JP3663395B2 - ガス放電パネルの製造方法及びガス放電パネル用封着装置 - Google Patents

ガス放電パネルの製造方法及びガス放電パネル用封着装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス放電パネルの製造方法に関し、特に、前面パネルと背面パネルを封着する工程に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハイビジョンをはじめとする高品位で大画面のテレビに対する期待が高まっている中で、CRT,液晶ディスプレイ(LCD),プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel,以下PDPと記載する)といった各ディスプレイの分野において、これに適したディスプレイの開発が進められている。
【0003】
従来からテレビのディスプレイとして広く用いられているCRTは、解像度・画質の点で優れているが、画面の大きさに伴って奥行き及び重量が大きくなる点で40インチ以上の大画面には不向きである。また、LCDは、消費電力が少なく、駆動電圧も低いという優れた性能を有しているが、大画面を作製するのに技術上の困難さがある。
【0004】
これに対して、PDPは、小さい奥行きで大画面を実現することが可能であって、既に50インチクラスの製品も開発されている。
PDPは、駆動方式によって直流型(DC型)と交流型(AC型)とに大別されるが、現在は、微細なセル構造のパネルを形成するのに適しているAC型が主流となっている。
【0005】
AC型として代表的な交流面放電型PDPは、一般的に、放電電極を配した前面プレートとアドレス電極を配した背面プレートとが、両電極はマトリックスを組むように、間隙をおいて平行に配され、両プレート間の間隙は、ストライプ状の隔壁で仕切られている。そして、隔壁と隔壁との間の溝には、赤,緑,青の蛍光体層が形成されると共に放電ガスが封入されて構成されており、駆動回路で各電極に電圧を印加することによって放電すると、紫外線が放出され、蛍光体層の蛍光体粒子(赤,緑,青)がこの紫外線を受けて励起発光することによって画像表示されるようになっている。
【0006】
ところで、このようなPDPは、通常、背面プレート側に隔壁を配設し、隔壁間の溝に蛍光体層を形成し、その上に前面プレートを重ね合わせることによって外囲器(前面プレートと背面プレートが重ね合わされたもので内部空間を有する。)を形成し、この外囲器における両プレートの外周部を封着材で封着し、外囲器の内部から真空排気した後、放電ガスを封入することによって製造される。
【0007】
この封着材は通常、熱によって軟化する低融点ガラスであって、前面プレートおよび背面プレートを対向配置して外囲器を形成する前に、どちらか一方のプレートの外周部に、低融点ガラスをバインダとの混合物の状態にしてディスペンサ等で塗布しておき、封着工程においては、封着材を塗布した箇所から外周端縁にかけてクリップ等で固定しながら、低融点ガラスの軟化点以上の温度に加熱焼成することによって封着を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにしてPDPを作製すると、出来上がったPDPは、隔壁と前面パネル間に隙間が発生し、しかもその間隙は、隔壁ごとあるいは各隔壁の中でも場所によってばらつきがある。これは、隔壁材料を背面プレート上に積み上げて隔壁を形成する際にその高さにばらつきが生じることや、ガス放電パネルの製造工程においては、隔壁の焼成・蛍光体の焼成・電極の焼成・誘電体層の焼成・封着ガラス層の仮焼成といった加熱を伴う工程が封着工程の前に行われるので、この加熱工程によってプレートや隔壁に歪みが生じることなどが原因と考えられる。
【0009】
また、PDPの封着工程において、通常は、前面プレートおよび背面プレートを位置合わせしながら対向配置した後、位置ずれを防ぐためにクリップなどの締結具で両プレートの外周部を締め付けながら封着を行っている。ところが、このように外周部を押圧すると、隔壁の端部を支点とする「てこの作用」によって、中央部においては隔壁頂部と前面パネルとが互いに離れて間隙が形成されやすく、締結具の押圧力がばらついていることも多いため、この間隙が不均一に形成されやすい。
【0010】
そして、このような間隙が形成されている状態で封着工程が行われると、作製されたPDPを駆動して表示する際に、クロストークが発生する原因になったり、放電によるパネルの振動で隔壁とパネル基板の間で雑音が発生する原因となる。
ところで、実開平1−113948号公報には、前面プレートおよび背面プレートを対向配置する前に、予め隔壁頂部に低融点ガラスを塗布しておいて、隔壁頂部と前面プレートとの間を接合するという技術が開示されている。この技術を用いて隔壁頂部の全体を前面パネルに接着すれば、放電ガスを高い圧力で封入しても外囲器が膨らむことはなく、また、隔壁と前面パネルとの間隙を接合材で埋めることができるので、上記振動の課題も解決することができる。
【0011】
しかしながら実際には、隔壁頂部の全体を前面プレートと接合することはなかなか難しく、未接合の箇所が部分的に残ってしまうことが多い。従って、この技術だけでは、耐圧の問題が十分に解決されないこともあり、特に、背面プレート上に形成された隔壁の高さが均一でない場合には、未接合の箇所が多く残るので、耐圧性が十分に得られない傾向にある。
【0012】
一方、前面パネルと背面パネルとを重ねあわせ、その中央部に重石等を置いて押圧しながら外囲器を加熱して封着する方法もあるが、この方法によれば重石も一緒に加熱することになるので、加熱エネルギーが多く必要であると共に外囲器の加熱温度も不均一になりやすく、特に大型のPDPを作製する場合には、この技術を適用することは困難である。
【0013】
また、真空排気や放電ガス封入を行う際には、通常、外囲器に取り付けた排気管に真空ポンプや放電ガスボンベを接続して行い、その後、この排気管はバーナやヒータを用いてチップオフされるが、この排気管を容易に且つ確実にチップオフする方法が望まれる。
本発明は、上記課題に鑑み、PDPをはじめとするガス放電パネルを製造する上で、隔壁頂部とパネル基板とが全面的に密着されたガス放電パネルを安定的に製造することのできる製造方法を提供することを主な目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、ガス放電パネルの外囲器を形成した後、その両基板の外周部どうしを封着材で封着する工程を行う際に、外囲器の内部圧力が外部圧力よりも低くなるよう圧力調整しながら行うようにした。
これによって、外囲器を形成する両基板は、外側から押圧された状態で封着がなされるので、一方の基板上の隔壁頂部と他方の基板とが全体的にぴったり密着した状態で封着されることになる。
【0015】
このような効果を十分得るために、上記の圧力調整は、封着材が硬化する前に開始することが好ましい。
上記の圧力調整を行う方法としては、以下のようなものが挙げられる。
外囲器の内部と外部とを連通させる連通路を設けておき、外囲器内部のガスを連通路から外部に排気する方法。
【0016】
外囲器の内部空間の圧力よりも低い内圧を持つ低内圧容器を用いて前記内部空間の圧力を低下させる方法。
外囲器の内部空間と外部空間との間のガス流通が遮断された状態にすると共に、遮断後の外囲器内の圧力を遮断前の外囲器内の圧力よりも低くする方法(具体的には、より低い温度に冷却したり、ガス吸着部材のガス吸着作用を用いる。)。
【0017】
加圧装置などを用いて、外囲器の外部空間の圧力を、外囲器の外周部のシールがなされる前よりも後の方で高くする方法。
上記の封着工程において、更に、外囲器を形成する前に、一方の基板上の隔壁頂部に接合材を配設しておき、封着材による両基板の外周部の封着と共に、接合材によって隔壁頂部と他方の基板との接合を行うようにすれば、パネル全面にわたって隔壁頂部と他方の基板とが接合され、両者の間隙をほとんど無くすことができる。
【0018】
また、封着工程の中において、或は封着工程の前後において、レーザ光や超音波などのエネルギーを隔壁頂部に照射する方法を用いて隔壁頂部と他方の基板とを接合することによっても、同様に、パネル全面にわたって隔壁頂部と他方の基板との間隙をなくすことができる。
また、上記の封着工程において、これを確実に行うため、両基板を締結具で挟み込むことによって両基板同士を押圧しながら封着を行うことが好ましい。この場合、締結具による押圧に伴って基板が変形するのを防止するために、押圧箇所に変形防止用の部材を配設しておくのが好ましい。
【0019】
また、外囲器に両基板の相対的位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を設けた状態で封着を行ったり、基板の外周部に、封着材が外囲器の内部に流入するのを防止する流入防止部材を設けたりすることも好ましい。
また、排気管を容易に且つ確実にチップオフするために、保持手段を用いて排気管から距離を確保した状態で発熱体を保持し、この状態で発熱体を駆動させればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔PDPの全体構成及び製法について〕
図1は、実施の形態に係る交流面放電型PDPを示す斜視図であり、図2は、このPDPに回路ブロックを実装した表示装置の構成図である。
このPDPは、前面ガラス基板11上に放電電極12(走査電極12a,維持電極12b)、誘電体層13、保護層14が配されてなる前面パネル10と、背面ガラス基板21上にアドレス電極22、誘電体層23が配された背面パネル20とが、電極12a,12bとアドレス電極22とを対向させた状態で間隔をおいて互いに平行に配されて構成されている。
【0021】
PDPの中央部は画像を表示する領域であって、ここでは前面パネル10及び背面パネル20間の間隙は、ストライプ状の隔壁24で仕切られることによって放電空間30が形成され、当該放電空間30内には放電ガスが封入されている。また放電空間30内において、背面パネル20側には、蛍光体層25が配設されている。この蛍光体層25は、赤,緑,青の順で繰返し並べられている。
【0022】
放電電極12及びアドレス電極22は、共にストライプ状であって、放電電極12は隔壁24と直交する方向に、アドレス電極22は隔壁24と平行に配されている。
そして、放電電極12とアドレス電極22が交差するところに、赤,緑,青の各色を発光するセルが形成されたパネル構成となっている。
【0023】
