JP3672552B2 - 過電圧過電流保護回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、過電圧過電流保護回路に関するものであり、特に、入力される過電圧や負荷に流れる過電流の影響を効果的に抑制できる自復形の過電圧過電流保護回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
雷などによるサージ電圧が入力されると負荷等の機器を損傷するため、アレスタなどを用いた避雷器によって機器の損傷を防止することが一般的に行われている。しかし、このアレスタは、一般的な特性として、応答速度が遅いとか、動作電圧が高いとか、動作電圧が不揃いであるとかの欠点を有している。この欠点を克服するため、例えば、このアレスタを用いるほか、トライアックやバリスタなどを併用することにより、雷などによるサージ電圧による機器の損傷防止を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのアレスタ、バリスタ、トライアックなどを用いたとしても、最終的な手段としては強制的にヒューズを飛ばしたりすることで対処している。また、これらの素子そのものが短絡状態になってしまうこともある。このように、従来の技術では、回路の復旧に時間がかかるなどの問題点があった。
【0004】
また、前述のような過電圧が入力された場合の対処に加えて、例えば、負荷側の回路の一部が短絡したような場合においても、過電流を防止することが求められる。
【0005】
しかしながら、過電圧に対する対処と、過電流の防止とは、それぞれが別々な問題として考えることが一般的であり、これらの問題を同時に解決した例は、あまりない。もし、両者の問題を同時に解決したとしても、それぞれに対処する回路を単純に組み合わせることがほとんどであり、この場合、回路が大規模かつ複雑になるという欠点があった。
【0006】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、過電圧に対する対処と、過電流の防止とを同時に実現するとともに、保護動作が働いた直後であっても、迅速かつ自復的に復旧できる過電圧過電流保護回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる過電圧過電流保護回路にあっては、交流電源と負荷との間に挿入され、あるいは、前記交流電源に接続される負荷の前段に組み込まれ、該負荷に入力される過電圧および該負荷に生じる過電流の少なくとも一つを抑止する過電圧過電流保護回路において、直列かつ相補的に接続されて負荷電流路に挿入される一対の導通素子と、該一対の導通素子のそれぞれにバイアス電圧を印加する自己バイアス手段と、前記自己バイアス手段に作用して前記一対の導通素子のそれぞれの導通を制御する導通制御素子と、を具備する過電流抑止回路と、前記過電圧の前記負荷への入力を抑止するための短絡用素子を具備する過電圧抑止回路と、を備え、前記過電流抑止回路は、前記過電圧が前記負荷に入力されるときに前記過電圧抑止回路の短絡用素子が短絡することによる前記一対の導通素子に流れる電流の電流増加を該一対の導通素子にて検知し、該一対の導通素子にて検知された電流増加に基づいて前記導通制御素子が該一対の導通素子を制御し、該負荷に流れる過電流を抑止することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、過電流抑止回路には、直列かつ相補的に接続されて該複数の負荷電流路の一つに挿入される一対の導通素子と、自己バイアス手段に作用して前記一対の導通素子のそれぞれの導通を制御する導通制御素子とが具備され、過電流抑止回路には、過電圧の前記負荷への入力を抑止するための短絡用素子が具備される。過電流抑止回路は、過電圧が負荷に入力されるときに過電圧抑止回路の短絡用素子が短絡することによって生ずる一対の導通素子に流れる電流の電流増加を一対の導通素子自身にて検知し、このとき検知された電流増加に基づいて導通制御素子が一対の導通素子を制御し、負荷に流れる過電流が抑止される。
【0009】
