JP3672459B2 - トラクタの燃料タンク配置構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタの燃料タンク配置構造に係り、詳しくは、幅広で大径の後輪、並びにミッションケース、作業装置昇降用のリンク機構や各種操作機構等が配置されて輻輳する車体後部に、相当量の容量を有した燃料タンクを配置できるようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラクタの燃料タンクは、特開平10−325373号公報に示されるように、車体前部のボンネット後部における操縦ハンドル直前の箇所に配置してあるものが多いが、実開昭58−156018号公報に示されたもののように、左右の後輪間で運転座席後となる車体後端部に配置されたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記前者の構造では、燃料タンクをエンジン近くに配置できて、燃料ホースや燃料ポンプ等の関連機器を集約配置できる効率の良さや、重量物になる燃料タンクが前後輪間に配置されて重量バランスの点で好ましいという利点があり、一般的にはこの構造が多用されている。しかしながら、この前者の構造では、燃料タンクが比較的高い位置にあるため、前方見通しを良くするべくボンネット高さを低める点では不利である。
【0004】
そこで、ボンネット高さを低めるとか、燃料タンクに代えて冷風装置を配置するといった点では前記後者の構造が有利と思われるが、燃料タンクが概ね後車軸中心よりも後に存在しているため、昇降リンク機構を介して車体後方に重量物である作業装置が付設された状態での後方バランスが助長され易い点では改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、ボンネットのコンパクト化を図るとか、ボンネット内に冷風装置を装備する等の構成に有利な燃料タンクの車体後部配置レイアウトを採るに当たり、他の機械装置類との干渉を避けながらタンク容量が十分取れ、かつ、極力後方バランスとなり難いように前寄せ配置できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の構成〕
第1発明は、一対の後輪フェンダの左右間でミッションケースの上方に、着座部と背凭れ部を側面視で略L字状に配置構成した運転座席を配置し、該運転座席と前記ミッションケースとの間に配置されて、運転座席側部分とミッションケース側部分とを仕切るシートフロアを、前記運転座席の前記着座部の底面に沿う第1部分と前記背凭れ部の背面に沿う第2部分とが側面視略L字形状となるように連続する状態に配置構成して設け、
前記シートフロアの下に燃料タンクを、前記シートフロアにおける前記第1部分の裏面に沿うタンク下部と前記第2部分の裏面に沿って立ち上げたタンク上部とを略L字形状となるように連続する状態に形成して配置し、前記シートフロアを左右の後輪フェンダに渡って架設連結するとともに、前記燃料タンクを前記シートフロアと前記左右一方の後輪フェンダの内側面とに連結してあることを特徴とする。
【0007】
〔請求項1の構成による作用〕
請求項1の構成によれば、車体後部に配置される燃料タンクを、側面視で運転座席形状に沿う略L字形状の面を有した形状にして、その前部が運転座席の下側に廻り込むまで前方に延出したので、前記後者の従来技術のものに比べて、タンク容量の増大化と重心位置の前寄り化の各点で改善されるようになる。燃料タンク側部分(ミッションケース側部分)と運転座席側部分とはシートフロアで仕切られているので、ミッションケースから輻射されるギヤ音や摺動音、或いは給油時に零れた燃料が運転座席部分に及ばないように遮断され、居住環境の改善を図ることが可能である。
また、燃料タンクの横側面と後輪フェンダとを連結すれば、それらがお互いに補強部材となって両者の支持強度が共に向上する
【0008】
〔請求項1の構成による効果〕
請求項1〜8に記載のトラクタでは、車体後端部に配置される燃料タンクを、運転座席とミッションケースとを仕切るシートフロアの下方に廻り込ませたので、騒音や燃料臭気が運転部に及び難くなって作業環境を改善できるようにしながら、タンク容量の確保と後方バランス改善が図れる合理的な燃料タンク配置構造が実現できた。
燃料タンクと後輪フェンダとの連係構成により、特別な補強をすることなく燃料タンクと後輪フェンダ双方の支持強度が向上するとか、後輪フェンダ機能を維持しながらタンク容量をさらに増大させるといった利点を備えた燃料タンク配置構造が得られた
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
〔請求項の構成〕
発明は、第発明において、運転座席の左又は右側に操作レバーを配置し、運転座席に対する操作レバー存在側の反対側に燃料タンクを配備してあることを特徴とする。
