JP3673258B2 - 通気制御用建築モジュール用品および通気制御装置 - Google Patents

通気制御用建築モジュール用品および通気制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通気制御用建築モジュール用品および通気制御装置に関し、より詳細には形状記憶合金を用いた通気制御用建築モジュール用品およびこれを用いた通気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者は、外気を建物内部の通気層にとり入れ、木材等の構造材の蒸れを防止し、建築物の耐久性を高め、住環境を好適に維持する通気断熱構造を備えた建築物について提案した。この通気断熱構造は建築物に外部通気層と内部通気層とを設け、外部通気層と内部通気層の通気を制御し、壁面からの吸排湿作用とあわせて建物全体として換気作用が好適になされるように構成したものである。この通気断熱構造を備えた建築物では、外部通気層と内部通気層との通気を季節に応じて制御する通気制御装置を設け、夏期のように外気温が高い場合には外部通気層と内部通気層へ外気を進入させ、冬期のように外気温が低い場合には外部通気層と内部通気層への外気の侵入を阻止するように設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
図9に、通気断熱構造を備えた建築物の例を示す。同図で10は建築物の外壁面に設けた外部通気層、20は内壁面に設けた内部通気層であり、通気制御装置30、42、44、50、60によって外部通気層10と内部通気層20の通気が制御されるように構成されている。外部通気層10と内部通気層20は1階と2階の壁面に設けられており、1階の外部通気層10と内部通気層20を通流した空気は1階の屋根裏、2階の外部通気層10および内部通気層20、2階の屋根裏の順に通過して小屋裏の通気制御装置60を経由して外部に放出される。40は外部通気層10の上部に設けた排気口であり、42は1階と2階の軒天に設けた通気制御装置、44は床下と外部との通気を制御する通気制御装置、50は床下と内部通気層20との通気を制御する通気制御装置である。
【0004】
なお、14は外壁材、22は断熱材であり、部屋の壁面では断熱材22と内壁材24との間に空気を通流させる内部通気層20を設け、屋根部分では屋根材26と断熱材22との間に通気路を設ける。このように、外部通気層10と内部通気層20とに空気を流通させ、壁面で空気が呼吸できるようにすることにより、部屋内の湿度、換気調節と木材等の構造体の湿度、換気調節が的確になされ、好適な住環境を提供することが可能になる。
【0005】
上述した通気断熱構造を備えた建築物の通気制御装置30、42、44、50、60では、外気温に応じて通気を制御するため、形状記憶合金を用いた通気制御用建築モジュール用品(以下、建築モジュール用品と略す場合がある)を使用している。図7および8は、この建築モジュール用品70の構成を示す斜視図および断面図である。建築モジュール用品70は、取付板71、72をガイド板73、74により上下に離間して平行に支持し、取付板71、72とガイド板73、74とによって囲まれた筒状部分にスライドバー75を挿入し、スプリング76と形状記憶合金を用いてコイル状に形成したバネ部材77を互いに逆方向に向けて、ガイド板73、74の側方に各々配置したものである。
【0006】
73a、74aはガイド板73、74の一端側と他端側でスリット状に切り欠いて形成した長孔であり、取付板72に立設した係止ピン78a、78bと、スライドバー75の側面に前記長孔73a、74a内でスライド自在に立設した固定ピン80a、80bとの間にスプリング76とバネ部材77とが係止されている。スプリング76は収縮バネであり、係止ピン78aに対して固定ピン80aをより接近させる向きにスライドバー75を付勢し、バネ部材77は係止ピン78bに固定ピン80bをより接近させる向きにスライドバー75を付勢している。
【0007】
ここで、形状記憶合金によって形成されているバネ部材77は、春あるいは夏のように外気温が高い場合に弾性力(収縮力)が発揮され、その際の弾性力がスプリング76の弾性力を上回るように設定されており、外気温が低い場合には塑性変形して弾性力が発揮されず、スプリング76の収縮力がバネ部材77の付勢力を上回るように設定されているものである。
