JP3667245B2 - 立体画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は立体画像を観察者の目の負担を軽減し、疲れずに、自然の状態で良好に観察することができる立体画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、立体(立体物、3次元物体)を再生する方法として様々な方式が試みられている。これらのうち両眼視差を用いて観察者に立体視を行わせる方法(偏光メガネ方式、レンチキュラ方式など)は従来より広く利用されている。しかしながら、これらの方法は眼の調節機能による立体認識と両眼視差による立体認識との間に矛盾が生じるため、観察者は疲労や違和感を覚えることが少なくない。そこで両眼視差のみに頼らず、眼のその他の立体認識機能を満足する3次元像再生の方法がいくつか試みられている。
【0003】
(第1の従来例)
平成9年に通信・放送機構出版が発行した刊行物「高度立体動画像通信プロジェクト最終成果報告書」の第3章8節「超多眼領域の立体視覚に関する研究」によれば、単眼の瞳孔に複数の視差画像が入射する程度に視差の刻み角が細かい多視点画像を表示する「超多眼領域」の立体表示方法下においては、観察者の眼の焦点調節が両眼視差によって誘導される擬似的な立体像の近傍に導かれ、観察者の疲労や違和感が軽減される、とされている。
【0004】
つまり、従来から行われている2視点からの視差画像を両眼に対して呈示する立体表示方法を、n視点からの視差画像をn視点に対して呈示する方法に拡張し、なおかつn個の視点の隣り合う2点間距離を観察者の瞳孔よりも小さくした場合、「単眼視差効果」により目が疲れにくい立体表示となる、という見解が示されている。
【0005】
さらに同報告書第3章6節「集束化光源列(FLA)による多眼立体ディスプレイの研究開発」では上記理論を実践する具体例が示されている。図18はこの具体例の構成図である。図18中のFLAは集束化光源列(Focused Light Array)の略語であり、図19に示すような構成を有する。FLAは図19(a)のように半導体レーザーなどの光源(Light Source)の光を光学系(Beam Shaping Optics)により細い光束に整形したものを、図19(b)のように円弧状に並べてすべての光束を円の中心に集光させたものである。こうして形成された焦点(Focal Point)は光学系(Objective lens,Imaging lens)により垂直拡散板(Vertical Diffuser)に再結像し、走査系(Vertical Scanner,Horizontal Scanner)により2次元的に高速走査され、2次元的な画像を形成する。走査の周期が観察者の眼の残像許容時間内(約1/50秒以内)であればフリッカーのない画像観察が可能となる。ある瞬間における焦点は2次元画像の個々の画素を構成しており、各画素は元の光源の数だけ異なる方向に光線を出射する輝点と考えられる。どの方向に光線を出射させるかは、発光させる光源を選択することで決定することができる。この光線の出射方向は非常に小さな角度だけ異なっているので、観察位置では観察者の瞳に2本以上の異なる光線が入射するような条件になっている。つまり、上記構成によれば観察者の単眼に複数の視差像が入射する「超多眼領域」の立体表示が可能となり、観察者の眼の焦点調節が立体像近傍に導かれ観察者の疲労や違和感が軽減される。
【0006】
(第2の従来例)
特開平11―103474号公報には「超多眼領域」を利用した立体映像表示装置が開示されている。
【0007】
上記公報では第1の従来例において「視点の数だけ光源およびそれに付随する駆動回路等を用意しなければならず装置が複雑化する問題があった」として、光源およびそれに付随する駆動回路をただ一つとして、なおかつ第1の従来例と同様の多視点立体映像を表示する装置を構成している。
図20は上記第2の従来例の概念図である。図中の111は変調信号発生器、
112はビーム走査の開始タイミング検出のためのスタートセンサ、113は半導体レーザー駆動回路(変調手段)、114はモーター制御回路、115は半導体レーザー(レーザー光源)、116はコリメータレンズ、117はポリゴンミラー(主走査方向の走査手段)、118はfθレンズ、119は第1の円筒レンズアレイ(主走査方向の偏向手段)、120はモーター、121はガルバノミラー(副走査方向の走査手段)、122は第2の円筒レンズアレイ(縦方向拡散手段)、
123は観察者となっている。
【0008】
主たる構成は図19と同様であるが、レーザー光源115が1つになっていることと、レーザービーム走査によって2次元画像情報を形成すべき面の近傍に、主走査方向に周期的構造を有する円筒レンズアレイ119を配置していることが第1の従来例と異なる点である。このような構成の場合、レーザービームが円筒レンズアレイ119に入射する位置によってビームの射出方向が変化し、円筒レンズアレイ119上を主走査方向にレーザービームが走査するだけで光線の偏向が多数回繰り返される。図21はこの様子の説明図である。円筒レンズアレイ119に垂直に入射したレーザービームaは円筒レンズの高画角位置に入射するためレンズ焦点を通過した後a′の方向に偏向される。微小時間経過後にレーザービームbが図中の位置に入射するとビームはより小さい偏向角で偏向されb′の方向に出射する。同様にして、レーザービームc,dは図中c′,d′の方向に偏向される。
【0009】
したがって、第1の従来例では元の光源の数だけ異なる方向に光線を出射する輝点を形成しそれを走査していたが、第2の従来例は単一のレーザービーム走査で、同等の多方向出射光線および輝点を形成することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術には次のような問題点が存在する。
【0011】
まず第1の従来例においては「超多眼領域」の立体表示を行うために視点の数だけ光源およびそれに付随する駆動回路等を用意しなければならず、装置が複雑化するという問題点が存在する。
【0012】
一方、第2の従来例においては円筒レンズアレイ119で偏向されるレーザービームはいずれも円筒レンズの焦点位置を中心として偏向される。したがってレーザービーム走査によってビームの入射位置が移動するとビームの偏向点もまた移動する。その結果、観察位置で光線の届く範囲にばらつきが生じてしまう。例えば、図21において焦点1を通過する光線は中央より左側の範囲であれば観察可能であるが焦点3を通過する光線は中央より左側の範囲では観察できない。
【0013】
逆に、焦点3を通過する光線は中央より右側の範囲であれば観察可能であるが焦点1を通過する光線は中央より右側の範囲では観察できない。
【0014】
また、第2の円筒レンズアレイ(縦方向拡散手段)122の位置に形成される光線偏向点の集合で形成する2次元情報の水平方向の解像度は円筒レンズアレイ119のピッチに反比例する。しかし、解像度を高めるために円筒レンズアレイ119の円筒レンズピッチを小さくすると相対的に水平幅の広いレーザービームが入射した場合と同じ現象が起こる。つまり図22に示すように焦点通過後にレーザービームが拡がってしまって、観察位置では単眼よりも広い水平幅を有するビームとなってしまい、前述した「超多眼領域」の立体表示が不可能となってしまう。
【0015】
