JP3668370B2 - 車両用エンジン制御装置の評価装置 - Google Patents

車両用エンジン制御装置の評価装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のエンジンを電子的に制御する車両用エンジン制御装置の動作確認および性能評価を行う車両用エンジン制御装置の評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図11(a)に示すように、自動車にはECUと略称されることもある制御用コンピュータ1が搭載され、実際の車両2との間で各種信号の入力および出力を行っている。制御用コンピュータ1は、たとえば車両2に搭載されているエンジンの燃料噴射の電子制御などを行っている。車両2に設けられる各種センサなどからの信号が制御用コンピュータ1に入力されると、制御用コンピュータ1内で所定の演算処理が行われ、適切なタイミングで燃料噴射装置を作動させるための制御信号が制御用コンピュータ1から車両2に与えられる。制御用コンピュータ1のプログラムなどのソフトウエアの開発時や、制御用コンピュータ1のハードウエアとしての製造時などには、動作確認や性能評価を行う必要がある。制御用コンピュータ1の評価を行う際には、実際の車両2に装着する必要がある。実際の車両2に装着しないと、正確な評価を得ることが非常に難しくなってしまう。たとえば、車両2の状態と制御用コンピュータ1の出力値とは、時々刻々変化しているけれども、これらは相互に依存しながら変化していく。このような相互依存の変化は、実際の車両2に制御用コンピュータ1を装着しない限り、再現は非常に困難である。
【0003】
しかしながら、図11(b)に示すように、車両2の挙動を模擬することができるシミュレータ3を実現することができれば、実際の車両2に制御用コンピュータ1を装着しなくても、シミュレータ3を用いて実際の車両2と同様に性能評価を行うことができる。シミュレータ3を用いることができれば、実際に車両2を用いて評価を行う手間を大幅に低減することができ、制御用コンピュータ1の制御ロジックの開発なども容易に行うことができるようになる。
【0004】
図11(b)に示すようなシミュレータ3を実現するには、車両2の挙動を模擬するプログラムが必要となる。このようなプログラムは、車両の諸元(たとえば排気量やタイヤ径など)に基づいて構築され、その入力要素は、車両2の置かれている状況、たとえば空気温度や大気圧、車両重量や道路勾配などと、現在の入力状態、たとえばアクセルの踏み込みの度合やブレーキの掛け具合などの人間の操作入力と制御用コンピュータ1の車両2に与える出力などの現在の入力状態などである。シミュレータ3では、これらの入力要素の変化に応じて、車両の挙動を表すプログラムの出力を時々刻々変化させるようにする必要がある。このような車両の挙動を模擬したり再現したりするプログラムは、「車両モデル」と呼ばれている。
【0005】
車両モデルは、コンピュータ装置の演算処理によって実行される。時々刻々変化する車両の挙動は、車両モデルの演算処理を繰り返すことによって模擬や再現が行われる。したがって、車両の挙動は、演算処理の繰り返し周期より短い間隔で模擬や再現を行うことができない。さらに、図11(b)に示すように、シミュレータ3は制御用コンピュータ1と信号の交信とを行う必要があるので、各種信号の交信等に要する時間も必要となる。シミュレータ3を実現する上では、このような時間的な制約があり、たとえばクランク角(Crank Angleから「CA」と略称することもある)に基づくエンジンサイクルに依存して各気筒毎の演算を行うまでには至っていない。また、このような演算を含み、スロットル開度から車速の算出に至る車両モデルを利用して車両用エンジン制御装置の開発や品質保証も行っていない。車両モデルの各部演算に必要な情報を、すべて車両モデル内で演算する限り、演算負荷が大きくなってしまう。エンジンの出力のうち、車両モデルの演算時間間隔よりも遥かに短い周期で変動するような信号は、車両モデルでは模擬して出力することはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図11(b)に示すような従来のシミュレータ3では、次のような問題点がある。
▲1▼クランク角に基づいたエンジンサイクルに依存して、各気筒毎の演算が行われていなかったために、実際のエンジンとは異なる演算を行わなければならない。また、スロットル開度などの入力要素から、各気筒毎の演算を経て車速等の算出に至る車両モデルを利用することができないので、過渡応答をも含む車両用エンジン制御装置の開発、設計あるいは品質保証を行うことができない。
▲2▼車両モデルの演算に必要な情報は、すべて車両モデル内で演算して求めるので、演算負荷が大きくなってしまう。そのため、車両モデルの演算時間間隔を小さくすることができず、車両モデルの精度向上を図ることが極めて難しくなっている。
▲3▼車両モデルを実時間に従って演算するため、車両モデルの演算実行に要する時間よりも演算時間間隔を小さくすることが困難となる。したがって、演算時間間隔よりも短い周期で変動する信号は、車両モデルが模擬して出力することができない。
