JP3674367B2 - 空冷吸収式冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、空冷吸収式冷凍装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に空冷式の吸収式冷凍装置は、水冷式のものに比べて熱伝達能力が低い問題がある。
【0003】
そこで、従来の空冷吸収式冷凍装置では、例えば図21〜図24に示すように、略立方体形状の装置本体1の中央部上方に大径のファン2を設けるとともに、その3方側壁面に各々空気吸込口3a〜3cを形成し、それらの内側に空冷吸収器4a,4b、空冷凝縮器5をそれぞれ配設する一方、空冷吸収器4a,4bの上部に蒸発器6,6を設置するようにして、可能な限り空冷吸収器4a,4bや空冷凝縮器5の伝熱面積を広く確保する構成が採用されている。
【0004】
そして、上記ファン2により上記各空気吸込口3a〜3cから吸込んだ空気を上記空冷吸収器4a,4b並びに空冷凝縮器5に通して吸収液並びに冷媒蒸気を効率良く冷却した後、装置本体1上方側の空気吹出口7から吹き出すようになっている(例えば、類似の公知例として特開平1−225868号公報のものを参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の空冷吸収式冷凍装置の構成の場合、次のような問題がある。
【0006】
(1) 装置本体の方向の異なる3面の上下左右全体に大きな空気吸込口を形成し、それに対応した大きな吸収器および凝縮器を配置するので、装置本体内に必要以上に大きな空間が形成され、装置本体が大型化する。
【0007】
(2) 装置本体の3面方向が、それぞれ空気吸込専用スペースS1,S2,S3となり、サービス作業用のメンテナンススペースS4はそれらを避けた他の1面側に形成せざるを得ず、メンテナンススペースS4が取りにくい。また同メンテナンススペースS4を含めると、装置本体の占有面積に加え、上記空気吸込専用スペースS1〜S3とともに4面方向の相当に広い設置スペースSが必要となる。
【0008】
(3) 冷凍能力を大きくしようとすると、装置本体そのものを大型化せざるを得ず、ユーザー側のニーズに応じた自由度の高い冷凍能力量の提供が困難である。
【0009】
(4) 必要スペース(本体スペース+吸込スペースS1,S2,S3+メンテナンススペースS4・・・図16参照)が固定され、設置場所の形態に応じた自由なレイアウトが困難である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願各発明は、このような問題を解決することを目的としてなされたもので、例えば該目的を達成するために、それぞれ次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0011】
(1) 請求項1の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、4つの側方面10a,10b,10c,10eの内の相互に対向する2面10a,10bに空冷吸収器17a,17bを、同2面の残部からその他の1面10cに空冷凝縮器19a,19bを配置するとともに、これら空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器19a,19bを、底部10f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセツトし、該オフセットスペースをメンテナンススペースMSとしたことを特徴としている。
【0012】
すなわち、該構成では、空気吸込面である空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器19a,19bが配置された各面の下方側にメンテナンススペースが形成されるようになり、該メンテナンススペースを利用して底部10f側に設けられている例えば高温再生器21の下部側バーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。したがって、空冷吸収器17a,17b、空冷凝縮器19a,19bが設けられていない面はもちろん、それらが設けられている何れの面にもメンテナンススペースの設定が可能となり、メンテナンススペースの設定が自由になる。その結果、例えば同一構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0013】
そのため、装置のコンパクト化、設置面積の縮小化を図ることができる。
【0014】
(2) 請求項2の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、上記請求項1の発明の構成において、上記4つの側方面10a,10b,10c,10eの内の少くとも空冷吸収器17a,17bが配置されていない何れか1面10c,10e側を相互に連結することにより、2台以上の空冷吸収式冷凍装置を複合一体化して冷凍能力を増大できるようにしたことを特徴としている。
【0015】
したがって、該構成では、上述のような請求項1の発明の構成の空冷吸収式冷凍装置を2台以上採用し、それらを上述のように相互に連結一体化して冷凍能力を増大させるのに適したものとなり、ユーザ側の冷凍能力要求ニーズに応じた自由度の高い対応が可能となる。その結果、必要以上に大型の装置を設置する必要もなく、また逆に大冷凍能力が必要な時にも自由に応じることができる。そして、その時のメンテナンススペース位置の設定等設置のレイアウトにも自由度が生じる。
【0016】
(3) 請求項3の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、空冷吸収器27を垂直方向に、および空冷凝縮器29を水平方向に位置させて相互に直交するように配置するとともに、これら空冷吸収器27および空冷凝縮器29を、底部30f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースをメンテナンススペースMSとするとともに、上記直交状態に配置された空冷吸収器27および空冷凝縮器29に共通に対応するファン25a,25bをそれらの挟角範囲内に位置して斜め上方に向けて配置することによって少なくとも2組の空冷吸収式冷凍装置ユニットA,Aを構成し、該2組の空冷吸収式冷凍装置ユニットA,Aを、それぞれ上記ファン25a,25bを内側にして相互に対向一体化するとともに、その他の構成部品を当該一体化された装置本体内の送風路を避けた位置に集合させて配置したことを特徴としている。
【0017】
すなわち、該構成では、先ず冷凍装置ユニットAそのものが、空冷吸収器27と空冷凝縮器29とを直交状態に配置することによって構成されているので、それらの空気吸込口を本体ハウジングの単一面に共通に形成することができ、空気吸込面の数を低減することができる。しかも該単一面の空気吸込口部分において所定寸法上方に空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29がオフセットされることになるので、水平方向に位置する空冷凝縮器29,29の下方にも空気が供給されやすくなる一方、上記直交状態に配置されている空冷吸収器27および空冷凝縮器29に共通に対応するファン25a,25bをそれらの挟角範囲内に位置して斜め上方に向けて配置しているので、空冷吸収器27と空冷凝縮器29それぞれから該ファン25a,25bまでの送風通路の通路距離も略等しくなり、空冷吸収器27および空冷凝縮器29それぞれの熱交面部を可能な限り均一な流速分布で空気が流れるようになる。
【0018】
そのため、前述の従来例のように装置本体の方向の異なる複数面(3面方向)にそれぞれ空気吸込口を設けなければならない構成に比べて、装置本体の前後方向の寸法が可及的に小さい薄型のコンパクトな形状に形成することができるようになり、それ自体の占有面積が小さくなるとともに、単一の空気吸込面に対応した空気吸込スペースとその対向面側斜め上方への空気吹出スペースとの比較的小さな設置スペースさえあれば設置できるようになる。
【0019】
したがって、そのような特徴を有する2組の冷凍装置ユニットA,Aを相互に対向一体化した空冷吸収式冷凍装置においても、同様の作用効果を活用することができ、冷凍能力に比較して、可及的に前後方向に薄く、コンパクトで、設置面積の小さなものに構成することができる。