本発明は装置全体の簡素化を図りつつ、超多眼領域を利用し、広い領域において観察者が疲労せずに良好に立体画像を観察することができる立体画像表示装置の提供を目的とする。
【0016】
この他、本発明は「超多眼領域」を利用して、立体像の表示を行う際、視点の数だけ光源およびそれに付随する駆動回路等を用意しなくても良く、又観察位置で光ビームの届く範囲にばらつきが発生するのを解消し、また、光ビーム偏向点の集合で形成する2次元情報の水平方向の解像度を高めながらも観察位置での光ビームの水平幅が拡がらないよう抑制し、立体画像を良好に観察することができる立体画像表示装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、
該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、
該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、
該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、
該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、
該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、
前記フィールド光学系は凹面鏡を有することを特徴としている。
【0018】
請求項2の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、
該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、
該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、
該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、
該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、
該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、
前記光偏向手段がレンチキュラ鏡アレイであることを特徴としている。
【0019】
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記光走査手段からのビーム状の光線が所定面上で一定速度となるようにする補正光学系を有することを特徴としている。
【0020】
請求項4の発明は請求項1乃至3のいずれか1項の発明において、前記フィールド光学系は凸レンズを有していることを特徴としている。
【0021】
請求項5の発明は請求項1乃至4のいずれか1項の発明において、前記光偏向手段はレンチキュラ凹面鏡アレイを有していることを特徴としている。
【0022】
請求項6の発明は請求項1乃至5のいずれか1項の発明において、前記光偏向手段はレンチキュラアレイを有していることを特徴としている。
【0023】
請求項7の発明は請求項1乃至6のいずれか1項の発明において、前記ビーム状の光線の観察者位置での水平方向幅が、観察者の瞳孔径に基づいて、前記観察者の単眼に複数のビーム状の光線が入射可能な状態となるように決定されていることを特徴としている。
【0024】
請求項8の発明は請求項7の発明において、前記ビーム状の光線の観察者位置での水平方向幅が2mm以下であることを特徴としている。
【0025】
請求項9の発明は請求項1乃至6のいずれか1項の発明において、観察者位置において隣り合うビーム状の光線同士の水平方向間隔が、観察者の瞳孔径に基づいて、前記観察者の単眼に複数のビーム状の光線が入射可能な状態となるように決定されていることを特徴としている。
【0026】
請求項10の発明は請求項9の発明において、観察者位置において隣り合う該ビーム状の光線同士の水平方向の間隔が2mm以下であることを特徴としている。
【0027】
請求項11の発明は請求項1乃至10のいずれか1項の発明において、前記フィールド光学系と前記光偏向手段とは一体化されていることを特徴としている。
【0028】
請求項12の発明は請求項1乃至6のいずれか1項の発明において、前記光拡散手段は前記光偏向手段と一体化されていることを特徴としている。
【0029】
請求項13の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴としている。
【0030】
請求項14の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を走査する光走査手段と、該光走査手段から放射される光線の走査角に応じて光強度を変調する光変調手段と、該光走査手段からの光ビームが所定面上で一定速度となるようにする補正光学系と、補正光学系からの光束の入射位置に応じて偏向方向を変え出射する偏向素子を一方向に周期的に配列した光偏向手段と、該光走査手段と光偏向手段との間に配置されており、該光偏向手段の各偏向素子の主光線を一点に集光させる為のフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察側に空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置されており、入射光束を該一方向と直交する方向に拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴としている。
【0031】
請求項15の発明は請求項13又は14の発明において、前記フィールド光学系は凹面鏡を有していることを特徴としている。
【0032】
請求項16の発明は請求項13又は14の発明において、前記フィールド光学系は凸レンズを有していることを特徴としている。
【0033】
請求項17の発明は請求項13又は14の発明において、前記光偏向手段はレンチキュラレンズアレイを有していることを特徴としている。
【0034】
請求項18の発明は請求項13又は14の発明において、前記光偏向手段はレンチキュラ凹面鏡アレイを有していることを特徴としている。
【0035】
請求項19の発明は請求項13又は14の発明において、前記リレー光学系は凹面鏡を有していることを特徴としている。
【0036】
請求項20の発明は請求項13又は14の発明において、前記リレー光学系は凸レンズを有していることを特徴としている。
【0037】
請求項21の発明は請求項13又は14の発明において、前記光ビームの観察者位置での水平方向幅が観察者の瞳孔径に基づいて決定されていることを特徴としている。
【0038】
請求項22の発明は請求項21の発明において、前記光ビームの観察者位置での水平方向幅が2mm以下であることを特徴としている。
【0039】
請求項23の発明は請求項13又は14の発明において、観察者位置において隣り合う光線同士の水平方向間隔が観察者の瞳孔径に基づいて決定されていることを特徴としている。
【0040】
請求項24の発明は請求項23の発明において、観察者位置において隣り合う該光線同士の水平方向の間隔が2mm以下であることを特徴としている。
【0041】
請求項25の発明は請求項13又は14の発明において、前記フィールド光学系と前記光偏向手段とは一体化されていることを特徴としている。
【0042】