【0007】
本発明の目的は、車両用エンジン制御装置の評価を実際の車両を用いなくても、実際の車両に近い状態で行うことができる車両用エンジン制御装置の評価装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、仮想的に車両用エンジン制御装置を実車両に装着した環境を作り出し、動作確認および性能評価を行うための装置であって、
予め設定されるプログラムに従って、前記車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成し、模擬信号を車両用エンジン制御装置に与えて動作の確認および性能評価を行うモデル用コンピュータ装置と、
モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置の車両モデルに必要な信号を発生する信号発生装置とを含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置の評価装置である。
【0009】
本発明に従えば、モデル用コンピュータ装置は、予め設定されるプログラムに従って、車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成する。生成された模擬信号は、車両用エンジン制御装置に与えられ、動作の確認および評価が行われる。信号発生装置は、モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置の車両用モデルに必要な信号を発生する。車両用エンジン制御装置に与える模擬信号は、信号発生装置からの信号を利用して発生させることができるので、モデル用コンピュータ装置による車両モデルの演算負荷を軽減させることができ、より高精度な車両モデル作成も可能になり、車両用エンジン制御装置の動作確認や性能評価を、より高精度に行うことができる。
【0010】
さらに本発明は、仮想的に車両用エンジン制御装置を実車両に装着した環境を作り出し、動作確認および性能評価を行うための装置であって、
予め設定されるプログラムに従って、前記車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成し、模擬信号を車両用エンジン制御装置に与えて動作の確認および性能評価を行うモデル用コンピュータ装置と、
モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置では生成不可能な模擬信号を発生する信号発生装置とを含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置の評価装置である。
【0011】
本発明に従えば、モデル用コンピュータ装置は、予め設定されるプログラムに従って、車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成する。信号発生装置は、モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置では生成不可能な模擬信号を生成する。模擬信号は車両用エンジン制御装置に与えられ、動作の確認および性能評価がモデル用コンピュータ装置によって行われる。信号発生装置からは、モデル用コンピュータ装置では生成不可能な模擬信号が発生され、車両用エンジン制御装置に与えられるので、車両モデルのみを用いては不可能な動作確認および性能評価を行うことができる。
【0012】
さらに本発明は、仮想的に車両用エンジン制御装置を実車両に装着した環境を作り出し、動作確認および性能評価を行うための装置であって、
予め設定されるプログラムに従って、前記車両エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成し、模擬信号を車両用エンジン制御装置に与えて動作の確認および性能評価を行うモデル用コンピュータ装置と、
モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置の演算時間間隔よりも短い間隔で変動する信号を発生する信号発生装置とを含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置の評価装置である。
【0013】
本発明に従えば、モデル用コンピュータ装置は、予め設定されるプログラムに従って、車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成する。生成された模擬信号は、車両用エンジン制御装置に与えられ、動作の確認および評価が行われる。信号発生装置は、モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置の車両用モデルに必要な信号を発生する。信号発生装置はモデル用コンピュータ装置の演算時間間隔よりも短い間隔で変動する信号の発生を行うので、車両モデルの演算処理のみによってはシミュレーションが困難な現象に対応する動作確認や性能評価を行うことができる。
