JP3619435B2 - 照明光学系及び内視鏡装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種の光により被検体を照明する照明光学系,及び,この照明光学系を備えた内視鏡装置に、関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、従来の内視鏡装置の構成図である。この内視鏡装置は、内視鏡70,及び外部装置80を、備えている。内視鏡70は、その先端部に設けられた対物レンズ71を、有している。また、この内視鏡70は、ファイババンドルによりなるライトガイド72を、有している。このライトガイド72は、その先端面を、内視鏡70の先端部に設けられた図示せぬカバーガラスに対向させている。そして、このライトガイド72は、内視鏡70内を引き通されて、その基端側が外部装置80内に引き込まれている。
【0003】
さらに、内視鏡70は、紫外カットフィルタ73,及びCCD74を、有している。なお、内視鏡1の先端部が被検体に対向配置された状態において、対物レンズ71がこの被検体の像を結ぶ位置の近傍に、このCCD74の撮像面が配置されている。また、紫外カットフィルタ73は、対物レンズ71及びCCD74間の光路中に、挿入されている。
【0004】
外部装置80は、白色光を平行光束として発する白色光源81,及び,紫外帯域の成分を含んだ平行光束を発する励起光源82を、備えている。なお、白色光源81から射出された平行光束の径,及び,励起光源82から射出された平行光束の径は、互いに等しくなっている。そして、白色光源81から発せられた白色光の光路上には、赤外カットフィルタ83,第1のシャッタ84,及びダイクロイックミラー85が、順に配置されている。
【0005】
赤外カットフィルタ83は、白色光源81から発せられた白色光のうちの赤外帯域の成分を遮断するとともに可視帯域の成分を透過させる。第1のシャッタ84は、赤外カットフィルタ83を透過した白色光を、遮断するか,又は,通過させる。ダイクロイックミラー85は、入射した光のうちの可視帯域の成分を透過させるとともに紫外帯域の成分を反射させる。そのため、第1のシャッタ84を通過した可視帯域の白色光は、このダイクロイックミラー85を透過する。
【0006】
励起光源82は、発した光が、ダイクロイックミラー85を透過する白色光の光路と、このダイクロイックミラー85の反射面上で直交するように、配置されている。この励起光源82及びダイクロイックミラー85間の光路上には、励起光源82側から順に、励起光フィルタ86,及び第2のシャッタ87が、配置されている。励起光フィルタ86は、励起光源82から発せられた光のうちの励起光として利用される帯域の成分のみを、透過させる。なお、この励起光とは、生体の自家蛍光を励起する紫外光である。
【0007】
第2のシャッタ87は、励起光フィルタ86を透過した励起光を、遮断するか,又は,通過させる。この第2のシャッタ87を通過した励起光は、ダイクロイックミラー85により反射される。このダイクロイックミラー85により反射された励起光の光路は、該ダイクロイックミラー85を透過した白色光の光路と、一致している。
【0008】
このダイクロイックミラー85以降の光路上には、ホイール88,及び集光レンズCが、順に配置されている。ホイール88は、円板状に形成され、その外周に沿ったリング状の部分に、図示せぬ4つの開口が開けられている。これら各開口には、青色光(B光)のみを透過させるBフィルタ,緑色(G光)のみを透過させるGフィルタ,赤色光(R光)のみを透過させるRフィルタ,及び,励起光を透過させる透明部材が、夫々填め込まれている。そして、このホイール88は、モータに駆動されて回転し、そのBフィルタ,Gフィルタ,Rフィルタ,及び透明部材を、順次繰り返して、光路中に挿入する。
【0009】
なお、このホイール88のBフィルタ,Gフィルタ,又はRフィルタが光路中に挿入されている期間中には、第1のシャッタ84が白色光を通過させるとともに、第2のシャッタ87が励起光を遮断している。このため、ダイクロイックミラー85へは、白色光のみが入射する。そして、この白色光は、ホイール88のBフィルタ,Gフィルタ,及びRフィルタにより、順次、B光,G光,及びR光に変換されて、集光レンズCへ向う。
【0010】
一方、このホイール88の透明部材が光路中に挿入されている期間中には、第1のシャッタ84が白色光を遮断するとともに、第2のシャッタ87が励起光を通過させている。このため、ダイクロイックミラー85へは、励起光のみが入射する。そして、この励起光は、ホイール88の透明部材を透過して、集光レンズCへ向う。
【0011】
この集光レンズCは、正のパワーを有する色消しレンズである。そして、この集光レンズCは、入射した光を、ライトガイド72の基端面に収束させる。このため、このライトガイド72へは、B光,G光,R光,励起光が、順次繰り返し入射する。入射した光は、ライトガイド72により導かれ、その先端面から射出される。従って、内視鏡1の先端が被検体に対向配置されていると、この被検体は、B光,G光,R光,励起光により順次繰り返し照射される。
【0012】
この被検体に対してB光,G光,又はR光が照射されているときには、対物レンズ71は、CCD74の撮像面近傍に、被検体のB光,G光,又はR光による像を結ぶ。これらの像は、CCD74により、画像信号に変換される。即ち、被検体のB光による像,G光による像,及びR光による像は、夫々、B画像信号,G画像信号,及びR画像信号に、夫々変換される。
【0013】
一方、この被検体に対して励起光が照射されている場合には、この被検体は、自家蛍光を発する。このため、対物レンズ71へは、この被検体から発せられた自家蛍光,及び,この被検体表面において反射された励起光が、入射する。この対物レンズ71は、CCD74の撮像面近傍に、被検体像を結ぶ。但し、これら対物レンズ71及びCCD74間の光路中には、紫外カットフィルタ73が挿入されているので、CCD74の撮像面近傍には、被検体の自家蛍光のみによる像が結ばれる。このCCD74は、被検体の自家蛍光による像を、画像信号(F画像信号)に変換する。
