JP3672783B2 - 輸血用血液製剤照合システム - Google Patents

輸血用血液製剤照合システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関において患者に血液製剤(全血や血小板等)を輸血するに際して、患者の誤認を回避し、当該患者に所定の血液製剤を確実に輸血するための輸血用血液製剤照合システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、血液製剤の輸血は例えば次のような手順で行われている。
1.検査担当者が患者の血液を採血し、当該血液のABO型及びRh型を検査し、さらに必要な場合は抗体スクリーニング試験によって不規則抗体の有無を確認する。
2.血液センターから届けられた又は以前に届けられて保管されている血液製剤のうちから、当該患者の血液型と同型の血液製剤についてクロスマッチ試験(交差試験)を行う。尚、クロスマッチ試験とは患者の血液と、血液パックに備え付けられているパイロットチューブ内の血液とを混ぜ、凝固の有無で適合性を判別する試験である。
3.検査担当者はクロスマッチ試験に合格した血液(血液パック)と検査結果を看護婦や医師等の実際に輸血を担当する者に引き渡す。
4.血液パック及び検査結果を受け取った看護婦や医師等は、輸血予定患者に口頭で氏名を尋ねるとか、患者が装着しているリストバンドに記載されている患者の氏名を目視で確認することによって、患者の同一性を確認し、輸血を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の輸血手順には次のような課題があった。
1.口頭で氏名を確認する場合は、患者及び看護婦や医師の双方に聞き間違えの可能性があり、その結果、誤った血液製剤を輸血してしまうといった医療ミスが発生する虞がある。特に老人や思考障害患者は自己の氏名を正確に認識していないことが多く、口頭による氏名の確認のみで輸血を行うのは非常に危険である。さらに、意識を喪失している患者に対しては口頭による氏名の確認が不可能である。
2.患者が装着しているリストバンドに記載されている患者の氏名を目視で確認する場合も、記載されている氏名を見間違えたり、読み間違えたりしてやはり患者を誤認する虞がある。また、氏名は手書きされているのが通常なので誰でも容易に修正することができるという危険を含んでいる。
3.輸血予定の血液製剤と実際に輸血する血液製剤との同一性は看護婦や医師が目視で確認するしかないため、その不一致に気付かずに誤った血液製剤を輸血してしまう虞がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は簡易且つ確実に輸血予定患者と、実際に輸血を受ける患者との同一性、及び輸血予定の血液製剤と、実施に輸血される血液製剤との同一性を確認することができる輸血用血液製剤照合システムを提供することにある。
【0005】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムは、次の1〜8の構成を備えた輸血用血液製剤照合システムである。
1.バーコードスキャナと表示画面とを備え、且つ、患者ごとのID番号、血液型、不規則抗体の有無等の輸血予定患者情報と、患者ごとの輸血予定血液製剤のロット番号・種類・量・クロスマッチ試験の結果等の血液製剤情報とを入力可能であり、コンピュータに入力されている前記輸血予定患者情報及び血液製剤情報をダウンロードして入力可能な携帯端末
2.携帯端末は患者の所定部位に装着されたバンド又は患者の爪や身体の一部にバーコード表示されている患者のID番号を前記バーコードスキャナによりスキャンしてID番号を自動的に入力可能であり、
3.同携帯端末は当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報を前記表示画面に表示でき、
4.同携帯端末は実際に血される輸血用血液製剤のロット番号が入力されると、このロット番号と前記輸血予定血液製剤のロット番号とを照合してその一致・不一致を判別して画面に表示でき、
5.携帯端末は血液製剤情報として入力されている輸血予定血液製剤のうち、いずれの血液製剤が使用されたかの情報を入力でき、入力された情報が前記表示画面に表示でき、
6.携帯端末に入力された情報は当該携帯端末からコンピュータにアップロード可能であり、
