JP3665554B2 - 電子内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体から発せられる自家蛍光による蛍光観察が可能な電子内視鏡装置に、関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検体としての生体に紫外光等の励起光を照射した場合にこの生体から発せられる蛍光(自家蛍光)を撮像することにより、生体の観察に供する電子内視鏡装置が、利用されている。なお、病変の生じた生体組織から発せられる自家蛍光の強度は、健康な生体組織から発せられる自家蛍光の強度よりも小さいことが知られている。従って、術者は、この自家蛍光による被検体の蛍光画像を観察することにより、その蛍光強度の小さい領域に、病変が生じている可能性が高いと、認識することができる。
【0003】
この電子内視鏡装置は、白色光と励起光とを交互に切り換えて射出する光源ユニット,射出された白色光及び励起光を導くライトガイド光学系,及び,照明光により照明された被検体を撮像するCCDを、備えている。
【0004】
そして、ライトガイド光学系から射出された白色光が被検体を照明している間に、CCDは、その被検体の像を取得し、参照画像信号として出力する。一方、ライトガイド光学系から射出された励起光が被検体を照射すると、この被検体は、自家蛍光を発する。すると、CCDは、この自家蛍光による被検体像を撮像して、蛍光画像信号として出力する。
【0005】
これら参照画像信号及び蛍光画像信号に基づいて、被検体の診断用画像信号が生成される。即ち、参照画像信号における特定の色成分に対応した部分から、蛍光画像信号が減算されることにより、診断用画像信号が生成される。この診断用画像信号は、モニタに診断用画像として表示される。
【0006】
この診断用画像は、被検体における自家蛍光の発せられていない部分については、モノクロ画像と同様に表示される。しかし、この診断用画像は、被検体における自家蛍光が発せられている部分については、その自家蛍光の強度に応じて着色された状態で、表示される。従って、術者は、この診断用画像を観察することにより、被検体の形状を把握するとともに、当該被検体における自家蛍光の強度を認識して、診断を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術による電子内視鏡装置には、以下のような問題がある。図10に示されるように、この電子内視鏡装置の光源ユニットは、集光レンズ71を、有する。また、この電子内視鏡装置のライトガイド光学系は、光ファイバが多数束ねられてなるライトガイド・ファイババンドル(以下、ライトガイドと略記)72,及び配光レンズ73を、有する。ライトガイド72は、その基端面が、集光レンズ71と所定の間隔を開けて対向するように、配置されている。また、配光レンズ73は、ライトガイド72の先端面に対向させて、配置されている。
【0008】
そして、光源ユニットは、白色光及び励起光を、夫々、平行光束としてその集光レンズ71へ入射させる。この集光レンズ71は、入射した平行光束を、ライトガイド72の基端面に収束させる。なお、この集光レンズ71は、入射した白色光及び励起光を、夫々、互いに等しい角度αの範囲内でライトガイド72へ入射させる。
【0009】
このライトガイド72は、入射した白色光及び励起光を、夫々、その先端面から射出させる。射出された白色光及び励起光は、夫々、配光レンズ73により拡散されて、被検体を照明する。
【0010】
なお、ライトガイド72は、短波長の光についての開口角が長波長の光についての開口角よりも大きくなるという性質を、有している。このため、ライトガイド72は、入射した白色光を、所定の第1の開口角の範囲で射出させるのに対し、入射した励起光を、第1の開口角よりも大きい第2の開口角の範囲で射出させる。
【0011】
そして、ライトガイド72から射出された白色光は、配光レンズ73により拡散されて、角度γの範囲内で射出される。一方、ライトガイド72から射出された励起光は、配光レンズ73により拡散されて、角度δ(δ>γ)の範囲内で射出される。
【0012】
すると、被検体における白色光の照射範囲よりも、励起光の照射範囲の方が広くなってしまう。このため、診断用画像のうち、励起光の照射範囲に入っているものの白色光の照射範囲に入っていない領域に相当する部分は、被検体の状態を正しく示すことにならない。従って、術者は、この診断用画像を観察したとしても、被検体の状態を正確に知ることができない。
【0013】
そこで、被検体に対する両照明光の照射範囲を互いに等しくすることができる電子内視鏡装置を提供することを、本発明の課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による電子内視鏡装置は、上記課題を解決するために、以下のような構成を採用した。
【0015】
