JP3666399B2 - 生ごみ処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生ごみ処理装置に関し、詳しくは、生ごみ処理槽内で発生した臭気混じりの空気を加熱触媒脱臭する脱臭装置を備えた生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から微生物の力を利用して有機物及び水分を含有する生ごみを環境に影響を与えない程度に分解処理(発酵)することが行われており、この処理を行う生ごみ処理装置が知られている。
【0003】
この生ごみ処理装置は生ごみ処理槽内にバイオチップと称する木質細片を生ごみ処理材として充填してあり、生ごみ処理槽に設けた投入口から生ごみを生ごみ処理槽内に投入し、生ごみ処理槽に生息する微生物の働きで生ごみを発酵させて分解処理するようになっている。
【0004】
ところが、このように生ごみ処理槽で生ごみを分解処理すると、生ごみ処理槽内で臭気が発生するためにこの臭気を脱臭して排気する必要があり、図6に示すような構造を採用して脱臭するようになっている。生ごみ処理槽の外には脱臭器101を配置してあるが、この脱臭器101はケーシング102内に白金触媒のような触媒103と触媒103を加熱するヒータ104を内装して形成してある。生ごみ処理槽内と脱臭器101のケーシング102の上端とは排気送り管105にて連通させてあり、排気送り管105には排気ファン106を装着してある。しかして排気ファン106を駆動すると生ごみ処理槽内の臭気を含んだ空気は排気送り管105を介して脱臭器101のケーシング102内に送り込まれ、ヒータ104にて加熱される触媒103(200〜250℃程度の温度に加熱される)を通過することで脱臭され、脱臭された空気が排気されるようになっている。
【0005】
ところが、上記の構造の脱臭器101の場合、脱臭運転中に電源が抜かれたりして排気ファン106が停止した場合、ケーシング102の高温の空気が上昇気流によって排気の流れの上流側である排気送り管105や排気ファン106等に逆流するおそれがあり、高温の空気で排気送り管105や排気ファン106等が加熱されるおそれがある。このために排気送り管105や排気ファン106等を耐熱性のある材料にて形成する等の安全設計が必要になるという問題がある。
【0006】
そこで脱臭器内部におけるヒータや触媒を配置したケーシングの上部に、熱溜めとなるバッファー部を設け、ケーシングの側面における前記バッファー部より下の箇所に、排気送り管を連結させる構造にすることが考えられる。
【0007】
この構造において、排気送り管から脱臭装置へ入る、臭気を含んだ気体の方向は略水平方向であるが、脱臭装置内での前記気体の流れる方向は略鉛直である。従って、脱臭装置内に、気体の流れが略90度曲がる領域が存在する。よって、この領域においては、排気送り管から脱臭装置に入る流入口から遠方側の気体の流速が、近傍側のそれよりも高いといった不均一状態となり、故に、気体の加熱のされ方及び脱臭装置内の触媒を通過する状態が脱臭装置の幅方向において不均一になるため、脱臭性能が確保し難くなる可能性が有る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解消するためのものであって、その目的は、脱臭装置内へ入る気体の方向が脱臭装置内での流れに対して略垂直であるものにおいて、気流の不均一を無くし、良好な脱臭性能が確保されるようにした生ごみ処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の生ごみ処理装置においては、生ごみを処理する処理槽と、該処理槽内の気体を排気する排気経路と、該排気経路の途中に設けられた加熱触媒脱臭式の脱臭装置と、を備えるものであって、前記脱臭装置にあっては、脱臭装置内の流路に略直交する位置に前記気体が流入する流入部、及び前記流入部より下流側で且つ脱臭触媒部より上流側に前記気体を整流する整流板が設けられており、該整流板には、開口面積が前記流入部に近い側の方が遠い側よりも大きい、複数の表裏貫通孔が設けられていることを特徴とする。
【0010】
