JPH11181901A - 建築物の通気断熱構造及びこれに用いる通気制御装置 - Google Patents

建築物の通気断熱構造及びこれに用いる通気制御装置

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JPH11181901A
JPH11181901A JP10127585A JP12758598A JPH11181901A JP H11181901 A JPH11181901 A JP H11181901A JP 10127585 A JP10127585 A JP 10127585A JP 12758598 A JP12758598 A JP 12758598A JP H11181901 A JPH11181901 A JP H11181901A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の構造材の耐久性を向上させ、健康的
な住環境を提供する。 【解決手段】 壁面構成部材12、22の外面と外壁材
14との間で空気を流通させる外部通気層10と、前記
壁面構成部材の内面と内壁材24との間で空気を流通さ
せる内部通気層20とにより壁面構成部材の内外に各々
通気層を設けた建築物の通気断熱構造であって、前記内
壁材24を吸排湿可能に設けるとともに、前記外部通気
層10と前記内部通気層20を連通させ、かつ前記内部
通気層20を床下空間と連通させて設け、冬期等の外気
温が低い際には前記外部通気層10および内部通気層2
0への外気の進入を阻止し、夏期等の外気温が高い際に
前記外部通気層10および内部通気層20へ外気を進入
させる通気制御装置30を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物の通気断熱構
造及びこれに用いる通気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高断熱高気密住宅は近年、住宅建築工法
として広く採用されている。この高断熱高気密住宅は、
住宅の断熱性を高めかつ高気密にすることによって、省
エネルギー化を図り、冬温かく、夏涼しい住宅として提
供することを目的としている。高断熱高気密住宅では壁
面、窓部分等の断熱性を高めるとともに気密性を高めて
外気の侵入を防止し、換気設計により住宅内の空気の流
れを制御する方法がとられる。
【0003】住宅の気密性を高める方法としては壁面等
の構造体の表面に樹脂シートを貼るといった方法がなさ
れており、外壁側に樹脂シートを貼り、部屋の内面に樹
脂クロスを貼ることによって気密性を高めることが行わ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに樹脂シートを貼る方法で住宅を気密に構成した場合
は、壁面部分での空気の呼吸が完全に遮断されることか
ら、壁面内に配置された構造体の木材が内部で蒸れ、木
材が腐れたりすることによって所要の耐久性が維持でき
なくなり、また壁面内で空気が淀むことによって内部結
露が生じ、かび、ダニの温床になるといった問題が生じ
ている。
【0005】また、高断熱高気密住宅では外気の導入や
部屋内での空気の循環が制御されるのであるが、樹脂シ
ートで気密にするため部屋の壁面での吸湿作用(呼吸作
用)がなくなり壁面での湿度調節ができなくなる。ま
た、積極的に外気を取り入れる構成とはなっていないた
め換気が不十分である。また、部屋内もしくは部屋間で
空気を循環させる場合も、空気が淀む部分が生じたりし
てかびやダニを発生させることがあり、また空気循環フ
ァンの音がうるさいといった住環境上の問題がある。
【0006】また、部屋の換気が適正になされずに部屋
間で空気を還流させている場合は、建材に含まれている
有害な化学物質が外部に排出されずに部屋内にこもって
しまったり、生活環境から生じる二酸化炭素や生活臭が
建物内で充満して排出されなかったりすることによっ
て、健康を阻害する原因になるという問題も生じてい
る。また、省エネルギーの点でみた場合、高気密化した
ために湿気が部屋内に留まり、内部結露が生じることか
ら換気システムが必要となって常時換気ファンを稼働さ
せなければならず、フィルタのメンテナンスも必要にな
るといった問題、熱交換効率が必ずしも高くなく効率的
でないという問題、少人数の場合でも家全体の換気、暖
房が必要になるといった問題がある。また、高気密高断
熱にするため窓が小さくなり、照明器具の点灯時間が長
くなるといった点から、必ずしも有効に省エネルギーが
図られないという問題があった。一方、在来工法では換
気、通気等に優れるものの、暖房効率が低く、家屋が寒
いという問題がある。
【0007】本発明はこのような、従来広く採用されて
いる高断熱高気密住宅における問題点を解消すべくなさ
れたものであり、住宅としての断熱性が十分に保持でき
るとともに、木材を腐らせたり傷めたりすることなく健
全な状態で住宅を維持管理することができ、また健康的
な生活環境を提供することができる建築物の通気断熱構
造及びこれに用いられる通気制御装置を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、壁面構成部材の
外面と外壁材との間で空気を流通させる外部通気層と、
前記壁面構成部材の内面と内壁材との間で空気を流通さ
