JP3674094B2 - 白熱電球およびこれを用いた反射形照明装置 - Google Patents

白熱電球およびこれを用いた反射形照明装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線反射膜を形成したバルブの楕円球またはこれに近い形状を有する楕円球部にフィラメントを収容してなる小形の白熱電球およびこれを用いた反射形照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、ハロゲン電球を含む白熱電球において、バルブの表面に多層干渉膜からなる赤外線反射膜を形成したランプが開発され、市場に提供されている。バルブの表面に赤外線反射膜を形成すると、フィラメントから放射された可視光から赤外線に亘る光線のうち赤外線が赤外線反射膜にて反射され、この赤外線はバルブの内部に戻されてフィラメントを加熱する。よって、フィラメントは電源から供給される電力エネルギーに加えて上記赤外線反射膜で反射された赤外線からも熱エネルギーが与えられるので温度上昇が促され、白熱化が促されるようになる。このため発光強度を赤外線反射膜を設けない場合と同等レベルにしようとすれば、赤外線反射膜で反射されてフィラメントを加熱する熱エネルギーの分だけ電源から供給する電力エネルギーを少なくすることができ、消費電力を節約することができる利点がある。
【0003】
しかし、このような赤外線反射膜を形成した白熱電球は、バルブ形状が円筒形にした場合よりも楕円球またはこれに類似した形状にした方が、赤外線をフィラメントに戻す帰還率に優れている。
【0004】
つまり、円筒形バルブの場合は、例えばフィラメント先端部からバルブ先端部へ放射された赤外線は円筒面で反射された後、フィラメントに戻ることはできない。これに対し、楕円球バルブの場合は、フィラメントのコイル軸をバルブ中心線と一致するように配置するとともに、フィラメントの端部が楕円の第1および第2の焦点に位置するように配置するから、楕円面で反射された赤外線はいずれかの焦点に戻る。よって、楕円球バルブはこのような特性を有効に活用でき、赤外線の回収率、すなわち帰還率が円筒形バルブに比べて高くなる。
ゆえに、赤外線反射膜を形成する白熱電球はバルブ形状が楕円球またはこれに類似する形状であることが有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の楕円球部を有する白熱電球は、楕円球部の最大径が15mm以上あり、この最大径はフィラメントに比べて相対的に大きく形成されていた。このため、フィラメントが所定の位置から少しでも位置ずれすると、赤外線の帰還率が極端に減少し、したがって楕円球バルブでありながら最大径の小さなバルブに比べて赤外線の帰還率が低くなるという不具合があった。
【0006】
しかしながら、最近、白熱電球を点光源に近付けて反射鏡などに組み込んだ場合のフォーカス調整を容易にしたいという要請があり、またコストダウンの要請も強くなり、このため小形化が進められている。例えば楕円形バルブの内径を15mm以下にするなどの具体案が検討されている。このようにバルブを小形化した場合は、バルブの表面積が小さくなり、熱容量も小さくなるから赤外線反射膜で反射される赤外線の帰還率が高くなる。
【0007】
ところで、フィラメントの取り付け位置は、フィラメントの成形ばらつきやリード線と継線されたときのリード線との組み付け位置のばらつきなどの影響を受けて、必ずしもコイル軸がバルブ中心線と一致しないことがあり、よってフィラメントの端部が楕円の第1および第2焦点の位置からずれることがある。
【0008】
フィラメント端部が焦点からずれると、赤外線反射膜で反射された赤外線がフィラメント端部に戻らなくなり、フィラメント端部の温度上昇が促進されなくなる。このため、フィラメントに軸方向の急激な温度勾配が生じ、タングステン素線中に残っている小欠陥傷や小空孔が成長する。特に、タングステン素線中に空孔が生じると、局部的なホットスポットが発生し、脆化し、断線し易くなる。
【0009】
よって、赤外線帰還率の高い小径な楕円球バルブの場合、フィラメント端部が焦点からずれると温度勾配が著しく大きくなり、タングステン素線の脆化が進み、早期に断線し易くなるという問題がある。
【0010】
本発明はこのような事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、フィラメントの端部が焦点位置から多少位置ずれしても高い赤外線帰還率を維持し、フィラメントの温度勾配を小さくしてタングステン素線の断線を防止し、寿命特性が向上する白熱電球およびこれを用いた反射形照明装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