【0020】
そして、その場合においても、上記空冷吸収器27および空冷凝縮器29を、底部30f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースをメンテナンススペースMSとしているので、空気吸込面である空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29が配置された各面の下方側にメンテナンススペースが形成されるようになり、該メンテナンススペースを利用して底部30f側に設けられている例えば高温再生器21の下部側バーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。したがって、空冷吸収器27,27、空冷凝縮器29,29が設けられていない面はもちろん、それらが設けられている何れの面にもメンテナンススペースの設定が可能となり、メンテナンススペースの設定が自由になる。その結果、例えば該装置と同一構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0021】
そのため、さらに装置のコンパクト化、設置面積の縮小化を図ることができる。
【0022】
(4) 請求項4の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、空冷吸収器27を垂直方向に、および空冷凝縮器29を水平方向に位置させて相互に直交するように配置するとともに、これら空冷吸収器27および空冷凝縮器29を、底部30f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースをメンテナンススペースMSとするとともに、上記直交状態に配置された空冷吸収器27および空冷凝縮器29に共通に対応するファン24a,24bを上記空冷凝縮器29の上方に配置することによって少なくとも2組の空冷吸収式冷凍装置ユニットA,Aを構成し、該2組の空冷吸収式冷凍装置ユニットA,Aを、それぞれ上記空冷凝縮器29およびファン24a,24bを内側にして相互に対向一体化するとともに、その他の構成部品を当該一体化された装置本体内の送風路を避けた位置に集合させて配置したことを特徴としている。
【0023】
すなわち、該構成では、先ず冷凍装置ユニットAそのものが、空冷吸収器27と空冷凝縮器29とを直交状態に配置することによって構成されているので、それらの空気吸込口を本体ハウジングの単一面に共通に形成することができ、空気吸込面の数を低減することができる。しかも該単一面の空気吸込口部分において所定寸法上方に空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29がオフセットされることになるので、水平方向に位置する空冷凝縮器29,29の下方にも空気が供給されやすくなる一方、上記直交状態に配置されている空冷吸収器27および空冷凝縮器29に共通に対応するファン25a,25bを上記空冷凝縮器29,29の上方に配置しているので、上記空冷吸収器27および空冷凝縮器29それぞれの熱交面部を可能な限り均一な流速分布で空気が流れるようになる。
【0024】
そのため、前述の従来例のように装置本体の方向の異なる複数面(3面方向)にそれぞれ空気吸込口を設けなければならない構成に比べて、装置本体の前後方向の寸法が可及的に小さい薄型のコンパクトな形状に形成することができるようになり、それ自体の占有面積が小さくなるとともに、単一の空気吸込面に対応した空気吸込スペースとその対向面側斜め上方への空気吹出スペースとの比較的小さな設置スペースさえあれば設置できるようになる。
【0025】
したがって、そのような特徴を有する2組の冷凍装置ユニットA,Aを相互に対向一体化した空冷吸収式冷凍装置においても、同様の作用効果を活用することができ、冷凍能力に比較して、可及的に前後方向に薄く、コンパクトで、設置面積の小さなものに構成することができる。
【0026】
そして、その場合においても、上記空冷吸収器27および空冷凝縮器29を、底部30f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースをメンテナンススペースMSとしているので、空気吸込面である空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29が配置された各面の下方側にメンテナンススペースが形成されるようになり、該メンテナンススペースを利用して底部30f側に設けられている例えば高温再生器21の下部側バーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。したがって、空冷吸収器27,27、空冷凝縮器29,29が設けられていない面はもちろん、それらが設けられている何れの面にもメンテナンススペースの設定が可能となり、メンテナンススペースの設定が自由になる。その結果、例えば該装置と同一構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0027】
そのため、さらに装置のコンパクト化、設置面積の縮小化を図ることができる。
【0028】
(5) 請求項5の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、上記請求項3又は4記載の発明の構成において、上記送風路を避けた位置が、空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29の側方側空間部40であることを特徴としている。
【0029】
したがって、空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29への送風通路の通風抵抗を高くすることなく、装置本体を可及的コンパクトに形成することができる。
【0030】
(6) 請求項6の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、上記請求項5記載の発明の構成において、その他の構成部品が集合配置された側方側空間部40の側面30c又はその反対側の側面30e側を相互に連結することにより、2台以上の空冷吸収式冷凍装置を複合一体化して冷凍能力を増大できるようにしたことを特徴としている。
【0031】
したがって、該構成では、上述のような請求項5の発明の構成の空冷吸収式冷凍装置を2台以上採用し、それらを上述のように相互に連結一体化して冷凍能力を増大させるのに適したものとなり、ユーザ側の冷凍能力要求ニーズに応じた自由度の高い対応が可能となる。その結果、必要以上に大型の装置を設置する必要もなく、また逆に大冷凍能力が必要な時にも自由に応じることができる。そして、その時のメンテナンススペース位置等の設定設置のレイアウトにも自由度が生じる。
【0032】
(7) 請求項7の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、4つの側方面10a,10b,10c,10eの内の相互に対向する2面10a,10bに空冷吸収器17a,17bを、該相互に対向する空冷吸収器17a,17bの底部間に水平に空冷凝縮器29を配置し、上部側天板面10dにファン15a,15bを設けるとともに、上下空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29を、底部10f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセツトし、該オフセットスペースを上記空冷凝縮器29への送風通路と上記メンテナンス部品に対するメンテナンススペースMSとに兼用したことを特徴としている。
【0033】
