JP3672686B2 - 釣糸用糸巻 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣糸用糸巻に関する。さらに詳細には、釣糸全体を糸巻溝の一方の端から他方の端にわたって平行に巻いていくことのできる釣糸用糸巻に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、従来の釣糸30は、適当なトラバースで釣糸用糸巻(スプール)31に巻かれて市場に出されていた。
【0003】
しかし、このような形態で釣糸が巻かれた場合には、釣糸の互いに重なった部分が釣糸同士の押圧力でへこみ、釣糸に無数の凹凸を発生させてしまう。このため、外観や手触りが悪くなり、釣糸としての商品価値を低下させることとなる。
【0004】
以上のような問題点に対しては、釣糸が部分的に重ならないように、釣糸の全体を釣糸用糸巻の糸巻溝に平行に巻いていけば(以下「平行巻き」という。)、釣糸に凹凸が発生しないことが確認されている。
【0005】
以下に、平行巻きを連続して行うための従来の釣糸用糸巻について、図5を参照しながら説明する。図5に示すように、釣糸用糸巻32には、その外周に糸巻溝33を形成するように第1及び第2のフランジ部34a、34bが設けられている。第1及び第2のフランジ部34a、34bには、それぞれ釣糸導入用の切り欠き35と釣糸導出用の切り欠き36が対向して形成されている。また、釣糸用糸巻32の側面には、釣糸導出用の切り欠き36の近傍に釣糸係止用部材37が取り付けられている。これにより、巻き取った釣糸の端部をこの釣糸係止用部材37に係止させておくことができる。また、釣糸用糸巻32には、その中心軸上に巻軸(図示せず)を挿通するための円筒状の軸穴38が形成されている。軸穴38の外周部には、その長手方向に沿って軸穴38に連続した凹溝39が形成されている。そして、釣糸用糸巻32の軸穴38に巻軸を挿通する際に、巻軸の長手方向に沿って形成された凸条を凹溝39に入れ込むことにより、釣糸用糸巻32を巻軸上で固定することができる。
【0006】
次に、以上のように構成された従来の釣糸用糸巻を用いて平行巻きを行う場合について簡単に説明する。
釣糸用糸巻32を巻軸上に固定した状態で巻軸を回転させれば、釣糸導入用の切り欠き35から糸巻溝33内に導入された釣糸は所定のトラバースで糸巻溝33に平行に複数段に巻かれていく。そして、1個の釣糸用糸巻32に釣糸を巻き終わったら、釣糸は釣糸導出用の切り欠き36から導出され、巻軸上に隣接して固定された他の釣糸用糸巻32の釣糸導入用の切り欠き35から他の釣糸用糸巻32の糸巻溝33内に導入される。以後、同様の動作を繰り返すことにより、複数の釣糸用糸巻32に連続して平行巻きを行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の釣糸用糸巻32を用いた場合には、図6に示すように、第1のフランジ部34aに形成された釣糸導入用の切り欠き35から導入された釣糸は、糸巻溝33の底部に至るまでの間、第1のフランジ部34aの糸巻溝33側の面に添って斜にわたされた状態となる(図6の釣糸40)。このため、釣糸を糸巻溝33に平行に巻いていく際に、第1のフランジ部34aの糸巻溝33側の面に添って斜にわたされた釣糸40が邪魔になり、糸巻溝33の端部に一本分だけ釣糸が巻かれていない空隙部分が生じてしまう。その結果、この空隙部分に隣接して平行に巻かれた釣糸が空隙部分に落ち込み、平行に巻かれた釣糸の状態が崩れてしまうために、釣糸を使用しづらくなってしまう。
【0008】
また、上記従来の釣糸用糸巻32を用いて釣糸を巻いていった場合、釣糸の巻き始めの端部(図6の40の部分)は、糸巻溝33の端部に沿って巻かれた釣糸の押圧力のみによって固定された状態となるため、釣糸用糸巻32に巻かれた釣糸をハリス用に少しずつ切断して使用していく段階で、釣糸が釣糸用糸巻32から解けてしまい、最後まで釣糸用糸巻32に保持しておくことができない。
【0009】
