JP3674549B2 - ビームスキャナ用可動ミラー及びその製造方法 - Google Patents

ビームスキャナ用可動ミラー及びその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子から出射した光線を被照射対象に走査するとともに、被照射対象からの戻り光を反射させて受光素子に入射させるビームスキャナ用可動ミラーに関し、特に、小型化・軽量化を確保しつつ耐衝撃性を高める改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、店舗や工場等の多くでは、デジタル情報を表すバーコードを物品に付し、これを光学的に走査して情報を読み取ることで、商品の販売管理や製品の生産管理等を行っている。一般にこの種のバーコードは、バーコードに光を照射し、その反射光の強弱を光電変換することで、その検出信号の組み合わせから情報を読み取る。
【0003】
すなわち、図6の概念図に示すように、発光素子1からの光を発光レンズ3で絞り、この光をスキャンミラー(可動ミラー)5のミラー7で反射し、バーコード9に照射する。バーコード9の全域に亘って光を照射する為、ミラー7を揺動させる。揺動は、ミラー7に取り付けたマグネット11を固定コイル13内に嵌挿し、固定コイル13に例えば一定周期で正負の電流を流すことで、固定コイル13に対しマグネット11を吸着・反発させ、揺動支点15を支軸にしてミラー7を揺動させる。
【0004】
一方、バーコード9面に照射した光は、乱反射しながらもバーコードの白黒による光量変化をもって再びミラー7に戻り、そこで反射された光は集光レンズ17により集光され、受光素子19により光量変化を電気的に変換して出力する。尚、読み取り精度向上の為、受光素子19の前面にはバンドパスフィルタ(BPF)21を設けて発光光周波数以外の不要な光の採光を防止している。
【0005】
斯かる読み取り方式を装置化したものとして図7に示すバーコード読み取り用のビームスキャナが提供されている。
このビームスキャナの構成は、図例の如く、発光素子1と発光レンズ3とをハウジング25内に収めた発光機構Aと、受光素子19と受光レンズ17、BPF21をハウジング27内に収めた受光機構Bとを基板29に搭載する。
各ハウジング25、27内での電気的接続はワイヤボンディングなどにより行われる。そして揺動中心軸15を中心に可動ミラー5のミラー7を揺動可能に配置している。そしてこれら、発光機構A、受光機構B及び可動ミラー5は図示しないフレーム内に収められてビームスキャナとして形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特にハンディータイプのバーコードリーダなどに使用するビームスキャナは、電源オフ時には可動ミラーに磁力が加わらないため、可動ミラーが揺動自在となり、慣性力による揺動でミラーが周辺部材に当たる問題がある。一般的に、可動ミラーは、ミラーをガラス素材によって矩形状に形成し、ミラー端面がガラス素材のままとなって脆い。したがって、バーコードリーダを誤って落下した場合など、特に大きな衝撃が作用したときには、鋭利で脆いエッジ部や四隅の角部が周辺部材と接触して破損する虞があった。
また、このような不具合を解消する対策として、従来のビームスキャナ用可動ミラーは、図7に示す保護用ストッパ部材31にクッションシート33などの専用の緩衝材を貼着し、周辺部材と接触することによるミラー7の破損を防止していたが、別体の緩衝材を貼着するため、小型化・軽量化の障害となり、製造コストも増大する問題があった。さらに、微小な保護用ストッパ部材に緩衝材を貼着しなければならないため、作業性も悪かった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、専用の緩衝材を使用せずに、他部品との接触によるミラーの破損を防止することができるビームスキャナ用可動ミラーを提供し、もって、小型化を達成しながら、耐衝撃性、軽量化を向上させ、且つ製造コストの削減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載のビームスキャナ用可動ミラーは、固定コイルに電流を印加することによって発生する磁力を利用して磁性体に接続したミラーを揺動させ、発光素子から出射した光線を該ミラーによって偏向して被照射対象を走査し、且つ該被照射対象からの戻り光を反射させて受光素子に入射させるビームスキャナ用可動ミラーであって、矩形板状に形成した前記ミラーの反射面と反対側の少なくとも裏面四隅に、硬化後所定の弾性を有する接着剤を、角部を覆うようにして被着したことを特徴とする。
