JP3674074B2 - リモコンブレーカの制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、接続したセンサーや外部操作手段等の外部接点のオン、オフに応じて自動的にリモコンブレーカをオン、オフ制御するリモコンブレーカの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のリモコンブレーカの制御装置の回路を示しており、この従来例装置は図7に示すように器体1にリモコンブレーカ2の両端を接続する接続端子(1)、(2)と、リモコンブレーカ2に内蔵せるトリップ機構のトリップ動作時の警報用接点ALを接続する警報接点接続端子(3)、(4) と、交流電源ACを接続する電源端子(5)、(6)と、センサー等の外部接点SW1 を電源端子(5)との間で接続する外部接点接続用端子(7)等を備え、外部から交流電源ACを接続するとともに外部設置のリモコンブレーカ2と、センサーや外部操作スイッチ等の外部接点SW1 を接続するようになっている。なお、括弧つき数字は、図面では○内に数字を入れて示してある。
【0003】
リモコンブレーカ2の動作回路は上記接続端子(1)、(2)に夫々接続する端子を備えた2端子構成となっており、一方の端子に駆動用コイル21の一端を接続し、他方の端子にはカソードを補助切換スイッチ22のa接点に接続したダイオードDaのアノードを、またアノードを補助切換スイッチ22のb接点に接続したダイードDbのカソードを夫々接続し、補助切換スイッチ22の共通端子を上記駆動用コイル21の他端に接続している。駆動用コイル21は励磁方向が切り換わる度に駆動機構(図示せず)を反転動作させるものである。駆動機構は反転動作の度に上記補助切換スイッチ22を交互に切換え駆動するとともに主接点23をオン、オフ駆動するもので、励磁電流が無くなってもその動作状態を永久磁石を用いた磁気保持機構で保持するようになっている。
【0004】
主接点23はブレーカとして設けてあるトリップ機構(図示せず)にも連動し、トリップ機構のトリップ動作時に強制オフされる。警報用接点ALはトリップ機構のトリップ動作に連動してオン動作するものである。
【0005】
制御装置の器体1内の回路は電源端子(5)、(6)間に、接続端子(3)、(4)に接続した警報用接点AL、抵抗R1 ,ホトカプラPC1 の発光ダイオードLED1 ,ダイオードD1 の直列回路を接続するとともに、電源端子(5)と端子(7)との間に接続する外部接点SW1 と、3接点の動作選択スイッチSW11の「自動」側の接点S11側回路と、リレーX1 の励磁コイルとの直列回路を接続し、また更に動作選択スイッチSW11の「試験」側の接点S13と、リレーX1 の励磁コイルとの直列回路を接続してある。
【0006】
また上記動作選択スイッチSW11と連動する3接点の動作選択スイッチSW12の共通端子と、「自動」側の接点S21、又は「試験」側の接点S23 とを介して降圧トランスTrの1次巻線を電源端子(5),(6)に接続してある。
【0007】
降圧トランスTrの2次側にはダイオードブリッジDB1 と平滑コンデンサC1 とで整流平滑された直流を電源とする表示回路3を接続している。
【0008】
リモコンブレーカ2を接続する接続端子(1)と動作選択スイッチSW12の接点S21、S23の共通接続点との間には接続端子(1)から見て順方向のホトカプラPC2 の発光ダイオードLED2 、ダイオードD2 の直列回路を抵抗R2 を介して接続し、また接続端子(2)と電源端子(6)との間には電源端子(6)から見て純方向のダイオードD7 を接続し、またこのダイオードD7 にはダイオードD7 と逆方向のダイオードD8 を上記リレーX1 の常開のリレー接点x10を介して並列に接続している。
【0009】
上記抵抗R2 、ホトカプラPC2 の発光ダイオードLED2 、ダイオードD2 の直列回路には、ダイオードD3 をリレーX1 の別のリレー接点x11の常開側接点を介して逆方向に並列接続し、またダイオードD4 をリレー接点x11の常閉側接点を介して順方向に並列接続し、このダイオードD4 とリレー接点x11の常閉側接点との接続点と、上記ダイオードD7 のカソードと接続端子(2)との接続点との間には抵抗R3 、ダイオードD6 、抵抗R4 の直列回路とを接続してある。抵抗R4 にはコンデンサC2 を並列に、また抵抗R3 、ダイオードD6 の直列回路にはダイオードD5 を上記リレーX1 の他の常閉のリレー接点x12を介して逆並列接続してある。
【0010】
次に図6の回路の動作を説明する。
【0011】
今、外部接点SW1 がオフ状態で且つ電源端子(5),(6)に交流電源ACを接続している状態で、動作選択スイッチSW11,SW12を器体1の表面に設けた操作ハンドル6により「切」側の接点S12、S22側から「自動」側の接点S 11 ,S 21 に切換えると、動作選択スイッチSW12を介して降圧トランスTrには交流電源ACが接続される。一方リレーX1 には外部接点SW1 がオフ状態であるため励磁電流が流れず、各リレー接点x10乃至x12は図示する状態にある。またリモコンブレーカ2の駆動コイル21には励磁電流は流れず、オフ状態を保つ。更に交流電源AC→電源端子(6)→ダイオードD7 →抵抗R3 →ダイオードD6 →コンデンサC2 →ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路でコンデンサC2 を充電し、次の半波では高抵抗値の抵抗R4 を介してコンデンサC2 の電荷を微小放電させる。この時ホトカプラPC2 の発光ダイオードLED2 には電流が流れないためホトカプラPC2 のホトトランジスタPT2 はオフ状態にある。
【0012】