誘電体層13は、前面ガラス基板11の放電電極12が配された表面全体を覆って配設された誘電物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラスが材料として用いられているが、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの積層物で形成しても良い。
保護層14は、酸化マグネシウム(MgO)からなる薄層であって、誘電体層13の表面全体を覆っている。誘電体層23は、可視光反射層としての働きも兼ねるように、TiO2粒子が混合されている。隔壁24は、ガラス材料からなり、背面パネル20の誘電体層23の表面上に突設されている。
【0024】
一方、PDPの外周部では、前面パネル10及び背面パネル20が封着材によって封着されている。
隔壁24の頂部と前面パネル10とは、ほぼ全体的に接触しているか接合材によって接合された状態になっている。
このようなPDPを作製する方法の一例について以下に説明する。
【0025】
前面パネルの作製:
前面ガラス基板11上に、放電電極12を形成し、その上を覆うように誘電体層13を形成し、更に誘電体層13の表面に、真空蒸着法,電子ビーム蒸着法,あるいはCVD法で、酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層14を形成することによって作製する。
【0026】
放電電極12は、銀電極用のペーストをスクリーン印刷で塗布した後に焼成することによって形成することができる。この他に、ITO(インジウム・スズ・オキサイド)やSnO2で透明電極を形成した後、その上に上記のように銀電極を形成したり、フォトリソグラフィー法でCr−Cu−Cr電極を形成してもよい。
【0027】
誘電体層13は、鉛系のガラス材料(その組成は、例えば、酸化鉛[PbO]70重量%,酸化硼素[B23]15重量%,酸化硅素[SiO2]15重量%。)を含むペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成することによって形成することができる。
背面パネルの作製:
背面ガラス基板21上に、放電電極12と同様にスクリーン印刷法を用いて、アドレス電極22を形成する。
【0028】
次に、TiO2粒子が混合されたガラス材料をスクリーン印刷法を用いて塗布し焼成することによって誘電体層23を形成する。
次に隔壁24を形成する。隔壁24は、スクリーン印刷法で隔壁用ガラスペーストを重ね塗布した後、焼成することによって形成することができる。この外に、隔壁用ガラスペーストを背面ガラス基板21上の全面に塗布した後、隔壁を形成しない部分をサンドブラスト法で削りとる方法を用いても隔壁24を形成することができる。
【0029】
そして、隔壁24の間の溝に蛍光体層25を形成する。この蛍光体層25は、一般的には各色蛍光体粒子を含む蛍光体ペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成することによって形成されるが、蛍光体インキをノズルから連続的に噴射しながら溝に沿って走査する方法で塗布し、塗布後に蛍光体インキに含まれている溶剤やバインダーを除去するため焼成することによって形成することもできる。この蛍光体インキは、各色蛍光体粒子が、バインダー、溶剤、分散剤などの混合物に分散され、適度な粘度に調整されたものである。
【0030】
蛍光体粒子の具体例としては、
青色蛍光体: BaMgAl1017:Eu2+
緑色蛍光体: BaAl1219:MnあるいはZn2SiO4:Mn
赤色蛍光体: (YxGd1-x)BO3:Eu3+あるいはYBO3:Eu3+
を挙げることができる。
【0031】
本実施形態では、40インチクラスのVGAやハイビジョンテレビに合わせて、隔壁の高さは0.1〜0.15mm、隔壁のピッチは0.15〜0.36mmとする。
封着工程・排気工程・放電ガス封入工程:
次に、このように作製した前面パネルと背面パネルとを封着する。
【0032】
この封着工程においては、前面パネル10及び背面パネル20を、外周部に封着材を介挿させて重ね合わせて外囲器を形成し、当該封着材で封着を行う。このとき、必要に応じて背面パネル20の隔壁24の頂部に接合材を塗布しておく。封着材としては、熱などのエネルギーを外部から加えることによって軟化しするもの、通常は低融点ガラスを用い、封着材を加熱して軟化させた後、硬化させることによって封着を行う。
【0033】
そして、封着工程を行う際に、外囲器の内部と外部とで圧力差を形成することによって、両パネル10・20は外側から均一的に押圧されるようにする。それによって、隔壁24の頂部と前面パネル10とが全体的に接触もしくは接近した状態で封着がなされる。
封着工程が終われば、外囲器の内部に吸着されている不純物ガスなどを追い出すために内部空間を高真空(例えば8×10-7Torr)にして排気する(真空排気工程)。
【0034】
その後、外囲器の内部に放電ガス(例えばHe−Xe系,Ne−Xe系の不活性ガス)を所定の圧力で封入する(放電ガス封入工程)ことによってPDPを作製する。
なお、本実施形態では、放電ガスにおけるXeの含有量を5体積%程度とし、封入圧力は500〜800Torrの範囲に設定する。
【0035】
PDPを駆動表示する際には、図2のように回路ブロックを実装して駆動を行う。
以下、封着工程、並びに排気工程,放電ガス封入工程について、実施の形態1〜10に分けて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
本実施形態では、外囲器の内部空間から真空ポンプで排気しながら封着工程を行う。
【0036】
図3は、本実施形態の封着工程で用いる封着装置50の断面を模式的に示す図であり、図4は、その概略斜視図である。
この封着装置50は、前面パネル10及び背面パネル20が重ね合わせられた外囲器40を収納してこれを加熱する加熱炉51と、加熱炉51の外部に設けられた真空ポンプ52とから構成されている。
【0037】
この加熱炉51は、ヒータ55で加熱することができ、内部の温度は所望の設定温度に制御できるようになっている。
この封着装置50を用いて、以下のように封着工程を行う。
図3,4に示すように、予め、背面パネル20には、表示領域より外側の外周部に通気孔21aを設けておく。
【0038】
前面パネル10及び背面パネル20の対向面のどちらか一方または両方の外周部に、封着材を含むペーストを塗布し焼成することによって封着材層41を形成する。ここでは、封着材として隔壁24や誘電体層23の材料よりも軟化温度の低い低融点ガラスを用いる。
低融点ガラスペーストの具体例としては、低融点ガラスフリット(軟化点370℃)80部、エチルセルロース系バインダー5部、酢酸イソアミル15部を混合したもの挙げることができ、これをディスペンサーで塗布することによって、封着材層41を形成することができる。
【0039】
次に、前面パネル10と背面パネル20とを、位置合わせしながら重ね合わせて外囲器40を形成する。そして、位置合わせされた前面パネル10と背面パネル20とが位置ずれしないように、外囲器40の外縁部をクリップ42で締め付けて固定する。
この外囲器40を、加熱炉51内にセットする。そして、外囲器40の通気孔21aと真空ポンプ52とを連結する配管部材26を取り付ける。配管部材26は、クリップなどの締結具(不図示)で背面パネル20に固定するのがよい。
【0040】
なお本実施形態では、配管部材26を取り付けやすくするため、前面パネル10が下側、背面パネル20が上側になるようセットするものとするが、上下を逆にしてセットしてもよい。また、両パネル10・20が位置ずれしないように固定されていれば、加熱炉内に外囲器40を立ててセットしてもかまわない。
この配管部材26は、封着温度以上の耐熱性を有するガラスで形成され、途中で折れ曲がった形状であって、上記のようにセットされた外囲器40の通気孔21aから上方に伸び、更に加熱炉51の壁面に設けられた貫通孔51aを通って先端が加熱炉51の外部に突き出ている。また 配管部材26の通気孔21aに接続する側の端部(接続端部)は広がって通気孔21aの径より大きな径を有している。
【0041】
なお、配管部材26と背面パネル20との間を気密にシールするために、予め配管部材26の接続端部と背面パネル20との間に接着材層26aを介挿させておく。本実施形態では、接着材層26aと封着材層41の材料は、同じものを用いることとする。
配管部材26の先端は、真空ポンプ52と連結する。
【0042】
そして、加熱炉51内を加熱して、封着材の軟化温度より若干高い封着温度(例えば450℃)まで昇温し、封着温度で10〜30分程度保った後、再び軟化点温度以下に降温することによって両パネル10・20間を封着するが、真空ポンプ52で外囲器40内部から排気しながら封着を行う。
この排気は、加熱炉51内が封着材の軟化温度に達した後に開始することが望ましい。封着材の軟化温度に達するまでは、両パネル10・20間の外周部の気密性があまりないので、外囲器40の内部空間から排気してもその内部を高い真空度にすることができないが、封着材が軟化した後は、両パネル10・20間の外周部が気密シールされると共に、接着材層26aも軟化されて配管部材26と通気孔21aとの接続部分も気密シールされるので、外囲器40内部から排気すると高い真空度(数Torr程度)に減圧されるからである。
【0043】
このように外囲器40の内部空間から排気することによって両パネル10・20は外側から均一に加圧された状態となる。真空ポンプ52による排気は、外囲器40内部が1分間に5Torr程度のゆっくりした減圧速度となるように行えばよい。
両パネル10・20が外側から均一に加圧されると、図3に示すように、背面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した状態となる。そして、この状態で降温されると、封着材が軟化以下の温度となり硬化することによって外囲器40の封着がなされる。従って、封着された後の外囲器40においては、隔壁頂部と前面パネル10とが全体的にぴったり密着した状態が保たれていることになる。
【0044】
また、配管部材26と背面パネル20との間も、硬化した接着材層26aによって気密にシールされていることになる。
このようにして外囲器40の封着が完了した後、クリップ42を外して、次の真空排気工程に移る。
真空排気工程は、外囲器40を真空排気用の加熱炉に入れると共に、配管部材26に真空ポンプを連結し、加熱炉内を封着材の軟化温度より若干低い排気温度(例えば350℃程度)に所定時間(例えば1時間)維持することによって行う。