【0008】
このビームスキャナ用可動ミラーでは、ミラー裏面四隅に、角部を覆うようにして接着剤を被着することで、クッションシートなどの専用の緩衝材を用いずに、他部品との接触によるミラーの破損を防止することができ、小型化を達成しながら、耐衝撃性を高めることができる。また、接着剤を局所的に被着して防護が行えるので、緩衝材となる接着剤の量が必要最小限で済み、ビームスキャナ全体の軽量化も可能になる。さらに、専用の緩衝材が不要になり、従来より使用している接着剤を共用するので、製造コストも削減できる。
【0009】
請求項2記載のビームスキャナ用可動ミラーは、前記接着剤を、前記裏面の揺動中心軸と平行な一対のエッジ部を覆うようにして被着したことを特徴とする。
【0010】
このビームスキャナ用可動ミラーでは、ミラー裏面四隅の角部に加え、ミラー裏面の揺動中心軸と平行な一対のエッジ部、すなわち、揺動両先端のエッジ部も接着剤によって覆われる。これにより、脆く、しかも、揺動による変位量が最も大きいエッジ部を防護することができ、耐衝撃性を高めることができる。
【0011】
請求項3記載のビームスキャナ用可動ミラーは、前記接着剤を、前記裏面の揺動中心軸と直交する一対のエッジ部を覆うようにして被着したことを特徴とする。
【0012】
このビームスキャナ用可動ミラーでは、ミラー裏面四隅の角部に加え、ミラー裏面の揺動中心軸と直交する一対のエッジ部、すなわち、揺動両先端と揺動中心軸との間の腕部に相当するエッジ部も接着剤によって覆われる。これにより、当該エッジ部の周辺部材に接触することによる破損が防止できるとともに、ミラー強度も高まり、耐衝撃性が高まる。
【0013】
請求項4記載のビームスキャナ用可動ミラーは、前記接着剤を、前記裏面の全周縁のエッジ部を覆うようにして被着したことを特徴とする。
【0014】
このビームスキャナ用可動ミラーでは、ミラー裏面四隅の角部に加え、ミラー裏面の全周縁のエッジ部が接着剤によって覆われる。すなわち、裏面全てのエッジ部を覆って、周辺部材に接触することによる破損が防止できるとともに、接着剤が枠状に一体となり、ミラー強度もさらに高まり、耐衝撃性が高まる。
【0015】
請求項5記載のビームスキャナ用可動ミラーは、前記接着剤を、前記裏面の全面に被着したことを特徴とする。
【0016】
このビームスキャナ用可動ミラーでは、ミラー裏面四隅の角部に加え、ミラー裏面の全面が接着剤によって覆われる。したがって、ミラー裏面の全てにおいて周辺部材と接触することによる破損が防止できるとともに、接着剤が面状に一体となり、ミラー強度もさらに高まり、耐衝撃性が高まる。また、全面が覆われるので、衝撃により破壊・飛散した周辺部材が裏面に当たることによる破損も防護可能になる。さらに、全面に接着剤を塗布するので、揺動手段や磁性体の接着も当該接着剤を利用して行え、ミラー防護のための接着剤塗布と、揺動手段等の固設のための接着剤塗布とを一度に完了させることができる。
【0017】
請求項6記載のビームスキャナ用可動ミラーは、請求項1〜5のいずれか1項記載の構成で前記接着剤を被着したミラーの近傍に保護用ストッパ部材を配設し、前記ミラーを前記接着剤を介して該保護用ストッパ部材に当てて衝撃による該ミラーの過剰な揺動を規制したことを特徴とする。
【0018】
このビームスキャナ用可動ミラーでは、ミラー裏面四隅の角部に被着した接着剤を介して、ミラーが保護用ストッパ部材に当たり、例えばビームスキャナを落下した場合の衝撃を接着剤によって吸収することができる。これにより、従来構造のように、保護用ストッパ部材にクッションシートなどの専用の緩衝材を貼着する必要がなくなり、保護用ストッパ部材全体をコンパクトにできる。
【0019】
請求項7記載のビームスキャナ用可動ミラーの製造方法は、固定コイルに電流を印加することによって発生する磁力を利用して磁性体に接続したミラーを揺動させ、発光素子から出射した光線を該ミラーによって偏向して被照射対象を走査し、且つ該照射対象からの戻り光を反射させて受光素子に入射させるビームスキャナ用可動ミラーの製造方法であって、ミラー裏面に揺動手段を固定するために、少なくとも該ミラー裏面又は該揺動手段に接着剤を塗布する接着剤塗布工程を有し、該接着剤塗布工程にて、同一の接着剤を使用して該接着剤をミラー裏面四隅の角部に塗布することを特徴とする。
