JP3668518B2 - 変電機器内部故障検出装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電力系統に使用される変電機器の内部故障を検出する変電機器内部故障検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
変電機器の内部故障を検出する変電機器内部故障検出継電器には、一般にIEC529またはJIS C−4508における水に対する保護の程度なし(以下、基本形とよぶ)のマイクロスイッチを使用している。
【0003】
そして、このマイクロスイッチをシールした保護カバー内に収納すると共に、付加的な防水処理として保護カバーシール面にシール材を塗布するなどして、継電器のシール性を確保している。
【0004】
しかしながら、この内部故障検出継電器は変電機器に用いられることから、周囲雰囲気が屋外暴露、温度は−50℃以下或いは80℃以上という過酷な環境であるため、長期間使用されると継電器の外部引出し用端子部及び保護カバーシール部分が経年劣化を生じ、マイクロスイッチ室内に湿気が侵入して絶縁抵抗の低下、酸化腐食等が発生することがある。
【0005】
また、点検作業等によりシール部の暴露を行った後の再シール処理が不完全である場合にも、同様の結果を引き起こすことになる。
上記変電機器内部故障検出継電器(以下機械式Ryと呼ぶ)の電気接点には、平常時は接点が「切」であり、動作時に「入」に切り換わる常開接点(以下、「a接点」と呼ぶ。)が用いられている。
【0006】
図14に、従来のa接点を用いた変圧器内部故障検出継電装置の電気接点の構成を示す。
同図に示すように、第1の変電機器内部故障検出継電器の電気接点1、第2の変電機器内部故障検出継電器の電気接点2、第3の変電機器内部故障検出継電器の電気接点3の出力がOR回路4に供給される構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、例えば、機械式Ryの電気接点部に湿気が侵入し、接点間が絶縁不良になり導通してしまった場合には、機械式Ryの電気接点が誤動作し、変電機器が事故を発生していないにもかかわらず変電機器を電力系統から切離してしまうことになる。(以下「ミストリップ」とよぶ)。
【0008】
また、平常時においてはOR回路4に代えて使用されている励磁コイルが励磁されていないため、この励磁コイルに断線があった場合には、これを検出することができず、その結果、変電機器の内部故障が発生した時に保護継電装置が動作せず変電機器内部の故障を除去することが難しかった。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、変電機器内部故障検出装置の電気接点の接点間に絶縁不良による導通や、断線が生じた場合にミストリップが発生するのを防止し、且つこの断線や絶縁不良をすみやかに検出して表示することにより、信頼性の向上した変電機器内部故障検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、電気接点に接続される回路に断線が生じた場合にも、その検出及び表示を行なうことにより信頼性の向上を図り得る変電機器内部故障検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチは、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、このスイッチは、故障検出時に前記第1の接点が開路されるとともに前記第2の接点が閉路され、さらに前記制御回路内に前記第1の接点及び第2の接点のそれぞれに接点が通電状態であるか否かを判定する判定手段が接続され、これらの判定手段から第1及び第2の接点の開閉状態を検出し、第1の接点及び第2の接点の開閉状態が同じ状態のとき異常であることを検出する検出手段を具備したことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、前記制御回路内に、前記第1の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が開路状態にあると判定されたことを条件に、前記第2の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、請求項2記載の変電機器内部故障検出装置において、前記第2の判定手段により、前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に動作表示信号を出力する動作表示回路を付加したことを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第3の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定され且つ前記第3の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に前記スイッチの絶縁不良を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、前記制御回路内に、前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定され且つ前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定されたことを条件に前記スイッチの通電回路の断線を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項6に