JP3674053B2 - ロウ付け用フラックス、熱交換器、及び熱交換器の製造法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、アルミニウム、或いはアルミニウム合金のロウ付けに有用なフラックス、該フラックスを使用してロウ付けされた熱交換器、及び該熱交換器の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミニウム、或いはアルミニウム合金からなる熱交換器を製造するに際して、非腐食性であるという利点から,KF−AlF3 系などのフッ化物系フラックスを使用してロウ付けする場合がある。
フッ化物系フラックスを使用してロウ付けする場合、特にアルミニウム、或いはアルミニウム合金からなる熱交換器のチューブには、孔食防止のために亜鉛溶射を実施し、また、チューブよりも犠牲腐食効果に基づき電位的に卑となるような材料をフィンに採用してきている。
【0003】
しかしながら、亜鉛溶射されたチューブを用いた場合、ロウ付け接合部の電位を、フィンよりも電位的に貴とすることが、実際上困難であることから、ロウ付け接合部において、選択腐食が、発生することがある。特に、腐食環境の厳しい地域では、選択腐食によってフィンが、脱落するということも見受けられている。しかし、亜鉛溶射されてないチューブを用いた場合、フィンとの接合部以外のチューブ部分に発生する孔食を防止することは、非常に困難である。
【0004】
例えば、特開昭61−293699号公報は、KF−ZnF2 系のフラックスを用いて、アルミニウム系の材料表面に、亜鉛拡散層を形成し、これによって、ロウ付け接合部に選択腐食が発生することのない、即ち信頼性の高い熱交換器を提供しようとする技術の開示である。
ところが、実際上の工業用ロウ付け雰囲気炉では、上記の開示技術は、ロウ付け性が悪いために不適当であり、上述の問題は、未だに解決されてない状況にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記の如き状況を鑑みて、チューブに発生する孔食を抑制でき、またチューブとフィンとのロウ付け接合部に選択腐食を発生することのない信頼性の高い、そしてまた工業上実用性の高い、アルミニウム、あるいはアルミニウム合金のロウ付けに有用なフラックス、該フラックスを使用してロウ付けされた熱交換器、及び該熱交換器の製造法を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するための一手段として、請求項1、即ち、単体化合物表示で、KF/ZnF2/AlF3の重量比を表したとき、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲である組成物であることを特徴とするアルミニウム系材料用ロウ付けフラックスを採用するものである。
【0007】
また、請求項2、即ち、アルミニウム合金製の内部を被熱交換流体が流れるチューブと、被熱交換流体と空気との熱交換を促進させるために前記チューブ間に設けられ、しかもアルミニウム合金製の芯材及びアルミニウム合金製の外張材及びアルミニウム合金製の内張材とからなり、前記芯材の両側に前記外張材と前記内張材とをクラッドしたブレージングシートで作製されたフィンとから少なくとも構成され、しかも、少なくとも前記チューブと前記フィンとが、KF/ZnF2/AlF3の重量比を表したとき、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲である組成物であるアルミニウム系材料用ロウ付けフラックスを用いてロウ付けされたことを特徴とする熱交換器を採用するものである。
【0008】
さらには、請求項3、即ち、アルミニウム合金製の内部を被熱交換流体が流れるチューブと、被熱交換流体と空気との熱交換を促進させるために前記チューブ間に設けられ、しかもアルミニウム合金製の芯材及びアルミニウム合金製の外張材及びアルミニウム合金製の内張材とからなり、前記芯材の両側に前記外張材と前記内張材とをクラッドしたブレージングシートで作製されたフィンとから少なくとも構成された熱交換器の、少なくとも前記チューブと前記フィンとをロウ付けする際に、KF/ZnF2/AlF3の重量比を表したとき、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲である組成物であるアルミニウム系材料用ロウ付けフラックスを用いてロウ付けする工程を備えたことを特徴とする熱交換器の製造方法を採用するものである。
【0009】
【作用】