つぎの発明にかかる過電圧過電流保護回路にあっては、交流電源と負荷との間に挿入され、あるいは、前記交流電源に接続される負荷の前段に組み込まれ、該負荷に生じる過電流を抑止する過電圧過電流保護回路において、直列かつ相補的に接続されて負荷電流路に挿入される一対の導通素子と、該一対の導通素子のそれぞれにバイアス電圧を印加する自己バイアス手段と、前記自己バイアス手段に作用して前記一対の導通素子のそれぞれの導通を制御する導通制御素子と、を具備する過電流抑止回路を備え、前記過電流抑止回路は、前記負荷に過電流が流れるときに前記一対の導通素子に流れる電流の電流増加を該一対の導通素子にて検知し、前記一対の導通素子にて検知された電流増加に基づいて前記導通制御素子が該一対の導通素子を制御し、該負荷に流れる過電流を抑止することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、過電流抑止回路には、直列かつ相補的に接続されて該複数の負荷電流路の一つに挿入される一対の導通素子と、自己バイアス手段に作用して前記一対の導通素子のそれぞれの導通を制御する導通制御素子とが具備され、過電流抑止回路には、過電圧の前記負荷への入力を抑止するための短絡用素子が具備される。過電流抑止回路は、負荷に過電流が流れるときに一対の導通素子に流れる電流の電流増加を一対の導通素子自身にて検知し、このとき検知された電流増加に基づいて導通制御素子が一対の導通素子を制御し、負荷に流れる過電流が抑止される。
【0011】
つぎの発明にかかる過電圧過電流保護回路にあっては、前記過電流抑止回路は、前記負荷に対する保護動作および前記一対の導通素子の復旧動作を該過電流抑止回路または前記過電圧抑止回路に入力される交流入力の半サイクルごとに行い、前記過電圧抑止回路は、前記負荷に対する保護動作および該短絡用素子の復旧動作を前記過電流抑止回路または該過電圧抑止回路に入力される交流入力の半サイクルごとに行う、ことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、過電流抑止回路は、負荷に対する保護動作および一対の導通素子の復旧動作を過電流抑止回路または過電圧抑止回路に入力される交流入力の半サイクルごとに行う。また、過電圧抑止回路は、短絡用素子の短絡動作により行われる負荷に対する保護動作および短絡用素子の復旧動作を過電流抑止回路または過電圧抑止回路に入力される交流入力の半サイクルごとに行う。
【0013】
つぎの発明にかかる過電圧過電流保護回路にあっては、前記導通制御素子は、前記一対の導通素子のいずれかが電流飽和したことをきっかけに、該電流飽和した導通素子自身に生じた端子電圧を利用して自身を導通させることにより該一対の導通素子に印加されていた前記自己バイアス手段のバイアス電圧を遮断することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、導通制御素子は、一対の導通素子のいずれかが電流飽和したことをきっかけに、電流飽和した導通素子自身に生じた端子電圧を利用して自身を導通させることにより、一対の導通素子に印加されていた自己バイアス手段のバイアス電圧を遮断する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる過電圧過電流保護回路の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
図1は、この発明にかかる過電圧過電流保護回路の具体的な構成例を示す回路図である。同図に示すように、この過電圧過電流保護回路は、前段の過電圧抑止回路11と、過電流抑止回路12と、後段の過電圧抑止回路13とを備えている。また、これらの各回路は、電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサ、チョークトランス、アレスタ、バリスタ、トライアックなどの素子の複数の組み合わせで構成されている。
【0017】
ここで、図1に示す過電圧過電流保護回路の構成について説明する。まず、同図に示す前段の過電圧抑止回路11では、一対のチョークトランスがFuseを介してAC入力ラインの一端および他端にそれぞれ介挿される形で接続されている。コンデンサC1と抵抗R1との直列回路は、AC入力電源と並列で、かつ、チョークトランスよりもAC入力ライン側に挿入されている。この直列回路を構成するコンデンサC1の一端は、Fuseとチョークトランスとの接続点に接続されている。この直列回路を構成する抵抗R1の他端は、AC入力電源の他端に接続されている。また、コンデンサC4は、AC入力ラインと並列で、かつ、チョークトランスを基準にしてAC入力ラインの反対側に接続され、アレスタは、AC入力ラインと並列で、かつ、コンデンサC4を基準にしてAC入力ラインの反対側に接続されている。
【0018】
つぎに、図1に示す後段の過電圧抑止回路13において、負荷側の一端および他端にコンデンサC3が並列に接続されている。バリスタは、コンデンサC3と並列で、かつ、コンデンサC3を基準にして負荷の反対側に接続されている。また、抵抗R7とトライアックTr4との直列回路は、バリスタと並列で、かつ、バリスタを基準にして負荷の反対側に接続されている。さらに、抵抗R5と抵抗R6との直列回路によって構成された分圧回路は、抵抗R7とトライアックTr4との直列回路と並列で、かつ、この直列回路を基準にして負荷の反対側に接続されている。また、この分圧回路を構成する抵抗R5の他端と抵抗R6の一端とが接続されている接続端子とトライアックTr4のゲートとが接続されている。