せる内部通気層とにより壁面構成部材の内外に各々通気
層を設けた建築物の通気断熱構造であって、前記内壁材
を吸排湿可能に設けるとともに、前記外部通気層と前記
内部通気層を連通させ、かつ前記内部通気層を床下空間
と連通させて設け、冬期等の外気温が低い際には前記外
部通気層および内部通気層への外気の進入を阻止し、夏
期等の外気温が高い際に前記外部通気層および内部通気
層へ外気を進入させる通気制御装置を設けたことを特徴
とする。また、壁面構成部材の外面と外壁材との間で空
気を流通させる外部通気層と、前記壁面構成部材の内面
と内壁材との間で空気を流通させる内部通気層とにより
壁面構成部材の内外に各々通気層を設けた建築物の通気
断熱構造であって、前記内壁材を吸排湿可能に設けると
ともに、前記外部通気層と前記内部通気層とを独立した
通気層に形成し、かつ前記内部通気層を床下空間と連通
させて設け、冬期等の外気温が低い際には前記内部通気
層への外気の進入を阻止し、夏期等の外気温が高い際に
前記内部通気層へ外気を進入させる通気制御装置を設け
たことを特徴とする。また、前記通気制御装置として、
前記外壁材の下部に設けた水切り部に、熱感知記憶合金
を用いて前記外部通気層の開口部を開閉する遮蔽板を有
する自動開閉装置を設けることが有効である。また、前
記壁面構成部材等を支持する基礎に、冬期等の外気温が
低い際には床下への外気の進入を阻止し、夏期等の外気
温が高い際に床下へ外気を進入可能とする、熱感知記憶
合金を用いた自動開閉地窓を設けることが有効である。
また、前記壁面構成部材等を支持する土台に、床下空間
と前記内部通気層とを連絡するとともに、冬期等の外気
温が低い際には内部通気層への空気の進入を阻止し、夏
期等の外気温が高い際に内部通気層への空気の進入を可
能とする通気制御部を設けることが有効である。これに
よって床下空間から内部通気層への通気を好適に制御す
ることが可能となる。また、前記外部通気層および内部
通気層に連通する通気路を屋根の棟部分に設けた開口部
に連通させて設け、前記開口部に冬期等の外気温が低い
際には前記通気路への空気の進入を阻止し、夏期等の外
気温が高い際に前記通気路への空気の進入を可能とする
通気装置を設けることが有効である。また、前記外部通
気層の上部に設ける排気口に、冬期等の外気温が低い際
には前記外部通気層からの空気の排出を阻止し、夏期等
の外気温が高い際には前記外部通気層から空気を排出す
る開閉機構を設けることが有効である。また、屋根裏へ
の通気のため軒天に設けられる通気口に、冬期等の外気
温が低い際には屋根裏への外気の進入を阻止し、夏期等
の外気温が高い際には屋根裏へ外気を進入させる開閉機
構を設けることが有効である。
【0009】また、前記自動開閉装置を備えた建築物の
通気断熱構造に用いる通気制御装置であって、前記自動
開閉装置が、前記外部通気層の開口部を遮蔽板によって
開閉可能に設けるとともに、冬期等の外気温が低い際に
はスプリングによる弾性力の作用により前記遮蔽板が一
方向に押動されて前記開口部が閉止され、夏期等の外気
温が高い際には前記スプリングの弾性力を上回る力が所
定温度範囲にわたって作用するバネ部材により前記遮蔽
板が他方向に押動されて前記開口部が開放可能に設けら
れたことを特徴とする。また、前記自動開閉地窓を備え
た建築物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であっ
て、前記自動開閉地窓が、前記基礎に装着されたケーシ
ング部の開口部を開閉ダンパーによって開閉可能に設け
るとともに、冬期等の外気温が低い際にはスプリングに
よる弾性力の作用により前記開閉ダンパーが一方向に押
動されて前記開口部が閉止され、夏期等の外気温が高い
際には前記スプリングの弾性力に上回る力が所定温度範
囲にわたって作用するバネ部材により前記開閉ダンパー
が他方向に押動されて前記開口部が開放可能に設けられ
たことを特徴とする。また、前記通気制御部を備えた建
築物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であって、前
記通気制御部が、床下空間と前記内部通気層との間の通
気を制御する遮蔽板を移動可能に設けるとともに、冬期
等の外気温が低い際にはスプリングによる弾性力の作用
により前記遮蔽板が一方向に押動されて床下空間から内
部通気層への通気が阻止され、夏期等の外気温が高い際
には前記スプリングの弾性力に上回る力が所定温度範囲
にわたって作用するバネ部材により前記遮蔽板が他方向
に押動されて床下空間から前記内部通気層へ通気可能に
設けられたことを特徴とする。また、前記通気装置を備
えた建築物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であっ
て、前記通気装置が、前記開口部を遮蔽板により開閉可
能に設けるとともに、冬期等の外気温が低い際にはスプ
リングによる弾性力の作用により前記遮蔽板が一方向に
押動されて前記開口部から外部への通気が阻止され、夏
期等の外気温が高い際には前記スプリングの弾性力に上
回る力が所定温度範囲にわたって作用するバネ部材によ
り前記遮蔽板が他方向に押動されて前記通気路から外部
へ通気可能に設けられたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る建築物の通気