上記構成を手段として採用することにより、請求項1で、アルミニウム系材料表面にロウ付け時に亜鉛拡散層の形成より、ロウ付け接合部の電位を、フィンよりも電位的に貴とすることができるので、ロウ付け接合部において、選択腐食の発生を抑制できる。また、フィンとの接合部以外のチューブ部分に発生する孔食も抑制できる。そしてさらには、工業的生産に対応が可能となる。また、請求項2及び3で、ロウ付け接合部の電位をフィンよりも電位的に貴とすることができ、そして、ロウ付け接合部において選択腐食の発生を抑制でき、さらにはフィンとの接合部以外のチューブ部分に発生する孔食も抑制できるようになる。
【0010】
【発明の効果】
これより、チューブに発生する孔食を抑制でき、またチューブとフィンとのロウ付け接合部に選択腐食を発生することのない、即ち信頼性の高い、そしてまた工業上実用性の高い、アルミニウム、あるいはアルミニウム合金のロウ付けに有用なフラックス、該フラックスを使用してロウ付けされた熱交換器、及び該熱交換器の製造法を提供することができる。
【0011】
【実施例】
(第1実施例)
以下、図に記した一実施例を参照しながら説明する。
図1は、本発明の熱交換器の1つであるコンデンサの実施例について記したものある。図において、(ア)は、本発明の一実施例であるコンデンサの概略全体図であり、1は、コンデンサ、3は、チューブ、4は、フィンである(尚、図においてフィンは一部のチューブ間に設けられているが、総てのチューブ間に設けられていてもよい)。(イ)は、(ア)に記したコンデンサ1の一部の断面概略斜視図を記したものであり、(ウ)は、(イ)の断面概略斜視図の一部分を拡大したものである。ここで、前記チューブ3は折り曲げ加工を行い、空間部7を形成し、またシーム溶接してチューブとし、前記チューブ3内部を冷却水等が還流できる構造としてある。そして、前記フィン4は、芯材41の両側を内張材42と外張材43とによって積層されたクラッド材からなり、該フィン4のジグザグ状に折り曲げられた凸部44でロウ付けされている。尚、6は、ロウである。
【0012】
先ず、本発明者らが、上記問題点について鋭意検討してきたフラックスについて、以下に詳細する。本発明のロウ付け用のフラックスは、x%KF,y%ZnF2 ・4H2 O,(100−x−y)%AlF3 ・3H2 Oの混合割合からなる混合物を100g用意し、水を加えてよく混練することにより混合物とした。その後、100℃で2時間乾燥し、得られた固化物を粉砕することによって本発明にかかるフラックスを得た。
【0013】
次に、ロウ付け性を評価するために以下の評価を実施した。前記チューブ3は、Al−0.5%Cuからなる合金である。また前記フィン4は、前記芯材41であるAl−1.2%Mn−1.5%Znからなる合金)と、前記内張材42であるAl−7.5%Siからなる合金(A4343)と、前記外張材43であるAl−7.5%Siからなる合金(A4343)とからなり、しかも前記芯材41の両側に前記内張材42と前記外張材43とをクラッドして作製された複合材(ブレージングシート)であり、ジグザグに折り曲げられた薄板材である。これら部品に使用する材料を用いて、逆T字型テストピース12を作製した(図3参照)。図において、チューブ材料用の板9は、大きさ3×2cmであり、またフィン材料用の板10は、大きさ3×2cmである。前記チューブ材料用の板9及び前記フィン材料用の板10を有機溶剤にて脱脂した後に、前記フィン材料の板10を、水100gに対して上記の粉末上フラックス25gを添加して作製した水溶液中に浸漬し、そして乾燥した(フラックス付着量2〜5g/m2 )。そして、フラックスの付着した前記フィン材料の板10に対してφ1.6mmのSUS304のクリアランス11を設けて前記チューブ材料用の板9組付け、被ロウ付け体とした。該被ロウ付け体を窒素雰囲気炉にて610℃にて11min間加熱してロウ付けを行ない、前記逆T字型テストピース12を作製した。尚、ロウ付けには通常の工業炉を用い、雰囲気は露点−40℃、酸素濃度30〜50ppmとした。又、比較として、従来のフラックスを用いた逆T字型テストピースついても、同様に実施した。また、ロウ付け性の評価方法として隙間充填長さと、亜鉛の前記チューブ材料用の板9への拡散層の厚さである亜鉛拡散層厚さを採択して評価を実施した。
【0014】
