JP3669066B2 - 電子楽器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グライド機能を有する電子楽器に関するものであり、特にグライド中にグライドのスピードを変えることができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、グライドスイッチをオンしたときに音程が下がり(上がり)、そのグライドスイッチをオフしたときにピッチが本来の音高に向けてなめらかに変化していくグライド機能を備える電子楽器がある。
また、ピッチをすべてコントロールするピッチベンドによりグライドを付与するようにした電子楽器もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記したようなグライドスイッチを備えている電子楽器において、グライド効果を絶えずかけたい場合には、そのたびにグライドスイッチをオン・オフしなければならず演奏のための操作が煩雑になるという問題点があった。さらに、グライド中のピッチの変化スピードは、あらかじめ定められており、グライドスイッチをオフしたときにグライドが開始されるため、そのコントロールを行うことができない欠点もあった。
また、ピッチベンドによりグライドを付与する電子楽器では、グライド中のピッチの変化する過程をコントロールすればピッチの変化スピードを変えられるが、そのコントロールを行うのが困難であるという問題点があった。
なお、特開昭61−128293号公報では、押鍵速度に応じてグライド幅、および、本来の音高に到達するまでの時間を変化させることが提案されているが、このような電子楽器においても、グライド中にピッチの変化スピードを変更することはできなかった。
【0004】
そこで、本発明は演奏者が容易にグライドを付与することができると共に、グライド中のピッチの変化スピードを容易に変更することができるようにした電子楽器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電子楽器は、ネック部と本体部からなるギター型の電子楽器であって、前記ネック部のフレットに対応した位置ごとに設けられている圧力センサを有するグライドスイッチと、前記本体部に設けられた楽音の発生を指示する演奏操作子と、前記グライドスイッチから出力されるセンサ出力値に応じて、ピッチの変化スピードを決定するピッチ変化スピード決定手段と、前記グライドスイッチを操作した状態で前記演奏操作子が操作されたときに、発生する楽音のピッチを前記決定したピッチ変化スピードでなめらかに変化させるピッチ変化手段とを備えている。
また、上記目的を達成する他の電子楽器は、圧力センサを有するグライドスイッチと、楽音の発生を指示する演奏操作子と、テンポを設定するテンポ設定手段と、前記グライドスイッチから出力されるセンサ出力値と、前記テンポ設定手段により設定したテンポとに応じて、ピッチの変化スピードを決定するピッチ変化スピード決定手段と、前記グライドスイッチを操作した状態で前記演奏操作子が操作されたときに、発生する楽音のピッチを前記決定したピッチ変化スピードでなめらかに変化させるピッチ変化手段とを備えている。
【0006】
このような本発明によれば、グライドスイッチを構成する圧力センサーに対する押圧力を変えることにより、グライド中のピッチの変化スピードを簡単に変更することができる。
また、ピッチの変化スピードは、演奏される楽曲のテンポに応じた変化スピードとすることができるので、演奏される楽曲にマッチしたグライドを付与することができる。
【0007】
【実施の形態】
本発明の実施の形態の一構成例である電子楽器の外観を図1に示す。また、本発明における電子楽器において、付与されるグライドのピッチの変化スピード(以下、「グライドスピード」という。)の変化態様を図2(a)〜(d)に示す。
図1に示す電子楽器はギター型とされており、本体部20と、本体部20から一体に延伸されたネック部21とからなる。本体部20には、発音タイミングを入力するためのパッドとされた演奏操作子7と、曲選択スイッチや制御パート選択スイッチ等が設けられている各種設定スイッチ9と、発音されている楽音を消音させるミュートスイッチ16とが備えられている。また、メモリカートリッジ12には複数の楽曲のシーケンスデータが記憶されており、このメモリカートリッジ12は本体部20に着脱可能に装着されている。
