JP3666164B2 - プッシュプル出力回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オペアンプ(演算増幅器)の出力段等に設けられるプッシュプル出力回路に関し、特に信号の出力停止時に出力をオープン状態にするのに好適なプッシュプル出力回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
オペアンプは、例えば図4に示すように、入力段に差動増幅器50を備え、次段に差動増幅器50からの出力を増幅する共通エミッタ増幅器60を備える。また、オペアンプは、共通エミッタ増幅器60からの出力を外部負荷に印加するために、通常、出力段に、NPNトランジスタとPNPトランジスタとからなるプッシュプル出力回路(図示せず)を備える。
【0003】
ところで、オペアンプの出力段に設けられるプッシュプル出力回路は、出力インピーダンスが小さいことから、オペアンプの動作を停止させた場合に、オペアンプの出力端子に接続された外部負荷からオペアンプに電流が流れ込み、外部負荷の動作に影響を与えてしまうといったことがあった。
【0004】
例えば、外部負荷の動作状態を検出するために、外部負荷の動作電圧等を制御するオペアンプの動作を一時的に停止させて、外部負荷の抵抗等を検出しようとする場合、オペアンプの出力インピーダンスが大きく、出力が完全にオープン状態になっていれば、外部負荷の状態を問題なく検出できるが、従来のオペアンプでは、出力インピーダンスが低いことから、外部負荷をオペアンプに接続した状態でその状態を検出することができない。
【0005】
このため、従来では、オペアンプの信号出力経路にアナログスイッチを設け、アナログスイッチをOFFすることにより、オペアンプと外部負荷とを完全に遮断できるようにしていた。
なお、図4に示すオペアンプは、直流電源の高電位側に接続された電源端子と、直流電源の低電位側に接続された接地端子(GND)とを備え、これら各端子間に直流電源から供給される電源電圧Vbにより動作するものである。
【0006】
そして、差動増幅器50は、エミッタが抵抗器R50を介して電源電圧Vbが印加された電源ラインに接続されると共に、ベースが外部から電流制御用の制御信号Vcを受ける制御端子に接続されて、5つのコレクタから制御信号Vcに対応した定電流を出力するPNPトランジスタTr50と、ベースが抵抗器R51を介して反転入力端子(−入力)に接続されると共に、エミッタがPNPトランジスタTr50の第1コレクタに接続され、コレクタが接地されたPNPトランジスタTr51と、ベースがPNPトランジスタTr51のエミッタに接続されると共に、エミッタがPNPトランジスタTr50の第2コレクタに接続されたPNPトランジスタTr52と、ベースが抵抗器R52を介して非反転入力端子(+入力)に接続されると共に、エミッタがPNPトランジスタTr50の第3コレクタに接続され、コレクタが接地されたPNPトランジスタTr53と、ベースがPNPトランジスタTr53のエミッタに接続されると共に、エミッタがPNPトランジスタTr52のエミッタと共にPNPトランジスタ50の第3コレクタに接続されたPNPトランジスタTr54と、エミッタがPNPトランジスタTr50の第4コレクタに接続されると共に、ベースがPNPトランジスタTr52のコレクタに接続され、コレクタが接地されたPNPトランジスタTr55と、エミッタがPNPトランジスタTr50の第5コレクタに接続されると共に、ベースがPNPトランジスタTr54のコレクタに接続され、コレクタが接地されたPNPトランジスタTr56と、コレクタがPNPトランジスタTr52のコレクタ(延いてはPNPトランジスタTr55のベース)に接続されると共に、エミッタがグランドライン(GND)に接続され、ベースが自己のコレクタに接続されたNPNトランジスタTr57と、コレクタがPNPトランジスタTr54のコレクタ(延いてはPNPトランジスタTr56のベース)に接続されると共に、エミッタがグランドライン(GND)に接続され、ベースがNPNトランジスタTr57のベースに接続されて、NPNトランジスタTr57と共にカレントミラー回路を構成するNPNトランジスタTr58とから構成されている。
【0007】
また、共通エミッタ増幅器60は、エミッタが電源ラインに接続されると共に、ベースが前記PNPトランジスタTr50のベースに接続されて、コレクタから定電流を出力する一対のPNPトランジスタTr61,Tr62と、ベースが前記PNPトランジスタ56のエミッタに接続されると共に、コレクタがPNPトランジスタTr61のコレクタに接続され、エミッタが抵抗器R61を介してグランドライン(GND)に接続されたNPNトランジスタTr63と、ベースがNPNトランジスタTr63のエミッタに接続されると共に、エミッタがグランドライン(GND)に接続され、更に、コレクタが、PNPトランジスタTr62のコレクタに接続されると共に、位相補償用のコンデンサC61を介して前記PNPトランジスタTr56のベースに接続されたNPNトランジスタTr64と、NPNトランジスタTr63のコレクタとグランドライン(GND)との間にグランドライン(GND)側をカソードとして直列に接続された一対のダイオードD61,D62とから構成されている。
【0008】
即ち、図4に示すオペアンプは、反転入力端子(−入力)及び非反転入力端子(+入力)からの信号を夫々ダーリントン接続されたPNPトランジスタTr51,Tr52及びTr53,Tr54を介して入力するよう構成され、しかも、位相補償用のコンデンサC61を内蔵した周知のものであり、共通エミッタ増幅器60の信号出力部となるNPNトランジスタTr64のコレクタには、反転入力端子(−入力)及び非反転入力端子(+入力)への入力信号の電位差に対応した電圧が発生することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、オペアンプの出力にアナログスイッチを設けてオペアンプと外部負荷とを遮断できるように構成する場合、アナログスイッチは、通常、CMOSのFETで構成されることから、オペアンプとアナログスイッチとを1チップのIC内に組み込むには、ICの製造にBiCMOS工程が必要となり、ICのコストアップを招くといった問題があった。
【0010】