次にロウ付け性の結果について記す。図4は、x%KF,y%ZnF2,(100−x−y)%AlF3の混合割合からなる混合物KF−ZnF2−AlF3の試作領域を記した図である。図に示したNo.は、実施番号である。尚、実施番号a〜sは、本発明の組成領域を得るための試作物であり、A,Bは、比較のための従来組成物である。各実施No.に対応して、図5にはフラックスのロウ付け性を隙間充填長さ(単位:mm)を、又、図6に亜鉛拡散層厚さを記す。尚、亜鉛拡散層厚さは、ロウ付け後の逆T字型テストピースをEPMAによって深さ方向の亜鉛拡散距離(単位:μm)を表したものである。ここで、熱交換器として十分なロウ付け強度を得るためには、隙間充填長さが、10mm以上必要であり、また、ロウ付け接合部に選択腐食が発生しないためには70μm以上必要である。この事から、本発明を満足するフラックス組成は、図7に記した実施番号d,p,s,jによって囲まれる領域のKF−ZnF2−AlF3である。ここで、実施番号d,p,s,jの組成をKF/ZnF2/AlF3として表1に記す。
【0015】
これより、本発明のフラックスは、実際上の工業用ロウ付け雰囲気炉で使用可能な実用性の高い、しかも亜鉛拡散層を形成できる亜鉛拡散性を兼ね備えた物であると言える。尚、上記実施例においては、単体化合物での例を示したが、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲に相当する組成物であれば、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0016】
【表1】
以上に記した本発明より成るフラックスを用いて前記熱交換器1を試作した。前記チューブ3は、Al−0.5%Cuからなる合金である。また前記フィン4は、前記芯材41であるAl−1.2%Mn−1.5%Znからなる合金と、前記内張材42であるAl−7.5%Siからなる合金(A4343)と、前記外張材43であるAl−7.5%Siからなる合金(A4343)とからなり、しかも前記芯材41の両側に前記内張材42と前記外張材43とをクラッドして作製された複合材(ブレージングシート)であり、ジグザグに折り曲げられた薄板材である前記チューブ3を所定の形状に折り曲げ加工し、その間隙にジグザグに折り曲げられた薄板材である前記フィン4を挿入して仮組付け品とした。そして、水950gに本発明のフラックス50gを添加したフラックス含有水溶液を作製し、前記仮組付け品にエアガンによって、フラックス付着量が2〜5gになるようにフラックス含有水溶液を吹きつけ乾燥した(図2にフラックス付着後の熱交換器1の一部断面拡大図を記す)。そして、窒素雰囲気炉にて610℃にて11min間加熱してロウ付けを行ない、前記熱交換器1を作製した。尚、ロウ付けには通常の工業炉を用い、雰囲気は露点−40℃、酸素濃度30〜50ppmとした。尚、チューブ3に亜鉛溶射したものと、従来のフラックスを比較のために、使用して熱交換器1を試作した。以上のように試作した熱交換器1を構成するチューブ3とフィン4の各材料の自然電極電位の測定を実施した。電極をAg/AgCl,電解液を5%NaCl水溶液(pH7)として実施した結果を表2に記す。
【0017】
【表2】
この評価結果から、 Al-1.2%Mn-1.5%Zn の自然電極電位は、亜鉛溶射の無い Al-0.5%Cuよりも卑であるが、亜鉛溶射の有る Al-0.5%Cuよりも貴である。また、Al-0.5%Cu 亜鉛溶射無し自然電極電位と Al-1.2%Mn-1.5%Zn亜鉛溶射無し自然電極電位との中間の大きさに、本発明のフラックスにてロウ付けした Al-0.5%Cuの自然電極電位が位置づけされるように、本発明のフラックスを選定することが可能である。即ち、チューブ表面の亜鉛拡散層の自然電極電位が、チューブ自然電極電位とフィン自然電極電位との間の大きさになるように、本発明によって調整することができるようになる。従って、本発明のフラックスを適用してロウ付けされた熱交換器の場合、ロウ付け接合部の電位を、フィンよりも電位的に貴とすることができ、ロウ付け接合部における選択腐食の発生を防止できるようになる。特に、腐食環境の厳しい地域では、選択腐食によってフィンが、脱落するということも見受けられているが、本発明の適応によって脱落の回避が可能となる。
【0018】
又、次に腐食試験の結果について記す。腐食試験は、JIS 8681で規定されているCASS試験法に則って行われた。その結果を表3に記す。
表3において、「剥がれ無し」は、ロウ付け部でのチューブとフィンの剥がれがなくロウ付け状態が依然として良好であることを示しており、「剥がれ有り」は、ロウ付け部でのチューブとフィンの剥がれが認められ、ロウ付け状態が既に悪化していることを示している。また、「孔食」は、フィンのロウ付けされていない部分のチューブに発生した孔食の深さを示したものである。
【0019】
【表3】