即ち、この電子内視鏡装置は、ファイババンドルを有するとともにその基端側に入射した光束を先端側から射出するライトガイド光学系と、可視光,及び,生体組織自体からの蛍光を励起する励起光を発し、これら可視光と励起光とを交互に切り換えて前記ライトガイド光学系の基端側に収束させることにより、前記ライトガイド光学系へ導く光源ユニットと、前記ライトガイド光学系の基端側に入射する際の可視光の角度の範囲と励起光の角度の範囲とを、相違させる光束調整部と、前記被検体表面からの光のうちの励起光以外の成分を収束させて、この被検体表面の像を形成する対物光学系と、前記対物光学系によって形成された被検体表面の像を撮像して画像信号に変換する撮像素子と、前記ライトガイド光学系の先端側から射出された可視光が拡散する角度の範囲と前記ライトガイド光学系の先端側から射出された励起光が拡散する角度の範囲とを一致させるように前記光束調整部を制御し、前記撮像素子により取得された画像信号のうち、前記ライトガイド光学系に可視光が導かれている期間に対応する部分に基づいて参照画像信号を生成し、前記ライトガイド光学系に励起光が導かれている期間に対応する部分に基づいて蛍光画像信号を生成するプロセッサとを、備えたことを特徴とする。
【0016】
このように構成されると、光束調整部は、ライトガイド光学系の基端側に可視光が入射する角度の範囲よりも、励起光が入射する角度の範囲を小さくすることにより、ライトガイド光学系の先端側から拡散する可視光及び励起光の角度の範囲を、互いに一致させることができる。
【0017】
なお、この電子内視鏡装置は、所定のチャートを用いて、励起光の照射範囲と可視光の照射範囲とを一致させることができる。このチャートは、被検体と等価な性質を有するものである。即ち、このチャートは、可視光により照射されると該可視光を被検体と同様に反射するとともに、励起光により照射されると被検体と同様に励起して蛍光を発する。
【0018】
そして、ライトガイド光学系から射出された可視光と励起光とが、このチャートを交互に照射している際に、プロセッサは、参照画像信号と蛍光画像信号とを比較することにより、前記チャートにおける可視光の照射範囲と励起光の照射範囲とが互いに一致するように、前記光束調整部を制御して、前記ライトガイドの基端側に入射する際の可視光の角度の範囲と励起光の角度の範囲とを、相対的に変化させる。
【0019】
なお、光束調整部は、励起光の光束径を変化させることによって、ライトガイド光学系に入射する励起光の角度の範囲を変化させてもよく、可視光の光束径を変化させることによって、ライトガイド光学系に入射する可視光の角度の範囲を変化させてもよい。また、この光束調整部は、正レンズ及び負レンズからなる調整光学系を、有していてもよい。さらに、この光束調整部は、負レンズをその光軸方向へ移動させる移動機構を、有していてもよい。この移動機構は、負レンズを移動させることにより、調整光学系から射出される光束の径を、変化させることができる。さらに、この負レンズは、複数枚のレンズによりなる負レンズ群であってもよい。この場合には、移動機構は、負レンズ群における各レンズ間の距離を調節することにより、入射した平行光束を、径の異なる平行光束として射出させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態による電子内視鏡装置について、説明する。図1は、この電子内視鏡装置の構成図である。この図1に示されるように、電子内視鏡装置は、電子内視鏡1,及び,外部装置(光源・プロセッサ装置)2を、備えている。
【0021】
まず、電子内視鏡(以下、内視鏡と略記)1について説明する。この内視鏡1は、図1にはその形状が示されていないが、生体内に挿入される可撓管状の挿入部,この挿入部の基端側に対して一体に連結された操作部,及び,この操作部と外部装置2とを連結するライトガイド可撓管を、備えている。
【0022】
内視鏡1の挿入部の先端は、硬質部材製の図示せぬ先端部により封止されている。また、この挿入部の先端近傍の所定領域には、図示せぬ湾曲機構が組み込まれており、当該領域を湾曲させることができる。操作部には、湾曲機構を湾曲操作するためのダイヤル,及び各種操作スイッチが、設けられている。
【0023】
この内視鏡1の先端部には、少なくとも3つの開口が開けられており、これら3つの開口のうちの2つは、配光レンズ11,及び,対物レンズ12により、夫々封止されている。なお、他の開口の一つは、鉗子孔として利用される。
【0024】
さらに、内視鏡1は、光ファイバが多数束ねられてなるライトガイド・ファイババンドル(以下、ライトガイドと略記)13を、有している。そして、このライトガイド13は、その先端面(出射面)を配光レンズ11に対向させるとともに、挿入部,操作部及びライトガイド可撓管内を引き通され、その基端側が外部装置2内に引き込まれている。なお、これらライトガイド13及び配光レンズ11は、ライトガイド光学系に相当する。
【0025】
また、内視鏡1は、撮像素子としてのCCD(charge-coupled device)エリアセンサ14を備えている。このCCDエリアセンサ(以下CCDと略記)14の撮像面は、内視鏡1の先端部が被検体に対向配置された状態において、対物レンズ12が当該被検体の像を結ぶ位置に、配置されている。なお、これら対物レンズ12及びCCD14間の光路中には、図示せぬ励起光カットフィルタが、挿入配置されている。この励起光カットフィルタは、生体の自家蛍光を励起する励起光を遮断するとともに、可視光を透過させる。これら対物レンズ12及び励起光カットフィルタは、対物光学系に相当する。
【0026】