一方、特公平7−52816号公報には、出力をオープン状態にし得るプッシュプル出力回路として、プッシュプル回路を構成するNPNトランジスタ及びPNPトランジスタのうち、コレクタが直流電源の高電位側に接続されるNPNトランジスタのベースを抵抗器を介して直流電源の低電位側に接続し、コレクタが直流電源の低電位側に接続されるPNPトランジスタのベースを抵抗器を介して直流電源の高電位側に接続し、単一の定電流回路を利用して一定のバイアス電流を流し、このバイアス電流のうち各トランジスタのベースに流れる電流を入力信号に応じて制御するようにしたものが開示されている。そして、この公報によれば、定電流回路の動作を停止させれば、NPNトランジスタ及びPNPトランジスタが共にオフし、しかもこれら各トランジスタのベースは夫々抵抗器を介して低電位及び高電位に保持されることから、出力をオープン状態に保持できるとされている。
【0011】
このため、上記公報に開示されたプッシュプル出力回路をオペアンプの出力段に適用すれば、アナログスイッチを用いることなく、オペアンプの動作停止時に出力をオープン状態にすることができることになる。
しかし、上記公報に開示されたプッシュプル回路では、外部負荷側より出力端子に回り込む電圧が低い場合には問題ないものの、この電圧が高くなると、NPNトランジスタがブレークダウンしてしまい、オープン状態を保持することができなくなるといった問題があった。
【0012】
即ち、上記公報に開示されたプッシュプル出力回路をオペアンプの出力段に適用する場合、プッシュプル出力回路70としては、例えば図5に示す如く、コレクタが電源ライン(Vb)に接続され、エミッタが出力端子に接続され、ベースが抵抗器R71を介してグランドライン(GND)に接続されたNPNトランジスタTr71と、コレクタがグランドライン(GND)に接続され、エミッタが出力端子に接続され、ベースが抵抗器R72を介して電源ライン(Vb)に接続されたPNPトランジスタTr72と、電源ライン(Vb)からNPNトランジスタTr71のベース側に定電流を流す定電流回路71と、NPNトランジスタTr71のベース側をアノードとして、各トランジスタTr71,Tr72のベース間に直列に接続された一対のダイオードD71,D72と、から構成し、共通エミッタ増幅器60の出力をPNPトランジスタTr72のベースに接続するようにすればよい。
【0013】
そして、プッシュプル出力回路70からの信号出力を停止させる際には、図5にスイッチSW71,SW72にて模式的に表すように、外部から出力停止信号を入力することにより、共通エミッタ増幅器60からの信号の出力を遮断させると共に、定電流回路71からの定電流の出力を停止させるようにすればよい。
【0014】
しかし、このようなプッシュプル出力回路70では、NPNトランジスタTr71のベースがグランドライン(GND)にプルダウンされることから、出力端子に、NPNトランジスタTr71のベース−エミッタ間に形成されるダイオードの降伏電圧よりも高い電圧が回り込むと、NPNトランジスタTr71がブレークダウンして、出力インピーダンスが低くなってしまう。
【0015】
従って、上記公報に開示されたプッシュプル出力回路においても、出力を完全にオープン状態に保持することはできず、出力端子に接続された外部負荷の動作に影響を与えてしまうことがある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、信号の出力停止時に、出力を確実にオープン状態に保持することのできるプッシュプル出力回路を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載のプッシュプル出力回路は、図1(a)に例示する如く、コレクタが直流電源の高電位(Vb)側に接続され、エミッタが出力端子(Tout )に接続された第1のNPNトランジスタ(Tr1)と、コレクタが直流電源の低電位(GND)側に接続され、エミッタが出力端子(Tout )に接続された第1のPNPトランジスタ(Tr2)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース−エミッタ間、及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベース−エミッタ間に、夫々設けられた抵抗体(R1,R2)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースに信号を入力する入力部(2)と、外部から出力停止信号を受けると、入力部(2)と第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースとの接続を遮断する出力停止回路4とを備え、入力部(2)を、直流電源の高電位(Vb)側から第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース側に定電流を供給する第1の定電流回路(6a)と、第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベース側から直流電源の低電位(GND)側へ定電流を供給する第2の定電流回路(6b)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースに信号を入力する信号入力部(T in )と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースと第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースとの間に接続され、各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース間を各トランジスタ(Tr1,Tr2)が動作可能な電位差に保持するレベルシフト回路(8)とから構成し、出力停止回路(4)を、外部から出力停止信号を受けると、第1及び第2の定電流回路(6a,6b)の動作を停止させると共に、信号入力部(T in )から第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースへの信号入力を遮断するように構成したことを特徴とする。
【0017】