【0008】
このような構成の電子楽器において、各種設定スイッチ9の曲選択スイッチをを操作してメモリカートリッジ12に記憶されている複数の楽曲のうちから所望の楽曲を選択して、そのシーケンスデータを読み出すようにする。そして、圧力センサーを備えている演奏操作子7であるパッドに打撃を与えると、そのタイミングでキーオンが検出され、選択された楽曲のシーケンスデータで指定される音高の楽音が発音開始されるようになる。この発音は、ミュートスイッチ16が操作されるまで持続され、ミュートスイッチ16が操作されたときに楽音が消音される。ついで、所定のタイミングで演奏操作子7に打撃を与えれば、次のシーケンスデータで指定される音高の楽音が発音されるようになる。
これにより、繰り返し演奏操作子7をキーオンタイミングで打撃すれば、選択された楽曲が演奏されていくようになる。
【0009】
そして、ネック部21のフレットに対応した位置ごとに設けられているグライドスイッチ10のいずれかを押しながら、演奏操作子7に打撃を与えてキーオンすると、発音される楽音にグライドが付与されるようになる。この場合、グライドスイッチ10を押す押圧力に応じてグライドスピードが変更される。
すなわち、グライドスイッチ10は圧電スイッチ等の圧力センサにより構成されており、グライドスイッチ10を強く押しながら演奏操作子7に打撃を与えてキーオンしたときは、図2(a)に示すように、キーオンされてから本来の音高に戻るまでに経過するグライド時間T1は長くなるように設定される。すなわち、グライドスピードの傾きは緩やかになる。
また、グライドスイッチ10を軽く押しながら演奏操作子7に打撃を与えてキーオンしたときは、図2(b)に示すように、キーオンされてから本来の音高に戻るまでに経過するグライド時間T2は短くなるように設定される。すなわち、グライドスピードの傾きは急峻になる。
【0010】
なお、図示するようにキーオンされたときに本来の音高からずれて発音開始される音程(グライド幅)は、全音あるいは半音とされるのが一般的である。
また、本発明においては、グライド中においてグライドスイッチ10を押す押圧力を変えると、グライドスピードが変更されるようになる。このときのグライドスピードの態様が、図2(c)(d)に示されている。図2(c)は、グライドスイッチ10を強く押して演奏操作子7に打撃を与えてキーオンして、発音される楽音にグライドを付与し、そのグライド中の時点taでグライドスイッチ10を押す押圧力を軽くなるように変更した場合のグライドスピードの態様を示している。この場合は、グライドスイッチ10に対する押圧力が軽くなったため、図示するように時点taからグライドスピードが急峻になるよう変更されている。
【0011】
さらに、図2(d)は、グライドスイッチ10を軽く押して演奏操作子7に打撃を与えて、発音される楽音にグライドを付与して、そのグライド中の時点tbでグライドスイッチ10を押す押圧力を強くなるように変更した場合のグライドスピードの態様を示している。この場合は、グライドスイッチ10に対する押圧力が強くなったため、図示するように時点tbからグライドスピードが緩やかになるよう変更されている。
なお、グライドスイッチ10は、平面状に限らず、押し込み式やスライド式の圧電スイッチでもよく、グライドスイッチ10は楽器と一体にされる必要はなく、別体としてもよい。
【0012】
また、グライドスピードは上述したようにグライドスイッチ10の押圧力に応じて変化するが、グライド幅を全音としたときに、最も速いグライドスピードは約200ms程度とされ、最も遅いグライドスピードは約3sec程度とされる。ただし、これに限られることはなく任意のグライドスピードに設定してもよい。
さらにまた、ミュートスイッチ16をパッドとして、演奏操作子7にキーオンパッドとキーオフパッドを設けるようにし、キーオンパッドに打撃を与えたときにキーオンされ、キーオフパッドに打撃を与えたときにキーオフされるようにしてもよい。
さらにまた、図1ではギター型の電子楽器としたが、ギター型に限らず鍵盤を備える電子楽器としてもよい。さらにまた、発音される楽音の音色はギターに限らず、鍵盤楽器や管楽器等の音色としてもよい。
【0013】
次に、図1に示す本発明の実施の形態の電子楽器における電子回路の構成を示すブロック図を図3に示す。
