JP3670783B2 - カラー液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カラー液晶表示装置においては、R(赤),G(緑),B(青)の3原色を得るために各々の着色材料を印刷等して形成したカラーフィルターを用いていたが、かかるカラーフィルターでは、光源からの白色光が各色画素に入射するときのその色画素に対する補色の成分が無駄になる等の理由により、光の利用効率が悪いという欠点を有していた。
【0003】
一方、特開平7−92327号公報や特開平7−92328号公報(G02B5/32)に記載されているように、ホログラムを用いて入射光を回折分光して所定の空間的な周期でR,G,Bの色成分に分散し、この各色成分をマイクロレンズアレイで収束させ、液晶パネルに入射させる装置が提案され、上記の着色材によるカラーフィルターの欠点を解消することが可能になっている。
【0004】
また、偏光ビームスプリッタを使用した光源分離光学系による映像表示装置が知られている。この装置は、例えば立体映像表示用として用いられるもので、光源から出射された光を偏光ビームスプリッタによりS偏光光とP偏光光とに分離し、各偏光光を二つの液晶パネルにそれぞれ導くものである。このような構成の映像表示装置に、前記のホログラムから成るカラーフィルターを用いることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液晶パネルには、液晶層部分を挟むよう光入射側偏光板と光出射側偏光板とが設けられており、通常は、上記入射側偏光板における光透過軸方向が斜め45度偏光光に対応し、出射側偏光板における光透過軸方向が前記斜め45度偏光光とは90度異なる斜め45度偏光光に対応するように設定している。そして、上記の回折格子を用いたカラーフィルターにおいては、斜め45度偏光光とP偏光光とS偏光光とで相互に回折効率が異なる傾向が見られる。
【0006】
この発明は、光源から出射された光を偏光ビームスプリッタによりS偏光光とP偏光光とに分離し、各偏光光を回折格子を用いたカラーフィルターで色分光して二つの液晶パネルにそれぞれ導いて二つの映像を投影する構成において、二つの映像をともに高輝度化でき、且つ両映像間の輝度差を無くすことができるカラー液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
また、この発明のカラー液晶表示装置は、光を回折格子により回折分光し所定の分散角で異なる色成分に分散させるカラーフィルターを二つ、液晶パネルを二つ備え、光源からの光を偏光ビームスプリッタによって振動面が互いに直交する第1の方向の偏光光と第2の方向の偏光光とに分離し、第2の方向の偏光光を位相差板により第1の方向の偏光光に変換した上でそれぞれ前記カラーフィルターに導き、色分光を行わせて前記液晶パネルに導き、各液晶パネルにて変調して得られる両映像をスクリーン上に重ね合わせて投写するようになっていることを特徴とする。
【0011】
上記の構成であれば、前記の偏光ビームスプリッタを経た光のうち一方の光は例えばP偏光光となり、他方の光はS偏光光となるが、前記カラーフィルターがP偏光光に対して回折効率が高いものであれば、前記P偏光光はそのままカラーフィルターに導かれて高い回折効率で色分光され、また、S偏光光はP偏光光に変換された上で前記カラーフィルターに導かれて高い回折効率で色分光されることになるから、二つの映像をともに高輝度化でき、且つ両映像間の輝度差を無くすことができる。
【0012】
また、この発明のカラー液晶表示装置は、光を回折格子により回折分光し所定の分散角で異なる色成分に分散させるカラーフィルターを二つ、液晶パネルを二つ備え、光源からの光を偏光ビームスプリッタによって振動面が互いに直交する第1の方向の偏光光と第2の方向の偏光光とに分離し、第2の方向の偏光光を位相差板により第1の方向の偏光光に変換した上でそれぞれ前記カラーフィルターに導き、色分光を行わせて前記液晶パネルに導き、各液晶パネルにて変調して得られる両映像をスクリーン上に重ね合わせて投写するようになっているとともに、一方の液晶パネルに一方の眼用の映像を表示し、他方の液晶パネルに他方の眼用の映像を表示するようになっていることを特徴とするカラー液晶表示装置。
【0013】
上記の構成であれば、観察者に立体映像を認識させるための右眼用映像と左眼用映像とを共に高輝度化でき、且つ両映像間の輝度差を無くすことができる。
