JP3664713B2 - X線検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線吸収像を取得する検出装置に関し、特に1次元検出器を用いて2次元画像を生成するようにしたX線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス部品や自動車部品などについて細かい欠陥を正確に検査するためのX線検出装置には、イメージングインテンシファイアなどの精密で高価な2次元ディテクタが用いられてきた。
これに対して、X線検出素子を線状に並べたラインディテクタは、検出素子が並んだ線上におけるX線吸収状態を一挙に観察することができる上比較的安価であるので、要求精度が多少緩い検査などにはよく用いられる。
【0003】
X線ラインディテクタでも特にイオンチャンバ型のものは、X線の入射角が大きくなるに従って感度が低下し、素子が並ぶラインに垂直な方向に数度以下で入射するX線に対してしか安定した感度を有しない。このため、X線ラインディテクタはX線源に対向する位置に相対的に固定して利用される。
したがって、たとえば図9に示すように、X線源とディテクタの間に設けたベルトコンベヤ上を移動してくる物のX線透過像を連続的に撮影して平面像に変換して内容検査をしたり、図10に示すように、X線源とディテクタを一体に組み付けた構造体を対象物を挟んで移動させながらX線写真撮影して合成し2次元画像として観察する方法があった。
【0004】
また、マイクロフォーカスX線源を用いて半導体ボードなどを検査する検査装置がある。
線量はX線源からの距離の2乗に反比例するので、マイクロフォーカスX線源に大面積の2次元ディテクタを用いると、画面の中央と端部でX線源からの距離が異なるため受入線量に差が生じて、撮影像はX線吸収像を正確に反映しない。また、検査角度を変えるときには固定した被検査物に対してX線源のX線放射方向を変化させる必要があるが、X線源から検出器までの距離が異なると受入線量が変わり像倍率も変わるため、検出器を直線上で移動させては正しい観察をすることができない。
【0005】
そこで、小型の2次元検出器を使って、検査角度を変えるときにはX線照射軸に追従して2次元検出器の位置と姿勢を調整するようにしたものが利用される。この装置は、2次元検出器がX線源からの距離を変えないように、X線の焦点位置付近を中心とする球面上で位置調整できるようにする機構を備えている。
しかし、マイクロフォーカスX線源の照射軸に従って小型2次元検出器の位置と姿勢を調整するようにした検査装置は、たとえばX線照射軸を60度傾けるために数10秒もかかるというように、検査に時間を要していた。
【0006】
なお、マイクロフォーカスX線源は点光源と見なすことができるので、被検査物の位置を調整することにより自在にX線像の拡大縮小ができる。小型2次元検出器を使ったマイクロフォーカスX線源利用検査装置では、ステージにセットした被検査物をX線源側に近づけ小型2次元検出器で小縮尺の映像を生成し、この映像を観察しながらステージを操作して詳細に観察する位置を確認し、観察位置が決まったら被検査物を検出器側に近づけて精査することができる。
さらに、ラインディテクタをX線源の照射面上で往復動させて必要な大きさのX線像にする方法も考えられるが、平面的な2次元ディテクタを用いた検査装置と同様に、X線照射面の中央部で線量の多いことを反映して中央部で明るく端部で暗い映像になって正確な観察ができない。また、X線源と対象物の距離を変えるときにも画面の中央と端部で拡大率が異なることになる。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−10191
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、より安価なラインディテクタと簡単な機構を用いて、マイクロフォーカスX線源などの放射状X線照射によるX線像において画面の中央と端部で線量や拡大倍率の差異が小さいX線検出装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のX線検出装置は、ラインディテクタを案内する機構を備えて、ラインディテクタをその軸に垂直の方向に移動させることができるようにして、ラインディテクタを往復動させて対象物のX線透過平面画像を生成することを特徴とする。このとき、ラインディテクタを走査して得られるX線透過像を走査ごとに更新することによりほぼリアルタイムに動く動画にすることができる。
さらに、検出素子の可測X線入射角がX線放射源を挟む姿勢を維持しながらX線放射源からほぼ等距離になるようにラインディテクタを弧状に移動するようにすることが好ましい。
【0010】
X線源で発生するX線は、放射軸から所定の角度内ではX線発生点からほぼ等方的に放射される。したがって、X線源のX線放射密度が極端に減少しない領域内では、ラインディテクタを移動して測定した線状のX線透過像を繋ぎ合わせることにより平面的なX線像とすることができる。