このように構成された請求項1に記載のプッシュプル出力回路においては、第1の定電流回路(6a),レベルシフト回路(8),第2の定電流回路(6b)を介して、各トランジスタ(Tr1,Tr2)駆動のためのバイアス電流が流れ、出力端子(T out )からは、信号入力部T in からの入力信号に応じた信号が出力される。また、このプッシュプル出力回路においては、外部から出力停止信号を入力すれば、出力停止回路(4)が、第1及び第2の定電流回路(6a,6b)の動作を停止させると共に、信号入力部(T in )から第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースへの信号入力を遮断させる。この結果、各トランジスタ(Tr1,Tr2)は共にOFF状態になる。そして、これら各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース−エミッタ間は、夫々、抵抗体(R1,R2)を介して接続されていることから、各トランジスタ(Tr1,Tr2)がOFF状態にあるときに、出力端子(Tout )に接続された外部負荷から出力端子(Tout )に回り込んだ電圧によって、トランジスタ(Tr1,Tr2)がブレークダウンするようなことはなく、出力を確実にオープン状態に保持することができる。従って、請求項1に記載のプッシュプル出力回路によれば、信号の出力停止時に、出力端子(Tout )に入力される外乱によって出力インピーダンスが低下し、出力端子(Tout )に接続された外部負荷の動作に影響を与えるといったことを確実に防止できる。
【0020】
次に、請求項2に記載のプッシュプル出力回路は、図1(b)に例示する如く、コレクタが直流電源の高電位(Vb)側に接続され、エミッタが出力端子(T out )に接続された第1のNPNトランジスタ(Tr1)と、コレクタが直流電源の低電位(GND)側に接続され、エミッタが出力端子(T out )に接続された第1のPNPトランジスタ(Tr2)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース−エミッタ間、及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベース−エミッタ間に、夫々設けられた抵抗体(R1,R2)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースに信号を入力する入力部(2)と、外部から出力停止信号を受けると、入力部(2)と第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースとの接続を遮断する出力停止回路4とを備え、入力部(2)を、第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベース側から直流電源の低電位(GND)側へ定電流を供給する第2の定電流回路(6b)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースに信号を入力する信号入力部(Tin)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースと第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースとの間に接続され、各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース間を各トランジスタ(Tr1,Tr2)が動作可能な電位差に保持するレベルシフト回路(8)とから構成し、出力停止回路(4)を、外部から出力停止信号を受けると、第2の定電流回路(6b)の動作を停止させると共に、信号入力部(Tin)から第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースへの信号入力を遮断するように構成したことを特徴とする。
【0021】
このように構成された請求項2に記載のプッシュプル出力回路においては、信号入力部(Tin)に接続される外部回路側から、レベルシフト回路(8)及び第2の定電流回路(6b)を介して、各トランジスタ(Tr1,Tr2)駆動のためのバイアス電流が流れ、出力端子(Tout )からは、信号入力部Tinに接続された外部回路側からの入力信号に応じた信号が出力される。そして、この請求項2に記載のプッシュプル出力回路においても、請求項1に記載の回路と同様、プッシュプル出力段を構成する各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース−エミッタ間に抵抗体(R1,R2)を備えているので、出力停止回路(4)に出力停止信号を入力して、第2の定電流回路(6b)の動作を停止させると共に、信号入力部(Tin)から第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースへの信号入力を遮断させれば、各トランジスタ(Tr1,Tr2)をOFF状態に保持して、出力を確実にオープン状態にすることができる。
【0022】
また次に請求項3に記載のプッシュプル出力回路は、図1(c)に例示する如く、コレクタが直流電源の高電位(Vb)側に接続され、エミッタが出力端子(T out )に接続された第1のNPNトランジスタ(Tr1)と、コレクタが直流電源の低電位(GND)側に接続され、エミッタが出力端子(T out )に接続された第1のPNPトランジスタ(Tr2)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース−エミッタ間、及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベース−エミッタ間に、夫々設けられた抵抗体(R1,R2)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースに信号を入力する入力部(2)と、外部から出力停止信号を受けると、入力部(2)と第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースとの接続を遮断する出力停止回路4とを備え、入力部(2)を、直流電源の高電位(Vb)側から第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース側に定電流を供給する第1の定電流回路(6a)と、第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースに信号を入力する信号入力部(Tin)と、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースと第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースとの間に接続され、各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース間を各トランジスタ(Tr1,Tr2)が動作可能な電位差に保持するレベルシフト回路(8)とから構成し、出力停止回路(4)を、外部から出力停止信号を受けると、第1の定電流回路(6a)の動作を停止させると共に、信号入力部(Tin)から第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースへの信号入力を遮断するように構成したことを特徴とする。
