JP3664288B2 - 表示パネルの最適コントラスト調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出荷時等において、STN液晶パネル、プラズマ表示パネル、EL表示パネル等の各種の表示パネルのコントラスト調整を行うために用いられる表示パネルの最適コントラスト調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の表示パネルの一例として、直流電圧を外部から印加するSTN液晶パネルがあり、このSTN液晶パネルは、コントラストの調整を行った後に出荷される。
【0003】
STN液晶パネルのコントラスト調整方法の一従来例として、目視によるコントラスト調整方法がある。図12はこのコントラスト調整方法を示しており、STN液晶パネル100の外部より所定のコントラスト調整電圧(以下Vcon電圧と称する)を印加した状態で、STN液晶パネル100に適当な表示内容を表示させる。そして、この表示状態を調整者が目視し、最適コントラストの調整を行うために不図示の液晶制御回路内の交流化回路の調整を行う。
【0004】
なお、同図(a)は、STN液晶パネル100の表示領域の中央部に、例えば、0、1、2、13、14、15の階調データを部分的に表示させる場合を示し、同図(b)は、STN液晶パネル100の表示エリアを16分割し、各分割された表示領域に0〜15の16階調データを表示させる場合を示している。
【0005】
また、他の従来例として、図13に示す方法がある。STN液晶パネル100の表示エリア全体を最高輝度データ(1ピクセルを構成するR、G、Bがいずれも“H”レベル=全画面白)で表示し(同図(a)参照)、その後、表示エリア全体を最低輝度データ(R、G、Bがいずれも“L”レベル=全画面黒)で表示する(同図(b)参照)。そして、各表示状態における表示画面を撮像装置101で撮像し、その出力を輝度計102に与え、これによって各表示状態における輝度を測定する。
【0006】
次に、2つの表示状態での測定した輝度データを用いて下記(1)式の演算を行い、コントラストが最大(最適)となるように上記交流化回路の調整を行う。
【0007】
コントラスト比(Co)=最高輝度/最低輝度 …(1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12(a)、(b)に示す方法は、いずれも調整者の目視による調整のため、調整者個々の感覚の相違や熟練度の相違等によりコントラスト調整にばらつきが発生しやすいという問題がある。また、STN液晶パネル100は視野角が狭いため、調整者はSTN液晶パネル100の前方に位置しなければならず、窮屈な姿勢を強いられるため、目視検査がやりにくいという問題もある。
【0009】
また、図13に示す従来例では、いわば半自動的にコントラスト調整が行われるため、調整のばらつきは少なくできるものの、最高輝度状態と最低輝度状態とを交互に表示し、且つ各々の状態で輝度を測定する必要があるため、調整に要する工数が増大する。このため、生産性が悪く、STN液晶パネル100のコストアップにつながるという問題がある。
【0010】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、コントラスト調整が迅速、且つ均質に行え、結果的に、STN液晶パネル等の表示パネルのコストダウンに寄与できる表示パネルの最適コントラスト調整装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示パネルの最適コントラスト調整装置は、出荷時等において、表示パネルのコントラストを最適状態に調整するために使用される表示パネルの最適コントラスト調整装置において、該表示パネルの表示エリアを四つの表示エリアに分割する画面分割手段と、各分割された表示エリアの二つに最高輝度を与える表示データをそれぞれ表示させ、且つ同時に残りの二つの表示エリア最低輝度を与える表示データを表示させる表示制御手段と、該最高輝度データを表示する表示エリアに対応付けて配置されて該最高輝度データを表示する表示エリアにおけるそれぞれの輝度データを検出する一対の第1の光センサと、該最低輝度データを表示する表示エリアに対応付けて配置されて該最低輝度データを表示する表示エリアにおけるそれぞれの輝度データを検出する一対の第2の光センサと、前記第2の光センサのそれぞれの出力の合計値の半分を分子とし、前記第1の光センサのそれぞれの出力の合計値の半分を分母とする除算処理を行い、コントラスト比(最高輝度/最低輝度)の逆数を算出する除算手段とを備え、該除算手段の出力に基づき該表示パネルに設けられたコントラスト調整手段が調整されることによって該表示パネルの輝度調整が行われる構成であり、前記第1の光センサのそれぞれの出力の合計値の半分Xと、前記第2光センサのそれぞれの出力の合計値の半分Yとが、X≧Y>0の条件を満足するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】
好ましくは、前記除算手段の出力をモニターするモニター手段を備え、該モニター手段の出力が最小値になるように前記コントラスト調整手段が手動操作されることにより、又は前記コントラスト調整手段が自動調整されることにより、前記表示パネルのコントラスト調整が行われる
【0013】
また、好ましくは、前記除算手段の出力が与えられる演算結果出力部を備え、該演算結果出力部が、前記表示パネルに送出される表示データ及びコントロール信号の内、コントラスト調整信号であるVcon信号に表示材料の応答速度に見合う周波数以下の正弦波信号を参照波として重畳した信号を該表示パネルに送出し、該参照波に同期して該除算手段の出力を同期検波する構成とする。
【0014】
また、好ましくは、前記第1または第2の光センサは、人間の視感度に対応した分光感度特性をもつフィルタを有する構成とする。
【0015】
また、好ましくは、前記表示パネルがSTN液晶パネルである。
【0016】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0017】
本発明は、表示パネルの表示エリアを少なくとも2つ以上の表示エリアに分割し、各分割された表示エリアの少なくとも一つに最高輝度を与える表示データを表示させ、且つこれと同時に残りの表示エリアの少なくとも一つに最低輝度を与える表示データを表示させる構成をとるので、最高輝度データと最低輝度データとを交互に表示し、且つ各々の表示状態における輝度を測定する上記従来例に比べて、コントラスト調整に要する工数を削減できる。よって、その分、表示パネルの生産性を向上できるので、表示パネルのコストダウンに寄与できる。
【0018】
加えて、本発明では、最低輝度データを測定する第2の光センサの出力を分子とし、最高輝度データを測定する第1の光センサの出力を分母とする除算処理を行っており、除算処理値、即ち、コントラスト比は、後述の図4に示すように、その最大点(最適点)と最適コントラスト調整装置の出力電圧の最小点とは一致している。
【0019】
このため、例えば、可変抵抗器を有するコントラスト調整手段を手動で調整する場合は、調整者は実際のコントラスト比を測定することなく、モニター手段(例えば、電圧計)の電圧を視認しながらその出力電圧値が最小になるように可変抵抗器を操作することにより、表示パネルの最適コントラスト調整を行うことができる。
【0020】
この結果、従来の目視方法とは異なり、調整のばらつきは少なく、均質なコントラスト調整が可能になる。
【0021】
なお、モニター手段として、モータ制御回路を用い、最適コントラスト調整装置からの出力電圧に基づき、モータ制御回路がモータを介してコントラスト調整手段を調整量に応じて駆動する構成によれば、表示パネルのコントラスト調整を全自動的に行えるので、調整のばらつきの少ない、均質なコントラスト調整をより一層迅速に行うことが可能になる。
【0022】
加えて、本発明によれば、除算手段の出力、即ち除算結果は常に1以下となる。このため、光センサの出力をアナログ処理することにより除算処理を実行する場合は、出力飽和を防止できる。また、ディジタル処理をする場合は、オーバフローを防止できる。
【0023】
また、除算手段の出力が与えられる演算結果出力部を備え、演算結果出力部が、表示パネルに送出される表示データ及びコントロール信号の内、Vcon信号に表示材料の応答速度に見合う周波数以下の正弦波信号を参照波として重畳した信号を表示パネルに送出し、参照波に同期して除算手段の出力を同期検波する構成によれば、可変抵抗器の調整量に対してほぼ比例した電圧出力(図7参照)を得ることができる。よって、その分、コントラスト調整をより一層容易且つ正確に行うことが可能になる。