7.前記携帯端末とコンピュータとのデータの送受信が有線又は無線で行われ、
8.当該携帯端末の表示画面の表示が、輸血中の副作用情報を入力可能な副作用入力モードに切り替えられて、副作用じた血液製剤のロット番号、症状その他の必要な情報が携帯端末に入力可能である。
【0006】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムの他の一つは、前記輸血用血液製剤照合システムにおいて、コンピュータに入力されている輸血予定患者情報及び血液製剤情報が携帯端末ダウンロードされる際に、同情報の全部又は一部が携帯端末の表示画面に表示されて、ダウンロードされている情報を目視で確認できることを特徴とするものである。
【0007】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムの他の一つは、前記輸血用血液製剤照合システムにおいて、携帯端末は緊急事態時には、通常であれば輸血が許されない血液製剤であっても、責任者の許可により所定の操作を行うことができ、且つ責任者を特定可能な情報が入力され、更に、前記操作により同種血或いはO型の血液製剤が輸血される場合は輸血可能となり、同種血或いはO型の血液製剤以外が輸血される場合は輸血不可能となることを特徴とするものである。
【0008】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムの他の一つは、前記輸血用血液製剤照合システムにおいて、携帯端末の表示画面に当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報表示されると、輸血予定の血液製剤がA型の場合は血液製剤のロット番号や製剤名の近傍に、黄色のボックス内に「A」の文字が表示されたグラフィックスが、B型の場合は白色のボックス内に「B」の文字が表示されたグラフィックスが、AB型の場合は赤色のボックス内に「AB」の文字が表示されたグラフィックスが、O型の場合は青色のボックス内に「O」の文字が表示されたグラフィックスが夫々表示され、実際に輸血する血液製剤のロット番号読み込まれると、その血液製剤がA型の場合はロット番号の色又はその周囲の色が黄色に、B型の場合は白色、AB型の場合は赤色に、O型の場合は青色に夫々変化し、前記ボックスの色と変化したロット番号又はその周囲の色との一致、不一致によって血液製剤の同一性を確認可能としたことを特徴とするものである。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の輸血用血液製剤照合システムの第1の実施形態を説明する。この輸血用血液製剤照合システムは、輸血に際し、予め輸血予定患者情報及び血液製剤情報が入力された携帯端末に患者のID番号を入力して、同携帯端末に当該ID番号が割り当てられた患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報を表示させ、さらに当該携帯端末に実際に輸血される輸血用血液製剤のロット番号を入力し、このロット番号と血液製剤情報として予め入力されているロット番号とを照合して、その一致・不一致を判別するものであり、図1に示すように前記輸血予定患者情報及び血液製剤情報を入力し、これを管理可能なコンピュータ1と、患者のID番号が表示されたバンド2と、前記携帯端末3とコンピュータ1との間で情報を送受信するためのインターフェイスとして機能するターミナル(クレードル)4と、ターミナル4を介して前記コンピュータ1との間で輸血予定患者情報及び血液製剤情報を含む各種情報を送受信可能な携帯端末(ハンディーターミナル)3とから構成されている。
【0011】
前記コンピュータ1は本件発明者が開発したソフトウエアプログラム又は情報管理のための一般的なソフトウエアプログラムがインストールされた市販のパーソナルコンピュータであり、当該コンピュータ1には患者ごとのID番号、氏名、性別、血液型(ABO型及びRh型)、不規則抗体の有無等からなる輸血予定患者情報と、クロスマッチ試験に合格した輸血予定血液製剤のロット番号・種類・量(パック数)、クロスマッチ試験の結果等からなる血液製剤情報が入力され、管理されている。輸血予定患者情報又は血液製剤情報の項目は前記の項目に限られず、必要に応じて項目を増減することができる。さらに当該コンピュータ1には本発明の輸血用血液製剤照合システムに利用されるか否かに関わらず輸血システムに関する様々な情報を入力し、管理しておくこともできる。
