過領域とがあり、反射領域内に非着色領域がある構成となっているため、上述した通りの作用により、反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性の高い表示を得ることができる。
【0010】
ところで、本発明者らが既に提案した液晶表示装置の構成を普通に実現しようとすると、製造プロセスにおいて非着色領域の面積のバラツキが大きくなったり、反射領域と非着色領域とのアライメントズレが生じる等の問題が発生する恐れがあった。その結果、1つの液晶表示装置の表示面内で表示ムラや色ムラが発生する、あるいは複数の液晶表示装置間での表示特性のバラツキが発生する、等の原因となることが考えられる。
【0011】
そこで、本発明の液晶表示装置は、上記の問題の解決策として、反射膜の形状を特有のものに限定したことと、その反射膜に対する非着色領域の形成位置を限定したことを特徴点とした。すなわち、既に提案されたもの以外の本発明の特徴部分は、反射膜の形状を、一方向に配列された複数のドットからなる行毎もしくは列毎にこれら複数のドットの配列方向に延在するストライプ状とするとともに各ドット毎にそれ以外の部分よりも幅広の拡幅部を設けたこと、および、非着色領域を各ドットの反射膜の拡幅部と平面的に重なる領域に配置したことである。
【0012】
この構成によれば、製造プロセスにおいて非着色領域の面積のバラツキや反射領域と非着色領域とのアライメントズレを低減することができ、その結果、表示特性のバラツキを抑えることができる。なお、既に提案された液晶表示装置の構成において非着色領域の面積のバラツキや反射領域と非着色領域とのアライメントズレ等の問題が発生しやすい理由、および、本発明の液晶表示装置の構成においてこの問題が解決できる理由については、この後の[発明の実施の形態]の項で図面を用いて詳しく説明する。
【0013】
また、本発明の液晶表示装置においては、前記反射領域と前記透過領域とに位置する透明導電膜を前記反射膜の少なくとも上面を覆うように積層し、これら透明導電膜と反射膜との積層膜で、前記ドット行方向または前記ドット列方向に延在するストライプ状電極を構成することができる。
【0014】
この構成においては、透明導電膜と反射膜の双方が協働してストライプ状電極を構成しているので、透過領域に位置する透明導電膜の存在により透過領域上の液晶層に対しても電界印加が支障なく行われるとともに、通常、透明導電膜よりも比抵抗が小さい金属からなる反射膜の存在により電極全体の抵抗値を下げられるという効果が得られる。このようにして、パッシブマトリクス方式の液晶表示装置、または薄膜ダイオード(Thin Film Diode,以下、TFDと略記する)をスイッチング素子としたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置におけるストライプ電極を構成することができる。
【0015】
また、異なる色に対応するドットのうち、少なくとも一つの色に対応する各ドットにおける非着色領域の面積が、他の色に対応する各ドットにおける非着色領域の面積と異なるようにしてもよい。
【0016】
この構成によれば、異なる色に対応するドット毎に反射率と各色光の彩度を調整することができるので、反射光全体としての反射率と色度(例えば白表示時の色相)を適宜調整することができ、反射モード時の表示の明るさ、色などの表示品位を高めることができる。
【0017】
より具体的には、前記異なる色の複数の色素層が赤色層と緑色層と青色層とからなる場合、緑色層に対応する各ドットにおける非着色領域の面積を、赤色層および青色層に対応する各ドットにおける非着色領域の面積よりも大きくすることが望ましい。
【0018】
緑色光は、赤色光や青色光と比べて人間の目にとってはるかに高い視感度を持っている。したがって、緑色の各ドットにおける非着色領域の面積を赤色や青色の各ドットにおける非着色領域の面積よりも大きく設定することによって、反射光全体として見たときの反射率と色再現性を向上させることができる。
【0019】
さらに上記の構成を採用した上で、異なる色に対応するドットのうち、少なくとも一つの色に対応する各ドットにおける透過領域の面積が、他の色に対応する各ドットにおける透過領域の面積と異なるようにしてもよい。
【0020】
この構成によれば、異なる色に対応するドット毎に透過率と各色光の彩度を調整することができるので、透過光全体としての透過率と色度(例えば白表示時の色相)を適宜調整することができる。したがって、上記の非着色領域の面積の調整と合わせて行うことによって反射率、透過率、反射光の色度、透過光の色度等の光学特性をそれぞれ調整することができるので、反射モード時と透過モード時の表示品位をバランス良く最適化することができる。
【0021】
より具体的には、前記異なる色の複数の色素層が赤色層と緑色層と青色層とからなる場合、緑色層に対応するドットにおける透過領域の面積を、赤色層および青色層に対応するドットにおける透過領域の面積よりも小さくすることが望ましい。
【0022】
