JP3673330B2 - 電動機用ステータの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分割された複数のステータコアを有する電動機用ステータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動機のステータは、略円筒体の内周面に半径方向に指向した凸部が複数形成されており、その凸部の溝に導線を巻き付けるように構成されている。このため、導線の巻き付け作業が極めて煩雑であるという不具合があった。
【0003】
そこで、特開平7−163070号公報に開示されているように、分割された複数のステータコアを用意し、各ステータコア毎に導線を巻き付けた後、前記ステータコア同士を環状に嵌合させてステータを製造する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ステータには、上記の各ステータコア毎に導線を巻き付ける集中巻きコイル方式の他、複数のステータコアに跨って導線を巻き付ける重ね巻きコイル方式が採用されている。ところが、この種の重ね巻きコイル方式では、上記の従来技術を用いることが困難なものとなっている。
【0005】
このため、一般的には、オープンステータを一体成形してこれに重ね巻きコイルを施す作業が行われている。しかしながら、オープンステータを一体成形するためのプレス打ち抜き工程において、材料の歩留まりが悪く、極めて不経済であるという問題が指摘されている。しかも、導線の巻き付け作業が煩雑であり、生産性が低いという問題がある。
【0006】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、分割された複数のステータコアに跨ってコイルを迅速かつ簡単に巻き付けることができ、効率的かつ経済的な巻線作業が遂行可能な電動機用ステータの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、内部に空間部を有した複数の枠形状空芯コイルの両端縁側に第1および第2屈曲部を形成し、一方の空芯コイルの第1屈曲部を他方の空芯コイルの第1屈曲部側の空間部に所定の隙間を有して挿入するとともに、前記他方の空芯コイルの第2屈曲部を前記一方の空芯コイルの第2屈曲部側の空間部に所定の隙間を有して挿入する。これにより、隣接する空芯コイル同士が、互いに重合された状態で直線上に配設されるため、分割された複数のステータコアを各隙間に挿入するだけで、各空芯コイルを複数のステータコアに跨って巻き付けることができる。
【0008】
また、一方の空芯コイルの第1屈曲部を弾性的に圧縮した状態で、他方の空芯コイルの第1屈曲部側の空間部に挿入した後、前記圧縮作用を解除する。従って、一方の空芯コイルの第1屈曲部が他方の空芯コイルの空間部内に弾発重合し、各空芯コイル同士が強固に連結されるため、特に前記空芯コイルを円環状に並べる際に該空芯コイルが離脱することがない。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る電動機用ステータの製造方法により製造されるステータ10の概略平面図である。ステータ10は、円筒状ハウジング12と、この円筒状ハウジング12内に円環状に配設される複数のステータコア14と、それぞれ3個の前記ステータコア14に跨って巻き付けられるとともに内部に空間部16を有する複数の枠形状空芯コイル18とを備える。
【0010】
ステータコア14は、同一形状の弾性力を有する鉄系材料で形成された板体を所定枚数積層して構成され、または鉄系材料で鋳造により一体成形される。ステータコア14は、頭部20と脚部22とを備えた略T字状に形成され、この頭部20には、円周方向一端に円弧状の空間からなる凹部24が設けられるとともに、円周方向他端に円弧状の凸部26が設けられる。
【0011】
次に、このように構成される本実施形態に係るステータ10の製造方法について説明する。
【0012】
先ず、図2Aに示すように、導線28がコイル状に巻回されることにより、内部に空間部16を有した枠形状空芯コイル18が所定の数だけ形成される。各空芯コイル18は、図2Bに示すように、側面視で左右両端縁部がそれぞれ下方および上方に屈曲されることにより、同一方向の両端縁側に第1および第2屈曲部30、32が形成される。
【0013】
次いで、図3に示すように、複数の空芯コイル18が、互いに重合した状態で直線状に配設される。すなわち、一方の空芯コイル18aの第1屈曲部30aが、他方の空芯コイル18bの第1屈曲部30a側の空間部16bに所定の隙間Sを有して挿入されるとともに、前記空芯コイル18bの第2屈曲部32bが、前記空芯コイル18aの第2屈曲部32a側の空間部16aに所定の隙間Sを有して挿入される。
【0014】
その際、図4Aに示すように、空芯コイル18aの第1屈曲部30aを弾性的に圧縮して幅狭部位34を形成し、この幅狭部位34を空芯コイル18bの第1屈曲部30b側の空間部16bに挿入する。その後、幅狭部位34の圧縮作用を解除すると、第1屈曲部30aが空間部16b内に弾発的に重合される(図4B参照)。一方、空芯コイル18bの第2屈曲部32bを弾発的に圧縮した状態で、この第2屈曲部32bを空芯コイル18aの第2屈曲部32a側の空間部16aに挿入する。
【0015】
これにより、空芯コイル18aと空芯コイル18bとが直線上に重合されるとともに、各空芯コイル18a、18b同士が弾発力を介して強固に連結される。そして、以下、同様にして所定数の空芯コイル18c〜18nが互いに直線上に重合される。このため、後述するように複数の空芯コイル18(a〜n)を円環状に並べる際に、該空芯コイル18が離脱することを確実に阻止することができる。
