JP3667487B2 - 表示装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気的画像信号によって,場所的に発光を制御し,光学的画像を表示する電子的画像表示(ディスプレイ)装置にして,これを平板状とする,いわゆる平面ディスプレイに関する.とくに,陰極から発生する電子の流れを制御し,蛍光体スクリーンの発光をもたらす陰極線管(CRT:Cathode Ray Tube)の技術分野に属する.
【0002】
【従来の技術】
近年,平面ディスプレイとして,多くの努力がなされている.現在では,液晶を用いたLCD(Liquid Crystal Display)が実用化され,その生産,販売,応用が大きく伸びている.しかしその欠点は,コントラストがまだ不十分とか,視野角が限られていること,などがある.気体放電によるプラズマディスプレイも,有力な次の候補であるが,構造の複雑さ,その他でまだ問題を残している.
【0003】
結局,性能的に考えると,従来から重用されてきたCRTの平面化が望ましい.しかし,平面状の電子源のえにくいことが問題である.いろいろな試みのまず最初は,熱電子放出型平面陰極である.熱陰極として,単線,または複数本のタングステン陰極を配置したものが試みられてきている.しかし,エネルギ効率が悪いとか,構造が複雑であるとかの欠点があり,実用的に問題がある.
【0004】
一方,電界効果の利用として,絶縁体の薄膜をはさんだ2枚の金属層間に電圧を印加し,その片側の正極である金属層を,きわめて薄くすることにより,電子が真空中に放出される現象の利用は,まだ充分な電子流密度が得られず,実用が困難視されている.電界効果方式の他の方法として,非常に微細な針を多数配置し,対向電極に正電圧を印加して,針先から電子の放出をうる,いわゆるスピント(Spindt)型の電界放出電子源が,世界の各所で開発されつつある.しかし,針先の変形などによる性能劣化等,多くの問題をかかえている.
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では,上記の従来の技術に対抗し,平面電子源として,光電子放出陰極面(光電面)を利用したCRTに関する.光電面を利用するCRTについては,すでに本願の発明者らによる出願がある.(参考:発明の名称=表示装置,発明者=小島,宮代,荒牧,出願人=東京芝浦電気株式会社,出願日=昭和57年7月20日,出願番号=124996,公開公報番号=昭59−15977,公告公報番号=平3−54422,登録番号=1690189).
【0006】
ところが実際にこれを行ってみると,重大な問題がいくつか発生する.すなわち,(1)光電面を通過した部分の紫外光線により,蛍光スクリーンが直接発光してしまう.(2)紫外の光源が発する可視光線が,蛍光スクリーンを明るくしてしまう.そのほか,光電面の電子放出が不十分になりがちである.これらは,いずれにしても,ディスプレイ画像として,コントラストを落とし,換言すれば信号対雑音比を,はなはだ悪くするものである.
【0007】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決する本発明の手段の基本を,図1を参照しながらまとめると,次のようになる.装置の本体は,真空外囲器20に囲まれて,真空状態で動作する.光源10から発せられた紫外光1は,入力面板30の内面に設けられた光電面を刺激して,光電子2を放出させる.この光電子にもとづく電子流は,遮光格子,すなわち補助電極40を経て,通過電子流3となる.真空外囲器20の他の端面,出力面板50に設けた陽極(正電極)によって加速され,出力面板50の内面に設けた蛍光スクリーンに射突し,これを発光させ,可視光画像6をうる.
【0008】
このような基本原理の装置における本発明の要点は,次のようである.まず,(1)入力面板30に入力した紫外線は光電面を刺激するが,全部は捉えられずに通過する.それと同時に,光源10としてよく用いられる低圧水銀灯などでは,可視光線も発せられ,その大部分は紫外光電面で吸収を受けずに通過する.したがって,格子電極3を設けて,これらの無用の光線,換言すれば迷光が全部とはいかないまでも,少なくともその相当部分が通過できないような遮光性の幾何学的構造とする.その場合,入力面板にも遮光構造を一部受けもたせることもできる.これによって迷光の多くが,蛍光スクリーンに射突することを防ぐ.なお,可視光線の発生を伴わない光源の場合には,もちろん上記の可視光線除去作用の要のないことはいうまでもない.これにより,出力での雑音,すなわち不要迷光を低減させる.