【0014】
また本発明で前記信号発生装置は、
クランク角の演算を行うクランク角演算回路と、
クランク角演算回路からの出力に従って、予め設定される信号を発生する信号発生回路とを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、信号発生装置には、クランク角の演算を行うクランク角演算回路と、クランク角演算回路からの出力に従って、予め設定される信号を発生する信号発生回路とが含まれるので、モデル用コンピュータ装置が演算処理を行う車両モデルでは、クランク角関係の信号の生成を行う必要がなくなり、演算負荷の軽減を図ることができる。
【0016】
また本発明で前記予め設定される信号は、吸気弁閉弁タイミング、進角値、ドウェル角および上死点後の所定角度を表す信号のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、吸気弁閉弁タイミング、進角値、ドウェル角および上死点後の所定角度を表す信号のうちの少なくとも1つが信号発生装置でクランク角に基づいて発生されるので、車両モデルの演算負荷を軽減し、高精度化を図ることができる。
【0018】
また本発明で前記モデル用コンピュータ装置は、前記信号発生装置が発生する信号の強度や周期を算出して、算出結果を信号発生装置に伝達し、
信号発生装置は、伝達される強度や周期で信号を発生することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、信号発生装置が発生する信号の強度や周期はモデル用コンピュータ装置で算出されるので、車両モデルの演算処理で、モデル用コンピュータ装置では生成不可能な信号の強度や周期を設定することができ、車両の挙動に合わせて強度や周期を調整することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の概略的な構成を示す。評価装置10は、制御用コンピュータ11の動作確認および性能評価を、実車両に装着した環境下において各種条件12に基づいて行う。評価装置10には、コンピュータの演算処理でソフトウエア的に実行される車両モデル13と、車両モデル13と協調して動作するハードウエアの信号発生回路が搭載され、信号発生装置であるボード14とが含まれる。各種条件12には、車両のおかれている状況15と、運転者などの人間の操作状況16の要素が含まれる。車両のおかれている状況15としては、車両の周囲の空気温度や大気圧、車両重量や道路勾配などが含まれる。人間の操作状況16の要素には、イグニッションスイッチの操作、アクセルの踏み込みの度合、あるいはブレーキの掛け具合などが含まれる。評価装置10の車両モデル13には、制御用コンピュータ11や各種条件12の時々刻々変化する情報が入力され、これに合わせて車両の挙動を表すプログラムの出力も変化させる必要がある。評価装置10は、制御用コンピュータ11が、適切なタイミングで所定の制御信号を発生するか否かで評価を行う。
【0021】
図2は、図1の車両モデル13の演算時間間隔▲1▼と、車両モデル13の1ループの演算実行に要する時間▲2▼と、各種信号の交信等に要する時間▲3▼との関連を示す。すなわち、車両モデル13の1ループの演算実行に要する時間と各種信号の交信等に要する時間との和は、車両モデル13の演算時間間隔以内に止めなければならない。すなわち▲1▼≧▲2▼+▲3▼の関係が成立する必要がある。車両モデル13の演算時間間隔については、その間隔が短くなるほど、実際の車両の挙動を模擬する精度は改善される傾向にある。しかしながら、▲1▼≧▲2▼+▲3▼の制約のために、むやみに車両モデル13の演算時間間隔を小さくすることはできない。
【0022】
▲2▼の車両モデル13の1ループの演算実行に要する時間については、実際の車両の挙動模擬精度の向上を図るほど、車両モデル13の演算量が増加し、演算実行に要する時間が増大する傾向にある。しかしながら、▲1▼≧▲2▼+▲3▼の制約のために、むやみに車両モデル13の演算実行に要する時間を大きくすることはできない。▲3▼の各種信号の交信等に要する時間は、通常ほとんど変化しない。
【0023】
したがって、車両モデル13として行う演算の一部を、ボード14に搭載するハードウエアで行えば、それだけ車両モデル13の演算負荷が減少するので、車両モデル13の演算時間▲2▼を低減させることができる。このような▲2▼の低減分だけ▲1▼の演算時間間隔を短くして、精度向上を目指すことができる。あるいは、演算量を多くして、より高次元の車両モデル13を構築し、精度向上を目指すこともできる。すなわち、車両モデル13の演算時間▲2▼を低減させれば▲1▼の時間間隔の低減化、または車両モデル13の高次元化を選択することができ、いずれにしろ精度向上に寄与させることができる。本実施形態では、車両の挙動模擬信号生成を、車両モデル13としてのソフトウエアだけでなく、ボード14のハードウエアでも行い、評価装置としての精度向上を図ることができる。
【0024】