請求項26の発明は請求項13又は14の発明において、前記光拡散手段は前記リレー光学系と一体化されていることを特徴としている。
【0043】
請求項27の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該光偏向手段から収束光は平行光となって出射しており、
該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、前記フィールド光学系は凹面鏡を有することを特徴としている。
【0044】
請求項28の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該光偏向手段から収束光は平行光となって出射しており、
該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、前記光偏向手段がレンチキュラ鏡アレイであることを特徴としている。
【0045】
請求項29の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該リレー光学系からは収束光又は平行光となって出射しており、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴としている。
【0046】
請求項30の発明の立体画像表示装置は、指向性のあるビーム状の光線を走査する光走査手段と、該光走査手段から放射される光線の走査角に応じて光強度を変調する光変調手段と、該光走査手段からの光ビームが所定面上で一定速度となるようにする補正光学系と、補正光学系からの光束の入射位置に応じて偏向方向を変え出射する偏向素子を一方向に周期的に配列した光偏向手段と、該光走査手段と光偏向手段との間に配置されており、該光偏向手段の各偏向素子の主光線を一点に集光させる為のフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察側に空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置されており、入射光束を該一方向と直交する方向に拡散する光拡散手段とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該リレー光学系からは収束光又は平行光となって出射しており、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴としている。
【0047】
請求項31の発明の立体画像表示装置は、指向性のある光束を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光束の走査角に応じた強度を該光束に与える光変調手段と、
該光束をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光束の主走査方向に繰り返し配置して形成され、光偏向中心点列を形成する光偏向手段とを有し、
該光束の主走査断面内において、該偏向素子を通過する光束が収束光又は平行光となって出射するように設定されており、
該光変調手段は、該光線の走査によって光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、
前記光偏向手段が全体として凹面形状を有することによりフィールド光学系の機能を有するレンチキュラ鏡アレイであって、
前記レンチキュラ鏡アレイが、該レンチキュラ鏡アレイ近傍に前記光偏向中心点列を形成しており、
前記レンチキュラ鏡アレイは、前記副走査方向における微細な凹凸を有する又は前記副走査方向における周期構造を有することにより該レンチキュラ鏡アレイに入射する光を拡散する該光拡散手段として作用することを特徴としている。
【0048】
請求項32の発明の立体画像表示装置は、指向性のある光束を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光束の走査角に応じた強度を該光束に与える光変調手段と、該光束をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光束の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光入射面側に配置されたフィールド光学系とを有し、該光束の主走査断面内において、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系を通過する光束が収束光又は平行光となって出射するように設定されており、該リレー光学系の近傍に配置される該光束の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光束の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光束の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴としている。
【0049】
請求項33の発明の立体画像表示装置は、指向性のある光束を走査する光走査手段と、該光走査手段から放射される光束の走査角に応じて光強度を変調する光変調手段と、該光走査手段からの光束が所定面上で一定速度となるようにする補正光学系と、補正光学系からの光束の入射位置に応じて偏向方向を変え出射する偏向素子を一方向に周期的に配列した光偏向手段と、該光偏向手段の光入射面側に配置されたフィールド光学系とを有し、該光束の主走査断面内において、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察側に空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系を通過する光束が収束光又は平行光となって出射するように設定されており、該リレー光学系の近傍に配置されており、入射光束を該一方向と直交する方向に拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴としている。
【0050】
請求項34の発明の立体画像表示装置は、光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において、前記光走査手段から出射した光線を、前記偏向素子の前記光線の入射側の焦点面に収束させる補正光学系及びフィールド光学系とを有しており、前記補正光学系及び前記フィールド光学系を経た光線が、前記偏向素子により観察者の位置又はその近傍において平行ビームとなるように構成されており、観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴としている。
請求項35の発明の立体画像表示装置は、光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において、前記光走査手段から出射した光線を、前記偏向素子の前記光線の入射側の焦点面の近傍に収束させる補正光学系及びフィールド光学系とを有しており、前記補正光学系及び前記フィールド光学系を経た光線が、前記偏向素子により観察者の位置又はその近傍において収束するように構成されており、前記観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴としている。
請求項36の発明の立体画像表示装置は、光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、前記リレー光学系近傍に配置され、該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光線の主走査面内において、前記偏向素子により、前記偏向素子を出射した光線を前記リレー光学系の入射側の焦点面に収束しており、前記リレー光学系により、前記リレー光学系を経た前記ビーム状の光線が、観察者の位置又はその近傍において平行ビームとなるように構成されており、観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴としている。
請求項37の発明の立体画像表示装置は、光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、前記リレー光学系近傍に配置され、該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光線の主走査面内において、前記偏向素子により、前記偏向素子を出射した光線を前記リレー光学系の入射側の焦点面の近傍に収束しており,前記リレー光学系により、前記リレー光学系を経た前記ビーム状の光線が、観察者の位置又はその近傍において収束するように構成されており、前記観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴としている。
【0051】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1の要部平面図である。
【0052】
図中、1は光ビーム走査手段、(光走査手段)2は補正光学系、3はフィールド光学系、4は主走査方向に微小な周期構造を有する光偏向手段、5は副走査方向Yに光ビームを屈折させる拡散手段、6は観察者、21は光変調手段である。
【0053】
光ビーム走査手段1は、ビーム状の光を放射する光源や、ビーム形成のための光学系、そして、光ビームを偏向させるビーム偏向手段等を含んでおり、定められた領域内の任意の方向に2次元的に即ち主走査方向(X方向)と副走査方向(Y方向)に光ビームを走査することができる構成となっている。例えば光源としては半導体レーザーやLEDなどが用いられ、光源からの光ビームに対しビーム形成のための光学系や、ポリゴンミラー、ガルバノミラー、AOM(音響光学素子)などのビームを高速に偏向できるデバイス等が組み合わされて光ビームを2次元的に走査している。
【0054】
補正光学系2はビームの走査方向補正し、走査面(後述する拡散手段5面上)上の走査速度が一定とするための光学系より成り、一般的にはfθレンズが用いられる。
【0055】
フィールド光学系3は観察者6の立体像観察領域を最大限に広げる光学作用を有する。
【0056】
即ち補正光学系2からの光ビームLaを主走査断面(XZ面)内において光偏向手段4の光入射側のビームの収束点3aに集光した後に、光偏向手段4に入射させている。
【0057】
そして、光偏向手段4の各偏向素子4aに入射し、射出した主光線La1が一点4bに集光するようにしている。
【0058】
ここで、ビームの収束点3aは偏向素子4aの焦点面に相当している。
【0059】
フィールド光学系3は球面レンズ又は主走査断面内においてのみパワーを有する1枚のシリンドリカルレンズであっても良い。
【0060】
光偏向手段4は光ビームの入射位置に応じて光ビームを異なった方向に偏向している。
【0061】
本実施形態では主走査断面(XZ面)にパワーを有するシリンドリカルレンズ(偏向素子)を複数個、主走査方向(X方向)に一定周期で配列したレンチキュラーレンズより成っている。
【0062】
光偏向手段4を通過した光ビームは拡散手段5近傍に光偏向中心点列を形成する。
【0063】
光偏向手段4の1つの光偏向素子4―1側に光ビームの走査によって1つの視差画像が形成されている。
【0064】
拡散手段5は光ビームを副走査方向(Y方向)に拡散させる役目を有する光学素子を有し、この場合、副走査方向に微小な周期構造を有するレンチキュラレンズが用いられている。拡散手段5の周期構造は光偏向手段4よりもピッチが細かく、光ビームの入射位置に関わらず水平方向(主走査方向)の光の指向性は不変のまま、縦方向(副走査方向)にのみ光を拡散させるという光学作用を有する。
【0065】
光変調手段21は、光線の走査によって拡散手段5上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段4からの出射角に応じて光強度を変調している。
【0066】
図中の点線a1,a2,b1,b2,c1,c2は光ビームであり、同時に光ビーム走査手段1から放射される画像情報に基づいて光変調手段21で光変調された光ビームの拡散手段5までの光路を示しており、いずれも異なる時刻における光路である。
【0067】
光ビームが光路a1を通るとき、この光ビームa1は光偏向手段4の要素(シリンドリカルレンズ)4−1の右端付近(観察者6から見て)に入射する。
【0068】
光ビームa1は要素4−1によって偏向され、拡散手段5上の焦点f1を通過して観察者6の左側の方向へ光ビームa1′として向かう。一方、光ビームが光路a2を通るとき、この光ビームa2は光偏向手段4の要素4−1の左端付近に入射する。光ビームa2は要素4−1によって偏向され、拡散手段5上の焦点f1を通過して観察者6の右側の方向へ光ビームa2′として向かう。光ビームの走査過程では光ビームa1と光ビームa2の間に複数の光束の光路も発生しうるため、本実施形態では光路a1→a2の光ビーム走査過程で焦点f1を偏向中心として観察者6を左から右に横切るような光ビーム偏向を実現することができる。
【0069】
同様にして、光ビームが光路b1→b2を通るときや、光路c1→c2の光路を通るときもそれぞれ拡散手段5上の焦点f2,f3を偏向中心として観察者6を左から右に横切るような光ビーム偏向を実現することができる。
【0070】
拡散手段5は上記光ビームの偏向中心(焦点f1,f2,f3・・・)が形成される位置に配置されており、その結果、拡散手段5上に2次元的な画像情報(視差画像)が形成される。
【0071】
本実施形態において立体像を表示(観察)するには、従来例と同様に光ビームの出射角に対応して光変調手段21で光ビームの強度を変化させることで実現している。
【0072】
例えば、光路a1→a2を強度変調された光ビームが走査される場合、観察者にとって焦点f1は一つの画素と認識され、この画素が観察方向に依存した輝度変化を有するように認識される。
【0073】
これが全焦点(全画素)について繰り返されると観察方向によって異なる
2次元画像(視差画像)が拡散手段5上に表示されることになる。
【0074】
光ビーム走査手段1による光ビームの走査速度がきわめて高速であれば、上記の構成によって拡散手段5上に複数視点からの視差画像情報をほぼ同時に再生できるため、多視点の立体像表示が可能となる。
【0075】
特に、観察者6の単眼に常に複数の光ビームが入射可能な状態であれば
「超多眼領域」の立体表示が可能となり、観察者の眼の焦点調節が立体像4b近傍に導かれ観察者6の疲労や違和感が軽減される。本実施形態ではこの条件を満たすために光ビームの観察位置6aでの水平幅を観察者の瞳孔径に基づいて2mm以下となるよう光学系を最適化し、また、観察位置6aにおいて隣り合う光ビーム同士の間隔もまた2mm以下となるように光源の強度変調制御を最適化している。