すなわち、図7に示す建築モジュール用品70では、外気温が高いとバネ部材77の収縮力がスプリング76の収縮力を上回ってスライドバー75は引き込み位置にあり、外気温が低い場合にはスプリング76の収縮力が上回ってスライドバー75が突出位置になる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−336788号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した通気断熱構造を備えた建築物の通気制御装置30、42、44、50、60は、上記建築モジュール用品70のスライドバー75が、外気温によって突出位置あるいは引き込み位置に移動する作用を利用して、外部通気層10と内部通気層20に連通する流路の開口部を開閉制御することによって、外部通気層10と内部通気層20での空気の通流を制御し、季節に応じて、部屋内の湿度、換気調節と、材等の構造体の湿度、換気調節が自動的になされるようにしたものである。
【0010】
ところで、壁面あるいは屋根部に外部通気層10と内部通気層20を設けてこれらの流路における空気の流通を制御する方法は、建築物の室内環境を好適に維持し、建物を長寿命とするうえできわめて有効であるが、建物内に連通した通気構造を設けていることは、火災などの防災上で問題になることがある。建物の通気部分を伝わって火災がつたわったり、軒先部分から外部の炎が入り込むといったことが起こり得るからである。
【0011】
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、好適な断熱通気構造を備え防災面においても好適な建築物として提供することができる通気制御用建築モジュール用品およびこれを用いた通気制御装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、外気を建物内部に取り入れるための外部通気層および内部通気層を備え、前記外部通気層および内部通気層への外気の通流を制御する通気制御装置に用いる通気制御用建築モジュール用品であって、取付板に長手方向に移動自在にガイドして支持されたスライドバーと、スライドバーを一方向に移動すべく、前記取付板の一端側に取り付けられた係止ピンとスライドバーに固定された固定ピンとの間に、収縮方向に付勢してかけわたされたスプリングと、スライドバーを他方向に移動すべく、前記取付板の他端側に取り付けたられた係止ピンとスライドバーに固定された固定ピンとの間にかけわたされた、夏期等の外気温が高いときには収縮方向に弾性変形し、冬期等の外気温が低いときには塑性変形する形状記憶合金からなるバネ部材と、常温以上に加熱された際に弾性変形する形状記憶合金によって形成され、火災等の際に前記係止ピンと前記バネ部材との係合を解除する安全機構とを備え、該安全機構が、一端側が前記取付板に固定され、他端側が係止ピンに係合するバネ部材のフックに当接するように装着され、火災等によって加熱された際にバネ弾性力が作用して前記フックを前記係止ピンから引き抜くように外すバネ板を備えていることを特徴とする。
【0013】
た、前記スライドバーの後端側にスプリングが係止され、スライドバーの前端側にバネ部材が係止された状態と、スライドバーの前端側にスプリングが係止され、スライドバーの後端側にバネ部材が係止された状態とが交換可能に設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、前記通気制御用建築モジュールを装着した通気制御装置であって、前記通気制御用建築モジュールのスライドバーを、建築物に設けられた外部通気層および内部通気層等の通気部での空気の通流を制御する遮蔽板等の制御体に連繋して設けたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る通気制御用建築モジュール用品の実施形態およびこの通気制御用建築モジュール用品を用いた通気制御装置の実施形態について説明する。図1、2および3は、通気制御用建築モジュール用品の一実施形態の構成を示す斜視図、側面図および断面図である。
図1〜3に示すように、本実施形態の通気制御用建築モジュール用品70は、図7に示す従来の通気制御用建築モジュール用品70と同様に、長方形状の取付板71、72と、取付板71、72を上下に離間して平行に支持するガイド板73、74と、取付板71、72とガイド板73、74とによって囲まれた筒状部分に挿入されたスライドバー75と、スライドバー75と取付板72との間を連繋するスプリング76および形状記憶合金からなるバネ部材77とを備える。
【0016】
図3に示すように、スプリング76とバネ部材77はスライドバー75を挟んだ対向位置にそれぞれガイド板73、74に平行に配置され、スプリング76は取付板72の一端側に立設された係止ピン78aと、スライドバー75の後端側の一方の側面に固定された固定ピン80aとの間に掛け渡され、バネ部材77は取付板72の他端側に立設された係止ピン78bとスライドバー75の前端側の他方の側面に固定された固定ピン80bとの間に掛け渡されている。
【0017】