CASS試験240時間後において、「亜鉛溶射有り」のチューブを使用後、従来組成のフラックスを用いてロウ付けしたものは、フィンの剥がれが発生したが、「亜鉛溶射無し」のチューブを使用し、本発明のフラックス及び従来組成のフラックスを用いてロウ付けしたものは、フィンの剥がれが発生しなかった。また、「亜鉛溶射無し」のチューブを使用し、従来組成のフラックスを用いてロウ付けしたものは、フィン接合のないチューブの部分の「孔食」は、0.4mmであったが、「亜鉛溶射無し」のチューブを使用し、本発明のフラックスのフラックスを用いてロウ付けしたもの、及び「亜鉛溶射有り」のチューブを使用し、従来組成のフラックスを用いてロウ付けしたものは、フィン接合のないチューブの部分の「孔食」は、0.1mm以下であった。
【0020】
従来 亜鉛溶射されてないチューブを用いた場合、フィンの剥がれが発生せずして、フィンとの接合部以外のチューブ部分に発生する孔食を防止することは、非常に困難であると言われてきたが、本発明によって亜鉛溶射されてないチューブを用いてもフィンの剥がれを発生せずに、フィンとの接合部以外のチューブ部分に発生する孔食を抑制することが可能となった。
【0021】
これより、チューブに発生する孔食を抑制でき、またチューブとフィンとのロウ付け接合部に選択腐食を発生することのない信頼性の高い、そしてまた工業上実用性の高い、アルミニウム、あるいはアルミニウム合金のロウ付けに有用なフラックス、該フラックスを使用してロウ付けされた熱交換器、及び該熱交換器の製造法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(ア)は、本発明の熱交換器の1つであるコンデンサの概略図である。
(イ)は、本発明の熱交換器の1つであるコンデンサの一部の断面概略斜視図を記した図である。
(ウ)は、本発明の熱交換器の1つであるコンデンサの一部の断面概略斜視図の一部分を拡大した図である。
【図2】フラックス付着後の本発明の熱交換器の一部断面拡大図を記したものである。
【図3】ロウ付け性を評価するための逆T字型テストピース及び隙間充填長さを説明するための図である。
【図4】フラックスの組成と実施番号の関係を記した図である。
【図5】隙間充填長さの評価結果を記した図である。
【図6】亜鉛拡散層厚さの評価結果を記した図である。
【図7】本発明のフラックスの組成範囲を記した図である。
【符号の説明】
1 熱交換器
3 チューブ
4 フィン
41 芯材
42 内張材
43 外張材
44 凸部
6 ロウ付け部
6’ ロウ付け部
7 空間部
8 フラックス
8’ フラックス
9 チューブ材料用の板
10 フィン材料用の板
11 クリアランス
12 逆T字型テストピース
Claims (3)
- 単体化合物表示で、KF/ZnF2/AlF3 の3元系よりなる成分において、各成分の重量比を表したとき、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲である組成物であることを特徴とするアルミニウム系材料用ロウ付けフラックス。
- アルミニウム合金製の内部を被熱交換流体が流れるチューブと、被熱交換流体と空気との熱交換を促進させるために前記チューブ間に設けられ、しかもアルミニウム合金製の芯材及びアルミニウム合金製の外張材及びアルミニウム合金製の内張材とからなり、前記芯材の両側に前記外張材と前記内張材とをクラッドしたブレージングシートで作製されたフィンとから少なくとも構成され、しかも、少なくとも前記チューブと前記フィンとが、KF/ZnF2/AlF3 の3元系よりなる成分において、各成分の重量比を表したとき、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲である組成物であるアルミニウム系材料用ロウ付けフラックスを用いてロウ付けされたことを特徴とする熱交換器。
- アルミニウム合金製の内部を被熱交換流体が流れるチューブと、被熱交換流体と空気との熱交換を促進させるために前記チューブ間に設けられ、しかもアルミニウム合金製の芯材及びアルミニウム合金製の外張材及びアルミニウム合金製の内張材とからなり、前記芯材の両側に前記外張材と前記内張材とをクラッドしたブレージングシートで作製されたフィンとから少なくとも構成された熱交換器の、少なくとも前記チューブと前記フィンとをロウ付けする際に、KF/ZnF2/AlF3 の3元系よりなる成分において、各成分の重量比を表したとき、50/10/40(d点),46/40/14(p点),32/40/28(s点),35/30/35(j点)に位置づけられる多角形dpsjによって囲まれた組成範囲である組成物であるアルミニウム系材料用ロウ付けフラックスを用いてロウ付けする工程を備えたことを特徴とする熱交換器の製造方法。
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