【0009】
つぎに,(2)その遮光格子40の電極は,光電陰極から発生した電子2の相当部分を,すり抜けさせうるようにする.また,その光電子2が,その遮光格子40の電極にあたって発生せしめる2次電子,あるいは反射電子の相当部分を通過させうるようにする.
【0010】
さらに,(3)出力面板30に画像6をうるために,入力面板30に設けられた光電陰極面近傍,あるいは,および格子40には電子流制御電極を付置し,場所と時間に応じて変調信号を投入する.
【0011】
また,(4)光電陰極として,必要な光電子流を発生し,しかも,大気曝露に対して強く,かつ,動作時間中に劣化の少ない光電面を組み込む.これに利用すべき実際の光電面としては,紫外光に感度のある光電面のなかから選ぶことができる.一般に,光電面の多くは,真空中で材料物質を反応させて作成するが,真空をやぶって,その面を大気に曝露すると,瞬時にして変質し,ふたたび真空状態中に戻しても,光電子放出の性能を発揮できなくなるものが多い.とくに可視光に感度のある現存の実用光電面は,すべてそのような性質がある.一方,光電面を表示装置に利用するためには,他の電極類,たとえば,電流変調電極,蛍光スクリーンをもった陽極など,と組み立てねばならない.その組み立ては,実際上は大気中で行うことが望ましい.したがって,大気に曝して破壊されるような一般の可視光用光電面では役に立たない.これに対して,紫外に感度のある光電面の中には,大気に曝露しても大きな影響を受けないものを見いだすことができる.たとえば沃化セシウムCsIである.詳細は後述する.
【0012】
以上の手段(1)〜(4)により,雑音を少なくし,また信号量を増やし,結果として,信号対雑音比を大とした電子的画像ディスプレイ装置をうることができる.
【0013】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態を実施例によって説明する.
(実施例1)
図2は本発明の実施例1の原理構造図である.光源10から出た紫外線1は,紫外線透過性の面板31,たとえば溶融石英板を透過し,その内面に設けられた光電陰極膜(紫外光電面44)を背面から照射する.紫外光電面44は光電子2を放出する.この光電子2は,遮光格子電極G43の開口部44から入り込んでくる電場にしたがって,光電子2aで示されるように,G開口部44を蛍光スクリーン52の方向に通過する.あるいは光電子2bで示されるように,遮光格子43に射突して反射電子,あるいは2次電子となり,同じくG開口部44を通過する.あるいは,図2でいえば,遮光格子の下面に紫外線があたり,放出された光電子2cがG開口部44を通過する.
【0014】
これら通過電子3の構成は,幾何学的電極構成,材料,電位の配置などにより左右される。たとえば,遮光格子44の下面に,光電面材料,あるいは二次電子を放出しやすい材料を被着せしめるなどの表面処理をすることで,通過電子3の量は変わってくる。通過電子3は正電位におかれた蛍光スクリーン52に向かって加速され衝突し,可視光6を発光せしめる。
【0015】
なお陽極である蛍光スクリーン52は,一様な電位を保つべく,導電性をもつ必要がある.そのためには,蛍光材料それ自身が充分な電気伝導性をもたない場合には,ガラス面板51の内面に透明導電膜,たとえばITO(Indum Tin Oxide)膜を予めつけておき,その上に蛍光スクリーンを形成する.