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、釣糸全体を糸巻溝の一方の端から他方の端にわたって平行に巻いていくことができると共に、釣糸を最後まで保持しておくことのできる釣糸用糸巻を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る釣糸用糸巻の構成は、外周に糸巻溝を形成するように設けられた第1及び第2のフランジ部を有する釣糸用糸巻であって、前記第1のフランジ部の前記糸巻溝側の面に、前記第1のフランジ部の周縁から前記糸巻溝の底部にわたって所定の幅を有し、かつ、少なくとも釣糸の直径分だけ凹んだ凹部が形成されていると共に、前記凹部の少なくとも一方の段差部に切り込みが形成されており、前記第1のフランジ部に、前記切り込みに隣接して釣糸導入用の傾斜面が形成されており、前記第2のフランジ部に、前記釣糸導入用の傾斜面に対向して前記釣糸導入用の傾斜面と同じ向きに傾斜した釣糸導出用の傾斜面が形成されていることを特徴とする。この釣糸用糸巻の構成によれば、釣糸が切り込みから糸巻溝内に導入された後、糸巻溝の端部に沿って巻かれていくまでの間、釣糸は第1のフランジ部の糸巻溝側の面よりも少なくとも釣糸の直径分だけ凹んだ凹部内に位置することとなるので、釣糸を糸巻溝内に平行に巻いていく際に、この部分が邪魔になることはない。このため、釣糸の全体を糸巻溝の一方の端から他方の端にわたって平行に巻いていくことができる。すなわち、従来のように糸巻溝の端部に釣糸が巻かれていない空隙部分が生じることはない。その結果、平行に巻かれた釣糸の状態が崩れてしまうことはない。また、釣糸の巻き始めの端部を、凹部の段差部に形成された切り込みに係止しておくことができるので、釣糸用糸巻に巻かれた釣糸をハリス用に少しずつ切断して使用していく段階で、釣糸が釣糸用糸巻から解けてしまうことがなく、釣糸を最後まで釣糸用糸巻に保持しておくことができる。また、第1のフランジ部に、切り込みに隣接して釣糸導入用の傾斜面が形成されているので、釣糸を当該釣糸導入用の傾斜面を滑らせることにより、釣糸を切り込みに入れ込んで、糸巻溝内に簡単に導入することができる。さらに、第2のフランジ部に、釣糸導入用の傾斜面に対向して前記釣糸導入用の傾斜面と同じ向きに傾斜した釣糸導出用の傾斜面が形成されているので、複数個の釣糸用糸巻に連続して平行巻きを行う際に、釣糸を釣糸導出用の傾斜面と釣糸導入用の傾斜面を滑らせることにより、釣糸を隣接する釣糸用糸巻の切り込みに入れ込んで、隣接する釣糸用糸巻の糸巻溝内に簡単に導入することができる。
【0011】
また、前記本発明の釣糸用糸巻の構成においては、前記第1のフランジ部に、前記第1のフランジ部の周縁から前記糸巻溝の底部にわたって所定の幅を有する長方形状の切り欠き部が形成され、かつ、前記切り欠き部に長方形状の弾性部材が装着され、前記弾性部材の前記糸巻溝側の面が前記第1のフランジ部の前記糸巻溝側の面よりも少なくとも釣糸の直径分だけ凹んだ状態にあるのが好ましい。この好ましい例によれば、切り欠き部の側壁と弾性部材とによって釣糸の巻き始めの端部を係止しておくための切り込みが形成されることとなるため、号数の異なる複数の釣糸の巻き始めの端部を係止させておくことが可能となる。その結果、1つの釣糸用糸巻を号数の異なる複数の糸巻に対して使用することができる。
【0012】
また、前記本発明の釣糸用糸巻の構成においては、前記第1のフランジ部側の面に、前記糸巻溝に巻かれた釣糸の端部を係止しておくための係止部が設けられているのが好ましい。この好ましい例によれば、糸巻溝に巻かれた釣糸の両端部をしっかりと固定しておくことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
図1は本発明の実施の形態における釣糸用糸巻を示す分解斜視図、図2は本発明の実施の形態における釣糸用糸巻に弾性部材を装着した状態を示す斜視図である。
【0016】
図1に示すように、釣糸用糸巻1には、その外周に糸巻溝2を形成するように第1及び第2のフランジ部3a、3bが設けられている。第1のフランジ部3aには、その周縁から糸巻溝2の底部にわたって所定の幅を有する長方形状の切り欠き部4が形成されている。釣糸用糸巻1には、第1のフランジ部3aと同じ側の面に切り欠き部4に連続して凹所13が形成されている。凹所13内には、後述する弾性部材6の第1及び第2の突起6c、6dを嵌合させるための第1及び第2の嵌合孔5c、5dが設けられている。スチレンブタジエンゴム(SBR)等のジエン系ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の非ジエン系ゴム、ウレタン樹脂、ナイロン、ポリエステル等の熱可塑性エラストマー等からなり、長方形状部分6eと、長方形状部分6eに一体成形された円形状部分6fとにより構成された弾性部材6には、長方形状部分6eの下端部に凹所13内の第1の嵌合孔5cに嵌合する第1の突起6cが一体に成形されている。また、弾性部材6には、円形状部分6fに凹所13内の第2の嵌合孔5dに嵌合する第2の突起6dが一体に成形されている。これにより、第1の突起6cを第1の嵌合孔5cに嵌合させれば、弾性部材6の長方形状部分6eを第1のフランジ部3aに形成された切り欠き部4に装着することができる(図2参照)。