【0019】
さらに、図1に示す過電流抑止回路12において、接続点Aは、この過電流抑止回路12と前段の過電圧抑止回路11とを結ぶ点であり、接続点Bは、この過電流抑止回路12と後段の過電圧抑止回路13とを結ぶ点である。これらの接続点Aと接続点Bとを繋ぐ経路には、同図に示す過電流抑止回路12から明らかなように、3つの経路が存在している。
【0020】
図1に示す過電流抑止回路12の上段の部分において、抵抗R2は、接続点Aと接続点Bとの間に接続されている。中段の部分においては、ダイオードD1とダイオードD2とが、互いに逆接続になるように接続されている。すなわち、ダイオードD1のカソードとダイオードD2のカソードとが接続され、ダイオードD1のアノードは接続点Aに接続され、ダイオードD2のアノードは、接続点Bに接続されている。下段の部分において、電界効果トランジスタTr1と電界効果トランジスタTr3とは、互いに逆接続になるように接続されている。すなわち、電界効果トランジスタTr1のソースと電界効果トランジスタTr3のソースとが接続され、電界効果トランジスタTr1のドレインは接続点Aに接続され、電界効果トランジスタTr3のドレインは、接続点Bに接続されている。
【0021】
また、ダイオードD1のカソードとダイオードD2のカソードとの接続点と、電界効果トランジスタTr1のソースと電界効果トランジスタTr3のソースとの接続点との間には、抵抗R3と抵抗R4との直列回路によって構成された分圧回路が接続されている。また、この分圧回路を構成する抵抗R3の他端と抵抗R4の一端とが接続されている接続端子とバイポーラトランジスタTr2のベースとが接続されている。
【0022】
一方、このバイポーラトランジスタTr2のエミッタは、電界効果トランジスタTr1のソースと電界効果トランジスタTr3のソースとの接続点に接続され、コレクタは、電界効果トランジスタTr1のゲートと電界効果トランジスタTr3のゲートとの接続点に接続されている。また、電池E1と抵抗R8とのバイアス回路は、電界効果トランジスタTr1のゲート−ソース間および電界効果トランジスタTr3のゲート−ソース間に、それぞれのソース側に正のバイアス電圧がかかるように接続されている。
【0023】
つぎに、図2を用いて、この過電圧過電流保護回路の回路動作について説明する。図2は、図1に示す過電圧過電流保護回路において、正常な電圧が入力されている場合の動作を示す回路図である。なお、以下の説明では、特に断りのない限り、AC入力の正の半サイクルの動作、すなわちAC入力端子の一端(上側の端子)が正の電圧の場合の動作についてのみ行う。なお、負の半サイクルの動作については、前段の過電圧抑止回路11、過電流抑止回路12および後段の過電圧抑止回路13において、各回路がそれぞれ対称形に構成されているので正の半サイクルの動作とその動作原理は同じである。
【0024】
図2において、入力端子から入力されたAC入力は、前段の過電圧抑止回路11を通過し、過電流抑止回路12を通じて後段の過電圧抑止回路13に入力される。ここで、コンデンサC1と抵抗R1との直列回路は、AC入力に重畳された高周波ノイズを除去するためのフィルタである。Fuseは、許容電流以上の電流を制限するためのものであり、40A〜50A程度の電流で溶断させるようにしている。チョークトランスは、コモンモードノイズやノーマルモードノイズを除去するためのものである。また、このチョークトランスとコンデンサC4とでローパスフィルタとしても作用する。アレスタは、過電圧が印加されたときに、自身を短絡させて後段の回路に過電圧が印加されないようにする。このアレスタは、後述するバリスタなどに比べて、高速動作であり、動作電圧が高いなどの特徴がある。この実施の形態のアレスタは、ここで用いられる後段の電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3の耐圧が600V程度なので、動作電圧が500V程度の素子を用いている。
【0025】
一方、過電流抑止回路12の電界効果トランジスタTr1と電界効果トランジスタTr3のそれぞれのゲートには電池E1によって、正のバイアス電圧がかけられている。そのため、これらの電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3は、常時オン状態であり、負荷電流が飽和電流以下でこれらの電界効果トランジスタの電圧降下がほとんどないので、それぞれの両端の電圧は0Vである。したがって、AC入力電圧がそのまま負荷電圧となる。