【0023】
このように構成された請求項3に記載のプッシュプル出力回路においては、第1の定電流回路(6a)及びレベルシフト回路(8)を介して、信号入力部(Tin)に接続される外部回路側に、各トランジスタ(Tr1,Tr2)駆動のためのバイアス電流が流れ、出力端子(Tout )からは、信号入力部Tinに接続された外部回路側からの入力信号に応じた信号が出力される。そして、この請求項3に記載のプッシュプル出力回路においても、請求項1、2に記載の回路と同様、プッシュプル出力段を構成する各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース−エミッタ間に抵抗体(R1,R2)を備えているので、出力停止回路(4)に出力停止信号を入力して、第1の定電流回路(6a)の動作を停止させると共に、信号入力部(Tin)から第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースへの信号入力を遮断させれば、各トランジスタ(Tr1,Tr2)をOFF状態に保持して、出力を確実にオープン状態にすることができる。
【0024】
ここで、本発明(請求項1〜請求項3)のプッシュプル出力回路においては、図1(a)〜(c)に夫々スイッチで模式的に表した出力停止回路(4)が、外部から出力停止信号を受けた際に、定電流回路(6a,6b)の動作を停止させると共に信号入力部(Tin)からの信号入力を遮断させることにより、出力をオープン状態に保持するように構成されているが、出力停止回路(4)が出力停止信号を受けてから、第1のNPNトランジスタ(Tr1)及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)がOFFするまでの時間は、出力停止回路(4)や定電流回路(6a,6b)を構成するトランジスタの応答遅れによって一定にすることはできない。
【0025】
そして、この時間のばらつきにより、第1のNPNトランジスタ(Tr1)が第1のPNPトランジスタ(Tr2)よりも早くOFF状態になると、出力端子(Tout )は一時的に直流電源の低電位側電位(GND)となり、逆に第1のPNPトランジスタ(Tr2)が第1のNPNトランジスタ(Tr1)よりも早くOFF状態になると、出力端子(Tout )は一時的に直流電源の高電位側電位(Vb)となる。
【0026】
一方、プッシュプル出力回路の出力端子(Tout )に接続される外部負荷には、出力端子(Tout )が直流電源の高電位側電位(Vb)となって、電源電圧が印加されると、大電流が流れて故障するものとか、或いは、出力端子(Tout )が直流電源の低電位側電位(GND)となって、グランドラインに接地されると、大電流が流れて故障するものがある。
【0027】
このため、請求項1〜請求項3に記載のプッシュプル出力回路を構成する出力停止回路(4)としては、請求項4に記載のように、定電流回路(6a,6b)及び出力停止回路(4)を構成するバイポーラトランジスタのスイッチング遅れによって決定される所定順序で、定電流回路(6a,6b)の動作を停止させると共に信号入力部(Tin)からの信号入力を遮断するように構成することが好ましい。
【0028】
つまり、定電流回路(6a,6b)及び出力停止回路(4)を構成するバイポーラトランジスタのスイッチング遅れによって、出力停止信号入力時に、NPNトランジスタ(Tr1)がPNPトランジスタ(Tr2)よりも必ず先にOFFするように構成すれば、出力端子が直流電源の高電位側電位となるのを防止でき、逆に、出力停止信号入力時に、PNPトランジスタ(Tr2)がNPNトランジスタ(Tr1)よりも必ず先にOFFするように構成すれば、出力端子が直流電源の低電位側電位となるのを防止できる。
【0029】
そして、請求項4に記載のプッシュプル出力回路によれば、プッシュプル出力段を構成する一対のトランジスタ(Tr1,Tr2)が出力停止信号の入力後にOFFする順序を、定電流回路及び出力停止回路を構成するバイポーラトランジスタのスイッチング遅れ(換言すればその回路構成)によって決定できることから、出力端子(Tout )に接続される外部負荷の特性に応じて、出力停止信号入力後に先にOFFさせるトランジスタを任意に設定することが可能となり、出力端子(Tout )に接続可能な外部負荷が制限されるといったことを防止できる。従って、本発明のプッシュプル出力回路は、汎用性の高い出力回路となり得る。
【0030】
またこのように、出力停止信号の入力後に、プッシュプル出力段を構成する一対のトランジスタ(Tr1,Tr2)の内のいずれを先にOFFさせるかは、定電流回路及び出力停止回路の回路構成によって適宜設定すればよいが、例えば、請求項3に記載のプッシュプル出力回路において、定電流回路及び出力停止回路を請求項5に記載のように構成した場合には、一対の出力トランジスタ(Tr1,Tr2)のうち、NPNトランジスタ(Tr1)がPNPトランジスタ(Tr2)よりも先にOFFして、出力端子が高電位になるのを防止でき、定電流回路及び出力停止回路を請求項6に記載のように構成した場合には、一対の出力トランジスタ(Tr1,Tr2)のうち、PNPトランジスタ(Tr2)がNPNトランジスタ(Tr1)よりも先にOFFして、出力端子が低電位になるのを防止できる。なお、この請求項5及び請求項6に記載のプッシュプル出力回路の構成及び動作については、後述の第1実施例及び第2実施例にて詳細に説明する。
【0031】
また次に、請求項1〜請求項3に記載のプッシュプル出力回路において、各トランジスタ(Tr1,Tr2)のベース間に設けられるレベルシフト回路(8)としては、例えば、請求項7に記載の如く、アノードが第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベースに接続された第1のダイオード(D1)と、アノードが第1のダイオード(D1)のカソードに接続され、カソードが第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベースに接続された第2のダイオード(D2)との2つのダイオードから構成すればよい(図1(a)〜(c)参照)。
