JP2007035302A - 気密容器とその製造方法及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表示装置等に応用される気密容器の製造方法が容易に自動化できるようにする。
【解決手段】 気密容器を構成する第1のガラス基板10と、第2のガラス基板11を所定の間隙を介して対向し、対向面に気密空間を作るための側壁枠12をペースト状のガラス粉末を塗布して作る。
側壁枠12は2層構造とし、ディスペンスロボット等によってガラス基板上にガラス粉末を主成分とするペースト状の台座部材を塗布して焼成する。
このとき、側壁枠12のコーナ部分の形状は塗布される第2層目の台座部材の曲率半径が、塗布された第1層目の台座部材の曲率半径より大きくなるように制御され、側壁枠12の焼成時に生じる形状歪みが少なくなるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラス基板等を使用して構成される気密容器に関し、特に扁平な蛍光表示管や電界放出型表示装置、プラズマディスプレーパネル等に適応することができる気密容器と、その製造方法に関するものである。
近年、一対のガラス基板等を対向配置して扁平な真空気密空間を作り、この空間内に種種の表示デバイスを内装しておくことにより、薄型の表示装置が作られている。
表示デバイスとなる素子は、例えば、電界をかけることによって電子を放出する微細な冷陰極電界放出カソードと、放出された電子が衝突することによって発光する蛍光材を備えた電界放出型表示装置(FED)や、フィラメントから電子を放出し、放出された電子をワイヤ型グリッド電極によって制御し、陽極側に塗布されている蛍光部材の所定の範囲を発光させる薄型の蛍光表示管(VFD)、また、真空容器内に設けられた多数のプラズマ放電素子を表示画素とし、映像信号に対応して各表示画素を発光状態に駆動し、映像等を表示するプラズマディスプレー(PDP)等がある。
図5は、一般的に製造されている気密容器の概要を断面図で示したものである。
この図において1は第1の絶縁性のガラス基板(以下、単にガラス基板という)、2はこのガラス基板1に所定の間隙Dを介して対峙している第2のガラス基板であり、3は第1及び第2のガラス基板1,2を所定の間隙Dだけ離間してその対向面に気密空間を形成するための側壁部である。
この側壁部3は通常ガラス基板と同一の材料である板ガラスを所定の寸法に切り出し、枠状に形成したものあり、低軟化点のフリットガラスにビークル等を加えてペースト化したシールガラスを塗布して焼成したものを基板に載置、加熱炉等で焼成して側壁部3と上下のガラス基板1,2を溶着し、内部が気密容器4となるように製造される。
なお、気密容器4内は図示されていない排気管を介して真空状態に排気されたときに真空空間となり、図示されていないが、この真空空間内で放出された電子が蛍光材料に衝突することによって、種種の表示を行うディスプレー(表示装置)を構成するものである。
側壁部3となる枠材料としては、封着温度で軟化しない材料であって、かつ、ガラス基板1,2と熱膨張係数を合わせることが必要である。
側壁部3を枠状に成形するためには側壁となる材料を加熱して軟化し、型枠で成形して製造する方法や、粉末ガラスを型枠に充填してプレス成形し、焼成することによって作ることもできる。
また、その他に棒状のガラスを曲げ加工して枠形状に成型したり、単にガラス板を切断して枠形状に組立てて接着するもの、ガラス板にマスクを施して、サンドブラスとで枠形状に切り抜くなどの方法も採られている。
この従来例による側壁部3の枠加工は、型を使用して作ると、ある程度生産性を上げることができるが、型が高価であり各種の寸法の型枠を作るとコストアップとなる。また、枠抜き加工は、ブラスト加工領域が多いほどコストアップとなる。
サンドブラスト加工や棒状ガラスの曲げ加工、カットグラスの組立による作成は、それらを接着剤で固着するために位置決めし、封着が完了するまで仮固定するというアセンブリが必要になり工程の自動化が困難になる。
