JP3669342B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、半導体チップと基材とを接合金属で接合して封止された半導体装置で、実装接合部によって基板に実装された半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来の半導体装置を示す断面図であり、図において、1は例えばケイ素からなる半導体チップ、2は例えばアルミナセラミックパッケージのような基材、3は半導体チップ1と基材2とを接合している接合金属で例えば組成が95%Pb−5%Snのはんだ合金、4は半導体チップ1と外部とを電気的に接続するリード、5は半導体チップ1の端子とリード4を電気的に接続するボンディングワイヤである。
このような半導体装置は、例えば三菱電機株式会社半導体事業本部刊「三菱データブック アイシー パッケージズ(MITSUBISHI DATA BOOK IC PACKAGES)」(1989年10月発行)に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体装置は以上のように構成されているので、半導体チップ1のSiと接合金属3のはんだ合金、あるいはこのはんだ合金と基材2のアルミナとの熱膨張係数が大きく相異するため、半導体装置を動作中にこれ自身から発生する熱や半導体装置が設置される環境の温度変化などによって、半導体チップ1と基材2との接合部に熱応力が生じ、これによって接合部の接合金属3であるはんだ合金に亀裂6が発生・伝播し、最終的には半導体装置の破壊に至るという問題点があった。
【0004】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、半導体チップと基材との接合部に亀裂が生じても、加熱だけで、実装接合部を損傷することなく、元通りに修復することができる接合部を備える半導体装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る半導体装置は、半導体チップと、該半導体チップを封止する基材と、上記半導体チップと上記基材を接合する接合金属とを備え、さらに、実装接合部によって基板に実装された半導体装置において、不活性ガスおよび上記接合金属に接して配置される還元性物質のうち少なくとも何れか一方とともに封止され、上記実装接合部は、上記接合金属の融点温度以上、上記実装接合部の融点温度未満で破壊されないものである。
請求項2の発明に係る半導体装置は、上記請求項1の発明に係る半導体装置において、実装接合部の融点が接合金属の融点より高いものである。
請求項3の発明に係る半導体装置は、上記請求項1または請求項2の発明に係る半導体装置において、実装接合部が融点183℃のはんだからなり、接合金属の融点が183℃未満のものである。
【0006】
請求項4の発明に係る半導体装置は、上記請求項1の発明に係る半導体装置において、接合金属を鉛、錫、ビスマス、インジウムもしくはアンチモンを主成分とするものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分としたものである。
【0007】
請求項5の発明に係る半導体装置は、上記請求項1から請求項4の何れか1項の半導体装置において、不活性ガスを、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素もしくは一酸化炭素またはこれらのガスのうち少なくとも二種以上を含む混合ガスとし、還元性物質を、有機酸系フラックスもしくはポリマー系フラックスまたはこれらの物質の混合物を主成分としたものである。
【0008】
請求項6の発明に係る半導体装置は、上記請求項1から請求項5の何れか1項の半導体装置において、酸素吸着剤もしくは水蒸気吸着剤またはこれらの吸着剤の両方が半導体チップとともに封止されたものである。
【0009】
請求項7の発明に係る半導体装置は、上記請求項1から請求項6の何れか1項の半導体装置において、基材の内壁がチタン被覆されたものである。
【0010】
請求項8の発明に係る半導体装置は、上記請求項1から請求項7の何れか1項の半導体装置において、基材の内壁が半導体チップを拘束する幾何学的形状を備えたものである。
【0011】
請求項9の発明に係る半導体装置は、上記請求項1から請求項8の何れか1項の半導体装置において、基材または半導体チップが加熱装置を備えたものである。
【0012】
【作用】
請求項1の発明における半導体装置は、半導体チップが、不活性ガスやこの接合金属に接して配置される還元性物質とともに封止され、実装接合部は、接合金属の融点温度以上、実装接合部の融点温度未満で破壊されないので、上記接合金属に亀裂などの故障が生じても、実装接合部の融点未満、接合金属の融点以上で加熱してこの接合金属を溶融させることによって、実装接合部を損傷することなく、上記亀裂を修復できる。