なお、図1における符号15は、内視鏡1の操作部に設けられた複数の操作スイッチのうちの1つを、模式的に示している。この操作スイッチ15は、後述する照射範囲調整のために、用いられる。
【0027】
次に、外部装置2について説明する。この外部装置2は、図2に示されるように、光源ユニット20,並びに,タイミングコントローラT1,画像信号処理回路T2,システムコントローラT3及びステージ駆動回路T4を有するプロセッサTを、備えている。
【0028】
この外部装置2における光源ユニット20は、白色光源21及び励起光源22を、備えている。一方の白色光源21は、図示せぬキセノンランプ及びリフレクタを、有している。そして、この白色光源21は、そのキセノンランプが発した白色光を、リフレクタで反射させることにより、平行光束として射出する。なお、この白色光源21は、可視光源に相当する。
【0029】
他方の励起光源22は、図示せぬUVランプ及びリフレクタを、有している。なお、この励起光源22のUVランプは、生体の自家蛍光を励起する紫外帯域の励起光を、発する。そして、この励起光源22は、そのUVランプが発した励起光を、リフレクタで反射させることにより、平行光束として射出する。なお、励起光源22から射出された励起光の光束径は、白色光源21から射出された白色光の光束径と、一致している。
【0030】
白色光源21から発せられた白色光の光路上には、集光レンズ23が、配置されている。この集光レンズ23は、入射した平行光束を、ライトガイド13の基端面(入射面)に収束させる。なお、この集光レンズ23は、入射した白色光を、角度αの範囲内で、ライトガイド13へ入射させる。
【0031】
また、白色光源21から発せられた白色光の光路上における当該白色光源21の直後には、第1のロータリーシャッタ24が、挿入されている。なお、この第1のロータリーシャッタ24は、第1の遮光部材に相当する。図3の(A)に示されるように、この第1のロータリーシャッタ24は、円板状に形成され、その外周に沿ったリング状の部分に、1つの開口が開けられている。この開口には、透明な平行平板状の光学部材が填め込まれている。この光学部材が、白色光を透過させる透過部(可視光透過部)241になっている。
【0032】
図2に示されるように、このロータリーシャッタ24は、モータ24Mに連結されている。そして、このロータリーシャッタ24は、その中心軸を、白色光源21から射出される白色光の光路に対して平行に向けた状態で、モータ24Mに駆動されて回転する。そして、このロータリーシャッタ24が回転すると、その透過部241は、間欠的に白色光の光路中に挿入される。
【0033】
また、励起光源22から発せられた励起光の光路上には、この励起光の光束径を調整するための第1レンズ25及び第2レンズ26が、配置されている。第1レンズは、正レンズによりなり、励起光源22の直後に配置されている。なお、これら両レンズ25,26は、調整光学系として機能する。
【0034】
一方、第2レンズ26は、負レンズによりなり、その光軸を第1レンズ25の光軸と一致させるとともに、当該第1レンズ25の直後に配置されている。この第2レンズ26は、ステージE1に対して固定されている。なお、このステージE1は、移動機構E2に連結されている。そして、この移動機構E2は、ステージE1を移動させることにより、第2レンズ26を、その光軸方向へ移動させることができる。これら移動機構E2,及び両レンズ25,26は、光束調整部に相当する。
【0035】
なお、図2では、第2レンズ26は、その物体側焦点位置が第1レンズ25の像側焦点位置と一致する位置へ、移動している。この状態において、これら第1レンズ25及び第2レンズ26は、励起光源22から射出された平行光束を、光束径のより小さい平行光束に変換する。
【0036】
この第2レンズ26から射出された励起光の光路は、白色光の光路に対して直交している。即ち、ロータリーシャッタ24及び集光レンズ23間の所定位置において、白色光の光路と励起光の光路とは、直交している。これら白色光及び励起光の光路同士が直交する位置には、ハーフミラー27が、挿入されている。このハーフミラー27は、該ハーフミラー27を透過した白色光の光路と同じ光路上を励起光が進むように、この励起光を反射させる。
【0037】
また、励起光源22から発せられた励起光の光路上における第2レンズ26及びハーフミラー27間の所定位置には、第2のロータリーシャッタ28が、挿入されている。なお、この第2のロータリーシャッタ28は、第2の遮光部材に相当する。図3の(B)に示されるように、この第2のロータリーシャッタ28は、円板状に形成され、その外周に沿ったリング状の部分に、1つの開口が開けられている。この開口には、透明な平行平板状の光学部材が填め込まれている。この光学部材が、励起光を透過させる透過部(励起光透過部)281になっている。
【0038】
図2に示されるように、このロータリーシャッタ28は、モータ28Mに連結されている。そして、このロータリーシャッタ28は、その中心軸を、励起光源22から射出される励起光の光路に対して平行に向けた状態で、モータ28Mに駆動されて回転する。そして、このロータリーシャッタ28が回転すると、その透過部281は、間欠的に励起光の光路中に挿入される。
【0039】