また、側壁部3を作るために成型枠や加工枠を使用すると、新品種への柔軟な対応が困難になり開発リードタイムが長くなる。また、成型された側壁部を使用する場合は完全チップレス工法を行う時に基板に対して個別に位置決め、載置、仮固定して焼成するという工数が必要になり、自動化が困難になるという問題があった。
そこで、側壁部をペースト状の低融点ガラスフリットで形成する気密容器の製造方法が考えられている。
特願平10−208676号公報
この先行技術に見られる気密容器は、電界放射型ディスプレイに採用されており、その製造方法は所定の材料からなるガラスペーストをスクリーン印刷等によってガラス基板上に塗布することによって側壁枠を形成するようにしている。
そのため、従来の枠形状に基づく気密容器の製造方法に比較して自動化する点で優れているが、スクリーン印刷されたガラスペーストの形状を維持するために、熱を加えて焼成したときに、最初にガラスペーストを印刷塗布した時の側壁枠の形状から、封着時の側壁枠の変化(熱膨張と収縮)が考慮されていないので、ガラス基板と側壁部を最終的に焼成して封着する前に側壁部の上面の高さの均一性が損なわれ、封着時の精度を悪くする等の問題点があった。
本発明の気密容器は、気密容器の製造方法を自動化する際の問題点を低減するためになされたもので、
一対のガラス基板を所定の距離だけ離間して対向配置し、前記一対のガラス基板の外周辺部に側壁枠を設けて、前記一対のガラス基板と側壁枠を低軟化点ガラスで封止し、その内部に気密空間が形成されるような気密容器において、
前記側壁枠は前記ガラス基板のいずれか一方に結晶性ガラス粉末を主成分とするペースト状の台座部材を塗布するこによって構成されるようにした。
このとき前記ペースト状の台座部材は、例えば、第1のガラス基板に接合するように塗布された第1層と、該第1層の上方に塗布された第2層からなり、前記台座部材のコーナ部分では前記第1層の曲率に対して前記第2層の曲率が小さくなるように塗布し、側壁枠を形成する際の熱処理工程で台座部材の表面の形状変化を少なくして、前記一対のガラス基板に対して溶着するようにしたものである。
上記ペースト状の台座部材は、例えば、結晶性ガラス粉末とフィラーからなるフリットガラス部90%と、高分子樹脂3%、及びゲル化剤2%を溶剤に溶解した10%のビークル部を混合してペースト状に形成した材料により構成される。
また、気密空間を形成するためのガラス基板の封着が、真空雰囲気中で行われることによって、電子が放出される空間を真空気密状態に形成することができる。
また、本発明の気密容器の製造方法は、第1のガラス基板の外周辺部に結晶性ガラス粉末を主成分とするペースト状の台座部材を塗布して1層目の側壁枠を形成すると共に、該1層目の側壁枠の上面コーナ部分では外周側の塗布体積が減量されている第2層目の台座部材を塗布した後、乾燥、焼成して2層構造の側壁枠を構成し、該2層構造の側壁枠の上方に非結晶性シールガラスを介して第2のガラス基板を載置し、前記第1のガラス基板と共に、特定のガス、又は真空雰囲気中で加熱し、前記ペースト状の台座部材に封着することにより、前記側壁枠の内側側に真空空間が形成されるようにしたものである。
この製造方法の場合も、2層構造で塗布される前記台座部材は、結晶性ガラス粉末とフィラーからなるフリットガラス90%と、高分子樹脂3%、及びゲル化剤2%溶液に溶解した10%のビークル部を混合して形成され、側壁枠のコーナ部分では外周側の塗布量が実質的に少なくなるように、例えば、第1層目の台座部材の幅に対して第2層目の台座部材の幅が狭くなるように積層したりすることによって、焼成後に、特に側壁枠の上面の均一性が確保されるようにした。
本発明の気密容器は、ペースト状のガラスフリット(台座部材)を、ディスペンサロボットのシリンジを介してガラス基板上に塗布し、所定の大きさと高さを持った側壁枠を形成しているので、側壁枠の形状や高さなどの設定が容易になり、気密容器の製造工程を自動化することが容易になると共に、コストの削減が達成され、パネルギャプの均一性が向上する。