【0020】
このビームスキャナ用可動ミラーの製造方法では、揺動手段を固定するためのミラーに対する接着剤塗布工程にて、同一の接着剤をミラー裏面四隅の角部に塗布するので、従来の接着剤塗布工程の作業範囲内で接着剤の被着が行える。これにより、新たな工程を増やさず、しかも、別途の緩衝材を使用せずに極めて容易に防護用接着剤を被着したビームスキャナ用可動ミラーの製造が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るビームスキャナ用可動ミラー及びその製造方法の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーを搭載したビームスキャナの構成図、図2は図1のビームスキャナ用可動ミラーの背面斜視図、図3は図2の要部拡大側面図である。
【0022】
ビームスキャナ41は、発光素子1と発光レンズ3とをハウジング25内に収めた発光機構Aと、受光素子19と受光レンズ17、BPF21をハウジング27内に収めた受光機構Bとを基板29に搭載する。
各ハウジング25、27内での電気的接続はワイヤボンディングなどにより行われる。そして揺動中心軸15を中心にビームスキャナ用可動ミラー(可動ミラー)43のミラー45を揺動可能に配置している。そしてこれら、発光機構A、受光機構B及び可動ミラー43は図示しないフレーム内に収められてビームスキャナ41として形成される。
【0023】
ビームスキャナ41は、発光素子1から出射した光線を可動ミラー43で反射し、この可動ミラー43を揺動することで被照射対象であるバーコードを走査する。可動ミラー43の揺動は、ミラー45に取り付けた磁性体(マグネット)11を固定コイル13内に嵌挿し、固定コイル13に例えば一定周期で正負の電流を流すことで、固定コイル13に対しマグネット11を吸着・反発させ、揺動中心軸15を支軸にしてミラー45を揺動させる。これにより、発光素子1から出射した光線をミラー45によって偏向してバーコードを走査し、且つバーコードからの戻り光を反射させて受光素子19に入射させる。
【0024】
ミラー45の背面53には揺動中心軸15を回動自在に支持する揺動手段(軸受)47を固設している。つまり、ミラー45は、図示しないフレームに固設した揺動中心軸15に、軸受47を介して揺動自在となっている。軸受47は、図2に示す接着剤51によってミラー45の裏面53に接着している。この接着剤51は、硬化後に、所定の弾性を有する。ここで、所定の弾性とは、ミラー45が周辺部材に衝突した際に、その衝撃を緩和することのできる弾性(クッション性)とする。また、ミラー45の裏面53に取り付けるマグネット11も、この接着剤51によって固設している。
【0025】
可動ミラー43は、ミラー45をガラス素材によって矩形状に形成している。ミラー45の反射面55と反対側の裏面53四隅には、接着剤51を、図3に示す角部57を覆うように球状にして被着している。ミラー45は、端面がガラス素材のままとなるが、特に鋭利で脆い四隅の角部57がこの接着剤51によって防護された状態となっている。したがって、仮に落下などの衝撃によって、ミラー45が過剰に揺動し、周辺部材に角部57が接触した場合であっても、接着剤51が衝撃を吸収し、角部57は破損を免れることになる。
【0026】
また、この実施の形態では、ミラー45の近傍に断面コ字状の保護用ストッパ部材59を配設している。保護用ストッパ部材59は、衝撃などによりミラー45が走査のための所定揺動角度を超えて揺動した際、端面59a、59bが接着剤51を介してミラー45に当たり、ミラー45の過剰な揺動を規制するように働く。なお、本実施の形態において、保護用ストッパ部材59は、ミラー45が所定揺動角度を超えて揺動した際、ミラー45に当接する構成とするが、保護用ストッパ部材59は、ミラー45の揺動角度を所定揺動角度に規制するための規制手段として使用するものであってもよい。
【0027】
この可動ミラー43を製造するには、ミラー45の裏面53に、揺動手段である軸受47、マグネット11を固定するために、接着剤51を塗布する。この際、接着剤51は、軸受47、マグネット11の接合面に塗布するものであってもよい。そして、この接着剤塗布工程にて、同一の接着剤51を使用してミラー45裏面53の四隅の角部57に接着剤51を球状に塗布する。その後、軸受47、マグネット11を固着する。なお、揺動手段接着部への接着剤51の塗布と、角部57への接着剤51の塗布とは、角部57への塗布を先に行うことが好ましい。これにより、角部57に塗布した接着剤51の養生時間が長くなる一方、塗布直後の接着剤51に揺動手段を接着することができる。