【0014】
例えば、前記カラーフィルターを反射型グレーティングとし、前記第1の方向を有する偏光光はP偏光光とする。また、前記カラーフィルターを透過型ホログラムとし、前記第1の方向を有する偏光光をS偏光光とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0016】
図1は、この発明の実施の形態のカラー液晶表示装置の構成を簡略的に示した模式図である。楕円反射鏡2の第1焦点位置に配置された光源(例えば、メタルハライドランプ)1から出射されたR,G,Bの色成分を含む光は、楕円反射鏡2の第2焦点位置の近傍に配置された図示しないスリット板を経て不要光部分(平行度を低くしてしまう部分)が除去され、更に図示しないコリメータレンズにて平行光化されてカラーフィルター3に所定の入射角度Φで入射されるようになっている。
【0017】
カラーフィルター3は、反射型の回折格子から成り、光源1からの光を入射すると、R色成分とG色成分とB色成分を所定の分散角で回折分光するようになっている。ここで、カラーフィルター3にて回折分光されたG色成分における反射光の反射角度Ψは、入射角度Φ>反射角度Ψの関係を持つようにしてある。また、このカラーフィルター3は、前記光源1からの光のうちP偏光光に対して高い回折効率を持つ。図2は、このカラーフィルター3における回折効率を示したグラフであり、横軸を波長(λ)、縦軸を回折効率(%)として表している。この図から分かるように、このカラーフィルター3は、波長が400nmから700nmの可視光の範囲で、P偏光光に対する回折効率が斜め45度偏光光に対する回折効率よりも常に高くなっている。
【0018】
液晶パネル10は、前記カラーフィルタ3にて回折分光された反射光を入射する入射側偏光板4と、この入射側偏光板4の光出射側に配置されたマイクロレンズアレイ5と、このマイクロレンズアレイ5の光出射側に配置された液晶層部6と、この液晶層部6の光出射側に配置された出射側偏光板7とから成る。
【0019】
前記入射側偏光板4は、その光透過軸方向がP偏光光に対応するように設定されている。前記液晶層部6は、R色成分、G色成分、及びB色成分に対応する画素部を有している。そして、前記マイクロレンズアレイ5により、前記R色成分とG色成分とB色成分は、相互に異なる位置に収束され、R色成分は液晶層部6におけるR画素部を通り、G色成分は液晶層部6におけるG画素部を通り、B色成分は液晶層部6におけるB画素部を通るようになっている。また、出射側偏光板7は、その光透過軸方向が前記P偏光光に対して90度回転された方向に対応するように設定されている。
【0020】
前記液晶パネル10を通過し、液晶パネル10で変調され形成された像は、投写レンズ8で拡大され、スクリーン9上に投影されるようになっている。
【0021】
これによれば、入射側偏光板4の光透過軸方向がP偏光光に対応するように設定された前記の液晶パネル10は、前記カラーフィルター3からP偏光光を得て表示を行うことができる。そして、上記P偏光光は図2に示したように回折効率が高いから、光源1の光の利用効率が高くなり、カラー液晶表示装置の高輝度化が図れる。
【0022】
図3は、この実施の形態のカラー液晶表示装置の変形例を示した模式図である。図1に示したカラー液晶表示装置との相違点は、入射側偏光板40の光透過軸方向が斜め45度偏光光に対応するように設定され、出射側偏光板70の光透過軸方向が前記斜め45度偏光光に対して90度回転された方向に対応するように設定された液晶パネル11を備えている点と、当該液晶パネル11の光入射側に位相差フィルム(又はパネル)12が備えられている点である。位相差フィルム12は、前記カラーフィルター3にて反射されたP偏光光を入射側偏光板40における光透過軸方向に対応した斜め45度偏光光に変換する。
【0023】
図4は、図3のカラー液晶表示装置における各光学素子と偏光方向との関係を示した模式図である。この図4から分かるように、入射側偏光板40の光透過軸方向が斜め45度偏光光に対応するように設定された液晶パネル11は、位相差フィルム12から斜め45度偏光光を得て表示を行うことができる。かかる液晶パネルは一般的に用いられているものであるから、カラー液晶表示装置のコスト低減が図れる。そして、上記斜め45度偏光光はカラーフィルター3にて反射されたP偏光光を偏光方向回転させて得られるものであり、上記P偏光光は図2に示したように回折効率が高いから、光源光の利用効率が高くなり、カラー液晶表示装置の高輝度化が図れる。