【0045】
引き続き、放電ガス封入工程では、放電ガスが入っているボンベを配管部材26に連結して外囲器40の内部空間に放電ガスを所定の封入圧力(例えば400Torr)となるよう供給する。そして、配管部材26の付根部分をバーナやヒータ(実施の形態14参照)で溶融して封じ切る(チップオフ)ことによって通気孔21aを封止する。
【0046】
なお、上記のように、封着工程が終わった外囲器を、別の真空排気用の加熱炉で真空排気する方法以外に、1つの加熱装置の中で、外囲器40に封着工程−真空排気工程−放電ガス封入工程を連続して施す方法を採ることもできる。例えば、封着装置50において、放電ガスを供給するボンベを、配管部材26に接続可能にしておいて、封着工程終了後も外囲器40を加熱炉51内にセットしたまま、加熱炉51の温度を排気温度に下げ真空ポンプ52を用いて排気工程を行い、更に、ボンベを配管部材26に接続して放電ガスを供給するようにすることもできる。
【0047】
また、連続式加熱装置を用いて、外囲器40に封着工程−真空排気工程−放電ガス封入工程を連続的に施すことも可能である。例えば、連続炉の中を移動するカートに、外囲器40と共に真空ポンプ及び放電ガスボンベを積載し、連続炉で外囲器40を加熱しながら、真空ポンプによる排気並びに放電ガス封入を行うことも可能である。
【0048】
〔本実施形態の製造方法による効果について〕
従来のように外囲器40の内外圧力差を設けることなく外縁部をクリップなどで締め付ける場合、外囲器40の中央部を押圧されないため、背面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とが全体的あるいは部分的に離れた状態で封着されやすいのに対して、上記のように、外囲器40は、内外の圧力差によって両パネル10・20が外側から均一的に押圧された状態で封着材層41が硬化して封着されるので、隔壁頂部と前面パネル10との隙間がほとんどない状態で封着がなされる。
【0049】
従って、本実施形態の製造方法によれば、PDP駆動時の振動が発生しにくく且つ表示品位の良好なPDPを容易に作製することができる。
このような効果を得るためには、少なくとも軟化した封着材層41が硬化する時点においては、真空ポンプ52を駆動して外囲器40の内外圧力差が生じている状態にする必要はあるが、封着工程の始めから終わりまで連続して真空ポンプ52を駆動する必要はない。例えば、封着材層41が軟化した後で、真空ポンプ52の駆動を開始しても、両パネル10・20の内外圧差による効果を十分に得ることができる。
【0050】
また、外囲器40の内外圧力差を設けた状態で封着を行うため、両パネル10・20がこの内外圧力差によって互いに押圧されるので、クリップ42の押圧力は、従来から封着工程で用いられているクリップよりも押圧力が小さくても、十分に位置ずれを防止することができる。
なお、クリップ42は必ずしも用いなくても、封着中の両パネル10・20の位置ずれを防止することはできるが、本実施形態のようにクリップ42で固定すれば、両パネル10・20の位置ずれをより確実に防止できるとともに、両パネル10・20の外周部がクリップ42で押圧されることによってこの外周部に介挿されている封着材層41が押圧されるため、封着材層41が軟化したときに、この押圧力によって当該外周部全体に均一的に封着材層41が広がり、外周部をより気密性よくシールすることができる。
【0051】
また、接着材層26aと封着材層41の材料は、別々の材料を用いてもよいが、本実施形態のように同一の低融点ガラスを用いれば、封着材層41が軟化・硬化して外囲器40が封着されるのに伴って、接着材層26aも軟化・硬化されることによって配管部材26と背面パネル20の通気孔21aとの接続及び気密シールも自動的になされるという効果を奏する。
【0052】
〔本実施形態の変形例〕
本実施形態では、接着材層26aとして、低融点ガラスを用いる例を示したが、この場合、接着材層26aが軟化しているときに外囲器40の内部が減圧にされるので、場合によっては、接着材層26aが通気孔21aの方に流出することによって、配管部材26と背面パネル20の通気孔21aとのシールが破られる可能性もある。
【0053】
これに対して、接着材層26aとして封着材層41より低い温度で結晶化する結晶化ガラスを用いればよい。結晶化ガラスとしては、PbO−ZnO−B23系フリットガラスが代表的である。
結晶化ガラスは、加熱されて流動状態になった後、結晶化して固化し、その後は当初の結晶化温度まで加熱されても軟化しない性質を持つので、接着材層26aとして結晶化ガラスを用い、外囲器40をゆっくりと加熱昇温させれば、封着材層41が軟化する時点で結晶化ガラスが固化していることになるため、接着材層26aの流出によるシール不良の問題を解消することができる。
【0054】
また、接着材層26aの材料として、封着材層41の材料よりも軟化温度が若干高いガラスを用いることによっても、接着材層26aの流出を抑える効果が期待できる。
その他、接着材層26aとして低融点ガラスを用いるのではなく、封着温度では軟化しないような材料(封着材層41の材料よりも軟化点がかなり高いガラスやセラミック系接着剤)を用い、予め配管部材26を背面パネル20の通気孔21aに取り付けておくことによっても、この問題を解消することができる。
【0055】
〔実施の形態2〕
本実施形態は、上記実施の形態1と同様であるが、封着工程において、図5(a)および(b)に示すように、両パネル10・20を互いに対向配置して外囲器40を形成した後に、両パネル10・20の外周部に介挿されている封着材層41の外側に更にシール材層43を形成する。
【0056】
このように封着材層41とは別に更にシール材層43を形成することにより、仮に封着材層41によるシールが不完全であったとしても、両パネル10・20の外周部がシール材層43によってシールされるため、封着をより確実に行うことができると共に、隔壁頂部と前面パネル10との隙間をより少なくすることができる。
【0057】
この他にも、シール材層43を形成することによって、シール材層43が軟化する以前においては、両パネル10・20がシール材層43によって互いに固定されるので、両パネル10・20の位置ずれが防止される。また、封着材層41やシール材層43が軟化する以前から、シール材層43によってある程度の気密性は確保されるので、真空ポンプ52を駆動することによって両パネル10・20に押圧力を加えることができる。
【0058】
このような効果を奏するようにするため、シール材層43を形成する材料としては、封着材層41の材料と同様のものを用いるのが望ましく、例えば、封着材層41を形成するのに用いたのと同じ封着材(低融点ガラス)を含むペーストを、外囲器40の封着材層41の外側に塗布することによって形成することができる。
【0059】
またこの他に、セラミック系の接着剤を塗布することによって封着材層41を形成することもできる。
〔実施の形態3〕
本実施形態は、上記実施の形態1と同様であるが、封着工程に入る前に、予め、図6(a)に示すように、前面パネル10及び背面パネル20の一方または両方の外周部表面において、封着材層41を形成する領域の内側沿って、封着材流入防止リブ44を形成しておく点が異なっている。
【0060】
このような封着材流入防止リブ44を形成しておくことによって、封着工程において、封着材層41が軟化した状態で外囲器40の内圧が外圧よりも低くなったときに封着材層41が表示エリア内に流入するのを防止することができる。
封着材流入防止リブ44の高さは、両パネル10・20を対向配置したときに、隔壁24と同程度の高さとなるように形成するのが好ましい。封着材流入防止リブ44の方が隔壁24よりも高いと、隔壁24の頂部と前面パネル10との間に間隙が形成されることになり、封着材流入防止リブ44が隔壁24と比べて低すぎると、封着材層41の流入防止効果があまり期待できないためである。
【0061】
このような封着材流入防止リブ44は、例えば、図6(b)に示されるように、背面パネル20において背面ガラス基板21に隔壁24を形成する際に、同じ材料で同時に形成すれば、容易に形成することができる。
〔実施の形態4〕
本実施形態は、上記実施の形態1と同様であるが、封着工程において、外囲器40の内部が外部より圧力が低くなるよう圧力差を設けるのに、実施の形態1では、外囲器40の内部から排気することによって当該内部を減圧する方法を用いたのに対して、本実施の形態では、逆に、外囲器40の外部を加圧する方法を用いる点が異なっている。
【0062】
そのため、本実施形態の封着装置50においては、図7に示すように、真空ポンプ52は設けられず、加熱炉51の内部を加圧できるように、加熱炉51を密封可能な構造とし、これに加圧ポンプ53が取り付けられている。
そして、本実施形態の封着工程においては、配管部材26の先端は加熱炉51の外で大気中に開放された状態にし、加圧ポンプ53で加熱炉51内を加圧状態にしながら外囲器40を加熱して封着を行う。
【0063】
このような封着方法によれば、外囲器40の内部空間はほぼ大気圧に保たれる一方、外囲器40の外部空間は高圧となるため、外囲器40は外側から押圧された状態で封着される。従って、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
〔実施の形態5〕
本実施形態では、上記実施の形態4と同様の封着装置50を用いて外囲器40の封着を行うが、図8に示すように、本実施形態の配管部材26は直線状であって、その先端は加熱炉51の内部で閉じられている。
【0064】
図9は、外囲器40を封着材層41で封着する過程において、(a)は封着材層41が軟化する前の状態、(b)は封着材層41が軟化した後の状態を示す図である。本図を参照しながら、本実施形態の封着工程について説明する。
本実施形態の封着工程においては、まず、加圧ポンプ53を作動させず加熱炉51内を大気圧に保ったまま、外囲器40を加熱して封着材層41を軟化させる。
【0065】
図9(a)に示すように、封着材層41が軟化する前は、外囲器40の内部空間と外部空間とはガス流通が遮断された状態になっておらず、相互のガス流通が可能である。従って、封着材層41が軟化する時点における外囲器40の内部空間の圧力はほぼ大気圧となる。
そして、封着材層41及び接着材層26aが軟化した後に、加圧ポンプ53を作動させて加熱炉51内を加圧する。
【0066】
図9(b)に示すように、封着材層41及び接着材層26aが軟化した後には、外囲器40の内部空間と外部空間とはガス流通が遮断されるので、加熱炉51内を加圧すると、外囲器40の内部空間が大気圧に近い圧力であるのに対して、外囲器40の外部空間の方がより高い圧力となる。