【0012】
バンド2は図2に示すように患者の手首に巻き付けることが可能な長さの帯状の用紙に患者ごとのID番号をバーコード表示(印刷)すると共に、必要に応じて患者の氏名、血液型、生年月日、数字表記されたID番号(患者コード番号)、病院名、病棟名等の情報を表示(印刷)したものであり、表示されているID番号を持つ患者の手首に巻き付けて装着されるものである。
【0013】
ターミナル4は図1に示すように台座10の上面に、携帯端末3を上方から差込み可能な断面形状略コ字形の保持プレート12が立設された台であり、保持プレート12の内側下部には、前記コンピュータ1のシリアルポートに接続されるコネクタ(図示しない)と導通した端子14が設けられ、当該保持プレート12の内側に携帯端末3を差し込んでセットすると、同携帯端末3の背面下部に設けられている端子(図示しない)が前記端子14と接触・導通してコンピュータ1との間で情報の送受信が可能となるようにしたものである。尚、保持プレート12の内側に差し込まれた携帯端末3は、その側面及び背面が保持プレート12に支持され、台座10の上に斜めに起立した状態に保持される。
【0014】
携帯端末3は図1に示すようにタッチセンサ付きの液晶画面16及びバーコードスキャナ(レーザバーコードスキャナ)18を備えた小型コンピュータであり、前記コンピュータ1からダウンロードされる輸血予定患者情報及び血液製剤情報を取り込むための取込モード、入力されている情報をコンピュータ1にアップロードするための出力モード、輸血予定の血液製剤のうち、実際にはいずれの血液製剤が使用され、いずれの血液製剤が未使用であったかに関する情報を入力するための使用確認モード、輸血中に生じた副作用に関する情報を入力するための副作用入力モード、の4つのモードを備え、これらを任意に切替可能としてある。なお、モードは図3に示すように液晶画面16の上部に表示される「取込」「出力」「使用確認」「副作用」の各文字をタッチすると自動的に切り替えられるようにしてある。具体的には当該携帯端末3を前記ターミナル4にセットし、液晶画面16の「取込」の文字(図3)にタッチすると、取込モードが選択され、コンピュータ1に入力されている輸血予定患者情報及び血液製剤情報がダウンロードされる。なお、これらの情報がダウンロードされる際には同情報の全部又は一部が液晶画面16に順次表示され、ダウンロードされている情報を目視で確認できるようにしてある。また、輸血が終了した後に液晶画面16の「使用確認」の文字(図3)にタッチすると、使用確認モードが選択され、同液晶画面16に図4に示す「使用確認」「未使用返品」の2つの項目が表示され、「使用確認」を選択した状態で実際に輸血された血液製剤のロット番号をスキャンし、「未使用返品」を選択した状態で未使用の血液製剤のロット番号をスキャンすると、血液製剤情報として入力されていた輸血予定血液製剤のうち、実際に使用された血液製剤の種類及び量、未使用血液製剤の種類及び量の夫々が携帯端末3に情報として入力される。なお、「使用確認」「未使用返品」の項目のうち、選択された項目は反転表示されるようにしてある。さらに、輸血中に患者に副作用が発生した場合は、液晶画面16の「副作用」の文字(図3)をタッチすると、副作用入力モードに切り替わり、副作用を生じさせた血液製剤のロット番号、症状その他の必要な情報が入力可能となる。またさらに、携帯端末3は前記ターミナル4にセットし、液晶画面16の「出力」の文字(図3)にタッチすると、出力モードが選択され、前記のようにして入力された血液製剤の使用結果に関する情報や副作用に関する情報がコンピュータ1にアップロードされる。
【0015】
また、輸血予定患者情報及び血液製剤情報が入力された携帯端末3は、前記バーコードスキャナ18で患者に装着されているバンド2にバーコード表示されたID番号(図2)をスキャンして同ID番号を入力すると、図3に示すように当該ID番号の患者に関する輸血予定患者情報及び血液製剤情報が前記液晶画面16に表示される。さらに、血液パックに貼られたシール上にバーコード表示された血液製剤のロット番号をスキャンして同ロット番号を入力すると、そのロット番号と血液製剤情報として予め入力されている輸血予定血液製剤のロット番号とを照合し、それらが一致するか否かを自動的に判別して、一致する場合には液晶画面16上の当該血液製剤名が反転表示され、一致しない場合には反転しないことで警告を与える。もっとも、一致・不一致の表示は例えば、一致する場合に「ピッ」という確認音(単音)を発し、不一致の場合は「ピー」という警告音(連続音)を発するようにすることもでき、さらには一致する場合には所定のランプが点灯し、不一致の場合は当該ランプが点滅して警告を与えるようにすることもでき、これ以外の方法で一致・不一致を表示するようにすることもできる。