【0076】
観察位置6aにおける光ビームの水平幅を一定値以下に抑えるための光学系の構成を図2、図3を用いて説明する。
【0077】
図2、図3はいずれも周期的構造を有する光偏向手段4近傍を拡大したものである。観察位置6aにおいて光ビーム(所定の径を有する光束)Laの水平幅が拡がらないようにするためには観察者の眼に入射する光ビームが主走査面(XZ面)内について平行光状態であることが望ましい。このことは周期的構造を有する光偏向手段4を射出する光ビームが光偏向手段4によってコリメートされていることを意味するので、図2に示すように光ビームLaをシリンドリカルレンズ4−1の焦点面P1においてフィールドレンズ4で一度収束する設計とすればよい。なお、光ビームをそのような状態にするためには光ビーム走査手段1、補正光学系2、フィールド光学系3の設計時に、光源から出た光ビームがシリンドリカルレンズ4−1の焦点面P1に一度収束するような設計を行う。
【0078】
さらに、観察位置6aにおける光ビーム水平幅をより細くするためには光ビームが観察位置6a又はその近傍で収束する仕様とすることが有効である。この場合、図3に示すようにフィールドレンズ3で光ビームLaを図中の面P1で一度収束させ、光偏向手段4に関して面P1と共役な面P2が観察位置6aはその近傍に配置されるような光学設計を行えばよい。なお、光ビームをそのような状態にするためには光ビーム走査手段1、補正光学系2、フィールド光学系3の設計時に、光源から出た光ビームが面P1に一度収束するような設計を行う。
【0079】
本実施形態では、従来例と異なり観察者位置6aで光ビームLaの届く範囲にばらつきが発生するのを解消するよう、光学系の各要素の配置を工夫している。
【0080】
図4はこの光学系についての説明図である。光ビームLaを最終的に偏向するのは光偏向手段4の役目であるが、光ビームの大まかな方向を決定するのは、補正光学系2とフィールド光学系3の2つの光学系である。図中の一点鎖線は光偏向手段4の各要素4−1,4−2・・・を通過する主光線を示している。(各要素4−1,4−2・・・を通過する主光線は光偏向手段4の偏向作用を受けない。)
すべての主光線が光ビームLaの水平走査中心Oより発散し、観察者6の観察域中心O′に収束するような光学的配置となっている。こうした光学配置により、どの焦点を通過する光ビームも観察域中心O′を中心とした領域に到達するような分布となるので、観察域を最大限有効に設定することができる。
【0081】
例えば、図中のように水平走査中心Oから補正光学系2までの距離を補正光学系2の焦点距離と等しくすれば、フィールド光学系3からフィールド光学系3の焦点距離だけ離れた位置に観察域中心O′を定めることができる。
【0082】
本実施形態の光偏向手段4の構成については、いくつかの構成が適用できる。
【0083】
例えば、図5のようにフィールド光学系3と光偏向手段4とを一体化したハイブリット光偏向手段7を用いることができる。ハイブリット光偏向手段7を用いることで部品数を減らし、組立時の位置決め精度を高めることができる。
【0084】
また、光偏向手段4を反射光学系で構成しても良い。この場合は図6のような複数のシリンドリカルミラー8aを一方向に配列したレンチ凹面鏡8などを用いることになる。(図では見やすくするために光ビーム走査手段1〜補正光学系2の光路を省略している)ただし、この場合は拡散手段5をレンチ凹面鏡8の前に配置すると、ビームが2度通過するためボケが発生してしまう。そのため図7に示すように、レンチ凹面鏡8の表面に副走査方向(Y方向)の微細な凹凸またはレンチキュラの周期構造を形成し、レンチ凹面鏡8の表面上で副走査方向に拡散するような工夫を行う。
【0085】
さらに、レンチ凹面鏡8にフィールド光学系3の役目を持たせて一つの反射光学系として一体化することもできる。
【0086】
この場合は図8のように上記レンチ凹面鏡8に全体的な凹面形状をもたせた複合レンチ凹面鏡9を用いる。
【0087】
複合レンチ凹面鏡9は、例えば図9のように半径R、中心Oの凹面鏡と半径R、中心Oのシリンドリカル凹面鏡9aを複数配列したレンチ凹面鏡アレイを合成したような構成を有する。
【0088】
図10はこの構成例の光学配置の説明図である。図中一点鎖線は各レンチ凹面9aの主光線である。全体的な凹面の曲率半径をR、光偏向点Oから複合レンチ凹面鏡9までの距離をs、観察域中心Oから複合レンチ凹面鏡9までの距離をs′と定めると、前述したように各レンチ凹面9aの主光線が観察域の中心O′で収束するための条件は、近軸の光学理論より
【0089】
【数1】
Figure 0003667245
【0090】
となる。したがってこの条件を満足するように光学配置を行えば、どのレンチ凹面鏡で反射した光も、ほぼ観察域中心O′を中心とした領域に到達するような分布となるので、観察域を最大限有効に設定することができる。
【0091】
反射光学系を用いるメリットとしては次のようなものが挙げられる。
・ 透過型の光学系では光学系の厚みなどの問題で大きさに限界があるが、反射光学系ではかなり大きなサイズのものも作製可能である。
・ 色収差が発生しない
なお、反射光学系で本装置を構成する場合は、再生される立体像と光ビーム走査手段1などの主要部品の位置とが干渉しやすいので、フロントプロジェクターシステムのように鉛直方向について偏心した光学配置となっていることが望ましい。
【0092】
次に本発明の実施形態2について説明する。
【0093】
実施形態1では光偏向手段4の周期構造毎に存在する光偏向の中心点が画素として観察者に認識される。つまり周期構造のピッチが画像情報の画素ピッチとなっている。このピッチが細かければ細かいほど解像度の高い良質な視差画像を表現することが可能になる。
【0094】
解像度を高めるために上記周期構造のピッチを単に小さくすると相対的に水平幅の広いレーザービームが入射した場合と同じ現象が起こる。つまり図22に示すように焦点通過後にレーザービームが拡がってしまって、観察者位置では単眼よりも広い水平幅を有するビームとなってしまい、「超多眼領域」の立体表示が困難になってくる場合がある。一般的に観察者にとって画素の粗さが意識されないレベルの解像度となるとかなり微小な画素ピッチが要求される。例えば1m以内の観察距離で画像を観察する場合、画素ピッチは少なくとも1mm以下が要求されるがそのような微小ピッチの周期構造を採用するとレーザービームが拡がっててくる。
【0095】
一方、観察者側での隣り合う光線同士の間隔はビーム走査中の光源の強度変調速度で決定されるが、半導体レーザーなどを光源に用いた場合、きわめて高速な強度変調が可能となるため、隣り合う光線同士の間隔についてはかなり小さい値を達成することが可能となる。
【0096】
しかし実際は観察者の瞳孔内に2本以上のビームが入射するという条件を満たせば十分で、おおよそ2mm以下であればよい。
【0097】
このように用意されるハードウエアの仕様に対して画素ピッチに要求されるスペックは高すぎて、光線同士の間隔については低すぎる。
【0098】
本実施形態2は各構成要素を適切に設定し、解像度の高い立体画像を容易に観察することができるようにしたものである。
【0099】
図11は本発明の実施形態2の要部平面図である。
【0100】