スプリング76は端部を単に円弧状にカールさせ係止ピン78aと固定ピン80aにスプリング76の端部を係止して取り付けられているのに対して、バネ部材77は板材をフック状に成形したフック82a、82bをコイルの端部に係止して係止ピン78bと固定ピン80bとに取り付けられている。
従来の通気制御用建築モジュール用品70と同様に、本実施形態の通気制御用建築モジュール用品70も、スプリング76は収縮バネとして形成され、バネ部材77は外気温が高い場合に弾性力(収縮力)が発揮され、外気温が低い場合には塑性変形して弾性力が発揮されないように設定されている。
【0018】
スプリング76を取り付ける係止ピン78aと固定ピン80aの間隔と、バネ部材77を取り付ける係止ピン78bと固定ピン80bの間隔は、外気温がバネ部材77が完全な弾性力を発揮する温度のときに、バネ部材77による弾性力(収縮力)がスプリング76による弾性力(収縮力)を上回って、スライドバー75が引き込み位置となるように設定されている。また、外気温が高温と低温の中間温度である場合には、スプリング76の付勢力とバネ部材77の付勢力の差によってスライドバー75が突出位置と引き込み位置の中間位置となるように調節されている。73a、74aはガイド板73、74の端部を切り欠いて形成した長孔であり、固定ピン80a、80bはそれぞれ長孔73a、74a内で移動可能であり、スライドバー75はこの長孔73a、74aの長手方向の長さ範囲内で進退動する。
【0019】
本実施形態の通気制御用建築モジュール用品70において特徴的な構成は、バネ部材77を係止ピン78bに取り付ける取付部に、火災等によって通気制御用建築モジュール用品が高温にさらされた際に、バネ部材77を係止ピン78bに係止しているフック82aを係止ピン78bから外して、バネ部材77による弾性力がスライドバー75に作用しないようにする安全機構を設けた点にある。
【0020】
本実施形態においては、バネ部材77を係止ピン78bから外す安全機構として、板状に形成された形状記憶合金をU字状に折り曲げたバネ板90を使用し、高温時にバネ板90の弾性力が発揮されるように設定することにより、バネ板90の弾性力を利用してバネ部材77が係止ピン78bから外れるように構成している。具体的には、図2に示すように、取付板72の長手方向の端部の下面にバネ板90の一方の端部を固定し、バネ板90の他方の端部を係止ピン78bに係止されているフック82aの下面に当接させるように配置する。
【0021】
バネ板90は高温で弾性力が発揮される形状記憶合金によって形成されたものであり、通常温度時にはU字状に塑性変形してU字状態を保持するとともに、火災等の高温時にはバネ力を発揮して一直線状に伸び、その伸長力によって係止ピン78bに係止しているフック82aを係止ピン78bから外すように設けられている。前述したように、バネ部材77は板状部材によって形成されたフック82aを介して係止ピン78bに係止されており、図2に示すように、フック82aは係止ピン78bの軸線方向に対してその面が直交するように係止ピン78bに係止されているから、バネ板90の他端部をフック82aの下面に当接させ、バネ板90他端がフック82aを跳ね上げるように作用させることによりフック82aを係止ピン78bから確実に外すようにすることができる。
【0022】
フック82aが係止ピン78bから容易に引き抜けるように、係止ピン78bの先端にはストッパ等を設けず、係止ピン78bは単なる丸棒状に形成しておくのがよい。なお、フック82aが係止ピン78b上で位置ずれしないように、係止ピン78bの外周面に浅い溝を設ける程度は問題ない。なお、バネ板90は一端側を取付板72の下面に固定し、取付板72の端部と干渉しないようにU字状に折曲させてフック82aの下面に当接させているが、バネ板90の形状がU字形に限られるものではない。
【0023】
図4は、バネ板90が高温にさらされて係止ピン78bからフック82aを引き抜くようにして外した状態を示す。バネ板90がU字形となっていた状態から一直線状に伸長し、バネ板90の伸長力によってフック82aが外されている。バネ部材77は収縮して固定ピン80b側に移動する。係止ピン78bからフック82aが外されると、スプリング76のみの弾性力がスライドバー75に作用し、スライドバー75は瞬間的に突出位置まで移動する。
このようにスライドバー75が突出した位置となった状態で、外気を取り入れる開口部が閉止されるように通気制御部を設定しておけば、外気から外部通気層と内部通気層が遮断され、安全性を確保することができる。なお、本実施形態のバネ板90は、温度が80℃となったときに弾性力が発揮されるように設定されており、通常時にはバネ板90が作用しないように設定されている。
【0024】