また、プロセッサTにおけるタイミングコントローラT1,画像信号処理回路T2,システムコントローラT3,及びステージ駆動回路T4は、相互に接続されている。このプロセッサTのタイミングコントローラT1は、両モータ24M,28Mに、夫々接続されている。そして、このタイミングコントローラT1は、これら両モータ24M,28Mを、互いに同期させて等速回転させる。なお、これら両モータ24M,28Mは、切換駆動機構に相当する。
【0040】
図1に示されるように、システムコントローラT3は、操作スイッチ15に接続されている。そして、操作スイッチ15が操作されると、このシステムコントローラT3は、ステージ駆動回路T4に、後述する照射範囲調整を実行させる。図2に示されるように、このステージ駆動回路T4は、移動機構E2に接続されており、該移動機構E2を制御してステージE1を移動させることにより、第2レンズ26をその光軸上において前後に移動させる。
【0041】
なお、ステージE1が、図2の上下方向における上向きへ移動すると、第2レンズ26は、第1レンズ25から離反する。すると、この第2レンズ26から射出される励起光の光束径は、小さくなる。そして、集光レンズ23により収束された励起光がライトガイド13へ入射する角度βは、小さくなる。一方、ステージE1が、図2の上下方向における下向きへ移動すると、第2レンズ26は、第1レンズ25に近接する。すると、この第2レンズ26から射出される励起光の光束径は、大きくなる。そして、集光レンズ23により収束された励起光がライトガイド13へ入射する角度βは、大きくなる。
【0042】
なお、このステージ駆動回路T4は、第2レンズ26を後述の如く移動させることにより、被検体における励起光の照射範囲を、白色光の照射範囲と一致させることができる。
【0043】
上記光源ユニット20において、白色光源21から発せられた白色光は、第1のロータリーシャッタ24の透過部241が光路中に挿入されている期間中にのみ、ハーフミラー27へ向けて射出される。一方、励起光源22から射出された励起光は、第2のロータリーシャッタ28の透過部281が光路中に挿入されている期間中にのみ、ハーフミラー27へ向けて射出される。
【0044】
なお、タイミングコントローラT1は、透過部241が光路中に挿入されていない期間中に、透過部281が光路中に挿入されるように、かつ、透過部281が光路中に挿入されていない期間中に、透過部241が光路中に挿入されるように、両モータ24M,28Mを互いに同期させて等速回転させている。
【0045】
このため、ハーフミラー27へは、白色光と励起光とが、交互に繰り返し入射する。このハーフミラー27を透過した白色光は、集光レンズ23によりライトガイド13の入射面に収束される。一方、このハーフミラー27により反射された励起光は、集光レンズ23によりライトガイド13の入射面近傍に収束される。そして、これら白色光及び励起光は、交互に、ライトガイド13により導かれて、配光レンズ11へ向かう。すると、配光レンズ11からは、これら白色光及び励起光が、交互に繰り返し射出される。
【0046】
そして、被検体に対して白色光が照射されている期間中には、この被検体表面において反射された光は、対物レンズ12により収束されて、CCD14の撮像面近傍に被検体像を形成する。この被検体像は、CCD14により画像信号に変換される。
【0047】
一方、この被検体に対して励起光が照射されている期間中には、この被検体は、自家蛍光を発する。このため、対物レンズ12へは、この被検体から発せられた自家蛍光,及び,この被検体表面において反射された励起光が、入射する。但し、励起光は、図示せぬ励起光カットフィルタにより遮断されるので、CCD14の撮像面近傍には、被検体の自家蛍光のみによる像が形成される。
【0048】
なお、図1に示されるように、CCD14は、タイミングコントローラT1,及び画像信号処理回路T2と、夫々接続されている。そして、このCCD14は、タイミングコントローラT1から送信された駆動信号に従って、画像信号を出力する。また、画像信号処理回路T2は、CCD14から出力された画像信号を取得する。
【0049】
図4は、照明及び画像取得のタイミングチャートである。この図4の(A)は、タイミングコントローラT1から出力されたCCD14の駆動信号を示している。また、この図4の(B)は、配光レンズ11から被検体へ向けて射出された励起光(UV光),及び白色光(W光)の照射期間を示している。
【0050】
この図4の(A)及び(B)に示されるように、配光レンズ11からUV光が射出される「UV照射」期間が、CCD14の「F蓄積」期間に相当する。即ち、被検体にUV光が照射された状態において、CCD14の各画素には、自家蛍光(F光)による被検体像に対応した電荷が蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の「F転送」期間中に、F画像信号(蛍光画像信号)として画像信号処理回路T2へ送信される。
【0051】
一方、配光レンズ11からW光が射出される「W照射」期間が、CCD14の「W蓄積」期間に相当する。即ち、被検体にW光が照射された状態において、CCD14の各画素には、W光による被検体像に対応した電荷が蓄積される。このように蓄積された電荷は、直後の「W転送」期間中に、W画像信号(参照画像信号)として画像信号処理回路T2へ送信される。
