JP3670422B2 - 潤滑装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯車列群を含んで成る変速装置における摩擦締結要素に潤滑油を供給する潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
変速装置は、例えば、特開平4−13654号公報にも示されるように、トルクコンバータのタービン軸に連結される入力軸と、終減速装置に連結される出力軸と、入力軸と出力軸との間に入力軸の軸線方向に沿って配される複数のプラネタリギヤ列と、供給される作動油圧によって所定の変速比を選択的に得るべく各プラネタリギア列を構成する各要素を固定もしくは解放する摩擦締結要素とを含んで構成されている。
【0003】
また、変速装置は、加えて、トルクコンバータのタービン軸に連動されるオイルポンプにより循環される潤滑油を各要素相互間の接触面部に導く潤滑装置を備えている。
【0004】
潤滑装置には、例えば、図7に示されるように、図示が省略されるオイルポンプにより強制的に循環される潤滑油(作動油)を各プラネタリギヤユニット122、および、124などにおける構成要素相互間の接触部に対して供給する潤滑油導入通路部が設けられている。
【0005】
潤滑油導入通路部は、タービン軸126の内部に形成され一端がオイルポンプに連通する潤滑油導入路126aと、回転軸128の内部に中心軸線に沿って形成され一端が潤滑油導入路126aの他端に連通する潤滑油導入路128aとを含んで構成されている。
【0006】
このような構成のもとで、自動変速機が作動状態とされるとき、オイルポンプにより強制的に循環される潤滑油は、潤滑油導入路128aの各導入孔128b〜128fを介してプラネタリギヤユニット122における各要素相互間、および、プラネタリギヤユニット124におけるインターナルギヤ160の内周部とサンギヤ150およびピニオンギヤ158ギヤとの間の空間内に供給されるとともに、インターナルギヤ160の外周部とピストン部材164との間を通じてローアンドリバースブレーキ162に供給されることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ローアンドリバースブレーキ162が解放状態のもとで、タービン軸126の回転数が比較的高回転数領域となる場合、ローアンドリバースブレーキ162を構成する各摩擦板が高速で相対回転するためその供給が妨げられ潤滑油の必要量は増大するが、ローアンドリバースブレーキ162に供給される潤滑油の供給量は増大しないことなる。
【0008】
なぜならば、タービン軸126の回転数が比較的高回転数領域となる場合、回転軸128の軸中心まわりの遠心力が増大するために潤滑油導入路128aを通じて導入された潤滑油の大部分は順次、回転軸128の端部に比較的近い導入孔128f、128e、128d、128cを通じて各部に供給され、残り部分の潤滑油が導入孔128bを通じてボールベアリング134の一方の側面に対向して設けられる油溜め120aに供給される。そして、その潤滑油はその慣性力により油溜め120aから放出された後、それが図7に示される矢印の示す方向に沿ってインターナルギヤ160の外周部とケース内壁面およびリターンスプリング166との間に形成される隙間(潤滑油供給路)を通じてローアンドリバースブレーキ162の近傍に供給されるからである。その結果、ローアンドリバースブレーキ162の潤滑油量を確保するためには、導入孔128bの孔径を大きく設定する必要がある。それにより、この孔径を考慮した回転軸128の許容強度を確保するためには、回転軸128の直径を大とすることが必要となるので装置の軽量化に反することとなる。
【0009】
以上の問題点を考慮し、本発明は、歯車列群を含んで成る変速装置における摩擦締結要素に潤滑油を供給する潤滑装置であって、歯車列におけるインターナルギヤの外周部の周囲に配される摩擦締結要素における相互接触部分にも潤滑油を充分に分配供給することができる潤滑装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明に係る潤滑装置は、駆動力が伝達される入力軸と駆動力が出力される出力軸との間に配され所定の変速比をもって駆動力を伝達する遊星歯車列における回転軸内に軸方向に沿って設けられ潤滑油を導く潤滑油導入通路部と、潤滑油導入通路部に半径方向に沿って設けられる導入孔から遊星歯車列におけるインターナルギヤの周囲に配される摩擦締結要素に通じる潤滑油供給路に配され、導入孔からインターナルギヤの輪郭に沿って噴出される潤滑油を、回転軸の回転に応じて摩擦締結要素に向けて強制的に移送させる強制移送部とを備えて構成される。
