JP3673337B2 - 電動機用ステータの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分割された複数のステータコアを有する電動機用ステータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動機のステータは、略円筒体の内周面に半径方向に指向した凸部が複数形成されており、その凸部の溝に導線を巻き付けるように構成されている。このため、導線の巻き付け作業が極めて煩雑であるという不具合があった。
【0003】
そこで、特開平7−163070号公報に開示されているように、分割された複数のステータコアを用意し、各ステータコア毎に導線を巻き付けた後、前記ステータコア同士を環状に嵌合させてステータを製造する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ステータには、上記のように各ステータコア毎に導線を巻き付ける集中巻きコイル方式の他、複数のステータコアに跨って導線を巻き付ける重ね巻きコイル方式が採用されている。ところが、この種の重ね巻きコイル方式では、上記の従来技術を用いることが困難なものとなっている。
【0005】
このため、一般的には、オープンステータを一体成形してこれに重ね巻きコイルを施す作業が行われている。しかしながら、オープンステータを一体成形するためのプレス打ち抜き工程において、材料の歩留まりが悪く、極めて不経済であるという問題が指摘されている。しかも、導線の巻き付け作業が煩雑であり、生産性が低いという問題がある。
【0006】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、分割された複数のステータコアに跨ってコイルを迅速かつ簡単に巻き付けることができ、効率的かつ経済的な巻線作業が遂行可能な電動機用ステータの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、内部に空間部を有した複数の枠形状空芯コイルが互いに所定の隙間を有して直線上に重合され、一方のステータコアの頭部と他方のステータコアの頭部を連接して円環状ステータを形成しているので分割された複数のステータコアの脚部を前記隙間に挿入するだけで、各空芯コイルを複数のステータコアに跨って巻き付けることができる。
【0008】
また、空芯コイルが台形状を有し、隣接する各空芯コイルは、それぞれの短辺と長辺とを交互に配置して互いに重ねられている。従って、一方の空芯コイルの幅広な空間部に他方の空芯コイルの短辺側が挿入されることになり、スロット内における巻線コイルの占積率の向上が図られる。
【0009】
さらにまた、直線上に重合された枠形状空芯コイルの互いに重なる辺同士が、結合部材により結合される。これにより、空芯コイルが離脱することがなく、しかも各空芯コイル間の隙間を確実かつ適正に維持することが可能になり、複数のステータコアの挿入作業が効率的に遂行される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る電動機用ステータの製造方法により製造されるステータ10の概略平面図である。ステータ10は、円筒状ハウジング12と、この円筒状ハウジング12内に円環状に配設される複数のステータコア14と、それぞれ所定数の前記ステータコア14に跨って巻き付けられるとともに内部に空間部16を有する複数の枠形状空芯コイル18とを備える。
【0011】
ステータコア14は、同一形状の弾性力を有する鉄系材料で形成された板体を所定枚数積層して構成され、または鉄系材料で鋳造により一体成形される。ステータコア14は、頭部20と脚部22とを備えた略T字状に形成され、この頭部20には、円周方向一端に円弧状の空間からなる凹部24が設けられるとともに、円周方向他端に円弧状の凸部26が設けられる。
【0012】
次に、このように構成されるステータ10を製造する本実施形態に係る製造方法について説明する。
【0013】
先ず、図2Aに示すように、導線28がコイル状に巻回されることにより、内部に空間部16を有した枠形状の空芯コイル18が所定の数だけ形成される。各空芯コイル18は、短辺30と長辺32とを有した台形状に構成されている。
【0014】
そこで、図3Aおよび図3Bに示すように、複数の空芯コイル18が、互いに所定の隙間34を有して重合した状態で直線状に配設される。ここで、隣接する各空芯コイル18は、それぞれの短辺30と長辺32とを交互に配置して互いに重ねられている。
【0015】
具体的には、図4に示すように、第1の空芯コイル18a〜第nの空芯コイル18nが重合されており、この第1の空芯コイル18aの長辺32aと第5の空芯コイル18eの短辺30eとが互いに重なっている。次いで、長辺32aと短辺30eとが、糸等の線状体(結合部材)36で結合される。
【0016】
さらに、第2の空芯コイル18bの短辺30bとこの短辺30bに重合する第6の空芯コイル18fの長辺32fとが線状体36で結合されるとともに、第3の空芯コイル18cの長辺32cと第7の空芯コイル18gの短辺30gとが前記線状体36で結合される。以下、同様に、第nの空芯コイル18nまで線状体36による結合作業が施される。
【0017】