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、前記制御回路内に、前記第1の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第2の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が開路状態にあると判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項7に係る発明によれば、請求項6記載の変電機器内部故障検出装置において、前記第1の判定手段により前記第1の接点が閉路状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に動作表示信号を出力する動作表示回路を付加したことを特徴とする。
【0018】
請求項8に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定したことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にあると判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に、前記スイッチの絶縁不良を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項9に係る発明によれば、高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、前記制御回路内に、前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にないと判定されたことを条件に、前記スイッチの通電回路の断線を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
【作用】
従って、まず、請求項1に係る発明によれば、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点が開路されるとともに前記第2の接点を閉路するスイッチを使用し、前記第1の接点及び第2の接点のそれぞれに接点が通電状態であるか否かを判定する判定手段により、第1及び第2の接点の開閉状態を検出し、第1の接点及び第2の接点の開閉状態が同じ状態のとき異常であることを検出する。
【0021】
また、請求項2又は請求項6に係る発明によれば、第1の判定手段及び第2の判定手段の判定結果に基づいて、変電気器内部の事故を判定し、変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路を備えているので、誤動作によるミストリップの発生を防止することができる。
【0022】
さらに、請求項3又は請求項7に係る発明によれば、変電気器内部の事故検出時に動作表示信号を出力する動作表示回路を備えているので、事故の発生を容易に知ることができる。
【0023】
さらに、請求項4に係る発明によれば、第2の判定手段及び第3の判定手段の結果を基にスイッチの絶縁不良を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路を備えているので、異常発生を容易に知ることができる。
【0024】
さらに、請求項5に係る発明によれば、第1の判定手段及び第2の判定手段の結果を基にスイッチの通電回路の断線を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路を備えているので、異常発生を容易に知ることができる。
【0025】
さらに、請求項8に係る発明によれば、第1の判定手段及び第2の判定手段の判定結果を基にスイッチの絶縁不良を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路を備えているので、異常発生を容易に知ることができる。
【0026】
さらに、請求項9に係る発明によれば、第1の判定手段及び第2の判定手段の判定結果を基にスイッチの通電回路の断線を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路を備えているので、異常発生を容易に知ることができる。
【0027】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の変電機器内部故障検出装置について説明する。
図1(a)に、変電機器内部故障検出装置における継電器の電気接点の構成を示す。
【0028】
同図に示すように、電気式内部故障検出継電器の電気接点11は、接点COMとの間で平常時は「切」で動作時に「入」となる接点No(常閉接点)及び平常時は「入」で動作時に「切」となる接点Nc(常開接点)で構成されている。
【0029】
図1(b)に、変電機器内部故障検出装置における継電器の電気接点の他の構成を示す。
同図に示すように、この電気式内部故障検出継電器の電気接点11は、平常時は「切」で動作時に「入」となる常開接点12(a接点)及び平常時は「入」で動作時に「切」となる常閉接点13(b接点)で構成されている。
【0030】
図2に、変電機器内部故障検出装置における継電器の電気接点の状態と変電機器との関係を示す。
同図に示すように、接点No(又は接点a)が「切」、接点Nc(又は接点b)が「入」の場合が平常時の電気接点の状態を示している。
【0031】
接点No(又は接点a)が「入」、接点Nc(又は接点b)が「入」となった場合には、電気接点の回路不良(絶縁不良等)を示している。