本実施形態は図1の実施形態1に比べて画素と光偏向点の位置関係を逆転するために光偏向手段4と副走査方向に光ビームを拡散させる拡散手段5との間にリレー光学系10を挿入し、拡散手段5をリレー光学系10近傍に配置しているという点が大きく異なる。リレー光学系10を挿入したために光偏向点f1〜fnは観察者6又はその近傍に像f1′〜fn′として空中結像し、観察者はこれら光偏向点を視点として、多数の視差画像が拡散手段5上に形成されているのを観察することになる。
【0101】
実施形態1と実施形態2の主たる差異を図12、図13を用いて説明する。実施形態1では拡散手段5上に形成される光偏向点の集合が、画素の集合として観察者に認識される。この画素からは様々な方向に光ビームが出射するが、その方向は光偏向手段4への光ビームの入射位置によって異なっており、光ビームの強度を時間的に変調すれば、この画素が観察方向に依存した輝度変化を有するように認識される。一方、実施形態2では観察者が画素として認識するのは図13に示すように光ビームが拡散手段5と交わる点であって、光偏向点は光収束点5aとして空中に結像している。この光収束点5a位置から拡散手段5の方向を観察すると、拡散手段5上に形成される2次元画像情報の全貌を観察することができる。
【0102】
光収束点が空中に密に並んでいる場合、観察者は単眼で複数の視差画像を同時に観察する状況となり、観察者は光ビーム同士の交点を空中の輝点として認識することができる。このように実施形態1と2では光偏向点の位置や役割が全く異なる。どちらの実施形態においても、上記のような「超多眼領域」の立体表示を達成するためには視点の間隔約2mm以下、画素ピッチ約1mm以下とするのが良い。
【0103】
本実施形態ではこのスペックを容易に達成できる構成となっている。
【0104】
本実施形態において観察位置6aにおける光ビームの水平幅を一定値以下に抑えるための光学的な工夫について図14、図15を用いて説明する。
【0105】
図14、図15はいずれもリレー光学系10近傍を拡大したものである。
【0106】
観察位置6aにおいて光ビーム水平幅が拡がらないようにするためには観察者の眼に入射する光ビームが主走査面(XZ面)内について平行光状態であることが望ましい。このことはリレー光学系10を射出する光ビームがリレー光学系10によってコリメートされていることを意味するので、図14に示すように光ビームをリレー光学系10の焦点面10aにおいて一度収束する設計とすればよい。なお、光ビームをそのような状態にするためには光ビーム走査手段1、補正光学系2、フィールド光学系3、周期的光偏向手段4の設計時に、光源から出た光ビームがリレー光学系10の焦点面10aに一度収束するような設計を行う。
【0107】
さらに、観察位置6aにおける光ビームの水平幅をより細くするためには光ビームが観察位置6a又はその近傍で収束する仕様とすることが有効である。
【0108】
この場合、図15に示すように光ビームを図中の面P3で一度収束させ、リレー光学系10に関して面P3と共役な面P4が観察位置6a近傍に配置されるような光学設計を行えばよい。なお、光ビームをそのような状態にするためには
光ビーム走査手段1、補正光学系2、フィールド光学系3、周期的光偏向手段4の設計時に、光源から出た光ビームがP3面に一度収束するような設計を行う。
【0109】
リレー光学系10は大型の正レンズ(大凸レンズ)などで構成できるが、図16に示すように大型の凹面ミラー(大凹面ミラー)11などの反射光学系を用いることもできる。(図は見やすくするためにフィールド光学系3より光源側の部材、光路を省略してある)。拡散手段5については、図7と同様に大凹ミラー11の表面に副走査方向の微細な凹凸またはレンチキュラの周期構造を形成する事で与えることもできるし、図16中のように大凹ミラー11に密着させる形で拡散手段5を設置し、二重像を発生させることなく縦方向のみの拡散を達成することができる。
【0110】
もちろん、この場合も反射型光学系を使用していることにより再生される立体像と光ビーム走査手段1などの主要部品の位置とが干渉しやすいので、フロントプロジェクターシステムのように鉛直方向について偏心した光学配置となっていることが望ましい。
【0111】
画素と光偏向点の位置関係を逆転するためにリレー光学系10を用いる構成は、
実施形態1のすべての構成例に適用することができる。
【0112】
特に図17のように複合レンチ凹面鏡9に大凹ミラー11を適用すると光学系のほとんどが反射系となり、色収差が少なく、大型化が容易で、部品数の少ない立体像表示装置を構成することができる。
【0113】
尚リレー光学系10は主走査断面内のみにパワーのあるシリンドリカルレンズを用いても良い。
【0114】
又、リレー光学系10は拡散手段5の観察者側に設けても良い。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば「超多眼領域」を利用して、立体像の表示を行う際、視点の数だけ光源およびそれに付随する駆動回路等を用意しなくても良く、又観察位置で光ビームの届く範囲にばらつきが発生するのを解消し、また、光ビーム偏向点の集合で形成する2次元情報の水平方向の解像度を高めながらも観察位置での光ビームの水平幅が拡がらないよう抑制し、立体画像を良好に観察することができる立体画像表示装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】 図1の一部分の拡大説明図
【図3】 図1の一部分の拡大説明図
【図4】 図1の一部分の拡大説明図
【図5】 本発明の実施形態1の一部分を変更したときの概略図
【図6】 本発明の実施形態1の一部分を変更したときの概略図
【図7】 図6の一部分の説明図
【図8】 本発明の実施形態1の一部分を変更したときの概略図
【図9】 図8の一部分の説明図
【図10】 図8の一部分の説明図
【図11】 本発明の実施形態2の要部概略図
【図12】 図11の一部分の拡大説明図
【図13】 図11の一部分の拡大説明図
【図14】 図11の一部分の拡大説明図
【図15】 図11の一部分の拡大説明図
【図16】 本発明の実施形態2の一部分を変更したときの概略図
【図17】 本発明の実施形態2の一部分を変更したときの概略図
【図18】 従来の立体像表示装置の概略図
【図19】 従来の立体像表示装置の概略図
【図20】 従来の立体像表示装置の概略図
【図21】 図20の一部分の説明図
【図22】 図20の一部分の説明図
【符号の説明】
1 光ビーム走査手段
2 補正光学系
3 フィールド光学系
4 光偏向手段
5 拡散手段
6 観察者
7 ハイブリット光偏向手段
8 レンチ凹面鏡
9 複合レンチ凹面鏡
10 リレー光学系
11 凹面ミラー
21 光変調手段

Claims (37)

  1. 指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、前記フィールド光学系は凹面鏡を有することを特徴とする立体画像表示装置。
  2. 指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、前記光偏向手段がレンチキュラ鏡アレイであることを特徴とする立体画像表示装置。
  3. 前記光走査手段からのビーム状の光線が所定面上で一定速度となるようにする補正光学系を有することを特徴とする請求項1又は2記載の立体画像表示装置。