尚、弾性部材6の円形状部分6fは、釣糸の巻き始めの端部(及び/又は巻き終わりの端部)を係止しておくためのものである。すなわち、釣糸の端部は、円形状部分6fと凹所13との間に巻き込まれた状態で係止される。この場合、弾性部材6の円形状部分6fに凹所13内の第2の嵌合孔5dと嵌合する第2の突起6dを設けたのは、円形状部分6fと凹所13との間に巻き込んだ状態で釣糸の端部を係止する際に、弾性部材6の長方形状部分6eが外側に押圧されて浮いてしまうことがないようにするためであり、第2の突起6dはいわゆるストッパーとしての役目を果たしている。
【0017】
切り欠き部4の左右両辺には、糸巻溝2側に向かうに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面4a、4bが形成されている。また、弾性部材6の長方形状部分6eの左右両辺にも、第1のフランジ部3aの切り欠き部4に装着したときに糸巻溝2側に向かうに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面6a、6bが形成されている。このように切り欠き部4の左右両辺と弾性部材6の左右両辺に、糸巻溝2側に向かうに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面4a、4b、6a、6bが形成されていることにより、弾性部材6の長方形状部分6eを切り欠き部4に装着したときに、切り欠き部4の傾斜面4a、4bと弾性部材6の長方形状部分6eの傾斜面6a、6bとが係合することとなるので、弾性部材6が糸巻溝2側に移動することはない(図2参照)。
【0018】
弾性部材6の長方形状部分6eには、その中心軸線上に係止用切り込み7が形成されている。この係止用切り込み7は、釣糸の巻き終わりの端部を係止しておくためのものである。この場合にはさらに、釣糸の巻き終わりの端部を、弾性部材6の円形状部分6fと凹所13との間に巻き込んだ状態で係止してもよい。
【0019】
図1、図2に示すように、第1のフランジ部3aに形成された切り欠き部4の幅と弾性部材6の長方形状部分6eの幅は略同一となっているが、弾性部材6の長方形状部分6eの厚みは釣糸の直径分だけ第1のフランジ部3aの幅より薄くなっている。このため、弾性部材6の長方形状部分6eを切り欠き部4に装着した状態では、弾性部材6の長方形状部分6eの糸巻溝2側の面は第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面よりも釣糸8の直径分だけ凹んだ状態となる(図3、図4(a)参照。以下、この凹んだ状態となっている箇所を「凹部14」という。)。凹部14の幅は、切り欠き部4と弾性部材6の長方形状部分6eとにより形成された切り込み15から糸巻溝2内に導入され、糸巻溝2の底部に至る釣糸が凹部14内に収まる寸法となるように設計する必要がある。
【0020】
第1のフランジ部3aには、切り欠き部4と弾性部材6の長方形状部分6eとにより形成される切り込み15に釣糸を入れ込み、釣糸を糸巻溝2内に導入するための釣糸導入用の傾斜面16が形成されている。第2のフランジ部3bには、第1のフランジ部3aの釣糸導入用の傾斜面16と対向して釣糸導出用の傾斜面17が形成されている。この釣糸導出用の傾斜面17は、複数個の釣糸用糸巻1に連続して平行巻きを行う際に、巻き終わった釣糸用糸巻1から隣接する釣糸用糸巻1の糸巻溝2内に釣糸を導出するためのものである。
【0021】
釣糸用糸巻1の一方の側面には、第2のフランジ部3bと同一平面に鏡板9が設けられており、鏡板9の中央には巻軸(図示せず)を挿通するための円筒状の軸穴10が形成されている。軸穴10は、この軸穴10と釣糸用糸巻1の内周面との間に介在する複数の補強板18によって補強されている。軸穴10の外周部には、その長手方向に沿って軸穴10に連続した凹溝19が形成されている。そして、釣糸用糸巻1の軸穴10に巻軸を挿通する際に、巻軸の長手方向に沿って形成された凸条を凹溝19に入れ込むことにより、釣糸用糸巻1を巻軸上で固定することができる。
【0022】
次に、以上のように構成された釣糸用糸巻を用いて平行巻きを行う場合について説明する。
まず、巻軸の凸条を釣糸用糸巻1の凹溝19に入れ込んだ状態で、釣糸用糸巻1の軸穴10を巻軸に挿通し、複数個の釣糸用糸巻1を巻軸上に固定する。
【0023】