このものにあっては、前記流入部に対し遠い側を流れる前記気体の流速が抑えられ、近い側を流れる前記気体の流速が増加するので、前記脱臭装置への前記気体の流入方向と、脱臭装置内における前記気体の流れる方向が略垂直であるにもかかわらず、脱臭装置内における気流の不均一が無くなり、良好な脱臭性能が確保される。
【0011】
請求項2においては、請求項1記載の生ごみ処理装置において、前記脱臭装置内で前記気体を加熱する加熱手段の形状は、前記脱臭装置内の前記気体の流れる方向に平行な略U字形のヒータであり、該ヒータは前記脱臭装置への前記気体の流入方向に平行に配置されており、前記整流板において、前記貫通孔が、前記気体の流入方向に平行な幅における略中央部を除いて、設けられていることを特徴とする。
【0012】
このものにあっては、前記気体は前記整流板の略中央部を除く箇所に流れる。よって、前記気体は前記略U字形のヒータにおける略直線部分の近傍を積極的に流れるようになり、よって効果的に気体が加熱される。したがってより良好な脱臭性能が確保される。
【0013】
請求項3においては、請求項1又は2に記載の生ごみ処理装置において、前記脱臭装置内で前記気体を加熱する加熱手段の形状は、前記脱臭装置内の前記気体の流れる方向に平行な略U字形のヒータであり、前記ヒータに対し平行に、ヒータの輻射熱により加熱される被加熱板が設けられていることを特徴とする。
【0014】
このものにあっては、前記被加熱板が前記ヒータからの輻射熱を受け、加熱される。そしてこの加熱された被加熱板により、該被加熱板の周囲の空気が加熱される。従って、脱臭装置の中の空気を、ヒータ及び被加熱板により、より効果的に均一に加熱することができる。したがってより一層良好な脱臭性能が確保される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を説明する。
【0016】
図5に示す生ごみ処理装置の外殻ケース14内には処理槽7が内装している。この処理槽7内に、微生物が生息したバイオチップと称されるおが屑状の木質細片の担体より成る生ごみ処理材が入れられている。この処理槽7内に生ごみを投入し、前記微生物の働きにより、生ごみを発酵させて分解処理することができる。
【0017】
処理槽7の上部壁面には、生ごみ分解処理により発生する空気(以後排気と称す)を排出する排気吸込口21が設けられている。処理槽7外における排気吸込口21の箇所には、排気ファン6の吸込口が設けられており、排気ファン6の吹出口には、後述する脱臭装置1に送り込むための、排気送り管5の一端が設けられている。排気送り管5の他端は脱臭装置1のケーシング2の側面2bに略垂直に入り込んでいる。この脱臭装置1により、白金触媒のような脱臭触媒部3を加熱して排気を加熱脱臭するようになっている。
【0018】
排気ファン6を駆動すると排気吸込口21から処理槽7内の排気が吸入されて排気送り管5を介して脱臭装置1に入り、脱臭装置1にて加熱脱臭された排気は、脱臭装置の下端に配設された希釈室22を介して排気口(図示せず)から外部に出される。
【0019】
外殻ケース14には外気を外殻ケース14内に吸入する吸気口24を設けてあり、排気ファン6の駆動にて処理槽7内が減圧されることで吸気口24から外殻ケース14外の空気が外殻ケース14内に吸入されるようになっている。外殻ケース14内には吸気口24から脱臭装置1の周囲、ストッカー20、ダクト19、オーバーフロー穴18を介して処理槽7内に至る吸気経路を形成してあり、この吸気口24から吸気された外殻ケース14外の空気が図5の矢印のように上記吸気経路を経て処理槽7内に導くことができるようになっている。脱臭装置1の下には前述の希釈室22を配設してあり、脱臭装置1を希釈室22に連通させてある。外殻ケース14の希釈室22に対応する側面には希釈室22に空気を吸い込む吸い込み口25を設けてあり、この吸い込み口25の部分には吸い込みファン26を配置してある。希釈室22には希釈室22から排気する排気口(図示せず)を設けてある。こうして吸い込みファン26を駆動することで、吸い込み口25から空気を吸い込み、脱臭装置1からの排気に吸い込み口25から吸い込んだ空気を混ぜて希釈し、空気で希釈した温度の低い排気を排気口(図示せず)から排出できるようになっている。
【0020】