【0014】
さらに、外部装置80は、画像処理部91を有している。この画像処理部91は、信号線を介してCCD74に接続されている。そして、この画像処理部91は、CCD74から出力されるB画像信号,G画像信号,R画像信号,及びF画像信号を、順次繰り返し取得する。
【0015】
そして、この画像処理部91は、取得したB画像信号,G画像信号,及びR画像信号に基づき、被検体のカラー画像データ(通常画像データ)を合成する。また、この画像処理部91は、F画像信号に基づき、被検体の蛍光画像データを生成する。
【0016】
さらに、この画像処理部91は、通常画像データのうちのR画像信号に対応する成分を抽出し、モノクロ画像データである参照画像データを作成する。そして、この画像処理部91は、蛍光画像データから参照画像データを差し引くことにより、特定画像データを抽出する。この特定画像データには、被検体における自家蛍光の弱い部分に対応する情報のみが含まれている。なお、生体組織における病変部分の自家蛍光の強度は、正常な部分の自家蛍光の強度に比べて、小さくなっている。従って、この特定画像データには、病変部分に対応する情報が含まれている。
【0017】
さらに、画像処理部91は、通常画像データに、この特定画像データを重ね合わせることにより、診断用画像データを生成する。なお、この診断用画像データは、診断用画像として画面表示された場合に、その特定画像データに対応する部分が青等の所定の色で表示されるように、設定されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、この診断用画像データにおいて、病変部分に対応する情報は、特定画像データに含まれている。従って、病変部分の位置及び形状が正確に示された診断用画像データが取得されるためには、特定画像データにおける病変部分の位置及び形状が正確でなければならない。
【0019】
従って、この特定画像データの生成に用いられるR画像信号及びF画像信号が、互いに正しく対応していないと、正確な特定画像及び診断用画像が得られない。例えば、以下に示すように、ライトガイドから射出されるR光の照明範囲と励起光の照射範囲とが互いに異なっていると、これら両照明範囲が互いに重ならない部分において、正確な特定画像及び診断用画像が得られない。
【0020】
図14の内視鏡装置において、白色光源81から発せられた平行光束(可視光)の光束径と、励起光源82から発せられた平行光束(励起光)の光束径とは、互いに等しくなっている。このため、集光レンズCにより収束されつつライトガイド72へ入射するR光(,B光,G光)の角度範囲,及び励起光の角度範囲は、互いに等しくなる。即ち、R光及び励起光は、いずれも所定の角度αの範囲内で、ライトガイド72へ入射する。
【0021】
そして、ライトガイド72により導かれたR光は、その先端面から、角度γの範囲内で出射する。一方、ライトガイド72により導かれた励起光は、その先端面から、角度δの範囲内で出射する。なお、励起光の波長は、R光の波長よりも短いので、δ>γになっている。このため、被検体における励起光の照明範囲は、R光の照明範囲よりも広くなる。従って、従来の内視鏡装置では、励起光の照明範囲とR光の照明範囲とが重ならない部分において、正確な診断用画像が得られないという問題があった。
【0022】
そこで、互いに波長の異なる複数の照明光による照明範囲が等しくなるように、当該照明光を射出する照明光学系,及び,この照明光学系を備えた内視鏡装置を提供することを、本発明の課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明による照明光学系及び内視鏡装置は、上記課題を解決するために、以下のような構成を採用した。
【0024】
即ち、ファイババンドルを有するとともにその基端側に入射した光束を先端側から射出するライトガイドと、所定の第1波長帯域の光束を射出する第1の光源部と、前記第1波長帯域よりも短波長側の第2波長帯域の光束を射出する第2の光源部と、これら両光源部から発せられた光束のうちのいずれかを前記ライトガイドの基端側へ向けて射出する切換機構と、前記ライトガイド及び前記切換機構間の光路中に挿入配置されるとともに、前記切換機構から射出された光をライトガイドの基端側に収束させる集光レンズとを備えた照明光学系であって、前記ライトガイドの先端側から射出された第1波長帯域の光が拡散する角度の範囲,及び,前記ライトガイドの先端側から射出された第2波長帯域の光が拡散する角度の範囲が、互いに等しくなるように、第2波長帯域の光が前記ライトガイドへ入射する際の角度の範囲を、第1波長帯域の光が前記ライトガイドへ入射する際の角度の範囲よりも相対的に小さく調整する光束調整部を、備えたことを特徴とする。
【0025】
このように構成されると、第2波長帯域の光がライトガイドへ入射する際の角度の範囲は、第1波長帯域の光がライトガイドへ入射する際の角度の範囲よりも相対的に小さくなる。このため、ライトガイドの先端側から射出された第1波長帯域の光が拡散する角度の範囲,及び,ライトガイドの先端側から射出された第2波長帯域の光が拡散する角度の範囲が、互いに等しくなる。従って、第1波長帯の光による照明範囲,及び,第2波長帯の光による照明範囲は、互いに一致する。
【0026】
なお、各光源部は、夫々、互いに異なる径の平行光束を射出してもよい。この場合には、この集光レンズに入射する平行光束の径が大きい方が、集光レンズから射出されてライトガイドへ入射する際の角度の範囲が大きくなる。
【0027】
また、各光源部から射出された平行光束の径を調節する光束調整部が設けられてもよい。この光束調整部は、光束の径を調整する集光光学系及び発散光学系であってもよく、絞りであってもよい。
【0028】