【0024】
なお、カラーフィルター3は、全可視光範囲(特に、波長が400nmから700nmの範囲)において常にP偏光光が斜め45度偏光光よりも回折効率が高い場合のみに限定されるものではなく、可視光範囲において概ねP偏光光が斜め45度偏光光よりも回折効率が高い場合を含むものである。
【0025】
また、光源1とカラーフィルター3との間に、図13(a)に示すように、前記光源1からの光をP偏光光化する光学素子20を設けてもよい。この光学素子20は、P偏光光は透過させるがS偏光光は反射させる偏光ビームスプリッタ20a,20bと、前記偏光ビームスプリッタ20bの光出射側に配置され、S偏光光をP偏光光化させる1/2λ板20cとから成る。このような光学素子20を設けておくことにより、光源1からの光の利用の無駄を極力少なくすることができ、カラー液晶表示装置の一層の高輝度化が図れる。なお、かかる光学素子20は一例であり、このような構造のものに限られるものではない。
【0026】
(実施の形態2)
次に、この発明の他の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1と同様の機能を有する部材には同一の符号を付記してその説明を省略している。
【0027】
図5は、この実施の形態のカラー液晶表示装置の構成を簡略的に示した模式図である。このカラー液晶表示装置は、透過型の回折格子(この実施の形態では回折格子としてホログラムを用いている)から成るカラーフィルター30を備えている。このカラーフィルター30は、図6に示しているように、波長が400nmから700nmの可視光範囲で、S偏光光に対する回折効率が斜め45度偏光光に対する回折効率よりも常に高くなっている。なお、カラーフィルター30への入射角度Φと、カラーフィルター3にて回折分光されたG色成分における透過光の出射角度Ψは、入射角度Φ>出射角度Ψの関係を持つようにしてある。
【0028】
液晶パネル10′は、前記カラーフィルタ30にて回折分光された反射光を入射する入射側偏光板4′と、この入射側偏光板4′の光出射側に配置されたマイクロレンズアレイ5と、このマイクロレンズアレイ5の光出射側に配置された液晶層部6と、この液晶層部6の光出射側に配置された出射側偏光板7′とから成る。前記入射側偏光板4′は、その光透過軸方向がS偏光光に対応するように設定されている。また、出射側偏光板7′は、その光透過軸方向が前記S偏光光に対して90度回転された方向に対応するように設定されている。
【0029】
これによれば、入射側偏光板4′の光透過軸方向がS偏光光に対応するように設定された前記の液晶パネル10′は、前記カラーフィルター30からS偏光光を得て表示を行うことができる。そして、上記S偏光光は図6に示したように回折効率が高いから、光源1の光の利用効率が高くなり、カラー液晶表示装置の高輝度化が図れる。
【0030】
図7は、この実施の形態のカラー液晶表示装置の変形例を示した模式図である。図5に示したカラー液晶表示装置との相違点は、入射側偏光板40の光透過軸方向が前記斜め45度偏光光に対応するように設定され、出射側偏光板70の光透過軸方向が前記斜め45度偏光光に対して90度回転された方向に対応するように設定された液晶パネル11を備えている点と、当該液晶パネル11の光入射側に位相差フィルム(又はパネル)12が備えられている点である。そして、この位相差フィルム12は、前記カラーフィルター3にて反射されたS偏光光を斜め45度偏光光に変換するものである。
【0031】
かかる構成であれば、入射側偏光板40の光透過軸方向が斜め45度偏光光に対応するように設定された液晶パネル11は、位相差フィルム12から斜め45度偏光光を得て表示を行うことができる。かかる液晶パネルは一般的に用いられているものであるから、カラー液晶表示装置のコスト低減が図れる。そして、上記斜め45度偏光光はカラーフィルター30を透過したS偏光光を偏光方向回転させて得られるものであり、上記S偏光光は図6に示したように回折効率が高いから、光源光の利用効率が高くなり、カラー液晶表示装置の高輝度化が図れることになる。
【0032】
なお、カラーフィルター30は、全可視光範囲(特に、波長が400nmから700nmの範囲)において常にS偏光光が斜め45度偏光光よりも回折効率が高い場合のみに限定されるものではなく、可視光範囲において概ねS偏光光が斜め45度偏光光よりも回折効率が高い場合を含むものである。