上述したように、緑色光は赤色光や青色光と比べて高い視感度を持っているため、緑色の各ドットにおける透過領域の面積を赤色や青色の各ドットにおける透過領域の面積よりも小さく設定しても色バランスが悪くなることがなく、その上で充分な透過率を維持することができる。
【0023】
本発明の他の液晶表示装置は、互いに対向配置された第1基板と第2基板からなる一対の基板と、該一対の基板間に挟持された液晶層と、前記第2基板の内面に設けられ、前記第1基板側からの入射光を反射する反射膜と、前記第1基板の内面に設けられ、表示領域を構成する各ドットに対応して異なる色の複数の色素層が配列されたカラーフィルターと、前記第2基板の外面側に設けられた照明手段とを有し、各ドット毎に前記反射膜が存在する反射領域と前記反射膜が存在しない透過領域とにより表示を行う半透過反射型の液晶表示装置であって、前記カラーフィルターの色素層が、前記各ドット内における前記反射領域および前記透過領域と平面的に重なる領域に設けられ、前記反射膜が、一方向に配列された複数のドットからなるドット行毎もしくはドット列毎にこれら複数のドットの配列方向に延在するようにストライプ状に形成されるとともに、各ドット毎に前記反射膜の拡幅部が設けられ、前記各ドットにおいて前記反射膜の拡幅部と平面的に重なる領域の少なくとも一部に、前記カラーフィルターの色素層が存在しない非着色領域が設けられ、前記反射領域の縁とそれに相対する前記非着色領域の縁との間の寸法が、15μmよりも大きくされたことを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、反射領域の縁とそれに相対する非着色領域の縁との間の寸法を15μmよりも大きくしたことによって、非着色領域が透過領域側にはみ出して所望の光学特性が得られないといったこともなく、アライメント余裕が大きくなり、貼り合わせズレに強い構造となるのと同時に所望の光学特性が得られやすくなる。詳細は[実施例]の項で説明する。
【0025】
本発明の電子機器は、上記本発明の液晶表示装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性に優れた液晶表示部を備えた電子機器を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図1、図2を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置は、パッシブマトリクス方式の半透過反射型カラー液晶表示装置の例である。
図1は本実施の形態の液晶表示装置の概略構成を示す断面図、図2は表示領域を構成する複数の画素を拡大視した平面図、である。なお、以下の図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0027】
本実施の形態の液晶表示装置1は、図1に示すように、液晶セル2とバックライト3(照明手段)とを備えたものである。液晶セル2は、下基板4(第2基板)と上基板5(第1基板)とがシール材6を介して対向配置され、これら上基板5、下基板4、シール材6に囲まれた空間にSTN(Super Twisted Nematic)液晶などからなる液晶層7が封入されており、液晶セル2の後面側(下基板の外面側)にバックライト3が配置されている。
【0028】
ガラスやプラスチックなどの透光性材料からなる下基板4の内面側に、アルミニウムまたはその合金、銀またはその合金等の光反射率の高い金属膜からなる反射膜8上にインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜9が積層された2層構造のセグメント電極10が紙面を貫通する方向にストライプ状に形成されている。そして、その上に例えば表面にラビング処理が施されたポリイミド等からなる配向膜11が形成されている。本実施の形態の場合、セグメント電極10の構成は、反射膜8の上面のみに透明導電膜9が積層されただけではなく、透明導電膜9が反射膜8の側面も覆うように反射膜8のパターン幅よりも透明導電膜9のパターン幅の方が大きく設定されている。
【0029】
一方、ガラス、プラスチックなどの透光性材料からなる上基板5の内面側に、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色素層13R,13G,13Bとこれら異なる色の色素層13R,13G,13B間を区画する遮光部14(ブラックマトリクス)とを有するカラーフィルター15が形成されている。遮光部14は、例えば樹脂ブラックや比較的反射率の低いクロム等の金属などから形成されている。そして、カラーフィルター15上には各色素層13R,13G,13B間の段差を平坦化すると同時に各色素層13R,13G,13Bの表面を保護するためのオーバーコート膜16が形成されている。このオーバーコート膜16はアクリル、ポリイミド等の樹脂膜でもよいし、シリコン酸化膜等の無機膜でもよい。さらに、オーバーコート膜16上にITO等の単層膜からなるコモン電極17が紙面に平行な方向にストライプ状に形成されており、その上に例えば表面にラビング処理が施されたポリイミド等からなる配向膜18が形成されている。
【0030】