【0016】
従来のCRTで用いられているメタルバック,あるいは,アルミバック(アルミニウムの薄膜を蛍光スクリーンの表側,すなわち真空側に形成したもの)を設けることは,陽極に同電位を保たせるのによいし,また,これによって,すでに述べた紫外,可視の迷光を,蛍光スクリーンの直前で除去できるので非常に好ましい.しかし,射突する電子の加速電圧が大きく(たとえば10kV)なければ電子がアルミバックに吸収されて,蛍光スクリーンを刺激するに至らない.われわれの平面CRTにおいては,陰極〜陽極の間隔を大きくしにくいので,高電圧がかけにくい.言い換えれば,アルミバックの方法を採用することは,容易ではない.この事情は本発明の動機の1つでもある.
【0017】
図3は,実施例1の光電陰極面33と,遮光格子41の付近部分の構造説明図である.紫外透過面板31の上には,丸い部分を残して,紫外線などの光線を透過させない遮光層32が設けてある.残された丸い部分には,光電陰極面33が作られている.多数の光電陰極33は,個々に電気的に独立しており,その電位は信号制御回路34,たとえば薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transister)を介して,X方向の走査線36,すなわち水平走査場所の指定線,および,Y方向の信号線35,すなわち画像信号供給線,によって順次1フレームに一回づつ繰り返し制御される.各光電陰極33には,所望の時間定数で電荷量を保つように,実効電気容量を与える.紫外光電陰極33の真上には,遮光格子41の円形の金属板がおかれ,その大きさと光電面からの距離は,光電面を透過してきた紫外線などの光線の相当部分を遮光し,蛍光スクリーンの方向にゆくのを妨げるような構成とする.このようにして,それぞれの円形の遮光格子の周辺から,各点の電気的画像信号に応じた電子流が蛍光スクリーンに向かい,可視光画像6を表示することになる.
【0018】
前節の電気的画像信号の与え方に関し,他の実施例について補足説明を行う.図2には明示していないが,別の方法として,いわゆる三極管方式が採り上げうる.前述の多数の光電陰極33は,ここでは常に同電位を保つように接続され,前方に負の電界がなければ紫外光線の照射を受けて,常に光電子が流出できるようにしておく.一方,三極真空管のいわゆる制御格子に相当する電極を,たとえば図3の遮光層の上方または上部に設け,その電位を各画素ごとに前記と同様に走査線36,および信号線35によって順次1フレームごとに繰り返し切り替えを行う.この場合は,その制御格子電極の電位を必要時間保持するために,制御格子電極には必要な電気容量を与えておく.
【0019】
図4は,実施例1の紫外光電面33と,遮光格子41がそれぞれ円であるとした場合について,その相対的な大きさと,垂直方向から見た位置関係の例を示してある.図4(a)は,図3に示したような正方形配置の場合である.すなわち,紫外光電面と遮光格子の各組が,正方形の碁盤の目に沿って配置されている.図(b)は,互いに正三角形の頂点に配置された場合である.いずれも紫外光電面よりも,遮光格子の方が円を大きくして,前者を覆い隠すようにしてある.光源からくる紫外線や可視光線は,必ずしも,垂直に到来するとは限らず,斜めにきたものはすり抜けてゆくのは当然である.しかし,相当多くの部分はここで述べた遮光構造で除去できる.
【0020】
(実施例2)
図5は,本発明の実施例2の原理構造図である.実施例1の説明の中[0014]において,『遮光格子44の下面に,光電面材料,あるいは二次電子を放出しやすい材料を被着せしめるなどの表面処理をする・・・』と記したが,とくに,この遮光格子43の下面に,紫外光電面33をつけ,主としてここ紫外線を照射するごとくしたものである.この場合は,あえて紫外透過面板31の上に紫外光電面をつけなくてもよい.遮光格子43の下面から放出された光電子2は,蛍光スクリーン52,すなわち陽極にかけられた正の電位にしたがって,G開口部から進入してくる正電界により,蛍光スクリーンの方向に通過する.この際,紫外透過面板の上に設けられた信号制御回路34により,その量が制御変調される.この場合における,紫外透過面板31と,遮光格子Gの開口部44の相互の配置については,実施例1と同様でもよい.