【0016】
前記液晶画面16はスクロール機能を備えており、情報量が多い場合でも画面をスクロールすることで当該全ての情報を目視で確認できるようにしてある。
【0017】
本発明の輸血用血液製剤照合システムを使用して患者に血液製剤を輸血する手順の一例を説明する。
1.診療科から依頼を受けた検査科が患者から血液を採血し、血液型(ABO型又は/及びRh型)を判別し、抗体スクリーニングによって不規則抗体の有無を確認する。
2.次に血液センターから取り寄せた、又は以前に取り寄せて保管しておいた血液製剤のうちから、前記試験で判明した患者の血液型と同型の血液製剤についてクロスマッチ試験を行って患者の血液との適合性を確認する。
3.クロスマッチ試験に合格した血液製剤のロット番号と共に、前記血液型試験、抗体スクリーニング試験の結果をコンピュータ1に入力して当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報を形成する。なお、輸血予定患者情報のうち、ID番号、氏名、生年月日、入院病棟名等の情報は当該患者の来院時や入院時等の所定時期に予めコンピュータ1に入力しておいてもよく、この段階で他の情報と共に入力してもよい。
4.ターミナル4に携帯端末3をセットし、同端末3を取込モードに切り替えて、前記コンピュータ1に入力されている輸血予定患者情報及び血液製剤情報を当該携帯端末3にダウンロードする。また、コンピュータ1に接続されたプリンタによってバンド2に当該患者のバーコード化されたID番号を印刷する。この際、必要に応じて患者の氏名、血液型、生年月日等の情報もバンド2に印刷する。
5.以上の作業が終了したらバンド2及び携帯端末3を診療科に引き渡す。
6.バンド2及び携帯端末3を引き取った診療科は患者の手首にバンド2を装着し、同患者及び携帯端末3を実際に輸血を行う看護婦や医師に引き渡す。
7.輸血担当者は、輸血前に、携帯端末3のバーコードスキャナ18でバンド2に表示されているID番号をスキャンして同端末3の液晶画面16に当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報を表示させる。次に実際に輸血される血液製剤のロット番号を携帯端末3のバーコードスキャナ18でスキャンして同端末3に入力する。なお、ロット番号は前記のように血液パックに貼られたシール上に表示されているが、通常このシールにはロット番号の他に血液製剤名、採血年月日、有効期限等も表示されている。血液製剤のロット番号が入力された携帯端末3は同ロット番号と血液製剤情報として予め入力された輸血予定血液製剤のロット番号とを照合し、その一致・不一致を自動的に判別して、その結果を前記のようにして表示する。輸血予定の血液パックが複数ある場合は、順次それらパックに表示されているロット番号をスキャンしていく。輸血担当者はロット番号が一致した血液製剤のみを当該患者に輸血する。
8.輸血中に患者に副作用が発生したら携帯端末3を副作用入力モードに切り替えて副作用を生じさせた血液製剤のロット番号、症状その他の必要な情報を入力する。
9.輸血が終了したら、携帯端末3を使用確認モードに切り替え、液晶画面16に表示された「使用確認」項目を選択し、実際に輸血した血液製剤のロット番号をスキャンし、継いで「未使用返品」項目を選択し、未使用の血液製剤のロット番号をスキャンする。
10.以上の作業が終了したら携帯端末3を検査科に戻す。検査科では携帯端末3を再度ターミナル4にセットし、同端末3を出力モードに切り替えて、当該端末3に入力されている情報をコンピュータ1にアップロードする。なお、情報がアップロードされたコンピュータ1は未使用血液製剤を在庫としてカウントする。
【0018】
(実施形態2)