【0013】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、次のような作用がある。変速レバー等の操作レバーが配置される箇所には、操作レバーとミッションケースとの間に亘る連動ロッドやワイヤー、或いは変速操作軸等の連動機器類が輻輳することになり、そのための空間部分が必要である。故に、運転座席に対する操作レバーの配置されない側に燃料タンクを配置すれば、そこには前述した連動機器類が存在せず、従って、無理なくタンク容量を大きくすることが可能になる。
【0014】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、操作レバー類と燃料タンクとを運転座席の左右に振り分けて配置することにより、操作レバー及び燃料タンクの夫々を互いの干渉無く機能的に配置できながら、燃料タンク容量の拡大が容易となる燃料タンク配置構造が得られた。
【0015】
〔請求項の構成〕
発明は、第1、第2発明において、作業機昇降用のリフトアームを設けるとともに、前記燃料タンクの左右両横側面のうちの車体左右中心側の横側面に、前記リフトアームの昇降移動軌跡を回避すべく、後方に行くほどに車体左右方向で外方に寄る凹入部を形成していることを特徴とする。
【0016】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、次のような作用がある。車体の後端部には、作業装置昇降用のリンク機構が設けてあり、ミッションケース後端部の上側に、前部支点で揺動昇降する左右一対のリフトアームを配備することが多いから、燃料タンクとしては、リフトアームの動きに干渉しないようにすることが必要である。故に、車体左右中心側のタンク横側面を後方ほどに外方に寄る形状とすれば、タンク後部ではタンク幅が狭くなって昇降リンク機構との干渉が避けられるとともに、タンク前部ではタンク幅を広くして容量拡大を図ることができる。
【0017】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、車体後部の機能形状に合致したタンク形状とすることにより、作業装置の昇降機能の妨げとなることなくタンク容量を増大することができ、かつ、燃料が充填されたときのタンク重心位置の前寄り化も可能となる燃料タンク配置構造が得られた。
【0018】
〔請求項の構成〕
発明は、第1〜第発明において、燃料タンクを、後車軸の前後に跨がる状態で配置してあることを特徴とする。
【0019】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、燃料が充填された重い燃料タンクの重量をほぼ後輪に作用させることができ、後輪中心よりも後方に荷重が作用する場合に比べて後方重量バランスを改善することができる。重量バランスの点では、後輪中心よりも前側に燃料タンクを配置すれば良いのであるが、それでは運転座席下方の狭い空間を用いた極小容量のタンクになって非現実的であるから、後車軸の前後に跨がるようにすれば、燃料タンクをできるだけ前に寄せることと、タンク容量の確保とを両立することが可能である。
【0020】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、後車軸の前後に燃料タンクを跨がらせて配置することにより、車体後部に燃料タンクを配置しながら、タンク容量の確保と後方バランスの改善とが図れる燃料タンク配置構造が得られた。
【0021】
〔請求項の構成〕
発明は、第発明において、燃料が満充填された状態における燃料タンクの重心が、後車軸の軸心よりも前側に存在するように構成してあることを特徴とする。
【0022】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、燃料が満充填された重い燃料タンクの重量が前後輪間に作用するようになり、後方バランスがより改善されるようになった。
【0023】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、車体後部に燃料タンクを配置しながら、後方バランスをさらに改善することができる燃料タンク配置構造が得られた。
【0024】
〔請求項の構成〕
発明は、第1〜第発明において、前記燃料タンクにおける前記タンク上部の上端を前記後輪フェンダーの上端近くまで延出するとともに、前記燃料タンクの給油口を前記タンク上部の上端部に設けてあることを特徴とする。
【0025】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、側面視で略L字形状を呈する燃料タンクのタンク上部における上端に給油口を設けるから、最も高い位置に給油口が配置できるようになり、無理なく燃料補給できるとともに、給油口がタンク頂部よりも低い位置に存在する場合に比べて、燃料タンク内部にデッドスペースが存在せず、所期したタンク容量が確保できるようになった。