【0052】
そして、画像信号処理回路T2は、後述の如く、これらF画像信号,及びW画像信号に基づき、被検体の診断用画像信号を生成する。この画像信号処理回路T2は、生成した診断用画像信号に基づいて、モニタ3に診断用画像を表示させる。
【0053】
以下、図5を参照して、この画像信号処理回路T2における処理について説明する。この画像信号処理回路T2は、タイミングコントローラT1と夫々接続された前段信号処理回路T21,A/DコンバータT22,一対のメモリT23,T24,一対のD/AコンバータT25,T26を、備えている。
【0054】
前段信号処理回路T21は、CCD14に接続されている。そして、この前段信号処理回路T21は、CCD14から出力された画像信号を取得して、増幅及びγ補正等の処理を施した後に、出力する。A/DコンバータT22は、前段信号処理回路T21から出力された画像信号をA/D変換して、デジタルの画像データとして出力する。
【0055】
なお、CCD14からは、F画像信号,及びW画像信号が、交互に繰り返して出力される。そして、これらF画像信号,及びW画像信号は、夫々、前段信号処理回路T21及びA/DコンバータT22により処理されることにより、F画像データ,及びW画像データに変換される。即ち、A/DコンバータT22からは、これらF画像データ,及びW画像データが、交互に出力される。
【0056】
一対のメモリT23,T24は、いずれも、CCD14の画素毎に所定の複数ビットのデータを記憶可能な記憶領域を、有する。これら各メモリT23,T24は、A/DコンバータT22に夫々接続されている。そして、これら各メモリT23,T24には、タイミングコントローラT1により夫々指定された期間中にA/DコンバータT22から出力された画像データが、格納される。
【0057】
即ち、A/DコンバータT22からF画像データが出力されている期間中には、第1のメモリT23に、このF画像データが格納され、A/DコンバータT22からW画像データが出力されている期間中には、第2のメモリT24に、このW画像データが格納される。
【0058】
一対のD/AコンバータT25,T26は、夫々、各メモリT23,T24に接続されている。そして、第1のD/AコンバータT25は、第1のメモリT23から出力されたF画像データをアナログのF画像信号に変換して出力する。第2のD/AコンバータT26は、第2のメモリT24から出力されたW画像データをアナログのW画像信号に変換して出力する。
【0059】
さらに、この画像信号処理回路T2は、3つのアンプT27〜T29を、備えている。第1のアンプT27には、第2のD/AコンバータT26からの出力信号と第1のD/AコンバータT25からの出力信号との差が、入力される。即ち、第1のアンプT27には、W画像信号からF画像信号が差し引かれた信号が、入力される。一方、第2のアンプT28,及び第3のアンプ29には、いずれも、第2のD/AコンバータT26からの出力信号が、入力される。即ち、これら各アンプT28,T29には、夫々、W画像信号が入力される。
【0060】
これら各アンプT27〜T29に入力される信号の組が、診断用画像信号に相当する。即ち、この診断用画像信号は、両D/AコンバータT25,T26と第1のアンプT27との間に設けられた減算回路により減算された信号,及び,第2のD/AコンバータT26から出力されたW画像信号を、含んでいる。そして、各アンプT27〜T29は、夫々、入力した信号を所定の増幅率で増幅し、各出力端子P1〜P3へ出力させる。
【0061】
なお、これら各出力端子P1〜P3は、夫々、モニタ3に接続されている。このモニタ3は、カラー画像のB成分用の入力端子,G成分用の入力端子,及びR成分用の入力端子を、有する。そして、画像信号処理回路T2の第1の出力端子P1は、モニタ3のB成分用の入力端子に接続されている。また、画像信号処理回路T2の第2の出力端子P2は、モニタ3のG成分用の入力端子に接続されている。また、画像信号処理回路T2の第3の出力端子P3は、モニタ3のR成分用の入力端子に接続されている。
【0062】
さらに、画像信号処理回路T2は、動画表示用の所定の仕様に従って出力する同期信号用の図示せぬ出力端子を、有する。一方、モニタ3は、この同期信号用の図示せぬ入力端子を有する。これら画像信号処理回路T2の同期信号用の出力端子,及び,モニタ3の同期信号用の入力端子は、互いに接続されている。そして、このモニタ3は、そのB成分用,G成分用,R成分用,及び同期信号用の各入力端子に入力した信号に基づき、被検体の診断用画像をその画面に動画表示する。
【0063】
仮に、各出力端子P1〜P3へW画像データのみが出力されるならば、モニタ3には、白色光が照射された状態における被検体のモノクロ画像が、表示されることになる。しかし、実際には、上記のように第1の出力端子P1へは、W画像信号からF画像信号が減算された画像信号が出力される。このため、モニタ3に表示された診断用画像において、被検体の自家蛍光が発せられていない部分に対応する領域は、当該部分のモノクロ画像と同等になっている。一方、モニタ3に表示された画像において、被検体の自家蛍光が発せられている部分に対応する領域は、その自家蛍光の強度に応じて着色された状態になっている。
【0064】