次いで、図4(a)に示すように、巻軸を回転させて、釣糸用糸巻1を矢印の方向に回転させながら、釣糸8を釣糸用糸巻1の第1のフランジ部3aに導く。第1のフランジ部3aに導かれた釣糸8は、この第1のフランジ部3aに形成された釣糸導入用の傾斜面16を滑って、切り欠き部4の側壁と弾性部材6の長方形状部分6eとによって形成された切り込み15に入り込み、糸巻溝2内に導入される(図4(a)、図4(b))。
【0024】
次いで、釣糸8を第1のフランジ部3aに平行に張れば、釣糸用糸巻1の回転に伴って、釣糸8は、切り欠き部4と弾性部材6の長方形状部分6eとにより形成された凹部14を通過した後、糸巻溝2の底部の一方の端から第1のフランジ部3aに対して平行に巻かれていく(図4(b))。
【0025】
このように、釣糸8が糸巻溝2内に導入された後、糸巻溝2の端部に沿って巻かれていくまでの間、釣糸8は第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面よりも凹んだ凹部14内に位置することとなるので、釣糸8を糸巻溝2に平行に巻いていく際に、この部分が邪魔になることはない。このため、釣糸8の全体を糸巻溝2の一方の端から他方の端にわたって平行に巻いていくことができる(図4(c))。すなわち、従来のように糸巻溝2の端部に釣糸が巻かれていない空隙部分が生じることはない。その結果、平行に巻かれた釣糸の状態が崩れてしまうことはない。また、釣糸8の巻き始めの端部を、切り込み15に係止しておくことができるので、釣糸用糸巻1に巻かれた釣糸8をハリス用に少しずつ切断して使用していく段階で、釣糸8が釣糸用糸巻1から解けてしまうことがなく、釣糸8を最後まで釣糸用糸巻1に保持しておくことができる。
【0026】
以上のようにして釣糸8を1個の釣糸用糸巻1に巻き終えたら、釣糸8は第2のフランジ部3bに形成された釣糸導出用の傾斜面17と隣接する別の釣糸用糸巻1の釣糸導入用の傾斜面16を滑って、隣接する別の釣糸用糸巻1の第1のフランジ部3aに形成された切り欠き部4の側壁と弾性部材6の長方形状部分6eとにより形成された切り込み15内に入り込み、糸巻溝2内に導入されて上記と同様の平行巻きが行われる。
【0027】
複数の釣糸用糸巻1へ釣糸8を巻き終えたら、隣接する釣糸用糸巻1間の釣糸8を切断する。そして、釣糸8の巻き始めの端部を、切り込み15の最下位置までずらし、さらに弾性部材6の円形状部分6fと凹所13との間に巻き込んだ状態で係止する。また、釣糸8の巻き終わりの端部を、弾性部材6の長方形状部分6eに形成された係止用切り込み7に係止する。
【0028】
尚、本実施の形態においては、第1のフランジ部3aに形成した切り欠き部4と、切り欠き部4より厚みの薄い弾性部材6の長方形状部分6eとによって、第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面よりも凹んだ状態の凹部14を形成しているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面を直接加工することによって凹部を形成してもよい。この場合、凹部の段差部に切り込みを入れる必要がある。
【0029】
また、本実施の形態においては、弾性部材6の長方形状部分6eに係止用切り込み7を形成し、この係止用切り込み7に釣糸の巻き終わりの端部を係止しておくようにされているが、必ずしも係止用切り込み7を形成する必要はなく、切り欠き部4の側壁と弾性部材6の長方形状部分6eとにより形成された切り込み15に係止させるようにしてもよい。このことは、第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面を直接加工することによって凹部を形成した場合についても言えることである。
【0030】
また、本実施の形態においては、弾性部材6の長方形状部分6eの糸巻溝2側の面を第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面よりも釣糸8の直径分だけ凹んだ状態となるようにしているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、弾性部材6の長方形状部分6eの糸巻溝2側の面は第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面より凹んでいればよい。このことは、第1のフランジ部3aの糸巻溝2側の面を直接加工することによって凹部を形成した場合についても言えることである。
【0031】