また、▲2▼の車両モデル13の1ループの演算実行に要する時間と、▲3▼の各種信号の交信等に要する時間とは、或る程度以下には小さくすることができない。その結果、▲1▼の演算時間間隔も、或る程度以下には小さくすることができない。しかしながら、実際の車両の挙動には、▲1▼の演算時間間隔よりも短い間隔(周期)で変動する信号も存在している。そのような信号の代表的なものとしては、エンジンのノック現象に関連する信号がある。したがって、このような信号は車両モデル13による車両の挙動模擬信号生成としてソフトウエアで実現することは無理である。
【0025】
そこで、車両モデル13では、演算時間間隔よりも短い間隔で変動する信号を直接出力する代わりに、その信号の「出力の有無」や「大きさ」、「周期」を算出することにし、ボード14上に搭載されるハードウエアが算出信号に応じた車両の挙動模擬信号を出力するようにしている。このように、車両モデル13では出力することができない車両の挙動模擬信号を、車両モデル13のソフトウエアと、ボード14のハードウエアとで協調して生成することができる。ボード14のハードウエアは、論理用半導体集積回路素子を用いて形成する、いわゆるプログラマブルなロジック素子を用いることもできる。
【0026】
図3は、図1の評価装置10の概略的な構成を示す。評価装置10には、車両モデル13を実行するための演算装置19を備えるモデル用コンピュータ装置20が含まれる。モデル用コンピュータ装置20は、たとえばボード14を挿入可能なスロット21を備えるワークステーションやパーソナルコンピュータなどで実現される。制御用コンピュータ11に対する各種信号の交信はインタフェース22を介して行われる。インタフェース22は、車両モデル13の演算結果を電圧値等に変換する機能を持つ。モデル用コンピュータ装置20には、人間による操作入力のためのキーボードなどの入力装置23と、演算結果の表示装置24と、制御用コンピュータ11の評価結果の出力を行うプリンタ25と、車両モデル13のプログラムが記憶されるハードディスクなどの記憶装置26とが含まれる。ボード14内には、モデル用コンピュータ装置20から与えられる信号に基づいて協調して動作し、クランク角度の演算を行うクランク角演算回路27と、各種信号を発生する信号発生回路28とが含まれる。信号発生回路28からは、モデル用コンピュータ装置20では発生することができない信号も発生され、内部の出力ポートを通じて制御用コンピュータ11に与えられる。
【0027】
図4は、図1の車両モデル13の概念を示す。車両モデル13は、吸気圧力吸入空気量演算部30、燃料挙動空燃比演算部31、トルクノック演算部32、エンジン回転数車速自動変速演算部33、および排気温冷却水温演算部34を主要な構成要素として構築される。吸気圧力吸入空気量演算部30にはエンジン回転数車速自動変速演算部33の出力と、スロットル開度を表す信号と、ISCの信号とが与えられる。吸気圧力吸入空気量演算部30の出力は燃料挙動空燃比演算部31およびトルクノック演算部32に与えられる。燃料挙動空燃比演算部31には、さらにバッテリ電圧、デポジット、燃料噴射量、燃料噴射回数および吸気完了フラグを表す信号が入力され、さらに排気温冷却水温演算部34の出力も入力される。トルクノック演算部32には、吸気圧力吸入空気量演算部30の出力の他に、燃料挙動空燃比演算部31およびエンジン回転数車速自動変速演算部33の出力が与えられ、さらにシフト、進角値、ドウェル角、スタータ入力および点火完了フラグを表す信号がそれぞれ入力される。トルクノック演算部32の出力は、エンジン回転数車速自動変速演算部33および排気温冷却水温演算部34に与えられる。エンジン回転数車速自動変速演算部33には、さらにシフトおよびブレーキを表す信号も入力される。排気温冷却水温演算部34には、エンジン回転数車速自動変速演算部33からの出力も与えられる。なお、デポジットは、吸気管42の管壁の付着物の量を表す。その他にも、各演算部内において、大気圧や車両重量などの諸量を与えている。
【0028】
図5は、図4の車両モデル13の概念を、米国The Math Works社の制御系設計ツールであるMATLAB/SIMULINK(米国The Math Works社の登録商標)を用いて構築している状態を示す。このような制御系設計ツールでは車両モデル13を階層的構造で表現することができ、吸気圧力吸入空気量演算部30、燃料挙動空燃比演算部31、トルクノック演算部32、エンジン回転数車速自動変速演算部33および排気温冷却水温演算部34は、さらに下位の階層で詳細な設定を行うことができる。車両モデル13の演算時間間隔であるサンプリングタイムは一定とする。ただし、演算の一部、たとえば燃料挙動、空燃比、O2センサ出力、トルク、ノックなどの演算については、一定のクランク角や点火信号のフラグに同期して行う。
次の表1は、図5に示す車両モデル13の主な入力要素と主な出力要素とを示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003668370
【0030】