脱臭装置1は上下に長い筒状のケーシング2内に略U字状のヒータ4を内装し、ケーシング2内の下部に白金触媒のような脱臭触媒部3を装着して形成されている。ヒータ4は脱臭触媒部3を加熱するものである。ケーシング2は金属のような耐熱性のある材料にて形成されている。ケーシング2の上部には熱を溜めるバッファー部9が設けられており、バッファー部9の下方におけるケーシング2の側面2bには、前述のように排気送り管5の端部が略垂直に連結されている。この排気送り管5を連結した箇所(以降、排気流入口2cと称す)より下方の位置に、脱臭装置1の水平断面を略覆う形状の略平板状の整流板10が配置されている。(図1)
ヒータ4は略U字状になっており、ヒータ4の両端部4a、4bが整流板10に挿通されている。ここで、排気流入口2cから遠い側に位置するヒータ4の端部をヒータ端部4a、排気流入口2cから近い側に位置するヒータ4の端部をヒータ端部4bと称す。
【0021】
整流板10には、ヒータ端部4a近傍に通気孔30aが、ヒータ端部4b近傍に通気孔30bが、夫々設けられている。ここで通気孔30aの径は通気孔30bの径よりも小さい状態である。整流板10の外周端は脱臭装置1のケーシング2の内面に略隙間無く接している。(図2)
脱臭運転を動作させると、ヒータ4に通電され、脱臭触媒部3を加熱する。そして排気ファン6が駆動され、処理槽7内の排気が、排気ファン6及び排気送り管5を通り、排気流入口2cより脱臭装置1へ入る。この脱臭装置1内における、排気流入口2cが接続された箇所では、脱臭装置1に略水平方向から入った排気が、略90°向きを変える。この排気の向きを変える箇所(以後変曲領域と称す)では、排気流入口2cの存するケーシング2の側面2bから離れるに連れ風速が大きくなるといった、風速分布の偏りが生じている。そこでこの変曲領域に整流板10を設けると、通気孔30bの方が通気孔30aよりも大きいので、排気は、排気流入口2cの存するケーシング2の側面2bに近い通気孔30bが、側面2bより遠い通気孔30bよりも優先的に通過するようになる。故に整流板10を通過した排気の風速分布では、上記の偏りが緩和される。よって、排気の風速分布は幅方向に略均一になり、略均一に加熱されるので、良好な脱臭性能が確保される。
【0022】
またこの整流板10においては、脱臭装置1の幅方向における略中央部10cには、通気孔が設けられていない。そのため排気は、ヒータ端部4a及びヒータ端部4bの近傍の通気孔30a及び通気孔30bを通るため、ヒータ4の近傍領域(50a、50b)を積極的に通り、故に排気は効果的に加熱される。従って脱臭性能はより確保される。
【0023】
この整流板10の排気流入口2c近傍部にあっては、端部の一部が切欠されている状態であっても良い。図3は、整流板10におけるケーシング2の側面2bへ当接する側の端部の一部が切欠されている。この切欠部31を有する整流板10がケーシング2内に組み込まれると、この切欠部31も通気孔としての役目をする。また切欠部31を除いた端部では、ケーシング2の側面2bに当接しているので、この整流板10はケーシング2内で左右に動くことはない。この図3の整流板10を使用した脱臭装置1においても、排気はヒータ4の近傍領域を積極的に通るため、排気は効果的に加熱される。よって脱臭性能は確保される。
【0024】
ここで整流板10の下面側には、脱臭装置1の長手方向と平行に、ヒータ端部4aとケーシング2の側面2aとの間、ヒータ端部4aとヒータ端部4bとの間、及びヒータ端部4bとケーシング2の側面2bとの間の箇所に、金属板片32が設けられた構造を考える(図4)。
【0025】
ヒータ端部4aとケーシング2の側面2aとの間の金属板片32a、及びヒータ端部4bとケーシング2の側面2bとの間の金属板片32cの下端の高さは、ヒータ4の最下部の高さと同じである。ヒータ端部4aとヒータ端部4bとの間の金属板片32bの下端の高さは、ヒータ4の下端4cの高さより上方である。これらの金属板片32は、ヒータ4からの輻射熱を受けて加熱される。そしてこの加熱された当該金属板片32が、周囲にある排気を加熱する。従って、ヒータ4と金属板片32が共に脱臭装置1内の排気を加熱する。このことにより、ヒータ4のみによって脱臭装置1内の排気を加熱することに対し、脱臭装置1内の排気をより均一に加熱することができる。従って、排気は整流板10により整流された後、ヒータ4及び金属板片32により均一に加熱されるので、脱臭性能はより一層確保される。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の生ごみ処理装置においては、脱臭装置内へ入る気体の方向が脱臭装置内での流れに対して略垂直であるものにおいて、整流板により気流の不均一が無くなり、良好な脱臭性能が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の部分の正面から見た断面図である。