請求項2の発明における半導体装置は、実装接合部に、接合金属の融点より高い融点を有するものを用いることにより、また、請求項3の発明における半導体装置は、実装接合部が融点183℃のはんだからなり、接合金属の融点が183℃未満のものを用いることにより、加熱だけで、実装接合部を損傷することなく、上記亀裂を修復できる。
【0013】
請求項4の発明における半導体装置は、接合金属を鉛、錫、ビスマス、インジウムもしくはアンチモンを主成分とするものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分とするものとしたことにより、接合金属による接合を容易かつ確実とすることができる。
【0014】
請求項5の発明に係る半導体装置は、不活性ガスを、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素もしくは一酸化炭素またはこれらのガスのうち少なくとも二種以上を含む混合ガスとし、還元性物質を、有機酸系フラックスもしくはポリマー系フラックスまたはこれらの物質の混合物を主成分とするものとしたことにより、接合金属に生じた亀裂などの破面に酸化膜を存在させないようにできる。
【0015】
請求項6の発明に係る半導体装置は、酸素吸着剤もしくは水蒸気吸着剤またはこれらの吸着剤の両方が半導体チップとともに封止されていることにより、封止された空間に酸素や水蒸気を含む外気が侵入しても、これらの吸着剤によって吸着されるために接合金属に生じた亀裂などの破面に酸化膜を存在させないようにできる。
【0016】
請求項7の発明における半導体装置は、基材の内壁がチタン被覆されていることにより、半導体チップが封止された空間に酸素を含む外気が侵入しても、チタンによって酸素が吸着されるために接合金属に生じた亀裂などの破面に酸化膜を存在させないようにできる。
【0017】
請求項8の発明に係る半導体装置は、半導体チップを拘束する幾何学的形状を有する基材によって半導体チップが封止されていることにより、半導体装置に外力が作用しても半導体チップがずれたり移動しないようにできる。
【0018】
請求項9の発明に係る半導体装置は、基材または半導体チップに加熱装置を備えることにより、半導体装置が実装されている基板全体を加熱しないで接合金属の亀裂部分を溶融することができる。
【0019】
【実施例】
実施例1.
以下、この発明の一実施例を図について説明する。
図1はこの発明の実施例1による半導体装置を示す断面図である。従来のものと同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。図において、7は半導体チップ1と基材2とを接合する融点が183℃未満の接合金属であり、例えば、組成が49%Sn−41%Pb−10%Biで融点が166℃のはんだ合金が用いられる。8は半導体チップ1が封止された空間に満たされた不活性ガスであり、例えばアルゴンガスなどの希ガスが用いられる。
なお、この融点が183℃未満の接合金属7と半導体チップ1との接合面、ならびにこの接合金属7とセラミックの基材2との接合面にはそれぞれメタライズ処理を施した。
【0020】
次に動作について説明する。
融点が166℃である接合金属7を有する半導体装置を繰り返し動作させたところ、接合金属7に熱応力による亀裂6が発生した。そこで、半導体装置全体を170℃の温度に設定したリフロー炉装置中で加熱し、上記接合金属7を溶融させた。この半導体装置は通常用いられているものと同様に、融点が183℃のSn−Pb共晶はんだで基板に実装されているため、この実施例1のように183℃未満の温度で加熱した場合には実装接合部が破壊されることはない。
このようにして、溶融した亀裂6周辺部の接合金属7は流動性を有するために亀裂6を充填し、接合金属7は亀裂6が発生する前の状態に修復された。また、この接合金属7は不活性ガス8が満たされた空間に封止されているので、亀裂6の破面は酸化されることがなく清浄であるため、亀裂6は容易に接合される。
【0021】
このように、この実施例1によれば、半導体チップ1と基材2を接合する接合金属7の融点を183℃未満とすることによりに、半導体装置をこの温度未満で接合金属の融点以上に加熱するだけで、実装接合部分を損傷することなく接合金属7に発生した亀裂6を修復することができる。
なお、半導体チップ1としてはケイ素に限られるものではなくガリウムヒ素などの化合物半導体でもよく、また基材2がアルミナ以外のセラミックス、金属、樹脂またはケイ素などによって構成されていても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0022】
実施例2.