すなわち、該構成では、先ず本体ハウジングの4つの側方面の内の相互に対向する2面に空冷吸収器17a,17bを配置するとともに、それら空冷吸収器17a,17bの底部間に空冷凝縮器29を水平状態に配置しているので、それらの空気吸込口を本体ハウジングの相互に対向する面に共通に形成することができ、空気吸込面の数を低減することができる。そのため、前述の従来例のように装置本体の方向の異なる複数面(3面方向)にそれぞれ空気吸込口を設けなければならない構成に比べて、装置本体の前後方向の寸法が可及的に小さい薄型のコンパクトな形状に形成することができるようになり、それ自体の占有面積が小さくなるとともに、それらの空気吸込面に対応した空気吸込スペースと上方への空気吹出スペースとの比較的小さな設置スペースさえあれば設置できるようになる。しかも該相互に対向する2面の空気吸込口部分において所定寸法上方に空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29が上方側にオフセットされているので、水平方向に位置する空冷凝縮器29の下方にも空気が供給されやすくなる一方、上記空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29に共通に対応するファン15a,15bを上記空冷凝縮器29の上方の天板面10dに配置しているので、よりコンパクト化が可能となる。
【0034】
そして、その場合において、上記のように空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29を、底部10f側に設けられた高温再生器21その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースを上記空冷吸収器29への送風通路として兼用したメンテナンススペースMSとしているので、空気吸込面である空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29が配置された各面の下方側に空気吸込口とともにメンテナンススペースMSが形成されるようになり、該メンテナンススペースMSを利用して底部10f側に設けられている例えば高温再生器21の下部側バーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。その結果、例えば該装置と同一構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0035】
(8) 請求項8の発明
この発明の空冷吸収式冷凍装置は、上記請求項7記載の発明の構成において、上記ファン15a,15bは、そのファン回転軸を空冷凝縮器29に対して垂直にして設けられていることを特徴としている。
【0036】
したがって、ファン回転軸を斜め方向に設ける場合に比べて、より本体ハウジング前後方向の幅をコンパクトにすることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の結果、本願各発明によると、次のような有益な効果を得ることができる。
【0038】
(1) 所望のメンテナンススペースを所望の面に形成することができる。したがって、メンテナンススペースの設定が容易になり、空気吸込スペースと共用化できるので、その分装置がコンパクトになるとともに占有面積を縮小できる。
【0039】
(2) 一部大気圧を超えたサイクルでの運転が可能となり、冷凍効率が向上する。
【0040】
その結果、さらに吸収器および凝縮器のコンパクト化が可能となり、その分コストも低減される。
【0041】
(3) 任意のレイアウト状態で複合化することができるので、設置場所の自由度が向上するとともに、ユーザー側の要求冷凍能力に応じた最小スペースでの設置並びに冷凍能力のアップが可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1〜図3は、本願発明の実施の形態1に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0043】
図中、先ず符号10は、当該空冷吸収式冷凍装置の直方体形状の本体ハウジングである。該本体ハウジング10は、例えば図1〜図3に示すように、全体として前後に薄く、横に長いコンパクトな形状のものとなっており、その相互に対向する前後両壁面10a,10bの右側略2/3幅部分には空冷吸収器用の空気吸込口11a,11bが、また同前後両壁面10a,10bの残された左側の壁面部分と左側壁面10c部分には空冷凝縮器用の空気吸込口12a,12b、12cがそれぞれ形成されている。そして、それら各空気吸込口11a,11b、12a,12a,12cの内側には、それぞれ空冷吸収器17a,17b、空冷凝縮器19a,19bが図示のように設けられている。
【0044】
また、上記空冷吸収器17a,17b上方の天板面10d部分には第1,第2,第3の3組の円形の空気吹出口14a,14b,14cが左右両方向に所定の間隔を置いて形成され、それら各空気吹出口14a,14b,14cの内側(ファンガイド内)に位置して第1,第2,第3の左右3組のファン(プロペラファン)15a,15b,15cが、それぞれファン回転軸16a,16b,16cを上下垂直方向に向けた状態で下方から上方に吹出し回転可能に設置されている。
【0045】
一方、上記本体ハウジング10の右側壁面10eは機器のない通常の側壁面となっており、該右側壁面10e部分は必要に応じて開口され得るようになっている。
【0046】
ところで、上記空冷凝縮器19a,19b内側の上下方向に延びる空間部には、例えば利用側熱交換器22、気液分離器23、高温再生器21が設けられている。また上記空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器19a,19bは、所定寸法上方にオフセットした状態で配設されているとともに、さらに空冷吸収器17a,17bの上部には、上記天板面10dとの間の内部空間を利用して蒸発器18a,18bが左右両方向に延びて設置されている。
【0047】
そして、上記空冷吸収器17a,17bの下部空間位置には、上記上方へのオフセットにより、その内側底部10fに設けられている上記高温再生器21のバーナ部21aに対応して、所定高さ、所定幅のメンテナンススペースMSが設けられている。
【0048】
また、上記装置本体10内の上記のようにして送風通路を避けた下方側内部空間底部10f部分には、上記高温再生器21、空冷凝縮器19a,19bからの凝縮水を蒸発器18a,18bへ供給するための冷媒ポンプ、溶液ポンプ、その他の各種必要機器(低温熱交、高温熱交)が、例えば集合一体化して設置されている(図示省略)。
【0049】
したがって、以上のような構成では、上記第1,第2,第3のファン15a,15b,15cが、駆動されると、上記空気吸込口11a,11b、12a,12b,12cから吸い込まれた空気が上記空冷吸収器17a,17b、空冷凝縮器19a,19bを通って本体ハウジング10内上部の3方向から上方に向けて延びる送風通路を通って、上記第1,第2,第3のファン15a,15b,15c、上記第1,第2,第3の空気吹出口14a,14b,14cから外部上方に吹き出される。
【0050】
つまり、以上の構成では、先ず空冷吸収器17a,17b、空冷凝縮器19a,19bのそれぞれに対応した空気吸込口11a,11b、12a,12b,12cを所定寸法上方にオフセットして3面に形成し、該上方側に所定寸法オフセットされた3面の空気吸込口11a,11b、12a,12b,12cから上方側天面10dに形成した第1,第2,第3の空気吹出口14a,14b,14c方向に向かう、他の機器が無く通風抵抗の小さな送風通路を形成し、該送風通路を介して効率の良い送風機能を実現するようにしている。
【0051】
一方、上記上方へのオフセットによって上記送風通路を避けた位置となる下部空間内底部10fに他の必要機器を一体化して可及的コンパクトに設置して外周方向への省スペース化を図るとともに、それらおよび高温再生器21のガスバーナ部21a等のメンテナンス必要部品のためのメンテナンススペースMSを空気吸込面と同一の所望の面側に確保するようにして、装置本体のコンパクト化と設置面積の縮小化の両目的を達成するようにしている。
【0052】
したがって、以上のような構成によると、次のような有益な効果を得ることができる。
【0053】
(1) 所望のメンテナンススペースを所望の面に形成することができる。したがって、メンテナンススペースの設定が容易になり、空気吸込スペースと共用化できるので、その分装置がコンパクトになるとともに占有面積を縮小できる。
【0054】
(2) 一部大気圧を超えたサイクルでの運転が可能となり、冷凍効率が向上する。
【0055】
その結果、さらに吸収器および凝縮器のコンパクト化が可能となり、その分コストも低減される。
【0056】
(3) 任意のレイアウト状態で複合化することができるので、設置場所の自由度が向上するとともに、ユーザー側の要求冷凍能力に応じた最小スペースでの設置並びに冷凍能力のアップが可能となる。