【0011】
また、本発明に係る潤滑装置は、強制移送部が、インターナルギヤにおけるハブ部に複数の凹凸が連なって形成される歯部と、潤滑油導入通路の導入孔およびハブ部の周囲に設けられた油溜めとを含んで構成されてもよい。
【0012】
さらに、複数の摩擦板を有する摩擦締結要素が解放されるとき、摩擦板の回転数が、一方向に回転せしめられるインターナルギヤが設けられる遊星歯車列の回転軸の回転数の増大に従って増大してもよい。
【0013】
さらに、歯部の歯すじがつるまき線状であり、歯すじのねじれ方向は、インターナルギヤの回転方向に応じて潤滑油に慣性力を作用させる方向であってもよい。あるいは、歯部の歯すじがつるまき線状であり、歯部の歯すじのねじれ角度は、インターナルギヤの歯すじのねじれ角度と略同一とされてもよい。
【0014】
そして、摩擦締結要素が、摩擦締結要素を含んで構成される変速装置の変速状態が後進状態であるとき、締結されるブレーキを含むものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明に係る潤滑装置の一例が適用された自動変速機の主要な構成を模式的に示す。図3に示される例おいては、前輪駆動用の前進4速後退1速が得られるものとされる。
【0016】
図3において、自動変速機は、トルクコンバータ10および変速装置12を含んで構成されている。トルクコンバータ10は、図示が省略されるエンジンのクランク軸8が連結されるポンプインペラー10a、タービンランナ10b、ステータ10cおよびケース14とを含んでなる。タービンランナ10bは、タービン軸18を介して変速装置12に連結されている。また、ステータ10cとケース14との間には、ワンウェイクラッチ16が配されており、ステータ10cがポンプインペラー10a、および、タービンランナ10bの回転方向と同方向に回転するように構成されている。
【0017】
変速装置12は、主変速機20と副変速機22とから構成されている。
【0018】
主変速機20は、プラネタリギヤユニット24および26を有している。
【0019】
プラネタリギヤユニット24は、タービン軸18との共通仮想軸線上に設けられる回転軸28に固定されるサンギヤ30、インターナルギヤ32、および、ピニオンギヤ34を含んで構成されている。サンギヤ30とタービン軸18との間には、クラッチ38、および、ブレーキ42が配設され、インターナルギヤ32とタービン軸18との間には、クラッチ36が配設されている。ピニオンギヤ34は、キャリア40を介して回転軸28に連動される。
【0020】
プラネタリギヤユニット26は、回転軸28にそれぞれ固定されるサンギヤ44、インターナルギヤ48、および、ピニオンギヤ46を含んで構成されている。ピニオンギヤ46は、キャリア50およびワンウェイクラッチ52を介してケース56に連結されている。また、キャリア50とケース56とは、ローアンドリバースブレーキ54を介して選択的に連結される。回転軸28の他端には、アウトプットギヤ58が設けられている。回転軸28は、前進段においては、トルクコンバータ10側から見て時計方向に回転するものとされる。
【0021】
副変速機22は、アウトプットギヤ58に噛み合うインプットギヤ62および入力軸64を介して回動力が伝達されるプラネタリギヤユニット60を有している。プラネタリギヤユニット60は、サンギヤ70、入力軸64に固定されるインターナルギヤ66、および、ピニオンギヤ68を含んで構成されている。サンギヤ70は、ワンウェイクラッチ74を介してケース56に連結されている。また、サンギヤ70はブレーキ72を介して選択的に連結される。ピニオンギヤ68は、キャリア82を介して回転軸28に対して略平行に配される出力軸76に連結されている。インターナルギヤ66と出力軸76との間には、クラッチ80が配設されている。出力軸76には、図示が省略されるファイナルドライブ装置のリングギヤに噛合うアウトプットギヤ78が設けられている。
【0022】
このような変速装置12においては、クラッチ36、38、80、ブレーキ42、72、ローアンドリバースブレーキ54、および、ワンウェイクラッチ52、74を適宜選択作動させることによりパーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジ、および、ドライブレンジにおける各変速段(第1〜第4速)を得ることができる。ドライブレンジ、リバースレンジ、および、各変速段を得るための各クラッチ36、38、80、ブレーキ42、72、ローアンドリバースブレーキ54、および、ワンウェイクラッチ52、74の作動関係を図4に示す。