従って、術者は、このモニタ3に表示された診断用画像を観察することにより、被検体の形状を正確に知ることができるとともに、その自家蛍光の強度分布を知ることができる。即ち、術者は、被検体における自家蛍光の強い正常な部分と、自家蛍光の弱くなった病変部分とを、見分けることができる。
【0065】
但し、被検体に対する励起光の照射範囲と白色光の照射範囲とが、一致していないと、診断用画像におけるこれら両照射範囲が不一致の領域に相当する部分は、被検体の状態を正しく示すことにならない。このため、実際の被検体に対する観察がなされる前に、励起光の照射範囲と白色光の照射範囲とを一致させる照射範囲調整が、なされる必要がある。
【0066】
以下、この照射範囲調整について説明する。この照射範囲調整は、被検体の観察の前に、図6の(A)に示される如く内視鏡1の先端部をチャート4に対向させた状態で、なされる。このチャート4は、平板状の部材であり、図6の(B)にその平面視における形状が示されている。このチャート4の表面には、蛍光塗料が塗布されている。なお、このチャート4に所定の強度の白色光が照射された場合にこのチャート4により反射される光の強度と、このチャート4に所定の強度の励起光が照射された場合にこのチャート4から発せられる蛍光の強度とは、夫々、被検体に各光が照射された場合と同等になるように設定されている。
【0067】
この内視鏡1の先端部がチャート4に対向配置された状態で、術者は、操作スイッチ15を操作することにより、レベル調整を指示する。すると、システムコントローラT3は、この指示に基づいて、ステージ駆動回路T4に照射範囲調整を実行させる。
【0068】
このステージ駆動回路T4は、図5に示されるように、二値化回路T41,積分回路T42,基準電圧ブロックT43,増幅回路T44,及びドライバT45を、備えている。そして、このステージ駆動回路T4は、両D/AコンバータT25,T26と二値化回路T41との間に設けられた減算回路により、各画素毎に、第1のD/AコンバータT25より出力されたF画像信号から、第2のD/AコンバータT26より出力されたW画像信号を差し引いて、二値化回路T41へ送信する。
【0069】
この二値化回路T41は、タイミングコントローラT1に接続されており、CCD14における所定の1ライン分に相当するF画像信号とW画像信号との差分信号のみを取得する。そして、この二値化回路T41は、取得した差分信号を、所定の閾値で二値化する。
【0070】
図7は、この二値化回路T41からの出力信号の説明図である。この図7に示されるように、CCD14の撮像面には、被検体にUV光が照射された場合のF光による像と、この被検体にW光が照射された場合の像とが、交互に形成される。そして、被検体に対するUV光による照射範囲が、W光による照射範囲よりも広い場合には、F画像信号とW画像信号との差分信号(F−W)における両照射範囲が重ならない領域に相当する部分は、0にならない。なお、これら両照射範囲が互いに一致している場合には、F画像信号とW画像信号との差分信号(F−W)は、常に0になる。
【0071】
図5に示される積分回路T42は、F画像信号とW画像信号との差分信号(F−W)を、CCD14における1ラインに亘って積分する。なお、F画像信号とW画像信号との差分信号の値が1ラインに亘って0である場合には、この積分回路T42からの出力信号の値も0になる。しかし、実際の積分回路T42は、この場合に、0でない値(オフセット値)の信号を出力する特性を有していることがある。そこで、この積分回路T42の出力信号から、基準電圧ブロックT43による所定の基準電圧を差し引くことにより、オフセット値を補正する。即ち、F画像信号とW画像信号との差分信号の値が1ラインに亘って0である場合に、積分回路T42の出力信号と基準電圧ブロックT43の出力信号との差(エラー信号)の値は、0になる。
【0072】
なお、図7に示されるように、被検体におけるUV光による照射範囲がW光による照射範囲よりも広い場合には、このエラー信号の値は、正になる。一方、被検体におけるUV光による照射範囲がW光による照射範囲よりも狭い場合には、このエラー信号の値は、負になる。
【0073】
このエラー信号は、増幅回路T44により増幅されて、ドライバT45へ出力される。このドライバT45は、システムコントローラT3に接続されている。そして、システムコントローラT3は、操作スイッチ15が操作された場合に、ドライバT45を動作させる。この場合に、ドライバT45は、増幅回路T44からの出力信号を受信して、移動機構E2を、以下に示すように駆動する。
【0074】
図8は、移動機構E2の一例を示す説明図である。この移動機構E2は、ステージE1を所定の平面内における所定の移動方向にのみ移動可能に案内するリニアガイドL,モータE21,及びボールネジE22を、有している。このボールネジE22は、そのメネジの部分がステージE1に固定され、そのオネジの部分がモータE21の出力軸に連結されている。なお、ボールネジE22は、そのオネジの中心軸をステージE1の移動方向と平行に向けて、配置されている。
【0075】
モータE21は、ドライバT45に接続されている。このドライバT45は、モータE21に対して駆動電流を供給することにより、このモータE21を正方向又は逆方向に回転させる。
【0076】