上記実施例1では不活性ガスが封止された場合について示したが、図2に示すように、不活性ガスを封止するとともに還元性物質9を接合金属7に接して配置してもよく、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。なお、このような還元性物質としては、例えば有機酸系フラックスである粘着性の活性ロジンが用いられる。
半導体装置を繰り返し動作させることによって、接合金属7に亀裂6が発生した半導体装置を、上記実施例1と同様に加熱して接合金属7を溶融させた。ここで、まずこの接合金属7が溶融する前に、加熱によって固体状の還元性物質9である活性ロジンが溶融し流動性を得て亀裂6に侵入し、亀裂6の破面を覆ってこれを積極的に還元した。次いで、溶融した接合金属7が亀裂6を充填し始め、亀裂6の破面を覆っている還元性物質9を接合金属7から排斥するため、亀裂6に侵入した還元性物質9は、溶融した接合金属7中からこの外部へ押し出される。このようにして、亀裂6が修復できた。
【0023】
このように、この実施例2によれば、還元性物質9が亀裂6の破面を積極的に還元するため、不活性ガス8のみによって酸化を防止する上記実施例1よりも更に容易かつ確実に亀裂6を修復できる。
なお、この実施例2では、不活性ガスとともに還元性物質9を用いたが、不活性ガスを用いないで還元性物質9のみを接合金属7に接して配置して用いても同様の効果が得られる。
【0024】
実施例3.
上記実施例1では融点が183℃未満の接合金属7として、49%Sn−41%Pb−10%Biの組成のものを用いたが、融点が183℃未満の金属であればこれに限られるものでなく、鉛、錫、ビスマス、インジウムもしくはアンチモンを主成分としたものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分としたものを用いてもよく、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。なお、この「主成分としたもの」には、上記金属単体および上記合金単体も含まれる。
特に、多成分の合金とすることによって所望の融点を得ることが可能となる。
【0025】
上記実施例1では、接合金属7として融点が183℃未満の金属を用いたものについて示したが、図3に示すように、金属のうち中央部の貫通部分が融点が183℃以上の高融点接合金属で、この部分以外が融点が183℃未満の接合金属で構成されたものを用いてもよく、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0026】
図3において、15は半導体チップ1と基材2とを接合する金属の中央部の貫通部分に配された融点が183℃以上の高融点接合金属である。このような高融点接合金属15としては、例えば95%Pb−5%Snの組成で融点が310℃のはんだ合金が用いられる。
半導体装置を繰り返し動作させることによって、接合金属7に亀裂6が発生した半導体装置を、上記実施例1と同様に加熱して接合金属7を溶融させた。この時の加熱温度(170℃)は高融点接合金属15の融点(310℃)以下であるので、中央部の高融点接合金属15は溶融しないため、上記実施例1と同様にして亀裂6が修復されるとともに、高融点接合金属15によって半導体チップ1は基材2に強固に接合されることになる。
【0027】
このように、接合金属7に亀裂6などの故障が生じても、高融点接合金属15の融点より低温である183℃未満の温度に加熱して、高融点接合金属15以外の部分の接合金属7を溶融させることによって、この亀裂6を修復できるのは勿論のこと、この高融点接合金属15が実施例1に比べて半導体チップ1と基材2をより強固に接合しているため、亀裂6の修復のための加熱中に、例えば半導体装置に振動などの外力が作用しても半導体チップ1がずれたり移動することがなく、したがって、ボンディングワイヤ5が切断するなどの不都合を防止できる。
【0028】
なお、半導体チップ1と基材2との接合部に作用する熱応力は外周部において最大になるため、亀裂6は必ず接合金属7の外周部から発生し、内部方向へと伝播する。したがって、亀裂6が接合部の中央部の高融点接合金属15に到達しておらず、周囲の接合金属7の中にのみ存在する間に上記の亀裂修復を行えば、上記実施例1と同様に亀裂6を完全に接合・修復することができる。
【0029】