【0024】
また、光センサとして、人間の視感度に対応した分光感度特性をもつフィルタを備えたものを用いる構成によれば、赤外線及び紫外線領域の光をフィルタがカットするので、人間の視覚外の波長の光を阻止できる。この結果、より精度のよい最適コントラスト調整が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明表示パネルの最適コントラスト調整装置の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
【0026】
(実施形態1)
図1〜図4は、本発明表示パネルの最適コントラスト調整装置の実施形態1を示す。図1に示すように、本実施形態1の最適コントラスト調整装置は、STN液晶パネル1の表示エリアを上下に2分割し、上側の表示エリア(以下では最高輝度表示エリアと称する)に最高輝度データ(1ピクセルを構成するR、G、Bがいずれも“H”レベル)を表示させ、且つ、これと同時に、下側の表示エリア(以下では最低輝度表示エリアと称する)に最低輝度データ(R、G、Bがいずれも“L”レベル)を表示させる構成をとる。
【0027】
なお、この表示駆動は、STN液晶パネル1の側面に設けたディジタルインターフェース(図示せず)と、コントラスト調整装置4に設けられ、液晶表示データ、コントロール信号及び上記のVconをSTN液晶パネル1に送出する送出部4−4との協働によって行われる。
【0028】
そして、最高輝度表示エリアからの透過光をフォトダイオードからなる光センサ2(PD1)で最高輝度データとして検出し、最低輝度表示エリアからの透過光をフォトダイオードからなる光センサ3(PD2)で最低輝度データとして検出する。
【0029】
ここで、図示例の光センサ2、3は各表示エリアの前面における左端部寄りの位置に着脱可能に取り付けられている。より具体的には、STN液晶パネル1からの透過光のみを受光し、室内照明等の外乱光からの悪影響を防止するため、STN液晶パネル1のパネル面に密着されている。なお、この効果は、光センサ2、3の前方にフードを取り付けることによっても達成可能である。
【0030】
また、上記の光センサ2、3には、図3に示す分光感度特性を有するフィルタ(図示せず)が設けられており、フィルタは赤外線及び紫外線領域の光をカットする。即ち、人間の視覚外の波長の光を阻止し、これにより、より精度のよい最適コントラスト調整を可能にする。
【0031】
加えて、STN液晶パネル1の右端上部における内部位置には、可変抵抗器を有するコントラスト調整部1−1が設けられている。このコントラスト調整部1−1は、具体的には液晶コントロール回路部(図示せず)に設けられており、可変抵抗器を時計方向又は反時計方向に回転させれば、STN液晶パネル1のコントラストを調整できるようになっている。
【0032】
上記光センサ2、3の検出輝度データは最適コントラスト調整装置4に入力される。図1に示すように、最適コントラスト調整装置4は、上記の送出部4−4と、光センサ入力部4−1と、除算処理部4−2と、演算結果出力部4−3と、電源部4−5とを備えて構成されている。
【0033】
また、図2は除算処理部4−2の詳細を示しており、この除算処理部4−2は、最高輝度データを検出する光センサ2の出力を分母とし、最低輝度データを検出する光センサ3の出力を分子とする除算処理を行う。即ち、上記(1)式で表されるコントラスト比の逆数を算出する。
【0034】
この動作を最適コントラスト調整装置4の構成と共に、今少し具体的に説明する。図2に示すように、光センサ入力部4−1は、I/V変換回路(電流/電圧変換回路)4−1(X部)、4−1(Y部)で構成されており、一方のI/V回路4−1には光センサ2の検出輝度データが入力され、他方のI/V回路4−1には光センサ3の検出輝度データが入力される。
【0035】
I/V変換回路4−1、4−1によって変換された電圧信号は、除算処理部4−2に与えられ、ここで、上記の除算処理が行われる。除算結果、即ち、この除算処理によって得られたコントラスト比は、演算結果出力部4−3よりモニター手段である電圧計(図示せず)に出力される。