なお、光源部からは、平行光束が射出される代わりに、収束光が射出されてもよい。この場合には、射出された収束光は、発散光学系により所定の径の平行光束に変換される。また、光源部からは、平行光束が射出される代わりに、発散光が射出されてもよい。この場合には、射出された発散光は、集光光学系により所定の径の平行光束に変換される。
【0029】
さらに、前記第1の光源部は、可視光を射出し、前記第2の光源部は、生体の自家蛍光を励起する所定帯域の紫外光である励起光を射出してもよい。この照明光学系は、蛍光観察用の内視鏡装置に利用される。
【0030】
この内視鏡装置は、当該照明光学系と、前記照明光学系により照明された被検体表面からの光のうちの励起光以外の成分を収束させて、この被検体表面の像を形成する対物光学系と、前記対物光学系によって形成された被検体表面の像を撮像して画像信号に変換する撮像素子と、前記照明光学系における切換機構を制御して前記可視光と前記励起光とを、交互に繰り返して前記ライトガイドへ入射させるとともに、前記撮像素子により取得された画像信号のうち、前記ライトガイドへ可視光を入射させている期間に対応する部分に基づいて通常画像データを生成し、前記ライトガイドへ励起光を入射させている期間に対応する部分に基づいて蛍光画像データを生成し、前記通常画像データから参照画像データを取得し、取得した参照画像データを、前記蛍光画像データから差し引くことにより、特定画像データを抽出し、抽出した特定画像データを前記通常画像データに重ね合わせることにより、動画表示用の診断用画像データを生成するプロセッサとを、備えたことを特徴とする。
【0031】
このように構成されると、被検体の照明範囲は、可視光による場合と励起光による場合とで一致しているので、参照画像データ及び蛍光画像データは、互いに正確に一致している。このため、正確な特定画像データ及び診断用画像が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態による内視鏡装置について、説明する。
【0033】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態による内視鏡装置の構成図である。この図1に示されるように、内視鏡装置は、内視鏡1,及び外部装置2を、備えている。
【0034】
まず、内視鏡1について説明する。この内視鏡1は、図1にはその形状が示されていないが、生体内に挿入される可撓管状の挿入部,この挿入部の基端側に対して一体に連結された操作部,及び,この操作部と外部装置2とを連結するライトガイド可撓管を、備えている。
【0035】
内視鏡1の挿入部の先端は、硬質部材製の図示せぬ先端部により封止されている。また、この挿入部の先端近傍の所定領域には、図示せぬ湾曲機構が組み込まれており、当該領域を湾曲させることができる。操作部には、湾曲機構を湾曲操作するためのダイヤル,及び各種操作スイッチが、設けられている。
【0036】
この内視鏡1の先端部には、少なくとも3つの開口が開けられており、これら3つの開口のうちの2つは、平行平板状の透明部材である図示せぬカバーガラス,及び対物レンズ(対物光学系)11により、夫々封止されている。なお、他の開口は、鉗子孔として利用される。
【0037】
さらに、内視鏡1は、ライトガイド12を有している。このライトガイド12は、光ファイバが多数束ねられてなるファイババンドルによりなる。そして、このライトガイド12は、その先端面をカバーガラスに対向させるとともに、挿入部,操作部及びライトガイド可撓管内を引き通され、その基端側が外部装置2内に引き込まれている。
【0038】
そのうえ、内視鏡1は、励起光カットフィルタ13,及び撮像素子としてのCCD(charge−coupled device)14を備えている。このCCD14の撮像面は、内視鏡1の先端部が被検体に対向配置された状態において、対物レンズ11が当該被検体像を結ぶ位置に、配置されている。なお、励起光カットフィルタ13は、対物レンズ11及びCCD14間の光路中に、挿入配置されている。
【0039】
次に、外部装置2について説明する。図1に示されるように、この外部装置2は、白色光源21及び励起光源22を、備えている。この白色光源21は、白色光を発する第1のランプ211,及び第1のリフレクタ212を、有している。この第1のリフレクタ212は、その内面(反射面)が回転放物面として形成されている。なお、ランプ211は、このリフレクタ212における回転放物面の焦点の位置に、配置されている。そして、このランプ211から発せられた光は、リフレクタ212に反射されることにより、平行光束として射出される。
【0040】
一方、励起光源22は、紫外光を含んだ光を発する第2のランプ221,及び第2のリフレクタ222を、有している。この第2のリフレクタ222は、その内面(反射面)が回転放物面として形成されている。なお、第2のランプ221は、このリフレクタ222における回転放物面の焦点の位置に、配置されている。そして、このランプ221から発せられた光は、リフレクタ222に反射されることにより、平行光束として射出される。
【0041】
なお、第1のリフレクタ212は、その口径が、第2のリフレクタ222の口径よりも大きくなっている。このため、白色光源21から射出される平行光束の径は、励起光源22から射出される平行光束の径よりも、大きくなっている。
【0042】
さらに、外部装置2は、その白色光源21から射出された平行光束の光路上に夫々配置された赤外カットフィルタ23,第1のシャッタS1,及びダイクロイックミラー24を、備えている。
【0043】
赤外カットフィルタ23は、白色光源21から発せられた白色光のうちの赤外帯域の成分を遮断するとともに可視帯域の成分を透過させる。第1のシャッタS1は、第1のシャッタ駆動機構S1aに連結されている。この第1のシャッタ駆動機構S1aは、第1のシャッタS1を駆動して、赤外カットフィルタ23を透過した白色光を、遮断又は通過させる。ダイクロイックミラー24は、入射した光のうちの可視帯域の成分を透過させるとともに紫外帯域の成分を反射させる。そのため、第1のシャッタS1を通過した可視帯域の白色光は、このダイクロイックミラー24を透過する。