なお、エラー信号が正である場合には、ドライバT45は、モータE21を正方向へ回転させる。すると、ボールネジE22のオネジが正方向へ回転して、ステージE1は、移動方向における正の向き(図2の上下方向における上向き)へ移動する。
【0077】
一方、エラー信号が負である場合には、ドライバT45は、モータE21を逆方向へ回転させる。すると、ボールネジE22のオネジが逆方向へ回転して、ステージE1は、移動方向における負の向き(図2の上下方向における下向き)へ移動する。
【0078】
なお、システムコントローラT3は、エラー信号を監視しており、操作スイッチ15が操作された後、このエラー信号の値が0になるまでの間、ドライバT45を動作させる。なお、エラー信号が0になると、システムコントローラT3は、ドライバT45の動作を停止させる。すると、ステージE1は、エラー信号が0になった時点における位置に、固定される。
【0079】
図9は、エラー信号が0になった場合の照射範囲を示す説明図である。この図9に示されるように、ライトガイド13へ励起光が入射する範囲を示す角度βは、白色光が入射する範囲を示す角度αよりも、小さくなっている。
【0080】
なお、ライトガイド13は、入射した白色光を、所定の第1の開口角の範囲で射出させる。射出された白色光は、配光レンズ11により拡散されて、角度γの範囲内で射出される。一方、励起光は、角度αよりも小さい角度βの範囲でライトガイド13へ入射した後、前記第1の開口角よりも小さい所定角度の範囲で射出される。射出された励起光は、配光レンズ11により拡散される。
【0081】
この配光レンズ11は、倍率色収差を有している。従って、仮に、この配光レンズ11に、励起光と白色光とが同じ角度の範囲で入射したとすると、当該配光レンズ11は、励起光を白色光よりも大きい角度の範囲で拡散させる。実際には、励起光は、白色光よりも小さい角度の範囲でライトガイド13から射出されるので、配光レンズ11は、この励起光を、白色光と同様に角度γの範囲で射出する。このように、被検体における励起光の照射範囲は、白色光の照射範囲と一致する。
【0082】
上記のように、術者は、内視鏡1の先端をチャート4に対向させた状態で、操作ボタン15を押すことにより、白色光の照射範囲と励起光の照射範囲とを、簡単に一致させることができる。そして、術者は、両照射範囲を互いに一致させた後に、被検体を観察することにより、この被検体の状態に正確に対応した診断用画像を得ることができる。従って、この診断用画像に基づいてなされる診断の精度が、向上する。
【0083】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の電子内視鏡装置は、被検体における励起光による照射範囲及び可視光による照射範囲を、互いに一致させることができる。このため、蛍光画像信号及び参照画像信号は、被検体における両照射範囲が互いに一致した条件下で取得される。従って、これら蛍光画像信号及び参照画像信号に基づいて、被検体の状態に正確に対応した診断用画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の電子内視鏡装置を示す構成図
【図2】 外部装置(光源・プロセッサ装置)の説明図
【図3】 ロータリーシャッタを示す図
【図4】 照明及び画像取得のタイミングチャート
【図5】 プロセッサの構成を示すブロック図
【図6】 スケール及び照射範囲を示す説明図
【図7】 二値化回路からの出力信号の説明図
【図8】 移動機構の一例を示す構成図
【図9】 照射範囲調整後の白色光及び励起光の照射範囲を示す説明図
【図10】 従来の白色光及び励起光の照射範囲を示す説明図
【符号の説明】
1 電子内視鏡
11 配光レンズ
12 対物レンズ
13 ライトガイド
14 CCDエリアセンサ
2 外部装置(光源・プロセッサ装置)
20 光源ユニット
21 白色光源
22 励起光源
23 集光レンズ
24,28 ロータリーシャッタ
241,281 透過部
24M,28M モータ
25 第1レンズ
26 第2レンズ
E1 ステージ
E2 移動機構
27 ハーフミラー
T プロセッサ
T1 タイミングコントローラ
T2 画像信号処理回路
T3 システムコントローラ
T4 ステージ駆動回路
Claims (10)
- ファイババンドルを有するとともにその基端側に入射した光束を先端側から射出するライトガイド光学系と、
可視光,及び,生体組織自体からの蛍光を励起する励起光を発し、これら可視光と励起光とを交互に切り換えて前記ライトガイド光学系の基端側に収束させることにより、前記ライトガイド光学系へ導く光源ユニットと、
前記ライトガイド光学系の基端側に入射する際の可視光の角度の範囲と励起光の角度の範囲とを、相違させる光束調整部と、
前記被検体表面からの光のうちの励起光以外の成分を収束させて、この被検体表面の像を形成する対物光学系と、
前記対物光学系によって形成された被検体表面の像を撮像して画像信号に変換する撮像素子と、
前記ライトガイド光学系の先端側から射出された可視光が拡散する角度の範囲と前記ライトガイド光学系の先端側から射出された励起光が拡散する角度の範囲とを一致させるように前記光束調整部を制御し、前記撮像素子により取得された画像信号のうち、前記ライトガイド光学系に可視光が導かれている期間に対応する部分に基づいて参照画像信号を生成し、前記ライトガイド光学系に励起光が導かれている期間に対応する部分に基づいて蛍光画像信号を生成するプロセッサと