【0032】
そして、請求項1に記載のプッシュプル出力回路のように、第1のNPNトランジスタ(Tr1)のベース側及び第1のPNPトランジスタ(Tr2)のベース側に、夫々、第1及び第2の定電流回路(6a,6b)を備えたプッシュプル出力回路においては、これら各ダイオード(D1,D2)の接続点に信号入力部(Tin)を接続するようにすれば(図1(a)参照)、信号入力部(Tin)に入力された入力信号を、その信号レベルを変化させることなく出力端子(Tout )から出力することができる。
【0033】
また、本発明(請求項1〜請求項7)のプッシュプル出力回路によれば、アナログスイッチ等を用いることなく、出力をオープン状態に保持できることから、請求項8に記載のように、入力段に差動増幅器50を備えたオペアンプの出力段として使用することができる(図1(b),(c))。そして、この場合、差動増幅器等の他の回路と共にIC化する際、BiCMOS工程を必要としないことから、オペアンプのIC化を容易に図ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面と共に説明する。
図2は、差動増幅器30と共通エミッタ増幅器40とからなるオペアンプの出力段に、本発明(特に請求項5)が適用されたプッシュプル出力回路10を追加することにより構成された第1実施例のオペアンプの回路構成を表す。
【0035】
なお、差動増幅器30は、図4に示した差動増幅器50と全く同様に構成されており、共通エミッタ増幅器40は、図4に示した共通エミッタ増幅器60からPNPトランジスタTr62を削除した点以外は図4の共通エミッタ増幅器60と全く同様に構成されているため、図2において、図4と同一素子に同一符号を付与し、差動増幅器30及び共通エミッタ増幅器40の説明は省略する。
【0036】
図2に示す如く、本実施例のプッシュプル出力回路10は、信号(Vout )出力用のトランジスタとして、コレクタが電源ラインを介して直流電源の高電位側に接続され、エミッタが出力端子に接続された第1のNPNトランジスタTr1と、コレクタがグランドラインを介して直流電源の低電位側に接続され、エミッタが出力端子に接続された第1のPNPトランジスタTr2とを備える。そして、NPNトランジスタTr1のベース−エミッタ間、及びPNPトランジスタTr2のベース−エミッタ間には、夫々、抵抗器R1,R2が接続されている。
【0037】
また、NPNトランジスタTr1のベースとPNPトランジスタTr2のベースとの間には、互いに直列接続された一対のダイオードD1,D2が設けられている。これらダイオードD1,D2は、バイアス電流供給時に各トランジスタTr1,Tr2のベース間電圧を各トランジスタTr1,Tr2が動作可能なダイオード2個分の順方向電圧(約1.4V)に保持するためのものであり、アノードがNPNトランジスタTr1のベース側となり、カソードがPNPトランジスタTr2のベース側となるように、互いに順方向に接続されている。
【0038】
そして、PNPトランジスタTr2のベースは、共通エミッタ増幅器40の出力トランジスタであるNPNトランジスタTr64のコレクタに接続されており、共通エミッタ増幅器40からの出力は、PNPトランジスタTr2のベースに入力される。
【0039】
次に、NPNトランジスタTr1のベースと電源ラインとの間には、NPNトランジスタTr1及びPNPトランジスタTr2を駆動するための一定バイアス電流を供給するために、エミッタが電源ラインに接続され、コレクタがNPNトランジスタTr1のベースに接続された第2のPNPトランジスタTr3が設けられている。そして、このPNPトランジスタTr3のベースには、第3のPNPトランジスタTr4のベースが接続されている。
【0040】
PNPトランジスタTr4は、PNPトランジスタTr3と共に第1のカレントミラー回路を構成するものであり、2個のコレクタを有する。そして、PNPトランジスタTr4のエミッタは電源ラインに接続され、一方のコレクタ(第1コレクタ)は自己のベースに接続されている。なお、このように第1のカレントミラー回路を構成するPNPトランジスタTr3及びTr4のベースは、抵抗器R0を介して電源ラインに接続されている。
【0041】
またPNPトランジスタTr4の第1コレクタは、エミッタがグランドラインに接続された第2のNPNトランジスタTr5のコレクタに接続されており、NPNトランジスタTr5のベースは、第3のNPNトランジスタTr6のベースに接続されている。また、このNPNトランジスタTr6のエミッタはグランドラインに接続され、コレクタは、自己のベースに接続されると共に、エミッタが電源ラインに接続されたPNPトランジスタTr11のコレクタに接続されている。そして、PNPトランジスタTr11のベースは、差動増幅器30内のPNPトランジスタTr50及び共通エミッタ増幅器40内のPNPトランジスタTr61のベースと共に、外部から電流制御用の制御信号Vcを受ける制御端子に接続されている。
【0042】
この結果、PNPトランジスタTr11は、電源ラインからNPNトランジスタTr6側に定電流を流す第1の定電流源として機能し、NPNトランジスタTr6には、定電流が流れる。また、NPNトランジスタTr6とNPNトランジスタTr5は、第2のカレントミラー回路を構成していることから、NPNトランジスタTr5にも、NPNトランジスタTr6と同じ定電流が流れ、延いては、PNPトランジスタTr4及びPNPトランジスタTr3にも同じ定電流が流れる。つまり、本実施例では、PNPトランジスタTr3,Tr4,Tr11、及びNPNトランジスタTr5,Tr6がバイアス電流供給用の定電流回路として機能する。
【0043】
次に、NPNトランジスタTr6のコレクタ及びエミッタには、夫々、第4のNPNトランジスタTr7のコレクタ及びエミッタが接続されている。そして、このNPNトランジスタTr7のベースは、外部から出力停止信号を入力するための入力端子に接続されている。従って、この入力端子に、出力停止信号としてハイレベルの信号が入力されると、NPNトランジスタTr7はON状態となって、PNPトランジスタTr11から供給される定電流をグランドライン側に流し、NPNトランジスタTr5及びTr6から構成される第2のカレントミラー回路、及びPNPトランジスタTr4及びTr3から構成される第1のカレントミラー回路に流れる電流を順に遮断する。
【0044】
