JP3671416B2 - 波形データ読出方法及びこれを用いた波形観測装置 - Google Patents

波形データ読出方法及びこれを用いた波形観測装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波形記録方法に関し、特にロール記録及びヒストリー記録の両立が可能な波形記録方法並びに記録した波形データの読み出しの両立が可能な波形データ読出方法及びこれを用いた波形観測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の波形の記録方法としては一般に連続した波形を連続して順次記録するロール記録と、トリガ点を基点としてその前後の波形を記録するヒストリー記録とが存在する。
【0003】
前者の波形記録方法はチャート印刷やCRTやLCD等の表示手段により記録した波形データを印刷若しくは表示するレコーダ等の波形観測装置に用いられ、後者の記録方法はトリガ点を基点としてその前後の波形を表示するオシロスコープ等の波形観測装置に用いられる。
【0004】
図6は従来のロール記録を用いた波形観測装置の原理を示す説明図である。図6中”WV01”に示すような波形は順次取り込まれて図6中”ME01”に示すようなリングメモリを構成する記憶手段に格納される。そして、取り込まれた波形データは図6中”DS01”に示すような表示手段により表示、若しくは、図6中”PR01”に示すような印刷手段により印刷される。
【0005】
また、図7はこのような従来のロール記録を用いた波形記録装置の一例を示す構成ブロック図である。図7において1はA/D変換器、2は制御回路、3はリングメモリを構成する記憶回路、4は表示手段、5は印刷手段、100はサンプリング信号である。
【0006】
入力波形(図示せず。)はA/D変換器1に入力され、A/D変換器1の出力は制御回路2を介して記憶回路3に接続される。また、制御回路2の出力は表示手段4及び印刷手段5にそれぞれ接続され、サンプリング信号100がA/D変換器1のクロック入力端子に接続される。
【0007】
ここで、図7に示す従来例の動作を図8を用いて説明する。図8は図7に示す従来例の動作を説明するタイミング図である。図8において(a)は記憶回路3の入出力バス信号、(b)はサンプリング信号100である。
【0008】
図8中”SP01”、”SP02”及び”SP03”に示すようにサンプリング信号100のタイミングに基づきA/D変換器1及び制御回路2は入力される入力波形データを取り込み、リングメモリを構成する記憶回路3に入出力バスを介して格納する。
【0009】
一方、図8中”DP01”、”DP02”及び”DP03”に示すようにサンプリング点の間隙では制御回路2は記憶回路3から表示若しくは印刷すべきデータを読み出して表示手段4若しくは印刷手段5にデータ転送をする。
【0010】
そして、データの転送を受けた表示手段4はデータ表示を行い、データの転送を受けた印刷手段5はデータをチャート等に印刷する。
【0011】
この結果、入力波形データをサンプリング信号のタイミングで記憶回路3に取り込み、サンプリングの間隙で表示データ若しくは印刷データを表示手段若しくは印刷手段に転送することにより、ロール記録が可能になりまた、その記録結果を表示若しくは印刷することが可能になる。
【0012】
一方、図9は従来のヒストリー記録を用いた波形観測装置の原理を示す説明図である。図9中”WV11”に示すような波形はトリガタイミングに取り込まれて、図9中”ME11”に示す記憶手段にトリガタイミング毎に格納される。
【0013】
例えば、トリガタイミングにより図9中”WV21”,”WV22”、”WV23”、”WV24”及び”WV25”に示すような波形データが順次取り込まれ、図9中”ME21”,”ME22”、”ME23”、”ME24”及び”ME25”に示す記憶手段に順次格納される。
【0014】
そして、取り込まれた波形データは図9中”DS11”に示すような表示手段、表示される。例えば、データの取り込み中は最新のデータを表示し、データ取り込み後にはユーザが指定した波形を選択的に表示する。
【0015】
また、図10はこのような従来のヒストリー記録を用いた波形記録装置の一例を示す構成ブロック図である。図10において1,2,4及び100は図7と同一符号を付してあり、6はリングメモリを構成する記憶回路、101はトリガ信号である。
【0016】
入力波形(図示せず。)はA/D変換器1に入力され、A/D変換器1の出力は制御回路2を介して記憶回路6に接続される。また、制御回路2の出力は表示手段4に接続される。
【0017】
さらに、サンプリング信号100がA/D変換器1のクロック入力端子に接続され、トリガ信号101が制御回路2のトリガ入力端子に接続される。
【0018】