表示回路3では、ホトカプラPC2 のホトトランジスタPT2 をベースバイアス回路に挿入してあるトランジスタQ2 がオフ状態にあり、そのため平滑コンデンサC1 に抵抗R9 、トランジスタQ2 を介して接続してある運転状態表示用の発光ダイオードLEDbは消灯状態にある。
【0013】
またベースバイアス回路の抵抗R7 、R8 の直列回路に上記トランジスタQ2 をダイオードD9 を介して並列に接続してあるトランジスタQ1 は、トランジスタQ2 がオフしているため、抵抗R6 乃至R8 のベースバイアス回路によりベース電流が流れてオンする。このオンにより抵抗R5 と、トランジスタQ1 とを介して平滑コンデンサC1 に並列接続している運転停止状態表示用の発光ダイオードLEDaが点灯して負荷5の運転が停止中であることを表示する。
【0014】
さて上記状態において、外部接点SW1 がオンすると、交流電源AC→電源端子(5)→外部接点SW1 →端子(7)→動作選択スイッチSW11→リレーX1 の励磁コイルの経路に電流が流れ、リレーX1 が動作することになる。リレーX1 の動作によりリレー接点x10がオンするとともに、リレー接点x12がオフ、リレー接点x11が常閉から常開側に切り換わる。
【0015】
従って交流電源AC→電源端子(5)→動作選択スイッチSW12→ダイオードD3 →リレー接点x11の常開側→接続端子(1)→リモコンブレーカ2のダイオードDa→補助切換スイッチ22のa接点→駆動用コイル21→接続端子(2)→リレー接点x10→ダイオードD8 →電源端子(6)→交流電源ACの経路でリモコンブレーカ2の駆動用コイル21に励磁電流が流れ、リモコンブレーカ2は主接点23をオンさせるとともに、補助切換スイッチ22をb接点側に反転させる。
【0016】
ここで上記の駆動用コイル21の励磁電流を流す回路には補助切換スイッチ22の切り換わりにより電流の流れとは逆向きのダイオードDbが挿入されるため、上記励磁電流は流れなくなるが、交流電源AC→電源端子(6)→ダイオードD7 →接続端子(2)→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→接続端子(1)→抵抗R2 →ホトカプラPC 2 の発光ダイオードLED2 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れる。この場合大きな抵抗値を持つ抵抗R2 が電流経路に挿入されるため、リモコンブレーカ2が反転動作するのに必要な励磁電流が流れず、リモコンブレーカ2は上記動作状態を保持したままとなる。
【0017】
一方この電流はホトカプラPC2 の発光ダイオードLED2 を十分に発光させるだけの大きさを有するものと設定されているため、表示回路3に設けたホトカプラPC2 のホトトランジスタPT2 がオン動作し、このオン動作により上記平滑コンデンサC1 に並列に接続してあるホトトランジスタPT2 、抵抗R12、抵抗R13、コンデンサC3 の直列回路に電流が流れる。そしてコンデンサC3 の電圧が高くなるとトランジスタQ2 にベース電流が流れてオン動作し発光ダイオードLEDbを点灯させる。同時にトランジスタQ1 のベース電流をトランジスタQ2 がバイパスするためトランジスタQ1 はオフ状態となり、発光ダイオードLEDaを消灯させる。
【0018】
発光ダイオードLEDbの点灯はリモコンブレーカ2の主接点23がオンとなって、主接点23に接続されているポンプ等の負荷5が運転中であることを示す。
【0019】
このオン動作状態でも、ダイオードD7 →抵抗R3 →ダイオードD6 →コンデンサC2 →ダイオードD4 の経路で電流が流れてコンデンサC2 を充電する。
【0020】
さてこの状態で外部接点SW1 が再びオフすると、リレーX1 の各リレー接点x10乃至x12が図示する状態に戻ることになる。従って交流電源AC→電源端子(6)→ダイオードD7 →接続端子(2)→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→リレー接点x11の常閉側→ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れる。そのためリモコンブレーカ2の駆動用コイル21に励磁電流が流れ、リモコンブレーカ2は主接点23をオフさせるとともに、補助切換スイッチ22をa接点側に反転させて図6の状態に戻ることになる。
【0021】
このように制御装置では動作選択スイッチSW11,SW12を自動側に切り換えると外部接点SW1 のオン、オフに応じてリモコンブレーカ2をオン、オフ動作させ、その主接点23に接続されている負荷5をオンオフすることができるのである。
【0022】
また外部接点SW1 がオン状態になっている状態で停電が起きると、リレーX1 の励磁が止まるため、図6の状態に戻ることになるが、コンデンサC2 の充電電荷がコンデンサC2 →ダイオードD5 →リレー接点x12→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→リレー接点x11の常閉側→コンデンサC2 の経路で放電し、リモコンブレーカ2は上述の外部接点SW1 のオフ時と同様に反転動作して図6の状態に戻ることになる。つまりコンデンサC2 が強制復帰のための電源となり、停電等が起きた場合には必ずリモコンブレーカ2を強制的にオフ状態に戻すようになっている。
【0023】
尚動作選択スイッチSW11,SW12を「試験」側に投入した場合には、外部接点SW1 のオフ状態に関係なく、リレーX1 を動作させてリモコンブレーカ2を上記の「自動」で外部接点SW1 がオン状態である場合と同様にリモコンブレーカ2をオン駆動することができる。また試験或いは自動から「切」側に動作選択スイッチSW11,SW12を切り換えると、停電時と同様にリモコンブレーカ2をコンデンサC2 の電荷でオフ駆動することができる。
【0024】