図3において、1は中央処理装置(CPU)であり電子楽器全体の制御を行っている。2はCPU1が動作時に使用するワーキングエリアや、各種レジスタの領域が設定されているランダム・アクセス・メモリ(RAM)、3はCPU1の動作プログラムや各種データが格納されているリード・オンリ・メモリ(ROM)、4は周期的に実行されるタイマー割り込み処理のタイマー割り込みを発生するタイマー、5はMIDI端子を備える他の電子楽器に演奏データを送ったり、他の電子楽器から演奏データを受け取るよう相互接続するためのMIDIインターフェース(I/F)である。
【0014】
また、6は内部バス15と演奏操作子7とを接続するためのインターフェース(I/F)、7は鍵盤やパッド等の演奏タイミングを入力するための演奏操作子、8は各種設定スイッチ9やグライドスイッチ10の操作や、その操作量を検出するスイッチ類検出回路、9は 曲選択スイッチや制御パート選択スイッチ等が設けられている各種設定スイッチであり、この場合、発音している楽音を消音させるミュートスイッチも含まれている。10はグライドを付与するための圧電スイッチ等の圧力センサからなるグライドスイッチ、11は各種情報を表示するディスプレイ、12は複数の曲のシーケンスデータが記憶されているROMあるいはRAMからなるメモリカートリッジ、13は楽音を放音するスピーカ、14はメモリカートリッジ12に記憶されているいずれかの楽曲のシーケンスデータで指示される音高で、演奏操作子7より入力されたキーオンのタイミングで楽音を生成する音源回路、15は内部バスである。
【0015】
次に、ROM3のメモリマップの例を図4(a)に示すが、ROM3にはCPU1のプログラムが格納されたエリア、グライドスイッチ10から出力されるグライドスイッチ10に対する押圧力に応じたセンサー出力値PRESS と、演奏される楽曲のテンポを引数とする2次元のテーブルであるGlide Speedテーブルが格納されたエリア、キーコードの周波数情報からなる1次元のテーブルであるFREQ(KC)テーブルが格納されたエリア、種々の条件により定められた初期ピッチ(Initial Pitch)のテーブルを格納するエリアが設定されている。なお、初期ピッチを定める条件は、音色、ユーザ設定、押圧力、キータッチ等とされ、特に鍵盤楽器の場合はアフタータッチとしてもよい。また、Glide Speedテーブルには、たとえば5段階にグライドスピードが可変されるデータが格納される。
【0016】
また、RAM2のメモリマップを図4(b)に示すが、RAM2にはCPU1のワーキングメモリのエリア、グライドスピード情報Glide Speed,発音中のピッチを示すピッチ情報Pitch Temp ,グライド終了時のピッチを示すピッチ情報Pitch Target ,グライドのオン/オフを示すグライド付与情報GTIMER,グライドスイッチ10から出力されるセンサー出力値PRESS の各情報が格納されるレジスタ領域が設定されている。
さらにまた、メモリカートリッジ12のメモリマップを図4(c)に示すが、メモリカートリッジ12には複数の楽曲の曲データが複数格納されている。なお、この曲データの中にはその楽曲のテンポデータが含まれている。
【0017】
このように構成された電子楽器の動作を図5ないし図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図5はCPU1が実行する処理のフローチャートを示しており、ステップS10にてレジスタ等をリセットする初期設定処理が行われ、ステップS11にて各種スイッチの操作イベントの検出処理が行われる。ついで、ステップS12にてメロディ音発音処理が実行されるが、このメロディ音発音処理ではグライドスイッチ10が操作されていると検出されたときに、グライドを付与するための前処理等が行われる。続いて、ステップS13にてメモリカートリッジ12から読み出されたシーケンスデータに基づいた楽音の生成処理が行われるが、このとき生成される楽音のピッチは音源回路14に供給される周波数ナンバ情報FNUMにより定められる。
そして、ステップS11に戻りステップS11ないしステップS13の処理が循環して実行されることにより、演奏操作子7を操作したときの発音タイミングに基づいて、選曲された楽曲が演奏されていくようになる。このとき、演奏者がグライドスイッチ10を操作すると前述したようなグライドが楽音に付与されるようになる。
【0018】
次に、ステップS12にて実行されるメロディ音発音処理の詳細なフローチャートを図6に示す。