そして、このように加熱炉51内を加圧した状態で、加熱炉51内の温度を下げ封着材層41を硬化させれば、外囲器40が外側から押圧された状態で封着される。
【0067】
従って、本実施形態の封着方法によっても、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
このような封着工程の後、真空排気工程では、配管部材26の先端部をカットして開封してから、配管部材26に真空ポンプを連結して真空排気を行う。
〔実施の形態6〕
本実施形態は、基本的に上記実施の形態5と同様であるが、封着工程において、実施の形態5では外囲器40の内部を大気圧に近い圧力、外部を高圧にして内外の圧力差を設けたのに対して、本実施形態では、外囲器40の内部を減圧にし外部を大気圧にして内外の圧力差を設ける点が異なっている。
【0068】
本実施形態で用いる封着装置50は、図8に示す封着装置50において、加圧ポンプ53の代わりに真空ポンプが設けられたものである。
本実施形態の封着工程においては、まず、真空ポンプを作動して加熱炉51内を減圧に保ったまま、外囲器40を加熱して封着材層41を軟化させる。
封着材層41が軟化する前は、外囲器40の内部空間と外部空間とはガス流通が可能なので、封着材層41が軟化する時点における外囲器40の内部空間は減圧状態となる。
【0069】
そして、封着材層41及び接着材層26aが軟化した後に、真空ポンプを停止させて加熱炉51内を大気圧にする。封着材層41及び接着材層26aが軟化した後には、外囲器40の内部空間と外部空間はガス流通が気密に遮断されるので、加熱炉51内を大気圧にすると、外囲器40の内部空間が減圧状態であるのに対して、外囲器40の外部空間の方がより高い圧力となる。
【0070】
そして、この状態で、加熱炉51内の温度を下げ封着材層41を硬化させれば、外囲器40が外側から押圧された状態で封着される。
従って、本実施形態の封着方法によっても、上記実施の形態5と同様の効果を奏する。
〔実施の形態7〕
本実施形態では、封着工程において、内部圧力の低い容器を外囲器に連結し外囲器内から排気することによって外囲器内の圧力を低くしながら封着を行う例を示す。
【0071】
図10は、本実施形態の封着方法で外囲器40を封着している様子を示す斜視図である。
実施の形態1では、予め、背面パネル20の表示領域より外側の外周部に通気孔21aを設けたが、本実施形態では、通気孔21aの他に通気孔21bも外周部に設けておく。
【0072】
実施の形態1と同様に、前面パネル10及び背面パネル20の対向面のどちらか一方または両方の外周部に封着材層41を形成し、前面パネル10と背面パネル20とを、位置合わせしながら重ね合わせて外囲器40を形成し、その外縁部をクリップ42で締め付けて固定する。
そして、外囲器40の通気孔21aには低内圧容器70を取り付け、通気孔21bには、実施の形態5で用いたものと同様の先端が閉じられた配管部材26を取り付ける。
【0073】
この低内圧容器70は、配管部材26と同様に封着温度以上の耐熱性を有するガラスで形成され、容器本体71と、通気孔21aに接続されるように容器本体71から突出する接続管72とから構成されている。そして、容器本体71の内部は、接続管72内に設けられた気体流通遮断層73(図13(a)参照)によって外部とのガス流通が気密に遮断され、減圧状態に保たれている。
【0074】
低内圧容器70及び配管部材26を各通気孔21a,21bに取り付ける際に、低内圧容器70及び配管部材26と背面パネル20との間が気密にシールできるように、接続管72と背面パネル20との間には接着材層74を形成し、配管部材26と背面パネル20との間には接着材層26aを形成しておく。本実施形態では、接着材層26a及び接着材層74は、封着材層41と同じ材料を用いることとする。
【0075】
気体流通遮断層73は、封着工程において封着材層41並びに接着材層26a,接着材層74が軟化するよりも後で軟化するかもしくはほぼ同時に軟化するように、封着材層41の材料よりも軟化点の若干高い低融点ガラスを用いて形成するか、封着材層41の材料と同じ材料を用いて形成する。
ここで、低内圧容器70の作製方法の一例について、図11を参照しながら説明する。
【0076】
容器本体71及び接続管72は、フラスコ等を作製するときのガラス加工技術を用いて作製する。なお、容器本体71には、接続管72とは別に真空排気するための排気管72aを形成しておく。
図11(a)に示すように、接続管72の中に、気体流通遮断層73の材料となる低融点ガラスを含むペーストを充填し、ガスバーナなどのヒータを用いてこれを加熱して一旦軟化させ、再び硬化させることによって、気体流通遮断層73を形成する。
【0077】
次に、図11(b)に示すように、排気管72aに真空ポンプを連結して、容器本体71内が所定の真空度になるまで、容器本体71内から排気する。
次に、図11(c)に示すように、真空ポンプを連結したまま、容器本体71内を所定の真空度に保った状態で、排気管72aをガスバーナでチップオフする。
【0078】
以上で、容器本体71内が所定の真空度に保たれた低内圧容器70が出来上がる。
図12は、本実施の形態で外囲器40の封着に使用するベルト式加熱装置を示す概略構成図である。
この加熱装置60は、基板を加熱する加熱炉61、加熱炉61内を通過するように外囲器40を搬送する搬送ベルト62、加熱炉61内に搬送方向に沿って設けられた複数のヒータ63などから構成されている。
【0079】
そして、各ヒータ63で加熱炉61の入口64から出口65に至るまでの各箇所の温度を設定することによって、外囲器40を所望の温度プロファイルで昇温並びに降温できるようになっている。
図13は、外囲器40の封着工程における状態変化を示す説明図である。
上記のように低内圧容器70及び配管部材26を取り付けた外囲器40を、以下のようにして加熱装置60を用いて封着する。
【0080】
外囲器40を加熱装置60の搬送ベルト62上に置くと、外囲器40は、加熱炉61内を搬送され、気体流通遮断層73の軟化温度よりも若干高く設定された封着温度まで昇温される。この昇温速度は、例えば10℃/分とする。
外囲器40が封着材層41の軟化温度より低いときには、封着材層41を通して外囲器40の内部と外部との間でガス流通が可能である。一方、容器本体71内は、図13(a)に示されるように、気体流通遮断層73によって外部とのガス流通ができず、真空度が保たれる。
【0081】
外囲器40が、封着材層41の軟化温度まで昇温されると、封着材層41は軟化し、両パネル10・20の外周部の間は、封着材層41によって気密にシールされる。また、接着材層26a,接着材層74も軟化するので、低内圧容器70及び配管部材26と背面パネル20との間も気密にシールされる。
これによって、外囲器40の内部空間と外部空間との間でガス流通が遮断されることになる。すなわち、詳しくいえば、外囲器40と低内圧容器70とが合わさってなる容器複合体の内部と外部との間でガス流通が遮断されることなる。
【0082】
そして、この封着材層41の軟化する時期とほぼ同時もしくは少し後で、気体流通遮断層73も軟化する。このとき、容器本体71内は真空度が保たれているので、図13(b)に示されるように、気体流通遮断層73は圧力差によって破られてガス流通可能となり、外囲器40内部のガスが容器本体71に引き込まれる。
【0083】
それに伴って、外囲器40内部が減圧状態となるので、外囲器40の内外圧力差によって両パネル10・20は外側から押圧される。
この押圧力によって、図13(c)に示されるように、隔壁24の頂部と前面パネル10との隙間は少なくなる。
外囲器40は、封着温度でしばらく(例えば30分間)保たれた後、降温されて加熱炉61から排出される。
【0084】
外囲器40が封着材層41の軟化温度以下に降温されると、両パネル10・20が外側から押圧された状態のまま封着材層41が硬化するので、隔壁24の頂部と前面パネル10との隙間が少ない状態で封着がなされることになる。
このように加熱装置60で封着工程が終わった後、接続管72をバーナで焼き切って通気孔21bを封止する。また、配管部材26の先端部をカットして開封してから、配管部材26に真空ポンプを連結して真空排気を行う。
【0085】
〔本実施形態の封着方法による効果について〕
本実施形態の封着方法によれば、実施の形態1と同様に、両パネル10・20が外側から均一に加圧された状態で封着されるので、背面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とが、全体的にぴったり密着した状態で封着される。
更に、本実施形態の封着工程では、実施形態1のように真空ポンプを外囲器40に接続したり、実施の形態3〜5のように加熱炉内を加圧したり減圧したりする必要がないので、上記加熱装置60のような連続式加熱装置を用いて連続的に封着工程を行うことも容易である。
【0086】
なお、低内圧容器70を作製する上で、容器本体71の容積や真空度は、気体流通遮断層73が破られた後の外囲器40内の圧力が10〜600Torrの範囲内になるよう設定するのが好ましい。これは、外囲器40内の圧力が10Torr未満の低圧になると封着材層41が圧力差によってシールが破られることがあり、一方600Torrを越える場合は、押圧力も弱く効果があまり期待できないためである。
【0087】
〔本実施形態の変形例について〕
本実施形態では、気体流通遮断層73を、封着工程の途中で熱により軟化するように低融点ガラスで形成する例を示したが、光あるいは超音波のようなエネルギーを加えることによって溶融もしくは分解する材料を用いて気体流通遮断層73を形成し、封着工程の途中でこれに光や超音波といったエネルギーを加えるようにしてもよい。
【0088】
例えば、ノボラック樹脂を用いて気体流通遮断層73を形成し、封着工程の途中でこれに光を照射して分解するようにしても、同様に実施することができ、同様の効果を奏する。
〔実施の形態8〕
本実施の形態では、封着工程において、高温に加熱した外囲器40の内部空間と外部空間との間でガスが流通しないよう遮断した後、温度を下げて内部空間の圧力を下げることによって内外圧力差を形成する例を示す。
【0089】
図14は、本実施の形態で外囲器40の封着に使用するベルト式加熱装置を示す概略構成図であり、図15は、このベルト式加熱装置内に外囲器40が置かれて封着工程がなされる様子を示す図である。