断熱構造を適用した建築物の実施形態について説明す
る。図1は通気断熱構造を適用した住宅の全体構成を示
す断面図である。本実施形態の通気断熱構造は壁面の外
壁面に外部通気層10を設け、内壁面に内部通気層20
を設けることにより2層構造の通気断熱層を設けること
と、通気制御装置を設けて外部通気層10および内部通
気層20での通気を外気温に応じて制御すること、壁面
に樹脂クロス等を貼って気密化せず空気の呼吸ができる
ようにすることを特徴とする。
【0011】図1に示す実施形態では、1階部分および
2階部分とも壁面部分に外部通気層10と内部通気層2
0を設けて2層の通気断熱層を構成している。外部通気
層10と内部通気層20では空気は下方から上方へ通流
する。1階の外部通気層10と内部通気層20を通流し
た空気は1階の屋根裏、2階の外部通気層10および内
部通気層20、2階の屋根裏を通過し小屋裏の通気装置
60から外部に放出される。
【0012】22は断熱材である。壁面部分では断熱材
22と内壁材24との間に空気を通流させる空隙を設け
て内部通気層20を設け、屋根部分では屋根材26と断
熱材22との間に空隙を設けて空気の通気路を設ける。
なお、屋根裏部分は空気の滞留・流通領域であり、屋根
裏部分を通って小屋裏から排出される空気もある。この
ように、外部通気層10と内部通気層20を設けて空気
を流通させるようにし、壁面で空気が呼吸できるように
することによって、部屋内の湿度、換気調節、構造体の
木材等の湿度、換気調節がきわめて効果的になされ、住
環境をきわめて好適な条件にすることが可能となる。
【0013】外壁の下端部は水切り部として形成される
が、本実施形態では1階と2階の水切り部の各々に外部
通気層10での空気の流通を制御する自動開閉装置30
を設けている。自動開閉装置30は季節によって外気温
が変動することに応じて外部通気層10の開口部を遮蔽
しあるいは開放するものである。自動開閉装置30から
進入した空気は外部通気層10を上方に流れ、一部は内
部通気層20に流入する。40は外部通気層10の上部
に設けた排気口である。排気口40は外部通気層10内
を上昇した空気を外部に排出するためのものである。4
2は1階の屋根裏への通気口で、軒天に設けられる。こ
れらの排気口40および通気口42でも通気を制御する
が、具体的構成については後述する。
【0014】図2に外部通気層10と内部通気層20の
構成を拡大して示す。外部通気層10は構造用パネル1
2の外面に空気を通流させる空隙をあけて外壁材14を
設置して構成する。構造用パネル12の内壁面には断熱
材22が設置され、断熱材22と内壁材24との間に内
部通気層20が設けられる。
【0015】44は床下部分での空気の通流を制御する
自動開閉地窓である。自動開閉地窓44は基礎45に設
けた貫通孔に装着した開閉可能な遮蔽板を形状記憶合金
(熱感知記憶合金)によって形成したバネ部材を使用し
て窓を開閉制御する構成としたものである。すなわち、
熱感知記憶合金で形成したバネ部材は特定温度よりも外
気温が低い場合には単に塑性変形するのみで弾性を有さ
ず、特定温度以上になると弾性を発揮するものであっ
て、この性質を利用することにより、外気温が所定温度
以上になった際には窓を開いて外気を導入し、外気温が
所定温度よりも低くなった際には窓を閉じて外気が入り
込まないようにするものである。なお、熱感知記憶合金
は弾性状態にある温度領域と塑性状態にある温度領域の
中間にこれらの中間的な作用を有する状態があり、この
中間的な領域では窓が中途位置まで開口するといった中
間的状態になる。このような中間的な作用を有する熱感
知記憶合金は四季にあわせて開口度を調節するといった
目的に好都合である。
【0016】床下に導入された外気は土台部材46、柱
部材48を介して内部通気層20に進入する。図3は柱
部材48を端面方向から見た状態を示す。本実施形態で
は柱部材48の外側面に全長にわたって溝48aを設
け、溝48aを通気道として床下等からの空気が柱部材
48に沿って通流するようにした。土台部材46の外面
にも同様に通気用の溝46aを設け、床下へ進入した空
気が溝46aを経由して内部通気層20に流入するよう
構成する。このように土台部材46、柱部材48等に通
気用の溝46a、48aを設けることにより、内部通気
層20と構造体部分で空気の流通が図られ、柱部材48
の蒸れ等を防止することが可能となる。
【0017】図1で50は手動式の吸気巾木である。図
4に吸気巾木50の斜視図を示す。吸気巾木50は吸気
穴52を手動によって開閉可能としたものである。吸気
巾木50は内部通気層20に連通させて部屋の壁面下部
に配置する。吸気巾木50の吸気穴52を開くことによ
って内部通気層20に排気することができ、部屋内で空
気が淀んだりすることを防止して部屋内の環境を好適に
維持することができる。
【0018】図5、6は外部通気層10の下部の開口部
に設ける通気制御装置としての自動開閉装置30の構成
とその作用を示す説明図である。前述したように、外壁
材14の下部に設ける水切り部には壁面部分での空気の
通流を遮断あるいは開放する自動開閉装置30を設け
る。図5、6で16は外壁材14の下端縁に固定した水
切り部で、17は土台部材46の外壁面にビス止めした