【0036】
図4は電圧計の出力電圧値Vとコントラスト比との関係を示しており、同図からわかるように、電圧計の出力電圧値が最低レベルになると、コントラスト比は最適レベルになる。従って、電圧計の出力電圧値Vが最低レベルになるように、調整者がコントラスト調整部1−1の可変抵抗器を時計方向又は反時計方向に回転すると、STN液晶パネル1のコントラスト比、つまり輝度が最適コントラストに調整されることになる。
【0037】
本実施形態1の最適コントラスト調整装置は、上記従来の目視検査の場合とは異なり、調整者が可変抵抗器を操作すると、自動的にSTN液晶パネル1のコントラストが調整されるので、半自動タイプの最適コントラスト調整装置であるといえる。このため、調整のばらつきは少なく、均質なコントラスト調整が可能になる。
【0038】
また、最高輝度データと最低輝度データとを交互に表示する上記従来例に比べて、表示時間を短縮でき、しかも、コントラスト比を実際に測定する必要がなく、コントラスト調整に要する工数を削減できるので、その分、表示パネルの生産性を向上でき、表示パネルのコストダウンに寄与できる利点がある。
【0039】
加えて、最高輝度データ表示エリアに設けた光センサ2の出力をX、最低輝度データ表示エリアに設けた光センサ3の出力をYとすると、X、Yは下記(2)式の条件を満足する。
【0040】
X≧Y>0 …(2)
ここで、本実施形態1においては、Xは分母入力であり、Yは分子入力である。このため、除算結果Y/Xは常に1以下となる。
【0041】
従って、光センサ2、3の出力をアナログ処理することにより除算処理を実行する場合は、出力飽和を防止できる。また、ディジタル処理をする場合は、オーバフローを防止できる。
【0042】
このため、本実施形態1の最適コントラスト調整装置によれば、いずれの処理を行う場合であっても、最適コントラスト調整装置の安定度及び信頼性を向上できる利点がある。
【0043】
(実施形態2)
図5は本発明最適コントラスト調整装置の実施形態2を示す。本実施形態2の最適コントラスト調整装置は、STN液晶パネル1の表示エリアを上下左右に4分割し、各分割された表示エリアに最高輝度データと最低輝度データとを同時に表示させる構成をとる。
【0044】
即ち、図5に示すように、4分割された表示エリアの内、左上及び右下の表示エリアに最高輝度データを表示し、同時に左下及び右上の表示エリアに最低輝度データを表示する構成をとっている。
【0045】
各分割された表示エリアには、実施形態1同様の光センサ2−1、2−2、3−1、3−2が着脱可能に取り付けられており、例えば、光センサ2−1と、光センサ2−2との合計出力値の半分の値が検出輝度データとして、図1に示す最適コントラスト調整装置4の光センサ入力部4−1のX部を介して除算処理部4−2に与えられる。同様に、光センサ3−1と、光センサ3−2との合計出力値の半分の値が検出輝度データとして、最適コントラスト調整装置4の光センサ入力部4−1のY部を介して除算処理部4−2に与えられる。
【0046】
その他の構成については、実施形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0047】
本実施形態2の最適コントラスト調整装置によっても、実施形態1同様の効果を奏することができる。加えて、本実施形態2の最適コントラスト調整装置では、相異なる2つの表示エリアからの輝度データを、いわば平均化して、分子出力及び分母出力とするので、より実際に近いコントラスト調整が可能になる利点がある。
【0048】
(実施形態3)
図6〜図10は本発明最適コントラスト調整装置の実施形態3を示す。本実施形態3の最適コントラスト調整装置は、図1に示す除算処理部4−2の出力特性からより一層容易にSTN液晶パネル1のコントラスト調整を行えるように、上記送出部4−4からSTN液晶パネル1に送出される液晶表示データ及びコントロール信号の内、Vcon信号(通常は所定の直流電圧信号)に液晶の応答速度に見合う周波数以下の正弦波信号を参照波として重畳した信号をSTN液晶パネル1に送出し、参照波に同期して最適コントラスト調整装置の除算処理出力を検波する構成をとる。
【0049】