一方、第1のカレントミラー回路を構成するPNPトランジスタTr4のもう一つのコレクタ(第2コレクタ)は、第5のNPNトランジスタTr8のベースに接続されると共に、抵抗器R3を介してグランドラインに接続されている。また、NPNトランジスタTr8のエミッタはグランドラインに接続され、コレクタは、エミッタが電源ラインに接続されたPNPトランジスタTr12のコレクタに接続されると共に、エミッタがグランドラインに接続された第6のNPNトランジスタTr9のベースに接続されている。
【0045】
なお、PNPトランジスタTr12は、PNPトランジスタTr11と同様、差動増幅器30内のPNPトランジスタTr50及び共通エミッタ増幅器40内のPNPトランジスタTr61のベースと共に、外部から電流制御用の制御信号Vcを受ける制御端子に接続されており、電源ラインからNPNトランジスタTr8側に定電流を流す第2の定電流源として機能する。またNPNトランジスタTr9のコレクタは、共通エミッタ増幅器40の出力トランジスタであるNPNトランジスタTr64のベースに接続されている。
従って、NPNトランジスタTr8は、PNPトランジスタTr4が動作しているとき、換言すれば定電流回路が動作しているときにON状態となって、PNPトランジスタTr12から供給された定電流をグランドライン側に流し、定電流回路が動作を停止しているときには、OFF状態となる。また、NPNトランジスタTr8がOFF状態になると、PNPトランジスタTr12から供給された定電流は、NPNトランジスタTr9のベース電流として、NPNトランジスタTr9側に流れこみ、NPNトランジスタTr9がON状態となる。そして、このようにNPNトランジスタTr9がON状態となると、NPNトランジスタTr64のベースがNPNトランジスタTr9を介してグランドラインに接地されることになるため、NPNトランジスタTr64はOFFし、共通エミッタ増幅器40からプッシュプル出力回路10への信号入力は遮断され、共通エミッタ増幅器40の出力はオープン状態となる。
【0046】
つまり、本実施例では、外部から出力停止信号(ハイレベル)を受けて定電流回路の動作を停止させるNPNトランジスタTr7と、定電流回路の動作停止によって共通エミッタ増幅器40からの信号の出力を遮断するNPNトランジスタTr8,Tr9及びPNPトランジスタTr12とにより、本発明の出力停止回路が実現される。
【0047】
以上説明したように、本実施例のオペアンプにおいては、出力停止信号入力用の入力端子がローレベルであるとき(つまり出力停止信号の非入力時)には、NPNトランジスタTr7がOFF状態となって、PNPトランジスタTr11に流れる電流値と同じ定電流が、NPNトランジスタTr6,NPNトランジスタTr5,PNPトランジスタTr4,PNPトランジスタTr3に流れ、出力トランジスタTr1,Tr2がバイアスされる。またこのとき、NPNトランジスタTr9はOFF状態となるため、共通エミッタ増幅器40からは差動増幅器30の反転入力端子(−入力)及び非反転入力端子(+入力)に夫々入力された入力信号の電位差に対応した信号が出力される。この結果、プッシュプル出力回路10の出力端子からは、この信号に対応した電圧が出力され、通常のオペアンプとして機能する。
【0048】
一方、出力停止信号入力用の入力端子に、出力停止信号(ハイレベル)を入力すると、NPNトランジスタTr7がONし、NPNトランジスタTr6及びTr5、PNPトランジスタTr4及びTr3が、カレントミラー回路としての機能を停止する。この結果、NPNトランジスタTr1のベースはフローティング状態となるが、NPNトランジスタTr1はベース−エミッタ間に設けられた抵抗器R1により、エミッタと同じ電位となるため、NPNトランジスタTr1は安定な状態でOFFする。
【0049】
また、PNPトランジスタTr4及びTr3がカレントミラー回路としての機能を停止すると、NPNトランジスタTr8がOFFし、NPNトランジスタTr9がONして、共通エミッタ増幅器40の出力トランジスタ(NPNトランジスタTr64)をOFFさせるため、PNPトランジスタTr2のベースもフローティング状態となる。そしてこのとき、PNPトランジスタTr2のベースは、ベース−エミッタ間に設けられた抵抗器R2により、エミッタと同じ電位となるため、PNPトランジスタTr2も安定な状態でOFFする。
【0050】
そして、このようにプッシュプル出力回路10の出力トランジスタTr1,Tr2がOFFした状態では、出力端子に接続された外部負荷側からの回り込みにより出力端子が高電圧になったとしても、出力トランジスタTr1,Tr2がブレークダウンするようなことはなく、出力を安定したオープン状態に保持することが可能となる。
【0051】
また、本実施例では、第1のカレントミラー回路を構成するPNPトランジスタTr4,Tr3のベースを、抵抗器R0を介して、電源ラインに接続していることから、出力停止時に、このベースにリーク電流が流れたとしても、PNPトランジスタTr3が動作してNPNトランジスタTr1側にバイアス電流が流れるようなことはない。つまり、本実施例では、第1のカレントミラー回路に設けた抵抗器R0によって、より安定したオープン状態を保持することができる。
【0052】
ここで、本実施例では、回路構成上、出力停止信号(ハイレベル)が入力されると、まず第1のカレントミラー回路の動作が停止して、NPNトランジスタTr1側への定電流の供給が遮断され、その後、共通エミッタ増幅器40の出力トランジスタTr64がオフして、PNPトランジスタTr2への信号入力が遮断される。この結果、出力停止時には、一対の出力トランジスタTr1,Tr2のうち、まずNPNトランジスタTr1がオフし、次にPNPトランジスタTr2がOFFすることになる。
【0053】
従って、本実施例のオペアンプによれば、出力停止時に出力端子が一時的にグランド電位まで低下することになり、外部負荷がこのような条件下でも正常動作するシステムであれば問題ないが、オペアンプの出力端子がグランド電位まで低下すると外部負荷に不具合が生じるシステムでは使用できない。
【0054】
しかし、本実施例のプッシュプル出力回路10は、内部回路を少し変更するだけで、出力トランジスタTr1,Tr2がOFFする順序を変更できるため、どのようなシステムでも容易に対応させることができる。
以下、出力トランジスタTr1,Tr2がOFFする順序が上記実施例とは逆になるように構成したプッシュプル出力回路(請求項6に対応した回路)20を備えたオペアンプについて、本発明の第2実施例として説明する。
【0055】