を備えたことを特徴とする電子内視鏡装置。 - 可視光により照射されると該可視光を反射するとともに励起光により照射されると励起して蛍光を発するチャートを、前記ライトガイド光学系から射出された可視光と励起光とが交互に照射している際に、
前記プロセッサは、前記参照画像信号と前記蛍光画像信号とを比較することにより、前記チャートにおける可視光の照射範囲と励起光の照射範囲とが互いに一致するように、前記光束調整部を制御して、前記ライトガイド光学系の基端側に入射する際の可視光の角度の範囲と励起光の角度の範囲とを、相対的に変化させる
ことを特徴とする請求項1記載の電子内視鏡装置。 - 前記プロセッサは、前記蛍光画像信号と前記参照画像信号との差による信号を、所定の閾値で二値化し、この二値化した信号の値がそれら画像信号における所定の範囲において0になった場合に、前記チャートにおける励起光の照射範囲と可視光の照射範囲とが互いに一致していると判断する
ことを特徴とする請求項2記載の電子内視鏡装置。 - 前記光束調整部は、前記ライトガイド光学系の基端側に入射する際の励起光の角度の範囲を、前記ライトガイド光学系の基端側に入射する際の可視光の角度の範囲よりも、小さくすることにより、前記ライトガイド光学系の先端側から射出された励起光が拡散する角度の範囲を、前記ライトガイド光学系の先端側から射出された可視光が拡散する角度の範囲と一致させる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子内視鏡装置。 - ファイババンドルを有するとともにその基端側に入射した光束を先端側から射出するライトガイド光学系と、
可視光を平行光束として射出する可視光源と、
生体組織自体からの蛍光を励起する励起光を平行光束として射出する励起光源と、
これら両光源から発せられた光束を交互に切り換えていずれかの光束を、前記ライトガイド光学系の基端側へ向けて射出する光源切換部と、
前記ライトガイド光学系及び前記光源切換部間の光路中に挿入配置されるとともに、前記光源切換部から射出された光束を前記ライトガイド光学系の基端側に収束させる集光レンズと、
前記集光レンズに入射する可視光及び励起光のうちの少なくとも一方の光束径を、変化させる光束調整部と、
前記被検体表面からの光のうちの励起光以外の成分を収束させて、この被検体表面の像を形成する対物光学系と、
前記対物光学系によって形成された被検体表面の像を撮像して画像信号に変換する撮像素子と、
前記撮像素子により取得された画像信号のうち、前記ライトガイド光学系に可視光が導かれている期間に対応する部分に基づいて参照画像信号を生成し、前記ライトガイド光学系に励起光が導かれている期間に対応する部分に基づいて蛍光画像信号を生成するプロセッサと
を備えたことを特徴とする電子内視鏡装置。 - 前記光束調整部は、1枚以上のレンズによりなる調整光学系と、
この調整光学系における少なくとも1枚のレンズを、その光軸方向へ移動させる移動機構とを、有し、
前記プロセッサは、前記移動機構を制御して、前記調整光学系から射出される光束の径を変化させる
ことを特徴とする請求項5記載の電子内視鏡装置。 - 前記光源切換部は、前記可視光源から発せられた可視光の光路中に挿入されることにより該可視光を遮光可能な第1の遮光部材と、
前記励起光源から発せられた励起光の光路中に挿入されることにより該励起光を遮光可能な第2の遮光部材と、
前記第1の遮光部材が可視光を遮光していないときには、前記第2の遮光部材により励起光を遮光させ、前記第2の遮光部材が励起光を遮光していないときには、前記第1の遮光部材により可視光を遮光させる切換駆動機構とを、有する
ことを特徴とする請求項5又は6記載の電子内視鏡装置。 - 前記第1の遮光部材は、可視光を遮光する円板状の部材の周方向に沿った領域における所定の部分に、可視光を透過させる可視光透過部が形成された第1のロータリーシャッタを有し、
前記第2の遮光部材は、励起光を遮光する円板状の部材の周方向に沿った領域における所定の部分に、励起光を透過させる励起光透過部が形成された第2のロータリーシャッタを有し、
前記切換駆動機構は、前記第1のロータリーシャッタが可視光を遮光しているときに、前記第2のロータリーシャッタの励起光透過部が励起光の光路中に挿入され、前記第2のロータリーシャッタが励起光を遮光しているときに、前記第1のロータリーシャッタの可視光透過部が可視光の光路中に挿入されるように、これら各ロータリーシャッタを夫々回転させる
ことを特徴とする請求項7記載の電子内視鏡装置。 - 前記プロセッサは、参照画像信号から蛍光画像信号を減算することにより、診断用画像信号を生成する
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子内視鏡装置。 - 前記プロセッサから出力された画像信号を表示するモニタを、
さらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電子内視鏡装置。
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