本実施形態の封着工程では、実施の形態5と同様、直線状の配管部材26(ただし先端は開放されている)が通気孔21aに取り付けられた外囲器40を形成し(図15参照)、形成した外囲器40を、図14に示すように、ベルト式の加熱装置80を用いて封着する。
【0090】
加熱装置80は、実施の形態7で説明した加熱装置60と同様の構成であるが、加熱炉61の内部に配管部材26の先端部を加熱して封止するためのバーナ81が設置されている。加熱炉61内におけるバーナ81の取り付け位置は、搬送ベルト62に載って加熱炉61内を搬送される外囲器40が最も高い温度(ピーク温度)になる範囲内に設定されている。
【0091】
この加熱装置80を用いて、配管部材26を取り付けた外囲器40を、以下のようにして封着する。
外囲器40を加熱装置80の搬送ベルト62上に置くと、外囲器40は、加熱炉61内を搬送され、封着材層41の軟化温度(例えば380℃)よりも高く設定されたピーク温度(例えば500℃)まで昇温される。このときの昇温速度は例えば10℃/分とする。
【0092】
そして、ピーク温度でしばらく(例えば10分程度)保たれた後、配管部材26の先端がバーナ81によって加熱溶融されて封止される。このとき、外囲器40の状態は、実施の形態5の図9(b)に示されている状態と同様、封着材層41及び接着材層26aが軟化しているので、外囲器40の内部空間と外部空間とはガスの流通が遮断された密封空間となっている。
【0093】
バーナ81を通過した後、加熱炉61内を搬送される外囲器40は降温され、加熱炉61から排出される。密閉空間内の圧力は絶対温度に比例する(ボイル−シャルルの法則)ので、外囲器40の降温に伴って、外囲器40の内部空間は、圧力が低下する。そのため、外部空間との圧力差が生じ、両パネル10・20が外側から押圧される。そして、この状態で、外囲器40が封着材層41の軟化温度まで降温されると、封着材層41及び接着材層26aが硬化するので、隔壁24の頂部と前面パネル10との隙間が少ない状態で封着がなされることになる。また、配管部材26の背面パネル20上への固着もなされる。
【0094】
封着工程が終わった後、配管部材26の先端部をカットして開封してから、配管部材26に真空ポンプを連結して真空排気を行う。
〔本実施形態の封着方法による効果について〕
本実施形態の封着方法によれば、上記実施の形態7と同様に、背面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した状態で封着されると共に、加熱装置80のような連続式加熱装置を用いて連続的に封着工程を行うことも容易である。
【0095】
なお、本実施形態の封着工程において、十分な効果を得るために、封着材層41が硬化するときに外囲器40の内外圧力差が十分に設けられていることが必要である。従って、配管部材26の先端を封止するときの温度(ピーク温度)は、封着材層41の軟化温度よりも10℃以上高く設定すべきであり、好ましくは数十度以上高く設定する。
【0096】
〔本実施形態の変形例について〕
本実施形態では、外囲器40の内部空間と外部空間とのガス流通を遮断する方法として、配管部材26の先端をバーナ81で封止する例を示したが、この他に以下のように行うこともできる。
外囲器40を形成する際に、予め、配管部材26の先端部に、軟化温度が上記ピーク温度より若干低い低融点ガラスを充填しておけば、配管部材26の先端をバーナ81で封止しなくても、外囲器40がピーク温度に達するときには、この低融点ガラスが軟化して配管部材26の先端部は封止される。そして、外囲器40がピーク温度から降温されると、すぐに配管部材26の先端部の低融点ガラスは硬化する。更に、封着材層41の軟化温度まで降温されると、外囲器40に内外圧力差が生じるので、本実施の形態と同様の効果を奏する。
【0097】
或は、外囲器40を形成する際に、実施の形態7と同様に、背面ガラス基板21に予め通気孔21aとは別の通気孔21bを設けておき、先端部が封止された配管部材26を通気孔21bに取り付けておく。但し、通気孔21aには何も取り付けずに開放しておく。
そして、外囲器40がピーク温度に達したときに、軟化温度がこのピーク温度より若干低い低融点ガラスを通気孔21aに滴らして通気孔21aを封止する。この場合も、外囲器40がピーク温度から降温されると、この低融点ガラスは硬化し、更に、封着材層41の軟化温度まで降温されると、外囲器40に内外圧力差が生じるので、本実施の形態と同様の効果を奏する。
【0098】
〔実施の形態9〕
本実施の形態では、封着工程において、外囲器に容器を連結して容器複合体を形成し、連結した容器を高温にした状態で、容器複合体の内部空間と外部空間とのガス流通を遮断した後、降温することによって、外囲器内の圧力を低くしながら封着を行う例を示す。
【0099】
図16は、本実施の形態の封着工程において外囲器40を封着する様子を示す図である。
図16(a)に示すように、本実施形態の封着工程では、実施の形態1と同様に、封着材層41を介して前面パネル10及び背面パネル20を重ねて外囲器40を、加熱炉51内にセットするが、背面ガラス基板21の通気孔21aには、配管部材26の代わりに、先端が開放された容器部材90を取り付けておく。
【0100】
容器部材90は、容器本体91と、通気孔21aに接続されるように容器本体91から突出する接続管92と、容器本体91から接続管92と反対側に延設され先端が開放された延設管93とから構成されている。
容器部材90を通気孔21aに取り付ける際に、容器本体91を加熱炉51の外部に露出させた状態で取り付ける。また、容器部材90と背面パネル20との間が気密にシールできるように、接続管92と背面パネル20との間には接着材層94を形成しておく。本実施形態では、接着材層94は封着材層41と同じ材料を用いることとする。
【0101】
また、容器本体91には、これを加熱昇温できるように、電熱ヒータ95を取り付けておく。
このようにセットした後、加熱炉51で外囲器40を封着材層41の軟化温度以上の封着温度(例えば480℃)になるまで加熱昇温させる(昇温速度は例えば10℃/分)。それと共に、電熱ヒータ95で容器本体91をその設定温度(例えば200℃)まで加熱昇温させる。そして、延設管93の先端部をバーナで封止する。
【0102】
このとき、図16(b)のように、延設管93の先端部は閉じられ、且つ封着材層41及び接着材層94は軟化しているので、外囲器40の内部空間及び容器本体91内と外部空間(加熱炉51内の空間)とは、ガス流通が遮断された状態となっている。
次に、図16(c)のように、加熱炉51で外囲器40を封着材層41の軟化温度以上の温度に保温したまま、電熱ヒータ95を切って容器本体91を放冷する。
【0103】
容器本体91の温度が降下するのに伴って、容器本体91内の圧力が低下し、それに伴って外囲器40内の圧力も低下する。そのため、実施形態8と同様に、外囲器40の内部空間と外部空間との圧力差が生じ、両パネル10・20が外側から押圧される。
そして、この状態で加熱炉51内を降温して、外囲器40を封着材層41の軟化温度まで降温すると、封着材層41及び接着材層94が硬化するので、隔壁24の頂部と前面パネル10との隙間が少ない状態で封着がなされることになる。また、容器部材90の背面パネル20上への固着もなされる。
【0104】
封着工程が終わった後、延設管93の先端部をカットして開封してから、これに真空ポンプを連結して真空排気を行う。
〔本実施形態の封着方法による効果について〕
本実施形態の封着方法によれば、上記実施の形態8と同様に、背面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した状態で封着される。
【0105】
また、本実施形態では、実施の形態8のように外囲器40自体の温度降下により圧力を低下させるのではなく、これと別個に温度調整可能な容器部材90の温度を降下させることによって外囲器40の内部空間の圧力を低下させているため、実施の形態8のように外囲器40の温度を封着材層41の軟化温度よりもかなり高い温度まで昇温させる必要はなく、封着材層41の軟化温度と同等以上の温度まで上昇させれば十分である。
【0106】
〔実施の形態10〕
本実施の形態では、連続式の加熱装置を用いて、実施の形態9と同様に、外囲器40に容器部材90を連結し、複合容器の内部空間を外部空間と遮断した後、降温することによって、外囲器内の圧力を低くしながら封着を行う例を示す。
図17は、本実施の形態で外囲器40の封着に使用するベルト式加熱装置を示す概略構成図であり、図18は、このベルト式加熱装置内に外囲器40が置かれて封着工程がなされる様子を示す図である。
【0107】
本実施形態の封着工程では、実施の形態8と同様にして、外囲器40を形成すると共に、接着材層94を介して容器部材90を外囲器40の通気孔21aに取り付け、これを、図17に示すように加熱装置100を通過させることによって封着する。
この加熱装置100は、実施の形態8で説明した加熱装置80と同様の構成であって、加熱炉61の内部に容器部材90の延設管93先端部を加熱して封止するためのバーナ101が設置されている。なお、加熱炉61内におけるバーナ101の取り付け位置は、搬送ベルト62に載って加熱炉61内を搬送される外囲器40が封着温度以上(封着材層41の軟化温度以上)となる範囲内に設定されている。
【0108】
また、加熱装置100は、バーナ101より出口側では、加熱炉61の天井板61aの高さが低く設定され、当該天井板61aには、搬送方向に沿って容器部材90の接続管92が貫通するための溝61b、並びに容器本体91が通過するための通過窓61cが開設されている。
この加熱装置100の搬送ベルト62上に、容器部材90を取り付けた上記外囲器40をセットして流通させると、この外囲器40は、封着温度に昇温されて封着温度でしばらく保たれる共に、容器部材90の延設管93先端部がバーナ101によって加熱溶融されて封止される。
【0109】
このときの外囲器40は、実施の形態9の図16(b)の状態と同様であって、延設管93の先端部は閉じられ、且つ封着材層41及び接着材層94は軟化しているので、外囲器40の内部空間及び容器本体91内と外部空間とは、ガス流通が遮断された状態となる。
バーナ101を通過した後の外囲器40は、バーナ101より出口側でも加熱炉61の内部を通過することによって封着材層41の軟化温度以上の温度に保温がなされるが、容器本体91は、通過窓61cを通過した後、加熱炉61の外(天井板61aより上)に出て放冷される。
【0110】
このときの外囲器40は、実施の形態9の図16(c)の状態と同様、容器本体91が降温するのに伴って、容器本体91内及び外囲器40内の圧力は低下するため、外囲器40の内部空間と外部空間との圧力差が生じ、両パネル10・20が外側から押圧される。