【0026】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、給油口を燃料タンクのタンク上部における上端に設けることにより、タンク内スペースを無駄なく利用できて、タンク容量増大に寄与する燃料タンク配置構造が得られた。
【0027】
〔請求項の構成〕
発明は、第1〜第発明において、機体後部に搭載されるミッションケースの後端部上部に、リフトアーム昇降用の油圧シリンダを立設し、立設された油圧シリンダに、油圧シリンダに作動油を給排する昇降弁を含む油圧装置用の各種弁を一体形成してあることを特徴とする。
【0028】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、ハウス用等の低床型トラクタを構成するに好都合なものとなる。すなわち、トラクタの運転座席は、特開平10−325373号公報の図1に示されるように、ミッションケース後部におけるリフトアーム昇降用の油圧シリンダ部分の上に配置されるのが一般的である。これに対して本請求項のものでは、リフトアーム昇降用油圧シリンダを立設したので、その前に運転座席を配置すれば、横臥配置された油圧シリンダに要する高さ分は運転座席の位置を低くすることができ、乗員の頭部位置を低くすることができる。
【0029】
そして、この場合でも燃料タンクは運転座席の下方からその後部に亘る形状に構成されているので、タンク後部の位置を十分高くすることにより、運転座席位置を低くしても、必要となるタンク容量を確保することが可能である。
【0030】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、トラクタとしての最大高さ設定値を従来機種に比べて低くすることができ、ハウス用や果樹園等に好適な低床型トラクタの実現に寄与できる燃料タンク配置構造が得られた。
【0031】
〔請求項の構成〕
発明は、第1〜第発明において、運転座席が配備された運転部を覆うキャビンを設け、車体前部のボンネット後端部に、前記キャビン内に作用する冷房装置を配置してあることを特徴とする。
【0032】
〔請求項の構成による作用〕
請求項の構成によれば、運転座席部分とミッションケース部分とを仕切るシートフロアが存在しているので、キャビン付きトラクタを構成するために、新たにシートフロアを設けなくて済むとともに、従来では燃料タンクの配置されていたボンネット後部のスペースを利用して冷房装置を設けたので、比較的大きなスペースを要する冷房装置を、その関連機器がキャビン内に大きく張り出ることなく車体に組み込むことが可能である。
【0033】
〔請求項の構成による効果〕
請求項に記載のトラクタでは、シートフロアをキャビンの構成部材として利用できるとともに、従来の燃料タンク位置を利用して、キャビン内空間に大きく張り出すことなく冷房装置を搭載できるようになり、合理的にキャビンを設けるに寄与する燃料タンク配置構造が得られた。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1にキャビン付きの低床型トラクタが示され、1は前輪、2は後輪、3はキャビン、4は運転部、5はボンネット、6は耕耘ロータリー、7は昇降リンク機構、Mはミッションケース、21はエンジンである。車体前部のエンジン21のクラッチハウジング部分21cと車体後部のミッションケースM前端部とは、箱状の連結フレーム29で連結一体化されており、所謂モノボディ構造の車体フレームとしてある。
【0035】
図2〜図5に示すように、リンク機構7は3点リンク機構であり、車体Bの後部に、耕耘ロータリー連結用の左右一対のロアーリンク8を連結するとともに、ロアーリンク8の後端に装着した耕耘ロータリー6のロアーリンク8との枢支連結点周りでの揺動を規制するためのトップリンク9を連結し、前記左右のロアーリンク8のそれぞれの対応するものにリフトロッド10を介して連結する左右一対のリフトアーム11を上下揺動自在に連結して構成されている。
【0036】
ロアーリンク8の車体Bへの連結手段は、ロアーリンク8を車体Bに対して上下揺動並びに左右揺動自在に連結する球継手12であり、ロアーリンク8の後端への耕耘ロータリー6の連結手段は、耕耘ロータリー6をロアーリンク8に対して上下揺動並びに左右揺動自在に連結する球継手13である。
【0037】
トップリンク9の車体Bへの連結手段は、トップリンク9を車体Bに対して上下揺動並びに左右揺動自在に連結する球継手14であり、トップリンク9への耕耘ロータリー6の連結手段は、耕耘ロータリー6をトップリンク9に対して上下揺動並びに左右揺動自在に連結する球継手15である。
【0038】
リフトロッド10のリフトアーム11への連結手段は、リフトロッド10をリフトアーム11に対して上下揺動並びに左右揺動自在に連結する球継手16であり、リフトロッド10のロアーリンク8への連結手段は、リフトロッド10をロアーリンク8に対して上下揺動並びに左右揺動自在に支軸17を介して連結する手段である。尚、ロアーリンク8は、リフトアーム11の先端よりも左右外方に位置しており、そのため、リフトアーム11に左右外方に突出する支軸11aを突出させて球継手16を装着することにより、球継手16がロアーリンク8の直上方に位置するように、つまり、左右のリフトロッド10が互いに平行に位置するようにしてある。