【0057】
(変形例)
以上の実施の形態1の構成の空冷吸収式冷凍装置では、上述のように、本体ハウジング10の空冷凝縮器19a,19bの設置面と反対側(図1における右側)の側壁面10eには何も機器を設けることなく、必要に応じて開口部を形成することができるようになっている。
【0058】
したがって、第1の変形例として、例えば上述のものと同一で左右対称の構造の空冷吸収式冷凍装置を例えば2台用いて図4に示すように、シリーズに連結することも可能となり、それにより冷凍能力の増大要求にも自由に対応することができるようになる。そして、そのようにした場合にも有効に吸込およびメンテナンススペースS1,S2,S1,S2を確保することができ、かつ相対的に設置面積を大きくしなくても済むようになる。
【0059】
また、このように複数台の装置を連結して冷凍能力を増大させる方法として、上述のような左右方向にシリーズに連結する方法以外に、第2の変形例として例えば図5のように前後方向にパラレルに連結することも可能である。この方法の場合には、必要に応じて3台以上の連結も可能となる。
【0060】
さらに、もちろん例えば図4のようにしたものを、必要に応じて2組コンビネーションすることも可能である。
【0061】
また、特に必要がある場合には、上記空冷凝縮器19a,19bを設置した側壁面10c側を連結面として複数台(2台以上)シリーズに連結して冷凍能力をアップさせることも可能である。
【0062】
(実施の形態2)
図6〜図9は、本願発明の実施の形態2に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0063】
この実施の形態のものは、例えば図6に示すように単体でも使用可能に構成された冷凍装置ユニットAを2組採用し、それらを例えば図7〜図9に示すように単一のハウジング中に相互に対向一体化させたコンビネーション構造とすることによって、上記実施の形態1のものと同様の単一の空冷吸収式冷凍装置に構成されている。
【0064】
先ず上記冷凍装置ユニットAの構成を示す図6中において、符号20は当該空冷吸収式冷凍装置の冷凍装置ユニットA単体状態での本体ハウジングである。該本体ハウジング20は、例えば全体として前後に薄く、かつ横に長いコンパクトな形状のものとなっており、その前面側縦壁部20aの中間部を上方から下方に台形面状に傾斜させることによって、上方側内部空間22aよりも下方側内部空間22bの方が前後方向に所定幅広くなるような異形構造に形成されている。
【0065】
そして、該傾斜部によって形成された上下方向中央の傾斜壁面部23部分に位置して第1,第2の左右2組の円形の空気吹出口24a,24bが左右両方向に所定の間隔をおいて形成され、それらの内側(ファンガイド内)に位置して各々ファン軸を斜め上方に向けた第1,第2の左右2組のファン(プロペラファン)25a,25bが、それぞれ斜め上方側に吹出し回転可能に設置されている。
【0066】
一方、上記本体ハウジング20の背面側縦壁部20bには、一方側方にのみ所定幅の非開口面28を残して上下左右方向の略全体に亘って長方形状の空気吸込口26が形成されており、それによって該空気吸込口26から上記第1,第2の空気吹出口24a,24b方向に向かう斜め方向の送風通路が形成されている。そして、上記空気吸込口26の所定寸法上方側にオフセットされた部分には、その開口面に対応した大きさで扁平な構造の空冷吸収器27が上下方向に垂直に設けられている。
【0067】
また、上記のようにして本体ハウジング20の背面側空気吸込口26から前面側傾斜壁面部23の第1,第2の空気吹出口24a,24b方向に形成された上記送風通路内において、上記空冷吸収器27および第1,第2のファン25a,25bの下部には、上記一側方非開口面28側に所定の他部品設置空間40を残した状態で上記空冷吸収器27の下端から前面側縦壁部20a方向に水平に延びる若干幅の狭い空冷凝縮器29が直交して設けられている。
【0068】
そして、上記のようにして非開口面28の内側に形成され、上記送風通路を避けた側方側空間である他部品設置空間40の底部には例えば溶液ポンプ、冷媒ポンプ等が配設されている一方、上記同空冷吸収器27の上方部には、上記本体ハウジング20の前後幅の狭い上方側天板面20dとの間の内部空間22aを利用して蒸発器18が当該本体ハウジング20の左右幅方向の略全体に延びて設置されている。
【0069】
したがって、以上の構成では、上記第1,第2のファン25a,25bが、駆動されると、先ず上記空気吸込口26のオフセットスペースを除く上方部側から吸い込まれた空気が空冷吸収器27を通って均一に流れる一方、さらに同空気吸込口26のオフセットスペースを含む下方部側から吸込まれた空気が空冷凝縮器29を通って均一に流れ、それぞれ本体ハウジング20内の上記送風通路を共に均一に流れ、その後、上記第1,第2のファン25a,25bを介して上記第1,第2の空気吹出口24a,24bから斜め上方に向けてスムーズに外部に吹き出されるようになる。
【0070】
つまり、以上の構成では、空冷吸収器27用と空冷凝縮器29用の各空気吸込口を空気吸込口26として本体ハウジング20の単一面である背面側縦壁部20bに集約させて共通に形成し、かつ該単一面の空気吸込口26から略対向方向の同じく単一面である本体ハウジング20の前面側縦壁部20aの中央を特に傾斜壁面部23に形成するとともに該傾斜壁面部に第1,第2の空気吹出口24a,24bを設けることによって、上記アングル構造の空冷吸収器27と空冷凝縮器29それぞれから上記第1,第2のファン25a,25bまでの通路距離を可及的に等しくした送風通路を形成し、かつ該送風通路の空気流上流側に空冷吸収器27と空冷凝縮器29を相互に直交させたアングル状態で配設することによって、上記空冷吸収器27の熱交面と空冷凝縮器29の熱交面各々のファン軸とのなす角が略等しくなるようにしている。そして、それによって空冷吸収器27および空冷凝縮器29何れの熱交面部をも可能な限り均一な流速分布で空気が流れるようにしている。
【0071】
そのため、前述の従来例のように装置本体の方向の異なる複数面(3面方向)にそれぞれ空気吸込口を設けなければならない構成に比べて、装置本体の前後方向の寸法が可及的に小さい薄型のコンパクトな形状に形成することができるようになり、それ自体の占有面積が小さくなるとともに、単一の空気吸込面に対応した空気吸込スペースとその対向面側斜め上方への空気吹出スペースとの比較的小さな設置スペースさえあれば設置できるようになる。
【0072】
しかも、メンテナンス作業に必要なメンテナンススペースは、上述のように空冷吸収器27および空冷凝縮器29を上方側に所定寸法オフセットしたことにより、それらの下方側空気吸込スペースと共用化できるから、実質的には空気吸込スペースのみで足りることになる。
【0073】
また、以上の構成では、上記のように第1,第2の空気吹出口24a,24bが斜め上方に向けて配置され、該空気吹出口24a,24bに対応して各々ファン軸が斜め上方に向けて配置された第1,第2のファン25a,25bが設けられている。したがって、該構成では、外部に吹出される空気の流れが上方に向かうようになり、その前方側の設置面積を、さらに縮小することができる。
【0074】
それらの結果、装置本体がコンパクトであり、メンテナンススペースの設定が容易で、その設置面積が小さく、しかも低コストな空冷吸収式冷凍装置ユニットを提供することが可能となる。
【0075】
そして、その結果、上記のように構成された冷凍装置ユニットAを、次に述べるように2組連結して一体化すれば、さらに冷凍能力の大きい空冷吸収式冷凍装置を提供することができることになる。
【0076】
次に、上記のような構造の冷凍装置ユニットAを2組採用し、それらを組合せて単一構造体に構成された本願発明の実施の形態2に係る空冷吸収式冷凍装置の構造を図7〜図9に示す。
【0077】
すなわち、該図7〜図9の空冷吸収式冷凍装置の構成では、上述した冷凍装置ユニットA2組が、それぞれその第1,第2の空気吹出口24a,24b側を相互に対向させる形で単一の略立方体形状の本体ハウジング30により一体化され、その天板面中央部は上記前面側縦壁部(20a,20a)の傾斜壁面部23,23によりV型のバンク構造となっていて、上方への送風口50を形成している。そして、その相互に対向する前後両面側縦壁部30a(20b),30b(20b)の部分には、それぞれ一側方側にのみ所定幅の非開口面28,28を残して空気吸込口26,26が形成されている。そして、それら各空気吸込口26,26の内側には、それぞれ上下方向に垂直に空冷吸収器27,27が、また水平方向に空冷凝縮器29,29が相互に直交する形で設けられている。