図3に示す如く、本実施例のオペアンプは、図2に示したオペアンプと略同様の構成をしており、上記実施例と異なる点は、プッシュプル出力回路20において、第1のカレントミラー回路を構成する第3のPNPトランジスタTr4が、自己のベースに接続される第1コレクタのみを備えたPNPトランジスタから構成され、第4のNPNトランジスタTr7のベースが抵抗器R21を介して第5のNPNトランジスタTr8のコレクタに接続され、第5のNPNトランジスタTr8のコレクタが抵抗器R22を介して第6のNPNトランジスタTr9のベースに接続され、出力停止信号入力用の入力端子がNPNトランジスタTr8のベースに接続されている点である。なお、この点以外は、図2に示したオペアンプと全く同様であるため、説明は省略する。
【0056】
このように構成された本実施例のプッシュプル出力回路20においては、出力停止信号としてローレベルの信号を入力端子に入力すれば、NPNトランジスタTr8がOFF状態となり、NPNトランジスタTr9及びTr7が共にON状態となる。そして、NPNトランジスタTr9がON状態となると、共通エミッタ増幅器40の出力トランジスタ(NPNトランジスタTr64)がOFFするため、一対の出力トランジスタTr1,Tr2のうちのPNPトランジスタTr2がOFFする。また、NPNトランジスタTr7がON状態となると、第2のカレントミラー回路及び第1のカレントミラー回路を構成するトランジスタTr6,Tr5,Tr4,Tr3が順にOFFすることから、もう一方の出力トランジスタ(NPNトランジスタTr1)は、PNPトランジスタTr2よりも後にOFF状態となる。従って、本実施例では、出力停止信号(ローレベル)入力後に、PNPトランジスタTr2が先にOFFし、その後NPNトランジスタTr1がOFFすることになり、出力停止時、出力端子は一時的に電源電圧まで上昇する。従って、本実施例のオペアンプは、外部負荷がオペアンプから電源電圧Vbが出力されても正常動作し得るシステムにおいて使用することができる。
【0057】
なお、本実施例のオペアンプにおいては、出力停止信号としてローレベルの信号を入力することにより動作を停止するため、オペアンプとして通常動作させる際には、出力停止信号入力用の入力端子にハイレベルの信号を入力して、NPNトランジスタTr8をONさせればよい。
【0058】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、本発明を適用したプッシュプル出力回路10,20を出力段に備えたオペアンプについて説明したが、本発明のプッシュプル出力回路は、例えばコンパレータ等、オペアンプ以外の回路の出力段として使用できる。また、上記実施例では、反転入力端子(−入力)及び非反転入力端子(+入力)からの信号を夫々ダーリントン接続されたPNPトランジスタTr51,Tr52及びTr53,Tr54を介して入力するよう構成された差動増幅器を備え、しかも、位相補償用のコンデンサC61を内蔵したオペアンプを例にとり説明したが、本発明のプッシュプル出力回路は、どのようなタイプのオペアンプであっても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプッシュプル出力回路の基本構成を説明する説明図である。
【図2】 第1実施例のオペアンプの回路構成を表す電気回路図である。
【図3】 第2実施例のオペアンプの回路構成を表す電気回路図である。
【図4】 従来のオペアンプの一例を表す電気回路図である。
【図5】 従来のプッシュプル出力回路をオペアンプの出力段に設けた場合の回路構成を説明する説明図である。
【符号の説明】
2…入力部 4…出力停止回路 6a,6b…定電流回路
8…レベルシフト回路 10,20…プッシュプル出力回路
30…差動増幅器 D1,D2…ダイオード R1,R2…抵抗器
Tr1,Tr5,Tr6,Tr7,Tr8,Tr9…NPNトランジスタ
Tr2,Tr3,Tr4,Tr11,Tr12…PNPトランジスタ

Claims (8)

  1. コレクタが直流電源の高電位側に接続され、エミッタが出力端子に接続された第1のNPNトランジスタと、
    コレクタが前記直流電源の低電位側に接続され、エミッタが前記出力端子に接続された第1のPNPトランジスタと、
    前記第1のNPNトランジスタのベース−エミッタ間、及び前記第1のPNPトランジスタのベース−エミッタ間に、夫々設けられた抵抗体と、
    前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースに信号を入力する入力部と、
    外部から出力停止信号を受けると、前記入力部と前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースとの接続を遮断する出力停止回路と、
    を備え、前記入力部は、
    前記直流電源の高電位側から前記第1のNPNトランジスタのベース側に定電流を供給する第1の定電流回路と、
    前記第1のPNPトランジスタのベース側から前記直流電源の低電位側へ定電流を供給する第2の定電流回路と、
    前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースに信号を入力する信号入力部と、
    前記第1のNPNトランジスタのベースと前記第1のPNPトランジスタのベースとの間に接続され、各トランジスタのベース間を各トランジスタが動作可能な電位差に保持するレベルシフト回路と、
    から構成され、前記出力停止回路は、外部から出力停止信号を受けると、前記第1及び第2の定電流回路の動作を停止させると共に、前記信号入力部から前記第1のNPNトランジスタのベース及び第1のPNPトランジスタのベースへの信号入力を遮断することを特徴とするプッシュプル出力回路。
  2. コレクタが直流電源の高電位側に接続され、エミッタが出力端子に接続された第1のNPNトランジスタと、
    コレクタが前記直流電源の低電位側に接続され、エミッタが前記出力端子に接続された第1のPNPトランジスタと、
    前記第1のNPNトランジスタのベース−エミッタ間、及び前記第1のPNPトランジスタのベース−エミッタ間に、夫々設けられた抵抗体と、
    前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースに信号を入力する入力部と、
    外部から出力停止信号を受けると、前記入力部と前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースとの接続を遮断する出力停止回路と、
