JP3668995B2 - 化学的気相成長成膜方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、化学的気相成長(以下、「CVD」と記載する)装置からの排ガス中に含まれる粉塵及び粘性物質を濾過助剤と接触させて粉塵及び粘性物質を排ガスから分離・除去する排ガス処理工程を有することにより均一で安定した薄膜を形成しうるCVD成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセスで用いられる薄膜の形成方法の1つに、CVD法がある。CVD法は、形成させようとする薄膜材料を構成する元素からなる1種または2種以上の化合物例えばハロゲン化物、硫化物、水素化物等または単体のガスを基板上に供給し、気相または基板表面での化学反応(例えば高温中で熱分解、酸化、還元、重合、気相化合反応等)により所望の薄膜を基板上に沈着、形成させる方法である。CVD法は化学反応であるため、非常に広範囲かつ多様な物質の薄膜形成が可能であり、また、種々の気体反応材料の組み合わせにより、自由な組成の制御が可能となり、今までに知られていなかった全く新しい構造・組成の薄膜を合成することができ、しかも、それらの物質の融点よりも充分に低い温度で薄膜を形成できる方法である。
【0003】
CVD法により、例えばSiH4(モノシラン)、テトラエトキシシラン(TEOS)等の成膜用原料を供給することにより、Si基板等にSiO2薄膜を形成することができる。しかし、CVD装置からの排ガスには、薄膜形成に寄与しなかった未反応の原料ガスばかりでなく、SiO2等の粉塵や、成膜過程において副生するアルコール、アルデヒド及び粘性の高いポリシロキサン等が含まれ、排ガス中のこれらの成分は有害なものが多く、大気中にそのまま排出することは人体及び環境に悪影響を及ぼす恐れがあるために禁止されている。
【0004】
CVD装置排ガスを処理するための装置として次のようなものが先行技術として開示されている。例えば特開平5−261232号公報には、湿式排ガス処理装置として、常圧CVD装置からの排ガスを処理するスクラバにおいて、スクラバのシャワーノズルからアニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤含有洗浄水を噴霧することを特徴とするスクラバが記載されている。
【0005】
また、特開平3−229609号公報には、乾式CVD廃ガス処理装置として、CVD排ガスの固形成分を微粉体として収集・廃棄する装置であって、水シャワーを用いず冷却と廃ガスの廃棄通路に設けた複数枚の金網表面に微粉体を堆積させ、真空掃除機で微粉体を浮遊・吸引して廃棄する装置が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開平5−261232号公報の湿式法では、廃液中に粉塵及び毒性の高いガスが含まれるため後処理が必要になる。また、特開平3−229609号公報の装置では、固体微粉粒を微粉体とするためにCVD装置1台当たり4〜5m3/分の排ガスを冷却する装置が必要となり、例えば常圧CVD法により発生した粉塵及びポリシロキサン等の粘性の高い物質を多く含む排ガスを捕集・回収した場合、粘性の高い物質が金網表面に付着し、真空掃除機等ではほとんど浮遊・吸引して除去することができないばかりでなく、真空掃除機の配管内壁にも付着して排気量の低下を招き、排ガス処理の効率が非常に悪いために成膜工程にも悪影響を与え、均一で安定した薄膜を提供することは困難であった。
【0007】
従って、本発明の目的は、以上のような問題点を解決してCVD成膜方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、有機原料とオゾンを原料とするCVD成膜方法において、粉塵及び粘性物質を含むCVD排ガスを、CVD装置と濾過集塵機の間に設置された循環・混合装置内において、濾過助剤と接触させることにより粉塵及び粘性物質を濾過助剤に凝集させることからなる排ガス処理工程を有することを特徴とするCVD成膜方法を提供することにある。
【0009】
本発明のCVD成膜方法は、CVD装置から粉塵及び粘性物質を含む排ガスを濾過助剤と接触させて粉塵及び粘性物質を濾過助剤に凝集させ、排ガス処理装置内の集塵機のフィルターの目詰まりを防止することにより排ガス処理装置での粉塵及び粘性物質の分離・除去を容易にし、排ガス処理を効率化して均一で安定した薄膜を製造することのできるものである。
【0010】
本発明に用いられる有機材料とは、従来のCVD成膜原料として用いられているものならば特に限定されないが、例えばテトラエチルシリケート(TEOS)、トリメチルホスフェート(TMOP)、トリエチルボレート(TEB)等である。
【0011】
なお、本明細書に記載する「粉塵及び粘性物質」とは、低級アルコール、低級アルデヒド、一酸化炭素、珪素含有化合物、リン含有化合物、ホウ素含有化合物あるいはそれらのミスト等からなるものである。
【0012】
また、排ガス処理工程において用いる濾過助剤としては、パーライト、ケイソウ土、活性炭が好適である。なお、濾過助剤は、濾過集塵機のフィルターの目の大きさによって種類または粒径を適宜決定するのが、集塵効率を高める上で好ましい。
【0013】
更に、排ガス処理工程において、粉塵及び粘性物質の濾過助剤への凝集を充分なものとするために、濾過助剤を連続的または所定時間毎に供給する循環・混合装置を用い、更に、この循環・混合装置が排ガスの循環ラインに組み込まれている構造であることが好ましい。
【0014】
また、排ガス処理を行う前に、濾過助剤のみを循環させ、濾過集塵機内のフィルターを濾過助剤によってコーティングした後(以下、この操作を「プレコート」と記載する)、排ガス処理を開始すれば、効率的な排ガス処理が達成でき、均一で安定した薄膜を製造することができる。
【0015】
【作用】
本発明のCVD成膜方法は、効率的な排ガス処理工程を有するので、均一で安定した薄膜を製造することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の一実施態様を具体的に図面で説明する。