【0039】
左右のロアーリンク8は、耕耘ロータリー6の取付け部の左右間隔を車体Bへの取付け部の左右間隔と等しくすることにより、互いに平行に位置するように配置されている。つまり、左右のロアーリンク8と車体Bと耕耘ロータリー6とからなるリンク機構は、平行四連リンク機構に構成されている。
【0040】
その結果、リンク機構7は、リフトアーム11を上下に揺動させてロアーリンク8を上下に揺動させることにより、トップリンク9で耕耘ロータリー6の左右向き軸芯周りの姿勢を規制する状態で耕耘ロータリー6を昇降し、左右のロアーリンク8を左右に一体に揺動させることにより、トップリンク9及びリフトロッド10を左右に揺動させつつ耕耘ロータリー6を左右に平行移動させるように構成されている。
【0041】
そして、車体Bには、左右のリフトアーム11を一体上下揺動駆動する単動型油圧式のリフトシリンダ18を設けてあり、車体Bと一方のロアーリンク8との間には、複動型油圧式のシフトシリンダ19を介装してある。他方のリフトロッド10は、伸縮並びに固定自在で伸縮することにより、他方のリフトアーム11に対して他方のロアーリンク8を上下に揺動させることで左右のロアーリンク8を上下に相対揺動させて耕耘ロータリー6を車体Bに対してローリングさせる複動型油圧式のローリングシリンダ20に構成されている。つまり、シフトシリンダ19とローリングシリンダ20とは左右に振り分け配置されており、車体Bの対地ローリング量に応じて耕耘ロータリー6を車体Bに対してローリングさせることにより、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を一定に維持できる。
【0042】
図5(イ),(ロ)に示すように、リフトロッド10とローリングシリンダ20との長さが同じで平行に位置していれば、ロアーリンク8を左右に揺動させての耕耘ロータリー6の左右移動にかかわらず、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を一定に維持できる。が、図6(イ),(ロ)に示すように、車体Bの対地ローリングにかかわらず耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を一定に維持するためにリフトロッド10とローリングシリンダ20との長さが相違する場合には、ロアーリンク8を左右に揺動させて耕耘ロータリー6を左右移動させたとき、耕耘ロータリー6が長さの差に応じて車体Bに対してローリングし、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢が変化する。
【0043】
図7に示すように、各シリンダ18,19,20に対する油圧回路は、エンジン21で駆動される油圧ポンプ22による圧油を分流するフロープライオリティーバルブ23、このフロープライオリティーバルブ23からの余剰流をリフトシリンダ18に供給する余剰流油路L1、フロープライオリティーバルブ23からの制御流をシフトシリンダ19及びローリングシリンダ20に供給する制御流油路L2等を設けて構成されている。
【0044】
余剰流油路L1に、上昇用電磁パイロットバルブUPVのパイロット圧で操作されてリフトシリンダ18を伸長させる圧油供給状態に切換わる上昇バルブUVと、下降用電磁パイロットバルブDPVのパイロット圧で操作されてリフトシリンダ18の短縮を許容する排油状態に切換わる下降バルブDVとを備えた昇降制御バルブ26を介装してある。制御流油路L2に、シフトシリンダ19を伸縮並びに固定する電磁式のシフト制御バルブ24と、ローリングシリンダ20を伸縮並びに固定する電磁式のローリング制御バルブ25とを直列接続する状態で介装してある。
【0045】
そして、シフト制御バルブ24とローリング制御バルブ25とを接続する油路に作用するリリーフ弁49と、シフトシリンダ19に作用するチェック弁50とを設けてあり、ローリング制御バルブ25の保護と、シフトシリンダ19やシフト制御バルブ24からの油の漏れを防止するようにしてある。
【0046】
図2、図3に示すように、シフト制御バルブ24及びローリング制御バルブ25並びにリフトシリンダ18に対するリフト制御バルブ26は、シフト制御バルブ24とリフト制御バルブ26とがシフトシリンダ19と左右同じ側に、かつ、ローリング制御バルブ25がローリングシリンダ20と左右同じ側にそれぞれ位置する状態に配置してリフトシリンダ18のシリンダケース18Aに取り付けられている。
【0047】
図2〜図5に示すように、作業機には、左右一対のロアーリンク8を左右一方側に揺動付勢する付勢手段を設けてある。付勢手段は、左右他方のロアーリンク8と車体Bとの間に、伸長作動付勢されたガススプリング28を設けて構成されている。
【0048】