緊急事態のため、通常であれば輸血が許されない血液製剤であっても責任者(医師等)の権限で輸血を許す場合がある。従って、携帯端末3は予め入力されている輸血予定血液製剤のロット番号と、輸血に際して入力された血液製剤のロット番号(実際に輸血される血液製剤のロット番号)が不一致の場合でも、所定の操作を行うことによって警告を解除できるようにすることが望ましい。但し、その場合は責任の所在を明確にするため、輸血を許可した責任者の氏名等のその者を特定可能な情報が入力されないと警告が解除されないようにすることが望ましい。また、そのような情報が入力されても凍結血小板を除いて同種血或いはO型の血液製剤以外を輸血しようとする場合には警報が解除されないようにする。尚、輸血しようとする血液製剤がこれら以外のものであるか否かは同製剤のロット番号を携帯端末3に入力するだけで判別できる。
【0019】
携帯端末3のモード切り替えは液晶画面16にタッチする方法に限定されるものではなく、例えば別紙に印刷された所定のバーコードをバーコードスキャナ18で読み取ることによってモードが切り替えられたり、モード切替スイッチを設けたりする方法を採用することもできる。
【0020】
携帯端末3の電源には乾電池や充電可能なバッテリーその他の所望の電源のうちから使用頻度、使用環境、ランニングコスト等の様々な観点を考慮してより好適なものを選択することができる。電源に充電可能なバッテリーを用いる場合にはターミナル4に充電機能を付加し、ターミナル4に携帯端末3をセットすると自動的に充電が行われるようにすることが望ましい。
【0021】
前記実施形態ではコンピュータ1と携帯端末3との間で情報の送受信を行うためにターミナル4を使用したが、携帯端末3にターミナル4の機能を付加することによって、コンピュータ1との間で直接情報の送受信を行うようにすることもできる。
【0022】
ID番号が表示されたバンド2は必ずしも患者の手首に装着する必要はなく、足首や二の腕その他の所定部位に装着することができる。この場合、バンド2の長さを装着される部位に応じて適切な長さとすることは勿論である。さらに、ID番号はバンド2に表示せずに患者が首から掛けることができる紐付きの札に表示することもでき、また、ID番号が表示されたシールを患者の衣服に貼り付けてもよい。また、患者の爪や身体の一部にID番号(バーコード)を転写してもよい。
【0023】
携帯端末3の画面は液晶方式の画面に限定されるものではなく、その他の方式の画面を用いることもできる。また、画面は必ずしもタッチセンサを備えていなくてもよく、カラーでもモノクロでもよい。さらに、画面の方式に関わらず、同画面の表示レイアウトは図示したものに限定されず、表示項目を変更したり、項目の配置を変更したり、重要な項目を強調表示したり、絵文字を用いたり、その他の所望のレイアウトとすることができる。
【0024】
(実施形態3)
携帯端末3の液晶画面16に当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報を表示させると、輸血予定の血液製剤がA型の場合は図5に示すように、ロット番号や製剤名の近傍に、黄色のボックス内に「A」の文字が表示されたグラフィックスが表示され、B型の場合は白色のボックス内に「B」の文字が表示されたグラフィックス、AB型の場合は赤色のボックス内に「AB」の文字が表示されたグラフィックス、O型の場合は青色のボックス内に「O」の文字が表示されたグラフィックスが夫々表示され、次に実際に輸血する血液製剤のロット番号を読み込むと、その血液製剤がA型の場合はロット番号の色又はその周囲の色が黄色に変化し、B型の場合は白色、AB型の場合は赤色、O型の場合は青色に夫々変化し、前記ボックスの色と変化したロット番号又はその周囲の色との一致、不一致によって血液製剤の同一性を確認可能とすることもできる。前記血液型ごとの色は現在一般的に用いられている色であるが、これに限定されるものではなく他の色とすることもできる。
【0025】
また、実際に輸血する血液製剤のロット番号を読み込むと、前記ボックスの隣に、同製剤の血液型に応じて同一のボックスがもう1つ表示され、2つのボックスの色の一致、不一致によっても血液製剤の同一性を確認可能とすることもできる。この場合、2つのボックスは縦又は横に並んで表示されるようにするとその一致、不一致が一目で判断でき、望ましい。前記何れの場合も表示されるボックスの形状は丸、三角、四角その他の所望の形状を選択することができる。
【0026】