【0033】
また、光源1とカラーフィルター30との間に、図13(b)に示すように、前記光源1からの光をS偏光光化する光学素子21を設けてもよい。この光学素子21は、P偏光光は透過させるがS偏光光は反射させる偏光ビームスプリッタ21a,21bと、前記偏光ビームスプリッタ21aの光出射側に配置され、P偏光光をS偏光光化させる1/2λ板21cとから成る。このような光学素子21を設けておくことにより、光源1からの光の利用の無駄を極力少なくすることができ、カラー液晶表示装置の一層の高輝度化が図れる。なお、かかる光学素子21は一例であり、このような構造のものに限られるものではない。
【0034】
次に、カラーフィルターが反射型の回折格子(表面レリーフ型)から成る場合を例に、当該カラーフィルターを、可視光の範囲においてP偏光光の効率>S偏光光の効率とするための条件(範囲)について説明する。図8(a)は反射型の回折格子を模式的に示した縦断側面図であり、同図(b)は同図(a)の矢示A部分の拡大図である。同図(b)に示すように、頂角をθtp、ブレーズ角をθB、溝ピッチをpとするとき、θtp=70°〜90°、θB =17°〜25°、p=500nm〜900nmの条件(範囲)に設定する。なお、可視光の範囲においてP偏光光の効率>S偏光光の効率とするための条件が、かかる範囲に限定されないことは勿論である。
【0035】
次に、上記図1、図3、図5、及び図7に示した、入射角度Φと出射角度又は反射角度(以下、回折角という)Ψとの関係について説明する。入射角度Φと回折角Ψとは、前述のごとく、Φ>Ψの関係を持つようにしてある。なお、入射角度Φと回折角Ψの正負関係は図9に示すようになっている。従って、光入射側の正(+)領域側から入射角度が例えば40度で光が入射した場合、反射型の回折格子から成るカラーフィルター3にあっては、反射光が光入射側の正(+)領域側で40度未満の範囲、及び光入射側の負(−)領域側に存在する場合に上記の関係を満たすことになり、透過型の回折格子から成るカラーフィルター30にあっては、透過光が光出射側の正(+)領域側で40度未満の範囲及び光出射側の負(−)領域側に存在する場合に上記の関係を満たすことになる。
【0036】
ここで、前記のマイクロレンズアレイ6が用いられる場合には、光源1の照明光において特に平行度が求められる。例えば、液晶パネル10,10′,11に入射するときに±3度程度の平行度が要求されることがあるが、従来においては、照明光と入射角と回折角との関係については全く考慮されていなかった。この発明では、上記のごとくΦ>Ψの関係を持つようにしてあるので、カラーフィルター3,30に入射するときの平行度は液晶パネルに入射するときに求められる角度(±3度)よりも大きくてよいことになる。従って、光源1の照明光に要求される平行度は緩和され、光源1の照明範囲の大きさを大きくとれることになるため、光源光の利用効率が高くなり、カラー液晶表示装置の高輝度化が図れることになる。
【0037】
回折角Ψを0度とした場合には、カラーフィルター3,30と液晶パネル10,10′,11とを平行に配置できるので、これらの組付けにおける精度確保が比較的容易になるという利点があるが、Ψ<0(即ち、非平行)とするのが光の利用効率向上のために望ましいということを見い出すことができた。これについて以下に説明する。
【0038】
図10は、カラーフィルターを成すホログラムのグレーティングピッチdを横軸にとり、縦軸に回折角(Ψ545 )及び入射角Φをとったグラフである。このグラフは、以下の第1式と第2式とにより求められる。
【0039】
【数1】
Figure 0003670783
ただし、Φ:ホログラムへの入射角
Ψ:ホログラムからの回折1次光出射角(回折角)
λ:波長
d:ホログラムのグレーティイングピッチ
Ψ620:620nmの回折1次光出射角
Ψ545:545nmの回折1次光出射角
【0040】