この状態で外囲器40が封着材層41の軟化温度まで降温されると、封着材層41及び接着材層94が硬化するので、隔壁24の頂部と前面パネル10との隙間が少ない状態で封着がなされる。それと共に、容器部材90の背面パネル20上への固着もなされて、外囲器40は加熱炉61から排出される。
【0111】
封着工程が終わった後、延設管93の先端部をカットして開封してから、これに真空ポンプを連結して真空排気を行う。
なお、図示はしないが、通過窓61cに開閉シャッタを設けておいて、容器本体91が通過するときだけ開放するようすることが、加熱炉61内部を保温する上で好ましい。
【0112】
(外囲器40の内部空間を減圧する方法についての変形例)
上記実施の形態9,10においては、最初は延設管93の先端部を開放しておいて、容器本体91を加熱してから延設管93の先端部をバーナで封止することによって、外囲器40の内部空間及び容器本体91内と外部空間とをガス流通が遮断された状態にしたが、延設管93の先端部を最初から閉じておいても、封着材層41が軟化するより先に容器本体91を加熱昇温させれば、封着材層41が軟化した後に容器本体91の温度を下げると、同様に内部は減圧されることになる。
【0113】
また、上記実施の形態8〜10においては、外囲器40の内部空間を減圧する際に、外囲器40を温度降下したり、外囲器40に連結した容器部材90を温度降下することによって行ったが、この他にも、次のように、内部に封入されているガス分子の数を減らすことによって減圧する変形例が考えられる。
例えば予め、外囲器40の内部、或は外囲器40に連結した容器部材90の内部に酸素ガスを封入しておき、封着材層41が軟化した状態にあるときに、レーザ光を照射することによって酸素をオゾンに変化させ、封入されているガス分子の数を減らすことによって、外囲器40の内部空間を減圧することも可能である。
【0114】
また、予め外囲器40の内部、或は外囲器40に連結した容器部材90の内部に、熱や光などの刺激を加えることによって活性化される気体吸着材(例えばゲッター)と、この気体吸着材が活性化されるときに吸着されるガスを封入しておき、封着材層41が軟化状態にあるときに気体吸着材が活性化されるようにすれば、封入されているガス分子の数を減らし外囲器40の内部空間を減圧することができる。
【0115】
そのため、気体吸着材として、封着材層41の軟化温度以上の温度で活性状態になるものを用いてもよいし、封着材層41が軟化状態にあるときに気体吸着材にレーザ光を照射してこれを活性化させるようにしてもよい。
〔実施の形態11〕
本実施の形態は実施の形態1と同様であるが、図19に示すように、外囲器40を形成する前に、予め背面パネル20の隔壁24の頂部全体にわたって、隔壁24と前面ガラス基板10とを接合するための接合材層45を形成しておく点が異なっている。
【0116】
接合材層45を形成する接合材料としては、隔壁24と前面ガラス基板10とを接合する能力を持ち、且つPDPの動作に悪い影響を与えることのない材料を用いればよく、ここでは、封着材層41と同様の低融点ガラスを用いることとする。
接合材層45は、この接合材料(低融点ガラス)を含むペーストを、スクリーン印刷などを用いて隔壁24の頂部に塗布し、焼成することによって形成することができる。
【0117】
このように隔壁24の頂部に接合材層を形成した上で、実施の形態1と同様に、封着工程において、封着材層41及び接合材層45が軟化しているときに外囲器40の内部が外部より圧力が低くなるよう圧力差を設ければ、内外の圧力差によって両パネル10・20が外側から均一的に押圧された状態となるので、接合材層45は全体的に前面ガラス基板10と確実に接触することになる。従って、この状態のまま封着材層41及び接合材層を硬化させると、隔壁24の頂部と前面ガラス基板10とは、全体にわたって確実に接合材層45によって接合されることになる。
【0118】
本実施形態の製造方法によって作製されたPDPは、隔壁24と前面ガラス基板10との間は全体にわたって接合されているので、放電ガスを高圧で封入することができ、且つPDP駆動時における振動抑制効果や表示品位を向上させる効果は、実施の形態1と比べてより優れたものとなる。
なお、本実施形態では、実施の形態1の製法について隔壁24の頂部に予め接合材層45を設けておく技術について説明したが、上記実施の形態2〜10に示したいずれの製法においても適用できる。すなわち、上記実施の形態2〜10に示した例において、隔壁24の頂部に予め接合材層45を設けておけば、作製されたPDPは、隔壁24と前面ガラス基板10との間は全体にわたって接合されているので、放電ガスを高圧で封入することができ、且つPDP駆動時における振動抑制効果や表示品位向上効果は、実施の形態2〜10と比べてより優れたものとなる。
【0119】
〔実施の形態12〕
本実施形態は、実施の形態1と同様であるが、封着工程に入る前に、予め、図20(a),(b)に示すように、前面パネル10及び背面パネル20の一方または両方の外周部表面において、封着材層41を形成する領域近傍に基板変形規制リブ46を形成しておく。
【0120】
図20(a)の例では、封着材層41の外側に沿って基板変形規制リブ46が形成され、図20(b)の例では、封着材層41の外側と内側に沿って基板変形規制リブ46a,46bが形成されている。
このように基板変形規制リブ46を形成しておけば、クリップ42で両パネル10・20の外周部を押圧しても両パネル10・20の変形は防止できる。
【0121】
すなわち、図20(d)に示すように封着材層41の近傍に基板変形防止用のリブが形成されていない場合は、封着工程において、封着材層41が軟化したときに、クリップ42の押圧力によって、外囲器40の外周部では、両パネル10・20が互いに接近する方向(矢印A)に変形しようし、それに伴って外囲器40の中央部では、隔壁24の端部を支点として、てこの作用により両パネル10・20が互いに離れる方向(矢印B)に変形しようとする。このような作用は、隔壁24の頂部と前面パネル10との間隙を大きくするので好ましくない。
【0122】
これに対して、上記のように基板変形規制リブ46を形成しておけば、封着工程において、封着材層41が軟化しても、クリップ42の押圧力による両パネル10・20の変形作用は生じない。
従って、基板変形規制リブ46を設けることによって、隔壁24の頂部と前面パネル10との間の間隙を抑える効果を高めることができることになる。
【0123】
また、上記のように、隔壁24とは別の基板変形規制リブ46を設ける方法の他に、図20(c)に示すように、クリップ42で押圧する位置が隔壁24の端部よりも内側となるように設定すること、すなわち、クリップ42で画像表示領域を押圧するようにすることによっても、同様にクリップ42の押圧力による両パネル10・20の変形作用は防止することができる。
【0124】
なお、図10(b)の例では、封着材層41の内側に沿っても基板変形規制リブ46bが形成されているので、封着材層41が軟化した状態で外囲器40の内圧が外圧よりも低くなったときに封着材層41が表示エリア内に流入するのを防止する効果も奏する。すなわち、図20(b)の内側の基板変形規制リブ46bは、実施の形態3で説明した封着材流入防止リブ44の働きを兼ねていることになる。
【0125】
基板変形規制リブ46を形成する際の高さについては、両パネル10・20を対向配置したときに、隔壁24と同程度の高さとなるように形成するのが好ましい。
これは、基板変形規制リブ46の高さが隔壁24の高さよりも高いと、隔壁24の頂部と前面パネル10との間に間隙が形成されることになる一方、基板変形規制リブ46が隔壁24と比べて低すぎると、両パネル10・20の変形防止効果があまり期待できないためである。
【0126】
基板変形規制リブ46の形成方法については、実施の形態3で封着材流入防止リブ44を形成する場合について説明したのと同様、背面ガラス基板21に隔壁24を形成する際に、同じ材料で同時に基板変形規制リブ46を形成すれば、容易に形成することができる。
図21(a)〜(f)は、背面パネル20に設ける基板変形規制リブ46の形状の具体例を示す部分上面図である。図中、斜線で示す領域Cが、封着材層41を形成する領域である。
【0127】
(a)では、封着材層41が形成される領域Cの外側と内側に沿って、連続線状に基板変形規制リブ46a,46bが形成されている。
(b)では、封着材層41が形成される領域Cを跨いで、基板変形規制リブ46が、一定の間隔で分散されている。
(c)では、封着材層41が形成される領域Cの中に、短い基板変形規制リブ46がランダムに分散されている。
【0128】
(d)では、封着材層41が形成される領域Cの中に、短い基板変形規制リブ46が、傾斜して一定の間隔で分散されている。
(e)では、封着材層41が形成される領域Cの外側に沿って、破線状に基板変形規制リブ46aが形成され、内側に沿って連続線状に基板変形規制リブ46bが形成されている。
【0129】
(f)では、封着材層41が形成される領域Cを横切って、基板変形規制リブ46aが、一定の間隔で分散され、内側に沿って連続線状に基板変形規制リブ46bが形成されている。
〔本実施形態についての変形例〕
なお、上記のように基板変形規制リブ46を設ける技術やクリップ42で画像表示領域を押圧する技術は、外囲器40の内部が外部より圧力が低くなるよう圧力差を設けて封着工程を行う場合に限らず、PDPの一般的な封着工程においても適用することができ、同様の効果を奏する。
【0130】
〔実施の形態13〕
本実施の形態では、上記実施の形態1〜10で説明したように封着工程を行った後で、隔壁頂部に集中的にエネルギー照射することによって、隔壁頂部と前面パネルとの接合を行う例を示す。
図22は、レーザ光照射により隔壁頂部と前面パネルとの接合を行う工程を示す図である。
【0131】
先ず、実施の形態1〜10と同様にして、前面パネル10と背面パネル20とを重ね合わせて外囲器40を形成し、封着材層41を軟化し硬化させることによって封着を行う(図22(a))。
次に図22(b)に示すように、レーザ加工機200を用いて、封着した外囲器40の前面パネル10側から隔壁頂部にレーザ光を照射して接合する。
【0132】
このレーザ加工機200は、詳しくは後述するが、YAGレーザ発振器201からパルス状に発振されるレーザ光をレーザヘッド203から照射しながら、レーザヘッド203をワーク(外囲器40)に対して相対的に縦横方向(図中xy方向)に走査するものであって、レーザヘッド203には、集光レンズ204が設けられ、レーザ光は、長円形状のスポットとしてワークの表面に集光して照射されるようになっている。