ここで、図10に示す従来例の動作を図11を用いて説明する。図11は図10に示す従来例の動作を説明するタイミング図である。図11において(a)は記憶回路6の入出力バス信号、(b)はサンプリング信号100、(c)はトリガ信号101である。
【0019】
図11中”AQ11”、”AQ12”及び”AQ13”に示すようにトリガ信号101の前後の波形データを複数のサンプリング信号100のタイミングに基づきA/D変換器1及び制御回路2は一括して取り込み、リングメモリを構成する記憶回路6に入出力バスを介して格納する。
【0020】
このように、一括して取り込まれたデータは図11中”DP11”、”DP12”及び”DP13”に示す時点で制御回路2により記憶回路6から表示すべきデータを読み出されて表示手段4にデータ転送され、そして、データの転送を受けた表示手段4はデータ表示を行う。但し、データ転送の間は波形データの取り込み動作は停止している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図6及び図9に示す従来の波形記録方法ではロール記録とヒストリー記録とは全く異なる記録方法である。すなわち、ロール記録はデータを取り込みながらサンプリング点の間隙でデータ転送を行う方法でトリガには無関係であり、一方、ヒストリー記録はトリガ点のを基点としてその前後の波形をトリガ毎に撮り込む方法であり、1系統の回路で両者が同時に動作することは不可能であると言った問題点があった。このため、従来ではモードを切り換えることにより両者の記録方法を共存させていた。
従って本発明が解決しようとする課題は、ロール記録及びヒストリー記録の両立が可能な波形記録方法並びに波形データ読出方法及びこれを用いた波形観測装置を実現することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
波形データ読出方法において、記憶手段に対してロール記録し前記記憶手段の一部分にトリガ信号の有無を示すデータを格納した波形データの読み出し時に、ロール表示すべきデータを読み出すと共に読み出された波形データのトリガ信号の有無を示すデータをチェックしておき、前記トリガ信号が存在する場合にはトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求めてデータを読み出すことにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0023】
請求項2記載の発明は、
波形データ読出方法において、記憶手段に対してロール記録し前記記憶手段のメモリアドレスをトリガ信号に同期してラッチした波形データの読み出し時に、ロール表示すべきデータを読み出すと共にラッチされたメモリアドレスに基づきヒストリー表示すべき範囲を求めてデータを読み出すことにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0024】
請求項3記載の発明は、
波形観測装置において、
記憶手段と、波形を取り込むA/D変換器と、このA/D変換器で取り込んだ波形データを前記記憶手段に対してロール記録すると共に前記記憶手段の一部分にトリガ信号の有無を示すデータを格納する制御回路と、この制御回路からの転送データを表示する表示手段と、前記記憶手段からの出力データから前記トリガ信号の有無を示すデータを検出するトリガアドレス検出回路と、このトリガアドレス検出回路の出力に基づきヒストリー表示すべき範囲を演算して出力する表示開始アドレス演算回路とを備え、前記制御回路が前記記憶手段からロール表示すべきデータを読み出すと共に前記表示開始アドレス演算回路の出力に基づきヒストリー表示すべきデータ読み出して前記表示手段に転送することにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0025】
請求項4記載の発明は、
波形観測装置において、
記憶手段と、波形を取り込むA/D変換器と、このA/D変換器で取り込んだ波形データを前記記憶手段に対してロール記録する制御回路と、ロール記録した前記記憶手段のメモリアドレスをトリガ信号に同期してラッチするトリガアドレスラッチ回路と、ラッチしたメモリアドレスを格納するトリガアドレステーブルと、このトリガアドレステーブルの出力に基づきヒストリー表示すべき範囲を演算して出力する表示開始アドレス演算回路とを備え、前記制御回路が前記記憶手段からロール表示すべきデータを読み出すと共に前記表示開始アドレス演算回路の出力に基づきヒストリー表示すべきデータ読み出して前記表示手段に転送することにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0026】
請求項5記載の発明は、
請求項3及び請求項4記載の発明である波形観測装置において、
前記表示手段が、
前記ロール表示と前記ヒストリー表示とを同一画面上に表示することにより、ロール表示とヒストリー表示とを同一画面で表示することが可能になる。
【0027】