【0044】
励起光源22は、発した光が、ダイクロイックミラー24を透過する白色光の光路と、このダイクロイックミラー24の反射面上で直交するように、配置されている。この励起光源22及びダイクロイックミラー24間の光路上には、励起光源22側から順に、励起光フィルタ25,及び第2のシャッタS2が、配置されている。励起光フィルタ25は、励起光源22から発せられた光のうちの励起光として利用される帯域の成分のみを、透過させる。なお、この励起光とは、生体の自家蛍光を励起する紫外光である。
【0045】
第2のシャッタS2は、第2のシャッタ駆動機構S2aに連結されている。この第2のシャッタ駆動機構S2aは、第2のシャッタS2を駆動することにより、励起光フィルタ25を透過した励起光を、遮断又は通過させる。この第2のシャッタS2を通過した励起光は、ダイクロイックミラー24により反射される。このダイクロイックミラー24により反射された励起光の光路は、該ダイクロイックミラー24を透過した白色光の光路と、一致している。なお、各シャッタS1,S2及びシャッタ駆動機構S1a,S2a,及びダイクロイックミラー24は、切換機構に相当する。
【0046】
このダイクロイックミラー24以降の光路上には、ホイールW,及び集光レンズCが、順に配置されている。ホイールWは、円板状に形成され、その外周に沿ったリング状の部分に、図示せぬ4つの開口が開けられている。これら各開口には、青色光(B光)のみを透過させるBフィルタ,緑色(G光)のみを透過させるGフィルタ,赤色光(R光)のみを透過させるRフィルタ,及び,励起光を透過させる透明部材が、夫々填め込まれている。このホイールWは、モータMに連結されている。このモータMは、ホイールWを回転させることにより、そのBフィルタ,Gフィルタ,Rフィルタ,及び透明部材を、順次繰り返して光路中に挿入する。
【0047】
なお、このホイールWのBフィルタ,Gフィルタ,又はRフィルタが光路中に挿入されている期間中には、第1のシャッタS1が白色光を通過させるとともに、第2のシャッタS2が励起光を遮断している。このため、ダイクロイックミラー24へは、白色光のみが入射する。そして、この白色光は、ホイールWのBフィルタ,Gフィルタ,及びRフィルタにより、順次、B光,G光,及びR光に変換されて、集光レンズCへ向う。
【0048】
一方、このホイールWの透明部材が光路中に挿入されている期間中には、第1のシャッタS1が白色光を遮断するとともに、第2のシャッタS2が励起光を通過させている。このため、ダイクロイックミラー24へは、励起光のみが入射する。そして、この励起光は、ホイールWの透明部材を透過して、集光レンズCへ向う。
【0049】
この集光レンズCは、入射した光を、ライトガイド12の基端面に収束させる。このため、このライトガイド12へは、B光,G光,R光,励起光が、順次繰り返し入射する。入射した光は、ライトガイド12により導かれ、内視鏡先端から被検体へ向けて射出される。従って、この被検体は、B光,G光,R光,励起光により順次繰り返し照射される。
【0050】
なお、ダイクロイックミラー24を透過した可視光(B光,G光,R光)は、この集光レンズCにより収束されて、ライトガイド12のR光による開口角以内の所定の角度αの範囲内で、該ライトガイド12へ入射する。一方、ダイクロイックミラー24により反射された励起光の光束径は、可視光の光束径よりも小さいので、ライトガイド12へ、角度αよりも小さい所定の角度βの範囲内で、入射する。
【0051】
このライトガイド12により導かれたR光は、所定の角度γの範囲内で拡散しつつ、当該ライトガイド12から射出される。一方、このライトガイド12により導かれた励起光も、角度γの範囲内で拡散しつつ、当該ライトガイド12から射出される。
【0052】
仮に、励起光も、R光と同様に、角度αの範囲内でライトガイド12へ入射したとすると、この励起光は、R光よりも波長が短いので、角度γよりも大きく広がってこのライトガイド12から射出されてしまう。しかし、実際には、励起光がライトガイド12へ入射する角度範囲は、R光がライトガイド12へ入射する角度範囲よりも小さく設定されているので、励起光及びR光は、いずれも角度γの範囲内でライトガイド12から射出される。
【0053】
このライトガイド12から被検体に対してB光,G光,又はR光が射出されているときには、内視鏡1の対物レンズ11は、CCD14の撮像面近傍に、被検体のB光,G光,又はR光による像を結ぶ。これらの像は、CCD14により、画像信号に変換される。即ち、被検体のB光による像,G光による像,及びR光による像は、夫々、B画像信号,G画像信号,及びR画像信号に、夫々変換される。
【0054】
一方、このライトガイド12から被検体に対して励起光が射出されている場合には、この被検体は、自家蛍光(緑光帯域)を発する。このため、対物レンズ11へは、この被検体から発せられた自家蛍光,及び,この被検体表面において反射された励起光が、入射する。そして、励起光カットフィルタ13は、この対物レンズから射出された収束光のうちの励起光の帯域の成分を遮断するとともに、自家蛍光を透過させる。この励起光カットフィルタ13を透過した自家蛍光は、CCD14の撮像面近傍に、被検体像を結ぶ。このCCD14は、被検体の自家蛍光による像を、画像信号(F画像信号)に変換する。
【0055】
さらに、外部装置2は、互いに接続された制御部27及び画像処理部28を、備えている。なお、これら制御部27及び画像処理部28は、プロセッサに相当する。制御部27は、各シャッタ駆動機構S1a,S2a,及びモータMに、夫々接続されている。そして、制御部27は、このモータMを制御して、ホイールWを等速回転させる。画像処理部28は、CCD14に接続されており、このCCD14から出力された画像信号を、取得して処理する。