またオン状態にあるリモコンブレーカ2において過電流等の異常発生により、トリップ機構がトリップ動作すると、警報用接点ALがオンし、この警報用接点ALを介して交流電源ACに接続されているホトカプラPC1 の発光ダイオードLED1 に電流が流れてホトカプラPC1 のホトトランジスタPT1 がオン動作する。ホトトランジスタPT1 は表示回路3内において無安定マルチバイブレータ回路4の電源路に挿入してあるトランジスタQ3 のベースバイアス回路のコンデンサC4 を充電し、このコンデンサC4 の電圧が所定レベルに達するとトランジスタQ3 がオンする。このオンにより無安定マルチバイブレータ回路4が発振動作を開始してトランジスタQ4 ,Q5 を交互にオンオフし、トランジスタQ5 に直列挿入してある発光ダイオードLEDcに断続的に発光電流を流し、発光ダイオードLEDcを点滅させる。
【0025】
この点滅によりリモコンブレーカ2のトリップが表示されることになる。
【0026】
尚表示回路3の発光ダイオードLEDa乃至LEDcはそれぞれ器体1の表面に露設され、外部から視認できるようになっている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来例回路では、リレーX1 の励磁電流が遮断されてリレーX1 がオフに戻る際にリレーX1 内のリレー接点x10〜x12の動作にばらつきがあって、例えばリレー接点x11が常閉側から常開側に切り換わる際にアークが発生して常閉、常開の接点間で短絡が生じ、例えばダイオードD3 →リレー接点x11→コンデサンサC2 →ダイオードD5 →リレー接点x12→リレー接点x 10 、ダイオードD8 の回路で大電流が流れて接点溶着や、短絡事故の発生する恐れがあった。
【0028】
また表示回路3、特に発光ダイオードLEDa,LEDbを点灯制御する回路は複雑で、製作コストが高く、また大型化するという問題があった。
【0029】
さらに発光ダイオードLEDa,LEDbの消費電流の点においても不利であった。
【0030】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたもので、請求項1の発明の目的とするところは表示回路の構成が簡単で、しかもリレー接点にアークが生じず安定した動作を得ることができるリモコンブレーカの制御装置を提供するにある。
【0031】
請求項2、3の発明の目的とするところは、請求項1の発明の目的に加えて、消費電流を押さえることができるリモコンブレーカの制御装置を提供するにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明では、内部に駆動用コイルと、この駆動用コイルの一端に共通端子を接続した2接点の補助切換スイッチと、この補助切換スイッチの一方の接点にアノードを接続したオフ駆動用ダイオードと、補助切換スイッチの他方の接点にカソードを接続しオフ駆動用ダイオードのカソードにアノードを接続したオン駆動用ダイオードとからなる直列回路を備え、補助切換スイッチを介して直列接続されるオン駆動用ダイオードを介して駆動用コイルに励磁電流が流れると、主接点をオンさせ且つ補助切換スイッチを反転させ、オフ駆動用ダイオードを介して駆動用コイルに励磁電流が流れると主接点をオフさせ且つ補助切換スイッチを反転させ、動作状態を保持するリモコンブレーカを制御する制御装置において、リモコンブレーカの上記直列回路の一端に共通端子を接続した切換型の第1のリレー接点を有する第1のリレーと、第1のリレー接点の常閉側にオフ駆動用ダイオードと順方向となるようにアノードを接続した第1のダイオードと、この第1のダイオードのカソードにアノードを接続しカソードを上記第1のリレー接点の常開側に接続した第2のダイオードと、これら第1、第2のダイオードの接続点と交流電源との間に挿入され、自動、試験の各選択時にオンする動作選択用の第1のスイッチ手段と、リモコンブレーカの上記直列回路の他端と交流電源の他端との間に常開の第2のリレー接点を挿入し、この第2のリレー接点とリモコンブレーカの上記直列回路の他端との接続点と上記第1のリレー接点の常閉側との間に強制復帰用コンデンサと第1のリレー接点から見て順方向の第3のダイオードとを介して接続した常閉の第3のリレー接点を挿入した第2のリレーと、第3のダイオードと第3のリレー接点との直列回路に逆並列接続した第4のダイオードと、上記第1のスイッチ手段の選択動作に連動し、試験選択時には第1のリレーの励磁コイルに対して交流電源を接続し、自動選択時には外部接点を介して第1のリレーの励磁コイルを交流電源に接続する第2のスイッチ手段とを備えたものであって、上記第1、第2のダイオードの接続点と第1のリレー接点の共通端子との間に限流用の抵抗と互いに逆並列接続した二つの発光ダイオードとの直列回路からなる表示回路をダイオードブリッジを介して接続し、このダイオードブリッジの出力端間に第2のリレーの励磁コイルを接続するとともに、第1のリレーの励磁コイルが同時に励磁された場合に第1のリレーの動作よりも第2のリレーの動作を遅延させる遅延要素を第2のリレーの励磁回路に設け、上記第2のリレー接点に並列に第1のスイッチ手段がオンとなった時に短時間だけ第2のリレー接点を短絡するスイッチ要素を備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項2の発明では、上記リモコンブレーカを制御する制御装置において、リモコンブレーカの上記直列回路の一端に共通端子を接続した切換型の第1のリレー接点を有する第1のリレーと、第1のリレー接点の常閉側にオフ駆動用ダイオードの順方向となるようにアノードを接続した第1のダイオードと、この第1のダイオードのカソードにアノードを接続しカソードを上記第1のリレー接点の常開側に接続した第2のダイオードと、これら第1、第2のダイオードの接続点と交流電源との間に挿入され、自動、試