JP3670843B2 - 流動層燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部熱交換器を備えた流動層燃焼装置に係り、特に外部熱交換部と流動材循環部とを一体化した外部熱交換器を備えた流動層燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は流動材循環部と外部熱交換部とを一体化した構造の外部熱交換器を備えた流動層燃焼装置を示している。
図2において、1は流動層燃焼炉を示し、その上部出口にガスと流動材の分離手段としてのサイクロン2が設けられている。サイクロン2で分離されたガスは後部煙道3に導かれ、バグフィルタ5、吸引ファン6、及び煙突7を経て排出される。
【0003】
一方、サイクロン2で分離された流動材は、スタンドパイプ8によって外部熱交換器4の流動材循環部へ導かれる。外部熱交換器4は、図3に示すように流動材循環部10と外部熱交換部11を有している。
【0004】
流動材循環部10は、スタンドパイプ8の下端が開口する位置に受入れ区画10−1、その両側に中継区画10−2と排出区画10−3が形成されるよう下方にそれぞれ空気室12−1、12−2、12−3をもつ空気室12が形成されている。
【0005】
中継区画10−2は、上部で外部熱交換部11と連絡口14で連通され、また、排出区画10−3には、燃焼炉1と連通される排出路16を有するとともに、外部熱交換部11と連絡口15で連通されている。
【0006】
このように構成された外部熱交換器4が外部熱交換部11と流動材循環部10を備えた従来の流動層燃焼装置において、サイクロンで分離された流動材はスタンドパイプ8によって流動材循環部10の受入れ区画10−1へ供給される。
【0007】
受入れ区画10−1へ供給された流動材は、中継区画10−2と排出区画10−3へ分けられ、中継区画10−2に流入した流動材は連絡口14を通って外部熱交換部11へ流入する。
外部熱交換部11で熱交換により熱回収された流動材は連絡口15を通って排出区画10−3へ出て受入れ区画10−1から直接流れて来た流動材と共に排出路16から燃焼炉1へと戻される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
外部熱交換器が外部熱交換部と流動材循環部とで構成されると共に流動材循環部が受入れ区画、中継区画及び排出区画に区画された構成をもつ流動層燃焼装置では、起動時は外部熱交換部11を通さずに流動材を循環させて起動することが行われ、また、低負荷時も外部熱交換部11へ流動材を流さないように循環させて燃焼炉1の温度が下がるのを防止することが行われる。
【0009】
このように、起動時や低負荷時に流動材循環部10の受入れ区画10−1に供給された流動材は排出区画10−3を通して燃焼炉へ戻されるのであるが、従来の流動層燃焼炉では、受入れ区画10−1から排出区画10−3へ供給された流動材が連絡口15を通して排出区画10−3から外部熱交換部11へ逆流する可能性があった。
【0010】
本発明は、流動層燃焼炉の出口にガスと流動材の分離手段を設け、同分離手段により分離された流動材を外部熱交換器を介して前記流動層燃焼炉に循環可能に構成され、かつ、前記外部熱交換器が外部熱交換部と流動材循環部とで構成されると共に前記流動材循環部に流動材受入れ区画とその両側に中継区画と排出区画が区画されている流動層燃焼装置において、排出区画から外部熱交換部への流動材の逆流を防ぐように構成した流動層燃焼装置を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、前記した外部熱交換部と排出区画の間の連絡口を同排出区画から燃焼炉への出口より高くした構成を採用する。
【0012】
本発明による流動層燃焼装置では、前記したように外部熱交換部と排出区画の間の連絡口を、排出区画から燃焼炉への出口より高くしてあるので、排出区画内の流動材は、外部熱交換部への連絡口に達する前に低い位置にある燃焼炉への出口から燃焼炉の方に供給され外部熱交換部への逆流は起らない。
【0013】
一方、外部熱交換部と排出区画の間の連絡口を高い位置に設けると外部熱交換部の高さが高くなり粒子層での圧力損失が上昇し必要動力が高くなる。
【0014】
そこで、本発明は、外部熱交換部を流動材循環部より高い位置に設けることにより、外部熱交換部から排出区画への連絡口を排出区画から燃焼炉への出口より高くした構成をも課題解決の手段として採用する。
【0015】