下基板4の外面側に位相差板20、偏光板21が基板側からこの順に設けられており、さらに、偏光板21の外面側にはバックライト3が設けられている。バックライト3は、冷陰極管、発光ダイオード(Light Emitting Diode, LED)等の光源22と反射板23と導光板24とを有している。また、上基板5の外面側には位相差板25、偏光板26が基板側からこの順に設けられている。
【0031】
各基板4,5上の電極の配置は図2に示す通りであり、下基板4上に、図2の縦方向に延在する複数のセグメント電極10がストライプ状に形成されている。一方、上基板5上には、セグメント電極10と直交するように図2の横方向に延在する複数のコモン電極17がストライプ状に形成されている。カラーフィルター15のR、G、Bの各色素層13R,13G,13Bは各セグメント電極10の延在方向に対応して配置されている。すなわち、本実施の形態におけるカラーフィルター15はいわゆる縦ストライプと呼ばれるパターンのものであり、R、G、Bの色素層13R,13G,13Bのそれぞれがストライプ状に縦に同色で配置されている。これにより、図2に示す横方向に並んだR、G、Bの3個のドット28R,28G,28Bで表示パターンを構成する1個の画素29が構成されている。なお、ドットとは、各セグメント電極10と各コモン電極17が交差した部分であって、表示の最小単位部分のことである。
【0032】
本実施の形態においては、反射膜8と透明導電膜9からなる2層構造の積層膜がセグメント電極10を構成しているが、これらの膜のうち、反射膜8は反射モード時に表示に寄与する反射膜として機能するものである。反射膜8と透明導電膜9はともに図2の縦方向に延在しているが、反射膜8のパターンと透明導電膜9のパターンとでは幅が異なり、上述したように、反射膜8のパターン幅よりも透明導電膜9のパターン幅の方が大きく形成されている。これにより、各ドット28R,28G,28B内において、中央部は反射膜8と透明導電膜9が存在する領域であり、この領域は半透過反射型液晶表示装置において反射モードに係わる反射領域Rとなる。また、反射領域Rの両側方は、透明導電膜9のみが存在する領域であり、この領域は半透過反射型液晶表示装置において透過モードに係わる透過領域Tとなる。すなわち、各ドット28R,28G,28B内に反射領域Rと透過領域Tの双方が存在している。
【0033】
さらに本実施の形態の場合、反射膜8のパターン幅は一定ではなく、各ドット28R,28G,28Bの中央部に本線部分よりも幅広の拡幅部8aが設けられている。一方、上基板5上のカラーフィルター15のR、G、Bの各色素層13R,13G,13Bは、各ドット28R,28G,28B内の全体にわたって設けられているのではなく、各色素層13R,13G,13Bには各ドット28R,28G,28B毎に開口部(図2中の白抜きで示す部分)が設けられている。すなわち、この開口部は非着色領域31R,31G,31Bであり、特に非着色領域31R,31G,31Bは反射膜8の拡幅部8aと平面的に重なる領域内で拡幅部8aの中に収まるように設けられている。すなわち、非着色領域31R,31G,31Bは反射膜8と透明導電膜9のみが存在する領域、非着色領域以外の反射領域Rは反射膜8と透明導電膜9とカラーフィルターの色素層13R,13G,13Bが存在する領域、透過領域Tは透明導電膜9と色素層13R,13G,13Bが存在する領域、である。本実施の形態においては、拡幅部8aの形状は略長方形状であり、非着色領域31R,31G,31Bの形状も略長方形状となっている。
【0034】
上記構成の液晶表示装置1においては、反射モード時に上基板5側から入射する外光の一部は反射領域R内の非着色領域31R,31G,31Bを透過することになり、反射モード時にカラーフィルター15を2回透過することによって得られる光は、非着色領域31R,31G,31Bを透過する着色されない光と着色領域を透過する着色された光とが重畳されたものとなる。一方、透過モード時にバックライト3から透過領域Tを透過する光は全て着色領域を透過することになり、透過モード時にカラーフィルター15を1回透過することによって得られる光は全て着色された光となる。このようにして、反射モード時にカラーフィルター15を2回透過して得られる光と、透過モード時にカラーフィルター15を1回透過して得られる光との色の濃淡差を小さくすることができ、カラーフィルター15の色素層13R,13G,13Bを最適化することで反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性の高い表示を得ることができる。
【0035】
また本実施の形態の場合、透明導電膜9と反射膜8との2層構造の積層膜でセグメント電極10を構成しているので、透過領域Tに位置する透明導電膜9の存在により透過領域T上の液晶層7に対しても電界印加が支障なく行われるとともに、透明導電膜9よりも比抵抗が小さい金属からなる反射膜8の存在によりセグメント電極10全体の抵抗値を下げる効果が得られる。
【0036】
ここで、本発明者らが既に提案した液晶表示装置を普通に実施しようとした場合、非着色領域の面積のバラツキや反射領域と非着色領域とのアライメントズレ等の問題が発生しやすくなる理由について説明する。