図12の(イ),(ロ)に示すように、支柱などの障害物Cが存在するハウス内際を耕耘する際、車体Bを障害物Cに当たらない走行経路上に位置させた状態で耕耘ロータリー6がハウス内際を移動するように耕耘ロータリー6を車体Bに対して左右に移動位置させ、この状態で耕耘作業を行い、耕耘ロータリー6が支柱Cに達する前に、耕耘ロータリー6を障害物Cに当たらない位置まで左右移動させ、障害物Cを通過後、耕耘ロータリー6をハウス内際側に左右移動させることにより、車体Bを操向させることなく、ハウス内際の障害物Cを避けた箇所を耕耘することができるのである。そして、図6の(イ),(ロ),(ハ)に示すように、耕耘ロータリー6の左右移動に拘わらず、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢が設定姿勢に維持され、良好な耕耘を行えるのである。
【0049】
次に、燃料タンクT及びその取付構造について説明する。
図8〜図11に示すように、左右の後輪フェンダ30,31の左右間でミッションケースMの上方に運転座席32を配置し、運転座席32とミッションケースMとの間に配置されて、運転座席側部分とミッションケースM側部分とを仕切るシートフロア33を、運転座席32の着座部32Aの底面32aに沿う第1部分と背凭れ部32Bの背面32bに沿う第2部分とを側面視略L字形状となるように連続する状態に形成して設けてある。
【0050】
そして、シートフロア33の下に、側面視においてシートフロア33の裏面に沿う略L字形状の面mを有した左右に薄い偏平な燃料タンクTを、その右側面34が右後輪フェンダ31の内側面31aに沿う状態で配置してある。
【0051】
燃料タンクTは、大別して、運転座席32の下方で前記第1部分の下方に位置するタンク下部Taと、運転座席32の後方で前記第2部分の裏面に位置するタンク上部Tbとをから構成されており、側面視において、タンク下部Taの上面35(=面m)が着座部32Aの底面32aに沿い、タンク上部Tbの前面36(=面m)が背凭れ部32Bの背面32bに沿っている。燃料タンクTは、ミッションケースM、及びこれの後端部に立設されたリフトシリンダ18、リフトアーム11及びその移動軌跡、シートフロア33、右後輪フェンダ31等の機械装置類との干渉を避けながら極力タンク容量を大きくするため、複雑に入り込んだ形状をしている。
【0052】
つまり、タンク下部Taの上部とタンク上部Tbの前部に架けて、シートフロア33とミッションケースM並びにリフトシリンダ18との上下間に入り込むように左方に突出した側方膨出部37aや、タンク上部Tbの後部において、リフトアーム11との干渉を避けるべく右方に削られた側状凹入部37b等が形成されている。その結果、燃料タンクTの左右両横側面34,37のうちの車体左右中心側の左横側面37は、概略、後方に行くほどに車体左右方向で外方に寄る形状に形成されている。又、側面視において燃料タンクTは、後車軸38の前後に跨がる状態で配置されている。燃料が満充填された状態では、燃料タンクTの重心が、後車軸38軸心Pよりも前側に存在するよう構成すれば好都合である
【0053】
燃料タンクTは、左右の板金製タンク部材39,40を溶接一体化して成る左右合わせ構造であり、その溶着箇所であるフランジ部41を、右後輪フェンダ31の内側面31aに固定された後2箇所の取付けステー42、及びシートフロア33に固定された3箇所の取付けステー43の計5箇所にボルト止めしてある。シートフロア33は、左右の後輪フェンダ30,31の内側に固着された左板フランジ部(図示せず)と右板フランジ部31fとに亘って架設して状態でボルト止めされている。つまり、シートフロア33と右後輪フェンダ31と燃料タンクTとが、互いに補強部材となるように一体化されており、これら三者の支持強度を相互に高めるようにしてある。
【0054】
燃料タンクTには、タンク下部Taの前下に形成された下方膨出部44に配備された燃料送出口45と、タンク上部Tbの後部上端に備えた燃料供給口46の前方に配備された燃料還元口47、及び、タンク内の燃料残量を検出する残量計48が備えてある。残量計48は、タンク上部Tbの下部に、後方からの着脱操作が自在に装備されたポテンショメータ48aと、その揺動アーム48b先端に取付けられたフロート48c等から成る一般的なものであり、フロート48cはタンク下部Taの上部からタンク上部Tbの上下中間位置に亘って揺動移動するように設定してある。燃料供給口46にはキャップ46aが装備されている。
【0055】
運転座席32の左側には、主変速レバー61と副変速レバー62等の操作レバーRを配置してあり、燃料タンクTは運転座席32の右側に配備されている。この燃料タンクTと操作レバーRの左右振り分け配置により、操作レバーRの連動機構63を運転座席32の左下方位置に無理なく配置することと、燃料タンクTの容量確保との両立を図ってある。
【0056】