【0078】
また、上記バンク構造の天板面中央部分には、対向する傾斜壁面部23,23それぞれに第1,第2の空気吹出口24a,24bが設けられて合計4組の円形の空気吹出口24a,24b、24a,24bが相互に斜め上方向に対応し、かつ左右両方向に所定の間隔を置いて対向する形に設けられ、それら各空気吹出口24a,24b、24a,24bの内側(ファンガイド内)に位置してそれぞれ前側第1,第2、後側第1,第2の左前後右に合計4組のファン(プロペラファン)25a,25b、25a,25bが、それぞれファン回転軸を斜め上方に向けた状態で下方から上方に吹出し回転可能に設置されている。
【0079】
ところで、前述のように上記空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29は、それぞれその下方側に高温再生器21等メンテナンス必要部品に対するメンテナンススペースMSを形成するとともに、凝縮水供給用の冷媒ポンプ、溶液ポンプ等の設置スペースを残すように、所定寸法上方にオフセットした状態で配設され、さらに、その内の空冷吸収器27,27の上部には、上記バンク構造の天板面前後両端面30d,30dとの間の内部空間を利用して蒸発器18,18が左右両方向に延びて設置されている。
【0080】
上記空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29の下方側メンテナンススペースMSは、例えば上記本体ハウジング30の底部30f上に設けられている高温再生器21のガスバーナ部21aに対応して設けられている。
【0081】
そして、上記本体ハウジング30内の上記空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29への送風通路を避けた上記非開口面28,28間の一側方側内部空間部分には、上下方向に延びた所定大の他部品設置空間40が設けられており、該他部品設置空間40に上記高温再生器21、利用側熱交換器22、気液分離器23、低温再生器24、その他の各種必要機器が、例えば上下方向に集合一体化して設置されている。
【0082】
したがって、以上のような構成では、上記相互に対向する前後両面側の第1,第2のファン25a,25b、25a,25bが駆動されると、上記第1,第2の空気吸込口26,26から吸い込まれた空気が上記空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29を通って本体ハウジング30内を前後両側から中央に向けて斜め上方に延びる前述の送風効率の高い送風通路を通って、上記第1,第2のファン25a,25b、25a,25b、上記第1,第2の空気吹出口24a,24b、24a,24bから送風口50を介して外部上方に吹き出される。
【0083】
つまり、この構成では、先ず空冷吸収器27,27、空冷凝縮器29,29のそれぞれに対応した空気吸込口26,26を相互に対向する前後2面に形成する一方、それらから上方側バンク構造の天板面に各々斜めに形成した第1,第2の空気吹出口24a,24b、24a,24bに向かう、通路距離が短かく、しかも他の機器が無くて通風抵抗の小さな送風通路を形成し、該送風通路を介して効率の良い送風機能を実現するようにしている。
【0084】
そして、さらに上記本体ハウジング30の前後左右4つの側壁面30a,30b,30c,30eの内の相互に対向する前後2つの壁面30a,30bに空気吸込口26,26を形成し、それらの内側に空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29を直交状態に対応させて配置するとともに、これら空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29を、本体ハウジング30の底部30f側に設けられた高温再生器21のバーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対して上方側に所定寸法オフセツトし、該オフセットスペースをメンテナンススペースMSとしている。
【0085】
すなわち、該構成では、空気吸込面である空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29が配置された前後両壁面30a,30bの下方側にメンテナンススペースMSが形成されるようになり、該メンテナンススペースMSを利用して底部30f側に設けられている例えば高温再生器21のガスバーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。したがって、空冷吸収器27,27、空冷凝縮器29,29が設けられていない面はもちろん、それらが設けられている何れの面にもメンテナンススペースの設定が可能となり、メンテナンススペースの設定が自由になる。その結果、例えば後述するように上記のものと同一で左右対称構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0086】
そのため、装置のコンパクト化、設置面積の縮小化を図ることができる。
【0087】
また、以上の構成では、上記送風通路を避けた側方側内部空間内に他部品設置空間40を設けて高温再生器21その他の必要機器を上下方向に集合一体化してコンパクトに設置するようにしている。したがって、上記のような送風通路の送風効率を低下させることなく装置本体のコンパクト化と設置面積の縮小化の両目的を達成することができる。
【0088】
したがって、以上の構成によると、次のような有益な効果を得ることができる。
【0089】
(1) 所望のメンテナンススペースを所望の面に形成することができる。したがって、メンテナンススペースの設定が容易になり、空気吸込スペースと共用化できるので、その分装置がコンパクトになるとともに占有面積を縮小できる。
【0090】
(2) 一部大気圧を超えたサイクルでの運転が可能となり、冷凍効率が向上する。
【0091】
その結果、さらに吸収器および凝縮器のコンパクト化が可能となり、その分コストも低減される。
【0092】
(3) 任意のレイアウト状態で複合化することができるので、設置場所の自由度が向上するとともに、ユーザー側の要求冷凍能力に応じた最小スペースでの設置並びに冷凍能力のアップが可能となる。
【0093】
(変形例)
以上の実施の形態2の構成の空冷吸収式冷凍装置では、上述のように、本体ハウジング30内の空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29への送風通路を避けた一側方側他部品設置空間40と反対側(図7における左側)の側壁部面30eには何も機器を設けることなく、必要に応じて開口部を形成することができるようになっている。
【0094】
したがって、上述のものと同一で左右対称の構造の空冷吸収式冷凍装置を例えば2台用いて、図10に示すように、シリーズに連結複合化することも可能となり、それによりユーザー側の冷凍能力の増大要求にも自由に対応することができるようになる。そして、そのようにした場合にも空気吸込面と同一面側に有効に吸込およびメンテナンススペースS1,S2,S1,S2を確保することができ、かつ相対的に設置面積を大きくしなくても済むようになる。
【0095】
また、このように複数台の装置を連結して冷凍能力を増大させる方法として、上述のような左右方向にシリーズに連結する方法以外に、例えば単に前後方向にパラレルに並設することも可能である。この方法の場合には、必要に応じて3台以上の連結も可能となる。その場合にも、非対向面側の空気吸込面に自由にメンテナンススペースを設定することができる。
【0096】
さらに、特に必要がある場合には、上記他部品設置空間40側の側壁面30c側を連結面として複数台(2台以上)シリーズに連結して冷凍能力をアップさせることも可能である。
【0097】
(実施の形態3)
図11〜図13は、本願発明の実施の形態3に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0098】