また、接点No(又は接点a)が「入」、接点Nc(又は接点b)が「切」の場合には、変電機器内部で事故が発生したことを示し、接点No(又は接点a)が「切」、接点Nc(又は接点b)が「切」となった場合には、電気接点の回路不良(断線等)を示している。
【0032】
このように、電気接点の状態を判別することにより、従来の電気接点では判別することができなかった各種回路不良と、平常時、内部故障時の判定を行なうことができる。
【0033】
図3に、変電機器内部故障検出装置の回路構成例を示す。
この回路においては、3つの内部故障検出継電器21〜23が接続されており、各々の内部故障検出継電器21〜23から、接点Noと接点COMとの導通を示す出力信号がAND回路24a〜24cに出力される。
【0034】
また、接点Ncと接点COMとの導通を示す出力信号は、それぞれNOT回路25a〜25cを介してAND回路24a〜24cに出力される構成となっている。
【0035】
AND回路24a〜24cは、それぞれOR回路26に接続されており、このOR回路25a〜25cより変電機器切離し指令(以下、「トリップ指令」と呼ぶ。)が出力される。
【0036】
次に、変電機器内部故障検出装置の具体的な回路構成例について説明する。
図4に、第1の実施例に係る変電機器内部故障検出装置の構成を示す。
同図に示すように、変電機器内部故障検出装置は、事故検出部31、動作表示部32、常時監視部33の大きく3つに分かれている。
【0037】
事故検出部31においては、電気接点34の共通接点COMが制御母線Pに接続され、電気接点34の接点Noと制御母線N間には励磁コイルZが接続されている。さらに、励磁コイルZと並列に、励磁コイルYのb接点35と励磁コイルXの直列回路が制御母線Nに接続されている。
【0038】
一方、電気接点34の接点Ncと制御母線N間には励磁コイルYが接続されており、励磁コイルYが励磁されるとb接点である接点35は「切」、励磁されない時「入」となる。
【0039】
事故検出部31のトリップ回路36には、励磁コイルXが励磁されると「入」、励磁されない時「切」となるa接点37と、地震時や作業時の誤動作を防ぐためのロック接点38が直列に接続されている。
【0040】
動作表示部32においては、制御母線PN間に励磁コイルXが励磁されると「入」となるa接点39と励磁コイル30Xが直列に接続されている。動作表示回路40の接点41は、励磁コイル30Xが励磁されると「入」、励磁されない時「切」となる。
【0041】
常時監視部33においては、制御母線Pに励磁コイルXが励磁されると「切」となるb接点42が接続されており、この励磁コイルXのb接点42と制御母線N間には、励磁コイルYのb接点43と励磁コイルZのa接点44の並列回路とt秒間電流が流れると動作するタイマーリレーTが直列に接続されている。
【0042】
タイマーリレーのタイマー値は、t=0〜10秒程度に設定される。
また、タイマーリレーTがt秒間励磁されることで「入」となる接点45と励磁コイル30Fとが制御母線PN間に直列に接続されている。
【0043】
異常表示回路46の接点47は、励磁コイル30Fが励磁されることにより「入」となるa接点である。
次に、上述のように構成された第1の実施例に係る変電機器内部故障検出装置の動作について説明する。
【0044】
まず、平常時には、図5に示すように、電気接点34は接点Ncに接続されている。
従って、励磁コイルYが励磁され、その接点35は「切」となるので励磁コイルXは励磁されない。
【0045】
なお、励磁コイルZも励磁されない。この結果、励磁コイルXの接点37は「切」状態でありトリップ信号は出されない。
また、励磁コイルXの接点39も「切」となり励磁コイル30Xが励磁されないので、その接点41も「切」となり動作表示信号も出されない。また、励磁コイルXの接点42は「入」状態であるが励磁コイルYの接点43,励磁コイルZの接点44が共に「切」となるため、タイマーリレーTは励磁されず、その接点45は「切」となり励磁コイル30Fは励磁されない。この結果、励磁コイル30Fの接点47は「切」となり異常表示信号も出されない。
【0046】
次に事故時について図6を参照して説明する。
事故時には電気接点34は、接点Noに接続されるため励磁コイルYは励磁されず、励磁コイルYの接点35が「入」となるため励磁コイルXと励磁コイルZが励磁される。
【0047】
これにより励磁コイルXの接点37が「入」となりトリップ信号が出力される。
一方、励磁コイルXの接点39も「入」となるので、励磁コイル30Xが励磁されその接点41が「入」となり動作表示信号が出力される。
【0048】
励磁コイルXの接点42は「切」となるので、タイマーリレーTは励磁されず、その接点45は「切」となり励磁コイル30Fは励磁されない。
この結果、励磁コイル30Fの接点47は「切」となり異常表示信号は出力されない。
【0049】
次に、電気接点が絶縁不良による導通を起こした場合について図7を参照して説明する。
電気接点34の絶縁不良時には接点No、接点Nc共に導通した状態となり、その結果、励磁コイルYが励磁される。
【0050】
このため励磁コイルYの接点35は「切」となり励磁コイルXは励磁されない。 一方、接点Noに接続されている励磁コイルZも励磁される。
この結果、励磁コイルXの接点37は「切」となりトリップ信号は出力されない。
【0051】
また、励磁コイルXの接点39は「切」となり、励磁コイル30Xは励磁されないので、その接点41は「切」となり動作表示信号は出力されない。
さらに、励磁コイルXの接点42及び励磁コイルZの接点44が「入」となるためタイマーリレーTが励磁され、その接点45が「入」となり励磁コイル30Fが励磁される。
【0052】