また、図3に示す半導体装置において、融点が183℃未満の接合金属7として49%Sn−41%Pb−10%Biの組成のものを用いたが、融点が183℃未満の金属であればこれに限られるものでなく、鉛、錫、ビスマス、インジウムもしくはアンチモンを主成分としたものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分としたものを用いてもよい。なお、この「主成分としたもの」には、上記金属単体および上記合金単体も含まれる。
また、高融点接合金属15として95%Pb−5%Snの組成で融点が310℃のはんだ合金を用いたが、融点が183℃以上の金属であればこれに限られるものでなく、鉛、錫、インジウム、アンチモン、銀、金、白金、パラジウム、ケイ素もしくはアルミニウムを主成分としたものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分としたものを用いてもよい。なお、この「主成分としたもの」には、融点が183℃以上の上記金属単体およびこれらの上記合金単体も含まれる。以上のような金属類を用いることにより、上記と同様の効果を奏することができる。
特に、多成分の合金とすることによって所望の融点を得ることが可能となる。
【0030】
ここで、半導体チップ1と基材2との接合部の中央部に配された高融点接合金属15の接合面に平行な面積の接合面の全面積に対する比率は、外部から1000Gの衝撃が加えられた場合を想定すると以下の式より、0.1%以上であることが望まれる。
半導体チップの密度 D=2.34×10-3(g/mm3
半導体チップの厚さ T=1(mm)
半導体チップの面積 A=100(mm2
高融点接合金属15の抗張力 S=2000(g/mm2
とすると、高融点接合金属15に加わる応力Fは、
F=D×T×A×1000=234(g)
となり、この応力に耐え得る高融点接合金属15の面積Bは、
B=F/S=0.1(mm2
となる。したがって、半導体チップ1の全面積に対する高融点接合金属15の接合部の面積の比率Rは、
R=B/A=0.1(%)
となる。
【0031】
実施例4.
上記実施例1では、半導体チップ1の封止された空間にアルゴンを満たした場合を示したが、不活性ガスであればこれに限られるものではなく、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素もしくは一酸化炭素またはこれらのガスのうち少なくとも二種以上を含む混合ガスを満たしてもよく、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0032】
実施例5.
上記実施例2では還元性物質9として有機酸系フラックスである活性ロジンを用いた場合を示したが、半導体チップ1、基材2、ボンディングワイヤ5やリード4などに対して腐食などの損傷を与えない物質であればよく、有機酸系フラックス以外には、例えばポリマー系フラックスを用いることができ、実施例2と同様の効果を奏することができる。
【0033】
実施例6.
上記実施例1では、接合金属7に発生した亀裂6の破面の酸化を防止するのに、半導体チップ1が封止された空間にアルゴンを満たした場合を示したが、図4に示すように酸素吸着剤を併用して用いてもよく、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0034】
図において、10は酸素吸着剤である。半導体装置を繰り返し動作中に接合金属7に発生した亀裂6を修復する方法は上記実施例1と同様であるが、基材2の封止が不完全で、例えばアルゴンガス8が満たされた半導体チップ1が封止された空間に外気が侵入した場合でも、酸素吸着剤10が酸素を優先的に消費し亀裂6の破面の酸化を防止できる。したがって、この破面には酸化膜が形成されず清浄に保持されるため、亀裂6は容易に接合・修復することができる。
【0035】
このように、この実施例6によれば、酸素吸着剤10を用いることにより、実施例1よりも、亀裂6の破面が清浄に保持されるため亀裂6の修復を容易に行うことができる。
なお、この実施例6では酸素吸着剤を封止した場合について示したが、水蒸気吸着剤を用いた場合や、酸素吸着剤と水蒸気吸着剤の両方を封止しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0036】
実施例7.