【0023】
但し、図4においては、○は締結状態(作動状態)をあらわし、△はマニュアル動作で第1速にセレクトされたときのみ作動することをあらわし、◇は、ブレーキ72が作動する前のみ作動することをあらわし、□は締結時は遅延作動し、解除時は先行作動することをあらわす。
【0024】
さらに、変速装置12には、図2に示されるように、図示が省略されるオイルポンプにより強制的に循環される潤滑油(作動油)を各プラネタリギヤユニット24、26、および、60などにおける構成要素相互間の接触部に対して供給する潤滑油導入通路部が設けられている。
【0025】
潤滑油導入通路部は、一端がオイルポンプに連通しタービン軸18の内部に形成される潤滑油導入路18aと、一端が潤滑油導入路18aの他端に連通し回転軸28の内部に中心軸線に沿って形成される潤滑油導入路28aとを含んで構成されている。
【0026】
回転軸28の他端はパーキングギヤPGが固着されるアウトプットギヤ58の両側部にそれぞれ設けられるボールベアリング100および102により回動可能に支持されている。潤滑油導入路28aの他端は、オリフィス28gを通じてボールベアリング100とケース56との間に形成される閉空間内に連通している。
【0027】
潤滑油導入路28aは、回転軸28の半径方向に沿って設けられる導入孔28fを通じてタービン軸18の他端とプラネタリギヤユニット24との間に互いに対向して配されるスラストベアリング92および94の内周部により囲まれる閉空間内に連通している。
【0028】
また、潤滑油導入路28aは、その半径方向に沿って互いに平行に設けられる導入孔28eおよび28d、サンギヤ30の透孔30a、サンギア44の透孔44aを通じてプラネタリギヤユニット24とプラネタリギヤユニット26との間に互いに対向して配されるスラストベアリング96および98の内周部、ピニオンギヤ34および46により囲まれる閉空間内に連通している。
【0029】
さらに、潤滑油導入路28aは、導入孔28cを通じてプラネタリギヤユニット26におけるインターナルギヤ48の内周部とサンギヤ44およびピニオンギヤ46との間に形成される内部空間に連通している。
【0030】
インターナルギヤ48の内周部における凹部48aには、図2に示されるように、キャリア50を摺動可能に支持するとともに軸方向の位置決めを行うスラストベアリング112が設けられている。
【0031】
また、キャリア50とピニオンギヤ46との相互の摺動部には、相互の摩擦を低減すべくワッシャ110が介在されている。
【0032】
そして、潤滑油導入路28aは、回転軸28における導入孔28dよりも他端側部分にその半径方向に沿って設けられる導入孔28bを通じてプラネタリギヤユニット26におけるインターナルギヤ48の側面とローアンドリバースブレーキ54を選択的に締結状態とするピストン部材104との間に形成される潤滑油供給路55に連通している。そして、潤滑油供給路55は後述するインターナルギヤ48のハブ部48Bの外周面とケース56の内部においてピストン部材104の内周部を摺動可能に案内する案内部56bの内周面および案内部56bの端部の外周面との間の間隙と、インターナルギヤ48の外周面とリターンスプリング106との間の間隙とから形成されている。
【0033】
潤滑油供給路55の一端は、油溜め56aに連通している。油溜め56aは、案内部56b内に、ボールベアリング102の側面に臨む導入孔28bの開口端部に対向して設けられる。また、潤滑油供給路55の他端は、ローアンドリバースブレーキ54近傍に連通している。
【0034】
ピストン部材104の一方の端面側には、リターンスプリング106の付勢力に抗してピストン部材104を作動状態とする作動油が導入される圧力室OCBが形成されている。
【0035】
また、インターナルギヤ48は、図1の(A)および(B)に示されるように、右ねじれの歯部48aを内周部に有する本体部48Aと、強制移送部としての右ねじれの複数の溝部48cを有し本体部48Aの側面に一体に形成されるハブ部48Bとから構成されている。
【0036】