該実施の形態の空冷吸収式冷凍装置の構成は、上記実施の形態2の空冷吸収式冷凍装置の構成における天板面の構成を水平面構造とし、該部分にファン回転軸を垂直方向に向けた状態で前側第1,第2のファン24a,24b、後側第1,第2のファン24a,24bと、これらの各々に対応する前側第1,第2の空気吹出口25a,25b、後側第1,第2の空気吹出口25a,25bとをそれぞれ設ける一方、低温再生器24を上記前側と後側の空気吹出口24a,24b、24a,24bとの間の送風通路を避けた設置に設けたことを特徴としており、その他の構成は基本的に上記実施の形態2のものと同様である。
【0099】
図中、先ず符号30は、当該空冷吸収式冷凍装置の略立方体形状の本体ハウジングである。該本体ハウジング30は、例えば図11〜図13に示すように、内側に無駄な空間をなくした全体としてコンパクトな形状のものとなっており、その相互に対向する前後両縦壁面30a,30bには空冷吸収器および空冷凝縮器用の共通する空気吸込口26,26が一側方側(図11の右側壁面30c側)に所定幅の非開口面28,28を残して形成されている。そして、それら各空気吸込口26,26の内側には、それぞれ空冷吸収器27,27が所定寸法上方側にオフセットされた状態で上下方向に延びて設けられ、さらに該空冷吸収器27,27の下端から内側水平方向に空冷凝縮器29,29が図示のように相互に直交する状態で設けられている。
【0100】
また、水平面の上記天板面30d部分には前後両側第1,第2の合計4組の円形の空気吹出口24a,24b、24a,24bがそれぞれ左右両方向に所定の間隔を置いて形成され、それら各空気吹出口24a,24b、24a,24bの内側(ファンガイド内)に位置して前後両側第1,第2の左右4組のファン(プロペラファン)25a,25b、25a,25bが、それぞれそのファン回転軸を上下垂直方向に向けた状態で下方から上方に吹出し回転可能に設置されている。そして、それら前後両側空気吹出口24a,24b、24a,24b間の送風通路を避けた左右方向に延びる空間内に、低温再生器24が設けられている。
【0101】
ところで、前述のように上記空冷吸収器27,27およびそれと直交する空冷凝縮器29,29は、上述のように所定寸法上方側にオフセットされて、それぞれその下方側に高温再生器21のガスバーナ21a等メンテナンス必要部品に対するメンテナンススペースMSを形成するとともに、上記前後両縦壁面30a,30bの非開口面28,28間に位置して形成される空気の流れない他部品設置空間40の底部に凝縮水供給用の冷媒ポンプ、溶液ポンプ等の設置スペースを残すようになっている。また該所定寸法上方にオフセットされた状態で上記空冷吸収器27,27の上部には、さらに上記水平面構造の天板面30dとの間の内部空間を利用して蒸発器18,18が左右両方向に延びて設置されている。
【0102】
そして、上記本体ハウジング30内の上記空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29への送風通路を避けた上記他部品設置空間40には、下から上に上記高温再生器21、利用側熱交換器22、気液分離器23、その他の各種必要機器が、例えば上下方向に集合一体化して設置されている。
【0103】
したがって、以上のような構成では、上記水平方向に相互に対向する前後両側の第1,第2のファン25a,25b、25a,25bが駆動されると、上記第1,第2の空気吸込口26,26から吸い込まれた空気が上記空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29を均一に通って本体ハウジング30内を前後両側から中央に向けて斜め上方に延びる前述の送風効率の高い送風通路を介して、上記第1,第2のファン25a,25b、25a,25b、上記第1,第2の空気吹出口24a,24b、24a,24bから外部上方に吹き出される。
【0104】
つまり、以上の構成では、先ず空冷吸収器27,27、空冷凝縮器29,29のそれぞれに対応した空気吸込口26,26を相互に対向する扁平な本体ハウジング30の前後2面に形成する一方、それらから上方側水平面構造の天板面30dに各々上下方向に形成した第1,第2の空気吹出口24a,24b、24a,24b方向に向かう、他の機器が無く、距離も短かくて通風抵抗の小さな送風通路を形成し、該送風通路を介して効率の良い送風機能を実現する。
【0105】
そして、さらに上記本体ハウジング30の前後左右4つの壁面30a,30b,30c,30eの内の相互に対向する前後2つの縦壁面30a,30bに空気吸込口26,26を形成し、それらの内側に空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29を直交状態に配置するとともに、これら空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29を、底部30f側に設けられた高温再生器21のバーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対して上方側に所定寸法オフセツトし、該オフセットによって形成された下方側スペースをメンテナンススペースMSとしている。
【0106】
すなわち、該構成では、空気吸込面である空冷吸収器27,27および空冷凝縮器29,29が配置された本体ハウジング前後両面の空気吸込口26,26下方側にメンテナンススペースMSが形成されるようになり、該メンテナンススペースMSを利用して底部30f側に設けられている高温再生器21のガスバーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。したがって、空冷吸収器27,27、空冷凝縮器29,29が設けられていない面はもちろん、それらが設けられている何れの面にもメンテナンススペースの設定が可能となり、メンテナンススペースの設定が自由になる。その結果、例えば後述するように上記のものと同一構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0107】
そのため、装置のコンパクト化、設置面積の縮小化を図ることができる。
【0108】
また、以上の構成では、上記空気吸込口26,26から空気吹出口24a,24b、24a,24bに至る送風通路を避けた前後2組の空気吹出口24a,24b、24a,24b間に低温再生器24を設ける一方、また同じく同送風通路を避けた本体ハウジング30の側方側内部空間である他部品設置空間40内に高温再生器21その他の必要機器を上下方向に集合一体化してコンパクトに設置するようにしている。したがって、上記のような送風通路の送風効率を低下させることなく装置本体のコンパクト化と設置面積の縮小化の両目的を達成するようにしている。
【0109】
したがって、以上の構成によると、次のような有益な効果を得ることができる。
【0110】
(1) 所望のメンテナンススペースを所望の面に形成することができる。したがって、メンテナンススペースの設定が容易になり、空気吸込スペースと共用化できるので、その分装置がコンパクトになるとともに占有面積を縮小できる。
【0111】
(2) 一部大気圧を超えたサイクルでの運転が可能となり、冷凍効率が向上する。
【0112】
その結果、さらに吸収器および凝縮器のコンパクト化が可能となり、その分コストも低減される。
【0113】
(3) 任意のレイアウト状態で複合化することができるので、設置場所の自由度が向上するとともに、ユーザー側の要求冷凍能力に応じた最小スペースでの設置並びに冷凍能力のアップが可能となる。
【0114】
(変形例)
以上の実施の形態3の構成の空冷吸収式冷凍装置では、上述のように、本体ハウジング30の他部品設置空間40と反対側の側壁面部30eには何も設けることなく、必要に応じて開口部を形成することができるようになっている。
【0115】
したがって、同一で左右対称構造の空冷吸収式冷凍装置を、例えば2台用いて図14に示すように、自由なレイアウトでシリーズに連結することも可能となり、冷凍能力の増大要求にも自由に対応することができるようになる。そして、そのようにした場合にも空気吸込面と同一面側に有効に吸込およびメンテナンススペースS1,S2,S1,S2を確保することができ、かつ相対的に設置面積を大きくしなくても済むようになる。
【0116】