【0028】
このように構成した可動ミラー43によれば、ミラー45の裏面53四隅に、角部57を覆うようにして接着剤51を被着することで、クッションシートなどの専用の緩衝材を用いずに、他部品との接触によるミラー45の破損を防止することができ、小型化を達成しながら、耐衝撃性を高めることができる。また、接着剤51を局所的に被着して防護が行えるので、緩衝材となる接着剤51の量が必要最小限で済み、ビームスキャナ41全体の軽量化も可能になる。さらに、専用の緩衝材が不要になり、従来より使用している接着剤51を共用するので、製造コストも削減することができる。
【0029】
また、ミラー45裏面53の四隅の角部57に被着した接着剤51を介して、ミラー45が保護用ストッパ部材59に当たり、例えばビームスキャナ41を落下した場合の衝撃を接着剤51によって吸収することができる。これにより、従来構造のように、保護用ストッパ部材にクッションシートなどの専用の緩衝材を貼着する必要がなくなり、保護用ストッパ部材59全体をコンパクトにできる。なお、保護用ストッパ部材59は、数mm前後の微細部材であるため、緩衝材を貼着することは困難な作業となる。したがって、当該貼着作業が削除できることは、組立作業性の向上に大きく貢献することになる。
【0030】
さらに、可動ミラー43の製造方法によれば、従来の接着剤塗布工程の作業範囲内で接着剤51の被着が行える。これにより、新たな工程を増やさず、しかも、別途の緩衝材を使用せずに極めて容易に防護用接着剤51を被着した可動ミラー43の製造が可能になる。
【0031】
次に、本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーの変形例を説明する。
図4は本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーの変形例(a)〜(d)を表した背面斜視図、図5は接着剤の被着構造の変形例を表した断面図である。
図4(a)に示した可動ミラー61は、接着剤51を、裏面53の揺動中心軸15と平行な一対のエッジ部を覆うようにして被着している。
この可動ミラー61によれば、揺動両先端のエッジ部も接着剤51によって覆われ、脆く、しかも、揺動による変位量が最も大きいエッジ部を防護することができ、耐衝撃性を高めることができる。
【0032】
図4(b)に示した可動ミラー71は、接着剤51を、裏面53の揺動中心軸15と直交する一対のエッジ部を覆うようにして被着している。
この可動ミラー71によれば、揺動両先端と揺動中心軸15との間の腕部に相当するエッジ部も接着剤51によって覆われ、当該エッジ部の周辺部材に接触することによる破損が防止できるとともに、ミラー強度も高まり、耐衝撃性が高まる。
【0033】
図4(c)に示した可動ミラー81は、接着剤51を、裏面53の全周縁のエッジ部を覆うようにして被着している。
この可動ミラー81によれば、ミラー45裏面53の全周縁のエッジ部が接着剤51によって覆われる。すなわち、裏面53全てのエッジ部を覆って、周辺部材に接触することによる破損が防止できるとともに、接着剤51が枠状に一体となり、ミラー強度もさらに高まり、耐衝撃性が高まる。
【0034】
図4(d)に示した可動ミラー91は、接着剤51を、裏面53の全面に被着している。
この可動ミラー91によれば、ミラー45裏面53の全てにおいて周辺部材と接触することによる破損が防止できるとともに、接着剤51が面状に一体となり、ミラー強度もさらに高まり、耐衝撃性が高まる。また、全面が覆われるので、衝撃により破壊・飛散した周辺部材が裏面53に当たることによる破損も防護可能になる。さらに、裏面53全面に接着剤51を塗布 するので、軸受47やマグネット11の接着も当該接着剤51を利用して行え、ミラー防護のための接着剤塗布と、揺動手段固設のための接着剤塗布とを一度に完了させることができる。
【0035】