ハブ部48Aの内周部には、回転軸28の雄スプライン軸部に嵌合される雌スプライン部48bが形成されている。ハブ部48Bの外周部における溝部48cの個数は、実際の実験に基づき決定され、例えば、2〜10個のうちのいずれかの個数とされる。各溝部48cの断面形状は略円弧状とされ、各溝部48cの深さは、例えば、ハブ部48Bの外周面と雌スプライン部48bの歯底面との間の寸法の1/2以下の寸法とされる。また、溝部48cのねじれ角αcは、例えば、歯部48aのねじれ角αaと略同一とされる。これにより、インターナルギヤ48を成形する際、加工が容易となる。
【0037】
かかる構成のもとで、オイルポンプが作動状態とされるとともに回転軸28が回転される場合、図2に示す矢印の示す方向に沿って潤滑油が作動油供給路18a、および、潤滑油導入路28aにおける各導入孔を通じて上述の各部に導入される。
【0038】
また、インターナルギヤ48の外周部に対向する油溜め56aに導入孔28bを通じて導入された潤滑油は、慣性力により図2に示す矢印の示す方向に、潤滑油供給路55を通じてローアンドリバースブレーキ54に供給されることとなる。その際、インターナルギヤ48のハブ部48Bに設けられる強制移送部としての複数の溝部48cは、回転軸28の回転に伴って回転せしめられる。これにより、油溜め56aからの潤滑油は、複数の溝部48cにより強制的にかきあげられて作用される慣性力が増大した状態で供給されることとなる。従って、導入孔28bを通じて強制的に導入される潤滑油の量が増すとともに油溜め56aから放出される潤滑油の供給量が増大されることとなる。
【0039】
図5は、縦軸にローアンドリバースブレーキ54に供給される潤滑油の油量Qをとり、横軸に回転軸28の回転数Nをとり、ローアンドリバースブレーキ54に供給される潤滑油の油量の変化を回転軸28の回転数に対して示すものである。なお、図5に示される各特性線は、潤滑油の温度が80〜100度の範囲であり、自動変速機が前進第3速状態において当該出願に係る発明者による実験により得られたものである。
【0040】
図5において、従来の装置では、特性線Lpに示すように、回転軸28の回転数が低回転数領域Ntのとき、回転数が上昇しても所定の油量は大きく変化することなく所定の値に維持される。その後、回転軸28の回転数が高回転数領域Nhに移行するとき、油量Qは上述の理由により徐々に減少することとなる。
【0041】
しかし、ローアンドリバースブレーキ54に供給される潤滑油の実際に必要な油量は、特性線Lnに示されるように、回転軸28の回転数が高回転数領域Nhに移行するとき、供給される潤滑油がローアンドリバースブレーキ54におけるドリブンプレートの回転数が増大することにより増大する。なお、特性線Lnは、ローアンドリバースブレーキ54の温度、および、摩擦トルクに基づいて決定されるものである。そこで、従来の装置においては、特性線Lpに示されるように、高回転数領域Nhにおいてさらに潤滑油が不足することとなる。
【0042】
一方、本発明に係る潤滑装置の一例では、特性線Liに示されるように、回転軸28の回転数が低回転数領域Ntのとき、複数の溝部48cの回転により油量Qは回転数が上昇するにつれて徐々に増大し、さらに、回転軸28の回転数が高回転数領域Nhに移行するとき、油量Qはさらに増大することとなる。従って、高回転数領域Nhにおいて、潤滑油は、特性線Lnに示される実際に必要な油量以上の充分な量だけ供給されることとなる。
【0043】
なお、回転軸28が前進時に一方向に回転されるもとで、溝部48cが慣性力を作用させる方向に形成されるので、より効率的に潤滑油を供給できる。
【0044】
また、回転軸28は、後退時に前進時と逆方向に回転し、溝部48cは油を掻き上げる作用をしなくなるが、ローアンドリバースブレーキ162は、後退時に締結されており、ドリブンプレートの相対回転がないので強制的に掻き上げる必要性がない。従って、溝部48cの形成にあたっては前進時の回転方向のみを考慮すればよい。
【0045】
図6の(A)、および、(B)は、本発明に係る潤滑装置の一例におけるインターナルギヤの他の例を示す。
【0046】
図6の(A)、および、(B)に示される例においては、図1の(A)および(B)に示される例では強制移送部としての複数の溝部48cがハブ部48Bに設けられたものであるが、その代わりに、複数の突起部180cがハブ部180Bに設けられたものである。
【0047】
インターナルギヤ180は、図6の(A)および(B)に示されるように、右ねじれの歯部180aを内周部に有する本体部180Aと、強制移送部としての右ねじれの複数の突起部180cを有し本体部180Aの側面に一体に形成されるハブ部180Bとから構成されている。