【0037】
前提として、本実施の形態と同様、反射膜がストライプ状の電極の一部を構成するものとする。その場合、上述の通り、電極の抵抗値が下げられる等の効果が得られるという点で好ましいものとなるが、当然ながら反射膜もストライプ状にパターニングする必要が生じることになる。既に提案済みの液晶表示装置は各ドット内に反射領域と透過領域とを設けるものであるから、例えばドット全体を反射膜で覆うような形状とした上で反射膜に光透過用の窓部(透過領域)を設けることも考えられる。しかしながら、上述したように、いずれにしろ反射膜もストライプ状にパターニングするのであるから、透明導電膜パターンの幅に対して金属膜パターンの幅を狭く設計しておけばその両側が自ずと透過領域となるので、その方がわざわざ窓部を設けるよりも設計が簡単になる。
【0038】
すなわち、最も簡単なパターン設計によれば、図16に示すように、セグメント電極110を構成する帯状の透明導電膜109のパターン幅に対して帯状の反射膜108のパターン幅を小さくすることになる。さらに、既に提案済みの液晶表示装置は反射領域内に非着色領域を設けるものであるから、反射膜108上にカラーフィルターの色素層が存在しない非着色領域131(色素層の開口部)を設けることになる。図11に示すように、カラー用の液晶表示装置では通常、ドット128自体が縦長の長方形状であるため、反射領域Rの形状も縦長となり、さらに非着色領域131も縦長の長方形状となる。
【0039】
このように、既に提案済みの液晶表示装置を実現しようとすると、色素層の開口部(非着色領域)は縦長の長方形状をなすのが自然であり、開口部の面積を大きくしようとすればする程、縦に細長い長方形となる。このような形状の開口部を有する色素層をフォトリソグラフィー技術を用いて形成した場合、エッチング寸法のバラツキが生じたときの開口部面積のバラツキが大きくなってしまう。その理由は、例えば同一面積の正方形パターンと長方形パターンを比べた場合、同一のエッチング寸法誤差が生じたとすると、正方形パターンよりも長方形パターンの方が面積の変化が大きくなり、長方形パターンの中でも細長い長方形になる程、面積の変化が大きくなるからである。その結果、反射モード時の明るさや色相などの表示特性のバラツキが大きくなってしまう。また、開口部の幅があまりにも細くなり過ぎ、フォトリソグラフィー技術における解像度の限界を超えると、開口部が形成できずにつぶれてしまうという問題もある。
【0040】
また、例えば反射膜を下基板に形成し、カラーフィルターを上基板に形成した場合、非着色領域を反射領域内に確実に収まるように形成するためには、反射膜のパターンとカラーフィルターのパターンとのアライメント精度、すなわち、下基板と上基板との貼り合わせ時のアライメント精度が重要となる。ところが、長方形状の反射領域の中にある程度の面積を持つ長方形状の非着色領域を配置しようとすると、どうしても反射領域の短手方向の縁と非着色領域の短手方向の縁との間の間隔が狭くなり、アライメント余裕が小さくなってしまう。このため、設計によっては上記の反射領域の縁と非着色領域の縁との間隔が基板貼り合わせ時のアライメント誤差よりも小さくなる場合も考えられ、その場合、非着色領域が透過領域内にはみ出すようなことが起こると、所望の光学特性が全く得られなくなってしまう。
【0041】
これに対して、本実施の形態の液晶表示装置においては、各ドット28R,28G,28B毎に反射膜8の拡幅部8aを設け、しかも非着色領域31R,31G,31Bを拡幅部8aと平面的に重なる領域に配置する構成としたことによって、非着色領域31R,31G,31Bを配置する反射領域Rの部分の形状が従来よりも正方形に近い形状となる。これにより、一定のエッチング寸法バラツキが生じたときの開口部面積のバラツキを従来に比べて小さく抑えることができるので、反射モード時の表示特性のバラツキを低減することができる。さらに、非着色領域31R,31G,31Bを配置する反射領域Rの部分を従来よりも正方形に近い形状とすると、反射領域Rの縁と非着色領域31R,31G,31Bの縁との間隔Gを従来よりも広くすることができるので、アライメント余裕が大きくなり、貼り合わせズレに強い構造となるのと同時に所望の光学特性が得られやすくなる。
【0042】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図3を参照して説明する。
図3は本実施の形態の液晶表示装置の表示領域を構成する複数の画素を拡大視した平面図であり、第1の実施の形態の図2に相当する図である。本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第1の実施の形態と同様であり、反射領域と非着色領域の形状のみが第1の実施の形態と異なっている。なお、図3において図2と同じ構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0043】