内のり部材である。水切り部16は外壁材14の下端縁
の全長にわたりコーキング材18でシールして固定し、
内のり部材17はその下端縁をコーキング材18でシー
ルする。水切り部16は外壁材14を伝わって落ちる水
を外方に案内して落とす作用をなす。
【0019】実施例の自動開閉装置30は内のり部材1
7に遮蔽板31の上端縁を軸支し、遮蔽板31の下端縁
を、水切り部16に設けた支持アーム16aに挿通して
支持したガイドロッド32の一端に係止する。遮蔽板3
1は土台部材46と外壁材14の内壁面との間を遮蔽可
能な巾寸法で、外部通気層10の開口部全体を遮蔽する
長尺体に形成したものである。
【0020】ガイドロッド32の他端には調整つまみ3
3を設け、支持アーム16aと調節つまみ33との間に
スプリング34を装着する。スプリング34は支持アー
ム16aと調節つまみ33との間を弾発するスプリング
であり、スプリング34の付勢力はガイドロッド32を
外向きに突き出す向き、すなわち遮蔽板31によって外
部通気層10を閉止する向きに作用する。なお、調節つ
まみ33はスプリング34の付勢力を調節するためのも
のである。
【0021】35はガイドロッド32を内側に引き込む
向き、すなわち遮蔽板31を開いて外部通気層10を開
放させるように作用するバネ部材である。バネ部材35
はガイドロッド32の中途部に設けた係止部32aと内
のり部材17の下部近傍部分との間に装着する。実施形
態のバネ部材35は熱感知記憶合金によって作製したも
ので、外気温が一定温度以上になるとバネ性が発揮され
る。バネ部材35が弾性を発揮する温度、弾性力等は適
宜調節可能であり、バネ部材35が弾性を発揮した場合
にはスプリング34の付勢力を上回る収縮力が作用する
ように設定されている。
【0022】図5は外気温が比較的低温の状態で、バネ
部材35の弾性が発揮されていない状態である。弾性が
発揮されていない状態でのバネ部材35は針金のように
単に塑性変形するのみであり、ガイドロッド32はスプ
リング34の付勢力によって図のように外側に引き出さ
れる。この状態は遮蔽板31が閉じて外部通気層10が
閉止された状態である。
【0023】冬期や春先、晩秋などのように外気温が低
い場合には遮蔽板31を閉じることによって外部通気層
10に外気を入り込むことが防止でき、外部通気層10
は効果的な断熱作用をなす層として利用することができ
る。すなわち、外部通気層10の断熱作用によって室内
を外の冷気から護ることができ、室内の暖房が効率的に
なされる。なお、内部通気層20についても、外気温が
低い場合には自動開閉地窓44によって外気が床下に入
り込まないように制御されるから、内部通気層20も断
熱作用をなし、外部通気層10とあわせてきわめて効果
的な断熱作用をなす。
【0024】一方、初夏、夏、初秋等のように外気温が
高い状態の場合には、バネ部材35の弾性力が発揮さ
れ、図6に示すようにバネ部材35の収縮力がスプリン
グ34の弾発力を上回って遮蔽板31が開放される。こ
の状態は、外部通気層10に外気が送入され、外部通気
層10で下から上に向かう空気の流れが生じて、常に気
流によって外部通気層10が冷やされる状態である。な
お、内部通気層20については、外気温が高くなると自
動開閉地窓44が開いて外気が床下に入り込み、床下の
涼しい空気が内部通気層20を通流するようになる。こ
のように、内部通気層20への空気の流入は主には床下
からであるが遮蔽板31が開放することによって外部通
気層10の下部側から内部通気層20へ流入する分もあ
る。
【0025】外部通気層10および内部通気層20に空
気を通流させることは、空気の流れによって住宅を涼し
く維持することができることと、とくに蒸し暑い真夏な
どであっても、外部通気層10と内部通気層20に常時
空気の流れをつくることによって、壁面内に設置された
柱部材48といった木材にも新鮮な空気を供給すること
ができ、これによって木材が蒸れたりすることを防止
し、住宅全体を良好な状態で維持管理することが可能と
なる。このような空気の流れは壁面による呼吸作用を促
進させ室内の湿度分を排出する作用としてきわめて有効
である。
【0026】本実施形態のように熱感知記憶合金による
バネ部材35を利用して遮蔽板31を開閉するように構
成した場合は、バネ部材35の弾性を発揮させる温度を
適当に設定することで、複雑な駆動機構を用いることな
く、簡単に遮蔽板31の開閉を行うことができ、季節に
応じて外部通気層10を開閉制御できるという利点があ
る。
【0027】外部通気層10の開閉制御は、従来の住宅
構造では外部通気層10が常時開放状態にあることと比
較すれば、外部通気層10による断熱作用および空気の
通流による作用は十分に有効であるが、自動開閉地窓4
4による内部通気層20の空気の通流制御によってさら
に有効となる。また、バネ部材35の特性を適宜調節す
ることによって、季節や住宅を建設する地方の特性に応
じて的確に調節することができる。
【0028】上述した実施形態では1階部分の水切り部
に設けた自動開閉装置30の構成を示したが、2階の外
壁材14の下部に設ける水切り部についてもまったく同
様の構成とすることができる。そして、2階にも自動開
閉装置30を設置することによって、2階部分でも外部
通気層10を開閉制御することにより、外気温が低い場
合には断熱層として作用させ、外気温が高い場合には空