図13に示すように、ボンネット5内におけるラジエータ51の前面側に配備される冷媒用のコンデンサ52、エンジン21で駆動される冷媒圧縮用のコンプレッサー53等で成る室外機Aaと、キャビン3の主に操縦パネル54内に配置される室内機Abとで、キャビン3内を冷暖房及び除湿可能な空調装置(冷房装置の一例)Aを構成してある。
【0057】
室内機Abは、ボンネット5内部の後端部上部に配置される外気導入部55と、ここで取入れられた外気を吸引して吹出す送風機56と、冷却用のエバポレータ57、暖房用の熱交換器58、吹出し口59等から構成されている。外気導入部55以外のものはケーシング60にて覆われた状態で、フロントパネル54内に配置されている。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタの側面図
【図2】 トラクタ後部の背面図
【図3】 リンク機構の構造を示す側面図
【図4】 リンク機構の平面図
【図5】 リンク機構のオフセット作動状態を示す作用図
【図6】 リンク機構のローリング状態を示す作用図
【図7】 リンク機構用の油圧回路図
【図8】 燃料タンク部分を示す側面図
【図9】 燃料タンク部分を示す背面図
【図10】 燃料タンク部分を示す平面図
【図11】 燃料タンク単品の斜視図
【図12】 ハウス内での耕耘作業を示す作用図
【図13】 冷房装置を示す要部の側面図
【符号の説明】
3 キャビン
4 運転部
5 ボンネット
18 昇降シリンダ
24,25 各種バルブ
26 昇降弁
30 左後輪フェンダ
31 右後輪フェンダ
31a 内側面
32 運転座席
32A 着座部
32a 底面
32B 背凭れ部
32b 背面
33 シートフロア
34 フェンダ横側面
37 車体中心側のフェンダ横側面
38 後車軸
46 給油口
A 冷房装置
M ミッションケース
P 後車軸軸心
R 操作レバー
T 燃料タンク

Claims (8)

  1. 一対の後輪フェンダの左右間でミッションケースの上方に、着座部と背凭れ部を側面視で略L字状に配置構成した運転座席を配置し、該運転座席と前記ミッションケースとの間に配置されて、運転座席側部分とミッションケース側部分とを仕切るシートフロアを、前記運転座席の前記着座部の底面に沿う第1部分と前記背凭れ部の背面に沿う第2部分とが側面視略L字形状となるように連続する状態に配置構成して設け、
    前記シートフロアの下に燃料タンクを、前記シートフロアにおける前記第1部分の裏面に沿うタンク下部と前記第2部分の裏面に沿って立ち上げたタンク上部とを略L字形状となるように連続する状態に形成して配置し、前記シートフロアを左右の後輪フェンダに渡って架設連結するとともに、前記燃料タンクを前記シートフロアと前記左右一方の後輪フェンダの内側面とに連結してあるトラクタの燃料タンク配置構造。
  2. 前記運転座席の左又は右側に操作レバーを配置し、前記運転座席に対する該操作レバー存在側の反対側に前記燃料タンクを配備してある請求項1に記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
  3. 作業機昇降用のリフトアームを設けるとともに、前記燃料タンクの左右両横側面のうちの車体左右中心側の横側面に、前記リフトアームの昇降移動軌跡を回避すべく、後方に行くほどに車体左右方向で外方に寄る凹入部を形成している請求項1又は2記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
  4. 前記燃料タンクを、後車軸の前後に跨がる状態で配置してある請求項1〜のいずれか1項に記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
  5. 燃料が満充填された状態における前記燃料タンクの重心が、前記後車軸の軸心よりも前側に存在するように構成してある請求項に記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
  6. 前記燃料タンクにおける前記タンク上部の上端を前記後輪フェンダーの上端近くまで延出するとともに、前記燃料タンクの給油口を前記タンク上部の上端部に設けてある請求項1〜のいずれか1項に記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
  7. 機体後部に搭載されるミッションケースの後端部上部に、リフトアーム昇降用の油圧シリンダを立設し、該立設された油圧シリンダに、前記油圧シリンダに作動油を給排する昇降弁を含む油圧装置用の各種弁を一体形成してある請求項1〜のいずれか1項に記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
  8. 前記運転座席が配備された運転部を覆うキャビンを設け、車体前部のボンネット後端部に、前記キャビン内に作用する冷房装置を配置してある請求項1〜のいずれか1項に記載のトラクタの燃料タンク配置構造。
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