験の各選択時にオンする動作選択用の第1のスイッチ手段と、リモコンブレーカの上記直列回路の他端と交流電源の他端との間に常開の第2のリレー接点を挿入し、この第2のリレー接点とリモコンブレーカの上記直列回路の他端との接続点と上記第1のリレー接点の常閉側との間に強制復帰用コンデンサと第1のリレー接点から見て順方向の第3のダイオードとを介して接続した常閉の第3のリレー接点を挿入した第2のリレーと、第3のダイオードと第3のリレー接点との直列回路に逆並列接続した第4のダイオードと、上記第1のスイッチ手段の選択動作に連動し、試験選択時には第1のリレーの励磁コイルに対して交流電源を接続し、自動選択時には外部接点を介して第1のリレーの励磁コイルを交流電源に接続する第2のスイッチ手段とを備えたものであって、上記第1、第2のダイオードの接続点と第1のリレー接点の共通端子との間に限流用の抵抗を介してダイオードブリッジを接続し、このダイオードブリッジの出力端間に第2のリレーの励磁コイルを接続するとともに、第1のリレーの励磁コイルが同時に励磁された場合に第1のリレーの動作よりも第2のリレーの動作を遅延させる遅延要素を第2のリレーの励磁回路に設け、一方の出力端に一端が接続されている上記ダイオードブリッジの二つの辺に表示回路を構成する発光ダイオードを各別に順方向に挿入し、上記第2のリレー接点に並列に第1のスイッチ手段がオンとなった時に短時間だけ第2のリレー接点を短絡するスイッチ要素を備えたことを特徴とするものである。
【0035】
【作用】
請求項1及び請求項2の発明によれば、第1のリレーの動作よりも第2のリレーの動作が遅延するため、第1のリレーの第1のリレー接点の切り換わり動作時に第1のリレー接点にアークを生じさせる通電路が形成されないため、安定した動作が得られる。また表示回路は発光ダイオードと限流用の抵抗とで構成されるため、回路構成が簡単になり、そのため製作コストの低減が図れ、また装置の小型化も可能となる。
【0036】
さらに、第2のリレーの励磁コイルの励磁回路を表示回路の通電路内に設けているため、表示回路の発光ダイオードの発光電流を励磁電流として使用でき、その結果全体として消費電流を低減できる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の基本例及び実施例を図面を参照して説明する。
【0038】
(基本例)
図1は本基本例の回路を示しており、本基本例では、二つのリレーX1 、X2 を備えたもので、リレーX1 はリモコンブレーカ2を反転動作させるためのリレー接点x11を有し、リレーX2 は停電復帰用のコンデンサC2 の充・放電経路を形成するためのリレー接点x21,x22を有する。
【0039】
つまり本基本例では電源端子(5),(6)の間に外部接点SW1 と、動作選択スイッチSW11の「自動」側の接点S11と、ダイオードD20 と、抵抗R10と、リレーX1 の励磁コイルと、ダイオードD21との直列回路を接続し、リレーX1 の励磁コイルには並列にコンデンサC10を接続している。また電源端子(5)と動作選択スイッチSW11の「試験」側接点との間は短絡され、また上記ダイオードD21のアノードと電源端子(5)の間には動作選択スイッチSW12の「自動」側接点S21又は「試験」側接点S23を介してダイオードD22、抵抗R11、リレーX2 の励磁コイルの直列回路が接続されている。リレーX2 の励磁コイルには並列にコンデンサC11を接続している。
【0040】
ここで抵抗R10、R11は同一抵抗値の抵抗を用い、コンデンサC10,C11はコンデンサC11の容量をコンデンサC10の容量よりも大きくしてある。
【0041】
従って動作選択スイッチSW11,SW12を「切」側の接点S12,S22から「試験」側の接点S13,S23に投入した場合、或いは外部接点SW1 がオン状態で動作選択スイッチSW11,SW12を「切」側から「自動」側に投入した場合、リレーX2 の動作がリレーX1 の動作よりも遅延し、また「試験」側から「切」側に、或いは動作中に「自動」から「切」に切り換えたとき、或いは動作中に停電した場合にはリレーX1 の復帰がリレーX2 の復帰よりも早くなる。
【0042】
さてダイオードD22、抵抗R11、リレーX2 の励磁コイルの直列回路には、接続端子(3)、(4)間に接続される警報用接点ALと、ダイオードD23と抵抗R12、R13とコンデンサC12との直列回路を接続し、コンデンサC12には抵抗R14を介してツェナーダイオードZD1 を並列に接続し、更にこのツェナーダイオードZD1 に警報表示用の発光ダイオードLEDcを点滅駆動するためのトランジスタQ4 、Q5 等から構成される無安定マルチバイブレータ回路4を接続している。
【0043】
つまりリモコンブレーカ2がオン動作中にトリップ動作して警報用接点ALがオンすると、電源端子(5) , (6)間に接続している交流電源ACから動作選択スイッチSW12の「自動」或いは「試験」側の接点S21或いはS23と警報用接点ALを通じてダイオードD23に流れて半波整流され、更にコンデンサC12により平滑された後ツェナーダイオードZD1 により一定化される。無安定マルチバイブレータ回路4はツェナーダイオードZD1 により一定化された直流を電源としてトランジスタQ4 ,Q5 を交互にオンオフする発振動作を行い、トランジスタQ4 に直列接続してある発光ダイオードLEDcを点滅させ、従来例と同様にトリップ動作を表示する。
【0044】
接続端子(2)と電源端子(6)との間にはリレーX2 の常開のリレー接点x21を直列に挿入している。そして接続端子(1)と、動作選択スイッチSW12の接点S21,S23 の接続点との間には接続点からみて、順方向となるように運転停止状態表示用の発光ダイオードLEDaとダイオードD24と抵抗R15との直列回路を接続し、発光ダイオードLEDaとダイオードD24との直列回路に逆並列にダイオードD25と運転状態表示用の発光ダイオードLEDbとの直列回路を接続している。これらの回路が表示回路を構成することになる。