気の通流層として作用させることができる。
【0029】自動開閉装置30の構成は上記の実施形態
に限定されるものではない。図7は自動開閉装置30の
他の実施形態を示す。この実施形態では遮蔽板31を外
壁材14の下部に固定した水切り部に横方向にスライド
自在に支持し、外部通気層10を開閉可能としたもので
ある。ガイドロッド32により遮蔽板31を横方向に移
動可能にガイドするとともに、スプリング34の弾発力
により外部通気層10を閉止する向き遮蔽板31を付勢
する。ガイドロッド32はスプリング34によって遮蔽
板31を突き出した際の突き出し位置を規制するストッ
パの作用もなす。
【0030】35は上記自動開閉装置30に用いたと同
様に熱感知記憶合金によって形成したバネ部材で、外気
温が一定温度以上になるとバネ性が発揮されるものであ
る。本実施形態ではスプリング34と同芯でガイドロッ
ド32に外挿して装着し、外気温が高くなってバネ部材
35のバネ性が発揮される状態で、スプリング34の弾
性力よりもバネ部材35の収縮力が上回るように設定さ
れている。
【0031】すなわち、外気温が低くバネ部材35のバ
ネ性が発揮されない状態のときには、スプリング34に
よる弾性力によって遮蔽板31は外部通気層10を遮蔽
し、外気温が高くなってバネ部材35のバネ性が発揮さ
れるようになると、スプリング34の弾性力に抗してバ
ネ部材35の収縮弾性力により遮蔽板31が水切り部1
6の内側に引き込まれ、外部通気層10を開放する。こ
の実施形態の自動開閉装置30も上記実施形態の場合と
まったく同様に外気温に応じて遮蔽板31を開閉させる
ことができ、外部通気層10での空気の通流を制御する
ことができる。
【0032】なお、外部通気層10の上部に設ける排気
口40および通気口42は常時開口するように構成して
も良いが、排気口40および通気口42が常時開口して
いると屋根裏等での通気が的確に制御できない場合があ
るから、これらの排気口40および通気口42にも熱感
知記憶合金を用いた開閉機構を付設するのがよい。図8
は通気口42に開閉機構を設けた例である。この実施形
態では、通気口42にスライド板43を水平に移動可能
に設け、スライド板43を熱感知記憶合金を利用して横
方向に移動することにより通気口42を開閉する。57
は防虫網である。
【0033】図9に示すように、スライド板43には所
定間隔で矩形状の通気孔43aを設け、これに対応して
通気口42にも矩形状の通気孔を設ける。スライド板4
3を通気口42と平行に移動させることにより、通気孔
が連通した際に通気口42が開放し、通気孔が塞がった
際に通気口42が閉止する。55は通気孔が閉止する向
きに付勢するスプリングであり、56は熱感知記憶合金
を用いて外気温が所定温度以上になった際に弾性力が作
用し、スプリング55の弾性力に抗してスライド板43
を通気口42が開放する向きに移動させるバネ部材であ
る。
【0034】外部通気層10の上部に設ける排気口40
についても上記構成とまったく同形態で設置することが
できる。排気口40および通気口42に設ける開閉機構
は同形態に形成したことで共通に利用でき、各階で共用
することができる。上記のように、排気口40と通気口
42にも外気温によって通気を制御する開閉機構を設け
れば、外部通気層10、内部通気層20、屋根裏部全体
の通気が季節に応じて好適に制御されるようになる。
【0035】本実施形態の住宅構造は、前述した小屋裏
に設ける通気装置60にも外気温に応じて自動的に空気
の通流を開閉制御する機構を設け、外部通気層10、内
部通気層20での空気の通流と合わせて住宅全体の通気
を制御できるようにしている。図10に通気装置60の
構成を示す。同図で62a、62bは棟部分の開口部を
上方から塞ぐケーシングであり、開口部を挟む両側の屋
根部分に張り出すように左右に一対配置する。ケーシン
グ62a、62bは取り付け角度が変えられるように蝶
番部64によって連結し、コーキング材66によってシ
ールする。ケーシング62a、62bの取り付け角度を
可変にするのは、屋根の角度に応じて角度調整したり、
瓦の取り付けに対応できるようにするためである。
【0036】ケーシング62a、62bは両側縁側が低
位になるよう段差形状に形成するとともに、内部に空気
を流通させる空間をあけて設置する。70はケーシング
62a、62b内に構成される通気路を遮断する遮蔽板
である。この遮蔽板70によって通気路を開閉する機構
は前述した自動開閉装置での機構と同様の考え方による
もので、スプリング72の弾性力と熱感知記憶合金によ
って作製したバネ部材74の弾性力を利用することによ
っている。
【0037】遮蔽板70はケーシング62a、62bの
内部で開閉可能に上端縁を支持し、スプリング72は遮
蔽板70を閉止する向きに付勢し、バネ部材74は弾性
力が発揮された際には遮蔽板70を開く向きに付勢する
よう配置する。実施形態ではスプリング72は遮蔽板7
0を内向きに引くように配置され、バネ部材74は遮蔽
板70を外向きに引くように配置されている。
【0038】バネ部材70は熱感知記憶合金であり外気
温が高くなった際に弾性が発揮される。その際にはスプ
リング72の弾性力に抗して遮蔽板70を外向きに回動
させ、通気路を開くことができるように収縮力が設定さ