次に、図5に示すように、直線上に重合配置された複数の空芯コイル18の各隙間34に、ステータコア14の脚部22が順次挿入されるとともに、一方のステータコア14の頭部20に設けられた凹部24に、他方のステータコア14の頭部20に設けられた凸部26が嵌合する。各ステータコア14が、空芯コイル18の隙間34に挿入されてそれぞれの頭部20同士が互いに嵌合することにより、図6に示すように、前記ステータコア14が円弧状に配設される。
【0018】
この場合、本実施形態では、空芯コイル18の互いに重なる短辺30と長辺32同士が、線状体36により結合されている。これにより、空芯コイル18が離脱することがなく、しかも各空芯コイル18間の隙間34を確実かつ適正に維持することが可能になり、複数のステータコア14を前記隙間34に挿入する作業が効率的に遂行されるという効果が得られる。
【0019】
さらに、各空芯コイル18同士が線状体36を介して強固に連結されている。このため、ステータコア14が円弧状に配設される際、各空芯コイル18は、離脱することがなく、ステータコア14と一体的に円弧状に構成される。
【0020】
図7に示すように、予め直線上の前後に配置されている空芯コイル18同士が重合されて全ての空芯コイル18が円環状に配置された後、残り3個のステータコア14が前記空芯コイル18の各隙間34に挿入される。その際、図8に示すように、最後のステータコア14の頭部20を傾斜させることにより、両側に隣接する他のステータコア14の頭部20と円滑に嵌合させることができる。このように全てのステータコア14が空芯コイル18内に挿入されて円環状ステータ10aが形成された後、この円環状ステータ10aが円筒状ハウジング12内に配設されてステータ10が得られる(図1参照)。
【0021】
このように、本実施形態では、先ず、内部に空間部16を有した複数の空芯コイル18が形成され、各空芯コイル18が互いに所定の隙間34を有して直線上に重合される。従って、分割された複数のステータコア14を各隙間34に挿入するだけで、各空芯コイル18を所定数のステータコア14に跨って巻き付けることができる。
【0022】
これにより、本実施形態では、従来のオープンステータの一体成形のような材料の歩留まりの低下を有効に阻止でき、極めて経済的であるという効果が得られるとともに、生産性が一挙に向上するという利点がある。
【0023】
また、空芯コイル18が台形状を有しており、隣接する各空芯コイル18は、それぞれの短辺30と長辺32とを交互に配置して互いに重ねられている。従って、一方の空芯コイル18の幅広な空間部16に他方の空芯コイル18の短辺30側が挿入されることになり、円筒状ハウジング12内における巻線コイルの占積率が有効に向上する。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る電動機用ステータの製造方法では、内部に空間部を有した複数の枠形状空芯コイルが互いに所定の隙間を有して直線上に重合されるため、分割された複数のステータコアを各隙間に挿入するだけで、各空芯コイルを複数のステータコアに跨って巻き付けることができる。これにより、複数のステータコアに跨って導線を巻き付ける重ね巻きコイル方式が、簡単かつ迅速に遂行されるとともに、生産性が有効に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る製造方法が適用されるステータの概略平面図である。
【図2】前記ステータを構成する空芯コイルの概略斜視図である。
【図3】複数の前記空芯コイルを直線上に重合した状態の説明図であり、図3Aは、前記重合された複数の空芯コイルの平面図であり、図3Bは、前記重合された複数の空芯コイルの側面図である。
【図4】図3Aの一部拡大説明図である。
【図5】前記空芯コイルに前記ステータコアを挿入する作業が開始された状態の一部説明図である。
【図6】前記空芯コイルに挿入された複数の前記テータコアが略円弧状に配設された状態の説明図である。
【図7】前記空芯コイルの全てが円環状に配置された状態の説明図である。
【図8】最後のステータコアを前記空芯コイル内に挿入する際の説明図である。
【符号の説明】
10、10a…ステータ 12…円筒状ハウジング
14…ステータコア 16…空間部
18…空芯コイル 20…頭部
22…脚部 24…凹部
26…凸部 30…短辺
32…長辺 34…隙間
36…線状体
Claims (3)
- 内部に空間部を有した枠形状空芯コイルを形成する工程と、
複数の前記枠形状空芯コイルを、互いに所定の隙間を有して直線上に重合させる工程と、
分割された複数のステータコアの脚部を前記隙間に挿入するとともに、一方のステータコアの頭部と他方のステータコアの頭部を連接して円環状ステータを形成する工程と、
を有することを特徴とする電動機用ステータの製造方法。 - 請求項1記載の製造方法において、前記枠形状空芯コイルは、台形状を有するとともに、
隣接する該枠形状空芯コイル同士は、それぞれの短辺側と長辺側とを交互に配置して直線上に重合されることを特徴とする電動機用ステータの製造方法。 - 請求項1または2記載の製造方法において、前記直線上に重合された枠形状空芯コイルの互いに重なる辺同士を結合部材により結合することを特徴とする電動機用ステータの製造方法。
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