図5に示すような車両モデル13では、制御用コンピュータ11とリアルタイムにデータ交信を行いながら、実際の車両挙動の模擬信号を生成する。車両モデル13は、制御用コンピュータ11の動的なデバッグや評価に必要な入出力および演算の機能を備える。制御用コンピュータ11が、電子燃料噴射装置であるときには、エンジンと駆動系の挙動を模擬して出力する。
【0031】
以下、車両モデル13では、4気筒のエンジンの制御を行う電子燃料噴射装置を対象とする場合について説明する。なお、エンジンの気筒数が4気筒以外であっても、車両モデル13に用いる定数値やMAP値を更新し、演算モジュールを気筒数に応じて増減すれば、対応する車両モデルを容易に構築することができる。なおMAPは、予め対応関係を定めておくデータとする。
【0032】
図6は、図5の車両モデル13を、4気筒のエンジンの電子燃料噴射装置に対する評価用に構築した場合のモデル演算および出力タイミングを示す。各気筒で、クランク角CAが0度および360度のときが上死点(TDC)とし、180度および540度のときが下死点(BDC)とする。エンジンは4サイクルのレシプロエンジンであるので、クランク軸が2回転するに1回燃料の点火が行われる。
【0033】
図7は、図4および図5の吸気圧力吸入空気量演算部30での演算処理の前提となる吸気系の構成を模式的に示す。エンジンの1つのシリンダ40は、吸気弁41が設けられ、吸気管42から供給される空気を吸入する。吸気弁41の近傍には、インジェクタ43が設けられ、吸気管42から吸入される空気中に燃料を噴射する。吸気管42を介して吸入する空気量は、スロットル44の開度で調整可能である。吸気管42の途中には、サージタンク45が設けられ、吸入する空気流の安定化が図られている。
【0034】
スロットル44の部分での空気流量であるスロットル部空気流量Qinは、次の第1式で表される。
Qin = a1×(S1+S2)√(P0−P) …(1)
また、サージタンク45からシリンダ40内に吸入される筒内吸入空気流量Qoutは次の第2式で表される。
Qout = a2×η×N×P …(2)
次に、筒内吸入空気圧は、次の第3式で算出することができる。
P(i+1)=P(i)+a3×(Qin−Qout) …(3)
以上の第1式〜第3式で、iは演算サイクル、Pは筒内吸入空気圧、P0は大気圧、a1,a2,a3は定数、S1はアイドル回転数制御(ISC)信号に基づいて算出した吸気管の断面積、S2はスロットル開度から算出した吸気管断面積、ηは充填効率相当量、Nはエンジン回転数をそれぞれ示す。筒内吸入空気量Airは、吸気弁開弁期間が224°CAである場合には、次の第4式から算出することができる。
【0035】
【数1】
Figure 0003668370
【0036】
図8は、図3のボード14中の信号発生回路28から図6に示すように発生される吸気完了フラグについての算出基準を示す。吸気完了フラグは、4サイクルエンジンのクランク軸が2回転、すなわち720°CAに1回発生される。本実施形態では、クランク角演算回路27が各気筒毎に、ピストン上死点(TDC)を基準として、エンジンの回転速度に対応してクランク角度を演算し、演算結果を表す信号を発生している。信号発生回路28は、180°CA毎の下死点( BDC)後42°CAのタイミングで、吸気完了フラグを発生するように設定する。前述のように、吸気弁開弁期間を224°CAに設定すると、図8の吸気弁41は、42+180−224=−2°CA、すなわち先行するエンジンサイクルの718°CAから開弁を開始し、下死点後であるABDC(After BDC)42°CAに閉弁することになる。
【0037】
図4および図5の燃料挙動空燃比演算部31では、ボード14から発生される吸気完了フラグを検出し、図7のインジェクタ43から噴射される燃料の挙動演算や空燃比の算出を気筒毎に行う。吸気弁41の閉弁時から、クランク軸2回転後、すなわち720°CA後の閉弁時までのインジェクタ43への総通電時間をInj、インジェクタ43への通電回数をnとすると、インジェクタ43の燃料噴射量Finj は、次の第5式で求められる。
Finj = b1×(Inj−n×Injloss ) …(5)
ここで、b1は定数、Injlossは通電一回当りに無効になる時間である。Injおよびnは、ボード14上の信号発生回路28で算出され、車両モデル13に与えられる。
【0038】
図9は、インジェクタ43から噴射される燃料の挙動を模式的に示す。燃料がFinj だけ噴射されると、図7のシリンダ40の筒内に吸入される部分と、吸気管42の管壁に付着する部分とに分れる。管壁に付着している燃料も、筒内に吸入される部分と、残存する部分に分れる。燃料の筒内吸入量をFcy、管壁への付着量をFwwとすると、燃料の挙動について、次の第6式および第7式が成立する。
Fww(i+1)= b2×Finj(i+1)+b3×Fww(i) …(6)
Fcy(i+1)=(1−b2)×Finj(i+1)+(1−b3)×Fww(i) …(7)
ここで、b2およびb3は、冷却水温、吸入空気流量およびデポジットによって変化する係数である。このとき、空燃比A/fは、第4式と第7式とから、次の第8式のように求められる。
【0039】
【数2】
Figure 0003668370