【0056】
図2は、画像処理部28の構成を示す概略ブロック図である。この図2に示されるように、画像処理部28は、増幅器281,A/Dコンバータ282,通常画像メモリ283,及び,蛍光画像メモリ284を、備えている。
【0057】
増幅器281は、CCD14から送信されたB画像信号,G画像信号,及び,R画像信号を、所定の通常増幅率にて増幅する。増幅された信号は、A/Dコンバータ282によりA/D変換され、通常画像データとして、通常画像メモリ283内に格納される。なお、この通常画像データは、通常画像メモリ283内に、所定の画素数に対応させたカラー画像データとして格納される。
【0058】
一方、この増幅器281は、CCD14から送信されたF画像信号を、所定の蛍光増幅率にて増幅する。増幅された信号は、A/Dコンバータ282によりA/D変換され、蛍光画像データとして、蛍光画像メモリ284内に格納される。なお、F画像信号は、他の画像信号よりも微弱であるため、この蛍光増幅率は、通常増幅率よりも大きく設定されている。この蛍光画像データは、蛍光画像メモリ284内に、所定の画素数に対応させたモノクロ画像データとして格納される。
【0059】
さらに、この画像処理部28は、画像比較器285,画像混合回路286,D/Aコンバータ287,及び,エンコーダ288を、備えている。この画像比較器285は、通常画像メモリ283,及び蛍光画像メモリ284に、夫々接続されている。そして、この画像比較器285は、通常画像メモリ283内の通常画像データから、該通常画像データ中のR画像信号に対応する部分を、参照画像データとして抽出する。この参照画像データは、所定の画素数に対応させたモノクロ画像データとして抽出される。
【0060】
さらに、この画像比較器285は、蛍光画像メモリ284内の蛍光画像データを取得し、この蛍光画像データから参照画像データを減算することにより、特定画像データを生成する。この特定画像データには、被検体における(自家蛍光の弱い)病変の可能性のある部分に対応した情報のみが含まれている。
【0061】
画像混合回路286は、通常画像メモリ283,及び画像比較器285に、夫々接続されている。そして、この画像混合回路286は、通常画像メモリ283内の通常画像データ,及び,画像比較器285において生成された特定画像データを、取得する。さらに、この画像混合回路286は、通常画像データに特定画像データを所定の色(例えば青)として重ね合わせることにより、診断用画像データを生成して出力する。
【0062】
D/Aコンバータ287は、画像混合回路286に接続されている。そして、このD/Aコンバータ287は、画像混合回路286から出力された診断用画像データをD/A変換することにより、診断用画像信号を出力する。
【0063】
エンコーダ288は、このD/Aコンバータ287に接続されているとともに、テレビモニタ又はパーソナルコンピュータ等によりなる表示装置Dに接続されている。そして、このエンコーダ288は、D/Aコンバータ287から出力された診断用画像信号を取得するとともに、この診断用画像信号に、表示装置Dにおける画面表示用の信号(同期信号等)を付与して、出力する。この表示装置Dは、エンコーダ288から出力された信号を、診断用画像として動画表示する。なお、この表示装置Dには、通常画像データに基づく通常画像が、診断用画像と並べられた状態で動画表示されてもよい。
【0064】
図3は、通常画像メモリ283内に格納された通常画像データにより示される通常画像の模式図である。図4は、蛍光画像メモリ284内に格納された蛍光画像データにより示される蛍光画像の模式図である。これら通常画像及び蛍光画像において、管腔Taは陰になるために暗く示されており、管壁Tbは明るく示されている。さらに、図4の蛍光画像には、管壁Tbにおける自家蛍光の弱い病変部分Tcが、示されている。
【0065】
なお、通常画像データから抽出される参照画像データは、通常画像データ中のR画像信号の成分によりなるデータである。従って、図3は、この参照画像データにより示される参照画像の模式図でもある。但し、実際には、通常画像データはカラー画像データであるのに対し、参照画像データは、モノクロ画像データである。
【0066】
図5は、画像比較器285から出力される特定画像データにより示される特定画像の模式図である。この特定画像(図5)は、蛍光画像(図4)から参照画像(図3)が減算されることにより、取得される。図5に示されるように、この特定画像には、病変部分Tcのみが含まれており、管壁Tbの健康な部分,及び管腔Taは含まれてない。
【0067】
図6は、画像混合回路286から出力される診断用画像データにより示される診断用画像の模式図である。この診断用画像(図6)は、通常画像(図3)に、特定画像(図5)を重ね合わせることにより、取得される。この診断用画像において、病変部分Tcは、青等に着色されている。このため、術者は、表示装置Dの画面上に表示された診断用画像を観察することにより、病変部分Tcの位置及び形状を、正確に認識することができる。
【0068】
上述のように、本実施形態の内視鏡装置では、白色光源21から射出される光束の径と、励起光源22から射出される光束の径とは、ライトガイド12から射出されるR光の広がり角,及び励起光の広がり角が互いに等しくなるように、夫々設定されている。このため、被検体におけるR光の照明範囲,及び,励起光の照明範囲は、互いに等しくなる。このため、R画像信号に基づく参照画像,及び,F画像信号に基づく蛍光画像は、互いに等しい照明範囲で照明された状態の被検体像になっている。従って、特定画像データには、照明範囲の相違に由来するノイズが混入することがないので、正確な診断用画像が得られる。
【0069】
<第2実施形態>
図7は、本実施形態の内視鏡装置における照明光学系の構成図である。本実施形態の内視鏡装置は、上記第1実施形態による内視鏡装置の構成において、励起光源22の代わりに、本実施形態による励起光源31,及び光束調整部32を、備えた点を特徴としている。