【0021】
(実施例3)
図6は,本発明の実施例3の原理構造図である.光源10からの紫外線が,紫外線透過面板の上の光電面33を刺激し,光電子を放出せしめる.その量は面板31の上に設けられた信号制御回路により変調される.光電面33の前方には,遮光格子G1,43および同じくG2,45が設けてある.これらの例の外見図を図7に示す.G1は平板電極に丸孔44をあけてある.G2としては,G1孔44を覆うようにある距離をへだてて円板電極をとりつける.G2の電位は,G1と異なったようにして最適電位を与えることが好ましいが,場合によっては,図7のように同電位にしてもよいことが実証されている.なおG1の孔44とG2円板電極の幾何学的な配置については,たとえば先の図4で示されたものと同様であってよい.
【0022】
光電面33からでた光電子は,図6に示したa,b,c,dのような過程を経て通過電子3となり,蛍光スクリーンを光らせる.aは光電子がそのまま電界に引きずられて通過電子3となる場合である.bは光電子がG2にあたって反射電子,あるいは2次電子となって,通過してゆく場合である.cは光電子がG1にあたって反射電子,あるいは2次電子となって,通過してゆく場合である.dは光電子がG1にあたって反射電子,あるいは2次電子となって,G1を通過し,さらにG2にもあたって反射電子,あるいは2次電子となって,G2を通過してゆく場合である.e,f,gは紫外線がG1またはG2に直接あたって光電子を放出させる場合である.
【0023】
(実施例4)
図8は本発明の実施例4の原理構造図である.基本的には前述の実施例3とよく似ている.とくに異なるのは,遮光格子(G1)43と遮光格子(G2)45の構造である.その部分構造を図9に示してある.図9においては,G1,G2ともに平板に丸孔が多数並べてあけてあり,それらが互い違いに配置して重ねられているのである.遮光格子の面を垂直方向から見た配置の例を図10に示す.いづれもG2の上から見た図であって,G1の開口部(丸孔)は直接には見えないから破線で示してある.(a)は正方形配置の場合,(b)は三角形配置の場合である.
【0024】
遮光格子としていくつかの構造について述べたが,これらを作るのに,写真蝕刻(ホトエッチング)法などで作ることもできる.さらに別の構造として,ベネシアンブラインド式に,細い板状のものを斜めにして並べることもできる.
【0025】
(実施例5)
さらに図11示した実施例5のように,遮光格子としていわゆるマイクロチャンネルプレート(MCP:Micro-Channel Plate)を用いることもできる.MCPは周知のとおり,細い管状のガラスを多数束ねてこれを管とほぼ垂直な面で切って平板状にしたものであり,電子が片側から入ると管の内部で2次電子増倍を受けて反対側から出てくるものである.先に述べたほぼ垂直な面で切る場合に,少し斜めに切り,両面に電極をかねて金属をある程度以上の厚さにつけてあるものを用いれば,光源からの迷光はほぼここで除去され,電子流は増倍され,結果として信号対雑音比の改善に寄与できる.もちろん,この場合も光電陰極の面に沿って信号制御回路を用いて電流変調を行う.あるいは,遮光格子43に信号制御回路を付置する.