この結果、励磁コイル30Fの接点47は「入」となり異常表示信号が出力される。
最後に、常時励磁されている励磁コイルYが断線した場合について図8を参照し説明する。
【0053】
この場合には、励磁コイルX、励磁コイルY、励磁コイルZは励磁されない。
この結果、励磁コイルXの接点37は「切」となりトリップ信号は出されない。また、励磁コイルXの接点39は「切」となり励磁コイル30Xは励磁されないので、その接点41は「切」となり動作表示信号は出力されない。
【0054】
一方、励磁コイルXの接点42及び励磁コイルYの接点43が「入」となるため、タイマーリレーTが励磁され、その接点45は「入」となり励磁コイル30Fが励磁される。この結果、励磁コイル30Fの接点47は「入」となり異常表示信号が出力される。
【0055】
図9に、本発明の第2の実施例に係る変電機器内部故障検出装置の構成を示す。
同図に示すように、変電機器内部故障検出装置は、事故検出部51、動作表示部52、常時監視部53の大きく3つに分かれている。
【0056】
事故検出部51においては、電気接点54の接点Noと制御母線N間に励磁コイルXが接続され、接点Ncと制御母線N間に励磁コイルYが接続されている。
トリップ回路55では、励磁コイルXが励磁されると「入」となるa接点56と励磁コイルYが励磁されると「切」となるb接点57が地震時や作業時の誤動作を防ぐためのロック接点58に直列に接続されている。
【0057】
動作表示部52においては、励磁コイルXが励磁されると「入」、励磁されない時「切」となるa接点59と励磁コイルYが励磁されると「切」、励磁されない時「入」となるb接点60が励磁コイル30Xに直列に接続されている。
【0058】
動作表示回路61の接点62は励磁コイル30Xが励磁されると「入」、励磁されない時「切」となる。
常時監視部53においては、励磁コイルXの接点63,励磁コイルYの接点64が直列にタイマーリレーTと制御母線P間に接続され、これと並列に励磁コイルXの接点65,励磁コイルYの接点66が直列にタイマーリレーTに接続されており、タイマーリレーTは制御母線Nに接続されている。
【0059】
接点63,65はそれぞれ励磁コイルX、Yが励磁されると「切」、励磁されない時「入」となるb接点であり、接点64,66はそれぞれ励磁コイルX、Yが励磁されると「入」、励磁されない時「切」となるa接点である。
【0060】
タイマーリレーTは制御母線Nに接続されており、t秒間電流が流れると動作するようになっている。また、制御母線PN間には、タイマーリレーTが励磁されることで「入」となる接点67と励磁コイル30Fとが直列配置されている。
【0061】
異常表示回路68の励磁コイル30Fの接点69は、励磁コイル30Fが励磁されることにより「入」となるa接点である。
次に、上述のように構成された第2の実施例に係る変電機器内部故障検出装置の動作について説明する。
【0062】
まず、平常時には、図10に示すように、電気接点54は接点Ncに接続されており、励磁コイルYが励磁され、励磁コイルXは励磁されない。
この結果、励磁コイルXの接点56,励磁コイルYの57は、共に「切」状態であり、トリップ信号は出力されない。
【0063】
また、励磁コイルXの接点59,励磁コイルYの接点60も「切」となり励磁コイル30Xが励磁されないので、その接点65は「切」となり動作表示信号も出されない。
【0064】
励磁コイルXの接点63,励磁コイルYの接点66は「入」となるが、励磁コイルYの接点64,励磁コイルXの65は「切」となるため、タイマーリレーTは励磁されず、その接点67は「切」となり励磁コイル30Fは励磁されない。
【0065】
この結果、励磁コイル30Fの接点69は「切」となり異常表示信号も出されない。
次に事故時について、図11を参照して説明する。
【0066】
事故時には、電気接点54は接点Noに接続され励磁コイルYは励磁されず、励磁コイルXは励磁されることになる。
これにより励磁コイルXの接点56,励磁コイルYの57共に「入」となり、ロック接点58が「入」状態の時にトリップ信号が出される。
【0067】
また、励磁コイルXの接点59,励磁コイルYの接点60共に「入」となり励磁コイル30Xが励磁され、その接点62が「入」となり、動作表示信号も出される。
【0068】
励磁コイルYの接点64,励磁コイルXの接点65は「入」となるが、励磁コイルXの接点63,励磁コイルYの接点66が「切」となるので、タイマーリレーTは励磁されず、その接点67は「切」となり励磁コイル30Fは励磁されない。
【0069】
この結果、励磁コイル30Fの接点69は「切」となり異常表示信号は出されない。
次に電気接点が絶縁不良による導通を起こした場合について、図12を参照して説明する。
【0070】
電気接点54の絶縁不良時には、接点No、接点Nc共に接続された状態となり、励磁コイルX、Y共に励磁されることになる。このため、励磁コイルXの接点56は「入」となるが、励磁コイルYの接点57は「切」となり、トリップ信号は出されない。
【0071】
励磁コイルXの接点59は「入」となるが、励磁コイルYの接点60は「切」となり、励磁コイル30Xが励磁されないので、その接点62は「切」となり、動作表示信号も出力されない。
【0072】
また、励磁コイルXの接点65,励磁コイルYの接点66が共に「入」となるため、タイマーリレーTが励磁され、その接点67は「入」となり異常表示信号が出される。
【0073】
最後に、常時励磁されている励磁コイルYが断線した場合について図13を参照して説明する。
この場合には、励磁コイルX、Yは共に励磁されないことになる。この結果、励磁コイルYの接点57は「入」となるが、励磁コイルXの接点56は「切」となるのでトリップ信号は出されない。