請求項6記載の発明は、
請求項5記載の発明である波形観測装置において、
ロール表示画面上にトリガ点のマークを付加することにより、ヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との時間的な関係を把握し易くなる。
【0028】
請求項7記載の発明は、
請求項5記載の発明である波形観測装置において、
ロール表示画面上のロール表示波形のうちヒストリー表示されている部分を範囲表示することにより、ロール表示波形のうちどの部分がヒストリー表示波形として表示されているのかが把握し易くなる。
【0029】
請求項8記載の発明は、
請求項6記載の発明である波形観測装置において、
前記マークの近傍に履歴表示をすることにより、ヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との関係を把握し易くなる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る波形記録方法を用いた波形観測装置の一実施例の原理を示す説明図である。図1中”WV31”に示すような波形はトリガに関わりなく順次取り込まれて図1中”ME21”に示すようなリングメモリを構成するロール記録用の記憶手段に格納される。
【0037】
一方、図1中”WV31”に示すような波形はトリガタイミングに取り込まれて、図1中”ME22”に示すヒストリー記録用の記憶手段にトリガタイミング毎に格納される。
【0038】
そして、ロール記録用の記憶手段に取り込まれた波形データは図1中”DS21”に示す表示手段上にロール表示され、ヒストリー記録用の記憶手段に取り込まれた波形データは図1中”DS22”に示す表示手段上にヒストリー表示される。
【0039】
この結果、ロール記録とヒストリー記録を並行して行うことにより、ロール記録及びヒストリー記録の両立が可能になる。このため、波形をロール記録するロール記録手段と、波形をヒストリー記録するヒストリー記録手段とを設けて、両者を並列動作させることにより、ロール記録及びヒストリー記録の両立が可能な波形観測装置が実現できる。また、このため、ロール表示とヒストリー表示とを同一画面で表示することが可能になる。
【0040】
また、ロール表示とヒストリー表示とを同一画面で表示することにより、ロール表示されている長時間記録中の突発的な不具合を観測することが可能になる。
【0041】
但し、図1に示す説明図ではロール記録とヒストリー記録を並行動作させるために、図7及び図10に示す従来例で説明したようなロール記録手段及びヒストリー記録手段と言った2系統の回路構成が必要となり回路規模が大きくなってしまう欠点が存在する。特に、図1中”ME21”及び”ME22”に示す各記憶手段に格納される波形データには相互に重複が生じてしまう。
【0042】
図2はこのような問題点を改善した本発明に係る波形記録方法を用いた波形観測装置の一実施例を示す構成ブロック図である。図2において1,2,100及び101は図7と同一符号を付してあり、7は表示手段、8は波形データ記憶回路、9はトリガデータ記憶回路、10はトリガアドレス検出回路、11は表示開始アドレス演算回路である。また、8及び9は記憶手段50を構成している。
【0043】
入力波形はA/D変換器1に入力され、A/D変換器1の出力は制御回路2を介して記憶手段50に接続される。また、制御回路2の出力は表示手段7及びトリガアドレス検出回路10に接続される。
【0044】
トリガアドレス検出回路10の出力は表示開始アドレス演算回路11に接続され、表示開始アドレス演算回路11の出力は制御回路2に接続される。
【0045】
さらに、サンプリング信号100がA/D変換器1のクロック入力端子に接続され、トリガ信号101が制御回路2のトリガ入力端子に接続される。
【0046】
ここで、図2に示す従来例の動作を図3を用いて説明する。図3は図2に示す実施例の動作を説明するタイミング図である。図3において(a)は波形データ記憶回路8の入出力バス信号、(b)はサンプリング信号100、(c)はトリガ信号101、(d)はトリガデータ記憶回路9の入出力バス信号である。
【0047】
通常、波形記録用の記憶手段50ではA/D変換器1の最大分解能ビットの値ぎりぎりで設計されることはまれであり、1データ中に数ビットの余りビットが存在する。従って、この余りビット部分にトリガ信号を記録する。
【0048】
例えば、1データが16ビットであるとした場合、15ビットを波形データの記録用の波形データ記憶回路8とし、残りの1ビットをトリガデータの記録用のトリガデータ記憶回路9とする。
【0049】
図3中”SP21”、”SP22”及び”SP23”に示すようにサンプリング信号100のタイミングに基づきA/D変換器1及び制御回路2は波形データを波形データ記憶回路8に格納すると共にそのタイミングでのトリガ信号101の有無をトリガデータ記憶回路9に格納する。