[構成]
請求項1の発明は、端部に封止部が形成されるとともに、両端が楕円球面をなし、これら楕円球面の間に円筒部が形成されている楕円球部を有するバルブと;
上記バルブの表面に形成された赤外線反射膜と;上記バルブの楕円球部に収容され、両端部が楕円の2つの焦点間に位置するように配置され、外径df が2.0mm以下で長さCLが9mm以上11mm以下であるフィラメントと;を具備し、上記バルブの楕円球部は最大内径Db が15mm以下であり、この楕円球部の最大内径Db に対するフィラメントの外径df の関係を、7≦Db /df ≦12とし、上記フィラメント端部が焦点からバルブの径方向へ偏心する量は、フィラメント外径df の1/4以下であることを特徴とする白熱電球である。
【0014】
請求項の発明は、上記バルブは封止部と楕円球部との間に最大内径Dn が8mm以下の円筒部を有していることを特徴と請求項1に記載の白熱電球である。
【0016】
請求項の発明は、バルブは一端に封止部が形成されるとともに他端に細管が形成されており、この細管には一方のリード線の延長部に形成された係止部が挿入係止されるとともに、この係止部から伸びる端部に上記フィラメントの端部が継線され、上記細管と係止部との間のクリアランスを0.5mm以下にしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の白熱電球である。
【0017】
請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれか一に記載の白熱電球と; この白熱電球が組み込まれた反射体と;を備えたことを特徴とする反射形照明装置である。
【0018】
[作用]
請求項1の発明によれば、バルブの楕円球部の最大内径Db が15mm以下の小形電球において、楕円球部の最大内径Db に対するフィラメント外径df の関係を、7≦Db /df ≦12 としたから、相対的にフィラメント径が大きくなり、(従来の場合は12<Db /df )、フィラメント中心線がバルブ軸から若干ずれてもフィラメント径が大きため、フィラメント端部のどこかが焦点に合致または焦点に戻る赤外線経路上に位置するようになり、赤外線がフィラメント端部に確実に戻される。このため、点灯中のフィラメントの軸方向の温度勾配を小さくすることができ、タングステン素線の脆化を防止し、早期断線の発生を抑止することができる。Db /df が7未満であると、フィラメント径が相対的に大きくなり、効率向上が期待できない。また、Db /df が12を越えると、バルブ径が大きいため、従来と同様に小形化の要請に応じることができないばかりでなく、赤外線の帰還率が低くなる。
さらに、フィラメントの外径df は2.0mm以下であるから、楕円球部の最大内径Db が15mm以下のバルブに適用して有効である。
さらに、フィラメントの長さCLが9mm以上11mm以下であるから、フィラメント端部が焦点からずれ難くなる。すなわち、フィラメントが長ければ長い程両端の位置が、同一距離だけ位置ずれした場合に生じる赤外線帰還率の低下が少なくなる。フィラメント長CLが9mm以下であると、製造工程中に発生し得るフィラメントのバルブ軸に対するずれにより生じる赤外線帰還率の影響が大きくなり、特性が安定しないという不具合が生じる。
さらに、フィラメント端部が焦点からバルブの径方向へ偏心する量は、フィラメント外径df の1/4以下としたから、フィラメント端部のどこかで焦点と一致し、赤外線がフィラメント端部に帰還する。
【0021】
請求項の発明によれば、バルブは封止部と楕円球部との間に最大内径Dn が8mm以下の円筒部を有しているから、楕円球またはこれに類似した形状をなす膨らみ部分の両端に、赤外線を十分にフィラメントに帰還させるに有効な楕円形状の球面を確実に形成することができる。この円筒部の最大内径Dn が8mmを越えると、相対的に楕円球部の球面面積が減少し、赤外線帰還率が減少する。
【0023】
請求項の発明によれば、バルブの他端に形成した細管と一方のリード線に形成した係止部との間のクリアランスを0.5mm以下にしたから、フィラメントの一方の端部が焦点から大幅に偏心するのを防止することができる。
請求項の発明によれば、請求項1ないし請求項のいずれか一に記載の白熱電球の利点をもつ反射形照明装置を提供できる。
【0024】
【発明の実施の態様】