特に、側壁枠を作るガラス基板上に塗布されたペースト状のガラス粉末の上表面が、焼成工程においてより均一な平坦面に成型されるようになされているので、気密容器の外周面パネルとの接着強度が高くなり、同時にこの結晶化ガラスによって形成された側壁枠の表面に塗布する接着用のシールガラスの分量を少なくすることができる。
図1(a)(b)は、本発明の気密容器の分解斜視図と、製造された気密容器の断面図を示したものである。
この図において10は表示領域に応じて所定の大きさに寸断されている第1のガラス基板、11はこの第1のガラス基板10と対峙して気密容器を形成するための第2のガラス基板である。
本実施例では第1のガラス基板10に対して予め表示駆動を行うためのアノード電極部と、発光材料となる蛍光材が塗布されている発光領域14が形成されており、第2のガラス基板11側には、電界放出作用を有する微細構造のエミッタと、このエミッタから放出された電子を制御するためのグリッド電極部15が集積技術を使用して形成されている。
12は後で説明するように第1のガラス基板10に対して所定の領域に気密空間13を作るための側壁枠であり、この側壁枠12の高さは気密空間13の高さとほぼ同一となるように設定されている。
そして、図1に示すように側壁枠12が形成された第1のガラス基板10に対して、少なくとも側壁枠12の枠内より大きい面積の第2のガラス基板11を重ねて所定の位置で仮止めした後に、所定時間、加熱炉等で種種の加熱処理を施すことにより、一対のガラス基板(10.11)と側壁枠12の接合面を溶着し、図1(b)に示すような気密容器の断面構造を有する気密空間13が作られるようにしたものである。
側壁枠12は結晶性ガラス粉末とフィラー(ガラス基板との膨張係数を調整する材料)からなるフリットガラス90%を、高分子樹脂、(例えばアクリルや、セルローズ系の高分子など)、及びゲル化剤、(例えばオクチル酸Alなどの金属石鹸や、ベンジリデンソルビトール等)を溶剤に溶解したビークル(Vehicle)10%を混合してペーストにしたものを塗布したもので、溶剤としてはブチルカルピトールやテルピネオールに対して、それよりも高沸点の溶剤としてブチルカルビトールアセテートなどを6:4で混合したものを用いている。
このような材料成分からなるペースト状の台座部材をシリンジに詰めて、ディスペンサロボットで前記した第1のガラス基板10の所定の位置、つまり、本実施例の場合はアノード電極部14を包囲するように塗布することにより側壁枠12をガラス基板10上に形成する。
この際に、固形分比(フリットガラス比)を調整してペースト状の台座部材の流動性を調整し、シリンジの排出力等を調整してタレ止め効果を持たせることができ、ディスペンサロボットによって、細く、かつ厚膜に塗布することができる。
本実施例の場合は側壁枠12の形状を前記ディスペンサロボットによって、例えば2層(2回)に亘って塗布するように作業し、側壁枠12の幅が2〜4mm、厚みが所定の厚さ、例えば、0.5〜1.3mm位になるように調整している。
なお、気密空間13の中の高さは、内部に配置されている図示されていない支持部材によって、所定の寸法となるように規制している。
上記実施例では気密容器の大きさに対応する1枚の第1のガラス基板10に側壁枠12を付ける場合について述べたが、1枚の大きなガラス基板を所定の複数個の領域に分割して、分割された各領域内に表示を行うためのデバイスを形成する。そして、この各デバイスに対してそれぞれ側壁枠12が作られるようにペースト状の台座部材を塗布し、この複数個の台座部材に所定の熱加工を施した後に、1枚の大きな第2のガラス基板を重ねて封着することによって、数個、又は数十個の気密容器を同時に作る、いわゆる多面取りの製造方法にも採用することができる。
ところで、本発明では、上記側壁枠を2層構造で形成する際に、台座部材の上面コーナ部分では、外周側の塗布体積が減量されるように第2層目の台座部材を塗布するようにしており、この実施例では上記台座部材をディスペンスする工程で、ディスペンサロボットのシリンジが通過する第1層目の軌跡と、第2層目の塗布軌跡が若干異なるように制御されている点に特徴を有している。