【0016】
次に、図5Aに示すように、直線上に重合配置された複数の空芯コイル18の各隙間Sに、ステータコア14の脚部22が順次挿入されるとともに、一方のステータコア14の頭部20に設けられた凹部24に、他方のステータコア14の頭部20に設けられた凸部26が嵌合する。各ステータコア14が、空芯コイル18の隙間Sに挿入されてそれぞれの頭部20同士が互いに嵌合することにより、図5Bに示すように、前記ステータコア14が円弧状に配設される。
【0017】
ここで、上記のように、各空芯コイル18同士が弾発力を介して強固に連結されている。このため、ステータコア14が円弧状に配設される際、空芯コイル18が互いの連結部分を支点にして確実に回動する。従って、各空芯コイル18は、離脱することがなく、ステータコア14と一体的に円弧状に構成される。
【0018】
図5Cに示すように、全てのステータコア14が空芯コイル18内に挿入されて円環状ステータ10aが形成された後、この円環状ステータ10aが円筒状ハウジング12内に配設されてステータ10が得られる。
【0019】
この場合、本実施形態では、先ず、内部に空間部16を有した複数の空芯コイル18が用意され、各空芯コイル18の両端縁側に第1および第2屈曲部30、32が形成される。次いで、一方の空芯コイル18aの第1屈曲部30aを他方の空芯コイル18bの第1屈曲部30b側の空間部16bに所定の隙間Sを有して挿入するとともに、前記他方の空芯コイル18bの第2屈曲部32bを前記一方の空芯コイル18aの第2屈曲部32a側の空間部16aに所定の隙間Sを有して挿入する。
【0020】
これにより、隣接する空芯コイル18同士が、互いに重合された状態で直線上に配設されるため、各ステータコア14を各隙間Sに順次挿入するだけで、前記空芯コイル18をそれぞれ3個のステータコア14に跨って巻き付けることができる。従って、本実施形態では、従来のオープンステータの一体成形のような材料の歩留まり低下を有効に阻止でき、極めて経済的であるという効果が得られるとともに、生産性が一挙に向上するという利点がある。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る電動機用ステータの製造方法では、内部に空間部を有した複数の枠形状空芯コイル同士が、互いに重合された状態で直線上に配設されるため、分割された複数のステータコアを各隙間に挿入するだけで、前記空芯コイルを複数のステータコアに跨って巻き付けることができる。これにより、複数のステータコアに跨って導線を巻き付ける重ね巻きコイル方式が、簡単かつ迅速に遂行される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る製造方法が適用されるステータの概略平面図である。
【図2】前記ステータを構成する空芯コイルの概略斜視図であり、図2Aは、枠形状の前記空芯コイルの概略斜視図であり、図2Bは、両端に屈曲部が形成された前記空芯コイルの概略斜視図である。
【図3】前記空芯コイルを複数直線上に重合した状態の側面図である。
【図4】一方の空芯コイルを他方の空芯コイルに挿入する際の説明図であり、
図4Aは、前記一方の空芯コイルの第1屈曲部を圧縮した状態の平面説明図であり、
図4Bは、前記一方の空芯コイルを前記他方の空芯コイルに挿入した後の平面説明図である。
【図5】図3に示す重合された前記空芯コイルにステータコアを挿入する際の説明図であり、
図5Aは、前記空芯コイルに前記ステータコアを挿入する作業が開始された状態の一部説明図であり、
図5Bは、前記空芯コイルに挿入された複数の前記テータコアが円弧状に配設された状態の一部説明図であり、
図5Cは、前記空芯コイルに全てのステータコアが挿入されて円環状ステータが構成された状態の説明図である。
【符号の説明】
10…ステータ 12…円筒状ハウジング
14…ステータコア 16…空間部
18…空芯コイル 20…頭部
22…脚部 24…凹部
26…凸部 30、32…屈曲部
34…幅狭部位
Claims (2)
- 内部に空間部を有した複数の枠形状空芯コイルを、それぞれ同一方向の両端縁側で互いに異なる方向に屈曲させて第1および第2屈曲部を形成する工程と、
一方の空芯コイルの第1屈曲部を、他方の空芯コイルの第1屈曲部側の空間部に所定の隙間を有して挿入するとともに、前記他方の空芯コイルの第2屈曲部を、前記一方の空芯コイルの第2屈曲部側の空間部に所定の隙間を有して挿入することにより、複数の前記空芯コイルを互いに直線上に重合させる工程と、
分割された複数のステータコアの脚部を前記隙間に挿入するとともに、一方のステータコアの頭部と他方のステータコアの頭部を連結して円環状ステータを形成する工程と、
を有することを特徴とする電動機用ステータの製造方法。 - 請求項1記載の製造方法において、前記一方の空芯コイルの前記第1屈曲部を弾性的に圧縮して幅狭部位を形成する工程と、
前記第1屈曲部の前記幅狭部位を前記他方の空芯コイルの前記第1屈曲部側の空間部に挿入した後、該幅狭部位の圧縮作用を解除して前記第1屈曲部を前記空間部内に弾発重合させる工程と、
を有することを特徴とする電動機用ステータの製造方法。
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JPH1042527A JPH1042527A (ja) | 1998-02-13 |
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