第1の実施の形態では、R、G、Bの異なる色に対応する各ドットにおいて反射領域の面積および形状、非着色領域の面積および形状は同一であったのに対し、本実施の形態では、R、G、Bの異なる色に対応する各ドット間で少なくとも一つの反射領域の面積、非着色領域の面積がそれぞれ異なり、それに伴って反射領域の形状、非着色領域の形状が異なっている。
【0044】
具体的には、図3に示すように、例えば異なる色のドット28R,28G,28B間でGのドット28Gにおける反射領域Rの面積が最も大きく、次いでBのドット28Bにおける反射領域R、Rのドット28Rにおける反射領域Rの順に小さくなっている。言い換えると、Gのドット28Gにおける透過領域Tの面積が最も小さく、次いでBのドット28Bにおける反射領域T、Rのドット28Rにおける反射領域Tの順に大きくなっている。また、Gのドット28Gにおける非着色領域31Gの面積が最も大きく、次いでRのドット28Rにおける非着色領域31R、Bのドット28Bにおける非着色領域31Bの順に小さくなっている。
【0045】
本実施の形態の液晶表示装置によれば、R、G、Bの各色毎に反射率と反射モード時の各色光の彩度、透過率と透過モード時の各色光の彩度を調整することができるので、反射モード時の表示の明るさと色度(例えば白表示時の色相)、透過モード時の表示の明るさと色度(例えば白表示時の色相)を適宜調整することができる。これにより、反射モード時と透過モード時の表示品位をバランス良く最適化することができる。
【0046】
より具体的には、Gのドット28Gにおける透過領域Tの面積をR、Bのドット28R,28Bにおける透過領域Tの面積よりも小さく設定しているが、緑色光は、赤色光や青色光と比べて充分に高い視感度を持っているため、このように設定しても色バランスが悪くなることがなく、その上で充分な透過率を維持することができる。また、Gのドット28Gにおける非着色領域31Gの面積をR、Bのドット28R,28Bにおける非着色領域31R,31Bの面積よりも大きく設定しているので、反射モードにおける反射率と色再現性を向上させることができる。
【0047】
[電子機器]
上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図4は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図4において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0048】
図5は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図5において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0049】
図6は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図6において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0050】
図4〜図6に示す電子機器は、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を備えているので、反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性に優れた液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0051】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記第1、第2の実施の形態では、反射膜の拡幅部の形状が略長方形状であり、非着色領域の形状も略長方形状である例を示したが、これらの部分の形状は特に長方形状に限ることはない。例えば図7に示すように、拡幅部8bの形状を略六角形状とし、それに伴って非着色領域31bの形状も略六角形状としたり、図8に示すように、拡幅部8cの形状を略楕円形状とし、それに伴って非着色領域31cの形状も略楕円形状としてもよい。
【0052】
また、上記実施の形態では反射膜上に透明導電膜を積層し、2層構造の電極を構成する例を挙げたが、本発明において反射膜として機能する金属膜は必ずしも電極を構成しなくてもよく、金属膜と透明導電膜との間に絶縁膜が介在する構成として金属膜は専ら反射膜としてのみ機能するものであってもよい。ただしその場合でも、本発明においては金属膜がストライプ状に形成されていることが必要である。また、上記実施の形態ではカラーフィルターのパターンが縦ストライプである例を挙げたが、その他、横ストライプ、モザイク、デルタ配列等のカラーフィルターにも本発明が適用可能である。さらに、上記実施の形態で例示したパッシブマトリクス型液晶表示装置に限らず、TFDをスイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶表示装置に本発明を適用することもできる。
【0053】
【実施例】
次に、本発明者らは、本発明の液晶表示装置において種々のパラメータを変えて、反射率、透過率、表示色等の光学特性のシミュレーションを行い、本発明の効果を実証した。以下、その結果を報告する。