上記実施例1では、接合金属7に発生した亀裂6の破面の酸化を防止するのに、半導体チップ1が封止された空間にアルゴンを満たした場合を示したが、これに加えて、図5に示すように内壁をチタン被覆11した基材2を用いてもよく、上記実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0037】
図において、11は基材2の内面に施されたチタン被覆11であり、例えば真空蒸着によって形成されたチタン膜が用いられる。半導体装置を繰り返し動作中に、接合金属7に発生した亀裂6を修復する方法は上記実施例1と同様である。基材2の封止が不完全で、例えばアルゴンガス8が満たされた半導体チップ1が封止された空間に外気が侵入した場合でも、チタン被覆11がゲッタリング効果によって酸素を吸着するため亀裂6の破面の酸化を防止できる。したがって、この破面には酸化膜が形成されず清浄に保持されるため、亀裂6は容易に接合・修復することができる。
【0038】
このように、この実施例7によれば、チタン膜11で被覆された基材2を用いていることにより、上記実施例1よりも、亀裂6の破面が清浄に保持されるため亀裂6の修復を容易に行うことができる。
【0039】
実施例8.
図3では、半導体装置を加熱中に振動などの外力による半導体チップ1のずれや移動、ならびにボンディングワイヤ5の切断などを防止するのに、接合金属7の中央部の貫通部分に融点が183℃以上の高融点接合金属を用いた場合を示したが、図6から図8に示すように、半導体チップ1を拘束する幾何学的形状を内壁に備える基材を用いてもよく、図3に示すものと同様の効果を奏することができる。
【0040】
図において、12、13および14は半導体チップ1を拘束する幾何学的形状を内壁に備える基材である。この幾何学的形状は特に限定されるものではなく、半導体チップ1を左右方向および上下方向から拘束するものであればよい。半導体チップ1と基材2との隙間は左右方向、上下方向ともに、例えば1mm以下に設定されている。
半導体装置を繰り返し動作中に接合金属7に発生した亀裂6を修復する方法は上記実施例1と同様であるが、接合金属7に発生した亀裂6を修復するための加熱中に半導体装置に例えば振動などの外力が加えられても、半導体チップ1は基材12、13または14によってその動きを拘束される。
【0041】
このように、この実施例8によれば、基材の内壁の幾何学的形状を半導体チップ1を拘束するようにしているため、図3に示すもののように高融点接合金属を用いることなく、半導体チップ1のずれや移動を防止するとともに、ボンディングワイヤ5が切断するなどの不都合を防止できる。
【0042】
実施例9.
上記実施例1では、半導体装置を加熱するのにリフロー炉装置を用いたが、図9に示すように加熱装置を備えた基材2を用いてもよく、実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0043】
図において、16は加熱装置であり、例えば薄膜ヒータ等を用いることができる。半導体装置を繰り返し動作中に接合金属7に発生した亀裂6は、基材2の内部に配された加熱装置16である薄膜ヒータによって接合部を加熱することにより、接合金属7を溶融させて修復する。
【0044】
このように、この実施例9によれば、例えば半導体装置が実装されている基板全体を加熱する必要がなく、半導体装置のみを選択的に加熱することが可能になるため、上記実施例1に比べて加熱に要するエネルギーが少なくてすむとともに装置をコンパクトにできる。
なお、この実施例9では加熱装置16を基材2中に設置した場合について示したが、半導体チップ1中に設置しても同様の効果が得られる。
【0045】
なお、上記実施例1から実施例9までの例では、半導体チップ1の裏面全体を基材2に接合するいわゆるダイボンディングの場合について示したが、図10に示すいわゆるフリップチップ接合の場合にも同様の効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、半導体チップが、不活性ガスやこの接合金属に接して配置される還元性物質とともに封止され、実装接合部は、接合金属の融点温度以上、実装接合部の融点温度未満で破壊されないようにしたので、上記接合金属に亀裂などの故障が生じても、実装接合部を損傷することなく、上記亀裂を修復できる効果がある。
請求項2の発明によれば、実装接合部に、接合金属の融点より高い融点を有するものを用いたので、また、請求項3の発明における半導体装置は、実装接合部が融点183℃のはんだからなり、接合金属の融点が183℃未満のものを用いたので、実装接合部を損傷することなく、上記亀裂を修復できる効果がある。
【0047】
請求項4の発明によれば、接合金属を鉛、錫、ビスマス、インジウムもしくはアンチモンを主成分とするものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分とするものであるように構成したので、接合金属による接合を容易かつ確実とすることができる効果がある。
【0048】
請求項5の発明によれば、不活性ガスを窒素、二酸化炭素、希ガス、水素もしくは一酸化炭素またはこれらのガスのうち少なくとも二種以上を含む混合ガスとし、還元性物質を、有機酸系フラックスもしくはポリマー系フラックスまたはこれらの物質の混合物を主成分とするものであるように構成したので、接合金属に生じた亀裂などの破面に酸化膜を存在させないようにできるため、接合金属による接合を容易かつ確実にできる効果がある。
【0049】