上記図10のグラフからは、ΦとΨとdの相互の関係を知ることができる。そして、図12(a)(b)に示すように、光源光の拡がり角をθA としたとたきのホログラムを経た光の拡がり角をθB を求め、各Φ,Ψについて、θB /θAを求めると、図11に示すグラフが得られる。この図11のグラフの横軸はΦ−Ψであり、縦軸はe(e=θB /θA )である。この図11から分かるように、Φ−Ψが大きければ大きいほどeは小さくなり、e<1の場合において、光源1の照明光に要求される平行度は緩和され、カラー液晶表示装置の高輝度化が図れることになる。e<1の場合とは、Φ−Ψ>0の場合であり、図10においては、ハッチングで表している部分に相当する。そして、図11のグラフにおいて最もeが小さなるときは、Ψ=−6°のときである。つまり、Ψ=0°であることが高輝度化において最適となるのではなく、Ψ<0とすることが高輝度化において好適となることが見い出される。この発明では、Φ>Ψ且つΨ<0とすることにより、カラー液晶表示装置の高輝度化を図っている。
【0041】
(実施の形態3)
図14は、この発明の実施の形態の立体映像表示が行えるカラー液晶表示装置の構成を簡略的に示した模式図である。楕円反射鏡2の第1焦点位置に配置された光源(例えば、メタルハライドランプ)51から出射されたR,G,Bの色成分を含む光は、楕円反射鏡の第2焦点位置の近傍に配置されたスリット板52を経ることで不要光成分(平行度を低くしてしまう部分)が除去され、更にコリメータレンズ53にて平行光化されて偏光ビームスプリッタ54に至る。
【0042】
偏光ビームスプリッタ54に至った光は、これを直進透過して得られるP偏光光と、前記直進方向に対して90°の角度で反射して得られるS偏光光とに分離される。
【0043】
P偏光光が入射される位置には、反射型の回折グレーティングから成る第1の回折カラーフィルター55が設けられている。反射型の回折グレーティングは、実施の形態1等で述べたように、P偏光光に対して高い回折効率を持っている。第1の回折カラーフィルター55により、光は赤色、緑色、及び青色にそれぞれ色分光され、各色光は、第1の液晶パネル56における赤色用画素、緑色用画素、及び青色用画素にそれぞれ導かれる。第1の液晶パネル56は、映像信号に応じて各色用の画素の透過量が制御されており、前記P偏光光の各色光が変調され、映像光となって第1の投写レンズ57に至る。なお、第1の液晶パネルには、液晶パネルのラビング方向に応じて、位相差フィルムを設置したP偏光光に対応する入射側偏光板と、S偏光光を出射する出射側偏光板がある。投写レンズ57は、前記映像光を拡大して図示しないスクリーンに投影するようになっている。
【0044】
一方、S偏光光が入射される位置には、第1のλ/2位相差板58および全反射ミラー59が備えられ、前記全反射ミラー59にて反射された光が入射される位置に反射型の回折グレーティングから成る第2の回折カラーフィルター60が設けられている。即ち、前記のS偏光光は、前記第1のλ/2位相差板58にてP偏光光に変換された上で前記第2の回折カラーフィルター60に入射し、当該P偏光光が反射するときに赤色、緑色、及び青色にそれぞれ色分光される。
【0045】
前記第2の回折カラーフィルター60の反射光が入射される位置には、第2の液晶パネル62が設けられている。即ち、赤色、緑色、及び青色にそれぞれ色分光された各色のP偏光光は、前記第2の液晶パネル62における赤色用画素、緑色用画素、及び青色用画素にそれぞれ導かれる。第2の液晶パネル62は、映像信号に応じて各色用の画素の透過量が制御されており、前記P偏光光の各色光が変調され、映像光となって第2の投写レンズ63に至る。なお、第2の液晶パネルには、液晶パネルのラビング方向に応じて、位相差フィルムを設置したP偏光光に対応する入射側偏光板と、P偏光光を出射する出射側偏光板がある。投写レンズ57は、前記映像光を拡大して前記スクリーンに投影するようになっている。
【0046】
図示しない映像信号供給部は、前記第1の液晶パネル56に左眼用映像を、第2の液晶パネル62に右眼用映像をそれぞれ供給するようになっている。このように映像が各液晶パネルに供給された場合、スクリーン上に投写された左眼映像はS偏光光であり、右眼映像はP偏光光であるため、左眼にはP偏光光を吸収しS偏光光と透過する偏光板を、右眼にはP偏光光を透過し、S偏光光を吸収する偏光板を備えた偏光メガネを装着することにより、左右眼にそれぞれ対応した映像が観察され、良好なカラー立体映像が得られる。
【0047】
そして、前記回折カラーフィルター55,60は反射型の回折グレーティングからなり、この反射型の回折グレーティングは、実施の形態1で説明したように、P偏光光に対して高い回折効率を有している。図14の構成であれば、偏光ビームスプリッタ54を透過して得られるP偏光光はそのまま第1の回折カラーフィルター55に導かれて高い回折効率で色分光され、また、偏光ビームスプリッタ54を反射して得られるS偏光光はλ/2位相差板58にてP偏光光に変換された上で第2の回折カラーフィルター60に導かれて高い回折効率で色分光されることになり、観察者に立体映像を認識させるための右眼用映像と左眼用映像とを共に高輝度化でき、且つ両映像間の輝度差を無くすことができる。