【0050】
例えば、図3中”SP21”に示すサンプリング時ではトリガ信号101は存在しないのでトリガデータ記憶回路9には”0”が格納される。一方、図3中”SP22”に示すサンプリング時ではトリガ信号101が存在するのでトリガデータ記憶回路9には”1”が格納される。
【0051】
一方、図3中”DP21”、”DP22”及び”DP23”に示すようにサンプリング点の間隙では制御回路2は記憶手段50からロール表示すべきデータを読み出して表示手段7にデータ転送をする。
【0052】
この時、トリガアドレス検出回路10は読み出された波形データの内トリガデータ記録回路9のデータが”1”であるか否かをチェックする。言い換えれば、読み出された波形データがヒストリー記録を兼ねているかどうかをチェックする。
【0053】
トリガアドレス検出回路10によりトリガが検出された場合、表示開始アドレス演算回路11はトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求め、表示すべき先頭のアドレスを演算して制御回路2にその値を戻す。
【0054】
例えば、図3中”RD21”に示すようなロール表示用のデータ転送時点でその直前のサンプリングでトリガが記録されているので、トリガアドレス検出回路10はそのトリガ記録を検出し、表示開始アドレス演算回路11はトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求め、表示すべき先頭のアドレスを演算して制御回路2にその値を戻す。
【0055】
その後、図3中”HD21”に示すように、制御回路2は表示開始アドレス演算回路11からの先頭アドレスデータに基づき記憶手段50からヒストリー表示用データを読み出して表示手段7に転送する。
【0056】
表示手段7は制御回路2からデータ転送されてくるロール表示用データに基づき図2中”RDS1”に示すようにロール表示を行い、制御回路2からデータ転送されてくるヒストリー表示用データに基づき図2中”HDS1”に示すようにヒストリー表示を行う。
【0057】
この結果、1つの回路構成を用い記憶手段50に対してロール記録を行うと共に余りビット部分にトリガ信号101の有無を格納することにより、ロール記録及びヒストリー記録の両立が可能になる。
【0058】
また、データ読み出し時にロール表示すべきデータを読み出すと共に読み出された波形データがヒストリー記録を兼ねているかどうかをチェックし、ヒストリー記録を兼ねている場合にはトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求めてヒストリー表示すべきデータを読み出すことにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0059】
また、図4は本発明に係る波形記録方法を用いた波形観測装置の一実施例を示す構成ブロック図である。図4において1,2,100及び101は図7と同一符号を付してあり、12は記憶手段、13はトリガアドレスラッチ回路、14はトリガアドレステーブル、15は表示開始アドレス演算回路、16は表示手段である。
【0060】
入力波形はA/D変換器1に入力され、A/D変換器1の出力は制御回路2を介して記憶手段12に接続される。また、制御回路2の出力のうち波形データは表示手段16に接続され、メモリアドレスはトリガアドレスラッチ回路13に接続される。
【0061】
トリガアドレスラッチ回路13の出力はトリガアドレステーブル14に接続され、トリガアドレステーブル14の出力は表示開始アドレス演算回路15に接続され、表示開始アドレス演算回路15の出力は制御回路2に接続される。
【0062】
さらに、サンプリング信号100がA/D変換器1のクロック入力端子に接続され、トリガ信号101がトリガアドレスラッチ回路13のトリガ入力端子に接続される。
【0063】
ここで、図4に示す実施例の動作を説明する。サンプリング信号100のタイミングに基づきA/D変換器1及び制御回路2は波形データを記憶手段12にロール記録と同様に順次格納する。
【0064】
そして、サンプリング点の間隙において制御回路2は記憶手段12からロール表示すべきデータを読み出して表示手段16にデータ転送をする。ロール表示すべきデータの転送を受けた表示手段16はロールデータ表示を行う。
【0065】
一方、トリガアドレスラッチ回路13は制御回路2から供給されるメモリアドレスをトリガ信号101のタイミングでラッチすると共にそのメモリアドレスをトリガアドレステーブル14に格納する。
【0066】
すなわち、トリガアドレステーブル14に格納されているメモリアドレスに格納されている波形データはトリガ点における波形データと一致することになる。
【0067】