【0133】
隔壁頂部にレーザ光が照射されると、その頂部表面が集中的に高温に加熱される。そして、隔壁材料の軟化温度(例えば500〜600℃)よりも高温に加熱されて軟化(溶融)し、その後冷却されて硬化する。このとき、隔壁頂部と前面パネル10とはぴったりと密着した状態にあるので、隔壁24と前面パネル10とが接合される。
【0134】
従って、このようにレーザ光を隔壁頂部に照射しながらその位置を隔壁の長手方向に沿って図中矢印の方向に走査することによって、パネル全体にわたって隔壁24の頂部と前面パネル10とが接合されることになる(図中斜線部は接合された部分)。
図22(c)においては、レーザ光を間欠的に照射しながら走査することによって、隔壁頂部のレーザスポットが照射された部分(図中斜線部)が、点状に連なって前面パネル10と接合されている様子が示されているが、レーザ光を照射する間隔を狭くしたりレーザ光を連続的に照射することによって、線状に接合することもできる。
【0135】
このようにレーザ光を照射して隔壁24と前面パネル10とを接合する工程を行う際に、外囲器40の内部空間と外部空間に圧力差を設けなくても接合はできるが、上記実施の形態1〜5,7〜10の封着工程で説明した外囲器40の内部空間を外部空間に対して減圧にした状態をそのまま保ちながら行えば、隔壁頂部と前面パネル10とがより密着した状態で接合されるので望ましい。
【0136】
図23は、レーザ加工機200の具体例を示す概略斜視図である。
本図に示すレーザ加工機200は、ガントリー式と称されるレーザ加工機であって、テーブル202はx方向に移動可能に支持され、このテーブル202を跨ぐようにアーチ210が設けられ、このアーチ210によって、レーザトーチ211がy方向へ移動可能に支持されている。そして、レーザトーチ211およびテーブル202は、ステッピングモータ(不図示)により精密に駆動されるようになっている。
【0137】
テーブル202上には、真空チャック機構によって外囲器40を固定できるようになっている。
また、このレーザトーチ211にレーザヘッド203が固着され、レーザ発振器201から発振されるレーザ光は、石英ガラス製の光ファイバケーブル212を通ってレーザヘッド203に導かれる。レーザ発振器201としては、短時間で強い光を発振できるYAGレーザ発振器または炭酸ガスレーザ発振器を用いるのが好ましく、その出力は例えば10mWである。
【0138】
このレーザ加工機200のテーブル202に、先ず外囲器40をセットする。このとき、隔壁24の長手方向がx方向に沿うようにセットする。そして、レーザ光を隔壁24の頂部照射しながらx方向に走査することによって、1つの隔壁24についての接合がなされる。次に、y方向に隔壁ピッチに相当する距離だけずらして同様の操作を行う。このような動作を繰り返すことによって、パネル全体にわたって接合がなされる。
【0139】
(本実施形態の効果)
本実施形態の方法によれば、隔壁24と前面パネル10とが外囲器40全面にわたって接合されるので、放電ガスを高圧で封入することができ、PDP駆動時における振動抑制効果や表示品位向上効果は、上記実施の形態11と同様に優れている。
【0140】
本実施形態の方法を用いて作製したPDPについて駆動実験を行った結果においても、従来のように隔壁と前面パネルとの間の共振は起こらず、ノイズレベルも従来の10分の1以下に低減され、セル間のクロストークも全く観測されなかった。
また、本実施形態の方法によれば、上記実施の形態11のように隔壁頂部に接合材を塗布しなくても接合することができるので、その点で工程が簡便である。
【0141】
また、本実施形態の方法によって製造されたPDPは、背面パネル20の隔壁24の頂部と前面パネル10とが、隔壁とは別の接合材で接合されているのではなく、隔壁24の材料によって融着されている。
PDPの画像表示領域に接合材が存在すると、その接合材から放電ガス中に不純物が混じる可能性もあるが、本実施形態の方法で製造されたPDPはそのような可能性をなくせる点でも有利である。
【0142】
但し、予め実施の形態11と同様に隔壁24の頂部に接合材層45を形成しておいて、外囲器40を形成した後、本実施形態のようにレーザ光を接合材層45に照射して前面パネル10と接合する方法をとることも可能であって、この場合、上記メリットは得られないが、より確実に接合を行うことはできる。
なお、接合材層45を形成する場合は、接合材に黒色フィラーのようにレーザ光の吸収を向上させる物質を混ぜておけば、更に確実に接合することができる。
【0143】
(本実施形態の変形例)
上記のようなレーザ加工機200は、一般的にワークに対してマイクロオーダーで精密な2次元レーザ加工を施すことが可能であって、このレーザ加工機200に、ワークの表面を観測する装置を設けることによって、以下に説明するように更に精密な接合を行うことができる。
【0144】
図24に示すレーザ加工機200においては、レーザヘッド203とは別に観測用ヘッド205を備えられている。この観測用ヘッド205には、ワーク表面にプローブ光を照射するプローブ光発生器206と、ワーク表面で反射された光を検出する検出器207とを備え、レーザヘッド203と同様にワーク(外囲器40)に対して相対的に縦横方向(図中xy方向)に走査できるようになっている。
【0145】
そして、先ずレーザ光を照射するのに先立って、制御器208は、観測用ヘッド205を走査しながら検出器207からの信号を受信することによって、隔壁24の形状をモニターする(テーブル202上のxy座標において、隔壁頂部の存在する位置を記憶する)。
次に、レーザ光を照射しながらレーザヘッド203をX方向に走査するが、このとき、制御器208は、上記のモニターした隔壁頂部の位置情報を用いて、レーザ光のスポットが丁度隔壁24の頂部中央に照射されるように、レーザヘッド203をY方向に微調整する。
【0146】
これによって、仮に隔壁24が湾曲(蛇行)したり部分的に欠けたりしていたとしても、確実に隔壁中央部にレーザが照射され、高精度の接合がなされることになる。
この他に、図24に示すレーザ加工機200を用いて、隔壁頂部の部分ごとの幅や光反射率をモニターしておいて、レーザ光を照射する強度をそれに応じて調整することも可能である。
【0147】
例えば、隔壁頂部にレーザ光を照射して軟化させる場合、隔壁頂部の幅が大きい部分や光反射率が大きい部分では、レーザ光が照射されても昇温しにくいので、接合面積も小さくなると考えられる。一方、隔壁頂部に接合材層が形成されている場合には、隔壁頂部の幅が大きいところは接合材の量も多いので、接合面積が大きくなる可能性も考えられる。従って、隔壁頂部の幅や光反射率にばらつきがある場合は、レーザ光の照射強度が固定されていると、各部分の接合状態(隔壁頂部の溶融する面積)にばらつきが生じやすい。
【0148】
これ対して、モニターした隔壁頂部の部分ごとの幅や光反射率に応じてレーザ光の照射強度や照射角度を制御すれば、隔壁頂部の部分ごとのばらつきに起因する接合状態のばらつきをなくすことができる。
なお、本実施形態では、レーザ光照射による隔壁24と前面パネル10との接合工程を、外囲器40の内部空間を外部空間に対して低圧にした状態で封着工程を行った後で行う例を示したが、この接合工程は、従来の封着工程の後で行うこともできる。ただし、この場合、本実施形態と比べて、隔壁24と前面パネル10との間隙が大きいので接合状態が劣ると考えられる。
【0149】
また、本実施形態では、レーザ光照射による隔壁24と前面パネル10との接合工程を封着工程の後に行う例を示したが、この接合工程は、封着工程に先立って行うことも可能であるし、封着工程を行いながらこれと並行して行うことも可能である。
封着工程に先立ってこの接合工程を行う場合、パネル全体にわたって良好に接合させるために、例えば実施の形態2のように外囲器40の外周部をシール材層でシールしておいて外囲器40の内部空間から排気することによって減圧にしながら接合工程を行うことが望ましい。
【0150】
また、本実施形態では、レーザ光を隔壁24の頂部に照射することによって隔壁24の頂部や接合材を軟化(溶融)させる例を示したが、隔壁頂部を集中的に加熱できればよく、超音波のようなエネルギーを隔壁24の頂部に照射したり、前面パネル10をヒータで集中的に加熱することによっても同様に隔壁頂部や接合材を軟化させることは可能である。
【0151】
また、外囲器40を形成する際に、隔壁24の材料が軟化する温度程度に前面パネル10を加熱した状態で背面パネル20に重ねることによっても、前面パネル10に密接する隔壁24の頂部や接合材を軟化させて接合することが可能と考えられる。
〔実施の形態14〕
本実施形態では、PDPを製造する際、放電ガス封入工程の後などに、外囲器に付いている排気管(例えば上記実施の形態1で示した配管部材26)を容易にチップオフすることのできる排気管封止装置について説明する。
【0152】
図25は、排気管300に排気管封止装置310が取り付けられる様子を示す斜視図であり、図26は、排気管300に取り付けられている排気管封止装置310の概略断面図である。
なお、図25,26では、外囲器は示されていないが、排気管300の図中下端側が根元であって、この根元が背面パネルの通気孔に接続されている(図5参照)。
【0153】
排気管封止装置310は、排気管300を加熱するための発熱ユニット311と、この発熱ユニット311の排気管300に対する装着位置を規制する規制部材315とから構成されている。
発熱ユニット311は、排気管300の外径よりもかなり大きい径を持つ円筒状の支持部材312と、この支持部材の内周面全体にわたって張りめぐらされたコイル状の電熱ヒータ313とから構成されている。
【0154】
規制部材315は、排気管300を挿入する孔が中心軸に沿って形成された円柱状の部材であって、その片端側(図中下側)には、発熱ユニット311の片端部(図中上端部)が填まり込むよう小径の填込部316が形成されている。
この規制部材315は、中心軸を通る平面で2つの規制部材片315a,315bに分割できるようになっている。
【0155】
規制部材315の材料としては、絶縁性が高く、排気管300が溶融する温度でも溶融しないセラミックスなどが望ましい。
規制部材315の孔は、排気管300の外形よりやや大きい径であることが望ましい。これは、孔の径が大きすぎると規制部材315の位置ががたつき、位置の規制ができないからである。
【0156】