【図2】同上の脱臭装置の流入部の高さから下方を見た水平断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の流入部の高さから下方を見た水平断面図である。
【図4】本発明の第三実施形態の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の部分の正面から見た断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る生ごみ処理装置の全体を示す一部切欠斜視図である。
【図6】従来技術の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の部分の正面から見た断面図である。
【符号の説明】
1 脱臭装置
2c 流入部(排気流入口)
3 脱臭触媒部
4 ヒータ
7 処理槽
10 整流部(整流板)
30 表裏貫通孔(通気孔)
32 被加熱板
【発明の属する技術分野】
本発明は生ごみ処理装置に関し、詳しくは、生ごみ処理槽内で発生した臭気混じりの空気を加熱触媒脱臭する脱臭装置を備えた生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から微生物の力を利用して有機物及び水分を含有する生ごみを環境に影響を与えない程度に分解処理(発酵)することが行われており、この処理を行う生ごみ処理装置が知られている。
【0003】
この生ごみ処理装置は生ごみ処理槽内にバイオチップと称する木質細片を生ごみ処理材として充填してあり、生ごみ処理槽に設けた投入口から生ごみを生ごみ処理槽内に投入し、生ごみ処理槽に生息する微生物の働きで生ごみを発酵させて分解処理するようになっている。
【0004】
ところが、このように生ごみ処理槽で生ごみを分解処理すると、生ごみ処理槽内で臭気が発生するためにこの臭気を脱臭して排気する必要があり、図6に示すような構造を採用して脱臭するようになっている。生ごみ処理槽の外には脱臭器101を配置してあるが、この脱臭器101はケーシング102内に白金触媒のような触媒103と触媒103を加熱するヒータ104を内装して形成してある。生ごみ処理槽内と脱臭器101のケーシング102の上端とは排気送り管105にて連通させてあり、排気送り管105には排気ファン106を装着してある。しかして排気ファン106を駆動すると生ごみ処理槽内の臭気を含んだ空気は排気送り管105を介して脱臭器101のケーシング102内に送り込まれ、ヒータ104にて加熱される触媒103(200〜250℃程度の温度に加熱される)を通過することで脱臭され、脱臭された空気が排気されるようになっている。
【0005】
ところが、上記の構造の脱臭器101の場合、脱臭運転中に電源が抜かれたりして排気ファン106が停止した場合、ケーシング102の高温の空気が上昇気流によって排気の流れの上流側である排気送り管105や排気ファン106等に逆流するおそれがあり、高温の空気で排気送り管105や排気ファン106等が加熱されるおそれがある。このために排気送り管105や排気ファン106等を耐熱性のある材料にて形成する等の安全設計が必要になるという問題がある。
【0006】
そこで脱臭器内部におけるヒータや触媒を配置したケーシングの上部に、熱溜めとなるバッファー部を設け、ケーシングの側面における前記バッファー部より下の箇所に、排気送り管を連結させる構造にすることが考えられる。
【0007】