【0054】
シミュレーションの前提条件として、ドット数を120×3(R、G、B)(横)×160(縦)、横方向のドットピッチを85μm、縦方向のドットピッチを255μmとした。図9〜図12は以下に示す構成例1〜3のGのドットの各部の寸法、図13は以下に示す構成例3の画素内の各部の寸法を示したものである。これらの図に符号Bで示す領域(網掛けの領域)はドット間のブラックマトリクスであり、横方向に延在するブラックマトリクス幅を13μm、縦方向に延在するブラックマトリクス幅を9μmとした。これにより、ドットピッチ毎の面積(ブラックマトリクスを含む)は21675μm2となり、ドット毎の面積(ブラックマトリクスを含まない)は18392μm2となる。また、カラーフィルターには、図14に示す分光特性を有するものを用いた。
【0055】
(構成例1)
構成例1では、1ドット内の透過領域の面積を、R、G、B全てのドットにわたって8712μm2と同一の値とした。また、1ドット内の非着色領域の面積を、R、Bのドットで360μm2としたのに対し、Gのドットだけは2161μm2と大きく設定した。この時の反射率、反射モード時の色域面積および白表示色、透過率、透過モード時の色域面積(色の彩度を示し、xy座標系で赤・緑・青表示の各座標を結んだ三角形の面積である)および白表示色をシミュレーションにより計算した。なお、色域面積、白表示色はともにxyY表色系色度図に基づいて表した値である。上記光学特性値を下の「表1」に示す。
【0056】
(構成例2)
構成例2では、構成例1と異なり、1ドット内の透過領域の面積をドット毎に変えた。すなわち、Gのドットで6776μm2と最も小さくし、Bのドットで10406μm2、Rのドットで11130μm2と順次大きくした。また、1ドット内の非着色領域の面積を、Rのドットで180μm2、Gのドットを3240μm2と設定した。Bのドットには非着色領域を設けなかった。この時の反射率、反射モード時の色域面積および白表示色、透過率、透過モード時の色域面積および白表示色をシミュレーションにより計算した。これら光学特性値を下の「表1」に示す。
【0057】
(構成例3)
構成例3では、図14の分光特性を有するカラーフィルターに代えて、図15に示す分光特性を有するカラーフィルターを使用することにした。図14と図15の分光特性を比較すると、各色の曲線のピーク部分(透過領域)はほとんど変わらないが、ピーク以外の領域(吸収領域)の透過率レベルが図14は高く、図15の方が低くなっていることがわかる。言い換えると、構成例3では構成例2に比べて色純度の高いカラーフィルターを使用した。このカラーフィルターの変更に伴って、1ドット内の透過領域の面積、非着色領域の面積をそれぞれ各ドット毎に少しづつ変えている。この時の反射率、反射モード時の色域面積および白表示色、透過率、透過モード時の色域面積および白表示色をシミュレーションにより計算した。これら光学特性値を下の「表1」に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0003674582
【0059】
各構成例毎の光学特性は表1に示す通りであるが、まず最初に、構成例1の各部の面積を実現するための反射領域および非着色領域のパターン寸法は、従来の直線的な帯状の反射領域を用いた場合、例えば図9に示すようになる。なお、以下の図9〜図13中の数値はμm単位で表した寸法である。そして、構成例1の各部の面積、すなわち図9と同じ各部の面積を、反射領域が拡幅部を有する本発明の構成を用いて実現すると、例えば図10に示すようになる。
【0060】
ここで、縦方向に延びる反射領域の縁と非着色領域の縁との間の間隔に着目すると、図9の構成では15μmである。液晶表示装置の製造プロセスにおいて、上基板と下基板の貼り合わせ時のアライメント誤差が現状レベルで15μm程度であるから、上基板と下基板の貼り合わせ時に最大のズレが生じることを考えると、アライメント余裕(マージン)は全くないことになる。これに対して、図10の構成では、反射領域の縁と非着色領域の縁との間の間隔は18.7μmである。したがってこの場合、上基板と下基板の貼り合わせ時に最大のズレが生じたとしても、まだ3.7μm程度のマージンがあることになる。このように、本発明の構成によれば、貼り合わせズレに強い構造が実現できることが実証された。
【0061】
さらに、非着色領域の横寸法に着目すると、図9では10μm、図10では18.6μmとなる。例えば、液晶表示装置の製造に用いるフォトリソグラフィー技術における解像度が仮に10μm程度であったとすると、図9では開口部(非着色領域)が形成できるギリギリの値であり、場合によってはつぶれてしまうことも考えられる。これに対して、図10の構成では非着色領域を確実に、しかも精度良く形成することができる。
【0062】