以下本発明について、図1ないし図8に示す第1の実施例にもとづき説明する。
この実施例は片封止形ハロゲン電球およびこれを用いた反射形照明装置に適用した例を示し、図1ないし図4は光源として使用される片封止形ハロゲン電球の構成を示す図、図5ないし図7は特性図、図8は反射形照明装置の図である。
【0025】
図1ないし図4に示す片封止形ハロゲン電球1は、石英ガラスからなる発光管バルブ2の一端に圧潰封止部3が形成されており、この封止部3に連続して内径が8mm以下の円筒部4が形成されており、さらにこの円筒部4に連続して球形部としての楕円球部5が形成されている。楕円球部5は上記封止部3およびその反対側方向に沿う長軸を有し、この長軸方向がバルブ中心軸O1 −O1 となっている。なお、楕円球部5の楕円形状は長軸/短軸の割合が20/14程度に設定されており、この楕円球部5の最大内径Db は15mm以下とされている。
【0026】
楕円球部5の他端にはバルブ中心軸O1 −O1 上に位置して細管6が突設されている。この細管6は、実質的に排気管を封止切りして残った突出部を利用している。
【0027】
上記バルブ2の外面(内面でも可)には可視光透過赤外線反射膜7が形成されている。上記赤外線反射膜7は、図3に示すように、高屈折率層71…低屈折率層72…とを交互に、例えば合計6〜80層の多層膜として構成したものであり、本実施例では合計34層の積層構造としてある。このような赤外線反射膜7は多層干渉作用により赤外線を反射し、しかしながら可視光を透過する作用を奏する。 上記高屈折率層71…は、酸化チタン(TiO2 )を主成分として構成されており、また低屈折率層72…は、酸化ケイ素(シリカ=SiO2 )を主成分としている。
【0028】
上記バルブ2内には、フィラメント8が収容されている。フィラメント8は、タングステンワイヤにてダブルコイルまたはトリプルコイル(本例ではダブルコイル)に形成されており、そのコイル軸O2 −O2 が上記バルブ中心線O1 −O1 と一致するように配置されている。このフィラメント8は、フィラメント外径df が2mm以下に形成されているとともに、長さCLが9mm〜11mmとなっており、楕円球部5の第1の焦点F1 および第2の焦点F2 に概略跨がる長さを有し、フィラメント8の端部はこれら焦点F1 およびF2 の上または焦点を含むその近傍に配置されるようになっている。
【0029】
上記フィラメント8は、一対の内部リード線10、11間に架設されている。これら内部リード線10および11は、基端部が記圧潰封止部3に封着されたモリブデンMoなどからなる金属箔導体12,13に接続されており、先端部はバルブ2の円筒部4を通って楕円球部5に導かれている。これら一対の内部リード線10、11は、途中が円筒部4内においてブリッジガラス9により連結されており、これによりこれら内部リード線10、11は相互の間隔が保たれている。
【0030】
上記ブリッジガラス9は上記一対の内部リード線10、11が並ぶ方向に伸びる棒状をなしており、円筒部4内に配置されている。
上記一対の内部リード線10、11の途中はブリッジガラス9を貫通して楕円球部5に伸びており、一方の内部リード線10は楕円球部5内をフィラメント8に沿って他端側に伸びている。この内部リード線10に先端部は前記細管6に差し込まれており、この差し込み部が細管6に機械的に係止されて係止部10aをなしている。そして、上記一方の内部リード線10の先端は、上記細管6内の係止部10aからさらにバルブ中心線O1 −O1 に沿ってフィラメント8の他端側に伸びている。
【0031】
上記係止部10aを細管6に差し込むために、両者は若干のクリアランス10bを有しており、このクリアランス10bは0.5mm以下に規制されている。
他方の内部リード線11は、ブリッジガラス9を貫通して楕円球部5内に伸びており、バルブ中心線O1 −O1 に沿ってフィラメント8の一端側に導かれている。
【0032】
前記フィラメント8は両端部にコイル形状の脚部8a、8bを有しており、これら脚部8a,8bが上記内部リード線10、11のそれぞれ先端部に継線されている。これによりフィラメント8はこれら内部リード線10、11間に架設されている。
【0033】
このような構成のハロゲン電球は、上記バルブ2の楕円球部5の最大内径Db (15mm以下)に対し、フィラメント8の外径df (1.5mm以下)が、
7≦Db /df ≦12 ……(1)
の関係を満足するように設定されている。
【0034】
圧潰封止部3に封着されたモリブデンMoなどからなる金属箔導体12,13には、図1に示すように、外部リード線14、15が接続されている。