そして、表示開始アドレス演算回路15はトリガアドレステーブル14に格納されているメモリアドレスに基づきトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求め、表示すべき先頭のアドレスを演算して制御回路2にその値を戻す。
【0068】
制御回路2は表示開始アドレス演算回路15からの先頭アドレスデータに基づき記憶手段12からヒストリー表示用データを読み出して表示手段16に転送する。
【0069】
表示手段16は制御回路2からデータ転送されてくるロール表示用データに基づき図4中”RDS2”に示すようにロール表示を行い、制御回路2からデータ転送されてくるヒストリー表示用データに基づき図4中”HDS2”に示すようにヒストリー表示を行う。
【0070】
この結果、1つの回路構成を用い記憶手段12に対してロール記録を行うと共に格納されたメモリアドレスをトリガ信号101に同期してラッチすることにより、ロール記録及びヒストリー記録の両立が可能になる。
【0071】
また、データ読み出し時にロール表示すべきデータを読み出すと共にラッチされたメモリアドレスに基づきヒストリー表示すべき範囲を求めてヒストリー表示すべきデータを読み出すことにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0072】
なお、ロール表示画面上でトリガ点のマークを付加しても良い。また、そのトリガマークに履歴番号を付加しても構わない。図5はトリガマークに履歴番号を付加した場合の表示画面の一例を示す説明図である。
【0073】
例えば、図5中”TM01”、”TM02”、”TM03”、”TM04”及び”TM05”に示すようなトリガマークを上段のロール表示画面中に表示することにより、下段のヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との時間的な関係を把握し易くなる。
【0074】
また、例えば、ロール表示波形のうちヒストリー表示されている部分を図5中”SW01”に示すように範囲表示することにより、上段に表示されているロール表示波形のうちどの部分が下段に表示されているヒストリー表示波形として表示されているのかが把握し易くなる。
【0075】
また、例えば、図5中”TM01”、”TM02”、”TM03”、”TM04”及び”TM05”に示すようなトリガマークの近傍に図5中”HN01”,”HN02”、”HN03”,”HN04”及び”HN05”に示すような履歴表示をすることにより、下段のヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との関係を把握し易くなる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次のような効果がある。
請求項1及び請求項3の発明によれば、1つの回路構成を用い記憶手段に対してロール記録し記憶手段の一部分にトリガ信号の有無を示すデータを格納しデータ読み出し時にロール表示すべきデータを読み出すと共に読み出された波形データのトリガ信号の有無を示すデータをチェックしておき、前記トリガ信号が存在する場合にはトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求めてヒストリー表示すべきデータを読み出すことにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0078】
また、請求項2及び請求項4の発明によれば、1つの回路構成を用い記憶手段に対してロール記録し格納された記憶手段のメモリアドレスをトリガ信号に同期してラッチしデータ読み出し時にロール表示すべきデータを読み出すと共にラッチされたメモリアドレスに基づきヒストリー表示すべき範囲を求めてヒストリー表示すべきデータを読み出すことにより、ロール表示及びヒストリー表示の両立が可能になる。
【0080】
また、請求項5の発明によれば、ロール表示とヒストリー表示を同一画面上に表示することにより、ロール表示とヒストリー表示とを同一画面で表示することが可能になる。
【0081】
また、請求項6の発明によれば、トリガマークをロール表示画面中に表示することにより、ヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との時間的な関係を把握し易くなる。
【0082】
また、請求項7の発明によれば、ロール表示波形のうちヒストリー表示されている部分を範囲表示することにより、ロール表示波形のうちどの部分がヒストリー表示波形として表示されているのかが把握し易くなる。
【0083】
また、請求項8の発明によれば、トリガマークの近傍に履歴表示をすることにより、ヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との関係を把握し易くなる。
【0084】