なお、半導体ラインディテクタはX線入射角に依存しないので、X線源とセンサ列の角度が大きくなってもX線の検出ができるが、イオンチャンバ方式のラインディテクタは、素子列に対して垂直方向の入射角が数度以上大きければ感度が低下して正確な測定ができない。
したがって、ラインディテクタを検出素子列に対して垂直の方向に移動して測定することにより、従来の平面ディテクタを使用する検査装置より遙かに広い領域に亘る良好な2次元X線透過像を容易にかつ低廉に生成させることができる。
【0011】
本発明のX線検出装置のラインディテクタは、検出素子列に入射する方向をいつもX線発生点の方向に向けながら、X線発生点付近を中心とした円の弧に沿って移動するように構成したので、従来のX線検出装置におけるようなラインディテクタをX線源に対して相対的に固定したものと等価な機能を有し、ラインディテクタが移動する間もX線源と検出器の距離が一定であって検出器に入射するX線量が一定になる。
【0012】
なお、X線ラインディテクタがX線放射に対して角度を持っていると、単位長当たりに入射するX線量が減少するため、X線照射量や透過量を正しく反映した画像にならない。しかし、ラインディテクタを弧状に移動するようにして検出素子とX線源の距離を等しくすると、ディテクタの位置によらず同じ低減率を持ったX線量を測定することになるので、試料のX線透過量を正しく反映したX線画像を得ることができる。
なお、ラインディテクタの移動は、X線源の特性に従ってX線強度がほぼ等方的とみることができる放射角範囲内に限ることが好ましい。
【0013】
また、イオンチャンバ式ラインディテクタは、入射方向に対する依存性があるので、X線量の測定値はさらに不正確になる。
イオンチャンバ式ラインディテクタを使用する場合、ラインディテクタが短ければ、ディテクタ内部にX線入射角に対応して入射幅が順次大きくなるような仕切りを備えて、各ディテクタチャンネルに入射するX線量を調整して感度を平均化することが可能である。しかし、ラインディテクタが長くてX線入射角が20度を超える程度になる場合は、X線入射面を内側に湾曲させた弓形に構成したものを使用することが好ましい。弓形ラインディテクタは、ディテクタの中央と端部の検出素子でX線源の距離が極端に変わらないようにすることができる。弓形ラインディテクタは入射X線密度が検出素子の位置により変化しないため、イオンチャンバ式に限らず、半導体式のものにとってもよい効果がある。
なお、1本以上の短いラインディテクタをそれぞれ中心とX線源を結ぶ直線に垂直に配置することにより、擬似的に弓形ラインディテクタと同じ機能を持たせることができる。
【0014】
検出器案内機構は、ラインディテクタをX線検出素子列がX線放射源に向くように支える駒部材と、この駒部材が係合する弓形の案内部材と、ラインディテクタを軸に垂直の方向に駆動する駆動機構からなり、駒部材を弧状に案内してラインディテクタをX線放射源からほぼ等距離を維持しながら移動できるようにすることができる。
案内部材を湾曲したポールとし、駒部材をこのポールにはまって移動する鞘とすることができる。
また、案内部材を湾曲したリニアガイドとし、駒部材をリニアガイドに係合するスライダとしてもよい。
【0015】
また、検出器案内機構は案内溝と溝に沿って移動する駒部材であってもよい。案内溝は、ラインディテクタのX線検出素子列がX線放射源に向いた姿勢を維持しながらX線放射源からほぼ等距離を維持して弧状に移動するように形成され、駒部材は、ラインディテクタを取り付けて案内溝に沿って移動する。駆動機構が、ラインディテクタを軸に対して垂直の方向に移動させると、ラインディテクタはX線放射源からほぼ等距離を維持しながら移動する。
【0016】
なお、X線放射源を極小の焦点を形成するマイクロフォーカスX線源とすれば、鮮明な画像を得ることができる。
さらに、試料搭載するステージをX線放射源とラインディテクタを結ぶ線に沿って移動させることにより画像の倍率を調整することができる。
【0017】
本発明のX線検出装置は、比較的安価なラインディテクタを利用して、広い範囲に亘ってX線量がほぼ均一なX線透過像を平面像として生成することができる。また、得られたX線透過像は面の位置による拡大倍率の偏差が小さく、より正確に試料のX線透過状態を表現している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を用いて本発明のX線検出装置を詳細に説明する。
図1は本実施例のX線検出装置の概念図、図2はディテクタの駆動部の構造を説明する一部断面図、図3はディテクタ駆動部の別態様を示す斜視図、図4はディテクタ駆動部のさらに別態様を示す斜視図、図5と図6は構成要素の位置関係を説明する図面、図7と図8はディテクタを駆動する方法の例を説明する図面である。
【0019】