バルブ2の圧潰封止部3は、セラミック製の絶縁ベース16が被冠されており、この絶縁ベース16は圧潰封止部3に対して接着剤17により接合されている。絶縁ベース16は、捩じ込み形口金18および外部端子19を有し、上記外部リード線14、15はこれら捩じ込み形口金18および外部端子19に接続されている。
【0035】
このような構成のハロゲン電球1は、図8に示すように、反射体20に収容されて使用される。
図8に示す反射体20は、反射面21が形成されたリフレクタ22を有し、このリフレクタ22はガラス、金属、樹脂などからなり、この内面に形成された反射面21はアルミニウムなどを蒸着して形成してもよいが、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層とした多層干渉膜により可視光を反射し、しかしながら赤外線を透過する可視光反射膜にて形成してもよい。このようなリフレクタ22にはセラミックなどからなる絶縁ベース23が接合されている。この絶縁ベース23にはソケット24が取り付けられており、上記ハロゲン電球1の捩じ込み形口金18はこのソケット24に脱着可能に取り付けられ、これにより反射体20に収容されるようになっている。絶縁ベース23の端部には捩じ込み形口金25および外部端子26が設けられており、これら捩じ込み形口金25および外部端子26は電源に接続されるようになっている。したがって、ハロゲン電球1を上記絶縁ベース23のソケット24に取り付けると、このハロゲン電球1は口金25および外部端子26を介して電源と接続されるようになっている。
【0036】
このような構成の片封止形ハロゲン電球の作用を説明する。
外部リード線14,15に電源電圧が加えられるとフィラメント8に電流が流れ、よってフィラメント8が発光する。この光は周囲に放出され、バルブ2の楕円球部5を透過して外部に放射される。そして、この光が楕円球部5の外面に形成した赤外線反射膜7を透過する時に可視光は透過されるが赤外線は反射される。
【0037】
上記赤外線反射膜7で反射された赤外線は、バルブ2の内部に戻され、この帰還した赤外線はフィラメント8を加熱する。この場合、フィラメント8はそのコイル軸O2 −O2 がバルブ中心線O1 −O1 と一致するように配置されているから、赤外線反射膜7で反射された赤外線はフィラメント8に戻され、しかも、フィラメント8は、楕円球形をなすバルブ2の第1の焦点F1 および第2の焦点F2 に跨がる長さ以上の長さを有し、端部がこれら焦点F1 およびF2 の上に配置されているから、楕円球部5の内面で反射された赤外線は第1の焦点F1 または第2の焦点F2 付近に戻される。したがって赤外線の帰還率、つまり赤外線の回収率は円筒形バルブの場合より高くなる。
【0038】
よって、フィラメント8は電源から供給される電力エネルギーに加えて上記赤外線反射膜7で反射された赤外線によっても熱エネルギーが与えられるので、温度上昇が促され、白熱化が促されるようになり、全光束を赤外線反射膜を設けない場合と同等レベルにしようとすれば、赤外線反射膜7で反射されてフィラメント8を加熱する熱エネルギーの分だけ電源から供給される電力エネルギーを少なくすることができ、消費電力を節約することができる。
【0039】
上記構成のハロゲン電球1は、図5に示す反射体20に収容された場合、バルブ2および赤外線反射膜7を透過した可視光は反射面21で反射され、リフレクタ22の前面開口部から前方を照射する。
【0040】
このような反射形照明装置によれば、ハロゲン電球1の効率が向上するから、その利点を活用することができ、効率の優れた照明装置となる。
そして、本実施例においては、図4に示す通り、バルブ2の楕円球部5の最大内径Db (15mm以下)に対しフィラメント8の外径df (1.5mm以下)を、
7≦Db /df ≦12 ……(1)
の関係を満足するように設定したから、成形ばらつきや組み付けばらつきなどが原因して、フィラメント8のコイル軸O2 −O2 がバルブ中心線O1 −O1 から若干偏位した場合でも、フィラメント8をバルブ中心線O1 −O1 から大幅に偏心させることがなくなる。すなわち、上記(1)式を満足すればフィラメント8の外径df が楕円球部5の最大内径Db に対し相対的に大きく形成されていることになるから、各種のばらつきのためにフィラメント8のコイル軸O2 −O2 がバルブ中心線O1 −O1 から多少偏位して取り付けられたとしても、フィラメント8の端部は、その周方向のいずれかの点が焦点F1 、F2 に位置されるようになる。