【0045】
また図5の従来例回路と同様にリレーX1 のリレー接点x11の共通端子を接続端子(1)に接続し、常開側の接点と動作選択スイッチSW12の接点S21,S23 の接続点との間に該接続点から見て順方向にダイオードD3 を、また常閉側の接点と動作選択スイッチSW12の接点S21,S23 の接続点との間に該接続点から見て逆方向にダイオードD4 を接続し、リモコンブレーカ2の切換回路を構成している。
【0046】
更にリレー接点x11の常閉側と接続端子(2)との間には図5の従来例回路と同様にリモコンブレーカ2を停電時にオフ駆動するための電源となるコンデンサC2 とダイオードD5 との直列回路をリレーX2 の常閉のリレー接点x22を介して接続し、ダイオードD5 とリレー接点x22との直列回路にはダイオードD6 と抵抗R3 との直列回路を逆方向に並列接続し、コンデンサC2 には高抵抗値の抵抗R4 を並列接続している。
【0047】
ここで本基本例で使用するリモコンブレーカ2は図示するようにトリップ機構(図示せず)がトリップ動作したときにオフするトリップ接点20を駆動用コイル21に直列接続したものを使用するがリモコンブレーカ2は基本的には従来例と同じ機能を持つもので、過電流検出等の異常時にトリップ動作するトリップ機構と、このトリップ機構のトリップ動作に連動して強制的にオフされ、トリップ機構がリセットされるまでオフ状態を維持する主接点23と、トリップ機構がリセットされた状態下において、駆動用コイル21の励磁方向により補助切換スイッチ22を反転駆動するとともに主接点23を反転駆動する磁気保持型の駆動機構(図示せず)を備えているのは勿論である。
【0048】
次に図1の回路の動作を説明する。
【0049】
今、外部接点SW1 がオフ状態で且つ、電源端子(5),(6)に交流電源ACが接続されている状態で、動作選択スイッチSW11,SW12を「切」側接点S12,S22側から「自動」側接点S11,S21に切換接続すると、交流電源AC→動作選択スイッチSW12の「自動」側接点S21→ダイオードD22→抵抗R11→コンデンサC11→ダイオードD21→電源端子(6)→交流電源ACの経路で電流が流れてコンデンサC11を充電する。このコンデンサC11の電圧が所定レベルに上昇するとこのコンデンサC11に並列に接続してあるリレーX2 が動作して、そのリレー接点x21をオン、リレー接点x22をオフする。
【0050】
従って電源端子(5)がプラスとなる交流電源ACの半サイクルでは交流電源AC→動作選択スイッチSW12→発光ダイオードLEDa→ダイオードD24→抵抗R15→接続端子(1)→リモコンブレーカ2のダイオードDa→補助切換スイッチ22→駆動用コイル21→トリップ接点20→リレー接点x21→電源端子(6)→交流電源ACの経路で電流が流れて、発光ダイオードLEDaが発光し、リモコンブレーカ2の主接点23がオフで負荷5が運転停止中であることを表示する。ここで上記電流の大きさは抵抗R15で制限を受けるためリモコンブレーカ2の駆動機構を反転動作させるのに必要な電流は流れず、駆動用コイル21に電流が流れてもリモコンブレーカ2は現在の動作状態を維持する。
【0051】
また電源端子(6)側がプラスとなる交流電源ACの半サイクルでは交流電源AC→リレー接点x21→ダイオードD6 →抵抗R3 →コンデンサC2 →ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れコンデンサC2 が充電される。電源端子(6)側がマイナスとなる半サイクルでは高抵抗値の抵抗R4 を介してコンデンサC2 の電荷を微小放電させるが、完全には放電されない。
【0052】
さて上記状態において、外部接点SW1 がオンすると、交流電源AC→電源端子(5)→外部接点SW1 →端子(7)→動作選択スイッチSW11→ダイオードD20→抵抗R10→コンデンサC10→ダイオードD21→電源端子(6)→交流電源ACの経路で電流が流れコンデンサC10を充電する。このコンデンサC10の電圧が所定レベルに上昇するとリレーX1 が動作し、そのリレー接点x11が常閉から常開側に切り換わる。
【0053】
従って交流電源AC→電源端子(5)→動作選択スイッチSW12→ダイオードD3 →リレー接点x11の常開側→接続端子(1)→リモコンブレーカ2のダイオードDa→補助切換スイッチ22→駆動用コイル21→トリップ接点20→接続端子(2)→リレー接点x21→電源端子(6)→交流電源ACの経路でリモコンブレーカ2の駆動用コイル21に励磁電流が流れ、リモコンブレーカ2は主接点23をオンさせるとともに、補助切換スイッチ22をb接点側に反転させる。
【0054】
ここで上記の駆動用コイル21の励磁電流を流す回路には補助切換スイッチ22 の切り換わりにより逆向きのダイオードDbが挿入されるため、上記励磁電流は流れなくなる。しかし交流電源AC→電源端子(6)→リレー接点x21→接続端子(2)→トリップ接点20→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→接続端子(1)→抵抗R15→ダイオードD25→発光ダイオードLEDb→動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れ、発光ダイオードLEDbが点灯し、主接点23のオンによる負荷5が運転中であることを表示する。
【0055】
この場合大きな抵抗R15が電流経路に挿入されるため、リモコンブレーカ2が反転動作するのに必要な大きな励磁電流が駆動用コイル21には流れず、リモコンブレーカ2は上記動作状態を保持したままとなる。
【0056】