また、請求項14の発明によれば、トリガマークの近傍に履歴表示をすることにより、ヒストリー表示画面に表示されているヒストリー表示波形との関係を把握し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る波形記録方法を用いた波形観測装置の一実施例の原理を示す説明図である。
【図2】本発明に係る波形記録方法を用いた波形観測装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
【図3】実施例の動作を説明するタイミング図である。
【図4】本発明に係る波形記録方法を用いた波形観測装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
【図5】トリガマークに履歴番号を付加した場合の表示画面の一例を示す説明図である。
【図6】従来のロール記録を用いた波形観測装置の原理を示す説明図である。
【図7】従来のロール記録を用いた波形記録装置の一例を示す構成ブロック図である。
【図8】従来例の動作を説明するタイミング図である。
【図9】従来のヒストリー記録を用いた波形観測装置の原理を示す説明図である。
【図10】従来のヒストリー記録を用いた波形記録装置の一例を示す構成ブロック図である。
【図11】従来例の動作を説明するタイミング図である。
【符号の説明】
1 A/D変換器
2 制御回路
3,6 記憶回路
4,7,16 表示手段
5 印刷手段
8 波形データ記憶回路
9 トリガデータ記憶回路
10 トリガアドレス検出回路
11,15 表示開始アドレス演算回路
12,50 記憶手段
13 トリガアドレスラッチ回路
14 トリガアドレステーブル
100 サンプリング信号
101 トリガ信号

Claims (8)

  1. 波形データ読出方法において、
    記憶手段に対してロール記録し前記記憶手段の一部分にトリガ信号の有無を示すデータを格納した波形データの読み出し時に、
    ロール表示すべきデータを読み出すと共に読み出された波形データのトリガ信号の有無を示すデータをチェックしておき、
    前記トリガ信号が存在する場合にはトリガ点前後のヒストリー表示すべき範囲を求めてデータを読み出す
    ことを特徴とする波形データ読出方法。
  2. 波形データ読出方法において、
    記憶手段に対してロール記録し前記記憶手段のメモリアドレスをトリガ信号に同期してラッチした波形データの読み出し時に、
    ロール表示すべきデータを読み出すと共にラッチされたメモリアドレスに基づきヒストリー表示すべき範囲を求めてデータを読み出すこと
    を特徴とする波形データ読出方法。
  3. 波形観測装置において、
    記憶手段と、
    波形を取り込むA/D変換器と、
    このA/D変換器で取り込んだ波形データを前記記憶手段に対してロール記録すると共に前記記憶手段の一部分にトリガ信号の有無を示すデータを格納する制御回路と、
    この制御回路からの転送データを表示する表示手段と、
    前記記憶手段からの出力データから前記トリガ信号の有無を示すデータを検出するトリガアドレス検出回路と、
    このトリガアドレス検出回路の出力に基づきヒストリー表示すべき範囲を演算して出力する表示開始アドレス演算回路とを備え、
    前記制御回路が前記記憶手段からロール表示すべきデータを読み出すと共に前記表示開始アドレス演算回路の出力に基づきヒストリー表示すべきデータ読み出して前記表示手段に転送することを特徴とする波形観測装置。
  4. 波形観測装置において、
    記憶手段と、
    波形を取り込むA/D変換器と、
    このA/D変換器で取り込んだ波形データを前記記憶手段に対してロール記録する制御回路と、
    ロール記録した前記記憶手段のメモリアドレスをトリガ信号に同期してラッチするトリガアドレスラッチ回路と、
    ラッチしたメモリアドレスを格納するトリガアドレステーブルと、
    このトリガアドレステーブルの出力に基づきヒストリー表示すべき範囲を演算して出力する表示開始アドレス演算回路とを備え、
    前記制御回路が前記記憶手段からロール表示すべきデータを読み出すと共に前記表示開始アドレス演算回路の出力に基づきヒストリー表示すべきデータ読み出して前記表示手段に転送することを特徴とする波形観測装置。
  5. 前記表示手段が、
    前記ロール表示と前記ヒストリー表示とを同一画面上に表示することを特徴とする
    請求項3及び請求項4記載の波形観測装置。
  6. ロール表示画面上にトリガ点のマークを付加することを特徴とする
    請求項5記載の波形観測装置。
  7. ロール表示画面上のロール表示波形のうちヒストリー表示されている部分を範囲表示することを特徴とする
    請求項5記載の波形観測装置。
  8. 前記マークの近傍に履歴表示をすることを特徴とする
    請求項6記載の波形観測装置。
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