【0026】
後段の過電圧抑止回路13では、AC入力電圧が抵抗R5と抵抗R6の分圧回路によって、トライアックTr4のゲートには電圧が印加される。正常なAC入力の場合には、トライアックTr4はOFFの状態である。いま、前段の過電圧抑止回路11で阻止されずに高電圧(例えば、200〜300V程度)が通過してきた場合、この分圧回路に流れる電流が増加してトライアックTr4のゲート電圧が上昇し、トライアックTr4がオンになる。この結果、負荷に流れる電流のほとんどが抵抗R7を通じてトライアックTr4に流れ込むので、負荷を過電圧から保護することができる。このとき、過電流抑止回路12の電界効果トランジスタTr1や、電界効果トランジスタTr3には過電流が流れることになるが、この動作については、負荷側に短絡電流が流れた場合の動作説明のところで後述する。
【0027】
一方、後段の過電圧抑止回路13に備えられたバリスタも、トライアックTr4と同様に、過電圧から負荷を防護するためのものである。これらのトライアックTr4およびバリスタの両者で、前段の過電圧抑止回路11および過電流抑止回路12を通過してきた過電圧を抑止している。なお、コンデンサC3は、ノイズや急峻な電圧変化に対する負荷側の影響を防止するためのものである。
【0028】
図3は、図1に示す過電圧過電流保護回路において、負荷側に短絡電流が流れた場合の動作を示す回路図である。同図において、正常なAC入力が印加されている場合には、電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3が常時オン状態であり、負荷電流が飽和電流以下で、これらの電界効果トランジスタの電圧降下がほとんどなく、それぞれの両端の電圧が0Vであることは上述したとおりである。
【0029】
図4は、電界効果トランジスタのドレイン−ソース間電圧VDSとドレイン電流IDとの関係を示す図である。同図に示すように、ドレイン電流IDがある所定の電流までは、ドレイン−ソース間電圧VDSは、ほとんど生じない。ところが、ドレイン電流IDがある所定の電流(飽和電流)を越えると、ドレイン電流IDは増加することなく、ドレイン−ソース間電圧VDSが急速に増加するようになる。
【0030】
図3に戻って、何らかの原因で負荷側に短絡電流が流れると、(1)の経路(括弧付き数字は図面においては丸数字に対応。以下同じ)内の上にある電界効果トランジスタTr1を流れるドレイン電流IDが増加し、上述したようにVDSが増加する。このとき、このVDSによって(2)の経路上にあるダイオードD1を通じて、抵抗R3および抵抗R4の分圧回路に電流が流れ、バイポーラトランジスタTr2のベース−エミッタ間にバイアス電圧が生ずる。このバイアス電圧によりバイポーラトランジスタTr2がオンになり、電界効果トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧を0Vにするので、電界効果トランジスタTr1がオフになり、(1)の経路上には電流が流れない。したがって、負荷に向かう電流は、(3)の経路上にある抵抗R2を通じて負荷電流が流れる。なお、(2)の経路上は、ダイオードD2によって負荷電流は遮断される。
【0031】
図4からも明らかなように、飽和電流付近の電界効果トランジスタの特性は急峻であり、負荷電流の急峻な変化に電界効果トランジスタTr1が反応して、自身を急速にオフする。また、このとき、電流の迂回経路である(3)の経路上に電流を流すことにより、負荷側の短絡電流、すなわち負荷側の原因による過電流を防止することができる。なお、抵抗R2には、負荷側に過大な電流を流さない程度の抵抗値を用いればよい。
【0032】
上述した説明は、負荷側に短絡電流が流れた場合の動作の説明であったが、AC入力が過電圧になり、トライアックTr4が作動する場合でも同様な回路動作となる。すなわち、過電圧がB点に印加されると、抵抗R5と抵抗R6の分圧回路に流れる電流が増加し、その結果、トライアックTr4のゲート電圧が上昇してトライアックTr4がオンになる。このとき、抵抗R7を通じて大きな電流が流れ、電界効果トランジスタTr1には飽和電流が流れる。その後の動作は、上述したとおりである。
【0033】
これまでの説明は、AC入力の正の半サイクルの説明であったが、AC入力の負の半サイクルについても同様な動作となる。例えば、過電流抑止回路12においては、電界効果トランジスタTr3に飽和電流が流れるときに生ずるドレイン−ソース間電圧VDSによってダイオードD2を通じて電流が流れ、この電流によってバイポーラトランジスタTr2のベース−エミッタ間にバイアス電圧がかかる。このとき、バイポーラトランジスタTr2がオンとなり、電界効果トランジスタTr3のゲート−ソース間電圧を0Vにするので、電界効果トランジスタTr3がオフとなって(1)の経路上には電流が流れなくなり、(3)の経路を通じて電流が流れるようになる。