実施例1
図1は、本発明に使用可能な排ガス処理工程の構成を模式化して示したものである。
図1において、常圧CVD装置(1)からの排ガスは、循環・混合装置(3)へ送られ、ここで、濾過助剤供給装置(2)から連続的または所定時間毎に濾過助剤が供給される。循環・混合装置(3)において、排ガス中の粉塵及び粘性物質は濾過助剤に凝集され、次に、濾過集塵機(4)へ導かれる。この濾過集塵機(4)は内部に固気分離用のフィルターを備えた構成となっており、濾過助剤へ凝集した粉塵及び粘性物質はフィルター表面に堆積する。フィルター表面に堆積した凝集物は、濾過集塵機(4)の上部に設置された圧縮ガス調整弁(8)を開放して窒素ガス等の不活性ガスあるいは空気を導入してフィルターを逆洗することにより払い落とされる。
【0017】
なお、この時払い落とされた凝集物は濾過集塵機(4)の下部に設置された粉塵排出装置(6)を開放状態とすることにより粉塵排出装置(6)から系外に排出される。また、同時に粉体循環調整弁(5)を開放状態とすることにより、濾過助剤は排ガスと共に循環・混合装置(3)へリサイクルされ、再度粉塵及び粘性物質を含んだ排ガスと混合することもできる。
【0018】
一方、濾過集塵機(4)での固気分離により固形分が除去された排ガスはガス処理塔(7)へ送られ、このガス処理塔(7)において、有害ガス成分は除去され、排ガスは完全に無公害化され、排気ファン(9)を介して大気へ放出される。なお、このガス処理塔(7)は特に限定されるものではなく、慣用の任意の装置を使用することができる。
【0019】
次に、図1に示す構造のCVD排ガス処理工程を使用してCVD成膜操作を以下のようにして行った。
まず、常圧CVD装置(1)に、4インチ径(厚み560μm)P型、CZ法の研磨されたシリコン(Si)基板を設置し、ヒーターにより400℃まで加熱した。次に、65℃に加温したTEOSを3リットル/分でバブリングした後、キャリアガスと共に常圧CVD装置内へ導入した。一方、オゾナイザーによりO3/O2混合気を導入し、シリコン基板1枚あたり5分の成膜処理を行った。この成膜工程で排出された排ガスを、図1に示す排ガス処理工程にて処理し、濾過助剤と接触させることにより排ガス中の粉塵及び粘性物質を除去した。
なお、濾過助剤として、粒径5〜40ミクロンのパーライトを使用し、常圧CVD装置(1)からの排気量は1m3/分、濾過集塵機のフィルターの面積は1m2であった。
【0020】
上記の成膜方法により、膜厚均一性が良好なシリコン基板が得られた。なお、膜厚は膜厚計によりシリコン基板面の9点から求めた。
また、比較として、本発明の排ガス処理工程を含まない普通の工程で製造された薄膜の膜厚均一性を測定した。この場合、運転時間が70時間を越えたところで粉塵及び粘性物質が装置配管内に堆積し、その後の薄膜製造が不可能になった。結果を下記に示す。
【0021】
【0022】
【発明の効果】
本発明のCVD成膜方法を用いることにより、均一で安定した膜厚の薄膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用可能な排ガス処理工程の1実施態様を示す図である。
【符号の説明】
1 常圧CVD装置
2 濾過助剤供給装置
3 循環・混合装置
4 濾過集塵機
5 粉体循環調整弁
6 粉塵排出装置
7 ガス処理塔
8 圧縮ガス調整弁
9 排気ファン
Claims (1)
- 有機原料とオゾンを原料とする化学的気相成長成膜方法において、粉塵及び粘性物質を含む化学的気相成長装置排ガスを、化学的気相成長装置と濾過集塵機の間に設置された循環・混合装置内において、濾過助剤と接触させることにより粉塵及び粘性物質を濾過助剤に凝集させることからなる排ガス処理工程を有することを特徴とする化学的気相成長成膜方法。
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JP29515994A JP3668995B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 化学的気相成長成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29515994A JP3668995B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 化学的気相成長成膜方法 |
Publications (2)
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JPH08158054A JPH08158054A (ja) | 1996-06-18 |
JP3668995B2 true JP3668995B2 (ja) | 2005-07-06 |
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ID=17817021
Family Applications (1)
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JP29515994A Expired - Lifetime JP3668995B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 化学的気相成長成膜方法 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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CN105039931A (zh) * | 2015-08-31 | 2015-11-11 | 清远先导材料有限公司 | 一种化学气相沉积炉以及一种化学气相沉积系统 |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP29515994A patent/JP3668995B2/ja not_active Expired - Lifetime
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