このオン動作状態でも、ダイオードD 6 →抵抗R3 →コンデンサC2 →ダイオードD4 の経路で電流が流れてコンデンサC2 を充電する。
【0057】
さてこの状態で外部接点SW1 が再びオフすると、リレーX1 のリレー接点x11が図示する状態に戻ることになる。従って交流電源AC→電源端子(6)→リレー接点x21→接続端子(2)→トリップ接点20→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→リレー接点x11の常閉側→ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路でリモコンブレーカ2の駆動用コイル21に励磁電流が流れ、リモコンブレーカ2は主接点23をオフするとともに、補助切換スイッチ22をa接点側に反転させて図1の状態に戻ることになる。
【0058】
このように動作選択スイッチSW11,SW12を自動側に切り換えている場合、外部接点SW1 のオン、オフに応じてリモコンブレーカ2をオン、オフ動作させ、その主接点23に接続されている負荷5をオンオフすることができるのである。
【0059】
また外部接点SW1 がオン状態になっている状態で停電等が起きると、リレーX1 、X2 の励磁が止まるため、リレー接点x11、x21、x22は図1の状態に戻ることになるが、各リレーX1 ,X2 の励磁コイルに接続しているコンデンサC10,C11の容量がC10<C11に設定しているためリレーX1 の復帰がリレーX2 の復帰よりも早くなり、リレー接点x11が常開から常閉に戻ってからリレー接点x21、x22が図示する状態に戻ることになる。さてリレーX1 ,X2 が復帰すると、コンデンサC2 の充電電荷がコンデンサC2 →ダイオードD5 →リレー接点x22→トリップ接点20→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→リレー接点x11の常閉側→コンデンサC2 の経路で放電し、リモコンブレーカ2は上述の外部接点SW1 のオフ時と同様に反転動作して図1の状態に戻ることになる。つまり必ず停電等が起きた場合にはリモコンブレーカ2をオフ状態に戻すことができる。
【0060】
また動作選択スイッチSW11,SW12を「試験」側に投入した場合には、外部接点SW1 のオフ状態に関係なく、リレーX1 ,X2 を動作させてリモコンブレーカ2を上記の「自動」で外部接点SW1 がオン状態である場合と同様にリモコンブレーカ2をオン駆動することができる。このときリレーX1 の動作がリレーX2 の動作よりも早いため、リレー接点x11にアークが発生せず、コンデンサC2 を通じて過大な電流が流れる経路ができず、安定した動作が得られる。この安定した動作は外部接点SW1 がオン状態で、動作選択スイッチSW11,SW12を「自動」側に投入した場合においても同様に得られることになる。
【0061】
尚試験或いは自動から「切」側に動作選択スイッチSW11,SW12を切り換えると、上記の停電時と同様にリモコンブレーカ2をコンデンサC2 の電荷でオフ駆動することができる。
【0062】
さらに動作中において、リモコンブレーカ2がトリップ動作すると、警報接点ALがオンして無安定マルチバイブレータ回路4が動作して発光ダイオードLEDcを点滅させ、トリップ動作したことを表示する。またトリップ動作に連動してトリップ接点20、主接点23が共にオフし、リモコンブレーカ2の駆動用コイル21への通電経路を遮断するとともに負荷5の通電をオフして運転を停止させる。
【0063】
本基本例ではリモコンブレーカ2の動作切換用のリレー接点x11を持つリレーX1 と、停電時や動作選択スイッチSW11、SW12の「切」側への切換時にリモコンブレーカ2をオフ復帰させるために設けたコンデンサC2 の充電、放電の経路の切換のためのリレーX2 とを別個に設けることにより、従来のアーク発生による動作トラブルを防ぐことができるのである。
【0064】
尚器体の構成は図7に示す従来例と同じであるため、特に構成の説明及び図示は行わない。
【0065】
(実施例1)
本実施例では、リレーX2 の励磁コイルを、発光ダイオードLEDa、LEDbの通電経路に挿入して消費電流の低減を図ったものである。
【0066】
つまり本実施例では図2に示すように抵抗R15と接続端子(1)との間にダイオードブリッジDB2 を挿入し、このダイオードブリッジDB2 の出力端間にリレーX2 の励磁コイルとコンデンサC11の並列回路を接続してある。
【0067】
但し本実施例の場合、動作選択スイッチSW11、SW12を「切」側から「自動」側或いは「試験」側に切り換えた時に、リレーX2 の励磁コイルに励磁電流を流す必要があるため、リレー接点x21に並列に電源端子(6)から見て逆方向のダイオードD30とコンデンサC30と抵抗R30との直列回路を接続し、またこの直列回路にダイオードD31を逆並列接続してある。
【0068】
従って図に示す如く外部接点SW1 がオフ状態で動作選択スイッチSW11、SW12が「切」側から「自動」に切り換わった場合には、交流電源AC→電源端子(5)→動作選択スイッチSW12→発光ダイオードLEDa→ダイオードD24→抵抗R15→ダイオードブリッジDB2 →リレーX2 の励磁コイルとコンデンサC11の並列回路→リレー接点x11→コンデンサC2 →ダイオードD5 →リレー接点X22→抵抗R30→コンデンサC30→ダイオードD30→電源端子(6)→交流電源ACの経路で電流が流れてコンデンサC11を充電し、このコンデンサC11の電圧でリレーX2 が動作してリレー接点x21をオン、リレー接点x22がオフとなる。リレーX2 が動作するまでの間は、交流電源AC→電源端子(6)→ダイオードD31→ダイオードD6 →抵抗R3 →コンデンサC2 →ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れてコンデンサC2 を上記の経路で電流が流れる場合とは逆方向に充電する。