本実施例のX線検出装置は、図1に示すように、X線源1と、試料2を載せるステージ3と、X線透過量を測定するX線検出部4と、測定信号を処理して結果を表示する画像処理端末5から構成される。
画像処理装置5はディスプレー6とキーボード7を備えたパソコン8であってもよい。
【0020】
本発明の主要部はX線検出部4にあり、X線検出部はX線検出素子列11をX線源1の方向に向けたままX線検出素子列に垂直の方向にラインディテクタ12を往復動させて、試料2のX線透過像を2次元画像として取得する。
本実施例のX線検出装置は、X線源1のX線放射点近傍を中心とする円周に沿って内側に湾曲させたリニアガイド13と、このリニアガイドに沿って移動するスライド14をラインディテクタ12の両端位置にそれぞれ備え、スライド14の上面にX線検出素子列11が垂直上方に向くようにラインディテクタ12を固定する。
【0021】
さらに、ラインディテクタ12の中央付近に駆動機構15が設けられている。駆動機構15は、ラインディテクタ12に連結した駒17を駆動モータ18で正逆転するボールねじ16で移動させるもので、ラインディテクタの向きが位置によって変化するのでユニバーサルジョイント19を介して接続され、さらに位置によって駒17とジョイント19の距離が変化するので距離調整機構20を用いている。
【0022】
距離調整機構は、図2に示すように、ジョイント19のボールに固定されたガイド棒21を駒17に垂直に固定された鞘ガイド22に出し入れ可能に組み合わせたものである。駒17の底部にブレード23が設けられていて、ブレードが床に固定された案内溝24に嵌合して、ボールねじ16が回転すると駒17が姿勢を一定に維持しながら移動し、X線検出素子列11面の向きをリニアガイド13の規制に従いながらラインディテクタ12を移動させることができる。
【0023】
X線量は線源からの距離の2乗に反比例するので正確なX線透過像を生成するためには、画面中でX線源と検出器の距離が変化しないことが重要である。本実施例のX線検出装置は、ラインディテクタ12を移動させてもX線放射点からの距離をほぼ等しく維持するため、ラインディテクタに入射する放射X線強度が変化せず、良好なX線透過像を形成することができる。
また、ラインディテクタは大型の2次元ディテクタと比較すると著しく安価であるので、ラインディテクタを用いてX線観察をする本実施例の装置は、同じ大きさの領域についてX線観察する場合にきわめて経済的に構成することができる。
【0024】
図3は、図1におけるような直線状のラインディテクタを弧状に運動させるのに代えて、弓状のラインディテクタを直線状に運動させるようにしたものである。2本の直線状のリニアガイド26が設けられ、スライダ27がマウントしている。2個のスライダ27には弓形のラインディテクタ25が湾曲した内側を上に向けて跨っていて、ラインディテクタ25の内側にはX線検出素子列28が設けられている。ラインディテクタ25のほぼ中央には、図1と同じような駆動機構15が設けられている。駆動機構15は、ボールねじ16とこれに嵌められた駒17とボールねじを回転させる駆動モータ18を備える。
【0025】
弓形ラインディテクタ25を軸に対して垂直に駆動しても、ラインディテクタ25の高さは変わらないので、図1のような複雑な距離調整機構は不要で、梁29などで駒17に弓形ラインディテクタ25を固定して姿勢が変化しないようにすればよい。
この方法でも図1に示した直線ラインディテクタを弧状に動かすようにしたX線検出器と同じ作用効果を得ることができる。本装置ではラインディテクタの形状が複雑になるが、これを移動させる駆動機構は直線運動すればよいので構造が単純になる。
【0026】
なお、リニアガイドは2個に限らず1個あるいは3個以上であってもよいことはいうまでもない。さらに、駆動機構はラインディテクタのほぼ中央に設けたが、ラインディテクタを往復動させることができればどの位置に設けてもよい。さらに、ラインディテクタを直接把持して駆動するのではなく、リニアガイドのスライドを駆動するようにしてもよい。
【0027】
さらに、図4に示すように、ラインディテクタ自体をX線源のX線放射点近傍を中心とする円周に沿って内側に湾曲させて弓形のラインディテクタ25とし、この弓形ラインディテクタ25を図1に示したものと同じ駆動機構で軸に対して垂直の方向に、かつX線放射点からの距離をほぼ一定に保持するため円弧状に、往復動させるようにしてもよい。このような機構を用いることにより、ラインディテクタのX線検出素子は、X線放射点を中心とする球の表面に沿って運動することになるので、ラインディテクタ中の素子の位置やラインディテクタの往復運動中のディテクタの位置の如何に係わらず、常にX線放射点から等しい位置に居ることができる。
なお、1個または複数の短い直線状のラインディテクタを円弧に沿って、それぞれが中心とX線源を結ぶ直線に垂直になるように配置することにより、弓形ラインディテクタとほぼ同様の機能を持たせることも可能である。
【0028】