なお、上記の実施の形態及び各変形例では、接着剤51を裏面53の角部57やエッジ部を覆うようにして被着する場合を説明したが、接着剤51は、図5に示すように、反射面55の角部58を覆うようにして被着してもよい。この場合、ミラー45の有効面積は小さくなるが、裏面53の角部57と、反射面55の角部58とに加え、ミラー45の端面45aも覆えることになり、全てのエッジ部が覆えることによって、ミラー45の耐衝撃性を大幅に向上させることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーによれば、矩形板状に形成したミラーの裏面四隅に、硬化後所定の弾性を有する接着剤を、角部を覆うようにして被着したので、クッションシートなどの専用の緩衝材を用いずに、他部品との接触によるミラーの破損を防止することができ、小型化を達成しながら、耐衝撃性を高めることができる。また、接着剤を局所的に被着して防護が行えるので、ビームスキャナ全体の軽量化も達成できる。さらに、専用の緩衝材が不要になり、従来より使用している接着剤を共用するので、製造コストも削減することができる。
【0037】
本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーの製造方法によれば、揺動手段を固定するためのミラーに対する接着剤塗布工程にて、同一の接着剤をミラー裏面四隅の角部に塗布するので、従来の接着剤塗布工程内で接着剤の被着が行え、新たな工程を増やさず、しかも、別途の緩衝材を使用せずに極めて容易にビームスキャナ用可動ミラーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーを搭載したビームスキャナの構成図である。
【図2】図1のビームスキャナ用可動ミラーの背面斜視図である。
【図3】図2の要部拡大側面図である。
【図4】本発明に係るビームスキャナ用可動ミラーの変形例(a)〜(d)を表した背面斜視図である。
【図5】接着剤の被着構造の変形例を表した断面図である。
【図6】従来の光読み取り方式を説明する概念図である。
【図7】従来のバーコード読み取り用ビームスキャナの断面図である。
【符号の説明】
1…発光素子、11…マグネット(磁性体)、13…固定コイル、15…揺動中心軸、19…受光素子、41…ビームスキャナ、43…ビームスキャナ用可動ミラー、45…ミラー、47…軸受(揺動手段)、51…接着剤、53…裏面、55…反射面、57…角部、59…保護用ストッパ部材

Claims (7)

  1. 固定コイルに電流を印加することによって発生する磁力を利用して磁性体に接続したミラーを揺動させ、発光素子から出射した光線を該ミラーによって偏向して被照射対象を走査し、且つ該被照射対象からの戻り光を反射させて受光素子に入射させるビームスキャナ用可動ミラーであって、
    矩形板状に形成した前記ミラーの反射面と反対側の少なくとも裏面四隅に、硬化後所定の弾性を有する接着剤を、角部を覆うようにして被着したことを特徴とするビームスキャナ用可動ミラー。
  2. 前記接着剤を、前記裏面の揺動中心軸と平行な一対のエッジ部を覆うようにして被着したことを特徴とする請求項1記載のビームスキャナ用可動ミラー。
  3. 前記接着剤を、前記裏面の揺動中心軸と直交する一対のエッジ部を覆うようにして被着したことを特徴とする請求項1記載のビームスキャナ用可動ミラー。
  4. 前記接着剤を、前記裏面の全周縁のエッジ部を覆うようにして被着したことを特徴とする請求項1記載のビームスキャナ用可動ミラー。
  5. 前記接着剤を、前記裏面の全面に被着したことを特徴とする請求項4記載のビームスキャナ用可動ミラー。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の構成で前記接着剤を被着したミラーの近傍に保護用ストッパ部材を配設し、前記ミラーを前記接着剤を介して該保護用ストッパ部材に当てて衝撃による該ミラーの過剰な揺動を規制したことを特徴とするビームスキャナ用可動ミラー。
  7. 固定コイルに電流を印加することによって発生する磁力を利用して磁性体に接続したミラーを揺動させ、発光素子から出射した光線を該ミラーによって偏向して被照射対象を走査し、且つ該照射対象からの戻り光を反射させて受光素子に入射させるビームスキャナ用可動ミラーの製造方法であって、
    ミラー裏面に揺動手段を固定するために、少なくとも該ミラー裏面又は該揺動手段に接着剤を塗布する接着剤塗布工程を有し、
    該接着剤塗布工程にて、同一の接着剤を使用して該接着剤をミラー裏面四隅の角部に塗布することを特徴とするビームスキャナ用可動ミラーの製造方法。
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