【0069】
以上のようにしてリレーX2 が動作すると、以後は基本例の場合と同様に外部接点SW1 のオン、オフに応じてリモコンブレーカ2が反転動作し、上記ダイオードブリッジDB2 及びリレーX2 の励磁コイルとコンデンサC11の並列回路を介して発光ダイオードLEDa又はLEDbに電流が流れてこれら発光ダイオードLEDa又はLEDbの発光表示と同時にリレーX2 の動作状態が維持されることになる。
【0070】
尚コンデンサC30の充電電荷は自己放電させるか若しくは並列に抵抗を接続し放電させる。
【0071】
また外部接点SW1 がオン状態で「切」側から「自動」に切り換わった場合や「切」から「試験」に切り換わった場合には、リレーX2 が動作する前にリレーX1 が動作するため、交流電源AC→電源端子(5)→動作選択スイッチSW12→ダイオードD3 →リレー接点x11→接続端子(1)→リモコンブレーカ2内のダイオードDa→補助切換スイッチ22のa接点→駆動用コイル21→トリップ接点20→接続端子(2)→抵抗R30→コンデンサC30→ダイオードD30→電源端子(6)→交流電源ACの経路で電流が流れてリモコンブレーカ2が反転動作する。この反転動作により補助切換スイッチ22がb接点に切り換わると、交流電源AC→電源端子(6)→ダイオードD31→ダイオードD6 →抵抗R3 →コンデンサC2 →ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れてコンデンサC2 を上記の経路で電流が流れる場合とは逆方向に充電する。またリモコンブレーカ2では接続端子(2)→トリップ接点20→駆動用コイル21→補助切換スイッチ22のb接点→ダイオードDb→接続端子(1)→ダイオードブリッジDB2 →リレーX2 の励磁コイルとコンデンサC11の並列回路→抵抗R15→ダイオードD25→発光ダイオードLEDb→動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れてコンデンサC11を充電する。このコンデンサC11の電圧でリレーX2 が動作することになる。またリレーX2 が動作するまでの間において交流電源AC→電源端子(6)→ダイオードD31→ダイオードD6 →抵抗R3 →コンデンサC2 →ダイオードD4 →動作選択スイッチSW12→電源端子(5)→交流電源ACの経路で電流が流れてコンデンサC2 を充電する。
【0072】
このようにして外部接点SW1 がオン状態で「切」側から「自動」に切り換わった場合や「切」から「試験」に切り換わった場合には、リモコンブレーカ2をオン駆動するとともに、発光ダイオードLEDbを点灯させ、またリレーX2 を動作させて、リレー接点x21をオン、リレー接点x22をオフする。
【0073】
尚リレーX2 を動作させるための回路以外は基本例と同様であるため、基本例と同じ構成を有し、同じ動作を為す回路要素には同じ番号、記号を付し、説明は省略する。
【0074】
(実施例2)
上記実施例1では発光ダイオードLEDa,LEDbの通電路に、ダイオードブリッジDB2 を挿入し、このダイオードブリッジDB2 の出力端間にリレーX2 の励磁コイルとコンデンサC11の並列回路を接続したものであるが、本実施例は、発光ダイオードLEDa、LEDbをダイオードブリッジDB2 の辺内に図3に示すように挿入したものである。その他の構成は基本例及び実施例1に準ずるものであるから、基本例及び実施例1と同じ構成を有し、同じ動作を為す回路要素には同じ番号、記号を付し、説明は省略する。
【0075】
(実施例3)
実施例1では、リレーX2 を起動するために、リレー接点x21に並列に接続した抵抗R30、コンデンサC 30 、ダイオードD30の直列回路と、この直列回路に逆並列接続したダイオードD31とを用いているが、この回路の代わりに本実施例では図4に示すように動作選択スイッチSW12の「自動」側接点S21と「試験」側接点S22との接続点と、ダイオードD21のアノードの間に、ダイオードD40、コンデンサC40、抵抗R40の直列回路を介して第3のリレーX3 の励磁コイルとコンデンサC41との並列回路を接続し、この第3のリレーX3 のリレー接点x31をリレーX2 のリレー接点x21に並列に接続してある。
【0076】
つまり動作選択スイッチSW11,SW12を「切」側から「自動」側或いは「試験」側に投入すると、コンデンサC41が充電されるまでの短時間リレーX3 が動作してそのリレー接点x31がオンする。このリレー接点x31のオンによりリレー接点x21の両端が短時間短絡されることになり、実施例1、2におけるリレー接点x21に並列に接続した抵抗R30、コンデンサC30、ダイオードD30の直列回路と、この直列回路に逆並列接続したダイオードD31との役割をリレー接点x31がそのオン期間中果たすことになる。
【0077】
尚その他の動作は実施例1に準ずるため説明を省略する。また基本例及び実施例1と同じ構成を有し、同じ動作を為す回路要素には同じ番号、記号を付し、説明は省略する。
【0078】
(実施例4)
実施例3は実施例1の構成に対応するものであるが、本実施例は実施例3に於ける発光ダイオードLEDa、LEDbの通電回路の構成を図5に示すように実施例2と同じ構成にしたものであり、その他の構成は実施例3に準ずるため、基本例及び実施例2、3と同じ構成を有し、同じ動作を為す回路要素には同じ番号、記号を付し、説明は省略する。
【0079】
【発明の効果】
請求項1及び請求項2の発明は第1のリレーの動作よりも第2のリレーの動作が遅延するため、第1のリレーの第1のリレー接点の切り換わり動作時に第1のリレー接点にアークを生じさせる通電路が形成されないため、安定した動作が得られ、また表示回路は発光ダイオードと限流用の抵抗とで構成されるため、回路構成が簡単になり、そのため製作コストが低減され、また装置の小型化も可能となるという効果がある。