【0074】
励磁コイルYの接点60は「入」となるが、励磁コイルXの接点59は「切」となるので、励磁コイル30Xは励磁されず、その接点62は「切」となり動作表示信号は出力されない。
【0075】
一方、励磁コイルXの接点63,励磁コイルYの接点64が共に「入」となるのでタイマーリレーTが励磁され、その接点67は「入」となり、励磁コイル30Fが励磁される。この結果、励磁コイル30Fの接点69は「入」となり異常表示信号が出力される。
【0076】
従って、本実施例の内部故障検出装置によれば、変電機器内部故障検出継電装置の電気接点間に絶縁不良や断線モードを検出する回路を具備することにより、故障検出装置または常時監視機能を装備することができる。
【0077】
また、接点間に絶縁不良が生じ導通を起こした場合や、断線が生じた場合にも誤動作によるミストリップを発生せず、かつ、これらの異常を検出・表示することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明に係る変電機器内部故障検出装置によれば、変電機器内部故障検出装置の電気接点の接点間に絶縁不良による導通や、断線が生じた場合にミストリップが発生するのを防止し、且つこの断線や絶縁不良をすみやかに検出して表示することにより、信頼性の向上した変電機器内部故障検出装置を提供することができる。
【0079】
また、電気接点に接続される回路に断線が生じた場合にも、その検出及び表示を行なうことにより、信頼性の向上した変電機器内部故障検出継電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における変電機器内部故障検出装置における継電器の電気接点の構成を示す図。
【図2】同実施例における変電機器内部故障検出装置における継電器の電気接点の状態と変電機器との関係を示す図。
【図3】同実施例における変電機器内部故障検出装置の回路構成例を示す図。
【図4】同実施例における第1の変電機器内部故障検出装置の構成を示す図。
【図5】同実施例における第1の変電機器内部故障検出装置の平常時の動作を説明するための図。
【図6】同実施例における第1の変電機器内部故障検出装置の事故時の動作を説明するための図。
【図7】同実施例における第1の変電機器内部故障検出装置が絶縁不良による導通を起こした場合の動作を説明するための図。
【図8】同実施例における第1の変電機器内部故障検出装置の一部が断線した場合の動作を説明するための図。
【図9】同実施例における第2の変電機器内部故障検出装置の構成を示す図。
【図10】同実施例における第2の変電機器内部故障検出装置の平常時の動作を説明するための図。
【図11】同実施例における第2の変電機器内部故障検出装置の事故時の動作を説明するための図。
【図12】同実施例における第2の変電機器内部故障検出装置が絶縁不良による導通を起こした場合の動作を説明するための図。
【図13】同実施例における第2の変電機器内部故障検出装置の一部が断線した場合の動作を説明するための図。
【図14】従来のa接点を用いた変圧器内部故障検出継電装置の電気接点の構成を示す図。
【符号の説明】
No…接点、Nc…接点、COM…接点、11…電気接点、12…a接点、13…b接点、21〜23…内部故障検出継電器、24a〜24c…AND回路、25a〜25c…NOT回路、26…OR回路、30X…励磁コイル、31…事故検出部、32…動作表示部、33…常時監視部、34…電気接点、X…励磁コイルX、Y…励磁コイルY、Z…励磁コイルZ、35…接点、36…トリップ回路、37…接点、38…ロック接点、39…接点、40…動作表示回路、41…接点、42〜45…接点、46…異常表示回路、47…接点、 No…接点、Nc…接点、COM…接点、51…事故検出部、52…動作表示部、53…常時監視部、54…電気接点、55…トリップ回路、56,57…接点、58…ロック接点、59,60…接点、61…動作表示回路、62〜67…接点、68…異常表示回路、69…接点。
Claims (9)
- 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチは、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、このスイッチは、故障検出時に前記第1の接点が開路されるとともに前記第2の接点が閉路され、さらに前記制御回路内に前記第1の接点及び第2の接点のそれぞれに接点が通電状態であるか否かを判定する判定手段が接続され、これらの判定手段から第1及び第2の接点の開閉状態を検出し、第1の接点及び第2の接点の開閉状態が同じ状態のとき異常であることを検出する検出手段を具備したことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。 - 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、
前記制御回路内に、
前記第1の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が開路状態にあると判定されたことを条件に、前記第2の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により、前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、