請求項6の発明によれば、酸素吸着剤もしくは水蒸気吸着剤またはこれらの吸着剤の両方を半導体チップとともに封止するように構成したので、封止された空間に酸素や水蒸気を含む外気が侵入しても、これらの吸着剤によって吸着されるために接合金属に生じた亀裂などの破面に酸化膜を存在させないようにできるため、接合金属による接合を容易かつ確実にできる効果がある。
【0050】
請求項7の発明によれば、基材の内壁がチタン被覆されているように構成したので、半導体チップが封止された空間に酸素を含む外気が侵入しても、チタンによって酸素が吸着されるために接合金属に生じた亀裂などの破面の酸化を防止できるため、接合金属による接合を容易かつ確実にできる効果がある。
【0051】
請求項8の発明よれば、基材の内壁に半導体チップを拘束する幾何学的形状を備えるように構成したので、半導体装置に外力が作用しても半導体チップがずれたり移動しないようにできるとともに、ボンディングワイヤが切断するなどの不都合を防止できる効果がある。
【0052】
請求項9の発明によれば、基材または半導体チップが加熱装置を備えるように構成したので、半導体装置が実装されている基板全体を加熱しないで接合金属の亀裂部分を溶融して接合金属に発生した亀裂を修復できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施例2による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図3】 この発明の実施例による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施例6による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施例7による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施例8による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施例8による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施例8による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施例9による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図10】 この発明のフリップチップ接合による半導体装置の構成を示す断面図である。
【図11】 従来の半導体装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ、2 基材、7 接合金属、8 不活性ガス、9 還元性物質、10 酸素吸着剤、11 チタン被覆、15 高融点接合金属、16 加熱装置。

Claims (9)

  1. 半導体チップと、該半導体チップを封止する基材と、上記半導体チップと上記基材を接合する接合金属とを備え、さらに、実装接合部によって基板に実装された半導体装置において、不活性ガスおよび上記接合金属に接して配置される還元性物質のうち少なくとも何れか一方とともに封止され、上記実装接合部は、上記接合金属の融点温度以上、上記実装接合部の融点温度未満で破壊されないことを特徴とする半導体装置。
  2. 実装接合部の融点が接合金属の融点より高いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 実装接合部が融点183℃のはんだからなり、接合金属の融点が183℃未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 上記接合金属は、鉛、錫、ビスマス、インジウムもしくはアンチモンを主成分とするものまたはこれらの金属のうち少なくとも二種以上を含む合金を主成分とするものであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 上記不活性ガスは、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素もしくは一酸化炭素またはこれらのガスのうち少なくとも二種以上を含む混合ガスであり、上記還元性物質は、有機酸系フラックスもしくはポリマー系フラックスまたはこれらの物質の混合物を主成分とするものであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項記載の半導体装置。
  6. 酸素吸着剤もしくは水蒸気吸着剤またはこれらの吸着剤の両方が半導体チップとともに封止されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項記載の半導体装置。
  7. 上記基材の内壁がチタン被覆されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項記載の半導体装置。
  8. 上記基材の内壁が半導体チップを拘束する幾何学的形状を備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項記載の半導体装置。
  9. 上記基材または上記半導体チップは、加熱装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項記載の半導体装置。
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