また、このように複数台の装置を連結して冷凍能力を増大させる方法として、上述のような左右方向にシリーズに連結する方法以外に、例えば単に前後方向にパラレルに並設することも可能である。この方法の場合には、必要に応じて3台以上の連結も可能となる。その場合にも、非対向面側の空気吸込面に自由にメンテナンススペースを設定することができる。
【0117】
さらに、特に必要がある場合には、上記他部品設置空間40側の側壁面30c側を連結面として複数台(2台以上)シリーズに連結して冷凍能力をアップさせることも可能である。
【0118】
(実施の形態4)
図15〜図20は、本願発明の実施の形態4に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0119】
該実施の形態の空冷吸収式冷凍装置の構成は、例えば図15〜図17に示すように、上記実施の形態1の空冷吸収式冷凍装置の構成と同様に空冷吸収器17a,17bを本体ハウジング10の相対向する前後2面に相互に対向させて配置する一方、該空冷吸収器17a,17bの底部間に水平に空冷吸収器29を配置し、さらに上方面側天板面10dの構成を水平面構造とし、該水平面構造の天板面10d部分にファン回転軸を上記空冷吸収器29に対して垂直方向に向けた状態で第1,第2のファン15a,15bを左右長手方向に一列に配置することによって、前後方向に可及的に幅の狭い扁平な空冷吸収器(図18参照)を構成し、それらを単位ユニットとして、例えば図19および図20に示すように、直列又は並列に複数台組合せて設置できるようにしたことを特徴としている。
【0120】
図15〜図17中、先ず符号10は、当該空冷吸収式冷凍装置の前後方向に幅が狭く、かつ上下および左右方向に長い扁平箱形形状の本体ハウジングである。該本体ハウジング10は、例えば図に示すように、内側に無駄な空間をなくした全体として可及的にコンパクトな形状のものとなっており、その相互に対向する前後両縦壁面11a,11bには空冷吸収器用および空冷凝縮器用の上下に位置する第1,第2の空気吸込口26a,26b、26a,26bがそれぞれ形成されている。そして、その上部側第1の空気吸込口26a,26aの内側には、それぞれ空冷吸収器17a,17bが所定寸法上方側にオフセットされた状態で上下方向垂直に延びて設けられ、さらに該空冷吸収器17a,17bの各底部(下端)間には水平方向に延びて空冷凝縮器29が図示のように相互に直交する状態で設けられている。
【0121】
また、水平面状態の上記天板面10d部分には左右両側方向に第1,第2の合計2組の円形の空気吹出口14a,14bがそれぞれ左右両方向に所定の間隔を置いて形成され、それら各空気吹出口14a,14bの内側(ファンガイド内)に位置して左右両側方向に第1,第2の左右2組のファン(プロペラファン)15a,15bが、それぞれそのファン回転軸を上記空冷吸収器29に対して上下垂直方向に向けた状態で下方から上方に吹出し回転可能に設置されている。そして、それら前後両側空気吹出口14a,14bおよび第1,第2のファン15a,15bから一端側に離間した送風通路を避けた上方空間内に、低温再生器43が設けられている。
【0122】
ところで、上記空冷吸収器17a,17bおよびそれらの底部間にあって直交方向に配置された横方向に長い空冷凝縮器29は、上述のように所定寸法上方側にオフセットされて、それぞれその下方側に上記下方側第2の空気吸込口26b,26bから空冷凝縮器29に到る送風通路および高温再生器21のガスバーナ21a等メンテナンス必要部品に対するメンテナンススペースMSを形成している。また同時に、それによって上記前後両縦壁面10a,10bの一端側(図15で右側)所定幅の非開口面28a,28b間に位置して形成される空気の流れない他部品設置空間40の底部側には、例えば高温再生器21、フロンタンク44、サブフロンタンク42、低温溶液熱交換器45、高温溶液熱交換器46の他凝縮水供給用の冷媒ポンプ、溶液ポンプ等の設置スペースを残すようになっている。そして、上記低温再生器43、利用側熱交換器22、気液分離器23等も、該空気の流れない他部品設置空間40の上方に位置して設けられている。また該所定寸法上方にオフセットされた状態で上記空冷吸収器17a,17bの上部には、さらに上記水平面構造の天板面10dとの間の内部空間を利用して蒸発器18a,18b、抽気タンク41等がそれぞれ左右両方向に延びて設置されている。
【0123】
したがって、以上のような構成では、上記天板10dの長手方向左右両側の第1,第2のファン15a,15bが駆動されると、相互に対向する前後両縦壁面11a,11bの上記第1,第2の空気吸込口26a,26bから吸い込まれた空気が上記空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29を通って本体ハウジング10内を前後両側と下方側とから中央部の空気吹出口方向上方に向けて延びる送風効率の高い送風通路を通り、上記第1,第2のファン15a,15bにより、上記第1,第2の空気吹出口14a,14bから外部上方に吹き出される。
【0124】
以上のように、本実施の形態の構成では、先ず本体ハウジングの4つの側方面の内の相互に対向する2面に空冷吸収器17a,17bを配置するとともに、それら空冷吸収器17a,17bの底部間に空冷凝縮器29を水平状態に配置しているので、それらの空気吸込口を本体ハウジングの相互に対向する2面に共通に形成することができ、空気吸込面の数を低減することができる。そのため、従来例のように装置本体の方向の異なる複数面(少くとも3面方向)にそれぞれ空気吸込口を設けなければならない構成に比べて、装置本体の前後方向の寸法が可及的に小さい薄型のコンパクトな形状に形成することができるようになり、それ自体の占有面積が小さくなるとともに、2つの空気吸込面に対応した空気吸込スペースと上方側への空気吹出スペースとの比較的小さな設置スペースさえあれば設置できるようになる。
【0125】
また空気吸込面である空冷吸収器17a,17bおよび空冷凝縮器29が配置された本体ハウジング前後両面の上下第1,第2の空気吸込口26a,26b、26a,26bの内、下方側第2の空気吸込口26b,26b部分に空冷吸収器29への送風通路と兼用されるメンテナンススペースMSが形成されるようになり、該メンテナンススペースMSの送風通路部を利用して前後両側から空冷吸収器29に空気を供給できるとともに、その非送風通路部のスペースを利用して本体ハウジングの底部10f側に設けられている高温再生器21のガスバーナ部21aその他のメンテナンス必要部品に対するメンテナンスを容易に行うことができるようになる。したがって、空冷吸収器17a,17bが設けられていない面はもちろん、それらが設けられている2つの面の何れ側の面にもメンテナンススペースの設定が可能となり、メンテナンススペースの設定が自由になる。その結果、例えば後述するように上記のものと同一構造の空冷吸収式冷凍装置を複数台連結一体化して冷凍能力の増大要求に対応しようとするような場合にも、場所を取ることなく、自由にメンテナンススペースを確保することができる。
【0126】
そのため、装置のコンパクト化、設置面積の縮小化を図ることができる。
【0127】
さらに、上記ファン15a,15bは、その回転軸を空冷吸収器29に対して垂直にして水平な天板面10dに設けられている。
【0128】
したがって、ファン回転軸を斜め上方に設ける場合に比べて、より本体ハウジング10前後方向の幅をコンパクトにすることができる。
【0129】
また、以上の構成では、上記空気吸込口26a,26bから空気吹出口14a,14bに至る送風通路を避けた本体ハウジング10の一側方側内部空間である他部品設置空間40内上下方向に低温再生器43、高温再生器21その他の各種必要機器を上下方向に集合一体化してコンパクトに設置するようにしている。したがって、上記のような送風通路の送風効率を低下させることなく装置本体のコンパクト化と設置面積の縮小化の両目的を同時に達成することができる。
【0130】
したがって、以上の構成によると、次のような有益な効果を得ることができる。
【0131】
(1) 所望のメンテナンススペースを所望の面に形成することができる。したがって、メンテナンススペースの設定が容易になり、空気吸込スペースと共用化できるので、その分装置がコンパクトになるとともに占有面積を縮小できる。
【0132】
(2) 一部大気圧を超えたサイクルでの運転が可能となり、冷凍効率が向上する。
【0133】