【0041】
図5はフィラメント8の軸方向に沿う温度分布を概念的に示したものであり、特性aがフィラメント8の自己発熱による温度分布であり、これはフィラメント中央部で最も温度が高くなる。特性bは赤外線反射膜7により反射された赤外線によりフィラメント8が加熱されることにより温度上昇する場合の温度分布であり、赤外線はフィラメント8の端部に回収されるからフィラメント8端部で最も帰還する赤外線の量が多くなる。そして、特性cは、上記特性aとbを加えた場合の温度分布、すなわち点灯中のフィラメント8の軸方向に沿う総合温度分布である。
【0042】
このような特性から理解できるように、総合温度分布cの温度勾配が小さいほど好ましい。しかし、例えば、フィラメント8の一端(上側)が焦点F1 から外れて配置されると、赤外線反射膜7により反射された赤外線はフィラメント8上端に帰還しなくなるから、特性bは特性b´のように変化し、この結果総合温度分布は特性c´のように変化する。特性c´のような温度勾配は温度差が大きいので、フィラメント8のタングステン素線に生じた初期欠陥を成長させたり空孔を発生させ、空孔の成長を助長し、フィラメントが脆くなり、早期断線を招く不具合がある。
【0043】
これに対し、フィラメント8の一端の中心点が焦点F1 からずれたとしても、この一端のいずれかが焦点F1 の範囲内に位置しておれば赤外線反射膜7で反射された赤外線はフィラメント8の一端に帰還し、よって特性bとなるから総合温度分布は特性cとなり、温度勾配が小さくなる。したがってフィラメント8のタングステン素線に空孔生じたり、空孔が成長することが抑制され、フィラメントの早期断線を防止することができる。
【0044】
このように、本発明はフィラメント8の取り付け位置が若干バルブ中心線O1 −O1 (焦点F1 、F2 )から多少ずれて取り付けられたとしても、フィラメント8端部のいずれか一部が焦点F1 、F2 にかかっておれば前記の不具合を回避することができる点に注目し、したがって、フィラメント8の外径df を相対的に大きくして、フィラメント8端部を焦点F1 、F2 に一致させるようにしたものである。
【0045】
ただし、この場合、フィラメント8の成形ばらつきや組み付けばらつきを規制してフィラメント端部が焦点F1 、F2 からバルブの径方向へ偏心する量は、平均値でフィラメント外径df の1/4以下に設定してある。
【0046】
上記(1)式は本発明者らの実験により求められた値であり、図6および図7にその結果を示す。
図6はDb /df と効率アップ率Δηの関係を調べた特性図である。ここで効率ηとは全光束/消費電力を称し、効率アップ率Δηとは、赤外線反射膜を形成した場合の効率η1 と、赤外線反射膜を形成しない場合の効率η2 との比較であり、(1−赤外線反射膜を形成した場合の効率η1 /赤外線反射膜を形成しない場合の効率η2 )×100で計算される。
【0047】
図6から、7≦Db /df であれば、効率アップ率Δηが高くなり、しかも飽和状態に達する。よって、7≦Db /df の条件を満足すればよいことが判る。図7はDb /df とフィラメント素線(タングステンワイヤ)の1cm中に発生する空孔の数との関係を調べたものである。
【0048】
フィラメント素線(タングステンワイヤ)の1cm中に発生する空孔の数は以下のようにして測定する。すなわち、点灯テストしたフィラメントを樹脂液に浸漬し、この樹脂液を硬化させたのち硬化樹脂とともにフィラメントを軸方向に切断する。そしてこのフィラメントの切断面を研磨し、この研磨面を顕微鏡で覗けば、フィラメントに空孔があるか否か、および空孔の数や大きさを測定することができる。
【0049】
このような検査により、フィラメント素線の1cm中に発生する空孔の数を調べたところ、図7に示すように、Db /df ≦12であれば空孔の発生や成長がなく、このことは温度勾配が小さいことであり、したがってフィラントの局部的な温度上昇を防止することができ、早期断線を抑止することができる。
【0050】