この構造において、排気送り管から脱臭装置へ入る、臭気を含んだ気体の方向は略水平方向であるが、脱臭装置内での前記気体の流れる方向は略鉛直である。従って、脱臭装置内に、気体の流れが略90度曲がる領域が存在する。よって、この領域においては、排気送り管から脱臭装置に入る流入口から遠方側の気体の流速が、近傍側のそれよりも高いといった不均一状態となり、故に、気体の加熱のされ方及び脱臭装置内の触媒を通過する状態が脱臭装置の幅方向において不均一になるため、脱臭性能が確保し難くなる可能性が有る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解消するためのものであって、その目的は、脱臭装置内へ入る気体の方向が脱臭装置内での流れに対して略垂直であるものにおいて、気流の不均一を無くし、良好な脱臭性能が確保されるようにした生ごみ処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の生ごみ処理装置においては、生ごみを処理する処理槽と、該処理槽内の気体を排気する排気経路と、該排気経路の途中に設けられた加熱触媒脱臭式の脱臭装置と、を備えるものであって、前記脱臭装置にあっては、脱臭装置内の流路に略直交する位置に前記気体が流入する流入部、及び前記流入部より下流側で且つ脱臭触媒部より上流側に前記気体を整流する整流板が設けられており、該整流板には、開口面積が前記流入部に近い側の方が遠い側よりも大きい、複数の表裏貫通孔が設けられていることを特徴とする。
【0010】
このものにあっては、前記流入部に対し遠い側を流れる前記気体の流速が抑えられ、近い側を流れる前記気体の流速が増加するので、前記脱臭装置への前記気体の流入方向と、脱臭装置内における前記気体の流れる方向が略垂直であるにもかかわらず、脱臭装置内における気流の不均一が無くなり、良好な脱臭性能が確保される。
【0011】
請求項2においては、請求項1記載の生ごみ処理装置において、前記脱臭装置内で前記気体を加熱する加熱手段の形状は、前記脱臭装置内の前記気体の流れる方向に平行な略U字形のヒータであり、該ヒータは前記脱臭装置への前記気体の流入方向に平行に配置されており、前記整流板において、前記貫通孔が、前記気体の流入方向に平行な幅における略中央部を除いて、設けられていることを特徴とする。
【0012】
このものにあっては、前記気体は前記整流板の略中央部を除く箇所に流れる。よって、前記気体は前記略U字形のヒータにおける略直線部分の近傍を積極的に流れるようになり、よって効果的に気体が加熱される。したがってより良好な脱臭性能が確保される。
【0013】
請求項3においては、請求項1又は2に記載の生ごみ処理装置において、前記脱臭装置内で前記気体を加熱する加熱手段の形状は、前記脱臭装置内の前記気体の流れる方向に平行な略U字形のヒータであり、前記ヒータに対し平行に、ヒータの輻射熱により加熱される被加熱板が設けられていることを特徴とする。
【0014】
このものにあっては、前記被加熱板が前記ヒータからの輻射熱を受け、加熱される。そしてこの加熱された被加熱板により、該被加熱板の周囲の空気が加熱される。従って、脱臭装置の中の空気を、ヒータ及び被加熱板により、より効果的に均一に加熱することができる。したがってより一層良好な脱臭性能が確保される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を説明する。
【0016】
図5に示す生ごみ処理装置の外殻ケース14内には処理槽7が内装している。この処理槽7内に、微生物が生息したバイオチップと称されるおが屑状の木質細片の担体より成る生ごみ処理材が入れられている。この処理槽7内に生ごみを投入し、前記微生物の働きにより、生ごみを発酵させて分解処理することができる。
【0017】
処理槽7の上部壁面には、生ごみ分解処理により発生する空気(以後排気と称す)を排出する排気吸込口21が設けられている。処理槽7外における排気吸込口21の箇所には、排気ファン6の吸込口が設けられており、排気ファン6の吹出口には、後述する脱臭装置1に送り込むための、排気送り管5の一端が設けられている。排気送り管5の他端は脱臭装置1のケーシング2の側面2bに略垂直に入り込んでいる。この脱臭装置1により、白金触媒のような脱臭触媒部3を加熱して排気を加熱脱臭するようになっている。
【0018】
排気ファン6を駆動すると排気吸込口21から処理槽7内の排気が吸入されて排気送り管5を介して脱臭装置1に入り、脱臭装置1にて加熱脱臭された排気は、脱臭装置の下端に配設された希釈室22を介して排気口(図示せず)から外部に出される。