【0048】
また、この実施の形態では、この偏光メガネを用いて立体視を行う構成としたが、これ以外の立体映像表示、例えば、レンチキュラーレンズ板を用いる方法等にも用いることができる。
【0049】
また、このような立体映像表示に限らず、2次元映像表示装置として用いることもできる。例えば、1フレームを構成する2フィールドのうち奇数側フィールドを一方の液晶パネル56に表示し、偶数側フィールドを他方の液晶パネル62に表示するようにすることが考えられる。この場合、カラー液晶パネルとしてストライプ配列のものを用いる場合には、スクリーン上での重ね合わせ画像において、一方の液晶パネルのR(赤)用画素部の位置が他方の液晶パネルのR用画素部の位置より1.5画素分ずれるようにすると、水平解像度を向上させることができる。また、液晶パネルとしてデルタ配列のものを用いる場合には、スクリーン上での重ね合わせ画像において、一方の液晶パネルと他方の液晶パネルの画素配置関係を1画素分ずれるようにすると、水平解像度を向上させることができる。
【0050】
また、この実施の形態3では、回折カラーフィルターとして反射型の回折グレーティングを用いた場合の構成を示したが、透過型の回折ホログラムを用いて色分光をする構成とすることもできる。この透過型の回折ホログラムを用る構成を図14を流用して簡単に説明すると、実施の形態2で示したように、透過型の回折ホログラムは、S偏光光に対する回折効率が高いので、偏光ビームスプリッタ54を透過して得られるP偏光光を入射する位置にλ/2位相差板を設け、P偏光光をS偏光光化した上で透過型の回折ホログラムに導く。一方、偏光ビームスプリッタ54を反射して得られるS偏光光を入射する側ではそのままS偏光光を透過型の回折ホログラムに導けばよい。
【0051】
(実施の形態4)
この実施の形態のカラー液晶表示装置は、図15に示すように、二つの偏光ビームスプリッタ74(分離用),84(合成用)を用いることで、一つの投写レンズ85で二映像をスクリーン86に投影するようにしている。光源71から出射された光は、楕円リフレクタ72にて反射され、コリメータレンズ73で平行光化され、偏光ビームスプリッタ74に入射されると、これを透過して得られるP偏光光と反射して得られるS偏光光とに分離され、前記P偏光光は反射型の回折グレーティング77にて反射されて色分光され、前記S偏光光は位相差板75にてP偏光光化された上で反射型の回折グレーティング76にて反射されて色分光される。そして、前記回折グレーティング77にて色分光されたP偏光光は、P偏光光を斜め45度偏光光に変換する位相差板を備えた入射側偏光板78、液晶パネル80、及び斜め45度偏光光をS偏光光に変換する位相差板を備えた出射側偏光板82を順次経て偏光ビームスプリッタ84に入射し、S偏光光ゆえに偏光ビームスプリッタ84に反射されて投写レンズ85に到る。また、前記回折グレーティング76にて色分光されたP偏光光は、P偏光光を斜め45度偏光光に変換する位相差板を備えた入射側偏光板79、液晶パネル81、及び斜め45度偏光光をP偏光光に変換する位相差板を備えた出射側偏光板83を順次経て偏光ビームスプリッタ84に入射し、P偏光光ゆえに偏光ビームスプリッタ84を透過して投写レンズ85に到る。
【0052】
かかる構成においても、実施の形態3と同様、P偏光光の状態において反射型の回折グレーティング76,77にて高い回折効率で色分光されることになり、二つの映像を共に高輝度化でき、且つ両映像間の輝度差を無くすことができる。また、立体映像用に限らず、水平解像度を向上した2次元映像用としても用いることもできる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のカラー液晶表示装置によれば、光源光に要求される照明光の平行度を緩和し光源光の利用効率を高くして高輝度化が図れる。また、光源から出射された光を偏光ビームスプリッタによりS偏光光とP偏光光とに分離し、各偏光光を回折格子を用いたカラーフィルターで色分光して二つの液晶パネルにそれぞれ導いて二つの映像を投影する構成のカラー液晶表示装置にあっては、二つの映像をともに高輝度化でき、且つ両映像間の輝度差を無くすことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態のカラー液晶表示装置の構成を簡略的に示した模式図である。