メロディ音発音処理が開始されると、ステップS20にてグライドスイッチ10を構成している圧力センサーから出力されるセンサー出力値(PRESS )をスイッチ類検出回路8から読み出す。ついで、ステップS20にて得られたセンサー出力値(PRESS )と、メモリカートリッジ12に記憶されている楽曲のうちの選曲された曲データから読み出したテンポデータとに基づいて、ROM3のGlide Speedテーブルを参照して得られた補間スピードデータを、RAM2に設定されているレジスタGlide Speedに書き込む。
【0019】
そして、ステップS22にて演奏操作子7のメロディチャンネルMCHに対するキーオンイベントがあるか否かが判定される。ここで、パッドで構成された演奏操作子7が打撃されていると、YES と判定されてステップS23に進み、グライドを付与するよう指示されているか否かが判定される。ここで、グライドスイッチ10がオンとされてグライドの付与が指示されている場合は、YES と判定されてステップS24に進む。ステップS24では、ROM3から読み出されたInitial Pitch情報がRAM2に設定されているレジスタPitch Temp に書き込まれ、RAM2に設定されているレジスタPitch Targetに数値0が書き込まれる。このレジスタPitch Temp に書き込まれるピッチ情報は、現在のピッチを示しており、レジスタPitch Target に書き込まれる情報は、グライドが終了したときの曲データにより指示された音高からのずれ量が書き込まれ、この単位は、たとえばセント値とされる。
【0020】
ついで、ステップS25にて曲データから読み出したキーコードKCに応じてROM3のテーブルFREQ(KC)を参照して読み出した周波数情報 FREQ(KC) に、レジスタPitch Temp に書き込まれているピッチ情報が加算されて得られた周波数ナンバ情報FNUMが、音源回路14のメロディチャンネルMCHに転送される。そして、音源回路14にて与えられた周波数ナンバ情報FNUMの音高の楽音が生成されてスピーカ13から放音される。さらに、ステップS26にてRAM2に設定されているレジスタGTIMERに「1」がセットされてグライドタイマーがスタートされた後、CPUの処理のステップS13を実行するようリターンされる。
【0021】
なお、演奏操作子7が打撃されておらずステップS22にてNOと判定された場合は、ステップS27に進み発音中のメロディチャンネルMCHに対してキーオフイベントがあるか否かが判定される。この場合、ミュートスイッチ、あるいはキーオフパッドが操作されてキーオフが指示されたときは、YES と判定されてステップS29に進み、メロディチャンネルMCHのキーオフ処理が実行される。さらに、ステップS30にてレジスタGTIMERに「0」がセットされた後、CPUの処理のステップS13を実行するようリターンされる。なお、キーオフが指示されていない場合は、ステップS28にてNOと判定されて、そのままリターンされる。
【0022】
また、グライドスイッチ10がオフされたままでグライドの付与が指示されていない場合は、ステップS23にてNOと判定されてステップS27に進む。ステップS27では、曲データから読み出したキーコードKCに応じてROM3のテーブルFREQ(KC)を参照して読み出した周波数情報 FREQ(KC) を、周波数ナンバ情報FNUMとして音源回路14に転送する。そして、音源回路14にて与えられた周波数ナンバ情報FNUMの音高の楽音が生成されてスピーカ13から放音される。次に、CPUの処理のステップS13を実行するようリターンされる。
【0023】
次に、タイマー4が所定タイミングごとに発生するタイマー割り込みにより実行される、図4に示すタイマー割り込み処理のフローチャートを説明する。
タイマー4は、たとえば10msごとにタイマー割り込みを発生し、このタイマー割り込みがCPU1に入力されると、タイマー割り込み処理が開始され、ステップS40にてレジスタGTIMERに「1」がセットされてグライドタイマーがスタートされているか否かが判定される。ここで、グライドスイッチ10がオンされてレジスタGTIMERに「1」がセットされている場合は、YES と判定されてステップS41に進み、前記ステップS24で数値「0」が書き込まれたレジスタPitch Targetの値から、レジスタPitch Temp に書き込まれている現在のピッチ情報が差し引かれ、得られた差データが前記ステップS21でレジスタGlide Speedに書き込まれた補間スピードデータで除算される。この除算により得られた商が新たなピッチ情報として、レジスタPitch Temp に書き込まれる。