また、本実施の形態においては、糸巻溝に巻かれた釣糸の端部を係止しておくための係止部を弾性部材6の長方形状部分6eと一体に形成しているが(弾性部材6の円形状部分6f)、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、弾性部材6とは別個に設けてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る釣糸用糸巻の構成によれば、釣糸が切り込みから糸巻溝内に導入された後、糸巻溝の端部に沿って巻かれていくまでの間、釣糸は第1のフランジ部の糸巻溝側の面よりも少なくとも釣糸の直径分だけ凹んだ凹部内に位置することとなるので、釣糸を糸巻溝内に平行に巻いていく際に、この部分が邪魔になることはない。このため、釣糸の全体を糸巻溝の一方の端から他方の端にわたって平行に巻いていくことができる。すなわち、従来のように糸巻溝の端部に釣糸が巻かれていない空隙部分が生じることはない。その結果、平行に巻かれた釣糸の状態が崩れてしまうことはない。また、釣糸の巻き始めの端部を、凹部の段差部に形成された切り込みに係止しておくことができるので、釣糸用糸巻に巻かれた釣糸をハリス用に少しずつ切断して使用していく段階で、釣糸が釣糸用糸巻から解けてしまうことがなく、釣糸を最後まで釣糸用糸巻に保持しておくことができる。また、第1のフランジ部に、切り込みに隣接して釣糸導入用の傾斜面が形成されているので、釣糸を当該釣糸導入用の傾斜面を滑らせることにより、釣糸を切り込みに入れ込んで、糸巻溝内に簡単に導入することができる。さらに、第2のフランジ部に、釣糸導入用の傾斜面に対向して前記釣糸導入用の傾斜面と同じ向きに傾斜した釣糸導出用の傾斜面が形成されているので、複数個の釣糸用糸巻に連続して平行巻きを行う際に、釣糸を釣糸導出用の傾斜面と釣糸導入用の傾斜面を滑らせることにより、釣糸を隣接する釣糸用糸巻の切り込みに入れ込んで、隣接する釣糸用糸巻の糸巻溝内に簡単に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における釣糸用糸巻を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における釣糸用糸巻に弾性部材を装着した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態における釣糸用糸巻を糸巻溝側から見た部分斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態における釣糸用糸巻を用いて平行巻きを行う場合の行程図である。
【図5】従来技術における釣糸用糸巻を示す斜視図である。
【図6】従来技術における釣糸用糸巻を用いて平行巻きを行う場合の釣糸の巻き始めの部分を示す部分斜視図である。
【図7】従来技術において適当なトラバースで釣糸用糸巻に巻かれた釣糸の状態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 釣糸用糸巻
2 糸巻溝
3a 第1のフランジ部
3b 第2のフランジ部
4 切り欠き部
4a、4b、6a、6b 傾斜面
5c 第1の嵌合孔
5d 第2の嵌合孔
6 弾性部材
6c 第1の突起
6d 第2の突起
6e 長方形状部分
6f 円形状部分
7 係止用切り込み
8 釣糸
13 凹所
14 凹部
15 切り込み
16 釣糸導入用の傾斜面
17 釣糸導出用の傾斜面
Claims (3)
- 外周に糸巻溝を形成するように設けられた第1及び第2のフランジ部を有する釣糸用糸巻であって、
前記第1のフランジ部の前記糸巻溝側の面に、前記第1のフランジ部の周縁から前記糸巻溝の底部にわたって所定の幅を有し、かつ、少なくとも釣糸の直径分だけ凹んだ凹部が形成されていると共に、前記凹部の少なくとも一方の段差部に切り込みが形成されており、
前記第1のフランジ部に、前記切り込みに隣接して前記切り込みに向かって下り勾配の釣糸導入用の傾斜面が形成されており、
前記第2のフランジ部に、前記釣糸導入用の傾斜面に対向して前記釣糸導入用の傾斜面と同じ向きに傾斜した釣糸導出用の傾斜面が形成されていることを特徴とする釣糸用糸巻。 - 前記第1のフランジ部に、前記第1のフランジ部の周縁から前記糸巻溝の底部にわたって所定の幅を有する長方形状の切り欠き部が形成され、かつ、前記切り欠き部に長方形状の弾性部材が装着され、前記弾性部材の前記糸巻溝側の面が前記第1のフランジ部の前記糸巻溝側の面よりも少なくとも釣糸の直径分だけ凹んだ状態にある請求項1に記載の釣糸用糸巻。
- 前記第1のフランジ部側の面に、前記糸巻溝に巻かれた釣糸の端部を係止しておくための係止部が設けられた請求項1又は2に記載の釣糸用糸巻。
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