図6は同期検波を行う回路構成を示す。この検波回路は、図1に示す除算処理部4−2からの除算信号が与えられるスイッチ10と、参照波を波形整形する波形整形回路11と、ローパスフィルタ12−1、12−2と、差動増幅器13とで構成されており、図1の除算結果出力部4−3に設けられる。
【0050】
この検波回路を設ける構成によれば、図1に示すコントラスト調整部1−1の可変抵抗器の調整量に対してほぼ比例した電圧出力(図7参照)を得ることができる。以下にその理由を図6〜図9に基づき説明する。
【0051】
図8は可変抵抗器の調整量に対応した除算処理部4−3の出力特性を示す。同図中のA,B,Cはそれぞれ調整過多、最適調整、調整過少である場合を示す。また、図9は、調整過多(同図(a)参照)、最適調整(同図(b)参照)、調整過少(同図(c)参照)の各々の状態での除算処理部4−3の出力を参照波の位相角に対してプロットしたものである。
【0052】
除算処理部4−3の出力を参照波の位相角が0〜180°(π)の間(“H”レベルの間)は、スイッチ10の位置をローパスフィルタ12−1側に切り換え、参照波の位相角が180〜360°(2π)の間(“L”レベルの間)は、スイッチ10の位置をローパスフィルタ12−2側に切り換える。
【0053】
この時、各々のローパスフィルタ12−1、12−2の出力を差動増幅器13により差動増幅すると、Aの調整過多では正の電圧が発生し(図9(a)参照)、Bの最適調整状態ではゼロ電位(同図(b)参照)、Cの調整過少状態では負の電圧(同図(c)参照)が発生することになる。
【0054】
ここで、差動増幅された出力Vは実施形態1同様にモニター手段である電圧計によって計測される。従って、本実施形態3によれば、コントラスト調整を行う方向、つまり可変抵抗器の回転方向を容易に判断できることになる。即ち、出力Vが正であれば可変抵抗器を、例えば反時計方向に回転させ、ゼロ電位となった位置で停止する。一方、出力Vが負であれば可変抵抗器を時計方向に回転させ、同様にゼロ電位で停止させてコントラストの最適調整を行うことができる。
【0055】
次に、図10に基づき本実施形態3の最適コントラスト調整装置における最適コントラスト調整のフローについて説明する。まず、調整者は電圧計の出力電圧値Vを目視し、出力電圧値Vが(0±Xm)V以内かどうかを判定する(ステップS1)。ここで、±Xmは最適コントラスト調整の許容範囲内に対応した電圧値である。
【0056】
次に、調整者は出力電圧値Vが+側の値であるか否かを判定し(ステップS2)、+側の値であることを確認すると、コントラスト調整部1−1の可変抵抗器を反時計方向(電圧値を下げる方向)へ回転し、コントラスト調整を行う(ステップS3)。続いて、調整後の電圧計の出力電圧値Vを目視し、出力電圧値Vが(0±Xm)V以内かどうかを判定し、この条件を満足することを確認すると、その時点でコントラスト調整のための処理を終了する。なお、ステップS1において、調整前の出力電圧値Vが上記の条件満足する場合は、コントラスト調整作業は不要である。
【0057】
一方、ステップS2で出力電圧値Vが−側の値であると判定すると、調整者は可変抵抗器を時計方向(電圧値を上げる方向)へ回転し、コントラスト調整を行う(ステップS4)。以下同様にして、ステップS1で調整後の電圧計の出力電圧値Vを目視し、出力電圧値Vが(0±Xm)V以内かどうかを判定し、この条件を満足することを確認すると、その時点でコントラスト調整のための処理を終了する。
【0058】
なお、コントラストの調整作業が終了すると、光センサ2、3はSTN液晶パネル1から取り外され、次の検査対象のSTN液晶パネル1の表示エリアに取り付けられる。
【0059】
以上の本実施形態3の最適コントラスト調整装置によれば、STN液晶パネル1のコントラスト調整をより一層容易且つ正確に行える利点がある。
【0060】
(実施形態4)
図11は本発明最適コントラスト調整装置の実施形態4を示す。本実施形態4の最適コントラスト調整装置は、上記演算結果出力部4−3からの出力Vを直流モータ21の駆動制御回路であるモータ制御回路20に入力し、これにより出力Vの正負及びその値に応じて、直流モータ21の回転方向及び回転量を制御し、直流モータ21の出力軸に連結された減速機22に連結されたキー等のコントラスト調整手段23によって調整部24、即ち可変抵抗器を時計方向又は反時計方向に所定量回転させることにより、STN液晶パネル1のコントラスト調整を自動的に行う構成をとる。