  4. 前記フィールド光学系は凸レンズを有していることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の立体画像表示装置。
  5. 前記光偏向手段はレンチキュラ凹面鏡アレイを有していることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の立体画像表示装置。
  6. 前記光偏向手段はレンチキュラアレイを有していることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の立体画像表示装置。
  7. 前記ビーム状の光線の観察者位置での水平方向幅が、観察者の瞳孔径に基づいて、前記観察者の単眼に複数のビーム状の光線が入射可能な状態となるように決定されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の立体画像表示装置。
  8. 前記ビーム状の光線の観察者位置での水平方向幅が2mm以下であることを特徴とする請求項7の立体画像表示装置。
  9. 観察者位置において隣り合うビーム状の光線同士の水平方向間隔が、観察者の瞳孔径に基づいて、前記観察者の単眼に複数のビーム状の光線が入射可能な状態となるように決定されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の立体画像表示装置。
  10. 観察者位置において隣り合う該ビーム状の光線同士の水平方向の間隔が2mm以下であることを特徴とする請求項9の立体画像表示装置。
  11. 前記フィールド光学系と前記光偏向手段とは一体化されていることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の立体画像表示装置。
  12. 前記光拡散手段は前記光偏向手段と一体化されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の立体画像表示装置。
  13. 指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴とする立体画像表示装置。
  14. 指向性のあるビーム状の光線を走査する光走査手段と、該光走査手段から放射される光線の走査角に応じて光強度を変調する光変調手段と、該光走査手段からの光ビームが所定面上で一定速度となるようにする補正光学系と、補正光学系からの光束の入射位置に応じて偏向方向を変え出射する偏向素子を一方向に周期的に配列した光偏向手段と、該光走査手段と光偏向手段との間に配置されており、該光偏向手段の各偏向素子の主光線を一点に集光させる為のフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察側に空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置されており、入射光束を該一方向と直交する方向に拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴とする立体画像表示装置。
  15. 前記フィールド光学系は凹面鏡を有していることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  16. 前記フィールド光学系は凸レンズを有していることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  17. 前記光偏向手段はレンチキュラレンズアレイを有していることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  18. 前記光偏向手段はレンチキュラ凹面鏡アレイを有していることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  19. 前記リレー光学系は凹面鏡を有していることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  20. 前記リレー光学系は凸レンズを有していることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  21. 前記光ビームの観察者位置での水平方向幅が観察者の瞳孔径に基づいて決定されていることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  22. 前記光ビームの観察者位置での水平方向幅が2mm以下であることを特徴とする請求項21の立体画像表示装置。
  23. 観察者位置において隣り合う光線同士の水平方向間隔が観察者の瞳孔径に基づいて決定されていることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  24. 観察者位置において隣り合う該光線同士の水平方向の間隔が2mm以下であることを特徴とする請求項23の立体画像表示装置。
  25. 前記フィールド光学系と前記光偏向手段とは一体化されていることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  26. 前記光拡散手段は前記リレー光学系と一体化されていることを特徴とする請求項13又は14の立体画像表示装置。
  27. 指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該光偏向手段から収束光は平行光となって出射しており、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、前記フィールド光学系は凹面鏡を有することを特徴とする立体画像表示装置。
  28. 指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該光偏向手段から収束光は平行光となって出射しており、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、前記光偏向手段がレンチキュラ鏡アレイであることを特徴とする立体画像表示装置。
  29. 指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光線の主走査面内において該偏向素子の光学的中心位置を通る主光線をすべて一点に収束させるためのフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該リレー光学系からは収束光又は平行光となって出射しており、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴とする立体画像表示装置。
  30. 指向性のあるビーム状の光線を走査する光走査手段と、該光走査手段から放射される光線の走査角に応じて光強度を変調する光変調手段と、該光走査手段からの光ビームが所定面上で一定速度となるようにする補正光学系と、補正光学系からの光束の入射位置に応じて偏向方向を変え出射する偏向素子を一方向に周期的に配列した光偏向手段と、該光走査手段と光偏向手段との間に配置されており、該光偏向手段の各偏向素子の主光線を一点に集光させる為のフィールド光学系と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察側に空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系の近傍に配置されており、入射光束を該一方向と直交する方向に拡散する光拡散手段とを有し、主走査断面内において、該光走査手段から出射した所定の径を有する光束は該フィールド光学系を通過した後に一点に収束し、該リレー光学系からは収束光又は平行光となって出射しており、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴とする立体画像表示装置。