【0019】
外殻ケース14には外気を外殻ケース14内に吸入する吸気口24を設けてあり、排気ファン6の駆動にて処理槽7内が減圧されることで吸気口24から外殻ケース14外の空気が外殻ケース14内に吸入されるようになっている。外殻ケース14内には吸気口24から脱臭装置1の周囲、ストッカー20、ダクト19、オーバーフロー穴18を介して処理槽7内に至る吸気経路を形成してあり、この吸気口24から吸気された外殻ケース14外の空気が図5の矢印のように上記吸気経路を経て処理槽7内に導くことができるようになっている。脱臭装置1の下には前述の希釈室22を配設してあり、脱臭装置1を希釈室22に連通させてある。外殻ケース14の希釈室22に対応する側面には希釈室22に空気を吸い込む吸い込み口25を設けてあり、この吸い込み口25の部分には吸い込みファン26を配置してある。希釈室22には希釈室22から排気する排気口(図示せず)を設けてある。こうして吸い込みファン26を駆動することで、吸い込み口25から空気を吸い込み、脱臭装置1からの排気に吸い込み口25から吸い込んだ空気を混ぜて希釈し、空気で希釈した温度の低い排気を排気口(図示せず)から排出できるようになっている。
【0020】
脱臭装置1は上下に長い筒状のケーシング2内に略U字状のヒータ4を内装し、ケーシング2内の下部に白金触媒のような脱臭触媒部3を装着して形成されている。ヒータ4は脱臭触媒部3を加熱するものである。ケーシング2は金属のような耐熱性のある材料にて形成されている。ケーシング2の上部には熱を溜めるバッファー部9が設けられており、バッファー部9の下方におけるケーシング2の側面2bには、前述のように排気送り管5の端部が略垂直に連結されている。この排気送り管5を連結した箇所(以降、排気流入口2cと称す)より下方の位置に、脱臭装置1の水平断面を略覆う形状の略平板状の整流板10が配置されている。(図1)
ヒータ4は略U字状になっており、ヒータ4の両端部4a、4bが整流板10に挿通されている。ここで、排気流入口2cから遠い側に位置するヒータ4の端部をヒータ端部4a、排気流入口2cから近い側に位置するヒータ4の端部をヒータ端部4bと称す。
【0021】
整流板10には、ヒータ端部4a近傍に通気孔30aが、ヒータ端部4b近傍に通気孔30bが、夫々設けられている。ここで通気孔30aの径は通気孔30bの径よりも小さい状態である。整流板10の外周端は脱臭装置1のケーシング2の内面に略隙間無く接している。(図2)
脱臭運転を動作させると、ヒータ4に通電され、脱臭触媒部3を加熱する。そして排気ファン6が駆動され、処理槽7内の排気が、排気ファン6及び排気送り管5を通り、排気流入口2cより脱臭装置1へ入る。この脱臭装置1内における、排気流入口2cが接続された箇所では、脱臭装置1に略水平方向から入った排気が、略90°向きを変える。この排気の向きを変える箇所(以後変曲領域と称す)では、排気流入口2cの存するケーシング2の側面2bから離れるに連れ風速が大きくなるといった、風速分布の偏りが生じている。そこでこの変曲領域に整流板10を設けると、通気孔30bの方が通気孔30aよりも大きいので、排気は、排気流入口2cの存するケーシング2の側面2bに近い通気孔30bが、側面2bより遠い通気孔30bよりも優先的に通過するようになる。故に整流板10を通過した排気の風速分布では、上記の偏りが緩和される。よって、排気の風速分布は幅方向に略均一になり、略均一に加熱されるので、良好な脱臭性能が確保される。
【0022】
またこの整流板10においては、脱臭装置1の幅方向における略中央部10cには、通気孔が設けられていない。そのため排気は、ヒータ端部4a及びヒータ端部4bの近傍の通気孔30a及び通気孔30bを通るため、ヒータ4の近傍領域(50a、50b)を積極的に通り、故に排気は効果的に加熱される。従って脱臭性能はより確保される。
【0023】
この整流板10の排気流入口2c近傍部にあっては、端部の一部が切欠されている状態であっても良い。図3は、整流板10におけるケーシング2の側面2bへ当接する側の端部の一部が切欠されている。この切欠部31を有する整流板10がケーシング2内に組み込まれると、この切欠部31も通気孔としての役目をする。また切欠部31を除いた端部では、ケーシング2の側面2bに当接しているので、この整流板10はケーシング2内で左右に動くことはない。この図3の整流板10を使用した脱臭装置1においても、排気はヒータ4の近傍領域を積極的に通るため、排気は効果的に加熱される。よって脱臭性能は確保される。