【0080】
さらに、第2のリレーの励磁コイルの励磁回路を表示回路の通電路内に設けているため、表示回路の発光ダイオードの発光電流を励磁電流として使用でき、全体として消費電流を低減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本例の回路図である。
【図2】 本発明の実施例1の回路図である。
【図3】 本発明の実施例2の回路図である。
【図4】 本発明の実施例3の回路図である。
【図5】 本発明の実施例4の回路図である。
【図6】 従来例の回路図である。
【図7】 同上の結線説明図である。
【符号の説明】
2 リモコンブレーカ
X1 リレー
X2 リレー
x11 リレー接点
x21 リレー接点
x22 リレー接点
LEDa 発光ダイオード
LEDb 発光ダイオード
C10 コンデンサ
C11 コンデンサ
C2 コンデンサ
SW11,SW12 動作選択スイッチ
Claims (2)
- 内部に駆動用コイルと、この駆動用コイルの一端に共通端子を接続した2接点の補助切換スイッチと、この補助切換スイッチの一方の接点にアノードを接続したオフ駆動用ダイオードと、補助切換スイッチの他方の接点にカソードを接続しオフ駆動用ダイオードのカソードにアノードを接続したオン駆動用ダイオードとからなる直列回路を備え、補助切換スイッチを介して直列接続されるオン駆動用ダイオードを介して駆動用コイルに励磁電流が流れると、主接点をオンさせ且つ補助切換スイッチを反転させ、オフ駆動用ダイオードを介して駆動用コイルに励磁電流が流れると主接点をオフさせ且つ補助切換スイッチを反転させ、動作状態を保持するリモコンブレーカを制御する制御装置において、リモコンブレーカの上記直列回路の一端に共通端子を接続した切換型の第1のリレー接点を有する第1のリレーと、第1のリレー接点の常閉側にオフ駆動用ダイオードと順方向となるようにアノードを接続した第1のダイオードと、この第1のダイオードのカソードにアノードを接続しカソードを上記第1のリレー接点の常開側に接続した第2のダイオードと、これら第1、第2のダイオードの接続点と交流電源との間に挿入され、自動、試験の各選択時にオンする動作選択用の第1のスイッチ手段と、リモコンブレーカの上記直列回路の他端と交流電源の他端との間に常開の第2のリレー接点を挿入し、この第2のリレー接点とリモコンブレーカの上記直列回路の他端との接続点と上記第1のリレー接点の常閉側との間に強制復帰用コンデンサと第1のリレー接点から見て順方向の第3のダイオードとを介して接続した常閉の第3のリレー接点を挿入した第2のリレーと、第3のダイオードと第3のリレー接点との直列回路に逆並列接続した第4のダイオードと、上記第1のスイッチ手段の選択動作に連動し、試験選択時には第1のリレーの励磁コイルに対して交流電源を接続し、自動選択時には外部接点を介して第1のリレーの励磁コイルを交流電源に接続する第2のスイッチ手段とを備えたものであって、上記第1、第2のダイオードの接続点と第1のリレー接点の共通端子との間に限流用の抵抗と互いに逆並列接続した二つの発光ダイオードとの直列回路からなる表示回路をダイオードブリッジを介して接続し、このダイオードブリッジの出力端間に第2のリレーの励磁コイルを接続するとともに、第1のリレーの励磁コイルが同時に励磁された場合に第1のリレーの動作よりも第2のリレーの動作を遅延させる遅延要素を第2のリレーの励磁回路に設け、上記第2のリレー接点に並列に第1のスイッチ手段がオンとなった時に短時間だけ第2のリレー接点を短絡するスイッチ要素を備えたことを特徴とするリモコンブレーカの制御装置。
- リモコンブレーカを制御する制御装置において、リモコンブレーカの直列回路の一端に共通端子を接続した切換型の第1のリレー接点を有する第1のリレーと、第1のリレー接点の常閉側にオフ駆動用ダイオードと順方向となるようにアノードを接続した第1のダイオードと、この第1のダイオードのカソードにアノードを接続しカソードを上記第1のリレー接点の常開側に接続した第2のダイオードと、これら第1、第2のダイオードの接続点と交流電源との間に挿入され、自動、試験の各選択時にオンする動作選択用の第1のスイッチ手段と、リモコンブレーカの上記直列回路の他端と交流電源の他端との間に常開の第2のリレー接点を挿入し、この第2のリレー接点とリモコンブレーカの上記直列回路の他端との接続点と上記第1のリレー接点の常閉側との間に強制復帰用コンデンサと第1のリレー接点から見て順方向の第3のダイオードとを介して接続した常閉の第3のリレー接点を挿入した第2のリレーと、第3のダイオードと第3のリレー接点との直列回路に逆並列接続した第4のダイオードと、上記第1のスイッチ手段の選択動作に連動し、試験選択時には第1のリレーの励磁コイルに対して交流電源を接続し、自動選択時には外部接点を介して第1のリレーの励磁コイルを交流電源に接続する第2のスイッチ手段とを備えたものであって、上記第1、第2のダイオードの接続点と第1のリレー接点の共通端子との間に限流用の抵抗を介してダイオードブリッジを接続し、このダイオードブリッジの出力端間に第2のリレーの励磁コイルを接続するとともに、第1のリレーの励磁コイルが同時に励磁された場合に第1のリレーの動作よりも第2のリレーの動作を遅延させる遅延要素を第2のリレーの励磁回路に設け、一方の出力端に一端が接続されている上記ダイオードブリッジの二つの辺に表示回路を構成する発光ダイオードを各別に順方向 に挿入し、上記第2のリレー接点に並列に第1のスイッチ手段がオンとなった時に短時間だけ第2のリレー接点を短絡するスイッチ要素を備えたことを特徴とするリモコンブレーカの制御装置。
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