なお、上記図1〜4に示した通気制御用建築モジュール用品70は、外気温が高いときにはスライドバー75の作用部が引き込み位置にあり、外気温が低くなるとスライドバー75の作用部が突出するように配置したものであるが、本実施形態の通気制御用建築モジュール用品70は、スライドバー75の取付位置(挿入方向)を逆にするだけで、外気温が高いときにはスライドバー75の作用部が突出位置にあり、外気温が低くなるとスライドバー75の作用部が引き込み位置にあるようにすることができる。
【0025】
図5が、スライドバー75の挿入方向を上記例とは逆にした例である。スライドバー75の一方と他方の側面にはその後端側と前端側(作用端側)とにそれぞれ固定ピン80a、80bが固定され、取付板72にはそれぞれの固定ピン80a、80bに対応して所定距離離間した配置に係止ピン78a、78bが設けられていること、スライドバー75は断面形状が矩形状に形成されて取付板71、72とガイド板73、74とによって形成された筒状部分にどちら側からも挿入可能であることによってスライドバー75の挿入方向が交換可能となっている。スライドバー75の挿入方向を変えた際に、スプリング76とバネ部材77との弾性力を調節する必要がある場合は、係止ピン78a、78bを取り付ける取付板72に係止ピン78a、78bの係止位置を選択する係止孔を複数個設けるようにしておけばよい。
【0026】
本実施形態の通気制御用建築モジュール用品70は、取付板71、72とガイド板73、74をアルミニウムによる押し出し成形によって一体形成しているから、容易に量産可能であり、スライドバー75の装着方向を変えるようにすることで、両用が可能であるという利点がある。なお、本実施形態ではスライドバー75についてもアルミニウム製としている。
【0027】
図6は、上述した通気制御用建築モジュール用品70を床下から内部通気層20への通気を制御する通気制御装置50に適用した例である。この通気制御装置50は、土台の上に断面形状がコの字形の通気管52を被せるようにして固定し、通気管52の内側の上面に遮蔽板53をスライド可能に装着したものである。通気管52の上面には所定間隔で通気口54が設けられ、遮蔽板53には通気口54と同一形状で同一間隔に通気孔53aが設けられている。なお、この通気制御装置50では、通気口54の大きさや設置数を変えることで、内部通気層20への通気量を適宜設定することができる。
【0028】
通気制御用建築モジュール用品70は遮蔽板53を長手方向にスライド移動可能に、スライドバー75に遮蔽板53を係合させて設けられており、夏等で外気温が高いときにはスライドバー75が突出位置にあって通気口54と通気孔53aの孔位置が一致して通気口54から床下内の冷気が内部通気層20に導入され、冬等で外気温が低くなったときには、スプリング76の付勢力がバネ部材77の付勢力を上回って、スライドバー75が引き込み位置(遮蔽板53が通気口54を遮蔽する位置)まで移動し、外気が内部通気層20に進入しないように制御される。
【0029】
この通気制御装置50では火災等で通気制御用建築モジュール用品70が高温にさらされると通気制御用建築モジュール用品70のバネ部材77が係止ピン78bから外れ、スプリング76の付勢力のみがスライドバー75に作用して、遮蔽板53は通気口54が遮蔽板53によって遮蔽される位置に移動し、内部通気層20が床下から閉止された状態となる。これにより、内部通気層20への外気の導入が阻止され、内部通気層20を介して火が内部に侵入することを防止することができる。
【0030】
上述した通気制御装置50は床下部分と内部通気層20との連通部における通気を制御する装置であるが、図9に示す建築物の軒天部分での通気を制御する通気制御装置42においてもまったく同様に適用することができる。この場合も、通気制御用建築モジュール用品70に安全機構を設けたことにより、軒天部分からの火の侵入を防止して安全性を高めることができる。なお、図9に示す建築物の水切り部に設ける通気制御装置30、小屋裏に設ける通気制御装置60についても同様に安全機構を付設した通気制御用建築モジュール用品70を使用して通気を制御する構成とすることができる。
【0031】
なお、通気制御用建築モジュール用品70を利用する方法としては、図6に示すように、スライドバー75にたとえば遮蔽板を直結させてスライドバー75の押動動作とともに遮蔽板が平行に進退動するように設定する方法の他に、遮蔽板を回動動作するように支持しておき、スライドバー75によって遮蔽板を回動させて開閉操作させるといった方法、遮蔽板を回動可能に軸支しておき、遮蔽板の軸をスライドバー75によって回動させることにより遮蔽板を開閉操作させる方法等の種々の方法を採用することができる。
【0032】