その結果、さらに吸収器および凝縮器のコンパクト化が可能となり、その分コストも低減される。
【0134】
(3) 任意のレイアウト状態で複合化することができるので、設置場所の自由度が向上するとともに、ユーザー側の要求冷凍能力に応じた最小スペースでの設置並びに冷凍能力のアップが可能となる。
【0135】
(変形例)
以上の結果、この実施の形態4の構成の空冷吸収式冷凍装置では、例えば図18のような前後幅の小さいコンパクトな単位冷凍装置ユニットを形成することができる。そして、該ユニットは、上記の構成から明らかなように、本体ハウジング10の他部品設置空間40側の側壁面10eとその反対側の側壁面10cには空気吸込口が不要となる。
【0136】
したがって、同一又は左右対称構造の何れかの空冷吸収式冷凍装置を、例えば2台用いて図19に示すように、自由なレイアウトでシリーズに連結することも可能となり、冷凍能力の増大要求にも自由に対応することができるようになる。そして、そのようにした場合にも空気吸込面と同一面側に有効に空気吸込およびメンテナンススペースS5,S6を確保することができ、かつ相対的に設置面積を大きくしなくても済むようになる。
【0137】
また、このように複数台の装置を連結して冷凍能力を増大させる方法として、上述のような左右方向にシリーズに連結する方法以外に、例えば図20に示すように、単に所定の間隔を置いて前後方向にパラレルに並設することも可能である。この方法の場合には、必要に応じて3台以上の並設も可能となる。そして、その場合にも、各空気吸込面側に自由にメンテナンススペースS5,S6を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る空冷吸収式冷凍装置の一部切欠平面図である。
【図2】同装置の図1のA−A線断面図である。
【図3】同装置の図1のB−B線断面図である。
【図4】同装置の第1の変形例の平面図である。
【図5】同装置の第2の変形例の平面図である。
【図6】本願発明の実施の形態2に係る空冷吸収式冷凍装置を構成する冷凍装置ユニットの斜視図である。
【図7】図6の冷凍装置ユニットを組合せて構成された、本願発明の実施の形態2に係る空冷吸収式冷凍装置の一部切欠平面図である。
【図8】同装置の図7のC−C線断面図である。
【図9】同装置の図7のD−D線断面図である。
【図10】同装置の変形例の平面図である。
【図11】本願発明の実施の形態3に係る空冷吸収式冷凍装置の一部切欠平面図である。
【図12】同装置の図11のE−E線断面図である。
【図13】同装置の図11のF−F線断面図である。
【図14】同装置の変形例の平面図である。
【図15】本願発明の実施の形態4に係る空冷吸収式冷凍装置の一部切欠平面図である。
【図16】同装置の図15のG−G線断面図である。
【図17】同装置の図1のH−H線断面図である。
【図18】同装置の概略図である。
【図19】同装置の第1の変形例の平面図である。
【図20】同装置の第2の変形例の平面図である。
【図21】従来の空冷吸収式冷凍装置の装置本体の斜視図である。
【図22】同装置の図21のI−I線断面図である。
【図23】同装置の図21のJ−J線断面図である。
【図24】同装置の図21のK−K線断面図である。
【符号の説明】
10,20,30は本体ハウジング、10a,20a,30aは前面側壁面、10b,20b,30bは後面側壁面、10c,20c30cは側壁面、10d,20d,30dは天板面、10e,20e,30eは側壁面、11a,11b,26は空気吸込口、14aは第1の空気吹出口、14bは第2の空気吹出口、14cは第3の空気吹出口、17a,17b,27は空冷吸収器、19a,19b,29は空冷凝縮器、15a,15b,15c,25a,25bはファン、MSはメンテナンススペースである。
Claims (8)
- 4つの側方面(10a),(10b),(10c),(10e)の内の相互に対向する2面(10a),(10b)に空冷吸収器(17a),(17b)を、同2面の残部からその他の1面(10c)に空冷凝縮器(19a),(19b)を配置するとともに、これら空冷吸収器(17a),(17b)および空冷凝縮器(19a),(19b)を、底部(10f)側に設けられた高温再生器(21)その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセツトし、該オフセットスペースをメンテナンススペース(MS)としたことを特徴とする空冷吸収式冷凍装置。
- 4つの側方面(10a),(10b),(10c),(10e)の内の少くとも空冷吸収器(17a),(17b)が配置されていない何れか1面(10c),(10e)側を相互に連結することにより、2台以上の空冷吸収式冷凍装置を複合一体化して冷凍能力を増大できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の空冷吸収式冷凍装置。
- 空冷吸収器(27)を垂直方向に、および空冷凝縮器(29)を水平方向に位置させて相互に直交するように配置するとともに、これら空冷吸収器(27)および空冷凝縮器(29)を、底部(30f)側に設けられた高温再生器(21)その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースをメンテナンススペース(MS)とするとともに、上記直交状態に配置された空冷吸収器(27)および空冷凝縮器(29)に共通に対応するファン(25a),(25b)をそれらの挟角範囲内に位置して斜め上方に向けて配置することによって少なくとも2組の空冷吸収式冷凍装置ユニット(A),(A)を構成し、該2組の空冷吸収式冷凍装置ユニット(A),(A)を、それぞれ上記ファン(25a),(25b)を内側にして相互に対向一体化するとともに、その他の構成部品を当該一体化された装置本体内の送風路を避けた位置に集合させて配置したことを特徴とする空冷吸収式冷凍装置。
- 空冷吸収器(27)を垂直方向に、および空冷凝縮器(29)を水平方向に位置させて相互に直交するように配置するとともに、これら空冷吸収器(27)および空冷凝縮器(29)を、底部(30f)側に設けられた高温再生器(21)その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセットし、該オフセットスペースをメンテナンススペース(MS)とするとともに、上記直交状態に配置された空冷吸収器(27)および空冷凝縮器(29)に共通に対応するファン(25a),(25b)を上記空冷凝縮器(29)の上方に配置することによって少なくとも2組の空冷吸収式冷凍装置ユニット(A),(A)を構成し、該2組の空冷吸収式冷凍装置ユニット(A),(A)を、それぞれ上記空冷凝縮器(29)およびファン(25a),(25b)を内側にして相互に対向一体化するとともに、その他の構成部品を当該一体化された装置本体内の送風路を避けた位置に集合させて配置したことを特徴とする空冷吸収式冷凍装置。
- 送風路を避けた位置が、空冷吸収器(27),(27)および空冷凝縮器(29),(29)の側方側空間部(40)であることを特徴とする請求項3又は4記載の空冷吸収式冷凍装置。
- その他の構成部品が集合配置された側方側空間部(40)の側面(30c)又はその反対側の側面(30e)側を相互に連結することにより、2台以上の空冷吸収式冷凍装置を複合一体化して冷凍能力を増大できるようにしたことを特徴とする請求項5記載の空冷吸収式冷凍装置。
- 4つの側方面(10a),(10b),(10c),(10e)の内の相互に対向する2面(10a),(10b)に空冷吸収器(17a),(17b)を、該相互に対向する空冷吸収器(17a),(17b)の底部間に水平に空冷凝縮器(29)を配置し、上部側天板面(10d)にファン(15a),(15b)を設けるとともに、上下空冷吸収器(17a),(17b)および空冷凝縮器(29)を、底部(10f)側に設けられた高温再生器(21)その他のメンテナンス部品に対して上方側に所定寸法オフセツトし、該オフセットスペースを上記空冷凝縮器(29)への送風通路と上記メンテナンス部品に対するメンテナンススペース(MS)とに兼用したことを特徴とする空冷吸収式冷凍装置。
- ファン(15a),(15b)は、そのファン回転軸を空冷凝縮器(29)に対して垂直にして設けられていることを特徴とする請求項7記載の空冷吸収式冷凍装置。
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