すなわち、図2に示されているように側壁枠12のコーナ部分では、塗布された台座部材の第1層目の中心線12aの曲率半径raに対して、塗布された台座部材の第2層目のコーナ部の中心線12bの曲率半径rbはra<rbとなるように制御される。
その結果、側壁枠12のコーナ部分のY−Y線の断面は図2(b)に示すように、第1層目の台座部材層12Aに対して第2層目の台座部材層12Bは枠の内側方向に、例えば寸法xだけ偏倚した形状で構成される。
本発明の側壁枠12はこのようにペースト状の台座部材を2層構造となるようにディスペンスすることによって構成され、この状態で第1のガラス基板10に付けられた側壁枠12は、次にほぼ100℃のオーブンで10分間乾燥され、側壁枠12とガラス基板10の仮固定を行うと共に、側壁枠12の上部の平滑化を行う。
そしてさらに、450℃で20分間のホールド条件で焼成して、塗布された台座部材のバインダ(結晶性ガラス粉末に含まれているビークル成分)発散除去し、1層目と2層目が融着して、第1のガラス基板10に溶着するように結晶性ガラス粉末を結晶化させる。
次に、焼成固化された側壁枠12の上面に封止用非結晶シールガラスペーストを塗布し、450℃で10分間の焼成を行ってから、対向する第2のガラス基板11と合わせて、例えば、N2、r等の特定の雰囲気中で450℃で封着し、真空排気を行って平型の真空気密容器を完成する。
また、前記第2のガラス基板11と合わせて、真空中で封着、排気を同時に行って、真空気密容器を完成することもできる。
このとき第2のガラス基板11にはすでに電界放出用の各種素子が集積されているので、第2のガラス基板11を所定の位置で位置決めして封着することにより電界放出型の表示装置が完成するが、この封止用非結晶シールガラスペーストは、結晶化された側壁枠12の上面のみではなく、真空封止をする対向した第2のガラス基板11の封止部、すなわち図1の点線領域11Aにも塗布して焼成しておき、第1,及び第2のガラス基板10,11の塗布形成部を重ね合わせる形で真空、又は特定雰囲気中で封止することが好ましい。
図3(a)は、図1のような側壁枠12のコーナ部分を、ペースト状の台座部材層12A、12Bの単純な2層構造で形成した断面図で示したものであるが、この2層構造のまま加熱炉等でバインダを発散除去して結晶化させテ、図2(a)のYーY断面と同じ位置を観察すると、図3(b)の断面に示すように側壁枠12のコーナの外周側が盛り上がり、内周側との間で上面にzで示すような高低差が生じて上面が平らにならないことが判明した。
また、同図(c)に側壁枠12の高さhを有するコーナ部と、それに続く直線部の側面図を示す。側壁枠12の直線部分ではコーナ部分に近くなる点で、その上平面の高さ(h)が少し増大すると共に、直線部分の断面は同図(d)に示すようになることが分かった。
これは前記したような素材からなる台座部材をガラス基板上で加熱して、粉末ガラス成分を除いたバインダ部材を発散させると、最初はガラス基板が加熱により膨張すると同時に加熱によってバインダ部分が発散除去され、次に加熱の後半で全体的にバインダの発散、及び粉末ガラス成分の結晶化の進行によって台座部材の体積縮小が生じたときに、特に側壁枠12のコーナ部分ではこの体積縮小作用がコーナの外周と内周でアンバランスを生じ、そのため、コーナの外周側が盛り上げるようになるものと推測される。
そこで、本発明の側壁枠12の場合は図3(A)のコーナ部分の断面図に示すように、コーナ部分では第1層目の台座部材層12Aに対して第2層目の台座部材層12Bが内周側に突出するような軌跡で塗布されるようにディスペンスロボットを制御し、外周側の上面が例えばxの範囲で内周側にずれているように塗布している。