【0024】
ついで、ステップS42にてレジスタPitch Temp に書き込まれているピッチ情報と、レジスタPitch Targetに格納されている値とが一致するか否か、あるいは越えるか否かが判定される。このステップはグライドが終了したか否かを判定しており、グライドの付与が終了していない場合は、NOと判定されてステップS44にジャンプする。そして、ステップS44にてメロディチャンネルMCHが発音中か否かが判定され、発音中であればステップS45にて曲データのキーコードから読み出した周波数情報 FREQ(KC) に、前記ステップS41でレジスタPitch Temp に書き込まれた新たなピッチ情報が加算されて、グライド中の周波数ナンバ情報FNUMとして音源回路14に転送される。そして、音源回路14において、与えられた周波数ナンバ情報FNUMの音高のグライド中の楽音がメロディチャンネルMCHで生成されてスピーカ13から放音される。
【0025】
また、グライドの付与が終了しているときは、ステップS42にてYES と判定され、ステップS43にてレジスタPitch Targetに格納された曲データから読み出された本来の音高からのずれ量(前記の例では「0」)が、レジスタPitch Temp に書き込まれると共に、レジスタGTIMERに「0」がセットされる。続いて、ステップS44にてメロディチャンネルMCHが発音中か否かが判定され、発音中であればステップS45にて周波数情報 FREQ(KC) に、前記ステップS43でレジスタPitch Temp に書き込まれた新たなピッチ情報が加算されるが、この場合はレジスタPitch Temp に「0」が書き込まれているため、周波数ナンバ情報FNUMは曲データから読み出した音高の周波数ナンバに一致する。そして、この周波数ナンバ情報FNUMは音源回路14に転送され、音源回路14に与えられた周波数ナンバ情報FNUMの音高のグライドを終了した楽音が、メロディチャンネルMCHで生成されてスピーカ13から放音される。
【0026】
さらに、メロディチャンネルMCHが発音中でないときは、ステップS44でNOと判定されてタイマー割り込み処理は終了する。さらにまた、グライドの付与が指示されていないときは、ステップS40にてNOと判定されてタイマー割り込み処理は終了する。
なお、グライド中のピッチの変化について例を挙げて説明すると、たとえば、Initial Pitch情報が全音(200セント)で、補間スピードデータが「2」の場合は、まず、メロディ音発音処理のステップS25にて曲データから読み出した音高より200セントピッチの低い楽音が発音される。そして、タイマー割り込み処理が開始されると、ステップS41にてレジスタPitch Targetの値が「0」であることから差データが「−200」となり、「−100」がレジスタPitch Temp に書き込まれる。これにより、曲データから読み出した音高より100セントピッチの低い楽音が発音されるようになる。
【0027】
タイマー割り込み処理は所定タイミングごとに実行され、次のタイマー割り込み処理では、同様の処理が行われて50セント低いピッチの楽音となり、その次のタイマー割り込み処理では25セント低いピッチの楽音となっていく。これによりグライドが楽音に付与されるようになる。
また、前記説明したステップS41におけるグライド中のピッチを演算する処理は一例であって、本発明はこれに限るものではなく、リニアにピッチが変化するようにしてもよいし、より複雑なカーブでピッチを変化させていくようにしてもよい。
この場合、前記説明したステップS41におけるように本来の音高に漸近していくグライドのカーブである場合は、理論上はレジスタPitch Temp の値が、レジスタPitch Targetの値に一致、あるいは越えることはない。従って、この場合はレジスタPitch Temp の値がある範囲内とされたときに、ステップS42ではYES と判定するようにする。
【0028】