【0070】
この励起光源31は、紫外光を含んだ光を発する第2のランプ311,及び第2のリフレクタ312を、有している。この第2のリフレクタ312は、第1のリフレクタ212と同形状に形成されている。そして、第2のランプ311は、このリフレクタ312の回転放物面における焦点の位置に、配置されている。そして、このランプ311から発せられた光は、リフレクタ312に反射されることにより、平行光束として射出される。このため、励起光源31から射出される平行光束の径は、白色光源21から射出される平行光束の径と、一致している。
【0071】
光束調整部32は、励起光源31及び励起光フィルタ25間の光路上に、励起光源32に近い側から順に配置された正レンズ321及び負レンズ322を、有している。この正レンズ321及び負レンズ322は、互いの焦点位置を一致させて配置されており、アフォーカル光学系を構成している。なお、この正レンズ321は、発散光学系に相当し、負レンズ322は、収束光学系に相当する。
【0072】
そして、励起光源31から射出された平行光束は、正レンズ321により収束される。この正レンズ321から射出された収束光は、負レンズ322へ入射し、この負レンズ322により平行光束に変換される。なお、負レンズ322から射出された平行光束の径は、励起光源31から射出された平行光束の径よりも、小さくなっている。
【0073】
励起光フィルタ25は、この負レンズ322から射出された平行光束のうちの励起光の成分のみを透過させる。この励起光フィルタ25から射出された励起光は、第2のシャッタS2を通過した場合には、ダイクロイックミラー24により反射されてホイールWへ向う。このホイールWに入射した励起光は、その透明部材を透過して、集光レンズCへ向う。
【0074】
この集光レンズCへ入射する励起光の光束径は、R光(,G光,B光)の光束径よりも小さい。このため、ライトガイド12へ入射する励起光の角度範囲は、R光の角度範囲よりも小さくなる。即ち、R光が、角度αの範囲内でライトガイド12へ入射するのに対し、励起光は、角度β(α>β)の範囲内でライトガイド12へ入射する。なお、これらα及びβは、上記第1実施形態の場合と同様である。従って、ライトガイド12から射出されるR光の角度(γ)の範囲は、ライトガイド12から射出される励起光の角度(γ)の範囲と一致している。
【0075】
図8は、光束調整部32の説明図である。上記説明では、この光束調整部32の正レンズ321及び負レンズ322は、アフォーカル光学系を構成するように設定されていた。しかし、この正レンズ321及び負レンズ322は、互いに近接又は離反可能であってもよい。これら両レンズ321,322同士が近接すると、負レンズ322から射出される光束の径は、大きくなる。一方、これら両レンズ321,322同士が離反すると、負レンズ322から射出される光束の径は、小さくなる。
【0076】
図8の(a)は、図7に示された状態の光束調整部32を、示している。この図8の(a)に示された状態から、両レンズ321,322同士が近接すると、図8の(b)に示された状態になる。この図8の(b)の場合には、図8の(a)の場合に比べて、光束調整部32から射出される光束径は大きくなっている。射出される光束径が大きくなると、ライトガイド12へ入射する角度の範囲も大きくなる。即ち、θa<θbになる。
【0077】
逆に、図8の(a)に示された状態から、両レンズ321,322同士が離反すると、図8の(c)に示された状態になる。この図8の(c)の場合には、図8の(a)の場合に比べて、光束調整部32から射出される光束径は小さくなっている。射出される光束径が小さくなると、ライトガイド12へ入射する角度の範囲も小さくなる。即ち、θa>θcになる。
【0078】
従って、設計者又は利用者は、光束調整部32における両レンズ321,322同士の間隔を調整することにより、ライトガイド12から射出される励起光の角度の範囲を、ライトガイド12から射出されるR光の角度の範囲と一致させることができる。
【0079】
また、利用者は、上記の内視鏡1を外部装置2から取り外して、他の内視鏡を取り付けた場合に、新たな内視鏡のライトガイドの特性に対応させて、光束調整部32の設定を変更することにより、ライトガイドから射出される励起光の角度範囲を、ライトガイドから射出されるR光の角度範囲と一致させることができる。
【0080】
本第2実施形態の光束調整部32は、上記のように、正レンズ321及び負レンズ322を、有している。この光束調整部32の負レンズ322は、複数枚のレンズによりなる負レンズ群であってもよい。このように構成されていると、負レンズ群が正レンズ321に対して移動するとともに、負レンズ群中の複数枚のレンズ間の相対間隔が変化することにより、この光束調整部32から射出される光束は、平行光束のままでその径が変化するように調整されることも可能である。
【0081】
<第3実施形態>
本実施形態の内視鏡装置は、上記第2の実施形態の内視鏡装置の構成において、励起光源31,及び光束調整部32の代わりに、本実施形態による励起光源41,及び光束調整部としての光束調整レンズ42を、備えた点を特徴としている。図9は、これら励起光源41,及び,光束調整レンズ42の説明図である。
【0082】
励起光源41は、紫外光を含んだ光を発するランプ411,及びリフレクタ412を、有している。このリフレクタ412は、凹面鏡であり、その内面(反射面)が楕円面として形成されている。なお、この楕円面は、楕円体がその長軸方向に対して垂直に2等分された場合に、分割された一方の楕円体の表面形状に、一致している。なお、ランプ411は、このリフレクタ412の楕円面に対応する楕円体の一対の焦点のうちのリフレクタ412に近接した側(一方の焦点)の位置に、配置されている。
【0083】