また、弓形ラインディテクタ25を弧状に案内するガイドは、図1に示すリニアガイドを利用することができるが、図4に示したように、X線放射点近傍を中心とする円周に沿って湾曲させた円弧状のポール30を両端固定し、このポールに移動可能な鞘31を嵌めて、この鞘31にラインディテクタ25を固定しX線検出面をX線放射点に向けた状態で往復動するように案内するものであってもよい。このような案内機構は簡単な構造であるので安価に構成することができる。
【0029】
図5は構成要素の位置関係を説明する正面図、図6は同じ側面図である。
ラインディテクタ25は、図5にみられるようにX線源1に対する距離が等しい円周に沿って位置して、X線検出素子列の面28のどの部分もX線源1と結ぶ直線に対して垂直になるように配置される。
また、ラインディテクタ25は、図6に示すように、X線がほぼ均等に照射する角度範囲内で、X線検出素子列の検出可能角度θ内にX線源1が含まれるような姿勢を保ちながらX線源からの距離を保持して往復動して、2次元X線透過像を生成する。この検出可能角度θは通常ほぼ数度とされ、この範囲外から入射するX線については測定精度が劣化する。
試料2はステージ3に搭載されて、観察する位置に従って画面上水平方向に位置調整できるようになっている。また、X線観察像の倍率を変化させるためには、ステージ3をX線放射軸に沿って上下に位置調整すればよい。
【0030】
図7は、ラインディテクタを案内する別のガイド機構を概念的に説明する斜視図である。
図7の検出器は、ラインディテクタ25の両端位置に案内溝32を備えた側板33,34を設ける。案内溝はX線放射点に対する距離が変化しないように弧状に形成され、案内溝にはラインディテクタ25の端が固定された駒が嵌って、駒が移動しても駒の姿勢が溝に案内されるためラインディテクタ25のX線検出素子がX線源の方向を向くようになっている。
ラインディテクタ25は、前記した各種の駆動機構により軸に垂直の方向に駆動されるが、図7に示す駆動機構を用いてもよい。図7に示した駆動機構は、ラインディテクタ25を固定した駒35に連結されたベルト36を駆動プーリ37、従動プーリ38、遊動プーリ39と掛け回したもので、駆動モータ40によりディテクタ25に垂直の方向に往復動させる。
【0031】
また、図8は別の駆動機構を示す部分断面図である。図8の駆動機構は、円弧状の案内ポール30に係合する鞘31にボール41が嵌り込むような案内溝42を固定し、ボール41を押し引きしてラインディテクタ25を揺動させるものである。案内溝42にはボール41が抜けないようにスリットの入った蓋43が設けられている。また、ボール41にはネジ棒44が繋がっており、壁に固定された雌ネジ45に嵌合している。雌ネジ45は駆動モータ47により正転逆転方向に駆動される駆動歯車46が係合して、ネジ棒44を押し引きするようになっている。
この駆動機構によれば、ラインディテクタ25の位置により駒31の高さが変化しても、ボール41を水平に押し引きするだけで案内ポール30に沿ってラインディテクタを往復動させることができる。
【0032】
このような弓形ラインディテクタを用いたX線検出器によれば、ラインディテクタ25のどの検出素子がどのような位置にあっても、X線放射点からの距離がほぼ同じになるので、試料が無いときに入射すべきX線がほぼ同じ強度を持つことになる。したがって、試料を透過する放射線量を広い領域について2次元平面に展開して測定し正しく評価することができる。
【0033】
また、本実施例のX線検出装置によって得られた全画像と、その一部を選択して拡大した部分画像を一緒にモニタ画面に表示するようにすると、現在の被写体の全容と詳しく見たい位置の拡大像を同時に視認することができ、観察したい部分の探索やその部分の姿勢などの確認をすることができる。
さらに、ラインディテクタのスキャンスピードを上げて、取得した画像を順次更新することによって、擬似的にリアルタイムモニターが可能となるので、従来2次元センサで実施されていたリアルタイム観察を、さらに大きな範囲で行うことができるようになる。
マイクロフォーカスX線源を用いたX線検出装置では、従来、被検体である半導体ボードなどについて観察方向を変えるときにはディテクタを数10秒以上かけて移動させなければならなかったが、本実施例のX線検出装置ではディテクタを固定したままで観察することができる。また観察部分の拡大倍率もステージをX線発生部とディテクタの間でX線放射軸方向に移動するだけで変更することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によって、より安価なラインディテクタと簡単な機構を用いて構成する安価なX線検出装置によって、マイクロフォーカスX線源などの放射状X線照射によるX線透過像において画面の中央と端部で線量や拡大倍率の差異が小さい良好な検査画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線検出装置の1実施例の構成を説明する概念図である。