【0024】
ここで整流板10の下面側には、脱臭装置1の長手方向と平行に、ヒータ端部4aとケーシング2の側面2aとの間、ヒータ端部4aとヒータ端部4bとの間、及びヒータ端部4bとケーシング2の側面2bとの間の箇所に、金属板片32が設けられた構造を考える(図4)。
【0025】
ヒータ端部4aとケーシング2の側面2aとの間の金属板片32a、及びヒータ端部4bとケーシング2の側面2bとの間の金属板片32cの下端の高さは、ヒータ4の最下部の高さと同じである。ヒータ端部4aとヒータ端部4bとの間の金属板片32bの下端の高さは、ヒータ4の下端4cの高さより上方である。これらの金属板片32は、ヒータ4からの輻射熱を受けて加熱される。そしてこの加熱された当該金属板片32が、周囲にある排気を加熱する。従って、ヒータ4と金属板片32が共に脱臭装置1内の排気を加熱する。このことにより、ヒータ4のみによって脱臭装置1内の排気を加熱することに対し、脱臭装置1内の排気をより均一に加熱することができる。従って、排気は整流板10により整流された後、ヒータ4及び金属板片32により均一に加熱されるので、脱臭性能はより一層確保される。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の生ごみ処理装置においては、脱臭装置内へ入る気体の方向が脱臭装置内での流れに対して略垂直であるものにおいて、整流板により気流の不均一が無くなり、良好な脱臭性能が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の部分の正面から見た断面図である。
【図2】同上の脱臭装置の流入部の高さから下方を見た水平断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の流入部の高さから下方を見た水平断面図である。
【図4】本発明の第三実施形態の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の部分の正面から見た断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る生ごみ処理装置の全体を示す一部切欠斜視図である。
【図6】従来技術の生ごみ処理装置に係る脱臭装置の部分の正面から見た断面図である。
【符号の説明】
1 脱臭装置
2c 流入部(排気流入口)
3 脱臭触媒部
4 ヒータ
7 処理槽
10 整流部(整流板)
30 表裏貫通孔(通気孔)
32 被加熱板
Claims (3)
- 生ごみを処理する処理槽と、該処理槽内の気体を排気する排気経路と、該排気経路の途中に設けられた加熱触媒脱臭式の脱臭装置と、を備えるものであって、前記脱臭装置にあっては、脱臭装置内の流路に略直交する位置に前記気体が流入する流入部、及び前記流入部より下流側で且つ脱臭触媒部より上流側に前記気体を整流する整流板、が設けられており、該整流板には、開口面積が前記流入部に近い側の方が遠い側よりも大きい、複数の表裏貫通孔が設けられていることを特徴とする生ごみ処理装置。
- 前記脱臭装置内で前記気体を加熱する加熱手段の形状は、前記脱臭装置内の前記気体の流れる方向に平行な略U字形のヒータであり、該ヒータは前記脱臭装置への前記気体の流入方向に平行に配置されており、前記整流板において、前記貫通孔が、前記気体の流入方向に平行な幅における略中央部を除いて、設けられていることを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
- 前記脱臭装置内で前記気体を加熱する加熱手段の形状は、前記脱臭装置内の前記気体の流れる方向に平行な略U字形のヒータであり、前記ヒータに対し平行に、ヒータの輻射熱により加熱される被加熱板が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生ごみ処理装置。
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