また、填込部316は、発熱ユニット311の径よりやや小さくすることが望ましい。これは、大きすぎるとヒータに接触し、昇温の妨げとなり、一方小さすぎると、電熱ヒータ313の位置ががたつき、位置の規制ができないからである。
上記構成の排気管封止装置310を用いて、以下のように排気管300の封止を行う。
【0157】
先ず、排気管300のチップオフすべき位置に、発熱ユニット311を配置する。次に、排気管300と発熱ユニット311との間に規制部材315の填込部316を挿入する。そして、電熱ヒータ313に通電し、排気管300を加熱してチップオフする。
(本実施形態の効果について)
仮に規制部材315を用いないで発熱ユニット311だけで排気管300をチップオフする場合は、電熱ヒータ313が排気管300に接触しやすく、溶融した排気管300が電熱ヒータ313に溶着して排気管300が破壊されることもあるが、上記のように規制部材315を用いてチップオフを行えば、電熱ヒータ313と排気管300とが接触することなくこれを行うことができる。
【0158】
また、規制部材315が、排気管300の軸線を含む平面で割断した割型になっているので、発熱ユニット311を排気管300に填めた後、規制部材315を排気管300と電熱ヒータ313との間に容易に装着することができる。
(本実施形態の変形例について)
本実施形態では、規制部材315が規制部材片315a,315bに分割できるようになっているが、規制部材315は、必ずしも分割可能な構成でなくてもよい。
【0159】
図26の排気管封止装置310では、規制部材315の填込部316の外側に発熱ユニット311の一端が填まり込むようになっていたが、図27の排気管封止装置310では、規制部材315の填込部316の内側に発熱ユニット311の一端が填まり込むようになっている。この場合も、同様の効果を得ることができる。
【0160】
図26の排気管封止装置310では、発熱ユニット311の一端が規制部材315に填まり込むようになっていたが、図28に示す排気管封止装置310では、発熱ユニット311の両端が規制部材315に填まり込むようなっている。このように2ヶ所で規制すれば、より確実に、電熱ヒータ313と排気管300との位置を規制して、相互の接触を防止することができる。
【0161】
また、上記排気管封止装置310では、規制部材315と発熱ユニット311とを別体としたが、図29に示す排気管封止装置320のように、支持部材312と規制部材315とが一体化させたような構成とすることもできる。
すなわち、図29の排気管封止装置320は、片側に蓋部321aが形成された円筒状の規制部材321の内周面に電熱ヒータ322が配設された一体構成であって、蓋部321aの中心部に排気管300に填め込む孔が開設されている。
【0162】
図30の排気管封止装置330も、ヒータを支持する支持部材と規制部材とが一体化されたものであって、両側に蓋部331a,331bが形成された円筒状の規制部材331の内周面に電熱ヒータ332が配設された構成である。
この排気管封止装置330は、円筒状であるがその中心軸を含む平面によって分割可能である。この排気管封止装置330は、2分割可能あって、図30では2分割された片方だけが図示されている。
【0163】
このような排気管封止装置320,330を用いても,排気管300に填め込んで電熱ヒータを作動することにより、上記排気管封止装置310と同様に排気管300をチップオフすることができる。
〔実施の形態1〜14についての変形例など〕
上記実施の形態では、背面パネル20側に隔壁24が設けられたPDPを例示したが、前面パネル10側に隔壁を設ける場合においても、同様に実施することができる。
【0164】
上記実施の形態ではAC型のPDPを例にとって説明したが、本発明は、AC型のPDPに限らず、隔壁が配設された基板上に別の基板を重ね合わせて封着することのよって作製するガス放電パネルを作製するのに広く適用することできる。
【0165】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ガス放電パネルの外囲器を形成した後、その両基板の外周部どうしを封着材で封着する工程を行う際に、外囲器の内部圧力が外部圧力よりも低くなるよう圧力調整しながら行うことによって、一方の基板上の隔壁頂部と他方の基板とが全体的にぴったり密着した状態で封着することが可能となり、これによって、PDP駆動時における振動やクロストークの発生が抑制される。
【0166】
ここで、更に、外囲器を形成する前に、一方の基板上の隔壁頂部に接合材を配設しておき、封着材による両基板の外周部の封着と共に、接合材によって隔壁頂部と他方の基板との接合を行うようにすれば、パネル全面にわたって隔壁頂部と他方の基板とが接合されるので、放電ガスを高圧で封入することができ、振動やクロストークの発生の抑制効果はより顕著になる。
【0167】
また、封着工程の中において、或は封着工程の前後において、レーザ光や超音波などのエネルギーを隔壁頂部に照射する方法を用いて隔壁頂部と他方の基板とを接合することによっても、同様に、パネル全面にわたって隔壁頂部と他方の基板との間隙をなくすことができる。
また、排気管をチップオフする際に、保持手段を用いて、排気管から距離を確保した状態で発熱体を保持し、この状態で発熱体を駆動させれば、排気管を容易に且つ確実にチップオフすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る交流面放電型PDPを示す斜視図である。
【図2】図1のPDPに回路ブロックを実装した表示装置の構成図である。
【図3】実施の形態1の封着工程で用いる封着装置の断面を模式的に示す図である。
【図4】図3に示す封着装置の概略斜視図である。
【図5】実施の形態2の封着工程を説明する図である。
【図6】実施の形態3の封着工程を説明する図である。
【図7】実施の形態4の封着工程を説明する図である。
【図8】実施の形態5の封着工程を説明する図である。
【図9】実施の形態5の封着過程を示す図である。
【図10】実施の形態7の封着工程を示す斜視図である。
【図11】実施の形態7の封着工程で用いる低内圧容器の作製方法を示す図である。
【図12】実施の形態7の封着工程に使用するベルト式加熱装置を示す概略構成図である。
【図13】実施の形態7の封着工程における状態変化を示す説明図である。
【図14】実施の形態8で封着工程に用いるベルト式加熱装置を示す概略構成図である。
【図15】図14のベルト式加熱装置で封着工程がなされる様子を示す図である。
【図16】実施の形態9の封着工程の様子を示す図である。
【図17】実施の形態10で使いるベルト式加熱装置を示す概略構成図である。
【図18】上記ベルト式加熱装置で封着工程がなされる様子を示す図である。
【図19】実施の形態11の封着工程がなされる様子を示す図である。
【図20】実施の形態12の封着工程がなされる様子を示す図である。
【図21】実施の形態12にかかる基板変形規制リブの形状の具体例を示す部分上面図である。
【図22】実施の形態13において、レーザ光照射により隔壁頂部と前面パネルとの接合を行う工程を示す図である。
【図23】実施の形態13で用いるレーザ加工機の具体例を示す概略斜視図である。
【図24】実施の形態13で用いるレーザ加工機の一例を示す図である。
【図25】実施の形態14で用いる排気管封止装置を示す斜視図である。
【図26】上記排気管封止装置の概略断面図である。
【図27】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変形例を示す図である。
【図28】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変形例を示す図である。
【図29】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変形例を示す図である。
【図30】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10 前面パネル
11 前面ガラス基板
12 放電電極
13 誘電体層
14 保護層
20 背面パネル
21 背面ガラス基板
21a,21b 通気孔
22 アドレス電極
23 誘電体層
24 隔壁
25 蛍光体層
26 配管部材
26a 接着材層
30 放電空間
40 外囲器
41 封着材層
42 クリップ
43 シール材層
44 封着材流入防止リブ
45 接合材層
46 基板変形規制リブ
50 封着装置
70 低内圧容器
74 接着材層
90 容器部材
100 加熱装置
200 レーザ加工機
202 テーブル
203 レーザヘッド
205 観測用ヘッド
206 プローブ光発生器
207 検出器
310 排気管封止装置
311 発熱ユニット
312 支持部材
313 電熱ヒータ
315 規制部材

Claims (4)

  1. 発光セルどうしを隔てる隔壁が主表面に形成された第1基板の当該隔壁側表面上に、その外周部に封着材を介して第2基板を対向配置することによって形成された外囲器を収納する外囲器収納部と、
    放電ガス封入に先立って、前記封着材を軟化させた後硬化させることによって前記外囲器収納部に収納された外囲器における両基板の外周部どうしを封着する封着手段と、
    外囲器の外部空間の圧力が内部空間の圧力よりも高くなるよう前記外囲器の外部空間の圧力を調整する圧力調整手段を備え、
    前記外囲器の外部空間の圧力が大気圧よりも高くなるように前記圧力調整手段が調整されることで、前記外囲器が外側から押圧された状態を形成し、当該状態で前記両基板が封着されることを特徴とするガス放電パネル用封着装置。
  2. 前記外囲器の内部空間は配管部材を通して大気中に解放された状態とし、前記外囲器の外部空間の圧力が大気圧よりも高くなるように前記圧力調整手段が調整されることで、前記外囲器が外側から押圧された状態を形成し、当該状態で前記両基板が封着されることを特徴とする請求項1記載のガス放電パネル用封着装置。
  3. 締結具をさらに備え、前記第1及び第2の基板を締結具で挟み込むことによって当該両基板同士を押圧しながら封着を行うことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載のガス放電パネル用封着装置。
  4. 前記締結具は、前記第1及び第2の基板における隔壁が形成されている領域内を挟むことを特徴とする請求項3記載のガス放電パネル用封着装置。
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