【0034】
このように、この発明にかかる過電圧過電流保護回路では、AC入力の各半サイクルごとに過大電圧の遮断および復帰または過大電流の遮断および復帰のそれぞれの動作が行われる。また、その復帰動作も、AC入力の各半サイクルごとに自復的に行われ、電圧異常や過電流状態が解消されると即座に復旧することができるとともに、Fuseを溶断させることがほとんど無くなるので、機器を停止させることのない連続動作が可能となる。
【0035】
また、従来のアレスタやバリスタを用いた回路、あるいは両者を組み合わせた回路では10ms以下の電圧異常を抑止することができないが、この過電圧過電流保護回路では電界効果トランジスタの急峻な遮断特性を利用しているので、10ms以下の電圧異常を抑止することができる。
【0036】
さらに、電圧異常に敏感な機器に対してもストレスを与えることがないので、機器の寿命を延ばすことができる。また、通常入力の状態での電力損失がほとんどないので、高効率の運用可能となる。
【0037】
そして、過電流抑止回路12と後段の過電圧抑止回路13とを組み合わせた回路の定電流特性により、突入電流が抑制されるので、オン−オフの多い機器の寿命を延ばすことができる。
【0038】
図5は、図1に示す過電圧過電流保護回路の変形例を示す回路図である。同図において、過電流抑止回路12の電界効果トランジスタTr1をバイポーラトランジスタTr5とダイオードD4の並列回路に、電界効果トランジスタTr3をバイポーラトランジスタTr6とダイオードD5の並列回路に、それぞれ置き換えた構成である。それぞれのバイポーラトランジスタTr5およびバイポーラトランジスタTr6のエミッタとそれぞれのダイオードD4およびダイオードD5のアノードとを接続し、それぞれのバイポーラトランジスタTr5およびバイポーラトランジスタTr6のコレクタとそれぞれのダイオードD4、D5のカソードとを接続している。電界効果トランジスタの場合には、ドレインからソース、あるいは、ソースからドレインの両方向に対して電流を流すことができるが、バイポーラトランジスタの場合には、コレクタからエミッタに向かう一方向しか大きな電流を流すことができない。そのため、ダイオードを用いて、電流が両方向に流れるようにしている。
【0039】
なお、図5の回路構成では、バイポーラトランジスタTr5とバイポーラトランジスタTr6のいずれか一方は常にベース電流が流れるが、図1の回路構成の方はゲート電流がほとんど流れないので、電池E1の消耗という観点では、図1の回路構成の方が優れている。
【0040】
また、図5の回路構成では、バイポーラトランジスタTr5とバイポーラトランジスタTr6のいずれか一方では、常にエミッタ−コレクタ間に電流が流れ、若干の電圧降下が存在するが、図1の回路構成の方は電圧降下がほとんどないので、効率という観点からも、図1の回路構成の方が優れている。
【0041】
図6は、図1に示す過電圧過電流保護回路において、電界効果トランジスタに印加するバイアス電圧を生成する自己生成回路を追加した回路図である。同図に示すように、この自己生成回路は、トランスと、トランスの二次巻線の一端にアノードが接続されたダイオードD3と、このダイオードD3のカソードに一端が接続され、他端がトランスの二次巻線の他端に接続されたコンデンサC2と、ダイオードD3のカソードとコンデンサC2の一端との接続点に一端が接続された抵抗R9とを備えている。
【0042】
この自己生成回路では、AC入力の正の半サイクルでコンデンサC2が充電され所定の電圧が保持される。この所定の電圧は、図1などに示されるバイアス電圧と等しくなればよく、トランスの一次巻線と二次巻線の巻線比を所定の巻線比に設定すればよい。なお、抵抗R9は抵抗R8と同一の働きをするものである。このように、電界効果トランジスタに印加するバイアス電圧を生成する自己生成回路を追加することにより、電池E1を不要にすることができる。
【0043】
以上説明したように、この実施の形態によれば、過電流抑止回路12に備えられた電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3は、負荷に流れる電流を制限するために経路制御を行い、後段の過電圧抑止回路13に備えられたトライアックTr4やバリスタは、過電圧の負荷への入力を抑止することができる。このとき、過電流抑止回路12は、過電圧が負荷に入力されたときに後段の過電圧抑止回路13のトライアックTr4やバリスタを短絡させることによって生じる電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3に流れる電流の増加を検知し、負荷に流れる電流の経路を切り換えるようにしているので、Fuseを溶断させることがほとんど無くなり、機器を停止させることのない連続動作を可能にするという効果を奏する。