光束調整レンズ42は、負レンズ(発散光学系)であり、その後側焦点を、リフレクタ412の反射面に対応する楕円体の他方の焦点に一致させて、配置されている。そして、ランプ411から発せられた発散光は、リフレクタ412により、他方の焦点へ向けて反射されることにより、収束光として射出される。この収束光は、光束調整レンズ42により平行光に変換される。なお、光束調整レンズ42から射出された平行光束の径は、第2実施形態における光束調整部32(図7)から射出された平行光束の径と、一致している。
【0084】
<第4実施形態>
本実施形態の内視鏡装置は、上記第2の実施形態の内視鏡装置の構成において、励起光源31,及び光束調整部32の代わりに、本実施形態による励起光源51,及び光束調整部52を、備えた点を特徴としている。図10は、これら励起光源51,及び光束調整部52の説明図である。
【0085】
励起光源51は、紫外光を含んだ光を発するランプ511,及びリフレクタ512を、有している。このリフレクタ512は、凹面鏡であり、その内面(反射面)が球面として形成されている。なお、ランプ511は、このリフレクタ512における球面の中心の位置に、配置されている。
【0086】
光束調整部52は、正レンズ521及び負レンズ522を、有している。これら正レンズ521及び負レンズ522は、その光軸を、リフレクタ512の光軸と一致させて配置されている。なお、正レンズ521は、負レンズ522よりも前側に配置されている。また、これら正レンズ521及び負レンズ522は、合計で正のパワーを有する収束光学系である。
【0087】
そして、ランプ511から発せられた発散光は、リフレクタ512により、当該ランプ511へ向けて反射される。このランプ511の位置を通過して発散した発散光は、正レンズ521により収束されて負レンズ522へ向う。この負レンズ522は、入射した収束光を平行光に変換して射出する。なお、この負レンズ522から射出された平行光束の径は、第2実施形態における光束調整部32(図7)から射出された平行光束の径と、一致している。
【0088】
<第5実施形態>
本実施形態の内視鏡装置は、上記第2の実施形態の内視鏡装置の構成において、励起光源31,及び光束調整部32の代わりに、本実施形態による励起光源61,及び光束調整部としての光束調整レンズ62を、備えた点を特徴としている。図11は、これら励起光源61,及び光束調整レンズ62の説明図である。
【0089】
励起光源61は、紫外光を含んだ光を発するランプ611,及びリフレクタ612を、有している。このリフレクタ612は、凹面鏡であり、その内面(反射面)が球面として形成されている。なお、ランプ611は、このリフレクタ612における球面の中心の位置に、配置されている。
【0090】
光束調整レンズ62は、正レンズ(収束光学系)であり、その前側焦点をランプ611の位置に一致させて、配置されている。そして、ランプ611から発せられた発散光は、リフレクタ612により、当該ランプ611へ向けて反射される。このランプ611の位置を通過して発散した発散光は、光束調整レンズ62により平行光に変換される。なお、光束調整レンズ62から射出された平行光束の径は、第2実施形態における光束調整部32(図7)から射出された平行光束の径と、一致している。
【0091】
<変形例>
本変形例による内視鏡装置は、上記各実施形態の内視鏡装置の構成において、そのライトガイド12が、配光レンズ15を備えた点を特徴としている。上記各実施形態において、ライトガイド12から射出された照明光は、図示せぬカバーガラスを透過して、被検体へ向けて射出されていた。本変形例による内視鏡の先端部には、そのカバーガラスの代わりに、図12に示された配光レンズ15が設けられている。
【0092】
この配光レンズ15は、負のパワーを有するレンズによりなり、内視鏡1の先端部に設けられている。そして、ライトガイド12の先端面は、この配光レンズ15に対向している。このライトガイド12の先端面から射出された発散光は、さらに、配光レンズ15により拡散されて、被検体を照射する。
【0093】
仮に、このライトガイド12の基端面へ励起光(UV)が入射する角度の範囲,及び,R光が入射する角度の範囲が互いに等しかったとすると、ライトガイド12の先端面から射出される励起光の角度の範囲は、R光の角度の範囲よりも大きくなる。
【0094】
なお、配光レンズ15が負の単レンズによりなる場合には、その倍率色収差が考慮されなければならない。この場合には、励起光は、R光よりも波長が短いので、配光レンズ15によってR光よりも強いパワーで拡散される。このため、設計者は、集光レンズC(図1,図7)に入射する励起光の光束径を、上記各実施形態の場合よりも小さく設定する必要がある。このように設定されると、ライトガイド12の基端面へ入射する励起光の角度の範囲がさらに狭められて、配光レンズ15から射出される励起光による照明範囲,及びR光による照明範囲は、互いに一致する。
【0095】
さらに、図13に示されるように、ライトガイド12の基端面に対して、第2の集光レンズ16が対向配置されていることがある。この第2の集光レンズ16が正の単レンズによりなる場合には、その倍率色収差が考慮されなければならない。この場合には、励起光は、R光よりも波長が短いので、第2の集光レンズ16によってR光よりも強いパワーで収束される。
【0096】
仮に、励起光とR光とが同一の角度範囲で第2の集光レンズ16に入射すると、ライトガイド12の基端面に入射する励起光の角度範囲は、R光の角度範囲よりも大きくなる。このため、設計者は、集光レンズC(図1,図7)に入射する励起光の光束径を、さらに小さく設定する必要がある。このように設定されると、配光レンズ15から射出される励起光による照明範囲,及びR光による照明範囲は、互いに一致する。
【0097】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の照明光学系によると、第1波長帯域の光がライトガイド先端から拡散する角度の範囲は、第2波長帯域の光がライトガイド先端から拡散する角度の範囲と、一致する。このため、第1波長帯域の光による照明範囲,及び,第2波長帯域による照明範囲は、互いに一致する