【図2】 この発明の第1の実施の形態のカラー液晶表示装置におけるカラーフィルターの回折効率を示したグラフである。
【図3】 図1のカラー液晶表示装置の変形例を示した模式図である。
【図4】 図3の機能を説明する説明図である。
【図5】 この発明の第2の実施の形態のカラー液晶表示装置の構成を簡略的に示した模式図である。
【図6】 この発明の第2の実施の形態のカラー液晶表示装置におけるカラーフィルターの回折効率を示したグラフである。
【図7】 図5のカラー液晶表示装置の変形例を示した模式図である。
【図8】 同図(a)はこの発明のカラーフィルターを成す反射型回折格子の断面図であり、同図(b)は同図(a)の矢示A部分の拡大図である。
【図9】 この発明のカラーフィルターを成す回折格子の入射角と反射角の正負関係を示す説明図である。
【図10】 この発明のカラー液晶表示装置におけるカラーフィルターのグレーティングピッチと回折角および入射角との関係を示したグラフである。
【図11】 この発明のカラー液晶表示装置におけるカラーフィルターへの入射角と回折角の差異を横軸にとり、縦軸に出射光の拡がり角と入射光源光の拡がり角との比率をとって示したグラフである。
【図12】 同図(a)は反射型の回折格子を用いる場合の、同図(b)は透過型の回折格子を用いる場合の図11における出射光の拡がり角と入射光源光の拡がり角とをそれぞれ説明するための説明図である。
【図13】 同図(a)は光源からの光をP偏光光化する光学素子の模式図であり、同図(b)は光源からの光をS偏光光化する光学素子の模式図である。
【図14】 この発明の実施の形態3のカラー液晶表示装置を示す構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態4のカラー液晶表示装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 楕円反射鏡
3 カラーフィルター
30 カラーフィルター
4 入射側偏光板
4′ 入射側偏光板
40 入射側偏光板
5 マイクロレンズアレイ
6 液晶層部
7 出射側偏光板
7′ 出射側偏光板
70 出射側偏光板
8 投写レンズ
9 スクリーン
10 液晶パネル
10′液晶パネル
11 液晶パネル
12 位相差フィルム

Claims (4)

  1. 光を回折格子により回折分光し所定の分散角で異なる色成分に分散させるカラーフィルターを二つ、液晶パネルを二つ備え、光源からの光を偏光ビームスプリッタによって振動面が互いに直交する第1の方向の偏光光と第2の方向の偏光光とに分離し、第2の方向の偏光光を位相差板により第1の方向の偏光光に変換した上でそれぞれ前記カラーフィルターに導き、色分光を行わせて前記液晶パネルに導き、各液晶パネルにて変調して得られる両映像をスクリーン上に重ね合わせて投写するようになっていることを特徴とするカラー液晶表示装置。
  2. 光を回折格子により回折分光し所定の分散角で異なる色成分に分散させるカラーフィルターを二つ、液晶パネルを二つ備え、光源からの光を偏光ビームスプリッタによって振動面が互いに直交する第1の方向の偏光光と第2の方向の偏光光とに分離し、第2の方向の偏光光を位相差板により第1の方向の偏光光に変換した上でそれぞれ前記カラーフィルターに導き、色分光を行わせて前記液晶パネルに導き、各液晶パネルにて変調して得られる両映像をスクリーン上に重ね合わせて投写するようになっているとともに、一方の液晶パネルに一方の眼用の映像を表示し、他方の液晶パネルに他方の眼用の映像を表示するようになっていることを特徴とするカラー液晶表示装置。
  3. 前記カラーフィルターは反射型グレーティングであり、前記第1の方向を有する偏光光はP偏光光であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のカラー液晶表示装置。
  4. 前記カラーフィルターは透過型ホログラムであり、前記第1の方向を有する偏光光はS偏光光であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のカラー液晶表示装置。
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