携帯端末3のバーコードスキャナ18は、端末本体と一体のものでも、別体で端末本体に脱着可能なものでもよい。バーコードスキャナ18を端末本体に脱着可能とした場合は、読み取ったバーコード情報を有線又は無線で本体に送信するようにする。また、コンピュータ1とターミナル(クレードル)4とは有線で接続されるもの以外に無線で接続されるものであってもよい。バーコードスキャナ18と端末本体との間、又はコンピュータ1とターミナル4との間で無線による情報の送受信を行う場合は、例えば電波や赤外線等を用いることができる。この場合、電波や赤外線の送受信装置その他の機器を必要に応じて使用する。
【0027】
パソコン1による情報の管理を日付単位で行い、パソコン1から携帯端末3への1回のダウンロードでその日に輸血予定の患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報が携帯端末3に取り込まれるようにすることができる。この場合、パソコン1の内部時計の日付情報に基づいて自動的にその日に輸血予定患者として登録されている1人又は2人以上の患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報がダウンロードされるようにしてもよく、キーボード等から日付を入力し、指定された日付に輸血予定の患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報がダウンロードされるようにしてもよい。勿論、1回のダウンロードでパソコン1の全ての情報を携帯端末3にダウンロードすることもできる。
【0028】
【発明の効果】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムは次のような効果を有する。
1.情報として入力されている輸血予定血液製剤のロット番号と、実際に輸血される血液製剤のロット番号を機械的に照合するので、照合ミスがなく、予定されている血液製剤を間違えなく輸血することができる。
2.患者のID番号が入力されると当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報が表示されるので、輸血予定血液製剤を目視によっても確認可能である。さらに、当該患者に関する様々な情報を一目で把握することが可能となる。
【0029】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムは次のような効果を有する。
1.携帯端末はバーコードスキャナを備え、バーコード表示された患者のID番号又は輸血用血液製剤のロット番号をスキャンするとこれらが自動的に入力されるので、入力ミスの虞れがなく、手入力する手間や時間も省かれる。
【0030】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムは次のような効果を有する。
1.患者のID番号は当該患者の手首、足首その他の所定部位に装着されたバンドに表示されているので、患者を取り違えることがない。
2.さらに、当該患者が身に付けているバンドに表示されているID番号を携帯端末に入力することによって、同ID番号の患者に関する血液製剤情報が自動的に呼び出され、この情報中に含まれる輸血予定血液製剤のロット番号と実際に輸血される血液製剤のロット番号とが照合されるので予定外の血液製剤を誤って輸血する虞れがない。
【0031】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムは次のような効果を有する。
1.携帯端末に入力されている輸血予定患者情報及び血液製剤情報は、それらが入力されているコンピュータから当該携帯端末にダウンロードされたものであるので、携帯端末への入力の手間や時間が省かれ、入力ミスの可能性も少なくなる。
【0032】
本件出願の輸血用血液製剤照合システムは次のような効果を有する。
1.携帯端末は血液製剤情報として入力されている輸血予定血液製剤のうち、いずれの血液製剤が使用され、いずれの血液製剤が未使用かの情報を入力可能であり、入力された情報は当該携帯端末からコンピュータにアップロードされるので、血液(血液パック)の管理を容易且つ正確に行うことができる。
2.未使用の血液製剤に関する記録が残るため、次回の輸血に際してその記録を参考にすることで無駄な血液製剤を準備しなくても済むようになり、結果的に血液の節約になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の輸血用血液製剤照合システムの構成を示す概略図。
