JP3670739B2 - 内視鏡の防水構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、互いに係合するあい異なる部品の間にシール用のOリングが装着された内視鏡の防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、使用後に必ず洗浄液で洗浄する必要があり、さらにエチレンオキサイドガスやオートクレーブによる滅菌処理等も行われる。したがって、内視鏡は外部から水が侵入しないシール構造にする必要がある。
【0003】
そこで、一般に、外部に通じる位置にある互いに係合するあい異なる部品の間には、シール用のOリングが装着されている。Oリングとしては、弾力性のあるゴム材料やプラスチック材料が用いられている。
【0004】
しかし、Oリングには製造時や内視鏡への組み付け時に多少の歪みや傷などが生じる場合があり、Oリングが取り付けられる部品側にも歪みや傷等が存在する場合がある。そしてそのような歪みや傷があると、それによって生じた隙間から内視鏡内に水が侵入していわゆる水漏れ事故の原因になる場合がある。
【0005】
そこで従来は、内視鏡を組み立てる際に、Oリングの周囲やOリング装着溝内等にグリースや油を塗布し、そのグリースや油が隙間内に入り込んで、完全な水密性が確保されるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、Oリングが長期間にわたってグリースや油に触れていると、Oリングが膨潤したり変形して水密性が保たれなくなったり、内視鏡使用後に繰り返し行われる洗浄消毒あるいは滅菌処理によってグリースや油が次第に除去されてしまい、水密性が保たれなくなって水漏れ事故の原因になる場合がある。
【0007】
そこで本発明は、Oリングによるシール部の水密性が内視鏡使用を長期間続けても良好な状態に保たれて、水漏れ事故の発生しにくい内視鏡の防水構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の防水構造は、互いに係合するあい異なる部品の間に、その隙間を通って外部から水が侵入するのを防ぐためにシール用のOリングを装着した内視鏡の防水構造において、上記のあい異なる部品の間に、上記Oリングと並列に接着剤充填部を形成したことを特徴とする。
【0009】
なお、上記接着剤充填部が、上記Oリングに接触して形成されていてもよく、上記接着剤充填部が、上記Oリングから離れて形成されていてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、1は、内視鏡の外面に露出する部品、例えばアース端子であり、内視鏡のコネクタ部または操作部の外壁2に突出して取り付けられている。
【0011】
アース端子1は、中間に形成された鍔部1aが外壁2の表面部分に当接し、奥の部分で外壁2と螺合して固定されている。
その螺合部Aと鍔部1aとの間には、アース端子1と外壁2との隙間部分に円周溝3が形成されていて、その中に、Oリング4が潰された状態で嵌め込まれている。Oリング4は弾力性のあるゴム材またはプラスチック材によって形成されている。
【0012】
したがって、外部からアース端子1と外壁2との間の隙間を通って侵入しようとする水等は、基本的にはこのOリング4によって止められて、外壁2から内側に水が侵入しないようになっている。
【0013】
そのOリング4が装着された円周溝3から離れてそれより少し奥の部分には、アース端子1と外壁2との境界部分に、アース端子1と外壁2の両方にまたがって第2の円周溝5が形成されている。
【0014】
第2の円周溝5は、Oリング4が嵌め込まれた円周溝3と並列に全周に形成されていて、その内部には例えばエポキシ系又はシリコン系等の耐水性のある接着剤6が充填されている。なお、接着剤6として、一般にシーリング材と称して用いられているゴム系のものを用いてもよい。
【0015】
このように構成することにより、長期の使用によってOリング4のシール性が不完全になってその部分に隙間が発生しても、そこから内部に侵入しようとする水は第2の円周溝5に充填されている接着剤6で止められ、水漏れに至らない。
【0019】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、内視鏡の外表面に通じるどのような部分に適用してもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、互いに係合するあい異なる部品の間に、シール用のOリングと並列に接着剤充填部を形成したことにより、Oリングと接着剤充填部の何方か一方のシール性が損なわれても他方によってさらにシール性が維持されるので、内視鏡使用を長期間続けても水密性が良好な状態に保たれて、水漏れ事故が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の断面図である。
【符号の説明】
1 アース端子
2 外壁
3 円周溝
4 Oリング
5,7 第2の円周溝
6 接着剤
Claims (1)
- 互いに係合するあい異なる部品の間に、その隙間を通って外部から水が侵入するのを防ぐためにシール用のOリングを装着した内視鏡の防水構造において、
上記のあい異なる部品間の上記Oリング装着部より内側位置の隙間部分に、上記Oリングと並列に、上記のあい異なる部品の双方にまたがる溝を上記のあい異なる部品の双方に各々凹んだ状態に向かい合って形成して、上記のあい異なる部品の双方にまたがって上記溝により形成された空間内のみに接着剤を充填したことを特徴とする内視鏡の防水構造。
Priority Applications (1)
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JP33125695A JP3670739B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 内視鏡の防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP33125695A JP3670739B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 内視鏡の防水構造 |
Publications (2)
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Family Applications (1)
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JP33125695A Expired - Fee Related JP3670739B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 内視鏡の防水構造 |
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- 1995-12-20 JP JP33125695A patent/JP3670739B2/ja not_active Expired - Fee Related
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