    を備え、前記入力部は、
    前記第1のPNPトランジスタのベース側から前記直流電源の低電位側へ定電流を供給する第2の定電流回路と、
    前記第1のNPNトランジスタのベースに信号を入力する信号入力部と、
    前記第1のNPNトランジスタのベースと前記第1のPNPトランジスタのベースとの間に接続され、各トランジスタのベース間を各トランジスタが動作可能な電位差に保持するレベルシフト回路と、
    から構成され、前記出力停止回路は、外部から出力停止信号を受けると、前記第2の定電流回路の動作を停止させると共に、前記信号入力部から前記第1のNPNトランジスタのベースへの信号入力を遮断することを特徴とするプッシュプル出力回路。
  3. コレクタが直流電源の高電位側に接続され、エミッタが出力端子に接続された第1のNPNトランジスタと、
    コレクタが前記直流電源の低電位側に接続され、エミッタが前記出力端子に接続された第1のPNPトランジスタと、
    前記第1のNPNトランジスタのベース−エミッタ間、及び前記第1のPNPトランジスタのベース−エミッタ間に、夫々設けられた抵抗体と、
    前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースに信号を入力する入力部と、
    外部から出力停止信号を受けると、前記入力部と前記第1のNPNトランジスタのベース及び前記第1のPNPトランジスタのベースとの接続を遮断する出力停止回路と、
    を備え、前記入力部は、
    前記直流電源の高電位側から前記第1のNPNトランジスタのベース側に定電流を供給する第1の定電流回路と、
    前記第1のPNPトランジスタのベースに信号を入力する信号入力部と、
    前記第1のNPNトランジスタのベースと前記第1のPNPトランジスタのベースとの間に接続され、各トランジスタのベース間を各トランジスタが動作可能な電位差に保持するレベルシフト回路と、
    から構成され、前記出力停止回路は、外部から出力停止信号を受けると、前記第1の定電流回路の動作を停止させると共に、前記信号入力部から前記第1のPNPトランジスタのベースへの信号入力を遮断することを特徴とするプッシュプル出力回路。
  4. 前記定電流回路及び出力停止回路は複数のバイポーラトランジスタから構成され、前記出力停止回路は、前記出力停止信号を受けると、前記各バイポーラトランジスタのスイッチング遅れによって決定される所定順序で、前記定電流回路の動作を停止させると共に前記信号入力部からの信号入力を遮断することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか記載のプッシュプル出力回路。
  5. 請求項3に記載のプッシュプル出力回路において、
    前記第1の定電流回路は、
    エミッタが前記直流電源の高電位側に接続され、コレクタが前記第1のNPNトランジスタのベースに接続された第2のPNPトランジスタと、2個のコレクタを有し、エミッタが前記直流電源の高電位側に接続されると共に、ベースが前記第2のPNPトランジスタのベースに接続され、第1コレクタが自己のベースに接続されて、前記第2のPNPトランジスタと共に第1のカレントミラー回路を構成する第3のPNPトランジスタと、コレクタが前記第3のPNPトランジスタの第1コレクタに接続され、エミッタが前記直流電源の低電位側に接続された第2のNPNトランジスタと、エミッタが前記直流電源の低電位側に接続されると共に、ベースが前記第2のPNPトランジスタのベースに接続され、コレクタが自己のベースに接続されて、前記第2のNPNトランジスタと共に第2のカレントミラー回路を構成する第3のNPNトランジスタと、前記直流電源の高電位側と前記第3のNPNトランジスタのコレクタとの間に設けられた第1の定電流源と、から構成され、前記出力停止回路は、コレクタ及びエミッタが夫々前記第3のNPNトランジスタのコレクタ及びエミッタに接続され、前記出力停止信号としてハイレベルの信号がベースに入力されたときにON状態となって、前記第2及び第1のカレントミラー回路に流れる電流を順に遮断する第4のNPNトランジスタと、ベースが、前記第3のPNPトランジスタの第2コレクタに接続されると共に、抵抗体を介して前記直流電源の低電位側に接続され、エミッタが前記直流電源の低電位側に接続された第5のNPNトランジスタと、前記直流電源の高電位側と前記第5のNPNトランジスタのコレクタとの間に設けられた第2の定電流源と、ベースが前記第5のNPNトランジスタのコレクタに接続されると共に、エミッタが前記直流電源の低電位側に接続され、コレクタが前記第1のPNPトランジスタのベースに前記入力信号を入力する信号入力用トランジスタのベースに接続されて、前記第5のNPNトランジスタのOFF時に該信号入力用トランジスタをOFFして前記入力信号の入力を遮断する第6のNPNトランジスタと、から構成されたことを特徴とするプッシュプル出力回路。
  6. 請求項5に記載のプッシュプル出力回路において、前記第1のカレントミラー回路を構成する第3のPNPトランジスタを、自己のベースに接続される第1コレクタのみを備えたPNPトランジスタから構成し、前記第4のNPNトランジスタのベースを抵抗体を介して前記第5のNPNトランジスタのコレクタに接続すると共に、前記第5のNPNトランジスタのコレクタを抵抗体を介して前記第6のNPNトランジスタのベースに接続し、前記出力停止信号として前記第5のNPNトランジスタのベースにローレベルの信号を入力したときに、前記第5のNPNトランジスタがOFF状態となって、前記第6のNPNトランジスタを介して前記信号入力用トランジスタをOFFさせると共に、前記第4のNPNトランジスタを介して前記第2及び第1のカレントミラー回路に流れる電流を順に遮断するよう構成してなることを特徴とするプッシュプル出力回路。
  7. 前記レベルシフト回路は、アノードが前記第1のNPNトランジスタのベースに接続された第1のダイオードと、アノードが前記第1のダイオードのカソードに接続され、カソードが前記第1のPNPトランジスタのベースに接続された第2のダイオードと、からなることを特徴とする請求項1〜請求項6いずれか記載のプッシュプル出力回路。
  8. 前記プッシュプル出力回路は、入力段に差動増幅器を備えたオペアンプの出力段を構成する出力回路であることを特徴とする請求項1〜請求項7いずれか記載のプッシュプル出力回路。
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