【0044】
また、この実施の形態によれば、過電流抑止回路12に備えられた電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3は、負荷に流れる電流を制限するために経路制御を行い、後段の過電圧抑止回路13に備えられたトライアックTr4またはバリスタは、過電圧の負荷への入力を抑止することができる。このとき、過電流抑止回路12は、負荷に過電流が流れるときに電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3に流れる電流の増加を検知し、負荷に流れる電流の経路を切り換えて電圧降下を発生させることにより負荷に流れる過電流を抑止するようにしているので、Fuseを溶断させることがほとんど無くなり、機器を停止させることのない連続動作を可能にするという効果を奏する。
【0045】
また、この実施の形態によれば、過電流抑止回路12は、電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3に流れる電流の経路切り換えにより行われる負荷に対する保護動作およびこれらの電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3の復旧動作を負荷に入力される交流入力の半サイクルごとに行い、また、後段の過電圧抑止回路13は、トライアックTr4またはバリスタの短絡動作により行われる負荷に対する保護動作およびこのトライアックTr4またはバリスタの復旧動作を負荷に入力される交流入力の半サイクルごとに自復的に行うようにしているので、電圧異常や過電流状態が解消されると即座に復旧することができるという効果を奏する。また、Fuseを溶断させることがほとんど無くなるので、機器を停止させることのない連続動作を可能にするという効果を奏する。また、通常入力の状態での電力損失がほとんどないので、高効率の運用可能となるという効果を奏する。さらに、過電流抑止回路12と後段の過電圧抑止回路13とを組み合わせた回路の定電流特性により、突入電流が抑制されるので、オン−オフの多い機器の寿命を延ばすことができるという効果を奏する。
【0046】
また、この実施の形態によれば、過電流抑止回路12は、電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3が電流飽和してこれらの電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3自身に生じた端子電圧をきっかけに、これらの電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3自身をオフにして、負荷に流れる過電流を抑止するようにしているので、電圧異常や過電流状態が解消されると即座に復旧することができるという効果を奏する。また、Fuseを溶断させることがほとんど無くなるので、機器を停止させることのない連続動作を可能にするという効果を奏する。また、通常入力の状態での電力損失がほとんどないので、高効率の運用可能となるという効果を奏する。さらに、過電流抑止回路12と後段の過電圧抑止回路13とを組み合わせた回路の定電流特性により、突入電流が抑制されるので、オン−オフの多い機器の寿命を延ばすことができるという効果を奏する。
【0047】
また、この実施の形態によれば、直列かつ相補形に接続された電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3は、負荷に入力される交流入力の半サイクルごとに交互に動作する。また、これらの一対の電界効果トランジスタは、電力をほとんど消費することなく動作するようにしているので、電圧異常や過電流状態が解消されると即座に復旧することができるという効果を奏する。また、Fuseを溶断させることがほとんど無くなるので、機器を停止させることのない連続動作を可能にするという効果を奏する。また、通常入力の状態での電力損失がほとんどないので、高効率の運用可能となるという効果を奏する。さらに、過電流抑止回路12と後段の過電圧抑止回路13とを組み合わせた回路の定電流特性により、突入電流が抑制されるので、オン−オフの多い機器の寿命を延ばすことができるという効果を奏する。