【図2】本実施例におけるディテクタ駆動部の構造を説明する一部断面図である。
【図3】本実施例に使用する別のディテクタ駆動部を示す斜視図である。
【図4】本実施例に使用するさらに別のディテクタ駆動部を示す斜視図である。
【図5】本実施例における構成要素の位置関係を説明する正面図である。
【図6】本実施例における構成要素の位置関係を説明する側面図である。
【図7】本実施例に使用する別のディテクタ駆動部を示す斜視図である。
【図8】本実施例に使用するさらに別のディテクタ駆動部の一部詳細を示す断面図である。
【図9】従来のX線検出装置の例を示す概念図である。
【図10】従来のX線検出装置の別の例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 X線源
2 試料
3 ステージ
4 X線検出部
5 画像処理端末
6 ディスプレー
7 キーボード
8 パソコン
11 X線検出素子列
12 ラインディテクタ
13 リニアガイド
14 スライド
15 駆動機構
16 ボールねじ
17 駒
18 駆動モータ
19 ユニバーサルジョイント
20 距離調整機構
21 ガイド棒
22 鞘ガイド
23 ブレード
24 案内溝
25 弓形ラインディテクタ
26 リニアガイド
27 スライダ
28 X線検出素子列面
29 梁
30 ポール
31 鞘
32 案内溝
33,34 側板
35 駒
36 ベルト
37 駆動プーリ
38 従動プーリ
39 遊動プーリ
40 駆動モータ
41 ボール
42 案内溝
43 蓋
44 ネジ棒
45 雌ネジ
46 駆動歯車
47 駆動モータ

Claims (10)

  1. 軸に沿って検出素子列を備えたラインディテクタと固定したX線放射源を備え、該ラインディテクタと該X線放射源の間に設けたステージに搭載した対象物をX線透過像に基づいて検査するX線検出装置であって、検出器案内機構を備えて、該検出器案内機構が前記ラインディテクタをその軸に垂直の方向に往復動させて測定することにより前記対象物のX線透過平面画像を生成するものにおいて、前記ラインディテクタを走査して得られるX線透過画像を走査ごとに更新して動画化することを特徴とするX線検出装置。
  2. 前記検出器案内機構が前記X線放射源を前記検出素子の可測X線入射角内に見込むような姿勢を維持しながら該X線放射源から等距離になるように前記ラインディテクタを弧状に移動させることを特徴とする請求項1記載のX線検出装置。
  3. 前記ラインディテクタが前記移動方向に対して垂直の方向に湾曲して前記X線放射源から等距離になるような弓形に構成されることを特徴とする請求項1または2記載のX線検出装置。
  4. 前記ラインディテクタは1個以上備えられていて、該ラインディテクタがそれぞれ中心と前記X線放射源を結ぶ直線に対して垂直に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のX線検査装置。
  5. 前記検出器案内機構が、前記ラインディテクタを前記X線検出素子列が前記X線放射源に向くように支える駒部材と、該駒部材が係合する弓形の案内部材と、該ラインディテクタを駆動する駆動機構からなり、前記駒部材を弧状に案内して前記ラインディテクタを前記X線放射源から等距離を維持しながら移動できるようにすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のX線検出装置。
  6. 前記案内部材がポールであり、前記駒部材が該ポールに係合する鞘であることを特徴とする請求項5記載のX線検出装置。
  7. 前記案内部材が湾曲したリニアガイドであり、前記駒部材が該リニアガイドに係合するスライダであることを特徴とする請求項5記載のX線検出装置。
  8. 前記検出器案内機構が、前記ラインディテクタの前記X線検出素子列が前記X線放射源に向いた姿勢を維持しながら該X線放射源から等距離を維持して弧状に移動するように案内する案内溝と、前記ラインディテクタを係合させて前記案内溝に沿って移動する駒部材と、前記ラインディテクタを軸に対して垂直の方向に移動させる駆動機構からなり、前記ラインディテクタを前記X線放射源から等距離を維持しながら移動できるようにすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のX線検出装置。
  9. 前記X線放射源がマイクロフォーカスX線源であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のX線検出装置。
  10. 前記ステージを前記X線放射源と前記ラインディテクタを結ぶ線に沿って移動させることにより画像の倍率を調整することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のX線検出装置。
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