れている。76は防虫網である。1階および2階から上
昇してきた空気は、棟の開口部からケーシング62a、
62bに進入し、遮蔽板70が開いていることによっ
て、そのまま外部に放出され、住宅全体としての空気の
流れが完成する。
【0039】外気温が低く、外部通気層10、内部通気
層20に外部の空気を取り込まない状態の場合には、通
気装置60でも遮蔽板70を閉止して小屋裏から外部に
空気を流出させないようにする。このように、空気の流
れを遮断することで、暖房等によって温められた空気を
余分に外部に流出させることなく、効果的な暖房をなす
ことができる。
【0040】このように、小屋裏の通気装置60で通気
を制御することによって、住宅全体の通気を制御するこ
とができ、外気温が低い場合には外部通気層10、内部
通気層20、屋根裏部分での通気を抑制して断熱、暖房
効果を好適に作用させることができる。また、外気温が
高くなってきた場合には通気させて、柱、土台等の構造
体へ空気を流通させ、これによって木材の蒸れ等を防止
して好適な状態に住宅を維持管理することができる。こ
のような通気構造を採用することにより、壁面での呼吸
作用とあわせて空気の淀みをなくし、かび、ダニ等を発
生させず、きわめて健康的な住環境を提供することが可
能となる。
【0041】上記実施形態では外部通気層10と内部通
気層20での空気の通流を制御する通気断熱構造につい
て説明したが、部屋内の温湿度調節には床下からの通気
がもっとも大きく作用する。外部通気層10から進入す
る空気にくらべて床下から内部通気層20に進入する空
気は部屋の壁面と直接作用し、部屋内での温湿度の調節
にもっとも寄与することになるからである。夏期では外
部通気層10に進入した暑い外気が内部通気層20にも
進入すると部屋が暑くなるから、外部通気層10と内部
通気層20を連通せず、外部通気層10から内部通気層
20へ外気が進入しないようにするのがよい。
【0042】図11は外部通気層10から内部通気層2
0への空気の通流を閉止し、内部通気層20へは床下の
みから空気を通流させるように構成した実施形態を示
す。本実施形態で使用している自動開閉地窓44は、基
礎45に設けた貫通孔にケーシング部44aを装着し、
ケーシング部44aの内面上部に板状の開閉ダンパー4
4bの上端縁を軸支したものである。開閉ダンパー44
bの下縁側で開閉ダンバー44bを挟む両側位置に、各
々熱感知記憶合金によって形成したバネ部材40cとス
プリング44dをケーシング部44aの内面との間に張
設する。スプリング44dは収縮方向すなわち開閉ダン
パー44bを閉める向きに付勢するバネであり、バネ部
材40cは外気温が所定温度以上になったときに前記ス
プリング44dの弾性力を上回る収縮弾性力を発揮する
ものである。
【0043】図12に自動開閉地窓44の斜視図を示
す。冬期等の外気温が低い際にはスプリング44dの弾
性力により開閉ダンパー44bはケーシング部44aの
前面の開口部を閉止し、夏期等の外気温が高い際にはバ
ネ部材40cの収縮弾性力によって開閉ダンパー44b
が引き上げられ、開口部を開放して外気を取り入れ可能
となる。44eはケーシング部44aの前面の開口部を
遮蔽する網である。
【0044】自動開閉地窓44から床下内に導入された
外気は内部通気層20に流入して壁面内を通流するが、
自動開閉地窓44の開閉ダンパー44bの開閉操作のみ
で内部通気層20の通気を制御することは精度のよい制
御にならないから、本実施形態では内部通気層20での
通気を制御する通気制御部80を設けて自動開閉地窓4
4とともに通気を制御するようにしている。通気制御部
80は開口側を土台46に向けて設置する断面コの字状
に形成した通気管82と、通気管82の内面上部にスラ
イド可能に装着された遮蔽板84とを有する。
【0045】通気管82を土台46の上面に設置するこ
とにより、通気管82に囲まれた内側空間が連通部とな
る。86は通気管82の床下側の側面で開口する通気口
である。この通気口86は自動開閉地窓44から導入さ
れた外気を通気管82内にとり込むための導入口とな
る。土台46には根太や床下断熱材をこれに添わせて設
置するが、これらを設置する際に通気口86が塞がれな
いようにする必要がある。88は通気管82の上面で開
口する通気孔である。前記遮蔽板84はこの通気孔88
に合わせて開口が形成されており、遮蔽板84を長手方
向にスライド移動させることによって通気孔88を開口
させあるいは閉止させる。
【0046】遮蔽板84をスライド移動させる機構は前
述した排気口40、通気口42に設けた通気制御用の開
閉機構と同様で、遮蔽板84を通気孔88が閉止する向
きに付勢するスプリングと通気孔88が開放する向きに
収縮弾性力が作用する熱感知記憶合金によって形成した
バネ部材を装着することによって形成される。もちろ
ん、遮蔽板84をスライド移動させる機構として他の構
成を採用してもよい。以上の構成により、通気制御部8
0は外気温が所定温度以上になってくると遮蔽板84が
スライド移動し、通気口86から通気管84内に進入し
た空気が通気孔88を通って内部通気層20内に流入
し、外気温が下がると遮蔽板84によって通気孔88が
遮蔽され、内部通気層20への外気の進入が阻止され
る。
【0047】このように、土台46に通気制御部80を
設けた場合は、自動開閉地窓44による通気制御とあわ