【0040】
図4および図5のトルクノック演算部32では、ノックの大きさKnkを、次の第9式のようにして求める。ただし、SA は進角値、c1はNによって定るノック限界進角量、c2はηによって定るノック限界進角量、c3はPによって定るノック限界量をそれぞれ示す。
Knk =(SA−c1−c2−c3) …(9)
第9式で求めたKnkの数値に応じたノックセンサ信号を、ボード14上の信号発生回路28から発生させ、評価対象である制御用コンピュータ11に与えることができる。また、ノックの大きさの変動周期も算出して、信号発生回路28の発生周期を算出値に従って設定することもできる。ノックセンサの出力は、車両モデル13の演算時間間隔よりも短い周期で発生されるので、車両モデル13からの模擬信号としては生成が不可能であるけれども、ボード14のハードウェアを用いて模擬信号として発生させることが可能となる。
【0041】
図10は、ボード14の信号発生回路28から発生される点火完了フラグの発生タイミングを示す。図10(1)は正常点火の場合を示し、図10(2)は点火抜けや、点火範囲として設定される上死点後(ATDC)30°CAになっても点火が完了しない場合を示す。イグニッションコイルの一次側に流れる点火電流に対応するIGT信号は、電流が流れるドウェル角の部分でハイレベルとなり、電流が遮断されるとイグニッションコイルの二次側に高電圧が発生し、各シリンダに設ける点火プラグで点火用の放電が生じ、点火が行われる。本実施形態では、制御用コンピュータ11が発生するイグニッションへの通電信号であるIGT信号に基づいて、ドウェル角、進角および点火タイミングをボード14で算出し、モデル用コンピュータ装置20の演算負荷を軽減している。
【0042】
図4および図5のトルクノック演算部32では、各気筒毎に、ボード14で算出した点火完了フラグの検出毎にエンジンの出力トルクTrqを、次の第10式のように簡潔に求める。
Trq = Tsta+Tbase×d1×d2×d3×d4 …(10)
ここで、Tsta はエンジン始動時にバッテリが発生させる始動トルクであり、Tbaseは吸気圧力とエンジン回転数の2次元MAPから算出するエンジン出力トルクのベース量である。d1は冷却水温がTrqに与える影響を表す係数、d2は空燃比がTrqに与える影響を表す係数、d3は点火継続時間に対応するドウェル角がTrqに与える影響を表す係数、およびd4はノックがTrqに与える影響を表す係数をそれぞれ示す。
【0043】
図4および図5のエンジン回転数車速自動変速演算部33では、演算負荷の軽減を図るため、クラッチやトルクコンバータは簡潔に表現している。その結果、自動変速機付の車両であるAT車、マニュアル操作の変速機付車両であるMT車にかかわらず、次の第11式および第12式を用いて簡便に、車速Vおよびエンジン回転数Nをそれぞれ算出することが可能である。
【0044】
【数3】
Figure 0003668370
【0045】
ここで、e1,e3は定数、e2は仮想的なクラッチ・トルクコンバータの役割を果す係数、Ie はエンジン回転部分に相当する慣性モーメント、Tf はエンジンの乾性摩擦力に相当するトルク、Mは乗員や荷物の質量を含む車両質量、kl は終減速比、ks はギア比、rはタイヤ有効半径、Fr は転がり抵抗力、Fa は空気抵抗力、Fs は勾配抵抗力、Fbrはブレーキ力をそれぞれ表している。
【0046】
なお、MT車でクラッチが完全につながっている場合、またはAT車でロックアップしている場合には、エンジン回転部と車両回転部は一体化しているので、機構的に次の第13式の関係が存在する。
【0047】
【数4】
Figure 0003668370
【0048】
なお、係数e2は、第12式のNと第13式のNとの関係を考慮して求めている。
【0049】
AT車では、スロットル開度と車速に応じて自動変速する簡易的な機能を、車両モデル13の回転数車速自動変速演算部33内に設けている。そして、たとえばMT車かAT車かを示す数値MT/AT(MT車ではMT/AT=1、AT車ではMT/AT=0とする)を入力することによって、AT車の場合のみ、自動変速を有するように切換可能にしている。なお第11式では路面状態により異なる値となる粘着力係数の設定値によって、駆動力の制限も行っている。
【0050】
図4および図5の排気温冷却水温演算部34では、排気温度、排気中の酸素(O2)濃度および冷却水温などの演算を行う。たとえば排気温度Extは、簡易的にエンジンの出力パワーによって変化すると考え、次の第14式のように演算して求める。
Ext(i+1)= Ext(i)+f1×(Extt−Ext(i))…(14)
ここで、Extt は出力パワーによって決る排気温度の最大値であり、f1は定数である。排気温センサが出力する排気温度Extpは、次の第15式で求めることができる。
Extp(i+1)= Extp(i)+f2×(Ext−Extp(i))…(15)
ここでf2は定数である。
【0051】
2センサの出力は、O2センサ温度に依存するので、まずO2センサの温度O2tempを次の16式で求める。