これらの安全機構を付設した通気制御用建築モジュール用品70を使用した通気制御装置では、火災等で通気制御装置が高温に熱せられ、通気制御用建築モジュール用品70の安全機構が作動してスライドバー75にスプリング76の付勢力が作用した際に通気制御装置の通気口を閉止するように設計しておくことで、より安全性の高い通気制御装置とすることができる。また、通気制御用建築モジュール用品70は個々の通気制御装置においてはその使い方が異なっても、スライドバー75の突出入方向を調節する等によって、一つの形態で汎用的に利用できる点で有用である。
こうして、通気断熱構造を備えることによって建物内の通気を好適に制御することができ、夏は涼しく、冬は暖かい住環境を実現することができるとともに、建材等の長寿命化を好適に図り、かつ安全性の高い建築構造とすることが可能になる。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る通気制御用建築モジュール用品および通気制御装置によれば、上述したように、通気断熱構造を備えた建築物を好適に形成することができるとともに、安全機構を備えたことによって、火災等から建築物を効果的に護ることができ、通気断熱構造を備えた建築物の安全性をより高めることが可能になる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通気制御用建築モジュール用品の一実施形態の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る通気制御用建築モジュール用品の一実施形態の構成を示す側面図である。
【図3】本発明に係る通気制御用建築モジュール用品の一実施形態の構成を示す断面図である。
【図4】係止ピンからフックが外れた状態を示す通気制御用建築モジュール用品の側面図である。
【図5】通気制御用建築モジュール用品の他の組み立て例を示す断面図である。
【図6】通気制御用建築モジュール用品を用いて構成した通気制御装置の例を示す説明図である。
【図7】従来の通気制御用建築モジュール用品の構成を示す斜視図である。
【図8】従来の通気制御用建築モジュール用品の構成を示す断面図である。
【図9】通気断熱構造を備えた建築物の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 外部通気層
20 内部通気層
22 断熱材
24 内壁材
26 屋根材
30、42、50、60 通気制御装置
52 通気管
53 遮蔽板
54 通気口
70 通気制御用建築モジュール用品
71、72 取付板
73、74 ガイド板
75 スライドバー
76 スプリング
77 バネ部材
78a、78b 係止ピン
80a、80b 固定ピン
82a、82b フック
90 バネ板

Claims (3)

  1. 外気を建物内部に取り入れるための外部通気層および内部通気層を備え、前記外部通気層および内部通気層への外気の通流を制御する通気制御装置に用いる通気制御用建築モジュール用品であって、
    取付板に長手方向に移動自在にガイドして支持されたスライドバーと、
    スライドバーを一方向に移動すべく、前記取付板の一端側に取り付けられた係止ピンとスライドバーに固定された固定ピンとの間に、収縮方向に付勢してかけわたされたスプリングと、
    スライドバーを他方向に移動すべく、前記取付板の他端側に取り付けたられた係止ピンとスライドバーに固定された固定ピンとの間にかけわたされた、夏期等の外気温が高いときには収縮方向に弾性変形し、冬期等の外気温が低いときには塑性変形する形状記憶合金からなるバネ部材と、
    常温以上に加熱された際に弾性変形する形状記憶合金によって形成され、火災等の際に前記係止ピンと前記バネ部材との係合を解除する安全機構とを備え、該安全機構が、一端側が前記取付板に固定され、他端側が係止ピンに係合するバネ部材のフックに当接するように装着され、火災等によって加熱された際にバネ弾性力が作用して前記フックを前記係止ピンから引き抜くように外すバネ板を備えていることを特徴とする通気制御用建築モジュール用品。
  2. スライドバーの後端側にスプリングが係止され、スライドバーの前端側にバネ部材が係止された状態と、
    スライドバーの前端側にスプリングが係止され、スライドバーの後端側にバネ部材が係止された状態とが交換可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の通気制御用建築モジュール。
  3. 請求項1または2記載の通気制御用建築モジュールを装着した通気制御装置であって、
    前記通気制御用建築モジュールのスライドバーを、建築物に設けられた外部通気層および内部通気層等の通気部での空気の通流を制御する遮蔽板等の制御体に連繋して設けたことを特徴とする通気制御装置。
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