また、表1中の構成例1の光学特性のうち、「透過モード時の白表示色」に着目すると、x=0.314,y=0.347であり、白が少し黄色味がかっていることを示している。そこで、透過モード時の白表示色をより白くするように、各部の面積を調整したものが構成例2である。そのために、具体的にはGの透過領域の面積を構成例1から大きく減らし、それでも構成例1と同等の透過率を維持するためにRとBの透過領域の面積をそれぞれ増やした。そして、逆にGの反射領域の面積が増えたため、反射光中のGの成分を抑えるようにGの非着色領域の面積を構成例1から増やした。この変更に伴って、反射率や反射時の色を維持するようにRとBの非着色領域の面積を調整した。
【0063】
構成例2の各部の面積を、反射領域が拡幅部を有する本発明の構成を用いて実現すると、例えば図11に示すようになる。この構成においても、反射領域の縁と非着色領域の縁との間の間隔は18μmであり、貼り合わせズレに強い構造を維持することができた。また、非着色領域の横寸法も20μmを確保でき、非着色領域のパターニングに問題が生じることはない。
【0064】
次に、構成例3では構成例2よりも色純度の高いカラーフィルターを用いた、言い換えると、色の濃いカラーフィルターを用いたため、透過領域の面積を大きくしないと構成例1,2と同等の透過率を保つことができない。そこで、R、G、Bの全てのドットで透過領域の面積を構成例2から増やしたものが構成例3である。逆に、全てのドットで反射領域の面積が減ってしまったため、反射率を維持するために全てのドットで非着色領域の面積を構成例2から増やしている。これにより、反射率や反射時の色域面積は若干減少しているものの、反射モードでは概ね構成例1、2と同等の光学特性が得られた。透過モードについては、構成例1、2と同じ4.5%の透過率を維持できた上、透過時の色域面積を3.6×10-2に向上することができ、色純度の高いカラーフィルターを用いたことにより透過時の表示色をより鮮やかにすることができた。
【0065】
構成例3の各部の面積を実現するための反射領域および非着色領域のパターン寸法は、従来の直線的な帯状の反射領域を用いた場合、例えば図12に示すようになる。そして、構成例3の各部の面積、すなわち図12と同じ各部の面積を、反射領域が拡幅部を有する本発明の構成を用いて実現すると、例えば図13に示すようになる。各構成例のうち、最も好ましい光学特性が得られる構成例3を示す図13では、R、G、Bの全てのドットについてパターン寸法を示した。
【0066】
縦方向に延びる反射領域の縁と非着色領域の縁との間の間隔に着目すると、図12の構成では横方向で13.7μm、縦方向で14.14μmである。上基板と下基板の貼り合わせ時のアライメント誤差が15μmであったとすると、アライメント余裕がないどころか、非着色領域が反射領域外にはみ出し、所望の光学特性が全く得られなくなる恐れが充分にある。これに対して、図13の構成では、例えばGのドットにおいて横方向で15.5μm、縦方向で15.2μmである。構成例3で各部の面積を実現する場合には本発明の構成を用いてもマージンがかなり少なくなることは仕方ないが、図12の構成に比べればマージンが広く取れ、貼り合わせズレに強い構造とすることができる。
【0067】
以上のシミュレーション結果から、本発明の構成によれば、液晶表示装置の製造プロセスにおける貼り合わせズレに強い構造とすることができるのと同時に、1ドット内の透過領域(反射領域)の面積や非着色領域の面積を各色のドット毎に最適化することによって、反射モードと透過モードのバランスを取りながら、双方のモードで表示品位に優れた液晶表示装置を実現できることが実証された。
【0068】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、反射モード時にも透過モード時にも発色が良く、視認性の高い表示が得られる半透過反射型のカラー液晶表示装置を実現することができる。さらに、液晶表示装置の製造プロセスにおいて上基板と下基板の貼り合わせズレに強い構造が実現できるのと同時に、反射率、透過率、表示色の色相などの所望の光学特性を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】 同、液晶表示装置の表示領域を構成する複数の画素を拡大視した平面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の液晶表示装置の表示領域を構成する複数の画素を拡大視した平面図である。
【図4】 本発明の電子機器の一例を示す斜視図である。
【図5】 本発明の電子機器の他の例を示す斜視図である。
【図6】 本発明の電子機器のさらに他の例を示す斜視図である。
【図7】 本発明の液晶表示装置における反射膜の拡幅部の他の例を示す平面図である。
【図8】 同、反射膜の拡幅部のさらに他の例を示す平面図である。
【図9】 本発明の実施例における構成例1の各部の面積を従来構造で実現した場合の平面パターンを示す図である。
【図10】 同、構成例1の各部の面積を本発明の構造で実現した場合の平面パターンを示す図である。
【図11】 同、構成例2の各部の面積を本発明の構造で実現した場合の平面パターンを示す図である。
【図12】 同、構成例3の各部の面積を従来構造で実現した場合の平面パターンを示す図である。
【図13】 同、構成例3の各部の面積を本発明の構造で実現した場合の平面パターンを示す図である。