2temp(i+1)= O2temp(i)+f3×(Ext−O2temp(i))…(16)
ここでf3は定数である。次に、求められたO2tempを用いて、O2センサの活性化状態fact をMAPを用いて算出する。
【0052】
2センサの出力O2は、第8式の空燃比A/fからMAPを用いて算出した値O2af を、活性化状態fact によって補正した後の値O2calを用いて、次の第17式のように求める。
2(i+1)= O2(i)+f4×(O2cal−O2(i)) …(17)
ここで、f4は定数である。なお、O2 センサの出力は、排気のタイミングに合せるため、点火完了フラグの180°CA後に出力させている。
【0053】
一方、冷却水温度Ct はたとえば次の第18式で求めることができる。
Ct(i+1)= Ct(i)+f5×(fv×Ctt−Ct(i))…(18)
ここでf5は定数であり、Cttはエンジン出力パワーによって決る冷却水温度の最大値である。fv は車速Vと吸気温度による冷却水温度への影響を表す係数であり、車速Vと吸気温度のMAPから求めることができる。
【0054】
水温センサが出力する冷却水温度Ctempは、次の第19式で求めることができる。
Ctemp(i+1)= Ctemp(i)+f6×(Ct−Ctemp(i)) …(19)
ここでf6は定数である。なお、排気温冷却水温演算部34では、冷間始動と暖気後の始動とを切換え可能にしている。冷間始動では、外気温度として設定される吸気温度から、冷却水温度や排気温度が上昇を開始する。暖気後の始動では、常時、排気温度および冷却水温度が充分に暖気した状態であり、O2 センサは充分に活性化した状態を維持する。このように切換機能を付加することにより、制御用コンピュータ11の評価に便宜を図っている。
【0055】
本実施形態の評価装置10を用いることによって、制御用コンピュータ11に対して実車試験をしないでも、実車試験に相当する評価を行うことが可能となる。また、実車試験では不可能な条件下での評価も可能となる。仮想的な車両である車両モデル13とボード14と協調させることによって、車両モデル13の充実を図ることができ、より実車試験に近い評価を行うことができる。さらに、車両モデル13のみでは出力不可能なエンジン出力の模擬も可能となる。このように、実車を用いた走行試験と同等な環境で試験を行うことができるので、自動車の制御装置の動作確認や性能評価を、容易に行うことができ、制御装置の開発期間の短縮も図ることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両モデルの挙動を演算によって実行するモデル用コンピュータ装置と協調して信号発生装置を動作させ、車両モデルに必要な信号を発生させることができるので、車両モデルの演算負荷が軽減され、より高精度なモデルを作成して、車両用エンジン制御装置の動作確認や性能評価を実際の車両に装着した状態に近付けることができる。
【0057】
さらに本発明によれば、車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両モデルの挙動を演算によって実行するモデル用コンピュータ装置と協調して信号発生装置を動作させ、車両モデルに必要な信号を発生させることができる信号発生装置は、モデル用コンピュータ装置の演算処理によって実現される車両モデルでは生成不可能な模擬信号を発生するので、車両用エンジン制御装置の動作確認および性能評価を、実際の車両に搭載した状態に近付けて行うことができる。
【0058】
さらに本発明によれば、車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両モデルの挙動を演算によって実行するモデル用コンピュータ装置と協調して信号発生装置を動作させ、車両モデルに必要な信号を発生させることができる信号発生装置からモデル用コンピュータ装置の演算時間間隔よりも短い間隔で変動する信号が発生されるので、車両用エンジン制御装置の動作確認や性能評価を、より実際の車両に装着した状態に近い条件で行うことができる。
【0059】
また本発明によれば、信号発生装置がモデル用コンピュータ装置と協調して、クランク角の演算を行い、クランク角に従って予め設定される信号を発生するので、モデル用コンピュータ装置が演算処理によって実行する車両モデルは、クランク角度に対応する信号の生成の演算負荷が軽減され、車両用エンジン制御装置についての動作確認や性能評価をより高精度に行うことができる。
【0060】
また本発明によれば、吸気弁閉弁タイミング、進角値、ドウェル角および上死点後の所定角度を表す信号のうちの少なくとも1つが信号発生装置から模擬信号として発生されて車両モデルの演算負荷が軽減されるので、モデル用コンピュータ装置の演算処理時間の短縮や車両モデルの高精度化を図ることができる。
【0061】
また本発明によれば、信号発生装置が発生する信号の強度や周期はモデル用コンピュータ装置によって算出されるので、モデル用コンピュータ装置では生成することができない信号でも、その強度や周期は車両モデルの演算結果で調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の基本的な概念を示す図である。