  31. 指向性のある光束を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光束の走査角に応じた強度を該光束に与える光変調手段と、
    該光束をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光束の主走査方向に繰り返し配置して形成され、光偏向中心点列を形成する光偏向手段とを有し、
    該光束の主走査断面内において、該偏向素子を通過する光束が収束光又は平行光となって出射するように設定されており、
    該光変調手段は、該光線の走査によって光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調しており、
    前記光偏向手段が全体として凹面形状を有することによりフィールド光学系の機能を有するレンチキュラ鏡アレイであって、
    前記レンチキュラ鏡アレイが、該レンチキュラ鏡アレイ近傍に前記光偏向中心点列を形成 しており、
    前記レンチキュラ鏡アレイは、前記副走査方向における微細な凹凸を有する又は前記副走査方向における周期構造を有することにより該レンチキュラ鏡アレイに入射する光を拡散する該光拡散手段として作用することを特徴とする立体画像表示装置。
  32. 指向性のある光束を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光束の走査角に応じた強度を該光束に与える光変調手段と、該光束をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光束の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光入射面側に配置されたフィールド光学系とを有し、該光束の主走査断面内において、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系を通過する光束が収束光又は平行光となって出射するように設定されており、該リレー光学系の近傍に配置される該光束の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光束の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光束の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴とする立体画像表示装置。
  33. 指向性のある光束を走査する光走査手段と、該光走査手段から放射される光束の走査角に応じて光強度を変調する光変調手段と、該光走査手段からの光束が所定面上で一定速度となるようにする補正光学系と、補正光学系からの光束の入射位置に応じて偏向方向を変え出射する偏向素子を一方向に周期的に配列した光偏向手段と、該光偏向手段の光入射面側に配置されたフィールド光学系とを有し、該光束の主走査断面内において、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察側に空中結像するリレー光学系と、該リレー光学系を通過する光束が収束光又は平行光となって出射するように設定されており、該リレー光学系の近傍に配置されており、入射光束を該一方向と直交する方向に拡散する光拡散手段とを有し、該光変調手段は、該光線の走査によって該光拡散手段上に形成される2次元画像情報がその画像情報を観察する方向からの視差画像となるよう、該光線の該光偏向手段からの出射角に応じて光強度を変調することを特徴とする立体画像表示装置。
  34. 光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において、前記光走査手段から出射した光線を、前記偏向素子の前記光線の入射側の焦点面に収束させる補正光学系及びフィールド光学系とを有しており、前記補正光学系及び前記フィールド光学系を経た光線が、前記偏向素子により観察者の位置又はその近傍において平行ビームとなるように構成されており、観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴とする立体画像表示装置。
  35. 光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段の光偏向中心点列近傍に配置される該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段と、該光線の主走査面内において、前記光走査手段から出射した光線を、前記偏向素子の前記光線の入射側の焦点面の近傍に収束させる補正光学系及びフィールド光学系とを有しており、前記補正光学系及び前記フィールド光学系を経た光線が、前記偏向素子により観察者の位置又はその近傍において収束するように構成されており、前記観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴とする立体画像表示装置。
  36. 光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、前記リレー光学系近傍に配置され、該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光線の主走査面内において、前記偏向素子により、前記偏向素子を出射した光線を前記リレー光学系の入射側の焦点面に収束しており、前記リレー光学系により、前記リレー光学系を経た前記ビーム状の光線が、観察者の位置又はその近傍において平行ビームとなるように構成されており、観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴とする立体画像表示装置。
  37. 光源から発する指向性のあるビーム状の光線を主走査方向と副走査方向に走査する光走査手段と、該光線の走査角に応じた強度を該光線に与える光変調手段と、該光線をその入射位置に応じて偏向する偏向素子を該光線の主走査方向に繰り返し配置した光偏向手段と、該光偏向手段によって形成される光偏向中心点列を観察者近傍に主走査断面内において空中結像するリレー光学系と、前記リレー光学系近傍に配置され、該光線の副走査方向に光を拡散する光拡散手段とを有し、該光線の主走査面内において、前記偏向素子により、前記偏向素子を出射した光線を前記リレー光学系の入射側の焦点面の近傍に収束しており,前記リレー光学系により、前記リレー光学系を経た前記ビーム状の光線が、観察者の位置又はその近傍において収束するように構成されており、前記観察者の単眼に常に複数のビーム状の光線を入射させることにより、前記観察者が単眼で複数の視差画像を同時に観察することができるようにすることを特徴とする立体画像表示装置。
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