このように構成することにより、流動材循環部の排出区画から外部熱交換部への流動材の逆流を防ぎながらも、外部熱交換部における圧力損失を高めない流動層燃焼装置が提供可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による流動層燃焼装置の実施の形態について、図1を用いて具体的に説明する。なお、以下の実施形態において、図2及び図3に示した従来の装置と同じ部分には同じ符号を付してあり、それらについての重複する説明は省略する。
【0017】
図1に示した実施形態による流動層燃焼装置について説明する。図1には、図3と同様、外部熱交換部と流動材循環部のみを示してある。図1に示す構成で、図3に示した従来のものと違うのは、外部熱交換部11と流動材循環部10の排出区画10−3との間の連絡口15の高さが排出区画10−3から燃焼炉への出口の位置より高くされている点及び(c)図に見られるように、目皿を含め外部熱交換部11全体の位置を流動材循環部10に対し高くしてある点で、その他の構成は従来のものと実質同じである。
【0018】
このように排出区画10−3と外部熱交換部11の間の連絡口15の位置を排出区画10−3から燃焼炉への出口の位置より高くした構成とすることにより流動材は排出区画10−3から外部熱交換部11への逆流が防止され、排出区画10−3からの流動材は低い出口を通して燃焼炉の方へ循環される。
【0019】
また、外部熱交換部11の位置を流動材循環部10より高くした構成によると外部熱交換部11から排出区画10−3への連絡口の位置を高めながらも、外部熱交換部11の高さ自体は高くしないので外部熱交換部11における粒子層の抵抗を大きくしない利点がある。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、流動層燃焼炉の出口にガスと流動材の分離手段を設け、同分離手段により分離された流動材を外部熱交換器を介して前記流動層燃焼炉に循環可能に構成され、かつ、前記外部熱交換器が外部熱交換部と流動材循環部とで構成されると共に前記流動材循環部に流動材受入れ区画とその両側に中継区画と排出区画が区画されている流動層燃焼装置において、前記外部熱交換部と排出区画の間の連絡口を同排出区画から燃焼炉への出口より高くした構成を採用する。
【0021】
このように構成した本発明の流動層燃焼装置においては、排出区画を出る流動材は、外部熱交換部との間の連絡口に達する前に、その連絡口より低い位置にある燃焼炉への流出口から排出されて了う。
【0022】
また、前記したように排出区画と外部熱交換部との間の連絡口の位置を高めるために外部熱交換部の位置全体を高くしているので、その連絡口の位置を高めても外部熱交換部における粒子層の抵抗を高めることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による流動層燃焼装置における外部熱交換器部分の構造を示す説明図で、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A線に沿う縦断面図、(c)は(a)のB矢視図。
【図2】 外部熱交換部と流動材循環部とで構成された外部熱交換器をもつ流動層燃焼装置の全体構成を示す系統図。
【図3】 従来の外部熱交換器の構造を示す図面で(a)は上面図、(b)は(a)のA−A線に沿う縦断面図、(c)は(a)のB矢視図。
【符号の説明】
1 燃焼炉
2 サイクロン
3 後部煙道
4 外部熱交換器
5 バグフィルタ
6 吸引ファン
7 煙突
8 スタンドパイプ
10 流動材循環部
10−1 受入れ区画
10−2 中継区画
10−3 排出区画
11 外部熱交換部
12 空気室
13 空気室
14 連絡口
15 連絡口
16 排出路
Claims (1)
- 流動層燃焼炉の出口にガスと流動材の分離手段を設け、同分離手段により分離された流動材を外部熱交換器を介して前記流動層燃焼炉に循環可能に構成され、かつ、前記外部熱交換器が外部熱交換部と流動材循環部とで構成されると共に前記流動材循環部に流動材受入れ区画とその両側に中継区画と排出区画が区画されている流動層燃焼装置において、前記外部熱交換部を前記流動材循環部より高い位置に設けることにより前記外部熱交換部と前記排出区画の間の連絡口を同排出区画から燃焼炉への出口より高くしたことを特徴とする流動層燃焼装置。
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JP17737398A Expired - Fee Related JP3670843B2 (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 流動層燃焼装置 |
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1998
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