【0048】
ハブ部180Bの内周部には、回転軸28の雄スプライン軸部に嵌合される雌スプライン部180bが形成されている。ハブ部180Bの外周部における突起部180cの個数は、実際の実験に基づき決定され、例えば、2〜10個のうちのいずれかの個数とされる。各突起部180cの断面形状は略円弧状とされ、各突起部48cの高さは、例えば、ハブ部180Bの外周面と雌スプライン部180bの歯底面との間の寸法の1/2以下の寸法とされる。また、突起部180cのねじれ角αcは、例えば、歯部180aのねじれ角αaと同一とされる。これにより、インターナルギヤ180を成形する際、加工が容易となる。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る潤滑装置によれば、潤滑油導入通路部に設けられる導入孔から遊星歯車列におけるインターナルギヤの輪郭に沿って噴出される潤滑油を、回転軸の回転に応じて摩擦締結要素に向けて強制的に移送させる強制移送部が、潤滑油導入通路部に設けられる導入孔からインターナルギヤの周囲に配される摩擦締結要素に通じる潤滑油供給路に配されるので遊星歯車列におけるインターナルギヤの外周部の周囲に配される摩擦締結要素における相互接触部分にも潤滑油を充分に分配供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明に係る潤滑装置の一例に用いられるインターナルギヤの正面図、(B)は、(A)に示される例の側面図である。
【図2】本発明に係る潤滑装置の一例が適用された自動変速機の変速装置の要部を示す断面図である。
【図3】本発明に係る潤滑装置の一例が適用された自動変速機の変速装置の要部を示す概略構成図である。
【図4】本発明に係る潤滑装置の一例が適用された自動変速機の変速装置の動作説明に供される図である。
【図5】本発明に潤滑装置の一例の動作説明に供される特性図である。
【図6】(A)は、本発明に係る潤滑装置の他の一例に用いられるインターナルギヤの正面図、(B)は、(A)に示される例の側面図である。
【図7】従来の潤滑装置が用いられる自動変速機の変速装置の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
12 変速装置
24、26、60 プラネタリギヤユニット
28 回転軸
28a 潤滑油導入路
30 サンギヤ
46 ピニオンギヤ
48、180 インターナルギヤ
48c 溝部
180c 突起部

Claims (6)

  1. 駆動力が伝達される入力軸と駆動力が出力される出力軸との間に配され所定の変速比をもって駆動力を伝達する遊星歯車列における回転軸内に軸方向に沿って設けられ潤滑油を導く潤滑油導入通路部と、
    前記潤滑油導入通路部に半径方向に沿って設けられる導入孔から前記遊星歯車列におけるインターナルギヤの周囲に配される摩擦締結要素に通じる潤滑油供給路に配され、該導入孔から該インターナルギヤの輪郭に沿って噴出される潤滑油を、前記回転軸の回転に応じて該摩擦締結要素に向けて強制的に移送させる強制移送部と、
    を具備して構成されることを特徴とする潤滑装置。
  2. 前記強制移送部は、インターナルギヤにおけるハブ部に複数の凹凸が連なって形成される歯部と、前記潤滑油導入通路の導入孔および前記ハブ部の周囲に設けられた油溜めとを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の潤滑装置。
  3. 複数の摩擦板を有する前記摩擦締結要素が解放されるとき、該摩擦板の回転数が、一方向に回転せしめられる前記インターナルギヤが設けられる前記遊星歯車列の回転軸の回転数の増大に従って増大することを特徴とする請求項1記載の潤滑装置。
  4. 前記歯部の歯すじがつるまき線状であり、該歯すじのねじれ方向は、前記インターナルギヤの回転方向に応じて前記潤滑油に慣性力を作用させる方向であることを特徴とする請求項2記載の潤滑装置。
  5. 前記歯部の歯すじがつるまき線状であり、前記歯部の歯すじのねじれ角度は、前記インターナルギヤの歯すじのねじれ角度と略同一とされることを特徴とする請求項2記載の潤滑装置。
  6. 前記摩擦締結要素は、該摩擦締結要素を含んで構成される変速装置の変速状態が後進状態であるとき、締結されるブレーキを含んでいることを特徴とする請求項1記載の潤滑装置。
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