このような側壁枠12は先に述べたように台座部材の結晶化を行うために加熱処理を行い、結晶化ガラスにすることによって体積縮小が生じた場合でも、側壁枠12のコーナ部の外周部分の盛り上がりがxの範囲で吸収され、図3(B)に示すようにその上面の平坦度を失うことがないようにすることができる。
また、同図(C)に示したように側壁枠12の直線部分でも上平面がコーナ部分で特に盛り上がることが阻止されており、コーナを外れた直線部分の断面図は同図(D)のようになった。
なお、図3(A )の場合は側壁枠12を2層構造で作る場合について示したが、側壁枠12を3層構造で作る場合も、塗布される台座部材のコーナ部分は外周側に凹部が生じるように2層目、及び3層目を内周側に少しづつ偏倚して段差を付けて塗布することが好ましい。
また、第2層目の台座部材層12Bを内周側に移動するようにディスペンサロボットを制御したが、 第2層目の台座部材層12Bの外周側を所定の量だけ削り取る工程で、2層目のコーナ部分では第1層目の塗布幅に対して第2層目の塗布幅が実質的に狭くなるようにし、焼成時の体積縮小に基づく平坦面の傾きを緩和するようにしてもよい。
図4(a)は、側壁枠のコーナの外周測で第2層目の台座部材の塗布体積が実質的に減少するようにした実施例で、第1層の台座部材層12Aの幅Saに対して第2層目の台座部材層12Bの幅Sbを少し狭くするように制御して塗布した場合の上面図を示す。
この場合、所定の形状になるように塗布された台座部材を焼成してペースト状の粉末ガラスを結晶化すると、第1層目の台座部材層12Aと第2層目の台座部材層12Bが同一幅の時は、そのY1−Y1線の断面は同図(b)に示すように上表面に傾きは発生している。しかし、第2層目の台座部材層12Bの幅Sbが同図(a)のように第1層目の台座部材層12Aの幅Saより狭くすると、同図(c)に示すように焼成後も側壁枠の表面がほぼ平らになり、焼成時に生じるコーナ部分の外周側の盛り上がりが緩和されている。
この台座部材の第1層目の幅Saに対して第2層目の幅Sbの幅をさらに小さくするように制御すると、同図(d)(e)に示すように上表面の平坦度は維持される。しかし、上表面の面積も減少するので必要な側壁枠の接着面積が減少することになる。
そこで、本発明の効果を好適に発揮させるには、塗布する台座部材のシールペーストのダレ等を考慮し、図4(c)に示されている程度の幅寸法となるようにすることが好ましい。(第1層と第2層のシール幅の差がほぼ1/9程度にする)
また、図2のように第2層目をずらして側壁枠を形成する場合は、第2層目の内側が少し落ち込み、実質的にシール幅が細くなることを考慮して、例えば、寸法Xは第1層目のシール幅の1/2以下にすることが望ましく、また、シール幅にもよるが、側壁枠の高さに応じて大きくなるようにすることが好ましい。
なお、本発明の実施例は、気密容器となる第1のガラス基板には蛍光材が塗布されたアノード基板、及び第2のガラス基板には電界放出エミッタ素子を集積したカソード基板となるようにしたが、表示素子はこの実施例に限定されることなくガラス基板に形成されるものである。
また、真空雰囲気中で気密空間が形成される場合について述べたが、真空状態に排気する工程は、従来と同様に基板に形成された排気管によって行うようにしてもよいし、特定の雰囲気中で封着することによってガス封入された気密容器にすることもできる。
本願発明の気密容器の構造及びその製造方法は、ペースト状のガラス粉末をガラス基板上の所定の位置に塗布して焼成し、所定の位置に側壁枠が作られるようにしたので、従来の側壁枠を別途形成して組み込む場合に比較して、気密容器の製造工程の自動化が容易になり、特に、種種の形状の表示デバイスに応用することができる。
また、気密容器内に電界放出素子等を集積技術を応用して配置し、電界放出素子から放出された電子を気密空間内で制御して映像表示を行うような表示装置や、プラズマ発光現象を利用して映像を表示するようなディスプレイ装置、小型の蛍光表示管等に応用することができる。