を備えたことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。 - 前記第2の判定手段により、前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に動作表示信号を出力する動作表示回路を付加したことを特徴とする請求項2記載の変電機器内部故障検出装置。
- 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、
前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第3の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、
前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定され且つ前記第3の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に前記スイッチの絶縁不良を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、
を備えたことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。 - 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、
前記制御回路内に、
前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により、前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、
前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定され且つ前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定されたことを条件に前記スイッチの通電回路の断線を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、
を備えたことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。 - 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、
前記制御回路内に、
前記第1の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第2の接点が閉路状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が開路状態にあると判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、
を備えたことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。 - 前記第1の判定手段により前記第1の接点が開路状態にあると判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が閉路状態にあると判定されたことを条件に動作表示信号を出力する動作表示回路を付加したことを特徴とする請求項6記載の変電機器内部故障検出装置。
- 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、
前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定したことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にあると判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に、前記スイッチの絶縁不良を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、
を備えたことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。 - 高電圧導体を金属製容器に収納し、容器内部に油等の液体、または気体を充填したタンク型変電機器の容器内部故障発生時に、容器内に発生するガスによって生ずる容器内圧力上昇や衝撃圧力波、または容器内圧力上昇により容器に接続した管路部分に発生する液流や気体流を検出部により機械的に検出し、この検出部の機械的動作によりスイッチの操作を行ない、このスイッチの接点が接続された制御回路により警報の出力や変電機器を電気的に切り離す制御を行なう変電機器内部故障検出装置において、
前記スイッチを、平常時は閉路状態にある第1の接点と開路状態にある第2の接点とを有し、故障検出時に前記第1の接点を開路するとともに前記第2の接点を閉路するスイッチとし、
前記制御回路内に、
前記第1の接点が通電状態にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第2の接点が通電状態にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にあると判定されたことを条件に変電機器切り離し指令を出力するトリップ回路と、
前記第1の判定手段により前記第1の接点が通電状態にないと判定され、且つ前記第2の判定手段により前記第2の接点が通電状態にないと判定されたことを条件に、前記スイッチの通電回路の断線を検出し、異常表示信号を出力する異常表示回路と、
を備えたことを特徴とする変電機器内部故障検出装置。
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