また、本発明の内視鏡装置によると、その照明光学系による可視光及び励起光の照明範囲が互いに一致しているので、正確な診断用画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による内視鏡装置の構成図
【図2】画像処理部の構成を示す概略ブロック図
【図3】通常画像及び参照画像の模式図
【図4】蛍光画像の模式図
【図5】特定画像の模式図
【図6】診断用画像の模式図
【図7】本発明の第2実施形態による内視鏡装置の構成図
【図8】本発明の第2実施形態による光束調整部の説明図
【図9】本発明の第3実施形態による照明光学系の説明図
【図10】本発明の第4実施形態による照明光学系の説明図
【図11】本発明の第5実施形態による照明光学系の説明図
【図12】配光レンズを含んだ変形例の説明図
【図13】第2の集光レンズを含んだ変形例の説明図
【図14】従来の内視鏡装置の構成図
【符号の説明】
1 内視鏡
11 対物レンズ
12 ライトガイド
13 紫外カットフィルタ
14 CCD
2 外部装置
21 白色光源
22 励起光源
24 ダイクロイックミラー
27 制御部
28 画像処理部
32 光束調整部
42 光束調整レンズ
52 光束調整部
62 光束調整レンズ
S1 第1のシャッタ
S2 第2のシャッタ
C 集光レンズ
D 表示装置

Claims (8)

  1. ファイババンドルを有するとともにその基端側に入射した光束を先端側から射出するライトガイドと、所定の第1波長帯域の光束を射出する第1の光源部と、前記第1波長帯域よりも短波長側の第2波長帯域の光束を射出する第2の光源部と、これら両光源部から発せられた光束のうちのいずれかを前記ライトガイドの基端側へ向けて射出する切換機構と、前記ライトガイド及び前記切換機構間の光路中に挿入配置されるとともに、前記切換機構から射出された光をライトガイドの基端側に収束させる集光レンズとを備えた照明光学系であって、
    前記ライトガイドの先端側から射出された第1波長帯域の光が拡散する角度の範囲,及び,前記ライトガイドの先端側から射出された第2波長帯域の光が拡散する角度の範囲が、互いに等しくなるように、第2波長帯域の光が前記ライトガイドへ入射する際の角度の範囲を、第1波長帯域の光が前記ライトガイドへ入射する際の角度の範囲よりも相対的に小さく調整する光束調整部を、
    備えたことを特徴とする照明光学系。
  2. 前記光束調整部は、前記集光レンズに入射する第2波長帯域の光束の径が、前記集光レンズに入射する第1波長帯域の光束の径よりも小さくなるように調整する
    ことを特徴とする請求項1記載の照明光学系。
  3. 前記各光源部は、夫々、平行光束を射出し、
    前記光束調整部は、前記両光源部のうちの一方及び前記切換機構間の光路上に配置された集光光学系及び発散光学系を、有するとともに、入射した平行光束の径を拡大又は縮小して射出する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の照明光学系。
  4. 前記両光源部のうちの一方は、収束光を射出し、
    前記両光源部のうちの他方は、平行光束を射出し、
    前記光束調整部は、前記両光源部のうちの一方及び前記切換機構間の光路上に配置された発散光学系を有するとともに、入射した収束光を、前記両光源部のうちの他方から射出された平行光束の径と異なる径の平行光束として射出する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の照明光学系。
  5. 前記両光源部のうちの一方は、発散光を射出し、
    前記両光源部のうちの他方は、平行光束を射出し、
    前記光束調整部は、前記両光源部のうちの一方及び前記切換機構間の光路上に配置された収束光学系を有するとともに、入射した発散光を、前記両光源部のうちの他方から射出された平行光束の径と異なる径の平行光束として射出する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の照明光学系。
  6. 前記第1の光源部は、可視光を射出し、
    前記第2の光源部は、生体の自家蛍光を励起する所定帯域の紫外光である励起光を射出する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の照明光学系。
  7. 請求項6記載の照明光学系と、
    前記照明光学系により照明された被検体表面からの光のうちの励起光以外の成分を収束させて、この被検体表面の像を形成する対物光学系と、
    前記対物光学系によって形成された被検体表面の像を撮像して画像信号に変換する撮像素子と、
    前記照明光学系における切換機構を制御して前記可視光と前記励起光とを、交互に繰り返して前記ライトガイドへ入射させるとともに、前記撮像素子により取得された画像信号のうち、前記ライトガイドへ可視光を入射させている期間に対応する部分に基づいて通常画像データを生成し、前記ライトガイドへ励起光を入射させている期間に対応する部分に基づいて蛍光画像データを生成し、前記通常画像データから参照画像データを取得し、取得した参照画像データを、前記蛍光画像データから差し引くことにより、特定画像データを抽出し、抽出した特定画像データを前記通常画像データに重ね合わせることにより、動画表示用の診断用画像データを生成するプロセッサと
    を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
  8. 前記プロセッサにおいて生成された画像データを動画表示する表示装置を、
    さらに備えたことを特徴とする請求項7記載の内視鏡装置。
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