【0061】
なお、直流モータの駆動条件は図10に示す場合と同様である。
【0062】
本実施形態4によれば、STN液晶パネル1のコントラスト調整を調整者を介さず全自動的に行えるので、調整のばらつきの少ない、且つ均質なコントラスト調整をより一層短時間で行える利点がある。
【0063】
(その他の実施形態)
上記の実施形態1〜実施形態4では、本発明をSTN液晶パネルのコントラスト調整に適用する場合について説明したが、本発明は、プラズマ表示パネル、EL表示パネル等の他の表示パネルのコントラスト調整にも同様に適用できることは勿論である。また、実施形態1では、透過型のSTN液晶パネルのコントラスト調整に本発明を適用する場合について説明したが、反射型のSTN液晶パネルについても、例えば光センサの取り付け位置等を工夫すれば、同様に適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上の本発明表示パネルの最適コントラスト調整装置は、表示パネルの表示エリアを少なくとも2つ以上の表示エリアに分割し、各分割された表示エリアの少なくとも一つに最高輝度を与える表示データを表示させ、且つこれと同時に残りの表示エリアの少なくとも一つに最低輝度を与える表示データを表示させる構成をとるので、最高輝度データと最低輝度データとを交互に表示し、且つ各々の表示状態における輝度を測定する上記従来例に比べて、コントラスト調整に要する工数を削減できる。よって、その分、表示パネルの生産性を向上できるので、表示パネルのコストダウンに寄与できる。
【0065】
加えて、本発明では、最低輝度データを測定する第2の光センサの出力を分子とし、最高輝度データを測定する第1の光センサの出力を分母とする除算処理を行っており、除算処理値、即ち、コントラスト比は、その最大点(最適点)と最適コントラスト調整装置の出力電圧の最小点とは一致している。
【0066】
このため、例えば、可変抵抗器を有するコントラスト調整手段を手動で調整する場合は、調整者は実際のコントラスト比を測定することなく、モニター手段(例えば、電圧計)の電圧を視認しながらその出力電圧値が最小になるように可変抵抗器を操作することにより、表示パネルの最適コントラスト調整を行うことができる。
【0067】
この結果、従来の目視方法とは異なり、調整のばらつきは少なく、均質なコントラスト調整が可能になる。
【0068】
加えて、本発明表示パネルの最適コントラスト調整装置によれば、除算手段の出力、即ち除算結果は常に1以下となる。このため、光センサの出力をアナログ処理することにより除算処理を実行する場合は、出力飽和を防止できる。また、ディジタル処理をする場合は、オーバフローを防止できる。
【0069】
また、特に請求項3記載の表示パネルの最適コントラスト調整装置によれば、除算手段の出力が与えられる演算結果出力部を備え、演算結果出力部が、表示パネルに送出される表示データ及びコントロール信号の内、Vcon信号に表示材料の応答速度に見合う周波数以下の正弦波信号を参照波として重畳した信号を表示パネルに送出し、参照波に同期して除算手段の出力を同期検波する構成をとるので、コントラスト調整手段である可変抵抗器の調整量に対してほぼ比例した電圧出力を得ることができる。よって、その分、コントラスト調整をより一層容易且つ正確に行うことが可能になる。
【0070】
また、特に請求項4記載の表示パネルの最適コントラスト調整装置によれば、光センサとして、人間の視感度に対応した分光感度特性をもつフィルタを備えたものを用いる構成をとるので、赤外線及び紫外線領域の光をフィルタがカットするので、人間の視覚外の波長の光を阻止できる。この結果、より精度のよい最適コントラスト調整が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表示パネルの最適コントラスト調整装置の実施形態1を示す模式図。
【図2】実施形態1の最適コントラスト調整装置の除算処理部及びその周辺回路の詳細を示すブロック図。
【図3】光センサに付設されるフィルタの分光感度特性を示すグラフ。
【図4】演算結果出力部の出力とコントラスト比との関係を示すグラフ。
【図5】最適コントラスト調整装置の実施形態2を示す模式図。