【0026】
(実施例6)
図12は本発明の実施例6の原理説明図である.光源10から放射された光線のうち,ある程度以上に斜めの光線は遮光格子をすり抜けてゆく.これを防ぐために,軸の向きに近い角度の光線の割合を多くする,言い換えるとある程度以上斜めに到来する光線を減少させるような光コリメータを図示のように,光源と遮光格子の間に介在させる.光コリメータの構造は図13(a),(b)にその例を示した.2次元的な広がりを持つ光源の場合には(a)のような2次元的なものが望ましい.光源が線状の場合には一次元的な(b)のものでよい.すなわち,図示のように格子状,蜂の巣状の軸方向の多くの筒,あるいはスリット状の単位小室を多重して作られ,その内面は光吸収面61と図示してあるように,光の吸収性をもつようにした構造体である.その各単位小室の断面形状は長方形,正方形,六角形,円形など種々考えられる.図6はこのコリメータを例として前述の実施例3に組みあわせたものであるが,いづれの場合も,遮光格子を漏れる光量を顕著に減少させることができ,遮光格子の効果を一層発揮させ,出力画像のコントラスト向上に寄与する.なおこのコリメータは各単位小室の断面積と軸方向深さの比率によって除去減少させるべき光線の斜め角度βを決めることができる.一方,光源からの光量を立体角ωに対応して減少させるので,光電子流の減少に関係する.このような点を考慮して構造設計をする必要がある.
【0027】
今まで述べた紫外光電陰極であるが,たとえば,周知の沃化セシウムCsIが用いられる.CsIは絶縁性が高いので,その下地に透明導電膜ITOをつけることが常識的に行われるが,下地として金属薄膜をつけておくのもよい.とくに透過形の光電面について述べる.たとえばアルミニウムAlの数10ないし約200オングストロームの層をつけ,その上に,CsIの50〜300オングストロームの層を真空蒸着でつけて多層構造とする.これは,CsI単体よりはいくらか長波長に感度がのび,また大気に曝露しても劣化が少ない特徴がある.銅Cuの下地膜にCsIをつけるのもよい.CsIではなくて,ヨウ化銅CuIも紫外に感度があり利用候補である.これらCsIやCuIなどを用いずに,金属だけ,たとえばアルミニウムAlや銅Cuの薄膜(100オングストロームの程度)だけでも紫外線により光電子をだし,CsIよりいくらか長波長に感度がのび,利用候補である.
【0028】
画像信号変調の方式については,その具体例をすでに[0017]および[0018]において,実施例1に関連し,図3を参照しながらすでに述べた通り,種々の方式が採用できる.すなわち,たとえばまず,すでに引用した本発明者らによる発明(発明の名称=表示装置,発明者=小島,宮代,荒牧,出願人=東京芝浦電気株式会社,出願日=昭和57年7月20日,出願番号=124996,公開公報番号=昭59−15977,公告公報番号=平3−54422,登録番号=1690189)の信号電荷蓄積方式,あるいはそれに準ずるような方式でもよい.さらに光電面から順次放出される光電子を,原理的には従来の三極真空管,あるいはブラウン管の電子銃で行われているような制御格子方式で変調ができる.このように,実施例1に限らず,本発明にはこれら方式はそのいかんによらず適用できる.
【0029】
今まで述べた実施例の図では,簡単なものとして,1画素あたり1遮光格子で構成されるかのように説明してきたが,1画素あたり複数単位の遮光格子であってもよい.隣接画素の光の混じり合いを軽減できるので,解像度の点で好ましい.
【0030】
なおまた,蛍光スクリーン52に関しては,複数の色の蛍光体を配置してカラー表示を行いうることはもちろんである.
【0031】
図示した実施例では,真空容器の入力面板30と出力面板50とが真空容器の一部になっているが,その両方または片方を,真空容器の内部におくことも,本発明の趣旨を変えることなく行いうることはもちろんである.内部に入れられた面板は,大気圧による変形がないので,薄く平らな材料が自由に使用できる利点がある.真空容器の外部に紫外線の光源がおかれたような図面を例として示したが,この光源も真空容器の内部に入れ込むことももちろんあってよい.紫外線の人体への悪影響を防ぐことにもなる.前項[0030]およびこの項[0031]については,既引用の発明(発明の名称=表示装置,発明者=小島,宮代,荒牧,出願人=東京芝浦電気株式会社,出願日=昭和57年7月20日,出願番号=124996,公開公報番号=昭59−15977,公告公報番号=平3−54422,登録番号=1690189)にすでに記してあるとおりであるが,念のためあえて述べておく.