本発明の実施形態を示す気密容器の分解斜視図と断面図を示す。 気密容器の側壁枠のコーナ部分の形状変化を説明する平面図と断面図を示す。 1層目の台座部座と2層目の台座部材の曲率を変えて2層構造の台座部材を焼成したときの形状変化を説明する説明図である。 1層目の台座部座と2層目の台座部材の幅を変えて2層構造の台座部材を焼成したときの形状変化を説明する説明図である。 一般的な気密容器の構造を説明する断面図である。
符号の説明
10 第1のガラス基板
11 第2のガラス基板
12 側壁枠
12A 第1層目の台座部材層
12B 第2層目の台座部材層
13 気密空間

Claims (8)

  1. 一対のガラス基板を所定の距離だけ離間して対向配置し、前記一対のガラス基板の外周辺部に側壁枠を設けて前記一対のガラス基板と前記側壁枠を低軟化点ガラスで封止し、その内部に気密空間が形成されている気密容器において、
    前記側壁枠は前記ガラス基板のいずれか一方に結晶性ガラス粉末を主成分とするペースト状の台座部材を塗布することによって構成され、
    前記ペースト状の台座部材は前記第1のガラス基板に接合するように塗布された第1層と、該第1層の上面に塗布された第2層からなり、前記台座部材のコーナ部分では前記第1層の曲率に対して前記第2層の曲率が小さくなるように塗布され、前記一対のガラス基板と共に封着されることによって気密空間を形成する側壁枠となっていることを特徴とする気密容器。
  2. 一対のガラス基板を所定の距離だけ離間して対向配置し、前記一対のガラス基板の外周辺部に側壁枠を設けて前記一対のガラス基板と前記側壁枠を低軟化点ガラスで封止し、その内部に気密空間が形成されている気密容器において、
    前記側壁枠は前記ガラス基板のいずれか一方に結晶性ガラス粉末を主成分とするペースト状の台座部材を塗布することによって構成され、
    前記ペースト状の台座部材は前記第1のガラス基板に接合するように塗布された第1層と、該第1層の上面に塗布された第2層からなり、前記台座部材の少なくともコーナ部分では前記第1層の塗布幅に対して前記第2層の塗布幅が狭くなるように塗布され、前記一対のガラス基板と共に封着されることによって気密空間を形成する側壁枠となっていることを特徴とする気密容器。
  3. 上記ペースト状の台座部材は結晶性ガラス粉末とフィラーからなるフリットガラス部90%と、高分子樹脂3%、及びゲル化剤2%を溶剤に溶解した10%のビークル部を混合してペースト状に形成した材料により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の気密容器。
  4. 上記請求項1,又は2に記載の気密容器は一対のガラス基板の封着が真空、又は特定の雰囲気中で行われていることを特徴とする気密容器。
  5. 第1のガラス基板の外周辺部に結晶性ガラス粉末を主成分とするペースト状の台座部材を塗布して1層目の側壁枠を形成すると共に、該1層目の側壁枠の上面コーナ部分では外周側の塗布体積が減量されている第2層目の台座部材を塗布して2層構造の側壁枠を構成し、該2層構造の側壁枠の上方に非結晶性シールガラスを介して第2のガラス基板を載置し、前記第1のガラス基板と共に真空、又は特定の雰囲気中で加熱し、前記ペースト状の台座部材に封着することにより、前記側壁枠の内側に気密空間が形成されるようにしたことを特徴とする気密容器の製造方法。
  6. 上記2層構造のペースト状の台座部材は、第1層のコーナ部の曲率に対して、第2層のコーナ部の曲率が小さくなるように積層されていることを特徴とする請求項5に記載の気密容器の製造方法。
  7. 上記台座部材は結晶性ガラス粉末とフィラーからなるフリットガラス90%と、高分子樹脂3%、及びゲル化剤2%溶液に溶解した10%のビークル部を混合して形成されていることを特徴とする請求項5、又は6に記載の気密容器の製造方法。
  8. 前記請求項1に記載された気密容器の真空空間内に表示デバイスや、機能素子が封入されていることを特徴とする表示装置。
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