【図6】実施形態3の最適コントラスト調整装置の演算結果出力部に設けられた検波回路を示すブロック図。
【図7】実施形態3の最適コントラスト調整装置における演算結果出力部の出力と、コントラスト調整部の調整量との関係を示すグラフ。
【図8】実施形態3の最適コントラスト調整装置における除算処理部の出力と、コントラスト調整部の調整量との関係を示すグラフ。
【図9】参照波の位相角と電圧との関係を示すグラフであり、(a)は調整過多、(b)は最適調整、(c)は調整過少を示す。
【図10】実施形態3の最適コントラスト調整装置によるコントラスト調整の流れを示すフローチャート。
【図11】実施形態4の最適コントラスト調整装置を示すブロック図。
【図12】(a)、(b)は従来の目視によるコントラスト調整方法を示す図。
【図13】(a)、(b)は、また別の従来方法を示す図。
【符号の説明】
1 STN液晶パネル
1−1 コントラスト調整部
2、2−1、2−2、3−1、3−2 光センサ
4 最適コントラスト調整装置
4−1 光センサ入力部
4−2 除算処理部
4−3 演算結果出力部
4−4 送出部
4−5 電源部
10 スイッチ
11 波形整形回路
12−1、12−2 ローパスフィルタ
13 差動増幅器
20 モータ制御回路
21 直流モータ
22 減速機
23 コントラスト調整手段
24 調整部(可変抵抗器)

Claims (5)

  1. 出荷時等において、表示パネルのコントラストを最適状態に調整するために使用される表示パネルの最適コントラスト調整装置において、
    該表示パネルの表示エリアを四つの表示エリアに分割する画面分割手段と、
    各分割された表示エリアの二つに最高輝度を与える表示データをそれぞれ表示させ、且つ同時に残りの二つの表示エリア最低輝度を与える表示データを表示させる表示制御手段と、
    該最高輝度データを表示する表示エリアに対応付けて配置されて該最高輝度データを表示する表示エリアにおけるそれぞれの輝度データを検出する一対の第1の光センサと、
    該最低輝度データを表示する表示エリアに対応付けて配置されて該最低輝度データを表示する表示エリアにおけるそれぞれの輝度データを検出する一対の第2の光センサと、
    前記第2の光センサのそれぞれの出力の合計値の半分を分子とし、前記第1の光センサのそれぞれの出力の合計値の半分を分母とする除算処理を行い、コントラスト比(最高輝度/最低輝度)の逆数を算出する除算手段と
    を備え、
    該除算手段の出力に基づき該表示パネルに設けられたコントラスト調整手段が調整されることによって該表示パネルの輝度調整が行われる構成であり、
    前記第1の光センサのそれぞれの出力の合計値の半分Xと、前記第2光センサのそれぞれの出力の合計値の半分Yとが、X≧Y>0の条件を満足する、表示パネルの最適コントラスト調整装置。
  2. 前記除算手段の出力をモニターするモニター手段を備え、該モニター手段の出力が最小値になるように、前記コントラスト調整手段が手動操作されることにより、又は前記コントラスト調整手段が自動調整されることにより、前記表示パネルのコントラスト調整が行われる請求項1記載の表示パネルの最適コントラスト調整装置。
  3. 前記除算手段の出力が与えられる演算結果出力部を備え、該演算結果出力部が、前記表示パネルに送出される表示データ及びコントロール信号の内、コントラスト調整信号であるVcon信号に表示材料の応答速度に見合う周波数以下の正弦波信号を参照波として重畳した信号を該表示パネルに送出し、該参照波に同期して該除算手段の出力を同期検波する請求項1又は請求項2記載の表示パネルの最適コントラスト調整装置。
  4. 前記第1または第2の光センサは、人間の視感度に対応した分光感度特性をもつフィルタを有する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示パネルの最適コントラスト調整装置。
  5. 前記表示パネルがSTN液晶パネルである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の表示パネルの最適コントラスト調整装置。
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