以上説明した本発明の電子楽器においては、グライドスイッチ10を足で操作するようにしてもよく、また、メモリカートリッジ12から読み出した曲データを自動演奏させておいて、グライドスイッチ10を押圧することにより、演奏者がその楽音にグライドを付与するようにしてもよい。さらに、通常の電子楽器のように演奏者が楽音の音高、キーオン、キーオフを指示すると共に、グライドを付与するようにしてもよい。
なお、キーオンした後にグライドスイッチ10を押圧したときは、生成された楽音にモジュレーションをかけてビブラートを付与するようにしてもよい。
また、前記の説明では演奏者が選択した楽曲のテンポに応じてグライドの変化スピードを変えるようにしているが、この実行をタイマー割り込みのタイミングをテンポ別に異ならせることにより行ってもよい。
【0029】
さらに、グライドスイッチ10はユーザが好む位置のフレット位置に割り当てるようにしてもよい。
さらにまた、前記説明したグライドでは下から上に向かってピッチを変化させるようにしたが、上から下に向かってピッチの変化するグライドとしてもよく、さらに、曲データから読み出した音高との最終的なずれ量が格納されるレジスタPitch Targetに、「0」以外の値を設定するようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、グライドスイッチを構成する圧力センサの押圧力を変えることにより、グライド中のピッチの変化スピードを簡単に変更することができる。
また、ピッチの変化スピードは、演奏される楽曲のテンポに応じた変化スピードとすることができるので、演奏される楽曲にマッチしたグライドを付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一構成例である電子楽器の外観図である。
【図2】 本発明における付与されるグライドスピードの変化態様を示す図である。
【図3】 本発明の電子楽器における電子回路の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の電子楽器におけるROM,RAM,メモリカートリッジのメモリマップを示す図である。
【図5】 本発明の電子楽器におけるCPUの処理のフローチャートである。
【図6】 本発明の電子楽器におけるメロディ音発音処理のフローチャートである。
【図7】 本発明の電子楽器におけるタイマー割り込み処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU、2 RAM、3 ROM、4 タイマー、5 MIDI I/F、6 I/F、7 演奏操作子、8 スイッチ類検出回路、9 各種設定スイッチ、10 グライドスイッチ、11 ディスプレイ、12 メモリカートリッジ、13 スピーカ、14 音源回路、15 内部バス、16 ミュートスイッチ、20 本体部、21 ネック部
Claims (2)
- ネック部と本体部からなるギター型の電子楽器であって、
前記ネック部のフレットに対応した位置ごとに設けられている圧力センサを有するグライドスイッチと、
前記本体部に設けられた楽音の発生を指示する演奏操作子と、
前記グライドスイッチから出力されるセンサ出力値に応じて、ピッチの変化スピードを決定するピッチ変化スピード決定手段と、
前記グライドスイッチを操作した状態で前記演奏操作子が操作されたときに、発生する楽音のピッチを前記決定したピッチ変化スピードでなめらかに変化させるピッチ変化手段と、
を備えることを特徴とする電子楽器。 - 圧力センサを有するグライドスイッチと、
楽音の発生を指示する演奏操作子と、
テンポを設定するテンポ設定手段と、
前記グライドスイッチから出力されるセンサ出力値と、前記テンポ設定手段により設定したテンポとに応じて、ピッチの変化スピードを決定するピッチ変化スピード決定手段と、
前記グライドスイッチを操作した状態で前記演奏操作子が操作されたときに、発生する楽音のピッチを前記決定したピッチ変化スピードでなめらかに変化させるピッチ変化手段と、
を備えることを特徴とする電子楽器。
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- 1996-08-06 JP JP22186396A patent/JP3669066B2/ja not_active Expired - Fee Related
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