【0032】
【発明の効果】
以上説明したごとく,本発明により,紫外線に感じる光電子放出陰極を,平面電子源とする平面形画像表示装置において,光電面に捉えられずに進入する紫外光線を減少させ,それが直接蛍光スクリーンを発光させ表示画像のコントラストを下げるのを防ぎ,また,また紫外線発光に伴う可視光線の迷光部分も減少させ,それが蛍光スクリーンを照射して画像のコントラストを下げるのも防ぎうる.さらに効率よく丈夫な光電面を用い,場合により,遮光格子電極による電子増倍効果も伴い,全体として信号対雑音比の高い表示装置がえられる.
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の基本概念図である.
【図2】本発明の実施例1の原理構造図である.
【図3】本発明の実施例1の具体部分構造の例を示す図である.
【図4】本発明の実施例1の構造の配置例を示す説明図である.
【図5】本発明の実施例2の原理構造図である.
【図6】本発明の実施例3の原理構造図である.
【図7】本発明の実施例3の具体部分構造の例を示す図である.
【図8】本発明の実施例4の原理構造図である.
【図9】本発明の実施例4の具体部分構造の例を示す図である.
【図10】本発明の実施例4の構造の配置例を示す説明図である.
【図11】本発明の実施例5の原理構造図である.
【図12】本発明の実施例6の原理構造図である.
【図13】本発明の実施例6の具体的部分構造の例を示す図である.
【符号の説明】
1.紫外光,ただし多くの場合可視光が伴う
2.光電子
3.通過電子
6.可視光(画像出力)
10.光源
20.真空外囲器
30.入力面板
31.紫外線透過面板
32.遮光層
33.紫外光電面(または光電陰極)
34.信号制御回路
40.遮光格子(または補助電極)
41.遮光格子(G1)
44.G1開口部,または孔
45.遮光格子(G2)
46.G2開口部,または孔
50.出力面板
51.ガラス面板
52.蛍光(体)スクリーン
60.(光)コリメータ
61.光吸収面
62.反射板

Claims (6)

  1. 紫外光線を受光して光電子を放出する平面電子源と,これに捉えられずに前記平面電子源を透過進入する紫外光線,および付随する可視光線などの迷光を減少させる一方,光電子,あるいはならびに,光電子の射突等に起因する二次電子等を,通過させうる開口部を有する遮光格子電極と,これら光電子や二次電子等からなる電子流の強度を,電子的に変調する手段と,その電子流を加速衝突させることにより,可視光画像を発生する蛍光スクリーン,とを具備する表示装置。
  2. 前記平面電子源に対して前記紫外光線が入力する側に入力面板が設けられ,この入力面板と前記平面電子源との間に設けられ前記入力面板を透過する前記光線に対して不透明な材料層であって前記遮光格子電極に対応して設けられ前記遮光格子電極と組合わせて前記迷光をさえぎる遮光層を具備してなり、前記蛍光スクリーンに達する迷光を減少させることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記遮光格子電極が多重格子構造であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  4. 前記遮光格子電極の,前記紫外光源を受ける面側が,光電子,あるいは二次電子の放出性の大となる処理を施した表面からなることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  5. 前記光電子を放出する平面電子源が,沃化セシウムCsI,あるいは沃化銅CuIなどの紫外線に感度のある光電子放出材料層と,その裏側におかれた金属からなる多層構造であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  6. 記遮光格子電極に到来する紫外光線のうち,前記遮光格子電極をすり抜けるような斜めに入射する光線を除去あるいは減少させるべく,格子状,蜂の巣状にならべた軸方向の多くの筒,あるいはスリット状の単位小室を多重した形状で,反射の少ない表面の材料で構成された光コリメータを,紫外光線を受ける前記平面電子源の前側に配置することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
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