【図14】 同、構成例2で用いたカラーフィルターの分光特性を示す図である。
【図15】 同、構成例3で用いたカラーフィルターの分光特性を示す図である。
【図16】 本発明者らが既に出願済みの液晶表示装置の表示領域を構成する複数の画素を拡大視した平面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置
2 液晶セル
3 バックライト(照明手段)
4 下基板
5 上基板
7 液晶層
8 反射膜
8a,8b,8c (反射膜の)拡幅部
9 透明導電膜
10 セグメント電極
13R,13G,13B 色素層
15 カラーフィルター
17 コモン電極
28R,28G,28B ドット
29 画素
31R,31G,31B,31b,31c 非着色領域

Claims (8)

  1. 互いに対向配置された第1基板と第2基板からなる一対の基板と、該一対の基板間に挟持された液晶層と、前記第2基板の内面に設けられ、前記第1基板側からの入射光を反射する反射膜と、前記反射膜よりも上側に設けられ、表示領域を構成する各ドットに対応して異なる色の複数の色素層が配列されたカラーフィルターと、前記第2基板の外面側に設けられた照明手段とを有し、各ドット毎に前記反射膜が存在する反射領域と前記反射膜が存在しない透過領域とにより表示を行う半透過反射型の液晶表示装置であって、
    前記カラーフィルターの色素層が、前記各ドット内における前記反射領域および前記透過領域と平面的に重なる領域に設けられ、
    前記反射膜が、一方向に配列された複数のドットからなるドット行毎もしくはドット列毎にこれら複数のドットの配列方向に延在するようにストライプ状に形成されるとともに、各ドット毎に前記反射膜の拡幅部が設けられ、前記各ドット内の前記反射膜の拡幅部と平面的に重なる領域の少なくとも一部に、前記カラーフィルターの色素層が存在しない非着色領域が設けられたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記反射領域と前記透過領域とに位置する透明導電膜が前記反射膜の少なくとも上面を覆うように積層され、前記透明導電膜と前記反射膜との積層膜が、前記ドット行方向または前記ドット列方向に延在するストライプ状電極を構成することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記異なる色に対応するドットのうち、少なくとも一つの色に対応する各ドットにおける前記非着色領域の面積が、他の色に対応する各ドットにおける前記非着色領域の面積と異なることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記異なる色の複数の色素層は、赤色層と緑色層と青色層とからなり、前記緑色層に対応する各ドットにおける前記非着色領域の面積が、前記赤色層および前記青色層に対応する各ドットにおける前記非着色領域の面積よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記異なる色に対応するドットのうち、少なくとも一つの色に対応する各ドットにおける前記透過領域の面積が、他の色に対応する各ドットにおける前記透過領域の面積と異なることを特徴とする請求項3または4に記載の液晶表示装置。
  6. 前記異なる色の複数の色素層は、赤色層と緑色層と青色層とからなり、前記緑色層に対応するドットにおける前記透過領域の面積が、前記赤色層および前記青色層に対応するドットにおける前記透過領域の面積よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  7. 互いに対向配置された第1基板と第2基板からなる一対の基板と、該一対の基板間に挟持された液晶層と、前記第2基板の内面に設けられ、前記第1基板側からの入射光を反射する反射膜と、前記第1基板の内面に設けられ、表示領域を構成する各ドットに対応して異なる色の複数の色素層が配列されたカラーフィルターと、前記第2基板の外面側に設けられた照明手段とを有し、各ドット毎に前記反射膜が存在する反射領域と前記反射膜が存在しない透過領域とにより表示を行う半透過反射型の液晶表示装置であって、
    前記カラーフィルターの色素層が、前記各ドット内における前記反射領域および前記透過領域と平面的に重なる領域に設けられ、
    前記反射膜が、一方向に配列された複数のドットからなるドット行毎もしくはドット列毎にこれら複数のドットの配列方向に延在するようにストライプ状に形成されるとともに、各ドット毎に前記反射膜の拡幅部が設けられ、
    前記各ドットにおいて前記反射膜の拡幅部と平面的に重なる領域の少なくとも一部に、前記カラーフィルターの色素層が存在しない非着色領域が設けられ、前記反射領域の縁とそれに相対する前記非着色領域の縁との間の寸法が、15μmよりも大きくされたことを特徴とする液晶表示装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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