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、過電流抑止回路12は、過電圧が負荷に入力されたときに後段の過電圧抑止回路13のトライアックTr4またはバリスタを短絡させることにより生じる電界効果トランジスタTr1および電界効果トランジスタTr3に流れる電流の増加を検知して負荷に流れる電流の経路を切り換えるようにしているので、Fuseを溶断させることがほとんど無くなり、機器を停止させることのない連続動作を可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる過電圧過電流保護回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図2】 図1に示す過電圧過電流保護回路において、正常な電圧が入力されている場合の動作を示す回路図である。
【図3】 図1に示す過電圧過電流保護回路において、負荷側に短絡電流が流れた場合の動作を示す回路図である。
【図4】 電界効果トランジスタのドレイン−ソース間電圧(VDS)とドレイン電流IDとの関係を示す図である。
【図5】 図1に示す過電圧過電流保護回路の変形例を示す回路図である。
【図6】 図1に示す過電圧過電流保護回路において、電界効果トランジスタに印加するバイアス電圧を生成する自己生成回路を追加した回路図である。
【符号の説明】
11 過電圧抑止回路
12 過電流抑止回路
13 過電圧抑止回路
A,B 接続点
C1,C2,C3,C4 コンデンサ
D1,D2,D3,D4,D5 ダイオード
E1 電池
R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9 抵抗
Tr1,Tr3 電界効果トランジスタ
Tr2,Tr5,Tr6, バイポーラトランジスタ
Tr4 トライアック
ID ドレイン電流
VDS ドレイン−ソース間電圧
Claims (4)
- 交流電源と負荷との間に挿入され、あるいは、前記交流電源に接続される負荷の前段に組み込まれ、該負荷に入力される過電圧および該負荷に生じる過電流の少なくとも一つを抑止する過電圧過電流保護回路において、
直列かつ相補的に接続されて負荷電流路に挿入される一対の導通素子と、該一対の導通素子のそれぞれにバイアス電圧を印加する自己バイアス手段と、前記自己バイアス手段に作用して前記一対の導通素子のそれぞれの導通を制御する導通制御素子と、を具備する過電流抑止回路と、
前記過電圧の前記負荷への入力を抑止するための短絡用素子を具備する過電圧抑止回路と、
を備え、
前記過電流抑止回路は、
前記過電圧が前記負荷に入力されるときに前記過電圧抑止回路の短絡用素子が短絡することによる前記一対の導通素子に流れる電流の電流増加を該一対の導通素子にて検知し、該一対の導通素子にて検知された電流増加に基づいて前記導通制御素子が該一対の導通素子を制御し、該負荷に流れる過電流を抑止することを特徴とする過電圧過電流保護回路。 - 交流電源と負荷との間に挿入され、あるいは、前記交流電源に接続される負荷の前段に組み込まれ、該負荷に生じる過電流を抑止する過電圧過電流保護回路において、
直列かつ相補的に接続されて負荷電流路に挿入される一対の導通素子と、該一対の導通素子のそれぞれにバイアス電圧を印加する自己バイアス手段と、前記自己バイアス手段に作用して前記一対の導通素子のそれぞれの導通を制御する導通制御素子と、を具備する過電流抑止回路を備え、
前記過電流抑止回路は、
前記負荷に過電流が流れるときに前記一対の導通素子に流れる電流の電流増加を該一対の導通素子にて検知し、前記一対の導通素子にて検知された電流増加に基づいて前記導通制御素子が該一対の導通素子を制御し、該負荷に流れる過電流を抑止することを特徴とする過電圧過電流保護回路。 - 前記過電流抑止回路は、前記負荷に対する保護動作および前記一対の導通素子の復旧動作を該過電流抑止回路または前記過電圧抑止回路に入力される交流入力の半サイクルごとに行い、
前記過電圧抑止回路は、前記負荷に対する保護動作および該短絡用素子の復旧動作を前記過電流抑止回路または該過電圧抑止回路に入力される交流入力の半サイクルごとに行う、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の過電圧過電流保護回路。 - 前記導通制御素子は、前記一対の導通素子のいずれかが電流飽和したことをきっかけに、該電流飽和した導通素子自身に生じた端子電圧を利用して自身を導通させることにより該一対の導通素子に印加されていた前記自己バイアス手段のバイアス電圧を遮断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の過電圧過電流保護回路。
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