なお、本発明は、図9に示す第2の実施例のように構成することもできる。 すなわち、図9に示すハロゲン電球は、楕円球部5が軸方向に沿って少し細長く伸びている。つまり、この楕円球部5は両端に楕円球面5a、5bの端部を有し、これら楕円球面5a、5bの間に円筒部5cが形成されている。このように軸方向に沿って長く形成された形状のバルブ2であっても、2か所に焦点F1 、F2 が形成されるから、前記実施例と同様な構成を採用することにより、同実施例と同様な作用効果を奏する。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によると、楕円球部の最大内径Db に対するフィラメント外径df の関係を、7≦Db /df ≦12 としたから、フィラメント径が相対的に大きくなり、フィラメント中心線がバルブ軸から若干ずれてもフィラメント径が大きのでフィラメント端部のどこかが焦点に合致または焦点に戻る赤外線経路上に位置するようになり、赤外線がフィラメント端部に確実に戻される。このため、点灯中のフィラメントの軸方向の温度勾配を小さくすることができ、タングステン素線の脆化を防止し、早期断線の発生を抑止することができる。
さらに、フィラメントの外径df は2mm以下であるから、楕円球部の最大内径Db が15mm以下のバルブに適用して有効である。
さらに、フィラメントの長さCLが9mm以上11mm以下であるから、フィラメント端部が焦点からずれ難くなる。
さらに、フィラメント端部が焦点からバルブの径方向へ偏心する量は、フィラメント外径df の1/4以下としたから、フィラメント端部のどこかで焦点と一致し、赤外線がフィラメント端部に帰還する。
【0054】
請求項の発明によれば、バルブは封止部と楕円球部との間に最大内径Dn が8mm以下の円筒部を有しているから、楕円球またはこれに類似した形状をなす膨らみ部分の両端に楕円形状の球面を確実に形成することができる。
【0056】
請求項の発明によれば、バルブの他端に形成した細管と一方のリード線に形成した係止部との間のクリアランスを0.5mm以下にしたから、フィラメントの一方の端部が焦点から大幅に偏心するのを防止することができる。
請求項の発明によれば、請求項1ないし請求項のいずれか一に記載の白熱電球の利点をもつ反射形照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、球形部と円筒部を有するハロゲン電球の正面図。
【図2】同実施例のハロゲン電球の斜視図。
【図3】赤外線反射膜を構成する多層干渉膜の構造を模式的に示す断面図。
【図4】図1中、IV−IV線に沿う断面図。
【図5】フィラメントの温度勾配を示す特性図。
【図6】Db /df と効率アップ率Δηの関係を調べた特性図。
【図7】Db /df とフィラメント素線の1cm中に発生する空孔の数との関係を調べた特性図。
【図8】図1ないし図4に示すハロゲン電球を光源とした反射形照明装置の断面図。
【図9】本発明の第2の実施例を示し、ハロゲン電球の正面図。
【符号の説明】
1…ハロゲン電球
2…バルブ
3…封止部 4…円筒部
5…楕円球部 6…細管
7…赤外線反射膜
8…フィラメント
10,11…内部リード線
10a…係止部
Db …楕円球部の最大内径
df …フィラメントの外径
20…反射体
21…反射面
22…リフレクタ

Claims (4)

  1. 端部に封止部が形成されるとともに、両端が楕円球面をなし、これら楕円球面の間に円筒部が形成されている楕円球部を有するバルブと;
    上記バルブの表面に形成された赤外線反射膜と;
    上記バルブの楕円球部に収容され、両端部が楕円の2つの焦点間に位置するように配置され、外径df が2.0mm以下で長さCLが9mm以上11mm以下であるフィラメントと;
    を具備し、上記バルブの楕円球部は最大内径Db が15mm以下であり、この楕円球部の最大内径Db に対するフィラメントの外径df の関係を、
    7≦Db /df ≦12とし、
    上記フィラメント端部が焦点からバルブの径方向へ偏心する量は、フィラメント外径df の1/4以下であることを特徴とする白熱電球。
  2. 上記バルブは封止部と楕円球部との間に最大内径Dn が8mm以下の円筒部を有していることを特徴と請求項1に記載の白熱電球。
  3. バルブは一端に封止部が形成されるとともに他端に細管が形成されており、この細管には一方のリード線の延長部に形成された係止部が挿入係止されるとともに、この係止部から伸びる端部に上記フィラメントの端部が継線され、上記細管と係止部との間のクリアランスを0.5mm以下にしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項に記載の白熱電球。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか一に記載の白熱電球と; この白熱電球が組み込まれた反射体と;
    を備えたことを特徴とする反射形照明装置。
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