せて外気温に応じた内部通気層20の通気制御がなさ
れ、より精度のよい通気制御が可能となる。なお、通気
制御部80を設けた場合は自動開閉地窓44を通常の固
定型の地窓とし、内部通気層20での通気量の制御をも
っぱら通気制御部80で行うようにしてもよい。通気管
84を土台46側に開口部を配置するようにしたことで
通気管84での通気により土台46部分での通気も確保
できるようになる。
【0048】本発明に係る建築物の通気断熱構造による
場合は、外部通気層10と内部通気層20とが断熱作用
を有することから、たとえば冬期においては通気が遮断
された内部通気層20によって部屋が包まれたようにな
り、外気から遮蔽されることによって効率的な暖房がな
され、効率的な省エネルギーを図ることができる。ま
た、夏期においては外部通気層10と内部通気層20が
通気されることによって好適な冷却がなされ、省エネル
ギーに寄与することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る建築物の通気断熱構造によ
れば、上述したように、外部通気層と内部通気層での通
気を制御し、壁面からの吸排湿作用と合わせることによ
り建物全体として所要の換気作用を奏させることがで
き、きわめて健康で良好な住環境を提供することを可能
とする。また、構造材として使用する木材等の蒸れを防
止し、建築物の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る熱感知記憶合金を用いた通気制御装
置を用いることにより、簡易な構成で、季節に応じて適
切な通気管理を可能とし、健康的な住環境を容易に得る
ことを可能にし、省エネルギーを図ることができる等の
著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築物の通気断熱構造を適用した
住宅の構成を示す説明図である。
【図2】外部通気層および内部通気層の構成を示す断面
図である。
【図3】柱部材の取り付け構造を示す説明図である。
【図4】吸気巾木の斜視図である。
【図5】自動開閉装置の構成およびその作用を示す断面
図である。
【図6】自動開閉装置の構成およびその作用を示す断面
図である。
【図7】自動開閉装置の他の構成を示す断面図である。
【図8】通気口に設ける開閉機構を示す断面図である。
【図9】スライド板の平面図である。
【図10】通気装置の構成を示す説明図である。
【図11】建築物の通気断熱構造の他の実施形態を示す
説明図である。
【図12】自動開閉地窓の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 外部通気層 12 構造用パネル 14 外壁材 16 水切り部 20 内部通気層 22 断熱材 24 内壁材 30 自動開閉装置 31、70 遮蔽板 32 ガイドロッド 34、72 スプリング 35、74 バネ部材 40 排気口 42 通気口 43 スライド板 44 自動開閉地窓 44b 開閉ダンパー 44c バネ部材 45 基礎 46 土台 48 柱部材 50 吸気巾木 60 通気装置 62a、62b ケーシング 70 遮蔽板 80 通気制御部 82 通気管 84 遮蔽板 86 通気口 88 通気孔

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面構成部材の外面と外壁材との間で空
    気を流通させる外部通気層と、前記壁面構成部材の内面
    と内壁材との間で空気を流通させる内部通気層とにより
    壁面構成部材の内外に各々通気層を設けた建築物の通気
    断熱構造であって、 前記内壁材を吸排湿可能に設けるとともに、 前記外部通気層と前記内部通気層を連通させ、かつ前記
    内部通気層を床下空間と連通させて設け、 冬期等の外気温が低い際には前記外部通気層および内部
    通気層への外気の進入を阻止し、夏期等の外気温が高い
    際に前記外部通気層および内部通気層へ外気を進入させ
    る通気制御装置を設けたことを特徴とする建築物の通気
    断熱構造。
  2. 【請求項2】 壁面構成部材の外面と外壁材との間で空
    気を流通させる外部通気層と、前記壁面構成部材の内面
    と内壁材との間で空気を流通させる内部通気層とにより
    壁面構成部材の内外に各々通気層を設けた建築物の通気
    断熱構造であって、 前記内壁材を吸排湿可能に設けるとともに、 前記外部通気層と前記内部通気層とを独立した通気層に
    形成し、かつ前記内部通気層を床下空間と連通させて設
    け、 冬期等の外気温が低い際には前記内部通気層への外気の
    進入を阻止し、夏期等の外気温が高い際に前記内部通気
    層へ外気を進入させる通気制御装置を設けたことを特徴
    とする建築物の通気断熱構造。
  3. 【請求項3】 前記通気制御装置として、前記外壁材の
    下部に設けた水切り部に、熱感知記憶合金を用いて前記
    外部通気層の開口部を開閉する遮蔽板を有する自動開閉
    装置を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の
    建築物の通気断熱構造。
  4. 【請求項4】 前記壁面構成部材等を支持する基礎に、