【図2】 バンドの一例を示す説明図。
【図3】 携帯端末の画面構成の一例を示す説明図。
【図4】 使用確認モードにおける携帯端末の画面構成の一例を示す説明図。
【図5】 携帯端末の画面構成の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 コンピュータ
2 バンド
3 携帯端末
4 ターミナル

Claims (4)

  1. 次の1〜8の構成を備えたことを特徴とする輸血用血液製剤照合システム。
    1.バーコードスキャナと表示画面とを備え、且つ、患者ごとのID番号、血液型、不規則抗体の有無等の輸血予定患者情報と、患者ごとの輸血予定血液製剤のロット番号・種類・量・クロスマッチ試験の結果等の血液製剤情報とを入力可能であり、コンピュータに入力されている前記輸血予定患者情報及び血液製剤情報をダウンロードして入力可能な携帯端末
    2.携帯端末は患者の所定部位に装着されたバンド又は患者の爪や身体の一部にバーコード表示されている患者のID番号を前記バーコードスキャナによりスキャンしてID番号を自動的に入力可能であり、
    3.同携帯端末は当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報を前記表示画面に表示でき、
    4.同携帯端末は実際に血される輸血用血液製剤のロット番号が入力されると、このロット番号と前記輸血予定血液製剤のロット番号とを照合してその一致・不一致を判別して画面に表示でき、
    5.携帯端末は血液製剤情報として入力されている輸血予定血液製剤のうち、いずれの血液製剤が使用されたかの情報を入力でき、入力された情報が前記表示画面に表示でき、
    6.携帯端末に入力された情報は当該携帯端末からコンピュータにアップロード可能であり、
    7.前記携帯端末とコンピュータとのデータの送受信が有線又は無線で行われ、
    8.当該携帯端末の表示画面の表示が、輸血中の副作用情報を入力可能な副作用入力モードに切り替えられて、副作用じた血液製剤のロット番号、症状その他の必要な情報が携帯端末に入力可能である。
  2. 請求項1記載の輸血用血液製剤照合システムにおいて、コンピュータに入力されている輸血予定患者情報及び血液製剤情報が携帯端末にダウンロードされる際に、同情報の全部又は一部が携帯端末の表示画面に表示されて、ダウンロードされている情報を目視で確認できることを特徴とする輸血用血液製剤照合システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の輸血用血液製剤照合システムにおいて、携帯端末は緊急事態時には、通常であれば輸血が許されない血液製剤であっても、責任者の許可により所定の操作を行うことができ、且つ責任者を特定可能な情報が入力され、更に、前記操作により同種血或いはO型の血液製剤が輸血される場合は輸血可能となり、同種血或いはO型の血液製剤以外が輸血される場合は輸血不可能となることを特徴とする輸血用血液製剤照合システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の輸血用血液製剤照合システムにおいて、携帯端末の表示画面に当該患者の輸血予定患者情報及び血液製剤情報表示されると、輸血予定の血液製剤がA型の場合は血液製剤のロット番号や製剤名の近傍に、黄色のボックス内に「A」の文字が表示されたグラフィックスが、B型の場合は白色のボックス内に「B」の文字が表示されたグラフィックスが、AB型の場合は赤色のボックス内に「AB」の文字が表示されたグラフィックスが、O型の場合は青色のボックス内に「O」の文字が表示されたグラフィックスが夫々表示され、実際に輸血する血液製剤のロット番号読み込まれると、その血液製剤がA型の場合はロット番号の色又はその周囲の色が黄色に、B型の場合は白色、AB型の場合は赤色に、O型の場合は青色に夫々変化し、前記ボックスの色と変化したロット番号又はその周囲の色との一致、不一致によって血液製剤の同一性を確認可能としたことを特徴とする輸血用血液製剤照合システム。
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