【図2】図1の実施形態で評価装置10の演算時間間隔の関係を示すタイムチャートである。
【図3】図1の評価装置10の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図1の車両モデル13の概略的な論理的構成を示すブロック図である。
【図5】図4の車両モデル13を制御系設計ツール上で構築している状態を示す図である。
【図6】図3の評価装置10から出力される模擬信号を示すタイムチャートである。
【図7】図4の車両モデル13の吸気圧力吸入空気量演算部30で、演算処理の前提となる吸気系を示す模式図である。
【図8】図3のボード14から発生される吸気完了フラグを示すタイムチャートである。
【図9】図4の車両モデル13の燃料挙動空燃比演算部31で、演算処理の前提となる燃料の挙動を示す模式図である。
【図10】図3のボード14から発生される点火完了フラグに関連するタイミングを示すタイムチャートである。
【図11】従来の制御用コンピュータ1の評価についての考え方を示す概念図である。
【符号の説明】
10 評価装置
11 制御用コンピュータ
12 各種条件
13 車両モデル
14 ボード
20 モデル用コンピュータ装置
23 入力装置
27 クランク角演算回路
28 信号発生回路
30 吸気圧力吸入空気量演算部
31 燃料挙動空燃比演算部
32 トルクノック演算部
33 エンジン回転数車速自動変速演算部
34 排気温冷却水温演算部
40 シリンダ
41 吸気弁
43 インジェクタ

Claims (6)

  1. 仮想的に車両用エンジン制御装置を実車両に装着した環境を作り出し、動作確認および性能評価を行うための装置であって、
    予め設定されるプログラムに従って、前記車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成し、模擬信号を車両用エンジン制御装置に与えて動作の確認および性能評価を行うモデル用コンピュータ装置と、
    モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置の車両モデルに必要な信号を発生する信号発生装置とを含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置の評価装置。
  2. 仮想的に車両用エンジン制御装置を実車両に装着した環境を作り出し、動作確認および性能評価を行うための装置であって、
    予め設定されるプログラムに従って、前記車両用エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成し、模擬信号を車両用エンジン制御装置に与えて動作の確認および性能評価を行うモデル用コンピュータ装置と、
    モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置では生成不可能な模擬信号を発生する信号発生装置とを含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置の評価装置。
  3. 仮想的に車両用エンジン制御装置を実車両に装着した環境を作り出し、動作確認および性能評価を行うための装置であって、
    予め設定されるプログラムに従って、前記車両エンジン制御装置の出力に基づき仮想的な車両に相当する車両モデルとして車両の挙動を演算し、クランク角度およびエンジンの各行程にそれぞれ対応する模擬信号を生成し、模擬信号を車両用エンジン制御装置に与えて動作の確認および性能評価を行うモデル用コンピュータ装置と、
    モデル用コンピュータ装置と協調して動作し、モデル用コンピュータ装置の演算時間間隔よりも短い間隔で変動する信号を発生する信号発生装置とを含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置の評価装置。
  4. 前記信号発生装置は、
    クランク角の演算を行うクランク角演算回路と、
    クランク角演算回路からの出力に従って、予め設定される信号を発生する信号発生回路とを含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の車両用エンジン制御装置の評価装置。
  5. 前記予め設定される信号は、吸気弁閉弁タイミング、進角値、ドウェル角および上死点後の所定角度を表す信号のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4記載の車両用エンジン制御装置の評価装置。
  6. 前記モデル用コンピュータ装置は、前記信号発生装置が発生する信号の強度や周期を算出して、算出結果を信号発生装置に伝達し、
    信号発生装置は、伝達される強度や周期で信号を発生することを特徴とする請求項1〜3いずれか1つに記載の車両用エンジン制御装置の評価装置。
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