    冬期等の外気温が低い際には床下への外気の進入を阻止
    し、夏期等の外気温が高い際に床下へ外気を進入可能と
    する、熱感知記憶合金を用いた自動開閉地窓を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の建築物の通気断
    熱構造。
  5. 【請求項5】 前記壁面構成部材等を支持する土台に、
    床下空間と前記内部通気層とを連絡するとともに、冬期
    等の外気温が低い際には内部通気層への空気の進入を阻
    止し、夏期等の外気温が高い際に内部通気層への空気の
    進入を可能とする通気制御部を設けたことを特徴とする
    請求項1または2記載の建築物の通気断熱構造。
  6. 【請求項6】 前記外部通気層および内部通気層に連通
    する通気路を屋根の棟部分に設けた開口部に連通させて
    設け、前記開口部に冬期等の外気温が低い際には前記通
    気路への空気の進入を阻止し、夏期等の外気温が高い際
    に前記通気路への空気の進入を可能とする通気装置を設
    けたことを特徴とする請求項1または2記載の建築物の
    通気断熱構造。
  7. 【請求項7】 前記外部通気層の上部に設ける排気口
    に、冬期等の外気温が低い際には前記外部通気層からの
    空気の排出を阻止し、夏期等の外気温が高い際には前記
    外部通気層から空気を排出する開閉機構を設けたことを
    特徴とする請求項1または2記載の建築物の通気断熱構
    造。
  8. 【請求項8】 屋根裏への通気のため軒天に設けられる
    通気口に、冬期等の外気温が低い際には屋根裏への外気
    の進入を阻止し、夏期等の外気温が高い際には屋根裏へ
    外気を進入させる開閉機構を設けたことを特徴とする請
    求項1または2記載の建築物の通気断熱構造。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の自動開閉装置を備えた建
    築物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であって、前
    記自動開閉装置が、前記外部通気層の開口部を遮蔽板に
    よって開閉可能に設 けるとともに、冬期等の外気温が低い際にはスプリング
    による弾性力の作用により前記遮蔽板が一方向に押動さ
    れて前記開口部が閉止され、夏期等の外気温が高い際に
    は前記スプリングの弾性力を上回る力が所定温度範囲に
    わたって作用するバネ部材により前記遮蔽板が他方向に
    押動されて前記開口部が開放可能に設けられたことを特
    徴とする通気制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項4記載の自動開閉地窓を備えた
    建築物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であって、 前記自動開閉地窓が、前記基礎に装着されたケーシング
    部の開口部を開閉ダンパーによって開閉可能に設けると
    ともに、冬期等の外気温が低い際にはスプリングによる
    弾性力の作用により前記開閉ダンパーが一方向に押動さ
    れて前記開口部が閉止され、夏期等の外気温が高い際に
    は前記スプリングの弾性力を上回る力が所定温度範囲に
    わたって作用するバネ部材により前記開閉ダンパーが他
    方向に押動されて前記開口部が開放可能に設けられたこ
    とを特徴とする通気制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の通気制御部を備えた建
    築物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であって、 前記通気制御部が、床下空間と前記内部通気層との間の
    通気を制御する遮蔽板を移動可能に設けるとともに、冬
    期等の外気温が低い際にはスプリングによる弾性力の作
    用により前記遮蔽板が一方向に押動されて床下空間から
    内部通気層への通気が阻止され、夏期等の外気温が高い
    際には前記スプリングの弾性力を上回る力が所定温度範
    囲にわたって作用するバネ部材により前記遮蔽板が他方
    向に押動されて床下空間から前記内部通気層へ通気可能
    に設けられたことを特徴とする通気制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項6記載の通気装置を備えた建築
    物の通気断熱構造に用いる通気制御装置であって、 前記通気装置が、前記開口部を遮蔽板により開閉可能に
    設けるとともに、冬期等の外気温が低い際にはスプリン
    グによる弾性力の作用により前記遮蔽板が一方向に押動
    されて前記開口部から外部への通気が阻止され、夏期等
    の外気温が高い際には前記スプリングの弾性力を上回る
    力が所定温度範囲にわたって作用するバネ部材により前
    記遮蔽板が他方向に押動されて前記通気路から外部へ通
    気可能に設けられたことを特徴とする通気制御装置。
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